JP3344353B2 - 位相同期ループ回路と受信システム - Google Patents
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- H04L2027/0053—Closed loops
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- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
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- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Noise Elimination (AREA)
- Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル伝送を行
う通信システムにおいて、周波数オフセットやバースト
伝送における信号立ち上がりで発生する位相変動などに
より、位相ずれを受けた受信信号から位相ずれを検出し
取り除く位相同期ループに関し、特に伝送路歪みにより
著しく劣化した受信信号でも、等化器や信号推定器と併
用しながら位相ずれを正しく補正する位相同期ループに
関するものである。
う通信システムにおいて、周波数オフセットやバースト
伝送における信号立ち上がりで発生する位相変動などに
より、位相ずれを受けた受信信号から位相ずれを検出し
取り除く位相同期ループに関し、特に伝送路歪みにより
著しく劣化した受信信号でも、等化器や信号推定器と併
用しながら位相ずれを正しく補正する位相同期ループに
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来技術による位相同期ループ回路の付
いた信号推定器として、特願平０９−１３５４５４号に
記載された構成を、図３に示す。また、信号推定器の一
例として、特願平９−１５８１７２号の「遅延判定帰還
型系列推定受信装置」に記載される従来の遅延判定帰還
型系列推定器の例を、図４に示す。
いた信号推定器として、特願平０９−１３５４５４号に
記載された構成を、図３に示す。また、信号推定器の一
例として、特願平９−１５８１７２号の「遅延判定帰還
型系列推定受信装置」に記載される従来の遅延判定帰還
型系列推定器の例を、図４に示す。
【０００３】遅延判定帰還型系列推定器４５は、図４に
示すように、プリアンブル期間中に受信信号を入力とす
る伝送路特性検出器４１において、通信経路の伝送路に
おけるインパルス応答が求められ、絶対値演算器４２で
インパルス応答の振幅が求められて、等化器と同等の特
性を有する。累積器４３では、伝送路のインパルス応答
を、最尤系列推定領域、判定帰還等化領域、推定領域外
に分け、それぞれの領域内の振幅の和（ｐ、ｑ、ｒとす
る）を求める。以後、各領域をずらして、次々とｐ、
ｑ、ｒを求め、最大値検出器４４に出力する。最大値検
出器４４では、ｐ／（ｒ＋αｑ）（αは係数）演算を行
い、演算結果が最大となったタイミングを遅延判定帰還
型系列推定器４５に出力する。
示すように、プリアンブル期間中に受信信号を入力とす
る伝送路特性検出器４１において、通信経路の伝送路に
おけるインパルス応答が求められ、絶対値演算器４２で
インパルス応答の振幅が求められて、等化器と同等の特
性を有する。累積器４３では、伝送路のインパルス応答
を、最尤系列推定領域、判定帰還等化領域、推定領域外
に分け、それぞれの領域内の振幅の和（ｐ、ｑ、ｒとす
る）を求める。以後、各領域をずらして、次々とｐ、
ｑ、ｒを求め、最大値検出器４４に出力する。最大値検
出器４４では、ｐ／（ｒ＋αｑ）（αは係数）演算を行
い、演算結果が最大となったタイミングを遅延判定帰還
型系列推定器４５に出力する。
【０００４】遅延判定帰還型系列推定器４５では、伝送
路特性検出器４１から入力されたインパルス応答のう
ち、最大値検出器４４から入力されるタイミング信号に
より最尤系列推定領域と判定帰還等化領域を決定し、そ
れらの領域のインパルス応答を用いて、系列推定を行
う。
路特性検出器４１から入力されたインパルス応答のう
ち、最大値検出器４４から入力されるタイミング信号に
より最尤系列推定領域と判定帰還等化領域を決定し、そ
れらの領域のインパルス応答を用いて、系列推定を行
う。
【０００５】つぎに、この従来の遅延判定帰還形系列推
定器４５において、インパルス応答の最適領域を決定す
る最大値検出器４４での演算について説明する。判定帰
還等化領域の成分は、理想的にはフィードバックにより
すべてキャンセルされ、系列推定器の推定能力の向上及
び劣化には寄与しないため、推定領域外の成分ｒに対す
る最尤系列推定領域の成分ｐの比［ｐ／ｒ］で推定能力
は決まり、この値が大きいほど推定能力は高い。
定器４５において、インパルス応答の最適領域を決定す
る最大値検出器４４での演算について説明する。判定帰
還等化領域の成分は、理想的にはフィードバックにより
すべてキャンセルされ、系列推定器の推定能力の向上及
び劣化には寄与しないため、推定領域外の成分ｒに対す
る最尤系列推定領域の成分ｐの比［ｐ／ｒ］で推定能力
は決まり、この値が大きいほど推定能力は高い。
【０００６】しかし、実際には量子化誤差等のため、判
定帰還等化領域の成分は完全にはキャンセルできず、一
部歪みとして残ってしまう。よって、推定領域外の成分
ｒと係数αで重み付けした判定帰還等化領域の成分ｑと
の和に対する最尤系列推定領域の成分ｐの比が大きいほ
ど、推定能力が高いと言える。すなわち前述の［ｐ／
（ｒ＋αｑ）］が最大となるタイミングが、最適な系列
推定領域を示す。
定帰還等化領域の成分は完全にはキャンセルできず、一
部歪みとして残ってしまう。よって、推定領域外の成分
ｒと係数αで重み付けした判定帰還等化領域の成分ｑと
の和に対する最尤系列推定領域の成分ｐの比が大きいほ
ど、推定能力が高いと言える。すなわち前述の［ｐ／
（ｒ＋αｑ）］が最大となるタイミングが、最適な系列
推定領域を示す。
【０００７】次に、図３に示すように、位相同期ループ
回路を用いた信号推定器について説明する。レプリカ生
成器３５では、プリアンブル期間中にインパルス応答検
出器３３で求められた伝送路のインパルス応答値と、遅
延判定帰還型系列推定器３２で推定された系列信号との
畳み込みを行い、受信信号のレプリカ（コピーデータ）
を求める。
回路を用いた信号推定器について説明する。レプリカ生
成器３５では、プリアンブル期間中にインパルス応答検
出器３３で求められた伝送路のインパルス応答値と、遅
延判定帰還型系列推定器３２で推定された系列信号との
畳み込みを行い、受信信号のレプリカ（コピーデータ）
を求める。
【０００８】また、遅延器３６では、位相回転器３１で
位相回転後の受信信号の遅延を行い、遅延判定帰還型系
列推定器３２で発生する遅延の補正を行う。これによ
り、レプリカ生成器３５の出力信号と、遅延器３６の出
力信号とのタイミングを一致させることができる。位相
検出器３７ではレプリカ生成器３５の出力信号と遅延器
３６の出力信号との位相差が求められる。このときに、
受信信号に周波数オフセットが加わっていると、時間の
経緯と共に送受信間の位相が変化して行くため、位相検
出器３７で求められる位相差も時間の経過と共に変化し
て行くこととなる。このことは、レプリカ生成器３５で
は、演算に用いられる伝送路インパルス応答値が一定で
あるため、遅延判定帰還型系列推定器３２で誤りを起こ
さない限り、位相変動のない信号として出力するが、遅
延器３６の出力は位相が変化するため、位相検出器３７
からは、この位相の差が出力されることとなる。
位相回転後の受信信号の遅延を行い、遅延判定帰還型系
列推定器３２で発生する遅延の補正を行う。これによ
り、レプリカ生成器３５の出力信号と、遅延器３６の出
力信号とのタイミングを一致させることができる。位相
検出器３７ではレプリカ生成器３５の出力信号と遅延器
３６の出力信号との位相差が求められる。このときに、
受信信号に周波数オフセットが加わっていると、時間の
経緯と共に送受信間の位相が変化して行くため、位相検
出器３７で求められる位相差も時間の経過と共に変化し
て行くこととなる。このことは、レプリカ生成器３５で
は、演算に用いられる伝送路インパルス応答値が一定で
あるため、遅延判定帰還型系列推定器３２で誤りを起こ
さない限り、位相変動のない信号として出力するが、遅
延器３６の出力は位相が変化するため、位相検出器３７
からは、この位相の差が出力されることとなる。
【０００９】この位相検出器３７の出力信号をフィルタ
３８により帯域制限した後に、ＶＣＯ３９へ入力し、Ｖ
ＣＯ３９の出力信号を位相回転器３１へ入力し、受信信
号の位相を回転する。この位相同期ループ回路により、
位相検出器３１に現れる位相差信号が減少する方向へ制
限がかかり、周波数オフセットなどによる位相変化が吸
収できるようになる。
３８により帯域制限した後に、ＶＣＯ３９へ入力し、Ｖ
ＣＯ３９の出力信号を位相回転器３１へ入力し、受信信
号の位相を回転する。この位相同期ループ回路により、
位相検出器３１に現れる位相差信号が減少する方向へ制
限がかかり、周波数オフセットなどによる位相変化が吸
収できるようになる。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術による信号
推定器を用いた位相同期ループ回路では、伝送路のイン
パルス応答波形によっては、レプリカ生成器で求められ
る値の精度が悪化するという問題がある。これを信号推
定器の一例として、遅延判定帰還型系列推定器の場合に
ついて以下に説明する。
推定器を用いた位相同期ループ回路では、伝送路のイン
パルス応答波形によっては、レプリカ生成器で求められ
る値の精度が悪化するという問題がある。これを信号推
定器の一例として、遅延判定帰還型系列推定器の場合に
ついて以下に説明する。
【００１１】図５に伝送路のインパルス応答と系列推定
領域の例を示す。この例では、最尤系列推定領域５３の
シンボル長、判定帰還等化領域５４のシンボル長として
おり、直接波５１と遅延時間５Ｔ（Ｔ：シンボル周期）
の遅延波５２による２波モデルである。実環境ではフェ
ージングのため、図５のように直接波５１のレベルが著
しく低くなる場合があり、このような場合、前述したよ
うな系列推定領域を求める演算により、最尤系列推定領
域は遅延波成分を含むように設定され、直接波成分は推
定領域外となる。
領域の例を示す。この例では、最尤系列推定領域５３の
シンボル長、判定帰還等化領域５４のシンボル長として
おり、直接波５１と遅延時間５Ｔ（Ｔ：シンボル周期）
の遅延波５２による２波モデルである。実環境ではフェ
ージングのため、図５のように直接波５１のレベルが著
しく低くなる場合があり、このような場合、前述したよ
うな系列推定領域を求める演算により、最尤系列推定領
域は遅延波成分を含むように設定され、直接波成分は推
定領域外となる。
【００１２】このように遅延判定帰還型系列推定器にお
いては、直接波及びすべての遅延波成分が系列推定領域
（この場合７シンボル長）内に収まる場合でも、一部の
成分が領域外となるように系列推定領域が設定される特
徴がある。
いては、直接波及びすべての遅延波成分が系列推定領域
（この場合７シンボル長）内に収まる場合でも、一部の
成分が領域外となるように系列推定領域が設定される特
徴がある。
【００１３】遅延判定帰還型系列推定器は、図５のよう
に、レベルの高い遅延波を用いて最尤系列推定を行った
方が、レベルの低い直接波成分を用いるより良好な推定
特性を得る。ところが、基準信号と受信信号との位相差
を求める場合、生成されるレプリカには、推定領域外の
直接波成分が反映されないため、受信信号との誤差信号
には、直接波成分がそのまま含まれてしまう。この誤差
信号は位相変動に起因するものではないにもかかわら
ず、位相変動したかのように位相同期ループ回路にフィ
ードバックされ、その結果、推定特性が悪化してしま
う。
に、レベルの高い遅延波を用いて最尤系列推定を行った
方が、レベルの低い直接波成分を用いるより良好な推定
特性を得る。ところが、基準信号と受信信号との位相差
を求める場合、生成されるレプリカには、推定領域外の
直接波成分が反映されないため、受信信号との誤差信号
には、直接波成分がそのまま含まれてしまう。この誤差
信号は位相変動に起因するものではないにもかかわら
ず、位相変動したかのように位相同期ループ回路にフィ
ードバックされ、その結果、推定特性が悪化してしま
う。
【００１４】（発明の目的）本発明では、伝送路歪みを
大きく受けた受信信号を信号推定器、特に遅延判定帰還
型系列推定器を用いて、信号推定を行うシステムにおい
て、周波数オフセットなどによる位相変化を補正する位
相同期ループ回路を高精度に動作させ、信号推定器の推
定特性を向上させることを目的としている。
大きく受けた受信信号を信号推定器、特に遅延判定帰還
型系列推定器を用いて、信号推定を行うシステムにおい
て、周波数オフセットなどによる位相変化を補正する位
相同期ループ回路を高精度に動作させ、信号推定器の推
定特性を向上させることを目的としている。
【００１５】
【課題を解決するための手段】本発明は、デジタル通信
において、周波数オフセットによる位相回転や伝送路歪
みを受けた受信信号を受信し周波数オフセットを補正し
ながらデジタル信号を推定し出力する受信システムにお
いて、前記受信信号の位相をＶＣＯの出力信号の位相に
応じて回転する位相回転器と、前記位相回転器の出力信
号を受けて、プリアンブル期間中に伝送路のインパルス
応答を検出するインパルス応答検出器と、前記インパル
ス応答のうち系列推定に用いる領域を指定する系列推定
用領域指定器と、レプリカ生成に用いる領域を指定する
レプリカ生成領域指定器と、前記系列推定用領域指定器
に指定された領域を用いて系列推定を行う遅延判定帰還
型系列推定器と、前記インパルス応答のうちレプリカ生
成用領域指定器に指定された領域を用いてレプリカ信号
を生成するレプリカ生成器と、前記位相回転器の出力信
号を受け、系列推定用とレプリカ生成用のインパルス応
答の領域の時間差に応じて所要の遅延量を設定する可変
遅延器と、前記レプリカ生成器の出力信号と前記遅延器
の出力信号との位相差を求める位相検出器と、前記位相
検出器の出力信号の周波数帯域制限を行うフィルタと、
前記フィルタの出力に比例した周波数の正弦波を発生さ
せる前記ＶＣＯで構成されていることを特徴とする位相
同期ループ回路を用いた遅延判定帰還型系列推定器であ
る。
において、周波数オフセットによる位相回転や伝送路歪
みを受けた受信信号を受信し周波数オフセットを補正し
ながらデジタル信号を推定し出力する受信システムにお
いて、前記受信信号の位相をＶＣＯの出力信号の位相に
応じて回転する位相回転器と、前記位相回転器の出力信
号を受けて、プリアンブル期間中に伝送路のインパルス
応答を検出するインパルス応答検出器と、前記インパル
ス応答のうち系列推定に用いる領域を指定する系列推定
用領域指定器と、レプリカ生成に用いる領域を指定する
レプリカ生成領域指定器と、前記系列推定用領域指定器
に指定された領域を用いて系列推定を行う遅延判定帰還
型系列推定器と、前記インパルス応答のうちレプリカ生
成用領域指定器に指定された領域を用いてレプリカ信号
を生成するレプリカ生成器と、前記位相回転器の出力信
号を受け、系列推定用とレプリカ生成用のインパルス応
答の領域の時間差に応じて所要の遅延量を設定する可変
遅延器と、前記レプリカ生成器の出力信号と前記遅延器
の出力信号との位相差を求める位相検出器と、前記位相
検出器の出力信号の周波数帯域制限を行うフィルタと、
前記フィルタの出力に比例した周波数の正弦波を発生さ
せる前記ＶＣＯで構成されていることを特徴とする位相
同期ループ回路を用いた遅延判定帰還型系列推定器であ
る。
【００１６】また、本発明は、受信信号を復調する際の
位相誤差を検出して解消する位相同期ループ回路におい
て、前記受信信号を位相回転する位相回転器と、該位相
回転器の出力を前記受信信号中のプリアンブル期間にイ
ンパルス応答特性に応じて遅延時間を可変する可変遅延
器と、前記受信信号の復調信号と前記可変遅延器の出力
との位相を検出する位相検出器と、前記位相検出器の高
域成分を除去するフィルターと、該フィルターの出力に
応じて発信周波数を可変する電圧制御発振器と、前記電
圧制御発振器の出力によって位相回転する前記位相回転
器とから成ることを特徴とする。
位相誤差を検出して解消する位相同期ループ回路におい
て、前記受信信号を位相回転する位相回転器と、該位相
回転器の出力を前記受信信号中のプリアンブル期間にイ
ンパルス応答特性に応じて遅延時間を可変する可変遅延
器と、前記受信信号の復調信号と前記可変遅延器の出力
との位相を検出する位相検出器と、前記位相検出器の高
域成分を除去するフィルターと、該フィルターの出力に
応じて発信周波数を可変する電圧制御発振器と、前記電
圧制御発振器の出力によって位相回転する前記位相回転
器とから成ることを特徴とする。
【００１７】（作用）本発明では、伝送路のインパルス
応答のうち系列推定およびレプリカ生成に用いる最適な
領域を求める時、系列推定用としては推定能力を高める
ため最尤系列推定領域と判定帰還等化領域で構成される
系列推定領域のうちの最尤系列推定領域に多くの電力成
分を含むように領域が設定されるが、レプリカ生成用と
しては領域内に多くの電力成分を含むように領域が設定
される。
応答のうち系列推定およびレプリカ生成に用いる最適な
領域を求める時、系列推定用としては推定能力を高める
ため最尤系列推定領域と判定帰還等化領域で構成される
系列推定領域のうちの最尤系列推定領域に多くの電力成
分を含むように領域が設定されるが、レプリカ生成用と
しては領域内に多くの電力成分を含むように領域が設定
される。
【００１８】これによりレプリカ生成用のレプリカ信号
は受信信号をより忠実に模擬したものとなり、より正し
い位相制御が行われることにより、遅延判定帰還型系列
推定器の推定特性が向上する。
は受信信号をより忠実に模擬したものとなり、より正し
い位相制御が行われることにより、遅延判定帰還型系列
推定器の推定特性が向上する。
【００１９】
【発明の実施の形態】本発明による実施形態について、
図面を参照しつつ詳細に説明する。
図面を参照しつつ詳細に説明する。
【００２０】［実施形態］ （１）構成の説明 図１は、本発明の実施形態による遅延判定帰還型系列推
定器を用いた、位相同期ループ回路の構成例である。
定器を用いた、位相同期ループ回路の構成例である。
【００２１】入力される受信信号は、その位相値をＶＣ
Ｏから指定される位相値分回転させる位相回転器１で位
相が回転され、位相ずれが補正される。位相回転器１の
出力信号は、プリアンブル期間中に伝送路のインパルス
応答を検出するインパルス応答検出器２と、インパルス
応答検出器２で求めたインパルス応答値のうち系列推定
に用いる領域を指定する系列推定用領域指定器３と、上
記インパルス応答値のうちレプリカ生成用の領域を指定
するレプリカ生成用領域指定器４と、系列推定用に指定
された領域のインパルス応答を用いて系列推定を行う遅
延判定帰還型系列推定器５と、遅延判定帰還型系列推定
器５で推定された推定値とレプリカ生成用領域指定器４
で求められたインパルス応答値でレプリカ信号を生成す
るレプリカ生成器６と、系列推定用とレプリカ生成用の
インパルス応答の領域の時間差に応じて所要の遅延量を
設定する可変遅延器７と、遅延器から出力される信号と
レプリカ生成器６から出力される信号の位相差を求める
位相検出器８と、位相検出器８の出力信号の周波数帯域
制限を行うフィルタ９と、フィルタの出力に比例した周
波数の正弦波を発生させるＶＣＯ１０とで構成される。
Ｏから指定される位相値分回転させる位相回転器１で位
相が回転され、位相ずれが補正される。位相回転器１の
出力信号は、プリアンブル期間中に伝送路のインパルス
応答を検出するインパルス応答検出器２と、インパルス
応答検出器２で求めたインパルス応答値のうち系列推定
に用いる領域を指定する系列推定用領域指定器３と、上
記インパルス応答値のうちレプリカ生成用の領域を指定
するレプリカ生成用領域指定器４と、系列推定用に指定
された領域のインパルス応答を用いて系列推定を行う遅
延判定帰還型系列推定器５と、遅延判定帰還型系列推定
器５で推定された推定値とレプリカ生成用領域指定器４
で求められたインパルス応答値でレプリカ信号を生成す
るレプリカ生成器６と、系列推定用とレプリカ生成用の
インパルス応答の領域の時間差に応じて所要の遅延量を
設定する可変遅延器７と、遅延器から出力される信号と
レプリカ生成器６から出力される信号の位相差を求める
位相検出器８と、位相検出器８の出力信号の周波数帯域
制限を行うフィルタ９と、フィルタの出力に比例した周
波数の正弦波を発生させるＶＣＯ１０とで構成される。
【００２２】ここで、位相回転器１は入力される受信信
号の位相値をＶＣＯ１０から指定される位相値分、受信
信号の位相値を変更させるものであり、インパルス応答
検出器２は伝送路のインパルス応答を求めるものであ
り、系列推定用領域指定器３はインパルス応答検出器２
で求められたインパルス応答値のうち、系列推定に用い
る領域を決定するものであり、レプリカ生成用領域指定
器４はインパルス応答検出器２で求められたインパルス
応答値のうち、レプリカ生成に用いる領域を決定するも
のであり、遅延判定帰還型系列推定器５は等化器の一種
であり、最系列推定器とＤＦＥ（Decision Feedback Es
timator）を組み合わせた等化器である。また、レプリ
カ生成器６は、再現することであるレプリカを遅延判定
帰還型系列推定器５の結果とインパルス応答の値を用い
て、受信信号の再現を行うことをいう。
号の位相値をＶＣＯ１０から指定される位相値分、受信
信号の位相値を変更させるものであり、インパルス応答
検出器２は伝送路のインパルス応答を求めるものであ
り、系列推定用領域指定器３はインパルス応答検出器２
で求められたインパルス応答値のうち、系列推定に用い
る領域を決定するものであり、レプリカ生成用領域指定
器４はインパルス応答検出器２で求められたインパルス
応答値のうち、レプリカ生成に用いる領域を決定するも
のであり、遅延判定帰還型系列推定器５は等化器の一種
であり、最系列推定器とＤＦＥ（Decision Feedback Es
timator）を組み合わせた等化器である。また、レプリ
カ生成器６は、再現することであるレプリカを遅延判定
帰還型系列推定器５の結果とインパルス応答の値を用い
て、受信信号の再現を行うことをいう。
【００２３】（２）動作の説明 インパルス応答検出器２では、図２のフレームフォーマ
ットで示すプリアンブル期間中にインパルス応答を検出
する。これは従来例図４の伝送路特性検出器と同等の機
能を持ち、既知系列との相関演算によりインパルス応答
を求める。
ットで示すプリアンブル期間中にインパルス応答を検出
する。これは従来例図４の伝送路特性検出器と同等の機
能を持ち、既知系列との相関演算によりインパルス応答
を求める。
【００２４】検出したインパルス応答のうち、系列推定
およびレプリカ生成を行うのに最適な領域を、系列推定
用領域指定器３とレプリカ生成用領域指定器４で求め
る。系列推定に使用するインパルス応答の領域は、従来
の遅延判定帰還型系列推定器４５と同様に求められる。
すなわち最尤系列推定領域の電力成分Ｐ、判定帰還等化
領域の電力成分Ｑ、領域外の電力成分Ｒを求め、 Ｐ／（Ｒ＋αＱ） ……（１） が最大となる領域を設定する。
およびレプリカ生成を行うのに最適な領域を、系列推定
用領域指定器３とレプリカ生成用領域指定器４で求め
る。系列推定に使用するインパルス応答の領域は、従来
の遅延判定帰還型系列推定器４５と同様に求められる。
すなわち最尤系列推定領域の電力成分Ｐ、判定帰還等化
領域の電力成分Ｑ、領域外の電力成分Ｒを求め、 Ｐ／（Ｒ＋αＱ） ……（１） が最大となる領域を設定する。
【００２５】一方、レプリカ生成用に使用するインパル
ス応答の領域は、領域内に多くの電力成分を含むよう
に、 （Ｐ＋Ｑ）／Ｒ ……（２） が最大となる領域を設定する。
ス応答の領域は、領域内に多くの電力成分を含むよう
に、 （Ｐ＋Ｑ）／Ｒ ……（２） が最大となる領域を設定する。
【００２６】この双方の領域は同一となる場合もある
が、インパルス応答波形が、図５のような場合は、異な
る結果が得られ、系列推定とレプリカ生成に用いるイン
パルス応答の領域は、それぞれ同図に示すように設定さ
れる。系列推定用領域のインパルス応答は遅延判定帰還
型系列推定器５に出力し、レプリカ生成用のインパルス
応答をレプリカ生成器６に出力する。遅延判定帰還型系
列推定器５は、設定されたインパルス応答の値を元に受
信信号の推定を行う。
が、インパルス応答波形が、図５のような場合は、異な
る結果が得られ、系列推定とレプリカ生成に用いるイン
パルス応答の領域は、それぞれ同図に示すように設定さ
れる。系列推定用領域のインパルス応答は遅延判定帰還
型系列推定器５に出力し、レプリカ生成用のインパルス
応答をレプリカ生成器６に出力する。遅延判定帰還型系
列推定器５は、設定されたインパルス応答の値を元に受
信信号の推定を行う。
【００２７】可変遅延器７における遅延は、遅延判定帰
還型系列推定器５において推定結果が出力されるまでの
処理遅延分だけ受信信号を遅らせて、レプリカ信号との
時間差をなくすためのものである。
還型系列推定器５において推定結果が出力されるまでの
処理遅延分だけ受信信号を遅らせて、レプリカ信号との
時間差をなくすためのものである。
【００２８】さらに、レプリカ生成用インパルス応答の
領域が、系列推定用インパルス応答の領域より先行する
場合は、レプリカ信号生成のためにそれより未来の推定
結果を用いる必要があるため、遅延量を増やす必要があ
る。可変遅延器７は系列推定用とレプリカ生成用のイン
パルス応答の領域の時間差に応じて所要の遅延量を設定
する。
領域が、系列推定用インパルス応答の領域より先行する
場合は、レプリカ信号生成のためにそれより未来の推定
結果を用いる必要があるため、遅延量を増やす必要があ
る。可変遅延器７は系列推定用とレプリカ生成用のイン
パルス応答の領域の時間差に応じて所要の遅延量を設定
する。
【００２９】レプリカ生成器６の出力信号と可変遅延器
７の出力信号との位相差を位相検出器８で求め、出力信
号をフィルタ９で周波数帯域制限を行い、フィルタの出
力に比例した周波数の正弦波をＶＣＯ１０で発生させ、
位相回転器１で位相変動の制御を行う。
７の出力信号との位相差を位相検出器８で求め、出力信
号をフィルタ９で周波数帯域制限を行い、フィルタの出
力に比例した周波数の正弦波をＶＣＯ１０で発生させ、
位相回転器１で位相変動の制御を行う。
【００３０】
【発明の効果】本発明によれば、デジタル通信におい
て、受信信号の伝送路歪みを補正するための位相同期ル
ープ回路を用いた遅延判定帰還型系列推定器において、
周波数オフセットなどの位相変動を精度良く補正するこ
とができるという効果がある。また、これにより高い等
化能力を持つ信号推定器を実現することができる。
て、受信信号の伝送路歪みを補正するための位相同期ル
ープ回路を用いた遅延判定帰還型系列推定器において、
周波数オフセットなどの位相変動を精度良く補正するこ
とができるという効果がある。また、これにより高い等
化能力を持つ信号推定器を実現することができる。
【図１】本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図２】フレームフォーマットの例を示す図である。
【図３】従来例の位相同期ループ回路を用いた信号推定
器の構成を示すブロック図である。
器の構成を示すブロック図である。
【図４】従来例の信号推定器の一例を示すブロック図で
ある。
ある。
【図５】伝送路のインパルス応答と系列推定および適応
制御領域の例を示す図である。
制御領域の例を示す図である。
１ 位相回転器 ２ インパルス応答検出器 ３ 系列推定用領域指定器 ４ レプリカ生成用領域指定器 ５ 遅延判定帰還型系列推定器 ６ レプリカ生成器 ７ 可変遅延器 ８ 位相検出器 ９ フィルタ １０ ＶＣＯ ３１ 位相回転器 ３２ 遅延判定帰還型系列推定器 ３３ インパルス応答検出器 ３４ 領域指定器 ３５ レプリカ生成器 ３６ 遅延器 ３７ 位相検出器 ３８ フィルタ ３９ ＶＣＯ ４１ 伝送路特性検出器 ４２ 絶対値演算器 ４３ 累積器 ４４ 最大値検出器 ４５ 遅延判定帰還型系列推定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H04L 7/033 H04B 3/06 H04B 7/005
Claims (4)
- 【請求項１】 デジタル通信において、周波数オフセッ
トによる位相回転や伝送路歪みを受けた受信信号を受信
し周波数オフセットを補正しながらデジタル信号を推定
して出力する位相同期ループ回路を用いた遅延判定帰還
型系列推定器を用いた受信システムにおいて、 前記受信信号の位相を電圧制御発振器ＶＣＯの出力信号
の位相に応じて位相誤差を縮小するために位相を回転す
る位相回転器と、前記位相回転器の出力信号を受けて前
記受信信号のプリアンブル期間中に伝送路のインパルス
応答を検出するインパルス応答検出器と、前記インパル
ス応答のうち系列推定に用いる領域を指定する系列推定
用領域指定器と、レプリカ生成に用いる領域を指定する
レプリカ生成領域指定器とを備え、前記系列推定用領域
指定器に指定された領域を用いて系列推定を行うことを
特徴とする受信システム。 - 【請求項２】 請求項１に記載の受信システムにおい
て、 さらに、前記系列推定用領域指定器に指定された領域を
用いて系列推定を行う前記遅延判定帰還型系列推定器
と、前記インパルス応答のうちレプリカ生成用領域指定
器に指定された領域を用いてレプリカ信号を生成するレ
プリカ生成器と、前記位相回転器の出力信号を受け、系
列推定用とレプリカ生成用のインパルス応答の領域の時
間差に応じて所要の遅延量を設定する可変遅延器と、前
記レプリカ生成器の出力信号と前記遅延器の出力信号と
の位相差を求める位相検出器と、前記位相検出器の出力
信号の周波数帯域制限を行うフィルタと、前記フィルタ
の出力に比例した周波数の正弦波を発生させる前記電圧
制御発振器ＶＣＯとで構成されていることを特徴とする
受信システム。 - 【請求項３】 請求項１に記載の受信システムにおい
て、 位相同期ループ回路は、前記位相回転器と、前記可変遅
延器と、前記位相検出器と、前記フィルタと、前記電圧
制御発振器ＶＣＯとにより構成され、さらに、前記位相
回転器と、前記遅延判定帰還型系列推定器と、前記位相
検出器と、前記フィルタと、前記電圧制御発振器ＶＣＯ
とにより構成されたことを特徴とする受信システム。 - 【請求項４】 受信信号を復調する際の位相誤差を検出
して解消する位相同期ループ回路において、 前記受信信号を位相回転する位相回転器と、該位相回転
器の出力を前記受信信号中のプリアンブル期間にインパ
ルス応答特性に応じて遅延時間を可変する可変遅延器
と、前記受信信号の復調信号と前記可変遅延器の出力と
の位相を検出する位相検出器と、前記位相検出器の高域
成分を除去するフィルターと、該フィルターの出力に応
じて発信周波数を可変する電圧制御発振器と、前記電圧
制御発振器の出力によって位相回転する前記位相回転器
とから成ることを特徴とする位相同期ループ回路。
Priority Applications (2)
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|---|---|---|---|
| JP07040699A JP3344353B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 位相同期ループ回路と受信システム |
| US09/525,113 US6614840B1 (en) | 1999-03-16 | 2000-03-14 | Equalizer with phase-locked loop |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07040699A JP3344353B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 位相同期ループ回路と受信システム |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000269948A JP2000269948A (ja) | 2000-09-29 |
| JP3344353B2 true JP3344353B2 (ja) | 2002-11-11 |
Family
ID=13430567
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07040699A Expired - Fee Related JP3344353B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 位相同期ループ回路と受信システム |
Country Status (2)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP3344353B2 (ja) |
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| GB0126130D0 (en) * | 2001-10-31 | 2002-01-02 | Nokia Corp | Frequency error estimation |
| FR2832880B1 (fr) * | 2001-11-23 | 2004-04-09 | Thales Sa | Procede et dispositif d'egalisation par blocs avec adaptation au canal de transmission |
| SG108861A1 (en) * | 2002-07-18 | 2005-02-28 | Oki Techno Ct Singapore Pte | High rate receiver |
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| JP5638485B2 (ja) * | 2011-08-09 | 2014-12-10 | 三菱電機株式会社 | 受信装置および受信方法 |
| US9270304B2 (en) * | 2012-11-07 | 2016-02-23 | Datum Systems, Inc. | Method and apparatus for nonlinear-channel identification and estimation of nonlinear-distorted signals |
| US9166750B1 (en) * | 2013-03-08 | 2015-10-20 | The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration | Soft decision analyzer and method |
| US10063367B1 (en) * | 2017-04-28 | 2018-08-28 | Ciena Corporation | Optical clock recovery using feedback phase rotator with non-linear compensation |
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| JPH03221038A (ja) | 1990-01-26 | 1991-09-30 | Seitai Kagaku Kenkyusho:Kk | 動物保定器 |
| JPH0439767A (ja) | 1990-06-06 | 1992-02-10 | Oki Electric Ind Co Ltd | 自動取引装置 |
| JP2919231B2 (ja) | 1993-07-14 | 1999-07-12 | 日本電気通信システム株式会社 | 加入者端末指定着信方式 |
| JPH09135454A (ja) | 1995-11-13 | 1997-05-20 | Sharp Corp | 静止画像伝送装置におけるコンポーネントデータ作成装置 |
| JPH09158172A (ja) | 1995-12-05 | 1997-06-17 | Hazama Gumi Ltd | 地下連続壁エレメントの壁面処理装置 |
| EP0959568A4 (en) * | 1997-03-04 | 2007-09-26 | Mitsubishi Electric Corp | RECEIVER WITH FREQUENCY TRANSITION CORRECTION FUNCTION |
| JPH10327204A (ja) * | 1997-05-26 | 1998-12-08 | Nec Corp | 等化器を用いた位相同期ループ回路 |
| JP3275779B2 (ja) * | 1997-06-16 | 2002-04-22 | 日本電気株式会社 | 遅延判定帰還型系列推定受信装置 |
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1999
- 1999-03-16 JP JP07040699A patent/JP3344353B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2000
- 2000-03-14 US US09/525,113 patent/US6614840B1/en not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
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| JP2000269948A (ja) | 2000-09-29 |
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