JP3346113B2 - ブラシレスモータの回転子 - Google Patents

ブラシレスモータの回転子

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JP3346113B2
JP3346113B2 JP22952995A JP22952995A JP3346113B2 JP 3346113 B2 JP3346113 B2 JP 3346113B2 JP 22952995 A JP22952995 A JP 22952995A JP 22952995 A JP22952995 A JP 22952995A JP 3346113 B2 JP3346113 B2 JP 3346113B2
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  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロータヨークの磁極内部
に複数の界磁用永久磁石を挿入するように構成されたブ
ラシレスモータの回転子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に界磁用永久磁石を挿入する挿入口
を有し、けい素鋼板を積層してロータヨークを形成し、
このロータヨークの挿入口に平板状の界磁用永久磁石を
圧入・挿入し、1磁極1磁石及び磁極表面幅とスロット
幅がほぼ等しい構造などが知られている。(例えば、実
開昭59−169560号公報、第3図)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術に記載した永久磁石回転子では、以下に述べるよう
な問題があった。
【0004】界磁用永久磁石によるトルク成分を増加す
るため、ロータ表面にできるだけ近ずけて界磁用永久磁
石を配置すると、永久磁石の表面からロータコア表面の
長さが短くなり、q軸方向の磁気抵抗を高めることにな
り、q軸方向のインダクタンスLqが小さくなりリラク
タンストルク成分が小さくなりモータ効率が小さくな
る。逆に、q軸インダクタンスを大きくするために、界
磁用永久磁石を回転軸に近ずけて配置した場合は、磁石
幅が狭くなり、今度は永久磁石によるトルク成分が減少
し、モータ効率が小さくなる問題があった。
【0005】一般に、ロータコアに永久磁石を挿入する
永久磁石型電動機のトルク方程式は、下記の式で表され
る。
【0006】T=m(KtIq+1/2・(Lq−L
d)・Id・Iq) ただし、Tはモータトルク、mはモータ相数、Ktはト
ルク定数、Lqはq軸インダクタンス、Ldはd軸イン
ダクタンス、Iqは、q軸電流(Iq=ICOS r)、I
dは、d軸電流(Id=Isin r) Iは、負荷電流、rは電流相差角である。
【0007】ベクトル制御を前提とした時、モータトル
クは、q軸電流Iqと永久磁石界磁により生じる磁石ト
ルク成分と、Iqにより生じるq軸磁束Фqと弱め界磁
電流−Idにより生じるリラクタンストルク成分からな
っている。つまり式中の(Lq−Ld)項が大きいとリ
ラクタンストルク成分が大きくなることを示しており、
これは、小量の弱め界磁電流−Idを流すことで大きな
リラクタンストルクが得られることを意味する。これに
より負荷電流Iが小さくなり効率のアップが可能とな
る。
【0008】そこで、本発明の目的は、従来の永久磁石
回転子が抱える課題を解決し、(Lq−Ld)の項を大
きくすることにより、リラクタンストルク成分を大きく
する回転子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
積層された複数のけい素鋼板によってヨークが形成さ
れ、このヨークは外周上に偶数の磁極を有し、これらの
磁極にはスロットが設けられ、少なくとも前記スロット
の1個所以上に平板状の界磁用永久磁石を挿入するブラ
シレスモータの回転子において、スロット及び界磁用永
久磁石は磁極中心と回転子中心とを結ぶ線に直交する方
向を基準として傾斜をもって配置され、少なくとも前記
スロットの両端部に存在して、回転子外周付近の磁極の
先端部と隣合った磁極の中間部すなわち界磁用永久磁石
の回転子外周に面する側付近とを連結するブリッジと磁
極の中間部と回転軸付近の磁極の基部とを連結するブリ
ッジを備えていることをことを特徴とする。請求項2記
載の発明は、積層された複数のけい素鋼板によってヨー
クが形成され、このヨークは外周上に偶数の磁極を有
し、これらの磁極にはスロットが設けられ、少なくとも
前記スロットの1個所以上に平板状の界磁用永久磁石が
挿入するブラシレスモータの回転子において、前記スロ
ットの両端にブリッジが存在して、スロット及び界磁用
永久磁石は磁極中心と回転子中心とを結ぶ線に直交する
方向を基準として傾斜をもって配置され、磁極の幅より
スロット幅及び界磁用永久磁石幅が広いことを特徴とす
る。
【0010】
【0011】
【0012】請求項3記載の発明は、回転子外周付近の
磁極の先端部と隣合った磁極の中間部すなわち界磁用永
久磁石の回転子外周に面する側付近とを連結する前記ブ
リッジ幅は、磁極の中間部と回転軸付近の磁極の基部と
を連結するブリッジ幅より狭いことを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、前記界磁用永久磁
石の傾きが12度から25度の範囲に設定されているこ
とを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明は、積層された複数の
けい素鋼板によってヨークが形成され、このヨークは外
周上に偶数の磁極を有し、これらの磁極の半数には界磁
用永久磁石を挿入するためのスロットが設けられ、この
スロットには界磁用永久磁石が挿入するブラシレスモー
タの回転子において、前記スロットの両端にブリッジが
存在して、スロット及び界磁用永久磁石は磁極中心と回
転子中心とを結ぶ線に直交する方向を基準として傾斜を
もって配置され、磁極の幅よりスロット幅及び界磁用永
久磁石幅が広いことを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明は、積層された複数の
けい素鋼板によってヨークが形成され、このヨークは外
周上に4極の磁極を有し、これのうち1磁極のみに界磁
用永久磁石を挿入するためのスロットが設けられ、この
スロットに界磁用永久磁石を挿入し、また、前記スロッ
トの両端にはブリッジが存在していることを特徴とす
る。
【0016】
【0017】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の実施例について、添付の図面
を参照して説明する。
【0018】図1は、本発明のブラシレスモータの回転
子一実施例の断面図を示している。回転子は、複数の積
層された鋼板により構成され回転子ヨーク12の外周上
に少なくとも4つの磁極1a,1b,1c,1dを有
し、これら磁極の基部6にスロット2a,2b,2c,
2d幅が磁極表面幅8より約1割ぐらい長く設定され、
さらに磁極先端から軸挿入口9に向かって水平方向に対
して12度から25度の範囲の角度を保ちながら傾いて
いおり、そのスロットに平板状の界磁用永久磁石3a,
3b,3c,3dを隙間なく挿入している。この角度範
囲より狭いと界磁用永久磁石の長さが確保できない、一
方角度範囲が大きいと軸挿入口9との接触により軸を挿
入ができない。
【0019】そして前記界磁用永久磁石の両端部には、
磁極の先端部と磁極の中間部17とを連結する部分にブ
リッジ4が、磁極の中間部17と磁極の基部6とを連結
する部分にブリッジ5により連結されている。それぞれ
ブリッジは漏れ磁束が流れる広さに設けられ飽和してい
る。またブリッジ4よりブリッジ5が倍以上幅広く保た
れているのは、ブリッジ5においては、隣合った2つの
磁極の遠心力が直接かかるため、磁極の遠心力破壊強度
及び変形に耐える幅となっている。
【0020】磁極1aと1bの間には、磁力の回り込み
を防ぐと同時に最高の効率を出すために磁極の幅を設定
するための切り欠け7が保たれている。ブリッジ4は磁
極1aと1bとを連結する役目もはたしている。界磁用
永久磁石が磁極の先端から軸挿入口9に向かって傾き、
さらに前記切り欠け7下部まで延ばしていることにより
磁極表面幅8より磁石幅が長く設定でき、それにより磁
石の表面積が増し磁束量の増加確保することができ、さ
らに隣合った界磁用永久磁石3aと界磁用永久磁石3b
が磁極の中間部17で磁束が交錯しているため、磁極1
aは界磁用永久磁石3a,3bの両方の合成磁束量を得
る事が可能となるように十分な広さを磁極の中間部17
に得ることも可能となった。
【0021】図2は、本発明のブラシレスモータの磁束
線図である。
【0022】ステータコア10は、複数の積層された鋼
板により構成され、ステータコアにはスロット11が極
数,相数により決められた分だけ打ち抜かれている。ス
ロット11内部の導線13が組み込まれ、前記導線13
に電流を流すことで電機子部に回転磁界を発生すること
により回転子ヨーク12を回転させる。
【0023】回転子ヨーク12の磁極1aには、ギャプ
面14から界磁用永久磁石3aまでの最大深さAAを通
る磁路15ができ、磁極の面積が増加されている。
【0024】界磁用永久磁石3aは、磁石表面と垂直に
着磁され、回転子ヨークのスロットに挿入され1極分の
磁極を構成している。隣りどうしの磁極は、界磁用永久
の磁極の逆磁性になっている。
【0025】q軸の磁束は、ステータコア10からの出
た磁束は、ギャプ面14を通過し、界磁用永久磁石3a
と平行に磁極1aを通りギャプ面14通過してステータ
コア10へ戻る磁路をとる。それに対してd軸の磁束
は、従来からあるロータ外径に円弧状の磁石を張り付け
た構造と同じ磁路を通る。すなわちステータコア10か
ら出た磁束はギャプ面を通過し、磁極1d,界磁用永久
磁石3d,磁極の基部6,界磁用用永久磁石3a,磁極
1a,ギャプ面14を通過するためd軸リアクタンスト
ルクLdは、従来とほとんど変わらないが、q軸磁束が
流れる磁路は、従来にくらべ大きくなるのでリラクタン
ストルクLqが増大する。
【0026】つまり界磁用永久磁の透磁率は、真空の透
磁率とほぼ等しいため、界磁用永久磁石の存在する部分
は、磁気的エアギャプとみなすことができる。d軸方向
の磁束は、永久磁石を横断するため等価エアギャップは
大きくなり、d軸インダクタンスは小さい。これに対し
てq軸の大部分の電機子磁束は、磁石表面の鉄の部分を
通るため磁気抵抗が小さくなり、その結果リラクタンス
トルクLqはリラクタンストルクLdより大きくなる。
【0027】(実施例2)図3は本発明の他の実施例の
断面図を示している。
【0028】回転子は、複数の積層された鋼板により構
成され回転子ヨーク22の外周上に少なくとも4つの磁
極21a,21b,21c,21dを有し、これら磁極
の基部36にスロット23a,23b,23c,23d
が磁極表面幅より1割ぐらい長く設定され、さらに磁極
先端から軸挿入口39に向かって水平方向に対して12
度から25度の範囲の角度を保ちながら傾いており、そ
のスロットに平板状の界磁用永久磁石24a,24b,
24c,24dを挿入している。この範囲より狭いと界
磁用永久磁石の長さが確保できない、一方大きくなると
軸挿入口9との接触により軸を挿入できない。そして前
記界磁用永久磁石の片端部には、磁極の先端と磁極の中
間部47とを連結する部分にブリッジ25が、もう片端
部は界磁用永久磁石24aと界磁用永久磁石24bとの
接触を防ぐためのスロット幅より狭い空隙27が設定さ
れている。空隙27が設置されていることにより界磁用
永久磁石24aの磁束及び界磁用永久磁石24bの磁束
の周り込みが減少することにより、磁極表面の磁束増加
が得られる。 磁極21aと21bの間には、磁力の回
り込みを防ぐ一定の切り欠け37が保たれ、ブリッジ2
5は磁極21aと21bとを連結すると同時に各磁極の
遠心力破壊及び変形に耐うる幅を有するために、ブリッ
ジ部25の製作がしやすくなった。
【0029】界磁用永久磁石が磁極先端から軸挿入口3
9に向かって傾き、さらに前記切り欠け37下部まで延
ばしていることにより磁極極表面幅38より磁石幅が長
く設定でき、それにより磁石の表面積が増し磁束量の増
加確保することができ、さらに隣あった界磁用永久磁石
23aと界磁用永久磁石23bが磁極中間部47で交錯
しているため、磁極21aは界磁用永久磁石23aと2
3bの一部の両方の合成磁束量を得る事が可能となっ
た。
【0030】また上記説明では、各磁極のスロットに界
磁用永久磁石を挿入するように説明したが、本発明はこ
れに限られることなく、各磁極の少なくも1個所に界磁
用永久磁石を挿入されている場合にも同様の効果が得ら
れるのは明らかである。また界磁用永久磁石を挿入しな
いスロット形状は、界磁用磁石と同形状でなくてもよい
ことは明らかである。
【0031】(実施例3)図4は本発明の他の実施例の
断面図を示している。
【0032】回転子は、複数の積層された鋼板により構
成され回転子ヨーク52の外周上に少なくとも4つの磁
極51a,51b,51c,51dを有し、これら磁極
51a,51cの基部56にスロット52a,52bの
幅が磁極表面幅より約1割ぐらい長く設定され、さらに
磁極先端から軸挿入口59に向かって水平方向に対して
12度から25度の範囲の角度を保ちながら傾いていお
り、そのスロットに平板状の界磁用永久磁石53a,5
3bを隙間なく挿入している。この角度範囲より狭いと
界磁用永久磁石の長さが確保できない、一方角度範囲が
大きいと軸挿入口9との接触により軸を挿入ができな
い。
【0033】そして前記界磁用永久磁石の両端部には、
磁極の先端部と磁極の中間部57とを連結する部分にブ
リッジ54が、磁極の中間部17と磁極の基部56とを
連結する部分にブリッジ55により連結されている。そ
れぞれブリッジは漏れ磁束が流れる広さに設けられ飽和
している。またブリッジ54とブリッジ55とは同等の
大きさの幅を有している。
【0034】磁極51aと51b及び磁極51cと51
dの間には、磁力の回り込みを防ぐと同時に最高の効率
を出すために磁極の幅を設定するための空隙60及び切
り欠け61が保たれている。
【0035】界磁用永久磁石が磁極の先端から軸挿入5
9に向かって傾き、さらに前記空隙60まで延ばしてい
ることにより磁極表面幅62より磁石幅が長く設定で
き、それにより磁石の表面積が増し磁束量の増加確保す
ることができる。
【0036】図5は本発明の他の実施例の磁束線図を示
している。
【0037】q軸の一部の磁束は、ステータコア(図示
なし)からの出た磁束は、ギャプ面70を通過し、界磁
用永久磁石52a(又は52b)と平行に磁極51a
(又は51c)を通りギャプ面14通過してステータコ
ア10へ戻る磁路をとる。またq軸のもう一部の磁束
は、ステータコア(図示なし)からの出た磁束は、ギャ
プ面70を通過し、磁極51b(又は51d)を通りギ
ャプ面70を通過してステータコア10へ戻る磁路をと
る。それに対してd軸の磁束は、従来からあるロータ外
径に円弧状の磁石を張り付けた構造と同じ磁路を通る。
すなわちステータコアから出た磁束はギャプ面を通過
し、磁極51a,界磁用永久磁石52a,磁極の基部5
6,磁極51b,ギャプ面70を通過するためd軸リア
クタンストルクLdは、従来と比べると界磁用永久磁石
(磁気的エアギャップ)を1個所を通過し界磁用永久磁
石幅が広くなったことにより小さくなり、q軸リアクタ
ンストルクLqは、51d及び51bの永久磁石(磁気
的エアギャップ)がなく磁極面積が増加し大きくなる。
【0038】(実施例4)図6は本発明の他の実施例の
断面図を示している。
【0039】回転子は、複数の積層された鋼板により構
成され回転子ヨーク82の外周上に少なくとも4つの磁
極81a,81b,81c,81dを有し、これら磁極
81a,81bの基部86にスロット82a,82bの
幅が磁極表面幅より約1割ぐらい長く設定され、さらに
磁極先端から軸挿入口89に向かって水平方向に対して
12度から25度の範囲の角度を保ちながら傾いていお
り、そのスロットに平板状の界磁用永久磁石83a,8
3bを隙間なく挿入している。
【0040】この角度範囲より狭いと界磁用永久磁石の
長さが確保できない、一方角度範囲が大きいと軸挿入口
89との接触により軸を挿入ができない。
【0041】そして前記界磁用永久磁石の両端部には、
磁極の先端部と磁極の中間部87とを連結する部分にブ
リッジ84が、磁極の中間部87と磁極の基部86とを
連結する部分にブリッジ85により連結されている。そ
れぞれブリッジは漏れ磁束が流れる広さに設けられ飽和
している。またブリッジ84とブリッジ85とでは、ブ
リッジ85の方が遠心力強度が高い力作用が働くため幅
広く設定されている。
【0042】磁極81bと81cの間には、磁力の回り
込みを防ぐと同時に最高の効率を出すために磁極表面幅
を設定するための空隙90及び切り欠け91が保たれて
いる。
【0043】界磁用永久磁石が磁極の先端から軸挿入8
9に向かって傾き、さらに前記切り欠け91まで延ばし
ていることにより磁極表面幅92より磁石幅が長く設定
でき、それにより磁石の表面積が増し磁束量の増加確保
することができる。
【0044】図7は本発明の他の実施例の磁束線図を示
している。
【0045】q軸の一部の磁束は、ステータコア(図示
なし)からの出た磁束は、ギャプ面100を通過し、界
磁用永久磁石83a(又は83b)と平行に磁極81a
(又は81b)を通りギャプ面100通過してステータ
コアへ戻る磁路をとる。またq軸のもう一部の磁束は、
ステータコアからの出た磁束は、ギャプ面100を通過
し、磁極81c(又は81d)を通りギャプ面100を
通過してステータコアへ戻る磁路をとる。それに対して
d軸の磁束は、例えば81aの磁極では、従来からある
ロータ外径に円弧状の磁石を張り付けた構造と同じ磁路
を通る。すなわちステータコアから出た磁束はギャプ面
100を通過し、磁極81a,界磁用永久磁石83a,
磁極の基部86,界磁用永久磁石83b,磁極81b,
ギャプ面100又はステータコアから出た磁束はギャプ
面100を通過し、磁極81a,界磁用永久磁石83
a,磁極の基部86,磁極81d,ギャプ面100を通
過する合計のためd軸リアクタンストルクLdは、従来
と比べると界磁用永久磁石(磁気的エアギャップ)を0
個所及び1個所及び2個所を通過する合計と、界磁用永
久磁石の幅の増加のため小さくなり、q軸リアクタンス
トルクLqは、81d,81cの永久磁石(磁気的エア
ギャプ)がないため磁極面積が増加し大きくなる。
【0046】(実施例5)図8は本発明の他の実施例の
断面図を示している。
【0047】回転子ヨーク110に磁極幅113より狭
い界磁用永久磁石111a,111bが隣り合う磁極に
挿入され、磁極112aの外周はN極,112bの外周
は、S極にて構成され、他磁極112c,112dは界
磁用永久磁石は挿入されていない。
【0048】4磁極4枚界磁用磁石と2磁極2枚界磁用
磁石と比べると2磁極2枚界磁用永久磁石の厚みが倍に
なるとともに、スロットと界磁用永久磁石のギャップの
関係より2磁極2枚磁石の方が磁石単品のフラックスが
高く、かつロータ単品のフラックスも高いことは知られ
ている。
【0049】このように構成すると、d軸リアクタンス
トルクは従来と比べると界磁用永久磁石のフラックスの
増加より小さくなり、q軸のリラクタンストルクは、磁
気的エアギャプがないため磁極面積が増加し大きくな
る。つまりLq/Ldの比率が従来品より大きくなる。
【0050】また、上記説明では、4極中2磁極にスロ
ットがあって、それぞれに界磁用永久磁石について説明
しているが、本発明はこれに限られることなく、2スロ
ットのいずれかのみに界磁用永久磁石を挿入し、他スロ
ットは空隙のままの構造でも同様の効果が得られる。
【0051】さらに、2磁極にスロットがあって、それ
ぞれに界磁用永久磁石について説明しているが、本発明
はこれに限られることなく、4磁極中1磁極のみにスロ
ットがある場合又は、4磁極中3磁極のみにスロットが
ある場合そのスロットに界磁用永久磁石を挿入しても同
様の効果が得られる。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載及び請求項3の発明によれ
ば、ロータヨークのスロットは、少なくとも前記スロッ
トの両端部に存在して、回転子外周付近の磁極の先端部
と隣合った磁極の中間部すなわち界磁用永久磁石の回転
子外周に面する側付近とを連結するブリッジと磁極の中
間部と回転軸付近の磁極の基部とを連結するブリッジを
備えていることにより、磁束の漏れによる回り込みの分
散による磁極への有効磁束の増加及び磁極面積の増加と
ともに、磁極の遠心力破壊及び変形に対するブリッジ部
の抵抗力の増強につながった。
【0053】請求項2記載及び請求項4記載及び請求項
5記載の発明によれば、ロータヨークのスロットは、前
記スロットの両端にブリッジが存在して、磁極の幅より
スロット幅及び界磁用永久磁石幅が広いことにより、界
磁用永久磁石の表面積の増加による磁束量アップと、界
磁用永久磁石を傾斜させることにより、磁極の面積の増
加によるq軸のリラクタンストルクの増加による効率ア
ップが可能となった。
【0054】
【0055】請求項6記載の発明によれば、ロータヨー
クのスロットは、前記スロットの両端にブリッジが存在
し、スロット内部に界磁用磁石を挿入することにより、
従来に比べd軸のリラクタンストルク及びq軸のリラク
タンストルクの比率を変えることにより、また今まで使
用しなかったq軸リラクタンストルクを使うことにより
モータ性能を向上することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシレスモータの回転子の断面図。
【図2】本発明のブラシレスモータの磁束線図。
【図3】本発明の他の実施例のブラシレスモータの回転
子の断面図。
【図4】本発明の他の実施例のブラシレスモータの回転
子の断面図。
【図5】本発明の他の実施例のブラシレスモータの回転
子の磁束線図。
【図6】本発明の他の実施例のブラシレスモータの回転
子の断面図。
【図7】本発明の他の実施例のブラシレスモータの回転
子の磁束線図。
【図8】本発明の他の実施例のブラシレスモータの回転
子の断面図。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d 磁極 2a,2b,2c,2d スロット 3a,3b,3c,3d 界磁用永久磁石 4,5 ブリッジ 6 磁極の基部 7 切り欠け 8 磁極表面幅 9 軸挿入口 12 回転子ヨーク 17 磁極の中間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−49962(JP,A) 特開 平5−236688(JP,A) 特開 平6−245419(JP,A) 特開 平4−156243(JP,A) 特開 平5−292688(JP,A) 特開 平4−312334(JP,A) 特開 平4−71342(JP,A) 特開 昭63−206143(JP,A) 実開 平7−20050(JP,U) 登録実用新案3014334(JP,U) 特公 昭43−1323(JP,B1) 特公 昭42−18122(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 29/00 H02K 1/22 H02K 1/27

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積層された複数のけい素鋼板によってヨー
    クが形成され、このヨークは外周上に偶数の磁極を有
    し、これらの磁極にはスロットが設けられ、少なくとも
    前記スロットの1個所以上に平板状の界磁用永久磁石を
    挿入するブラシレスモータの回転子において、スロット
    及び界磁用永久磁石は磁極中心と回転子中心とを結ぶ線
    に直交する方向を基準として傾斜をもって配置され、少
    なくとも前記スロットの両端部に存在して、回転子外周
    付近の磁極の先端部と隣合った磁極の中間部すなわち界
    磁用永久磁石の回転子外周に面する側付近とを連結する
    ブリッジと磁極の中間部と回転軸付近の磁極の基部とを
    連結するブリッジを備えていることを特徴とするブラシ
    レスモータの回転子。
  2. 【請求項2】積層された複数のけい素鋼板によってヨー
    クが形成され、このヨークは外周上に偶数の磁極を有
    し、これらの磁極にはスロットが設けられ、少なくとも
    前記スロットの1個所以上に平板状の界磁用永久磁石が
    挿入するブラシレスモータの回転子において、前記スロ
    ットの両端にブリッジが存在して、スロット及び界磁用
    永久磁石は磁極中心と回転子中心とを結ぶ線に直交する
    方向を基準として傾斜をもって配置され、磁極の幅より
    スロット幅及び界磁用永久磁石幅が広いことを特徴とす
    るブラシレスモータの回転子。
  3. 【請求項3】回転子外周付近の磁極の先端部と隣合った
    磁極の中間部すなわち界磁用永久磁石の回転子外周に面
    する側付近とを連結する前記ブリッジ幅は、磁極の中間
    部と回転軸付近の磁極の基部とを連結するブリッジ幅よ
    り狭いことを特徴とする請求項1記載のブラシレスモー
    タの回転子。
  4. 【請求項4】前記界磁用永久磁石の傾きが12度から2
    5度の範囲に設定されていることを特徴とする請求項2
    記載のブラシレスモータの回転子。
  5. 【請求項5】積層された複数のけい素鋼板によってヨー
    クが形成され、このヨークは外周上に偶数の磁極を有
    し、これらの磁極の半数には界磁用永久磁石を挿入する
    ためのスロットが設けられ、このスロットには界磁用永
    久磁石が挿入するブラシレスモータの回転子において、
    前記スロットの両端にブリッジが存在して、スロット及
    び界磁用永久磁石は磁極中心と回転子中心とを結ぶ線に
    直交する方向を基準として傾斜をもって配置され、磁極
    の幅よりスロット幅及び界磁用永久磁石幅が広いことを
    特徴とするブラシレスモータの回転子。
  6. 【請求項6】積層された複数のけい素鋼板によってヨー
    クが形成され、このヨークは外周上に4極の磁極を有
    し、これのうち1磁極のみに界磁用永久磁石を挿入する
    ためのスロットが設けられ、このスロットに界磁用永久
    磁石を挿入し、また、前記スロットの両端にはブリッジ
    が存在していることを特徴とするブラシレスモータの回
    転子。
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