JP3347305B2 - 汚水・汚泥の濃縮装置 - Google Patents
汚水・汚泥の濃縮装置Info
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Description
の懸濁物を含む処理原水を濾過して濾液、すなわち分離
水と、濃縮水とに分離する多重板型濾過筒を備えた濃縮
装置に関するものである。
る濾過筒を垂直配置した多重板型濾過装置は、処理原水
を、その供給圧力に応じて多重板の各開口縁の全周から
均等に濾過間隙中に導き、外周に向かって水分を搾出・
分離するため、濾過筒材料全体の均等利用ができるとい
う長所があり、その構造の一例としては特開平2─26
8805号公報に記載されたものが存在する。この公知
の垂直配置−多重板型濾過装置は、円形開口を有する多
数の固定濾過板と、その円形開口より小径の多数の可動
濾過板とを、垂直に交互重畳配列し、その合成開口列か
らなる中空部内において整列した固定濾過板の開口縁に
摺接して回動する押圧用ローラを設けたことにより、可
動濾過板を揺動させて固定濾過板と実質的に摺動させ、
濾過板間の濾過間隙を常時再生するようにしたものであ
る
は、投入された汚水・汚泥等の濾過対象液(処理原水)
は上記の中空部内で回動する、濾過板開口径よりも十分
細い押圧用ローラによってこね回されることにより、却
って粘度が高く分離しにくい状態になりやすい。そし
て、混練された濾過対象液はそこからの分離水分ではな
く、それ自体が押圧用ローラにより濾過板間の濾過間隙
中に押し込められ、外周縁から排出される液が満足すべ
き分離濾過液とならずに懸濁し、回収率が悪くなるとと
もに濾過不良を起こすという欠点がある。
理原水を導入し、下方のドレン抜き弁から排出する方式
であるため、この弁を間欠的に開放するバッチ式処理に
しないと導入原水が直通し、濾過が促進されない。
な公知の垂直配置−多重板型濾過装置における濾過不完
全、及び連続処理不可能という欠点を解決しうる構造を
提供しようとするものである。
め、本発明は、a)円形もしくは略円形の開口を有する
多数の固定板と、前記固定板の開口径と略同一の開口径
を有する多数の円環状遊動板との、各微小の濾過間隙を
置いた垂直的な交互重畳配列からなり、 b)前記固定板の配列は、それらの開口を整列させ且つ
整列した外縁の周り180°より広範囲にわたる少なく
とも3箇所から、整列した前記遊動板の外周縁の少なく
とも3部分をそれぞれ外方に突出させるものであり、 c)前記遊動板の配列は、前記突出した外周縁の部分を
対応する偏心シャフトカムにより、少なくとも揺動状態
となるようにカム駆動され、且つ整列状態の開口列の揺
動中心軸が前記固定板の開口列中心軸と整合するように
なっており、 d)前記固定板と遊動板の合成開口列からなる中空部の
下端を処理原水の入口管に接続するとともに、上端を濃
縮水の出口管に接続し、前記濾過間隙の外周端となる両
板の合成外周部を、排水用カバーで包囲したことを特徴
とする汚水・汚泥の濃縮装置を構成したものである。
駆動されるため、固定板と遊動板との合成開口列は完全
な中空部を形成し、従って導入された処理原水を混練し
て固水分離し難くしたり、板間の濾過間隙に押し込めた
りする要素がなく、円滑で効果的な水濾過及び分離が可
能となる。
カムにより少なくとも三方向から接触・駆動されるため
動作に偏りがなく、固定板に引っ掛からずにそれ自体の
円滑な動きが持続的に保障される。
おいて、処理原水は下端から送り込まれ、上端からは濃
縮水を連続して排出することができる。これは、固定板
と遊動板との配列からなる垂直濾過筒(又は濾過塔)内
において、前記先願のごとく間欠的に処理原水をプール
しなくても、下端から導入された処理原水の量に応じた
水頭が形成され、この水頭が濾過間隙の入口及び同間隙
中の濾過対象液への圧力として作用するからであり、こ
の結果、濾過・脱水の進行と濃縮水の連続した排出、及
び対応する処理原水の連続供給が可能となる。
遊動板の開口輪郭を、各開口径を与える円周基線に沿っ
てその円周の内外に振幅し一周する湾曲波状の閉曲線で
画成したものである。
謂「ウエーブ」)の開口輪郭は、濾過対称液に対する接
触面積を大きくし、ウエーブの山と谷の相対的な動きで
液を加圧し、固水分離を促進して濾過を容易にする。
ましい実施例における多重板型濃縮装置につき説明す
る。
1において、機構部1の上に垂直重畳型の多重板濾過機
構2を装備した濃縮部3が載設される。機構部1と濃縮
部3は本体ケーシング4内の水平仕切板5によって仕切
られ、濃縮部3の上端はケーシング上端板6により規制
される。仕切板5には濃縮部3の中空部7に至る処理原
水の入口管8が連通接続され、ケーシング上端板6には
中空部7から濃縮水を導出するための出口管9が連通接
続される。本体ケーシング4の上部、すなわち仕切板5
から上の部分は多重板濾過機構2を包囲した濾過水のた
めの排水カバー4aを成し、その下端部に排水管10を
連通接続したものである。
固定板11を垂直に整列させ、その各板11、11間に
スペーサ12を介挿し、それによって維持される間隔中
に同様な開口を有する多数の円環状遊動板13の各々を
遊合させ、固定板11と遊動板13との間に各微小の濾
過間隙を形成した垂直的な交互重畳配列からなってい
る。濃縮部の下端を成す仕切り板5と上端板6との間に
挟入された多重板濾過機構2は、これらの板5、6間に
渡って固定板11の角端部、及びリング状スペーサ12
の開口を貫くボルト14を、上部ナット15及び仕切板
ナット16で締めつけることにより固定される。
平面形状と位置関係、及び遊動板13の駆動手段は、図
2及び図3に示すとおりである。固定板11は、この場
合、頂点部を切除した正三角形であって、切除後の角端
部の三辺がスペーサ12に外接している。全固定板11
の開口縁11aは軸方向に整列し、その形状は本体三角
形内の同心円周基線(図示せず)に沿って、その円周の
内外に振幅し一周する湾曲波、すなわちウエーブ状の閉
曲線で画成されたものである。固定板11の整列した外
縁、すなわち三辺の各中間部からは、同じくウエーブ状
の開口縁13aを整列させた遊動板13の3部分が対称
性をもって外方に突出する。この遊動板13の突出部
は、下記のようなカム駆動を受けるためのものであっ
て、固定板11が例えば正方形であれば、その4辺から
の4箇所となり、あるいは固定板11の輪郭形状を種々
に変えて3箇所以上が非対称に突出する形態としてもよ
い。結局、遊動板13は安定的に駆動されるために、固
定板11の中心軸の周り180°より広範囲にわたる少
なくとも3箇所から突出し、カム駆動されればよい。
は、遊動板13の突出した外周縁の3部分に対応する各
位置で偏心回転し、常時それらの外周縁部に接触してカ
ム駆動するものである。従って、偏心シャフトカム17
の駆動軸シャフト17aは固定板11の中心位置に対し
て軸対称に配置され、これらを同方向に等速で回転した
場合の各瞬時における各カム17の偏心角度を等しくす
ることにより、各遊動板13を偏心回転的に揺動させ、
その外周及び整列状態の開口縁13aの揺動中心軸を固
定板11、従ってその開口11aの中心軸と整合させ
る。このとき、各遊動板13の外周縁は、偏心シャフト
カム17によるカム駆動のみでなく、摩擦駆動されるこ
とにより、回転(自転)し、従って、前述した偏心回転
的揺動と自転を伴う“遊動”を生ずることになる。
aの平均直径は固定板11の開口縁11aの平均直径よ
り僅かに小さく、図2に示す状態は3個の偏心シャフト
カム17が図の右偏心位置にあるため、当該開口縁13
aの右側部は概ね固定板11の開口縁11aの右側部と
一致し、当該開口縁13aの左側部は固定板11の開口
縁11aの左側部よりも内側に入り込んだ位置にある。
このような両板11、13の平均口径差と各偏心シャフ
トカム17の振幅は一致させてあるため、3個の偏心シ
ャフトカム17が図の左偏心位置に達すると、当該開口
縁13aの左側部が概ね固定板11の開口縁11aの左
側部と一致し、当該開口縁13aの右側部が固定板11
の開口縁11aの右側部よりも内側に入り込んだ位置と
なる。従って、多重板濾過機構の中空部7を形成する合
成開口列の見通し開口は、遊動板13の開口縁13aの
列に伴って揺動することになる。
を、固定板11の平均開口径より僅かに大きくし、その
口径差と各偏心シャフトカムの振幅を一致させた場合に
は、合成開口列の開口径は固定板11の開口列の開口径
と実質上一致することになる。これら二つの態様におい
て、偏心シャフトカムの振幅を開口縁11aと開口縁1
3aの平均口径差より大きくすること、又は別の態様と
して両板の開口縁11aと開口縁13aの平均口径を互
いに等しくすることも、目的に応じて採用することがで
きる。
動板駆動機構を説明すると、偏心シャフトカム17の駆
動軸シャフト17aの上部及び下部は、上端板6上の軸
受けボックス18内の軸受け、及び機構部2内の中間支
持板19に固定された軸受け20によりそれぞれ支持さ
れる。仕切板5及び上端板6は、駆動軸シャフト17a
の下部及び上部にそれぞれ遊合されたスプリング21及
び22により加圧され、多重板濾過機構の堅固な一体性
を維持するものである。中間支持板19の下方に突出し
た3本の駆動軸シャフト17a(図1に示された2本の
シャフト17aのうち左側のものの背後には、他の1本
のシャフト17aが存在する。)の下端部は、中心歯車
23に噛み合った3個の歯車24をそれぞれ支持してい
る。中心歯車23の支軸は下部支持板25に固定された
軸受け26に支持され、その支持板25の下側に突出し
た先端部に、ベルト27を張設したプーリー28を支持
している。ベルト27は、図において破断・省略した右
方の原動機部より駆動される。
27を介してプーリー28が駆動されると、歯車23─
24(×3)伝動機構により3本の駆動軸シャフト17
aが同方向に等速で回転し、各偏心シャフトカム17も
同様に、図2の円弧矢印の方向に偏心回転する。これに
より全遊動板13が自転を伴う偏心回転遊動を一体的に
生じ、各固定板11との間に動的で有効な濾過間隙を常
時再生・維持する。
中空部7に導入された処理原水は、同部内における水位
に応じた圧力で、周囲360°にわたり対峙する濾過間
隙中に水分を分離しつつ侵入し、分離された水分は濾過
機構2の外周から出て排水カバー4aと仕切板5とから
なる容器に誘導され、排水管10から排出される。中空
部7内で上部に移行しつつ濃縮された被処理相(濃縮
水)は出口管9より排出される。
側から駆動することにより、中空部内で周囲360°に
わたり有効な濾過間隙口を形成し、無理なく円滑な効率
のよい水分離を、連続処理において実行することができ
る機械的に安定で長寿命の濾過・濃縮装置を提供するも
のである。
濃縮装置の全体構造を示すためにケーシング正面板を取
り去り、且つ要部のみ破断して断面で描いた正面図であ
る。
配置関係を、固定板面より下方に見て描いた一部破断─
部分平面図である。
て描いた一部破断─部分平面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 a)円形もしくは略円形の開口を有する
多数の固定板と、前記固定板の開口径と略同一の開口径
を有する多数の円環状遊動板との、各微小の濾過間隙を
置いた垂直的な交互重畳配列からなり、 b)前記固定板の配列は、それらの開口を整列させ且つ
整列した外縁の周り180°より広範囲にわたる少なく
とも3箇所から、整列した前記遊動板の外周縁の少なく
とも3部分をそれぞれ外方に突出させるものであり、 c)前記遊動板の配列は、前記突出した外周縁の部分を
対応する偏心シャフトカムにより、少なくとも揺動状態
となるようにカム駆動され、且つ整列状態の開口列の揺
動中心軸が前記固定板の開口列中心軸と整合するように
なっており、 d)前記固定板と遊動板の合成開口列からなる中空部の
下端を処理原水の入口管に接続するとともに、上端を濃
縮水の出口管に接続し、前記濾過間隙の外周端となる両
板の合成外周部を、排水用カバーで包囲したことを特徴
とする汚水・汚泥の濃縮装置。 - 【請求項2】 前記固定板と遊動板の開口輪郭を、各開
口径を与える円周基線に沿ってその円周の内外に振幅し
一周する湾曲波状の閉曲線で画成したことを特徴とする
請求項1記載の濃縮装置。 - 【請求項3】 前記遊動板の開口径を、固定板の開口径
より僅かに大きくし、その口径差と各偏心シャフトカム
の振幅を一致させることにより、前記合成開口列の開口
径が前記固定板の開口列の開口径と一致するようにした
ことを特徴とする請求項1又は2記載の濃縮装置。 - 【請求項4】 前記遊動板の開口径を、固定板の開口径
より僅かに小さくし、その口径差と各偏心シャフトカム
の振幅を一致させることにより、前記合成開口列の見通
し開口が前記遊動板の開口列に伴って揺動するようにし
たことを特徴とする請求項1又は2記載の濃縮装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32952599A JP3347305B2 (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 汚水・汚泥の濃縮装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32952599A JP3347305B2 (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 汚水・汚泥の濃縮装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001145809A JP2001145809A (ja) | 2001-05-29 |
JP3347305B2 true JP3347305B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=18222354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32952599A Expired - Lifetime JP3347305B2 (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 汚水・汚泥の濃縮装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3347305B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060031323A (ko) * | 2004-10-08 | 2006-04-12 | 최경룡 | 슬러지 처리 시스템 |
AU2013394041B2 (en) * | 2013-07-08 | 2017-02-23 | Amukon Kabushiki Kaisha | Device for concentrating object to be treated |
-
1999
- 1999-11-19 JP JP32952599A patent/JP3347305B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001145809A (ja) | 2001-05-29 |
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