JP3275779B2 - 遅延判定帰還型系列推定受信装置 - Google Patents

遅延判定帰還型系列推定受信装置

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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高速デジタル通信、
例えば、デジタル移動電話システムにおける無線回線な
どでの多重電波伝播(マルチパス)による周波数選択性
フェージングによる伝送路歪みが発生した信号から送信
信号を推定する遅延判定帰還型系列推定受信装置に関
し、特に、信号推定を伝送路歪みのインパルス応答系列
中から最適部分を選択する遅延判定帰還型系列推定受信
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の信号推定を伝送路歪みの
インパルス応答系列中から最適部分を選択する際の信号
推定を行う例として、特開平5ー292139号「最尤
系列推定受信装置」公報例が知られている。
【0003】図13は、このような従来の最尤系列推定
器の構成を示すブロック図である。図13において、こ
の最尤系列推定器は、整合フィルタ2の各タップ係数
が、伝送路からの受信信号のインパルス応答から付与さ
れるが、演算量が最も大きい状態推定器3の処理量を小
さく抑えるために整合フィルタ2のタップ数を最小限に
抑える必要がある。このタップ数を少なくすると、その
タップ数で処理されるのはインパルス応答系列の一部領
域のみとなる。
【0004】そこで、インパルス応答系列中のいずれの
領域をタップ係数で処理した場合に最も推定能力が高く
なるかの判断が必要になる。この推定領域の判断を図1
3に示す最尤系列推定器では、まず、トレーニング信号
の受信時に信号発生器6から送信側のトレーニング信号
と同一の信号を発生して推定器5に入力し、この推定器
5で伝送路のインパルス応答値を求めている。
【0005】図14はインパルス応答値を示す図であ
る。図14に示すインパルス応答値が得られると、この
インパルスの大きさを図13中の位置推定器7で比較
し、大きい順序で番号を付与する。この最大振幅パルス
を含んだ領域中で最もパルス番号の合計値が小さい領域
を最適な信号推定領域とする。その最適な信号推定領域
を示すタイミング信号を整合フィルタ2及び状態推定器
3へ出力し、ここで最適な最尤系列推定を行う。
【0006】一方、遅延判定帰還型系列推定器について
は、「NEC Reserch and Development,PP.74-79,January
1997 」に記載があり、この遅延判定帰還型系列推定器
における信号推定領域の決定方法も前記の従来の最尤系
列推定器における信号推定領域の決定方法を適用して行
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では以下(1)(2)の二つの問題がある。 (1)インパルス応答波形によっては、遅延判定帰還型
系列推定器での最適な推定領域と最尤系列推定器とでの
最低な推定領域が同一にならない。すなわち、最尤系列
推定方法に対して最適な信号推定領域を求める従来技術
を遅延判定帰還型系列推定に適用した場合は、必ずしも
最適な信号推定領域が得られない。これを、以下、詳細
に説明する。
【0008】図14に示すように遅延判定帰還型系列推
定器では、系列推定を行う部分が最尤系列推定領域及び
判定帰還等化領域に分割されていると考えられる。判定
帰還等化領域の成分は判定帰還等化演算によってキャン
セルされる部分であるため、ここの領域に大きな電力成
分が存在しても信号の系列推定には寄与しない。このた
め、最尤系列推定領域及び判定帰還等化領域を一つにま
とめて系列推定領域として演算する方式では、必ずしも
最適な系列推定領域を見つけ出せるとは限らない。
【0009】図15は判定帰還等化領域に大きな電力成
分が存在した場合を説明するための図である。図15に
おいて、ここに示すように判定帰還等化領域に大きな電
力成分が存在すると遅延判定帰還型系列推定器中の演算
回路における量子化誤差などの影響による判定帰還等化
の演算誤差が無視できない程度に大きくなる。そのため
系列推定能力が逆に劣化する。 (2)最適な推定領域を決定するまでには複雑なアルゴ
リズムによる演算が必要になる。
【0010】図16は伝送路のインパルス応答の値を振
幅が大きい順序で番号を付与する状態を説明するための
図である。図16に示すように、最適な推定領域を決定
するまでには、伝送路のインパルス応答値を振幅が大き
い順序で番号を付与する必要がある。更に、各インパル
ス応答値を比較する演算操作を行って、その後に最適な
推定領域を決定するための複数回の比較処理が必要にな
り、全体のアルゴリズムが複雑化する。特に、整合フィ
ルタのタップ数が増大すると、その演算量も増大化す
る。
【0011】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、伝送路のインパルス応答から最も最適な信号推定
を可能になる領域を判断する際に、電力演算のように演
算規模が大きい演算方法を採用することなく、簡単なア
ルゴリズムで確実かつ正確に最適な推定領域を見つけ出
すことができ、その低消費電力化、回路構成が容易にな
って装置の小型化、軽量化が可能になる遅延判定帰還型
系列推定受信装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、伝送路歪みが発生した信号から送信信号
を推定する際に伝送路歪みのインパルス応答系列中から
最適な推定領域を遅延判定帰還型系列推定によって判定
する遅延判定帰還型系列推定受信装置であり、最尤系列
推定領域内の電力成分と判定帰還等化領域の電力成分と
推定領域外の電力成分とから遅延判定帰還型系列推定に
よって最も推定能力が高くなるタイミングを少ない演算
規模で判定する判定処理手段を備え、前記判定処理手段
として、伝送路特性を検出する伝送路特性検出器と、伝
送路特性検出器からの伝送路特性における振幅成分の絶
対値を演算する絶対値演算器と、絶対値演算器からの振
幅成分の絶対値を累積する累積器と、累積器の出力信号
におけるどのタイミング時が最大値を示しているかを検
出する最大値検出器と、伝送路特性検出器からの伝送路
特性及び最大値検出器からのタイミング信号かつ遅延判
定帰還型系列推定によって受信信号の最適な推定領域を
判定する遅延判定帰還型系列推定器とを備えることを特
徴としている。
【0013】
【0014】また、本発明は前記絶対値演算器として、
伝送路特性の二次元信号における実数部及び虚数部の絶
対値を求める二つの絶対値演算器と、二つの絶対値演算
器からの実数部及び虚数部の絶対値を比較した比較信号
を出力する比較器と、比較器での比較で実数部の絶対値
が虚数部の絶対値より大きい際に、実数部の絶対値及び
虚数部の絶対値をそのまま出力し、かつ、実数部の絶対
値が虚数部の絶対値より小さい際に、実数部の絶対値及
び虚数部の絶対値を入れ替えて出力する切換器と、切換
器が出力する実数部の絶対値が虚数部の絶対値より大き
い際の虚数部の絶対値、又は、実数部の絶対値が虚数部
の絶対値より小さい際に切換器が入れ替えた実数部の絶
対値を低減する乗算器と、切換器の出力信号及び乗算器
の出力信号を加算した絶対値信号を出力する加算器とを
備えることを特徴としている。
【0015】更に、本発明は前記累積器として、最尤系
列推定領域のインパルス応答の絶対値の累積値を求める
最尤推定用累積器と、最尤系列推定領域と判定帰還等化
領域以外の部分のインパルス応答の絶対値の累積値を求
める推定領域外累積器とを備えることを特徴としてい
る。
【0016】また、本発明は前記累積器として、絶対値
演算器からの出力信号を1シンボルタイミングごとに遅
延してシフトする直列接続の複数の遅延素子と、絶対値
演算器からの出力信号及び前段の複数の遅延素子からの
遅延信号を加算した最尤系列推定用累積値を出力する第
1の加算器と、後段の複数の遅延素子で遅延した残りの
シンボル分を加算した推定領域外累積値を出力する第2
の加算器とを備えることを特徴としている。
【0017】更に、本発明は前記最大値検出器として、
累積器からの最尤系列推定用累積値と推定領域外累積値
の比を求めるレベル比検出器と、レベル比検出器からの
最尤系列推定用累積値と推定領域外累積値の比の最大値
を出力する最大値タイミング検出器とを備えることを特
徴としている。
【0018】また、本発明は前記レベル比検出器とし
て、累積器からの最尤系列推定用累積値と推定領域外累
積値のビット数を低減するためのレベルシフタと、レベ
ルシフタからの最尤系列推定用累積値と推定領域外累積
値との比を求めるROMとを備えることを特徴としてい
る。
【0019】更に、本発明は前記最大値タイミング検出
器として、レベル比検出器からの出力中の最大値を格納
する第1レジスタと、レベル比検出器からの入力信号と
第1レジスタからの出力信号とを比較する比較器と、レ
ベル比検出器からの入力信号と第1レジスタからの出力
信号とが入力され、入力信号が大きい際に、この入力信
号を選択し、最大値として出力するとともに、入力信号
が第1レジスタからの出力信号よりも小さい場合は第1
レジスタの出力信号を選択する選択器と、カウント値を
出力するカウンタと、比較器の出力信号及びカウンタの
カウンタ値及びタイミング値を格納し、この値を最尤系
列推定器へ出力する第2レジスタとを備えることを特徴
としている。
【0020】また、本発明は前記累積器として、最尤系
列推定領域のインパルス応答の絶対値の累積値を求める
最尤推定用累積器と、判定帰還等化領域のインパルス応
答の絶対値の累積値を求める判定帰還用累積器と、最尤
系列推定領域と判定帰還等化領域以外の部分のインパル
ス応答の絶対値の累積値を求める推定領域外累積器とを
備えることを特徴としている。
【0021】更に、本発明は前記累積器として、絶対値
演算器からの出力信号を1シンボルタイミングごとに遅
延してシフトする直列接続の複数の遅延素子と、絶対値
演算器からの出力信号及び前段の複数の遅延素子からの
遅延信号を加算した最尤系列推定用累積値を出力する第
1の加算器と、第1の加算器で加算した後の中段の複数
の遅延素子からの遅延信号を加算した判定帰還用累積値
を出力する第2の加算器と、第2の加算器で加算した後
における後段の複数の遅延素子で遅延した残りのシンボ
ル分を加算した推定領域外累積値を出力する第3の加算
器とを備えることを特徴としている。
【0022】また、本発明は前記累積器に接続される最
大値検出器として、判定帰還用累積値に係数を乗じて出
力する乗算器と、乗算器の出力信号と推定領域外累積値
と加算して出力する加算器と、最尤系列推定累積値と加
算器との出力値との比を求めるレベル比較器と、レベル
比較器の比較値から最大値のタイミングを検出する最大
値タイミング検出器とを備えることを特徴としている。
【0023】更に、本発明は前記最大値タイミング検出
器として、レベル比較器からの最尤系列推定累積値と加
算器との出力値との比の値を低減して出力する3ビット
シフタと、レベル比較器での最尤系列推定累積値と加算
器との出力値との比の値を低減して出力する6ビットシ
フタと、3ビットシフタ及び6ビットシフタの出力を加
算して出力する加算器とを備えることを特徴としてい
る。
【0024】
【0025】更に、本発明は前記装置を高速デジタル通
信システムに適用することを特徴としている。
【0026】また、本発明は前記高速デジタル通信シス
テムがデジタル移動電話システムであることを特徴とし
ている。
【0027】この発明の構成では、送路歪みが発生した
信号から送信信号を推定する際に伝送路歪みのインパル
ス応答系列中から最適な推定領域を遅延判定帰還型系列
推定によって判定している。すなわち、最尤推定領域内
の電力成分と判定帰還等化領域の電力成分と推定領域外
の電力成分から遅延判定帰還型系列推定によって最も推
定能力が高くなるタイミングを少ない演算規模で判定し
ている。これらは複素演算で電力成分を求めずに絶対値
演算で代用しており、少ない演算規模となる。すなわ
ち、複素演算の電力成分の演算では、実数部の二乗演算
と虚数部の二乗演算が必要であるが、二乗演算は乗算演
算と演算規模とが同程度である。
【0028】一方、複素数の絶対値演算を正確に求める
ためには乗算演算の他に平方根演算も必要となるが、本
発明では加算演算と略同一の演算規模となる。換言すれ
ば、このような超高速データ処理では、デジタルシグナ
ルプロセッサ(DSP)の利用が不可能であり、ハード
ウェアを用いた並列演算が必要になるが、乗算演算及び
除算演算を使用しないですむことは回路規模の削減によ
る低消費電力化によって、その装置の小型化、軽量化が
可能になる。
【0029】したがって、伝送路のインパルス応答から
最も最適な信号推定が可能になる領域を判断する際に、
電力演算のように演算規模が大きい演算方法を採用する
ことなく、簡単なアルゴリズムで確実かつ正確に最適な
推定領域を見つけ出すことができるようになる。この結
果、その低消費電力化、回路構成が容易になり、装置の
小型化、軽量化が可能になる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。
【0031】図1は本発明の遅延判定帰還型系列推定受
信装置の実施形態における構成を示すブロック図であ
る。図1において、この遅延判定帰還型系列推定受信装
置は、入力端子T1を通じたトレーニング信号の受信時
における受信入力信号から伝送路特性を検出する伝送路
特性検出器102と、この伝送路特性検出器102から
の伝送路特性から振幅成分を演算する絶対値演算器10
3とを有している。
【0032】更に、この遅延判定帰還型系列推定受信装
置は、絶対値演算器103からの振幅成分の絶対値を累
積して出力する累積器104と、この累積器104が出
力する絶対値におけるどのタイミング時が最大値を示し
ているかを検出する最大値検出器105と、伝送路特性
検出器102からの伝送路特性及び最大値検出器105
から出力されるタイミング信号を用いて受信入力信号の
最尤推定を行った最尤推定データを出力端子T2を通じ
て出力する遅延判定帰還型系列推定器106とを有して
いる。
【0033】図2は累積器104の詳細な構成を示すブ
ロック図である。図2において、この累積器104は、
最尤系列推定領域のインパルス応答の絶対値の累積値を
求めるための最尤推定用累積器202と、最尤系列推定
領域と判定帰還等化領域以外の部分のインパルス応答の
絶対値の累積値を求めるための推定領域外累積器203
とを有している。
【0034】図3は絶対値演算器103の詳細な構成を
示すブロック図である。図3において、この絶対値演算
器103は、伝送路特性の二次元信号の実数部及び虚数
部の絶対値を求める二つの絶対値演算器303,304
と、この二つの絶対値演算器303,304からの実数
部及び虚数部の絶対値を比較した比較信号を出力する比
較器305とを有している。
【0035】更に、この絶対値演算器103は、比較器
305での比較で実数部の絶対値が虚数部の絶対値より
大きい際に、実数部の絶対値及び虚数部の絶対値のそれ
ぞれをそのまま出力し、かつ、実数部の絶対値が虚数部
の絶対値より小さい際に、実数部の絶対値及び虚数部の
絶対値を入れ替えて出力する切換器306を有し、か
つ、この切換器306が出力する実数部の絶対値が虚数
部の絶対値より大きい際の虚数部の絶対値、又は、実数
部の絶対値が虚数部の絶対値より小さい際に切換器30
6が入れ替えた実数部の絶対値を1/2に低減する乗算
器307と、切換器306の出力信号及び乗算器307
の出力信号を加算した絶対値信号を出力する加算器30
8とを有している。
【0036】図4は累積器104の詳細な構成を示すブ
ロック図である。図4において、この累積器104は、
絶対値演算器103からの出力信号を1シンボルタイミ
ングごとに遅延してシフトする遅延素子402a,40
2b,402c,402d,402e,402f,40
2g,402h,402i,402j,402k,40
2l,402m,402nを有している。更に、絶対値
演算器103からの出力信号及び遅延素子402a,4
02bからの遅延信号を加算した最尤系列推定用累積値
を出力する加算器403と、遅延した残りの9シンボル
分を加算した推定領域外累積値を出力する加算器404
とを有している。
【0037】図5は最大値検出器105の詳細な構成を
示すブロック図である。図5において、この最大値検出
器105は、最尤系列推定用累積値と推定領域外累積値
の比を求めるレベル比検出器503と、最尤系列推定用
累積値と推定領域外累積値の比の最大値を出力する最大
値タイミング検出器504とを有している。
【0038】図6は図5中の最大値タイミング検出器5
04の詳細な構成を示すブロック図である。図6におい
て、レベル比検出器503からの出力中の最大値を格納
するレジスタ604と、累積器104からの入力信号と
レジスタ604からの出力信号とを比較する比較器60
2とを有し、更に、累積器104からの出力(入力)信
号とレジスタ604からの出力信号とが入力され、比較
器602の出力信号より入力信号が大きい際に、この入
力信号を選択して最大値として出力するとともに、入力
信号がレジスタ604からの出力信号よりも小さい場合
は、レジスタ604の出力信号を選択する選択器603
を有している。また、カウント値を出力するカウンタ6
06と、比較器602の出力信号及びカウンタ606の
カウント値及び以降で説明するタイミング値を格納し、
この値を遅延判定帰還型系列推定器106へ出力するレ
ジスタ605とを有している。
【0039】図7は図5中のレベル比検出器503の詳
細な構成例を示すブロック図である。図7において、こ
のレベル比検出器503は、累積器104からの最尤系
列推定用累積値と推定領域外累積値のそれぞれのビット
数を低減するためのレベルシフタ703と、レベルシフ
タ703からの最尤系列推定用累積値と推定領域外累積
値との比を求めるためのROM704とを有している。
【0040】次に、この図1及び図2の構成を用いて全
体の動作について説明する。
【0041】ここでは遅延判定帰還型系列推定器106
の推定領域として、最尤系列推定領域を3シンボル、判
定帰還等化領域を3シンボルとして説明する。また、ト
レーニングシンボルとして15ビットのM系列疑似乱数
符号(PN符号)を用いる。受信されたトレーニングシ
ンボルとPN符号の相関演算を伝送路特性検出器102
で行い、伝送路の15シンボルにおけるインパルス応答
を検出する。15シンボル長のインパルス応答は、振幅
値を求めるために絶対値演算器103で、その絶対値を
それぞれに求める。累積器104では図2に示す最尤推
定用累積器202が前記の図14における最尤系列推定
領域のインパルス応答の絶対値の累積値を求める。推定
領域外累積器203では最尤系列推定領域と判定帰還等
化領域以外の部分のインパルス応答の絶対値の累積値を
求める。これらの演算をタイミングをずらして15回行
う。
【0042】最大値検出器105では、PN符号の1周
期の長さである15シンボル分だけ累積器104から最
尤系列推定用の累積値と推定領域外の累積値とが連続し
て取り込まれる。その中で最尤系列推定用の累積値と推
定領域外の累積値の比が最も大きい値のときのタイミン
グを示す信号を遅延判定帰還型系列推定器106へ出力
する。これによって、遅延判定帰還型系列推定器106
では、伝送路特性検出器102のインパルス応答と最大
値検出器105の出力信号から、インパルス応答のどの
部分を用いて受信入力信号の推定を行うのが最も推定能
力が高いかを判別できるようになる。
【0043】更に、この動作を詳細に説明する。
【0044】図1において、トレーニング信号の受信時
には、伝送路特性検出器102によって入力信号と、1
5ビットのM系列PN符号との相関演算が行われる。こ
の相関演算では、前記した図14に示すインパルス応答
が時系列信号として15シンボル分が出力される。図1
4の例では一次元シンボルであるが、実際の伝送路特性
は二次元シンボルである。
【0045】インパルス応答の時系列信号は、絶対値演
算器103で近似的な絶対値演算が行われる。一次元信
号の場合、その絶対値信号は入力信号の正負判断及び負
の際に減算によって求めることが出来る。二次元信号で
は絶対値の演算は、加減算の処理操作のみでは正確に求
めることが出来ない。そこで、図3に示す絶対値演算器
103を用いて近似的に二次元信号の絶対値を求める。
ここでの演算では絶対値rは、複素数信号の実数部を
p、虚数部をqとすると、実数部pの絶対値が、虚数部
qの絶対値よりも大きい場合、次式(1)で求められ
る。
【0046】 r=abs(p)+abs(q)/2 …(1) abs(p)(q):絶対値 また、絶対値rは、実数部pの絶対値が、虚数部qの絶
対値よりも小さい場合、次式(2)で求められる。
【0047】 r=abs(p)/2+abs(q) …(2) abs(p)(q):絶対値 図3において、絶対値演算器303でabs(p)が求
められ、絶対値演算器304ではabs(q)が求めら
れる。比較器305ではabs(p)及びabs(q)
の大きさが比較される。この比較された結果が切換器3
06に入力される。abs(p)がabs(q)より大
きいときは、切換器306では、入力端aが出力端cに
接続され、また、入力端bが出力端dへ接続される。
【0048】abs(p)がabs(q)より小さいと
きは、比較器305では、入力端aが出力端dに接続さ
れ、また、入力端bが出力端cへ接続される。比較器3
05の出力端dからの信号が乗算器307に入力され、
その値が1/2になる。この乗算器307はビットシフ
ト演算のみで実現できる。切換器306の出力端c及び
乗算器307の出力信号が加算器308で加算され、絶
対値信号として出力される。累積器104では、絶対値
演算器103からの出力信号を15シンボル連続で積算
して出力する。
【0049】図4において、累積器104では、絶対値
演算器103からの出力信号が遅延素子402aに入力
され、ここから1シンボルタイミングごとに遅延して遅
延素子402bから遅延素子402nへシフトされる。
絶対値演算器103からの出力信号及び遅延素子402
a,402bからの遅延信号が加算器403に入力さ
れ、最尤系列推定用累積値として出力される。次の3シ
ンボル分は、その出力を行わず、残りの9シンボル分は
加算器404で加算され、推定領域外累積値として出力
される。この出力は15回の値が出力され、最大値検出
器105へ入力される。
【0050】図5及び図6において、この最大値検出器
105では、15シンボル分の入力信号中で、どのタイ
ミングのときに最尤系列推定用累積値と推定領域外累積
値の比が最大になるかを検出する。図6中のレジスタ6
04には、初期値としての0を入力し、カウンタ606
へは初期値として0をセットする。最尤系列推定用累積
値と推定領域外累積値とがレベル比検出器503に入力
され、ここで最尤系列推定用累積値と推定領域外累積値
との比が求められ、その値が最大値タイミング検出器5
04へ出力される。図6に示す最大値タイミング検出器
504では、レジスタ604の出力信号と累積器104
からの出力(入力)信号との大きさを比較器602で比
較する。この比較で入力信号が大きい際には、選択器6
03で入力信号が選択され、最大値としてレジスタ60
4に入力される。このとき、カウンタ606のカウンタ
値をレジスタ605に書き込む。
【0051】累積器104からの出力(入力)信号がレ
ジスタ604からの出力信号よりも小さい場合は、選択
器603はレジスタ604の出力信号を選択するため、
そのレジスタ604の値が、そのまま保存され、レジス
タ605では、カウンタ606の出力信号は書き込まれ
ずに、そのまま保持される。
【0052】これらの演算を15回繰り返すことによっ
て、レジスタ604へは累積器104から出力された値
の中で最尤系列推定用累積値と推定領域外累積値との比
の最大値が格納され、レジスタ605へは、そのときの
タイミング値が格納される。レジスタ605の値を遅延
判定帰還型系列推定器106へ出力する。
【0053】図5中のレベル比検出器503では、最尤
系列推定用累積値と推定領域外累積値との比を求めるた
めの乗算が必要になるが、この場合の除算器は、演算規
模が大きくなる欠点がある。この除算器を用いずにレベ
ル比を求めるため図7に示したROMを用いたレベル比
検出器503を用いる。この際、累積器104からの出
力信号のビット数が大きくなるとROMのアドレス数も
大きくなって除算器を用いる利点がなくなる。
【0054】そこでレベルシフタ703によってビット
数を低減する。例えば、ROM704のアドレス数を8
ビット(4ビット+4ビット)とし、累積器104から
の出力信号の値がそれぞれ「88,104」の場合、そ
れぞれを3ビットシフトする。すなわち、1/8にする
ことによって、それぞれ「11,13」とする。この値
をROM704のアドレス(4ビット+4ビット)とす
る。入力される値が「18,2」の場合は1ビットシフ
トにより、「9,1」になる。
【0055】遅延判定帰還型系列推定器106では前記
の図14に示すようなインパルス応答が伝送路特性検出
器102から15シンボル分が入力され、最大値検出器
105からは、タイミングシンボルとして、時刻Tを示
すシンボルが入力されることによって、図14におい
て、時刻T,2T,3Tのインパルス応答の値が信号推
定のために用いられ、かつ、時刻4T,5T,6Tのイ
ンパルス応答値が判定帰還等化用として用いられる。
【0056】図8はこの処理における最適タイミングを
説明するための図である。図8において、伝送路特性が
図15に示すようなインパルス応答の場合、かつ、従来
の系列推定方式の際には、時刻Tから3Tまでを最尤系
列推定領域として、時刻T4から時刻T6までが判定帰
還型等化領域となる。この実施形態では図8に示すよう
に2信号分ずれたところが最適タイミングとして決定さ
れる。
【0057】これは、最尤系列推定領域の電力成分を
P、判定帰還型等化領域の電力成分をQ、これら以外の
領域の電力成分をRとすると、従来方式では最適なタイ
ミングが(P+Q)/Rの最大点を選択していたが、こ
の実施形態ではP/Rの最大点を最適タイミングとして
選択している。これは電力成分Qは遅延判定帰還型系列
推定器106の判定帰還等化演算部でキャンセルされる
ことによって推定特性の向上及び劣化が生じないためで
ある。
【0058】次に、他の実施形態について説明する。
【0059】図9は他の実施形態の構成例の累積器の構
成を示すブロック図である。図9において、この例は、
最尤系列推定領域のインパルス応答の絶対値の累積値を
求める最尤推定用累積器802と、判定帰還等化領域の
インパルス応答の絶対値の累積値を求める判定帰還用累
積器803と、最尤系列推定領域と判定帰還等化領域以
外の部分のインパルス応答の絶対値の累積値を求める推
定領域外累積器804とを有している。
【0060】図10は図9に示す構成例の累積器の詳細
な構成を示すブロック図である。図9において、この例
は、絶対値演算器103からの出力信号を1シンボルタ
イミングごとに遅延する遅延素子902a,902b,
902c,902d,902e,902f,902g,
902h,902i,902j,902k,902l,
902m,902nと、絶対値演算器103からの出力
信号及び遅延素子902a,902bからの遅延信号を
加算した最尤系列推定用累積値を出力する加算器903
とを有し、更に、次の3シンボル分を加算して判定帰還
用累積値として出力する加算器904と、9シンボル分
を加算した推定領域外累積値として出力する加算器90
5とを有している。
【0061】図11は、他の構成例の最大値検出器10
5aを示すブロック図である。図11において、この最
大値検出器105aでは、判定帰還用累積値に係数αを
乗じて出力する乗算器1004と、乗算器1004の出
力信号と推定領域外累積値と加算して出力する加算器1
005とを有し、かつ、最尤系列推定累積値と加算器1
005との出力値との比を求めるレベル比較器1006
と、このレベル比較器1006の比較値から最大値のタ
イミングを検出する最大値タイミング検出器1007と
を有している。
【0062】図12は図11に示す最大値タイミング検
出器1007の構成を示すブロック図である。この最大
値タイミング検出器1007は、レベル比較器1006
での最尤系列推定累積値と加算器1005との出力値と
の比の値を1/8に低減して出力する3ビットシフタ1
102を有し、更に、レベル比較器1006での最尤系
列推定累積値と加算器1005との出力値との比の値を
1/64に低減して出力する6ビットシフタ1103
と、3ビットシフタ1102及び6ビットシフタ110
3の出力信号を加算して出力する加算器1104とを有
している。
【0063】次に、この他の実施形態の構成の動作につ
いて説明する。
【0064】図1において、トレーニング信号の受信時
には、伝送路特性検出器102によって入力信号と、1
5ビットのM系列PN符号との相関演算が行われる。こ
の相関演算は前記した図14に示すインパルス応答が時
系列信号として15シンボル分が出力される。このイン
パルス応答の時系列信号が、絶対値演算器103で近似
的な絶対値演算が行われる。複素数の絶対値は前記の図
3に示す絶対値演算器103で近似的に求める。この絶
対値演算器103からの出力信号が累積器104に入力
され、ここで15シンボル分を連続して取り込む。
【0065】図9において、この累積器104aでは、
最尤推定用累積器802で前記の図14における最尤系
列推定領域のインパルス応答の絶対値の累積値が求めら
れ、判定帰還用累積器803では判定帰還等化領域のイ
ンパルス応答の絶対値の累積値が求められる。推定領域
外累積器804では最尤系列推定領域と判定帰還等化領
域以外の部分のインパルス応答の絶対値の累積値が求め
られる。
【0066】図10において、絶対値演算器103から
の出力信号が遅延素子902aに入力され、ここから1
シンボルタイミングごとに遅延して遅延素子902bか
ら遅延素子902nへシフトされる。絶対値演算器10
3からの出力信号及び遅延素子902a,902bから
の遅延信号が加算器903に入力され、最尤系列推定用
累積値として出力される。次の3シンボル分が加算器9
04へ入力され、判定帰還用累積値として出力される。
次の残りの9シンボル分は加算器905で加算され、推
定領域外累積値として出力される。この出力値は15回
の値が出力され、図11に示す最大値検出器105aへ
入力される。
【0067】この最大値検出器105aでは、13シン
ボル分の入力シンボル中で、どのタイミングの際に遅延
判定帰還型系列推定器106の推定タイミングとして最
適になるかを検出する。この最大値タイミング検出器1
007では前記の図6において、レジスタ604に初期
値として0を入力し、カウンタ606へは初期値として
0をセットする。この最大値検出器105aでは最尤系
列推定累積値、判定帰還用累積値及び推定領域外累積値
が取り込まれ、判定帰還用累積値は乗算器1004で係
数αが乗じられる。
【0068】この係数α値は遅延判定帰還型系列推定器
106のハードウェア構成で決定される。乗算器100
4の出力信号と推定領域外累積値とが加算器1005で
加算されてレベル比較器1006へ出力される。このレ
ベル比較器1006では最尤系列推定累積値と加算器1
005との出力値との比が求められる。
【0069】図6のレジスタ604からの出力信号と入
力信号の大きさが比較器602で比較される。入力信号
が大きい場合は選択器603で入力信号が選択され、最
大値としてレジスタ604に入力される。このときのカ
ウンタ606のカウンタ値をレジスタ605に書き込
む。
【0070】入力信号がレジスタ604からの出力信号
よりも小さい際に選択器603はレジスタ604の出力
信号を選択する。したがって、レジスタ604の値がそ
の保存され、レジスタ605ではカウンタ606の出力
信号が書き込まれずに、そのまま保持される。これらの
演算を15回繰り返して、レジスタ605へ遅延判定帰
還型系列推定器106におけるインパルス応答の最適な
領域を示すタイミング値が格納される。レジスタ605
の値を遅延判定帰還型系列推定器106へ出力する。
【0071】遅延判定帰還型系列推定器106には、図
14に示すインパルス応答が伝送路特性検出器102か
ら15シンボル分が入力され、最大値検出器105から
タイミングシンボルとして時刻Tを示すシンボルが入力
されることによって、図14において時刻T,2T,3
Tのインパルス応答値が最尤系列推定のために、時刻4
T,5T,6Tのインパルス応答値が判定帰還等化用と
して用いられる。伝送路特性が図12に示すようなイン
パルス応答において、従来の系列推定方式の場合は、時
刻Tから時刻3Tまでを最尤系列推定領域として、時刻
4Tから時刻6Tまでが判定帰還型等化領域となるが、
本実施形態では図9に示すように2シンボル分ずれたタ
イミングが最適タイミングとして決定される。
【0072】最尤系列推定領域の電力成分P、判定帰還
型等化領域の電力成分Q、これら以外の領域を電力成分
をRとすると、従来方式では最適タイミングを(P+
Q)/Rが最大になる点を選択していたが、本実施形態
ではP/(R+αQ)が最大になる点を最適タイミング
として選択している。これは、電力成分Qは最適には遅
延判定帰還型系列推定器106の判定帰還等化演算によ
ってキャンセルすることによって、推定特性が向上及び
劣化しないためである。
【0073】しかしながら実際のハードウェアにおい
て、演算の量子化誤差のために遅延判定帰還型系列推定
器106の判定帰還等化演算では、完全に電力成分Qを
キャンセルできずに歪みとして残る。電力成分Qが最尤
系列推定領域の電力成分Pに比較して大きくなると、こ
の歪みによる影響が大きくなる。よって、最尤系列推定
領域を求めるには、劣化要因として電力成分Rの他に電
力成分Qをも考慮する必要がある。係数αの値は遅延判
定帰還型系列推定器106における演算規模やビット量
子化数から決定する。係数αの値は多少変化しても遅延
判定帰還型系列推定器106の推定能力には大きな影響
を与えないので、演算規模の大きい乗算器を用いないで
も、乗算器1004の処理は実現できる。
【0074】図12は、係数αの値として1/7を得る
構成であり、入力信号はそれぞれ3ビットシフタ110
2と6ビットシフタ1103に入力される3ビットシフ
タ1102からは1/8になった入力信号が出力され、
6ビットシフタ1103からは1/64の入力信号が出
力される。それぞれの値が加算器1104で加算される
ことによって、入力信号が略1/7に低減して出力され
る。これは「1/8+1/64≒1/7」に基づいてい
る。
【0075】このように、簡単なビットシフタと加算器
の組み合わせで乗算器1004の処理が実現する。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遅延判定
帰還型系列推定受信装置によれば、最尤推定領域内の電
力成分と判定帰還等化領域の電力成分と推定領域外の電
力成分から遅延判定帰還型系列推定によって最も推定能
力が高くなるタイミングを少ない演算規模で検出してい
る。
【0077】この結果、伝送路のインパルス応答から最
も最適な信号推定を可能になる領域を判断する際に、電
力演算のように演算規模が大きい演算方法を採用するこ
となく、簡単なアルゴリズムで確実かつ正確に最適な推
定領域を見つけ出すことができ、その低消費電力化、回
路構成が容易になり、装置の小型化、軽量化が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遅延判定帰還型系列推定受信装置の実
施形態における構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態にあって累積器の詳細な構成を示すブ
ロック図である。
【図3】実施形態にあって絶対値演算器の詳細な構成を
示すブロック図である。
【図4】実施形態にあって累積器の詳細な構成を示すブ
ロック図である。
【図5】実施形態にあって最大値検出器の詳細な構成を
示すブロック図である。
【図6】図5中の最大値タイミング検出器の詳細な構成
を示すブロック図である。
【図7】図5中のレベル比演算器の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図8】実施形態の処理における最適タイミングを説明
するための図である。
【図9】他の実施形態における累積器の構成を示すブロ
ック図である。
【図10】図9に示す累積器の詳細な構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】他の実施形態での最大値検出器の詳細な構成
を示すブロック図である。
【図12】図11に示す最大値タイミング検出器の詳細
な構成を示すブロック図である。
【図13】従来の最尤系列推定器の構成を示すブロック
図である。
【図14】従来例にあってインパルス応答値を説明する
ための図である。
【図15】従来例にあって判定帰還等化領域に大きな電
力成分が存在した場合を説明するための図である。
【図16】従来例にあって伝送路のインパルス応答の値
を振幅が大きい順序で番号を付与する状態を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
102 伝送路特性検出器 103 絶対値演算器 104,104a 累積器 105,105a 最大値検出器 106 遅延判定帰還型系列推定器 202 最尤推定用累積器 203 推定領域外累積器 303,304 絶対値演算器 305,602 比較器 306 切換器 307,1004 乗算器 308,403,404,903〜905,1005,
1104 加算器 402a〜402n,902a〜902n 遅延素子 503 レベル比検出器 504,1007 最大値タイミング検出器 603 選択器 604,605 レジスタ 606 カウンタ 703 レベルシフタ 704 ROM 802 最尤推定用累積器 803 判定帰還用累積器 804 推定領域外累積器 1006 レベル比較器 1102 3ビットシフタ 1103 6ビットシフタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/00 - 3/44 H04B 7/005 - 7/015

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送路歪みが発生した信号から送信信号
    を推定する際に、伝送路歪みのインパルス応答系列中か
    ら最適な推定領域を遅延判定帰還型系列推定に基づいて
    判定する遅延判定帰還型系列推定受信装置において、 最尤系列推定領域内の電力成分と判定帰還等化領域の電
    力成分と推定領域外の電力成分とから遅延判定帰還型系
    列推定によって最も推定能力が高くなるタイミングを少
    ない演算規模で判定する判定処理手段を備える遅延判定
    帰還型系列推定受信装置であって、 前記判定処理手段として、 受信入力信号から伝送路特性を検出する伝送路特性検出
    器と、 前記伝送路特性検出器からの伝送路特性における振幅成
    分の絶対値を演算する絶対値演算器と、 前記絶対値演算器からの振幅成分の絶対値を累積する累
    積器と、 前記累積器の出力信号におけるどのタイミング時が最大
    値を示しているかを検出する最大値検出器と、 前記伝送路特性検出器からの伝送路特性及び前記最大値
    検出器からのタイミング信号かつ遅延判定帰還型系列推
    定によって受信信号の最適な推定領域を判定する遅延判
    定帰還型系列推定器と、 を備えることを特徴とする遅延判定帰還型系列推定受信
    装置。
  2. 【請求項2】 前記絶対値演算器として、 伝送路特性の二次元信号における実数部及び虚数部の絶
    対値を求める二つの絶対値演算器と、 前記二つの絶対値演算器からの実数部及び虚数部の絶対
    値を比較した比較信号を出力する比較器と、 前記比較器での比較で実数部の絶対値が虚数部の絶対値
    より大きい際に、実数部の絶対値及び虚数部の絶対値を
    そのまま出力し、かつ、実数部の絶対値が虚数部の絶対
    値より小さい際に、実数部の絶対値及び虚数部の絶対値
    を入れ替えて出力する切換器と、 前記切換器が出力する実数部の絶対値が虚数部の絶対値
    より大きい際の虚数部の絶対値、又は、実数部の絶対値
    が虚数部の絶対値より小さい際に前記切換器が入れ替え
    た実数部の絶対値を低減する乗算器と、 前記切換器の出力信号及び乗算器の出力信号を加算した
    絶対値信号を出力する加算器と、 を備えることを特徴とする請求項1に記載の遅延判定帰
    還型系列推定受信装置。
  3. 【請求項3】 前記累積器として、 最尤系列推定領域のインパルス応答の絶対値の累積値を
    求める最尤推定用累積器と、 最尤系列推定領域と判定帰還等化領域以外の部分のイン
    パルス応答の絶対値の累積値を求める推定領域外累積器
    と、 を備えることを特徴とする請求項1に記載の遅延判定帰
    還型系列推定受信装置。
  4. 【請求項4】 前記累積器として、 絶対値演算器からの出力信号を1シンボルタイミングご
    とに遅延してシフトする直列接続の複数の遅延素子と、 前記絶対値演算器からの出力信号及び前段の複数の遅延
    素子からの遅延信号を加算した最尤系列推定用累積値を
    出力する第1の加算器と、 後段の複数の遅延素子で遅延した残りのシンボル分を加
    算した推定領域外累積値を出力する第2の加算器と、 を備えることを特徴とする請求項3に記載の遅延判定帰
    還型系列推定受信装置。
  5. 【請求項5】 前記最大値検出器として、 累積器からの最尤系列推定用累積値と推定領域外累積値
    の比を求めるレベル比検出器と、 前記レベル比検出器からの最尤系列推定用累積値と推定
    領域外累積値の比の最大値を出力する最大値タイミング
    検出器と、 を備えることを特徴とする請求項1に記載の遅延判定帰
    還型系列推定受信装置。
  6. 【請求項6】 前記レベル比検出器として、 累積器からの最尤系列推定用累積値と推定領域外累積値
    のビット数を低減するためのレベルシフタと、 前記レベルシフタからの最尤系列推定用累積値と推定領
    域外累積値との比を求めるROMと、 を備えることを特徴とする請求項5に記載の遅延判定帰
    還型系列推定受信装置。
  7. 【請求項7】 前記最大値タイミング検出器として、 レベル比検出器からの出力中の最大値を格納する第1レ
    ジスタと、 前記レベル比検出器からの入力信号と前記第1レジスタ
    からの出力信号とを比較する比較器と、 前記レベル比検出器からの入力信号と前記第1レジスタ
    からの出力信号とが入力され、前記入力信号が大きい際
    に、この入力信号を選択し、最大値として出力するとと
    もに、前記入力信号が第1レジスタからの出力信号より
    も小さい場合は前記第1レジスタの出力信号を選択する
    選択器と、 カウント値を出力するカウンタと、 前記比較器の出力信号及び前記カウンタのカウンタ値及
    びタイミング値を格納し、この値を最尤系列推定器へ出
    力する第2レジスタと、 を備えることを特徴とする請求項5に記載の遅延判定帰
    還型系列推定受信装置。
  8. 【請求項8】 前記累積器として、 最尤系列推定領域のインパルス応答の絶対値の累積値を
    求める最尤推定用累積器と、 判定帰還等化領域のインパルス応答の絶対値の累積値を
    求める判定帰還用累積器と、 最尤系列推定領域と判定帰還等化領域以外の部分のイン
    パルス応答の絶対値の累積値を求める推定領域外累積器
    と、 を備えることを特徴とする請求項1に記載の遅延判定帰
    還型系列推定受信装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項8に記載の累積器として、 絶対値演算器からの出力信号を1シンボルタイミングご
    とに遅延してシフトする直列接続の複数の遅延素子と、 前記絶対値演算器からの出力信号及び前段の複数の遅延
    素子からの遅延信号を加算した最尤系列推定用累積値を
    出力する第1の加算器と、 前記第1の加算器で加算した後の中段の複数の遅延素子
    からの遅延信号を加算した判定帰還用累積値を出力する
    第2の加算器と、 前記第2の加算器で加算した後における後段の複数の遅
    延素子で遅延した残りのシンボル分を加算した推定領域
    外累積値を出力する第3の加算器と、 を備えることを特徴とする遅延判定帰還型系列推定受信
    装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項8に記載の累積器に接続さ
    れる最大値検出器として、 判定帰還用累積値に係数を乗じて出力する乗算器と、 前記乗算器の出力信号と推定領域外累積値と加算して出
    力する加算器と、 最尤系列推定累積値と前記加算器との出力値との比を求
    めるレベル比較器と、 前記レベル比較器の比較値から最大値のタイミングを検
    出する最大値タイミング検出器と、 を備えることを特徴とする遅延判定帰還型系列推定受信
    装置。
  11. 【請求項11】 前記最大値タイミング検出器として、 レベル比較器からの最尤系列推定累積値と加算器との出
    力値との比の値を低減して出力する3ビットシフタと、 前記レベル比較器での最尤系列推定累積値と加算器との
    出力値との比の値を低減して出力する6ビットシフタ
    と、 前記3ビットシフタ及び6ビットシフタの出力を加算し
    て出力する加算器と、を備えることを特徴とする請求項
    10に記載の遅延判定帰還型系列推定受信装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項1,2,3,4,5,6,
    7,8,9,10,11に記載の構成を高速デジタル通
    信システムに適用することを特徴とする遅延判定帰還型
    系列推定受信装置。
  13. 【請求項13】 前記高速デジタル通信システムがデジ
    タル移動電話システムであることを特徴とする請求項1
    に記載の遅延判定帰還型系列推定受信装置。
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