JP3344026B2 - 樹脂製パイプの製造方法 - Google Patents
樹脂製パイプの製造方法Info
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Description
法に関するものである。
実公平5−18132号公報に示されるものが知られて
おり、これを図8に示す。同図に示す樹脂製パイプ70
は、2つの開口部71,72をもつ下側ピース73と、
開口部をもたない上側ピース74とから構成され、下側
ピース73と上側ピース74との分割ライン75は開口
部71,72に表出しない無端のループ状を呈してい
る。
いて簡単に説明する。
を射出成形により夫々形成する。その後、下側ピース7
3上に上側ピース74を重ねて振動溶着により下側ピー
ス73に上側ピース74を接合することにより樹脂製パ
イプ70を得る。ここで、振動溶着とは、2つの素材の
相互の分割面を圧縮状態で高速で擦り合わせ、この際の
発熱により両素材を溶融接着させる一種の摩擦溶着のこ
とをいう。従って、図8においては、下側ピース73は
図示上方向に圧縮され、上側ピース74は図示下方向に
圧縮されることになる。
70では、図9及び図10に示されるように、分割ライ
ン75内に振動溶着時の圧縮方向に対して傾斜する傾斜
部75aが存在するが、図9に示されるように、この傾
斜部75aと圧縮方向と垂直な面とのなす角度αが45
°よりも大きい場合には、振動溶着時に傾斜部75aに
おいて面圧が確保されず、傾斜部75aにおける溶着が
不充分になる恐れがある。
側ピース73を射出成形により形成する際には開口部7
1,72から分割ライン75の平坦部75bと傾斜部7
5aとの接点まで夫々円柱状の中子型を挿入し、又、射
出成形後にその中子型を上記した位置から開口部71,
72を介して取り外すのが一般的である。これにより、
開口部71から傾斜部75aと平坦部75bとの接点ま
での間及び開口部72から傾斜部75aと平坦部75b
との接点までの間の下側ピース73つまり樹脂製パイプ
70は、婉曲構造にすることができない。そこで、図1
0に示されるように、傾斜部75aと圧縮方向と垂直な
面とのなす角度αが45°よりも小さい場合には、傾斜
部75aが長くなり、その結果、開口部71,72から
傾斜部75aと平坦部75bとの接点まで(婉曲構造に
できない部分)の距離が長くなり、樹脂製パイプ70の
形状がかなり制約される。
さを短くすると共に振動溶着時に傾斜部の面圧を確保す
ることを、その技術的課題とするものである。
るために本発明において講じた技術的手段は、1つの開
口部を有する第1分割体と、少なくとも1つの開口部を
有する第2分割体と、第1分割体と第2分割体とを分割
し、第1及び第2分割体の開口部を避けるように設けら
れた分割ラインを備え、第1及び第2分割体の内の何れ
か一方がもつ開口部近傍から下方に斜行する第1傾斜部
と、第1傾斜部の最下部から軸方向に平行に延在する水
平部と、最下部から最も離れた水平部の端部から第1及
び第2分割体の内の他方がもつ開口部近傍まで下方に斜
行する第2傾斜部とから構成される樹脂製パイプを製造
する方法であって、射出成形により第1及び第2分割体
を夫々形成し、その後、第1及び第2分割体を分割ライ
ンを介して重ね、振動溶着時の圧縮方向と垂直な平面に
対して第1及び第2分割体を傾けた状態で振動溶着して
第1及び第2分割体を一体的に接合したことである。
プの長手方向を意味する。
内の何れか一方がもつ開口部近傍から下方に斜行する第
1傾斜部と、第1傾斜部の最下部から軸方向に平行に延
在する水平部と、第1傾斜部の最下部から最も離れた水
平部の端部から第1,第2分割体の内の他方がもつ開口
部近傍まで下方に斜行する第2傾斜部とを有する分割ラ
インにより分割された第1及び第2分割体を圧縮方向と
垂直な平面に対して傾けた状態で振動溶着したので、第
1及び第2傾斜部の軸方向とのなす角度を大きく(45
°以上)しても振動溶着時に第1及び第2傾斜部におけ
る面圧が確保され、その結果、第1及び第2傾斜部を充
分に溶着される。
長さを短くできるので、一方の開口部から第1傾斜部の
最下部までの距離及び第2傾斜部の最上部から他方の開
口部までの距離も短くなり、婉曲構造にできる部分が多
くなり、樹脂製パイプの形状の自由度が増す。
て説明する。
図であり、図2は図1の断面図であり、図3は図2のA
−A断面図である。
イプ本体11と、フランジ12とから構成され、樹脂製
パイプ本体11は、1つの開口部13を有する下側ピー
ス(第1分割体)15と、1つの開口部14を有する上
側ピース(第2分割体)16とから構成されている。下
側ピース15及び上側ピース16は分割ライン17で分
割された状態で夫々射出成形により形成されたものであ
る。
は、開口部13近傍から樹脂製パイプ10の軸方向即ち
長手方向に対して45°以上の角度βで下方に斜行する
第1傾斜部18と、第1傾斜部18の最下部18aから
軸方向に平行に延在する水平部19と、水平部19の図
示右端部19aから開口部14近傍まで軸方向に対して
45°以上の角度βで下方に斜行する第2傾斜部20と
から構成されている。
は分割ライン17に沿って外方に突出する下側溶着フラ
ンジ21が形成され、上側ピース16にも分割ライン1
7に沿って外方に突出する上側溶着フランジ22が形成
されている。従って、下側溶着フランジ21と上側溶着
フランジ22とを重ねた状態で図示左右方向に振動させ
ると共に下側ピース15を上方向へ,上側ピース16を
下方向へ圧縮することにより振動溶着が行われる。
断面図である。
突出する第1突条部23が設けられ、下側溶着フランジ
21には互いに平行な2つの溝部24と、2つの溝部2
4の間で上方に突出する第2突条部25とが設けられて
いる。そして、振動溶着時には第1突条部23と第2突
条部25が圧接される。このとき溶着により生じた溶着
バリは溝部16内に入り込み外部に表出するのが防がれ
る。
れた樹脂製パイプ10の製造方法について説明する。こ
こで、図5はフランジ付の上側ピース16の成形するた
めの成形装置の概略図であり、図6は振動溶着方法を示
す説明図である。
子型30を上型27と下型28との間に分割ライン17
の水平部19の右端部19aに相当する位置まで挿入し
た状態でフランジ12付の上側ピース16の形状を呈す
るキャビテー29内に溶融した熱可塑性樹脂を所定の圧
力で射出する。次に、上型27と下型28を冷却するこ
とによりキャビテー29内に充填した熱可塑性樹脂を凝
固させてフランジ12付上側ピース16を形成する。そ
の後、中子型30を図示左方に移動させて成形装置26
から取り外し、最後にフランジ12付上側ピース16を
成形装置26から取り出す。一方、フランジ12付下側
ピース15もフランジ12付上側ピース16と同様な方
法で成形されるので、その説明を省略する。
ピース15とフランジ12付上側ピース16とを接合す
る。具体的に説明すると、図6に示すように、フランジ
12付下側ピース15とフランジ12付上側ピース16
と分割ライン17で重ねた状態で振動溶着時の圧縮方向
と垂直な平面に対して所定の角度γだけ傾ける。ここ
で、この角度γはβ−45〜45°(但し、β>45°
とする)が望ましく、β−45°より小さいと、第1及
び第2傾斜部18,20において面圧が確保され難く、
45°よりも大きいと、水平部19において面圧が確保
され難くなる。所定の角度γだけフランジ12付下側ピ
ース15及びフランジ12付上側ピース16を傾けた状
態で下側ピース15を図示上方向に圧縮すると共に上側
ピース16を図示下方向に圧縮しながら分割ライン17
で振動させる。このとき、第1及び第2傾斜部18,2
0と水平部19とのなす角度を45°以上に設定して
も、前述の角度γを調整することで振動溶着時の第1及
び第2傾斜部18,20と圧縮方向に垂直な平面とのな
す角度を45°よりも小さくできる。従って、第1及び
第2傾斜部18,19において面圧が確保され、溶着が
充分に行われる。これにより、分割ライン17が発熱し
て溶融するので、フランジ12付下側ピース15及びフ
ランジ12付上側ピース16が強固に接合する。
開口部13近傍から下方に斜行する第1傾斜部18と、
第1傾斜部18の最下部18aから軸方向に平行に延在
する水平部19と、第1傾斜部18の最下部18aから
最も離れた水平部の端部19aから開口部14近傍まで
下方に斜行する第2傾斜部20とを有する分割ライン1
7により分割されたフランジ12付下側ピース15及び
フランジ12付上側ピース16を圧縮方向と垂直な平面
に対して傾けた状態で振動溶着したので、第1及び第2
傾斜部18,20と樹脂製パイプ10の軸方向とのなす
角度を大きく(45°以上)しても振動溶着時に第1及
び第2傾斜部18,20において面圧が確保され、その
結果、第1及び第2傾斜部18,20を充分に溶着でき
る。
20と樹脂製パイプ10の軸方向とのなす角度を大きく
できるので、第1及び第2傾斜部の長さを短くできる。
その結果、開口部13から第1傾斜部18の最下部18
aまでの距離及び水平部19の図2右端部19aから開
口部14までの距離も短くなり、婉曲構造にできる部分
が多くなり、樹脂製パイプ10の形状の自由度が増す。
製造方法によれば、婉曲構造にできる部分(樹脂製パイ
プ40の内周面)が多くなるので、樹脂製パイプ40を
徐々に婉曲させることが可能になり、樹脂製パイプ40
をインテークマニホールド等の流体菅に適用した場合、
作動流体の流動抵抗を小さくすることができる。
する下側ピース15及び1つの開口部14を有する上側
ピース16とを振動溶着により一体化したが、本発明は
これに限定される必要は全くなく、図7に示されるよう
に、下側ピース15及び上側ピース16内の何れか一方
が複数の開口部を有し、他方が1つの開口部を有する場
合にも適用できる。ここで、図7は、2つの開口部4
1,42を有する下側ピース(図示せず)と1つの開口
部43を有する上側ピース44とを一体化した例であ
る。
製パイプ10の軸方向とのなす角度と第2傾斜部20と
樹脂製パイプ10の軸方向とのなす角度とを一致した場
合について説明したが、本発明はこれに限定される必要
は全くなく、両者が異なる場合についても適用できる。
を大きく(45°以上)しても振動溶着時に第1及び第
2傾斜部における面圧を確保できるので、第1及び第2
傾斜部を充分に溶着することが可能になる。
るので、一方の開口部から第1傾斜部の最下部までの距
離及び第2傾斜部の最上部から他方の開口部までの距離
も短くなり、婉曲構造にできる部分が多くなり、樹脂製
パイプの形状の自由度が増す。
面図である。
出成形装置の要部断面図である。
る。
5°よりも大きい場合における従来技術に係る樹脂製パ
イプの説明図である。
45°よりも小さい場合における従来技術に係る樹脂製
パイプの説明図である。
もつ開口部) 14 開口部(第1及び第2分割体の内の他方がもつ開
口部) 15 下側ピース(第1分割体) 16 上側ピース(第2分割体) 17 分割ライン 18 第1傾斜部 18a 第1傾斜部の最下部 19 水平部 19a 水平部の右端部(第1傾斜部の最下部から最も
離れた水平部の端部) 20 第2傾斜部
Claims (1)
- 【請求項1】 1つの開口部を有する第1分割体と、 少なくとも1つの開口部を有する第2分割体と、 前記第1分割体と前記第2分割体とを分割し、前記第1
及び第2分割体の開口部を避けるように設けられた分割
ラインを備え、 前記分割ラインが第1及び第2分割体の内の何れか一方
がもつ前記開口部近傍から下方に斜行する第1傾斜部
と、前記第1傾斜部の最下部から軸方向に平行に延在す
る水平部と、前記最下部から最も離れた水平部の端部か
ら第1及び第2分割体の内の他方がもつ前記開口部近傍
まで下方に斜行する第2傾斜部とから構成される樹脂製
パイプを製造する方法であって、 射出成形により前記第1及び第2分割体を夫々形成し、
その後、前記第1及び第2分割体を前記分割ラインを介
して重ね、振動溶着時の圧縮方向と垂直な平面に対して
前記第1及び第2分割体を傾けた状態で振動溶着して前
記第1及び第2分割体を一体的に接合したことを特徴と
する樹脂製パイプの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23199793A JP3344026B2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 樹脂製パイプの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23199793A JP3344026B2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 樹脂製パイプの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0780938A JPH0780938A (ja) | 1995-03-28 |
JP3344026B2 true JP3344026B2 (ja) | 2002-11-11 |
Family
ID=16932331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23199793A Expired - Fee Related JP3344026B2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 樹脂製パイプの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3344026B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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JP5784807B2 (ja) * | 2014-08-27 | 2015-09-24 | ダイキョーニシカワ株式会社 | 樹脂製筒部材 |
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JP2020033878A (ja) * | 2018-08-27 | 2020-03-05 | 株式会社ケーヒン | 吸気マニホールド |
-
1993
- 1993-09-17 JP JP23199793A patent/JP3344026B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0780938A (ja) | 1995-03-28 |
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