JP3345618B2 - ツールチェンジャー - Google Patents

ツールチェンジャー

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JP3345618B2
JP3345618B2 JP27411896A JP27411896A JP3345618B2 JP 3345618 B2 JP3345618 B2 JP 3345618B2 JP 27411896 A JP27411896 A JP 27411896A JP 27411896 A JP27411896 A JP 27411896A JP 3345618 B2 JP3345618 B2 JP 3345618B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転切削用のツー
ルをツールマガジンとスピンドルとの間で自動的に換装
するためのツールチェンジャーに関する。
【0002】
【従来の技術】ツールチェンジャーは、多数個のツール
を収容するツールマガジンと、スピンドルからツールを
取り外してツールマガジンへ返却し、あるいはツールマ
ガジン上のツールをスピンドルに装着するためのキャリ
アとを主要部材にして構成されている。キャリアには、
スピンドルから取り外したツールをクランプ保持するツ
ール返却用のアームと、ツールマガジンから取り出した
ツールをクランプ保持するツール装填用のアームとを一
体に設けてあり、両アームの位置の入れ換えを行って、
スピンドルに対するツールの交換を行う。この種のツー
ルチェンジャーは、実公平6−7872号公報や実公平
3−33397号公報等にみられる。
【0003】ツールマガジンの周囲に多数個のツールホ
ルダーを配置しておき、ツールマガジンの回転動作と、
ツールホルダーのクランプ爪の開閉、およびスピンドル
ヘッドの往復動作等によってツール交換を行う、先のキ
ャリアを用いない形態のツールチェンジャーとして、実
公平5−25793号公報や実公平4−48909号公
報がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】マシニングセンターや
ボーリングマシン等の大形加工機においては、上記のよ
うなツール換装システムが一般化している。しかし大
学、研究所あるいは製品模型メーカー等で多用され、機
械部品の一品製作や試作部品の製作に適用される比較的
小形の加工機においては、簡易型のツール換装システム
が実用化されているに過ぎない。簡易型のツール換装シ
ステムでは、複数個のツールヘッドをツールラックまで
移動したうえで、ツールの返却と新たなツールの再装着
を行う。そのため、換装できるツール数が、スペンドル
ヘッドの移動範囲に配列できるツール数に限定される。
ツール交換に要する時間が長い(約20秒)点にも改善
の余地がある。
【0005】上記のような比較的小形の加工機は、研究
室や実験室等の一画を利用して設置されることが多く、
狭い場所でも搬入設置できるようコンパクトにまとめて
ある。従って、本格的なツール換装システムを装備した
としても、装置全体のコンパクトさが損なわれてはなら
ない点で、大形機にない制約を受ける。こうした制約を
受けるために、先に挙げたような大形機用のツールチェ
ンジャーを単にスケールダウンしても、装置全体をコン
パクトにまとめることは難しい。
【0006】コスト上の問題もある。大形機用のツール
チェンジャーは、モータや操作シリンダー等の駆動源を
各所にふんだんに使っているうえ、全体の構成部品点数
も多い。従って、小形の加工機において同様のツールチ
ェンジャーを用いると、加工機全体のコストが高騰す
る。つまり、小形加工機用のツールチェンジャーには、
加工機本体のコストメリットを損なうことなく、大形機
用のツールチェンジャーと同様のツール換装機能を発揮
できることが求められる訳であり、このことも小形加工
機において本格的なツールチェンジャーの実現を阻む大
きな要因になっている。
【0007】本発明の目的は、小形加工機の特長であ
る、コンパクトで全体コストが少なくて済む点を維持し
たままで、大形加工機用のツールチェンジャーと同等の
ツール換装機能を発揮できるツールチェンジャーを提供
することにある。本発明の目的は、ツール返却用のアー
ムとツール装填用のアームとを備えていて、狭い限られ
た空間内で両アームを操作してツール交換を迅速に行
え、とくに小形加工機に好適なツールチェンジャーを提
供することにある。本発明の目的は、モータや操作シリ
ンダー等の駆動源の使用数量を極力減らして、返却用の
アームと装填用のアームとの位置入れ換え構造を簡素化
し、大形機用のツールチェンジャーと同等の高機能を発
揮できながら、製作コストを十分に減少できるツールチ
ェンジャーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のツールチェンジ
ャーは、多数個のツールTを保持するツールマガジン1
2と、ツールマガジン12と加工機1のスピンドル2と
の間を往復してツールTの換装を行うキャリア13とを
備えている。ツールマガジン12は、スピンドル2の回
転軸心P1と直交する回転軸心P2のまわりに回転駆動
されるマガジン本体15を有する。キャリア13は、マ
ガジン本体15の前記回転軸心P2と平行な向きに往復
動自在に案内支持される移送枠18と、移送枠18をマ
ガジン本体15とスピンドル2との間で往復操作する操
作シリンダー24と、移送枠18で支持したツール装填
用の装填アーム20、およびツール返却用の返却アーム
21と、移送枠18上に設けられて、両アーム20・2
1を同時に逆向きに旋回操作し、アーム位置の入れ換え
を行う旋回機構19とを有する。旋回機構19は、前記
両回転軸心P1・P2と直交する回転軸心P3まわりに
回転自在に支持した一対の駆動輪31・32と、両駆動
輪31・32を逆向きに回転駆動するギヤ機構と、モー
タ26とを含んでいる。装填アーム20と返却アーム2
1とは、それぞれ各駆動輪31・32に同行回転可能に
連結する。移送枠18の往復ストロークの両端におい
て、装填アーム20と返却アーム21を旋回機構19で
同時に逆向きに旋回操作して、両アーム20・21の位
置を入れ換えながらツール交換を行う。
【0009】旋回機構19のギヤ機構は、駆動輪31・
32の回転軸心P3まわりに回転自在に支持した一対の
ベベルギヤ29・30と、両ベベルギヤ29・30を同
時に逆向きに回転駆動する原動ベベルギヤ28とで構成
し、一対のベベルギヤ29・30のそれぞれに、駆動輪
31・32を同行回転可能に連結する。
【0010】装填アーム20および返却アーム21は、
それぞれツールTを保持するクランプ爪38と、クラン
プ爪38を切り換え操作する操作シリンダー39と、こ
れらを支持するフレーム37とを含んでいる。両アーム
20・21の各フレーム37は、軸受ブロック35を介
して各駆動輪31・32にそれぞれ連結する。各軸受ブ
ロック35とフレーム37とは、両アーム20・21が
互いに接近ないしは離反する向きに揺動できるよう、揺
動軸40を介して連結する。両アーム20・21の旋回
動作を利用して、両アーム20・21を揺動軸40まわ
りに揺動操作するカム機構を、移送枠19と各フレーム
37との間に設ける。
【0011】装填アーム20および返却アーム21を揺
動操作するカム機構は、駆動輪31・32に外嵌する状
態で移送枠18に固定したカム筒43と、各アーム20
・21に対応してカム筒43に形成した一対のカム溝4
4・45と、各アーム20・21からカム筒43の外周
面へ向かって突設した受動腕46と、各受動腕46で支
持したカムフォロワ47とで構成する。
【0012】
【作用】ツールTの換装を行うキャリア13は、装填ア
ーム20と返却アーム21とを、ツールマガジン12と
スピンドル2との間で往復移動し、往復ストロークの一
端ないしは両端において、旋回機構19で両アーム20
・21の位置の入れ換えを行ってツール交換を行う。
【0013】詳しくは、図3に示すごとく、両アーム2
0・21がツールマガジン12の回転軌跡の外に待機し
ている状態を基準にして、返却アーム21は上方旋回し
て水平姿勢に切り換わる動作b1と、スピンドル2へ向
かって前進する動作b2と、前進ストローク端において
ツールTを取り外す動作b3と、ツールマガジン12側
へ後退してツールTを返却する動作b4とを経たのち、
上方旋回して待機状態へ復帰する動作b5とを循環して
行う。同時に、装填アーム20は待機位置から下方旋回
してツールTを捕捉する動作a1と、前進しながら捕捉
したツールTをツールマガジン12から抜き出す動作a
2と、前進端において上方旋回してツールTをスピンド
ル2に装着する動作a3と、水平姿勢を維持したままで
ツールマガジン側へ後退する動作a4と、下方旋回して
待機位置へ復帰する動作とを循環して行う。
【0014】このように本発明のキャリア13は、移送
枠18の前進および後退動作を利用して、ツールマガジ
ン12からツールTを出し入れ操作し(動作a2とb
4)、さらに両アーム20・21を逆向きに旋回駆動し
て、ツールTの取り外し動作b3と、新たなツールTの
装填動作a3とを併行して行うので、ツール換装を短時
間で迅速に行える。キャリア13の駆動源としては、移
送枠18を往復操作する操作シリンダ24と、旋回機構
19用のモータ26を用いるのみである。さらに、移送
枠18の前進ストローク端において、両アーム20・2
1のそれぞれを上下に旋回操作して位置の入れ換えを行
うことにより、スピンドル2に対するツールTの着脱を
行うので、2個のアーム20・21を用いているにもか
かわらず、キャリア13の全体構造を簡素化し、コンパ
クトにまとめることができる。
【0015】ギヤ機構を一対のベベルギヤ29・30
と、両ギヤ29・30を同時に逆向きに回転駆動する原
動ベベルギヤ28とで構成した旋回機構19によれば、
例えばスパーギヤの一群で同等のギヤ機構を構成する場
合に比べてギヤ機構を簡素化し、その分だけ部品点数を
減らすこができる。
【0016】装填アーム20と返却アーム21とは、互
いに接近ないしは離反する向きに揺動できるよう支持
し、両アーム20・21が旋回機構19で旋回操作され
るとき、両アーム20・21をカム機構で同時に離反な
いしは接近揺動しながら、位置の入れ換えを行うツール
換装形態によれば、旋回機構19による旋回ストローク
の両端において、両アーム20・21の移行軌跡のツー
ル捕捉位置を一致させて、キャリア13の動作空間量を
減少して設置スペースをコンパクト化できる。
【0017】駆動輪31・32の外面を覆うカム筒43
にカム溝44・45を設け、カム溝44・45と係合す
るカムフォロワ47を各アーム20・21の受動腕46
に設けたカム機構によれば、旋回機構19とカム機構と
をコンパクトにまとめて、構造の簡素化と動作スペース
のコンパクト化とを同時に実現できる。
【0018】
【実施例】図1ないし図8は、本発明に係るツールチェ
ンジャーの実施例を示しており、ツールチェンジャーを
小形の数値制御型の縦軸ミーリングマシンに適用した場
合について説明する。図2において、符号1はミーリン
グマシン(加工機)、2はスピンドルである。スピンド
ル2の下端にツールホルダー3が設けられる。このツー
ルホルダー3に装着したツールTを回転しながら、X軸
方向(左右)、Y軸方向(前後)、Z軸方向(上下)の
3方向へ各コラムを往復操作することにより、加工テー
ブル上に固定した素材ブロックに、各種の加工を施すこ
とができる。因みに、ミーリングマシン1の左右幅寸法
×前後奥行寸方×上下寸法は、それぞれ117×111
×182.5cmであり、加工範囲はX軸×Y軸×Z軸の各
方向寸法が280×250×145mmであって、鋼材、
ステンレス鋼、チタン等の金属材はもちろんのこと、プ
ラスチック材等の各種の素材を切削加工できる。
【0019】ミーリングマシン1の加工機本体に隣接し
て、ツール収容区5を設け、その内部にツールチェンジ
ャーを配置している。ツール収容区5の上部や前部等に
は、数値制御用の加工パラメータや加工順のデータを入
力するための制御機器6、キーボード7、パーソナルコ
ンピュータ本体8、ディスプレイ9など各種の機器が配
置してある。
【0020】図3において、ツールチェンジャーは、機
台上に固定した角箱状の基枠11を基体にして、基枠1
1のスピンドル2に臨む側の側面に配置したツールマガ
ジン12と、基枠11の上部に配置され、ツールマガジ
ン12とスピンドル2との間を往復してツールTの換装
を行うキャリア13とを備えている。
【0021】ツールマガジン12は、減速機付きのモー
タ14と、モータ14で一方向へ回転駆動される円盤状
のマガジン本体15と、マガジン本体15の回転位相位
置を検知する図外のセンサーなどを備えている。マガジ
ン本体15の周縁には8個のホルダー16が等間隔置き
に配置してあり(図5参照)、各ホルダー16でツール
Tをツールシャンクを介して水平姿勢に支持できる。ス
ピンドル2の回転軸心P1が垂直であるのに対して、マ
ガジン本体15の回転軸心P2は、ミーリングマシン1
のX軸方向(左右方向)へ沿う水平軸に一致して設けら
れる。モータ14は基枠11の内面に固定した補助フレ
ームで支持してある。ツールTは、素材ブロックに施す
べき加工の種類に応じて加工前に選定し、ホルダー16
に装填しておく。
【0022】図3ないし図5において、キャリア13は
マガジン本体15の回転中心軸P2と平行な向きに往復
動自在に案内支持される移送枠18を有する。この移送
枠18上に旋回機構19を設け、移送枠18のスピンド
ル2側の端部に設けたツール装填用の装填アーム20
と、ツール返却用の返却アーム21とを旋回機構19で
上下方向に旋回操作できるよう構成する。移送枠18の
下面には、前後一対のスライド軸22が固定してあり、
両スライド軸22を基枠11上に設けたガイドブロック
23で左右スライド自在に支持する。両ガイドブロック
23間に操作シリンダー(油圧シリンダー又はエアーシ
リンダー)24を配置して、シリンダー本体をブラケッ
トを介して基枠11で支持し、ピストンロッドの先端を
移送枠18に連結することにより、移送枠18を操作シ
リンダー24でマガジン本体15とスピンドル2との間
で往復操作できる。
【0023】図4および図6において旋回機構19は、
正逆転運転が可能な減速機付きのモータ26と、モータ
動力を中間軸27を介して受け継ぐ原動ベベルギヤ28
と、原動ベベルギヤ28に同時に噛み合って先の両回転
軸心P1・P2とそれぞれ直交する回転軸心P3まわり
に、互いに逆向きに回転駆動される前後一対のベベルギ
ヤ29・30と、両ベベルギヤ29・30のボス部に外
嵌固定した前後一対の駆動輪31・32と、両駆動輪3
1・32の回転位相位置を検知する図外のセンサーなど
で構成する。
【0024】駆動輪31・32は、前後一対のベベルギ
ヤ29・30の支持体を兼ねて有底筒状に形成してあ
り、筒底壁に固定した支軸33を移送枠18の上部の前
後一対の立壁18aに固定した軸受34で回転自在に支
持する。図5に示すように、各駆動輪31・32の支軸
33側の端部周面にはそれぞれ軸受ブロック35を固定
し、各軸受ブロック35に装填アーム20および返却ア
ーム21をそれぞれ連結して、各アーム20・21が対
応する駆動輪31・32と同行回転できるようにしてあ
る。
【0025】図4および図5において装填アーム20
は、上下に対向する一対の板材からなるフレーム37を
有し、フレーム37の突端にツールTを挟み保持するク
ランプ爪38を配置し、フレーム37の基端寄りに、ク
ランプ爪38を拡開ないしは挟持操作する復動型の操作
シリンダー(エアーシリンダー又は油圧シリンダー)3
9を配置してなる。返却アーム21も基本的に装填アー
ム20と同様に構成するが、フレーム37を構成する下
方の板材を前後対称形状に形成した点が装填アー20と
異なっている。これら両アーム20・21は、それぞれ
対応する駆動輪31・32に固定した軸受ブロック35
・35に、揺動軸40を介して連結されていて(図5参
照)、各揺動軸40を中心に両アーム20・21が互い
に接近し、あるいは互いに離反する向きに揺動できるよ
う支持してある。
【0026】装填アーム20は、マガジン本体15から
次に使用するツールTを受け取ってスピンドル2に装填
する。返却アーム21は、スピンドル2に装填されてい
たツールTを取り外してマガジン本体15へと返却す
る。このとき、異なる移行軌跡を移動する両アーム20
・21が、マガジン本体15およびスピンドル2に対し
て同じツール捕捉位置においてツールTの授受を行える
ようにするために、上記のように揺動軸40を中心にし
て揺動できるよう支持し、さらに両アーム20・21の
上下旋回動作を利用して、両アーム20・21を接近な
いしは離反操作するカム機構が、各フレーム37と移送
枠18との間に設けられている。
【0027】図4においてカム機構は、前後の駆動輪3
1・32に外嵌する円筒形のカム筒43と、各アーム2
0・21に対応してカム筒43の筒壁周面に凹み形成し
た一対のカム溝44・45と、両アーム20・21のフ
レーム37の下方の板材と一体に設けられて、カム筒4
3の外周面へ向かって接線状に延びる受動腕46・46
と、各受動腕46の突端上面に軸支されて前記カム溝4
4・45に係合するカムフォロワ47・47とで構成す
る。カム筒43の前後端は、移送枠18の上部に立設し
た前後一対の立壁18aにビス止め固定する。カム筒4
3の前後端寄りの筒周壁には、それぞれ逃げ溝49・4
9を通設し(図6参照)、各駆動輪31・32に固定し
た軸受ブロック35が、逃げ溝49の形成範囲内で旋回
できるようにしている。さらに筒壁の中央側面には、原
動ベベルギヤ28用の組付口を開口している。
【0028】図7はカム溝44・45の展開図を示す。
この展開図から理解できるように、カム溝44・45は
筒周方向両端の基準位置50aと、筒周方向中央の擦れ
違い位置50bとをそれぞれ逃げ溝49と平行に形成
し、両位置50a・50bを傾斜溝部50cで連続して
ハット形に形成してあり、擦れ違い位置50bが筒軸方
向へ隣接する状態で両カム溝44・45を対称に配置す
る。先に説明したように、両アーム20・21は互いに
逆向きに旋回し、さらに揺動軸40を中心に揺動するの
で、装填アーム20のカムフォロワ47が一方の基準位
置50aに位置しているとき、返却アーム21のカムフ
ォロワ47は他方の基準位置50aに位置している。そ
して、両アーム20・21が旋回して位置を入れ換える
際に、互いに接当干渉するのを避ける必要上、擦れ違い
位置50bの隣接間隔を狭め、両アーム20・21が互
いに離反する向きに揺動操作されるようにしている。
【0029】次にツールチェンジャーの動作を説明する
と、キャリア13は図3の実線で示すごとくツールマガ
ジン12側へ後退した位置で待機しており、スピンドル
2はホーム位置へ復帰している。装填アーム20と返却
アーム21は、それぞれ水平線から45度下り傾斜した
位置にあって、マガジン本体15のツールTを含む回転
領域外で待機している。この状態を基準にして、装填ア
ーム20は(a1〜a5)の各動作を経て、ツールTの
スピンドル2への装填を行い、返却アーム21は(b1
〜b5)の各動作を経てスピンドル2に装着してあった
ツールTをツールマガジン12へ返却する。
【0030】ツール交換の指令を受けたツールマガジン
12は、マガジン本体15を回転駆動して、次に使用さ
れるツールTをマガジン本体15の真上に位置する状態
で停止し待機する。この状態で旋回機構19のモータ2
6を起動して原動ベベルギヤ28をモータ26の側から
見て反時計回転方向へ逆転駆動することにより、装填ア
ーム20は下方へ、返却アーム21は上方へそれぞれ同
時に旋回移動する。これにより装填アーム20は垂直姿
勢に切り換わった後、クランプ爪38が操作シリンダー
39で挟持操作されて、マガジン本体15上のツールT
を捕捉する(動作a1)。返却アーム21は水平姿勢に
切り換わった後、そのクランプ爪38が操作シリンダー
39で拡開操作される(動作b1)。
【0031】上記の状態で操作シリンダー24を稼働し
て、移送枠18をスピンドル2側へ前進させる。この前
進動作によって、装填アーム20は図4に示すように捕
捉したツールTをホルダー16から抜き出す(動作a
2)。返却アーム21は前進ストローク端において、ク
ランプ爪38がツールホルダー3の真下に位置してツー
ルTのツールシャンクを捕捉できる状態になっている
(動作b2)。
【0032】次に返却アーム21のクランプ爪38を操
作シリンダー39で挟持操作してツールTを捕捉した
後、旋回機構19のモータ26を動作a1・b1の場合
とは逆方向へ正転駆動して、両アーム20・21を逆向
きに旋回操作する。このとき、返却アーム21は図1に
示すようにツールTを捕捉した状態で下方旋回し、垂直
姿勢に切り換わって、それまで使用していたツールTを
スピンドル2ら取り外す(動作b3)。同時に装填アー
ム20は上方旋回し、水平姿勢に切り換わって新たなツ
ールTをツールホルダー3に装填する(動作a3)。装
填と同時にクランプ爪38を開いて、ツールTからクラ
ンプ爪38を分離する。
【0033】動作a3・b3の終了と同時に、操作シリ
ンダー24のピストンロッドを退入操作して、移送枠1
8をツールマガジン12側へ後退移動させる。この動作
によって返却アーム21に保持されたツールTは、マガ
ジン本体15のホルダー16へと返却され(動作b
4)、返却と同時にクランプ爪38を開く。装填アーム
20は水平姿勢を維持したままで後退移動する(動作a
4)。最後に、旋回機構19のモータ26を動作a1・
b1の場合と同じ向きに逆転駆動して、両アーム20・
21を互いに逆向きに旋回操作し(動作a5・動作b
5)、当初の待機状態へ戻す。この後にマガジン本体1
5を回転駆動し、次のツール換装に備える。以後は、上
記の循環動作を繰り返し行うことにより、次々と異なる
ツールTをスピンドル2に換装できる。因みに、ツール
換装に要する時間は約4秒である。
【0034】装填アーム20と返却アーム21とは、マ
ガジン本体15に対して、共通するツール捕捉位置でツ
ールTの授受を行う。同様に、スピンドル2に対して
も、共通するツール捕捉位置でツールTの授受を行う。
このように両アーム20・21を同時に逆向きに旋回し
て位置の入れ換えを行うとき、支障なく擦れ違い動作を
行うためにカム機構を設け、両アーム20・21の旋回
動作を利用して、カム機構で両アーム20・21を接離
揺動操作する。
【0035】先に説明したように、カム機構のカム溝4
4・45は、両アーム20・21の旋回範囲の中途部に
おいて、カムフォロワ47が擦れ違い位置50bを通過
するよう設けてあり、両アーム20・21の隣接間隔が
擦れ違い位置50bにおいて最も拡がるように設定して
ある。従って、両アーム20・21は図8に示すように
動作a1・b1と動作a3・b3と動作a5・b5では
接当干渉することなく上下逆向きに旋回回転できる。こ
のように動作軌跡の一部を共有するツール換装形態によ
れば、キャリア13をY軸方向へ往復操作する必要もな
く、Y軸方向の同一座標位置においてツール交換を行え
るので、キャリア13の動作空間をコンパクトにまとめ
ることができるうえ、キャリア13の操作構造を簡素化
できる。さらに、移送枠18の前進および後退動作を利
用して、各アーム20・21で保持したツールTの、マ
ガジン本体15に対するツール授受を行うので、両アー
ム20・21の動きに無駄がなく、ツールチェンジャー
3の構造が簡単であるにもかかわらず、本格的なツール
換装動作を実現できる。
【0036】上記の実施例では、加工機として縦軸ミー
リングマシンを例示したが、横軸ミーリングマシンやボ
ーリングマシン等の他の工作機を加工機とする場合に
も、本発明のツールチェンジャーを適用できる。旋回機
構19のギヤ機構は、構造が簡素な点でベベルギヤで構
成することが好ましいが、平歯群や、平歯とベベルギヤ
の混用等によって、互いに逆向きの回転動力を出力する
ギヤ機構を構成できる。なお、本発明のベベルギヤと
は、はずば形やまがりば形の傘歯車を含む。
【0037】装填アーム20と返却アーム21とは、ス
ピンドル2に対するツール捕捉位置のみが共通するよう
構成することができる。この場合は、両アーム20・2
1のマガジン本体15に対するツール捕捉位置が異なる
ことになるが、各アーム20・21ごとにマガジン本体
15を回転移動して、各アーム20・21のツール捕捉
位置に対応するホルダー16を変位させてツールTの授
受を行うことができる。つまり、マガジン本体15の上
部の周方向の2個所において、ツールTの授受を行うの
である。マガジン本体15は正逆双方向へ回転駆動でき
る。装填アーム20と返却アーム21とは、実施例の場
合とは前後が逆になるよう配置することができる。
【0038】動腕46はフレーム37と別体に形成で
きる。本発明のツールチェンジャーは、コンパクトな点
でとくに小形加工機に好適であるが、必要があれば中・
大形の加工機に適用できる。
【0039】
【発明の効果】本発明のツールチェンジャーは、ツール
装填用の装填アーム20と、ツール返却用の返却アーム
21とを、移送枠18によってツールマガジン12と加
工機1のスピンドル2との間で往復操作し、往復ストロ
ークの一端ないしは両端において、旋回機構19で両ア
ーム20・21の位置の入れ換えを行ってツール交換を
行うことにより、ツールチェンジャーの構造を簡素化を
実現しながら、全体装置をコンパクトにまとめられるよ
うにした。さらに、一対のアーム20・21を異なる動
作軌跡に従って操作するにも拘らず、両アーム20・2
1を操作する駆動源としては、旋回機構19用のモータ
26と、移送枠18を往復操作する操作シリンダー24
を用いているに過ぎない。従って、大形加工機用のツー
ルチェンジャーと同等の機能を発揮しながら、コンパク
トで全体コストが少なくて済むツールチェンジャーが得
られ、とくに小形加工機のコストメリットや省スペース
性を生かすことができる、コンパクトで安価なツールチ
ェンジャーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツールチェンジャーの概略正面図である。
【図2】加工機の概略斜視図である。
【図3】ツールチェンジャーの動作説明図である。
【図4】旋回機構部を破断した正面図である。
【図5】ツールチェンジャーの側面図である。
【図6】図4におけるA−A線断面図である。
【図7】カム溝の展開図である。
【図8】アームの擦れ違い動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 加工機 2 スピンドル 12 ツールマガジン 13 キャリア 15 マガジン本体 18 移送枠 19 旋回機構 20 装填アーム 21 返却アーム 24 操作シリンダー 26 モータ 31・32 駆動輪 T ツール P1 スピンドルの回転軸心 P2 マガジン本体の回転軸心 P3 駆動輪の回転軸心

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数個のツールTを保持するツールマガ
    ジン12と、ツールマガジン12と加工機1のスピンド
    ル2との間を往復してツールTの換装を行うキャリア1
    3とを備えており、 ツールマガジン12は、スピンドル2の回転軸心P1と
    直交する回転軸心P2のまわりに回転駆動されるマガジ
    ン本体15を有し、マガジン本体15の周縁にツールT
    を支持するホルダー16が等間隔置きに配置されてお
    り、 キャリア13は、マガジン本体15の前記回転軸心P2
    と平行な向きに往復動自在に案内支持される移送枠18
    と、移送枠18をマガジン本体15とスピンドル2との
    間で往復操作する操作シリンダー24と、移送枠18
    スピンドル2側の端部にそれぞれ設けたツール装填用の
    装填アーム20およびツール返却用の返却アーム21
    と、移送枠18上に設けられて、両アーム20・21を
    同時に逆向きに旋回操作してアーム位置の入れ換えを行
    う旋回機構19とを有し、 旋回機構19は、正逆転運転が可能なモータ26と、こ
    のモータ26の動力を受け継ぐ原動ベベルギヤ28と、
    原動ベベルギヤ28に同時に噛み合って前記両回転軸心
    P1・P2とそれぞれ直交する回転軸心P3まわりに
    互いに逆向きに回転駆動される一対のベベルギヤ29・
    30と、この各ベベルギヤ29・30にそれぞれ同行回
    転可能に連結された一対の駆動輪31・32とを含んで
    おり、 装填アーム20と返却アーム21とは、それぞれツール
    Tを保持するクランプ爪38と、クランプ爪38を切り
    換え操作する操作シリンダー39と、これらを支持する
    フレーム37とを含んでおり、 両アーム20・21の各フレーム37が、各駆動輪31
    ・32側に固定の各軸受ブロック35に揺動軸40を介
    してそれぞれ連結されており、 両アーム20・21が、各揺動軸40を中心に互いに接
    近ないしは離反する向きに揺動できるよう支持されてお
    り、 両アーム20・21の旋回動作を利用して、両アーム2
    0・21を揺動軸40まわりに揺動操作するカム機構
    が、移送枠18と各フレーム37との間に設けてあり、 上記カム機構は、駆動輪31・32に外嵌する状態で移
    送枠18に固定したカ ム筒43と、各アーム20・21
    に対応してカム筒43に形成した一対のカム溝44・4
    5と、各アーム20・21からカム筒43の外周面へ向
    かって突設した受動腕46と、各受動腕46に支持され
    て前記カム溝44・45に係合するカムフォロワ47と
    で構成されており、 移送枠18の往復ストロークの両端において、装填アー
    ム20と返却アーム21とを旋回機構19で同時に逆向
    きに旋回操作して、両アーム20・21の位置を入れ換
    えながらツール交換を行うことを特徴とするツールチェ
    ンジャー
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