JP3343752B2 - ブラインド用繊維スラットの製造方法、連続成型装置、及び連続成型方法 - Google Patents

ブラインド用繊維スラットの製造方法、連続成型装置、及び連続成型方法

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JP3343752B2 JP01249695A JP1249695A JP3343752B2 JP 3343752 B2 JP3343752 B2 JP 3343752B2 JP 01249695 A JP01249695 A JP 01249695A JP 1249695 A JP1249695 A JP 1249695A JP 3343752 B2 JP3343752 B2 JP 3343752B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラインド用繊維スラ
ットの製造方法、連続成型装置、及び連続成型方法に関
し、詳細にはブラインド用繊維スラット断面の曲面形状
の型付けを連続的に行うことができるようにしたブライ
ンド用繊維スラットの製造方法、熱可塑性樹脂を少なく
とも一部含ませた長尺状の不織布あるいは編織物よりな
る被処理物を連続的に所定形状に成型するための装置お
よびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、ブ
ラインド用繊維スラットは、図11に示すように、所定
幅にカットした繊維基材Xを曲面形状に設けた雄型102
と雌型103 とからなる金型101 に挟み込み、金型101 内
雰囲気が常温から230℃となるまで昇温し、この後冷
却することで、繊維基材Xの断面形状を曲面状に熱固定
して製造されていた。
【0003】ところが、従来のブラインド用繊維スラッ
トの製造方法にあっては、上記した如くバッチ式である
ので、繊維基材を一つ一つ金型にセットしては取り外
し、再度セットするという操作を行わなければならず、
大変に手間を要していた。又、繊維基材を熱固定により
湾曲させていたため、形状保持性を持たせるには十分な
加熱を必要とし、加熱時間も長くなっていた。
【0004】そこで、連続成型方法として、上下一対の
凸型ローラと凹型ローラの間に加熱した被処理物を通し
つつ冷却して、所定の形状に成型する方法が考えられ
る。
【0005】しかしながら、この方法によれば、走行時
において被処理物にテンション(張力)が掛り、該被処
理物が伸びるという問題や、幅変化が生じるという問題
があった。また、目曲りが発生するという問題もあっ
た。
【0006】[発明の目的]本発明は、上記の実情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、ブラインド用繊
維スラット断面の曲面形状の型付けを連続的に行うこと
ができる高効率なブラインド用繊維スラットの製造方
法、成型を連続的にすることにより生産性を向上し得、
走行時において被処理物に対しテンションを掛けず、該
被処理物の伸び、幅変化、目曲りを防ぎ得る連続成型装
置および連続成型方法を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用】上記目的を達成す
るため、請求項1記載の発明は、熱融着成分を含む繊維
基材を、前記熱融着成分を可塑状態にする加熱ゾーンを
経て冷却ゾーンにベルトで搬送しながら連続的に走行さ
せ、前記冷却ゾーンにて湾曲させつつ冷却して所定形状
に成型するブラインド用繊維スラットの製造方法であっ
て、前記繊維基材を、上下少なくとも2枚の金属ベルト
部材に挟み込んだ状態で、前記加熱ゾーンから冷却ゾー
ンに連続的に走行させるとともに前記冷却ゾーンにおい
て設けられた上下一対をなす成型ローラの間に通過させ
ることを特徴とするブラインド用繊維スラットの製造方
法をその要旨とした。
【0008】請求項2記載の発明は、繊維基材が編物で
あるブラインド用繊維スラットの製造方法をその要旨と
した。
【0009】請求項3記載の発明は、繊維基材が織物で
あるブラインド用繊維スラットの製造方法をその要旨と
した。
【0010】請求項4記載の発明は、繊維基材が不織布
であるブラインド用繊維スラットの製造方法をその要旨
とした。
【0011】請求項5記載の発明は、繊維基材に含まれ
る熱融着成分が熱融着性繊維であることを特徴とするブ
ラインド用繊維スラットの製造方法をその要旨とした。
【0012】請求項6記載の発明は、繊維基材に含まれ
る熱融着成分が繊維基材に塗布された熱融着性樹脂であ
ることを特徴とするブランイド用繊維スラットの製造方
法をその要旨とした。
【0013】請求項7記載の発明は、繊維基材をローラ
表面を曲面形状に設けた雄雌ロール間に通すことを特徴
とするブランイド用繊維スラットの製造方法をその要旨
とした。
【0014】請求項8記載の発明は、繊維基材を上下一
対の無端ベルト間に挟んだ状態で搬送することを特徴と
するブラインド用繊維スラットの製造方法をその要旨と
した。
【0015】以下、上記請求項1〜8記載のブラインド
用繊維スラットの製造方法を更に詳しく説明する。
【0016】上記ブラインド用繊維スラットの製造方法
(以下スラットの製法という)は、熱融着成分を含む繊
維基材をベルトで搬送する過程で、前記繊維基材を加熱
し、次いで前記繊維基材を湾曲させつつ冷却することを
特徴とするものである。本発明のスラットの製法に用い
る繊維基材は熱融着成分を含む編物、織物、不織布など
の繊維素材を所定幅に裁断して帯状に設けたものであ
る。熱融着成分とは、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、塩化ビニル、アクリル、スチレンなどの
熱可塑性樹脂、またはこれらの樹脂を素材とする合成繊
維であり、これらの樹脂を前記編物、織物、不織布など
の繊維素材に塗布含浸することにより、あるいはこれら
の樹脂よりなる合成繊維を編物、織物、不織布などの繊
維素材に混ぜ合わせることにより、繊維基材中に含ませ
ることができる。
【0017】尚、繊維素材には、本発明の型付け加工を
施すのに先だって、難燃剤、撥水剤、帯電防止剤などの
塗布加工、プレヒートセットなど、難燃性、撥水性、帯
電防止性、耐熱性、耐湿性などの機能を付与するための
加工を施すことができる。勿論、それらの加工は型付け
後であってもよい。
【0018】このように構成された繊維素材をベルトで
搬送する過程で、加熱し、湾曲させつつ冷却するのであ
る。まず帯状に裁断された繊維素材をベルトで搬送す
る。繊維素材の搬送は、所定方向に移動するベルト上に
繊維素材を載置して搬送したり、図1に示すように、上
下一対の無端ベルト1、2間に繊維素材Xを挟んでその
動きを固定して搬送したりすることができる。使用する
ベルトとしては特に限定されないが、図2又は図3に示
すように、繊維素材をローラに沿って湾曲させるとき
に、ローラとの間に隙間が生じない程度の柔らかさを備
え、かつ幾度となく湾曲させても容易にひび割れたり、
破損したりし難いものが好ましい。搬送速度は任意であ
るが、余りに速いと熱融着成分の熱融着が不十分であっ
たり、冷却、型付けが不十分であったりするなどの不具
合を生じることになり、反対に遅すぎる場合には効率が
悪くなることから、使用する熱融着成分、加熱温度、冷
却温度との関係で決定すべきである。
【0019】加熱は、例えば図1に示すように、繊維素
材Xを挟んだ無端ベルト1、2を加熱室8内に通流させ
ることにより行うことができる。又、加熱は、加熱ロー
ラ間に繊維素材を通すことにより行うこともできる。加
熱温度は前記繊維素材に含まれる熱融着成分の融点、若
しくは融点よりも高い温度とするのがよい。こうして加
熱することで、繊維素材に含まれた熱融着成分が熱溶融
する。尚、加熱温度が高すぎると、溶融した熱融着成分
が繊維基材から流れ出てしまったり、溶融した熱融着成
分が当該繊維基材の下側に移動してフィルム状となるな
どの不具合を生じる恐れがある。
【0020】次いで、前記繊維基材を湾曲させつつ冷却
する。例えば図1及び図2に示すように冷却室6内に配
置され、ローラ表面を曲面形状に設けた雄ロール4と同
雄ロール4のローラ表面の形状に対応して設けた雌ロー
ル5からなる雄雌ロール3間に繊維基材Xを挟んだ無端
ベルト1、2を通すことにより、無端ベルト1、2は冷
却され、かつ雄雌ロール3のロール形状に沿って湾曲
し、無端ベルト1、2間に挟まれた繊維基材Xもこれに
従って湾曲しかつ冷却されることになる。そして、繊維
基材Xは湾曲した状態に型付けられることになる。尚、
図面に示したものは、上下一対の無端ベルト間に繊維素
材を挟んで繊維素材の動きを固定した状態で繊維基材を
湾曲しかつ冷却するようにしたものであるが、これに限
らず、繊維素材を載置したベルトを冷却室内に通すと共
に、冷却室内に配置された雄雌ロール間に通すことで、
繊維素材を湾曲しかつ冷却するようにすることもでき
る。
【0021】尚、曲率(R)の比較的小さな場合には、
図3に示すように、繊維基材Xを挟んだ無端ベルト1、
2を、ローラ表面を曲面形状に設けると共に前記無端ベ
ルト1、2の搬送方向に対して上方または下方位置に配
置したロール7で引張させながら通過させることで、繊
維基材Xを無端ベルト1、2の引張力でロール7のロー
ル形状に沿って湾曲させ、繊維基材Xを湾曲状態とする
こともできる。
【0022】繊維基材の冷却は、冷風を吹き付けたり、
低い温度雰囲気におかれた冷却室内で繊維基材を湾曲さ
せたりする方法の他、繊維基材を湾曲させる雄雌ロール
3やロール7自体を冷却ロールとすることで行うことも
できる。
【0023】本発明の方法に用いる繊維基材は、所定長
に裁断したものであってもよいが、連続したものであっ
てもよい。この場合、繊維基材をロールに巻回したもの
を加工し、その後所定長に裁断するという工程を採るこ
とになり、繊維基材のベルト間への挿入が容易で、より
生産性を高めることができる。
【0024】請求項9記載の連続成型装置は、熱可塑性
樹脂を少なくとも一部含ませた長尺状の不織布または編
織物よりなる被処理物を連続して所定形状に成型するた
めの連続成型装置であって、前記樹脂を可塑状態にする
加熱ゾーンと、前記加熱ゾーンの後方に配された冷却ゾ
ーンと、前記被処理物を前記加熱ゾーンから前記冷却ゾ
ーンに順次搬送する搬送手段とを備え、前記冷却ゾーン
には、所定寸法の間隙を存して配された上下一対の成型
ローラが設けられ、前記搬送手段は、前記被処理物を挟
み込んで搬送すべく配された上下少なくとも2枚の金属
ベルト部材により構成されてなり、前記被処理物を前記
金属ベルト部材に挟み込んだ状態で前記成型ローラの間
に通過させて所定形状に成型するようにしたものであ
る。
【0025】請求項10記載の連続成型方法は、熱可塑
性樹脂を少なくとも一部含ませた長尺状の不織布または
編織物よりなる被処理物を、前記樹脂を可塑状態にする
加熱ゾーンを経て冷却ゾーンに連続的に走行させ、該冷
却ゾーンにて所定形状に成型する連続成型方法であっ
て、前記被処理物を、上下少なくとも2枚の金属ベルト
部材に挟み込んだ状態で、前記加熱ゾーンから冷却ゾー
ンに連続的に走行させるとともに前記冷却ゾーンにおい
て設けられた上下一対をなす成型ローラの間に通過させ
ることを特徴とする成型方法である。
【0026】なお、上記した「熱可塑性樹脂を少なくと
も一部含ませた………被処理物」という文言の意味する
ところは、被処理物が熱可塑性樹脂繊維100%からな
るものでもよく、あるいは一部分に熱可塑性樹脂が含ま
れている場合でもよいという意味であり、前記の「一部
分に熱可塑性樹脂が含まれている場合」とは、熱可塑性
樹脂繊維を他の繊維(例えば綿、麻など)と混ぜて一緒
に編織あるいは絡合させた被処理物でもよく、あるいは
熱可塑性樹脂繊維以外の繊維を使用して製造した被処理
物に対し、後工程として熱可塑性樹脂をコーティング、
含浸させた被処理物でもよいという意味である。
【0027】熱可塑性樹脂を部分的に含ませる場合、そ
の樹脂の含有量としては、使用する樹脂、成型しようと
する形状、などにより変わるので一概には言えないが、
およそのところ10重量%以上であることが好ましく、
20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上
であることがさらに好適である。10重量%未満であれ
ば、所望の形状に成型されなかったり、型崩れが生じた
りする可能性がある。請求項9及び10記載の発明にお
いて、被処理物は、上下少なくとも2枚の金属ベルト部
材に挟み込まれた状態で前記加熱ゾーン内を走行する。
この加熱ゾーンにて、被処理物における熱可塑性樹脂は
可塑状態となり、この状態を保持したまま冷却ゾーンに
向かう。
【0028】そして、前記冷却ゾーンにおいて、上下一
対の成型ローラの間を通過するとともに徐々に冷やさ
れ、これにより所定の形状に連続的に成型される。
【0029】被処理物を連続的に成型することにより生
産性が向上し、また、上記したように、被処理物は上下
少なくとも2枚の金属ベルト部材に挟み込まれた状態で
走行し成型されるで、被処理物に対しテンションが掛か
らず、該被処理物の伸び、幅変化、目曲りを防ぐことが
できる。
【0030】請求項11記載の連続成型装置は、熱可塑
性樹脂を少なくとも一部含ませた長尺状の不織布または
編織物よりなる被処理物を連続して所定形状に成型する
ための連続成型装置であって、前記樹脂を可塑状態にす
る加熱ゾーンと、前記加熱ゾーンの後方に配された冷却
ゾーンと、前記被処理物を前記加熱ゾーンから前記冷却
ゾーンに順次搬送する搬送手段とを備え、前記冷却ゾー
ンは、可塑状態となった樹脂を結晶化させるための徐冷
却部と、結晶化した樹脂を冷却するための本冷却部とに
より構成され、また前記冷却ゾーンには、所定寸法の間
隙を存して配された上下一対の成型ローラが設けられ、
前記搬送手段は、前記被処理物を挟み込んで搬送すべく
配された上下少なくとも2枚の金属ベルト部材により構
成されてなり、前記被処理物を前記金属ベルト部材に挟
み込んだ状態で前記成型ローラの間に通過させて所定形
状に成型するようにしたものである。
【0031】請求項12記載の連続成型方法は、熱可塑
性樹脂を少なくとも一部含ませた長尺状の不織布または
編織物よりなる被処理物を、加熱ゾーンを経て冷却ゾー
ンに連続的に走行させ、該冷却ゾーンにて所定形状に成
型する連続成型方法であって、前記被処理物を、上下少
なくとも2枚の金属ベルト部材に挟み込んだ状態で、前
記樹脂を可塑状態にする加熱ゾーンから、可塑状態とな
った樹脂を結晶化させるための徐冷却部と結晶化した樹
脂を冷却するための本冷却部により構成された冷却ゾー
ンにまで連続的に走行させるとともに、前記冷却ゾーン
において設けられた上下一対をなす成型ローラ間に通過
させることを特徴とする成型方法である。
【0032】なお、ここでいう「熱可塑性樹脂を少なく
とも一部含ませた………被処理物」という文言の意味す
るところは、被処理物が熱可塑性樹脂繊維100%から
なるものでもよく、あるいは一部分に熱可塑性樹脂が含
まれている場合でもよいという意味であり、前記の「一
部分に熱可塑性樹脂が含まれている場合」とは、熱可塑
性樹脂繊維を他の繊維(例えば綿、麻など)と混ぜて一
緒に編織あるいは絡合させた被処理物でもよく、あるい
は熱可塑性樹脂繊維以外の繊維を使用して製造した被処
理物に対し、後工程として熱可塑性樹脂をコーティン
グ、含浸させた被処理物でもよいという意味である。
【0033】熱可塑性樹脂を部分的に含ませる場合、そ
の樹脂の含有量としては、使用する樹脂、成型しようと
する形状、などにより変わるので一概には言えないが、
およそのところ10重量%以上であることが好ましく、
20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上
であることがさらに好適である。10重量%未満であれ
ば、所望の形状に成型されなかったり、型崩れが生じた
りする可能性がある。請求項11及び12記載の発明に
おいて、被処理物は、上下少なくとも2枚の金属ベルト
部材に挟み込まれた状態で前記加熱ゾーン内を走行す
る。この加熱ゾーンにて、被処理物における熱可塑性樹
脂は可塑状態となり、この状態を保持したまま冷却ゾー
ンに向かう。
【0034】冷却ゾーンは、前述したように徐冷却部と
本冷却部よりなっている。含まれる樹脂が可塑状態とな
った被処理物は、まず、前記した徐冷却部を通過し、次
いで本冷却部を通過する。徐冷却部を通過する間、可塑
状態となった樹脂は結晶化が進み、そして本冷却部にて
冷やされる。そして、同時に、前記被処理物は、徐冷却
部、本冷却部の各々を通過中、冷却ゾーンにおいて設け
た上下一対の成型ローラの間を通過し、所定の形状に連
続的に成型される。
【0035】被処理物を連続的に成型することにより生
産性が向上し、また、上記したように、被処理物は上下
少なくとも2枚の金属ベルト部材に挟み込まれた状態で
走行し成型されるで、被処理物に対しテンションが掛か
らず、該被処理物の伸び、幅変化、目曲りを防ぐことが
できる。
【0036】また、被処理物を一気に冷却するのではな
く、一旦予備冷却段階を経由させることにより、該被処
理物に対してアニリング処理を施すことができ、最終的
に得られる成型品の耐候性が向上する。したがって、徐
冷却部における温度や、徐冷却部を通過する時間(被処
理物の走行速度)を、樹脂の種類、成型品の形状や厚み
などに応じ、しかるべく(すなわち、結晶化が充分に進
む程度に)設定する必要がある。
【0037】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0038】実施例1 融点200〜210℃のポリエステル繊維(ヌーバー3
0/2、鐘紡株式会社製)を含む目付358g/m2
糸目付224g/m2 、綿目付134g/m2、生地厚
1.25mmの編物(フレックスニット、西川ローズ株
式会社製)に、160℃で1分間のプレヒートセット、
防炎剤を添加した染料での高圧液流染色、140℃で1
分間の乾燥処理、撥水加工、ソイルリリース加工(SR
加工)、210℃で1分間のヒートセットなどの下加工
を施した後、これを25mm幅の帯状に裁断する。
【0039】次いで、上記下加工し所定幅に裁断した編
物(繊維基材X)に図1に示す手順で型付け加工を行
う。まず編物を上下一対の無端のスチールベルト(ベル
ト厚0.08mm)1、2間に挿入して挟み付け搬送す
る。ベルトの送り方向には加熱室19が設けられてお
り、同加熱室内には4基のフラットローラ9がベルトの
搬送経路に間隔をおいて配置されている。そして、これ
ら一対のスチールベルト1、2間に挟まれた状態で編物
を加熱室8内に通し、フラットローラ9間を通過させる
ときに(加熱室の通過時間は15秒)、230℃の熱風
を吹き付けて、編物及びベルト1、2をフラットな状態
に加熱する。
【0040】この後、編物を挟んだベルト1、2を曲率
20Rに設けた雄ロール4、雌ロール5からなる雄雌ロ
ール3を4基間隔をおいて配置した冷却室6内に通過さ
せる(冷却室6での通過時間は15秒)。そして、15
℃の冷風が吹き付ける中、雄雌ロール3間を通過させる
ことで、編物及びベルト1、2をロール形状に沿って湾
曲させた状態で冷却するのである。この結果、編物は湾
曲した状態に型付けされた。
【0041】実施例2 融点200〜210℃のポリエステル繊維(ヌーバー2
0/1、鐘紡株式会社製)を含む目付342g/m2
タテ密度34本/インチ、ヨコ密度28本/インチ、生
地厚0.75mmの平織に織成された織物についても、
実施例1と同様に下加工を施し、25mm幅に裁断し、
更に型付け加工を行った。
【0042】上記加工により製造されたスラットの曲率
(R)はそれぞれ17.0(実施例1)、22.1(実
施例2)であった。さらにこれら実施例1並びに実施例
2のスラットについて強度物件を測定し、下記[表1]
に示した。
【0043】
【表1】
【0044】[表1]から、実施例1及び実施例2のス
ラットは、従来より使用されているアルミ製のブライン
ド用スラットの規格値と対比したとき、その反り、捻
れ、曲がり、撓み、折れ強さはいずれも規格値の範囲内
にあり、スラットとしての一定の強度物性を備えている
ことが解る。そのほか実施例1及び実施例2のスラット
は、音の反響を小さくできる、取り扱い時に手を傷つけ
ない、遮閉時における通気阻害を生じさせない、開閉操
作時に生じる接触音が小さい、電波障害を発生しにくい
などの特質を有している。
【0045】実施例3 以下、他の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本
実施例では、ブラインド用のスラットを連続成型する装
置として説明するが、これに限らず書籍やアルバム、フ
ァイル等の背(背表紙)、あるいは装飾品や内装材の一
部分を連続成型するために用いることもできる。
【0046】図4は連続成型装置(A)の全体側面図を
示す。この図の右側において、テープ状の被処理物
(T)がリール(10)に巻回されている。この被処理物
(T)は、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維など
の熱可塑性樹脂繊維を一緒に混ぜて織り込んだものであ
る。
【0047】被処理物(T)を巻回したリール(10)の
後方(図4にあっては左方)には、加熱ゾーン(12)、
冷却ゾーン(14)が順次配されている。
【0048】加熱ゾーン(12)の前方には、前側上部ロ
ーラ(16)が配されており、このローラ(16)の直ぐ下
には前側下部ローラ(18)が配されている。また、冷却
ゾーン(14)の後方には、前記した前側上部ローラ(1
6)と組をなす後側上部ローラ(20)が配されており、
このローラ(20)の直ぐ下には前記した前側下部ローラ
(18)と組をなす後側下部ローラ(22)が配されてい
る。
【0049】前後の上部ローラ(16)(20)には上部搬
送手段(24)が巻き掛けられており、前後の下部ローラ
(18)(22)には下部搬送手段(26)が巻き掛けられて
いる。前記した上部搬送手段(24)、下部搬送手段(2
6)はいずれも、ステンレススチール製ベルトよりな
る。
【0050】前側上部ローラ(16)と前側下部ローラ
(18)は、また後側上部ローラ(20)と後側下部ローラ
(22)は、それぞれ互いに逆方向に回転する(図4にお
ける矢印参照)。これにより、前側のローラ(16)(1
8)を通過した2つの搬送手段(24)(26)は、互いに
接触した状態で後方に向かって走行し、加熱ゾーン(1
2)を経て冷却ゾーン(14)に至る。そして、冷却ゾー
ン(14)を出て後側のローラ(20)(22)を通過した後
は、互いに離れた状態で前方に向かって走行する。
【0051】前記したリール(10)から巻き出された被
処理物(T)は、上部搬送手段(24)と下部搬送手段
(26)の間に挟み込まれた状態で、両搬送手段(24)
(26)がそれぞれ走行するに伴って加熱ゾーン(12)の
入口(12a)に向けて走行し(図5参照)、そしてこの
走行に伴って被処理物(T)がリール(10)から順次巻
き出されていく。加熱ゾーン(12)内には、被処理物
(T)の走行路を挟むように押えローラ(28)が所定間
隔ごとに設けられている。これにより、加熱ゾーン(1
2)内において、上下の搬送手段(24)(26)と被処理
物(T)の3者が離れることをより一層効果的に防ぐこ
とができる。
【0052】前述したように、被処理物(T)は、上下
の搬送手段(24)(26)に挟み込まれた状態で加熱ゾー
ン(12)内を走行し、該加熱ゾーン(12)内において加
熱される。加熱ゾーン(12)には、走行する被処理物
(T)の上面および下面に対してそれぞれ熱風(例え
ば、約200℃)を吹き付けるための熱風吹出ダクト
(30)(30)が前記被処理物(T)の走行路の上方及び
下方に設けられている。
【0053】この加熱ゾーン(12)にて、被処理物
(T)に含まれる熱可塑性樹脂は可塑状態となり、この
状態を保持したまま、かつ上下の搬送手段(24)(26)
の間に挟み込まれた状態のまま冷却ゾーン(14)に向か
う。
【0054】冷却ゾーン(14)には、図6〜図8に示す
ように、上下の搬送手段(24)(26)の間に挟み込まれ
た被処理物(T)が走行し得るだけの僅かな間隙(K)
を存して配された上下一対の成型ローラ(32)が設けら
れている。
【0055】前記した成型ローラ(32)は、上部成型ロ
ーラ(34)と下部成型ローラ(36)とよりなり、上部成
型ローラ(34)は、円柱状であるとともに幅方向中央部
に向かうに従って次第に径小となる形状をなしている。
また、下部成型ローラ(36)は、上部成型ローラ(34)
における湾曲周面に対応した周面を有する円柱状であ
り、幅方向中央部に向かうに従って次第に径大となる卵
型(ラグビーボール型)の形状をなしている。
【0056】上部成型ローラ(34)および/または下部
成型ローラ(36)は、モータなどの駆動手段により積極
的に回転させてもよいし(この場合、搬送手段(24)
(26)の走行速度と成型ローラ(32)の周速度とを同一
にしておく)、走行する上下の搬送手段(24)(26)に
追従して回転するようなフリーローラータイプのもので
もよい。
【0057】前記した上下一対の成型ローラ(32)が冷
却ゾーン(14)内において前後方向に多数配され、これ
により、成型ローラ列(40)を形成している。なお、こ
の成型ローラ列(40)は、前記した加熱ゾーン(12)の
出口(12b)直前から、加熱ゾーン(12)の出口(12
b)および冷却ゾーン(14)の入口(14a)を経て冷却
ゾーン(14)の出口(14b)にまで延びている(図4参
照)。
【0058】前記した成型ローラ列(40)の上方及び下
方には、冷風吹出ダクト(42)が設けられている。これ
により、上下の搬送手段(24)(26)の間に挟み込まれ
た状態で後方に走行する被処理物(T)は、上面及び下
面から冷風(例えば20℃)を受けながら、すなわち次
第に冷却されながら成型ローラ(32)の間を通過し、徐
々に所定形状(本実施例の場合にあっては断面円弧状)
に成型されていく。
【0059】なお、1つの成型ローラ(32)と他の隣接
する成型ローラ(32)との間隔は、可能な限り小さくし
ておく方が好適である。すなわち、前記間隔を小さくす
ることにより、成型ローラ(32)間(成型ローラ(32)
の無い箇所)でも搬送手段(24)(26)が円弧状を保持
し得、すなわち成型ローラに応じた形状を保持し得る。
また、成型ローラを多数配することにより、処理速度
(搬送手段の走行速度)を速くすることができ、処理時
間を短くすることができる。
【0060】所定形状に成型された被処理物(T)は、
なおも上下の搬送手段(24)(26)により挟まれた状態
で冷却ゾーン(14)の出口(14b)から送り出される。
その後、前述したように、後側の上部ローラ(20)およ
び下部ローラ(22)により上下の搬送手段(24)(26)
はそれぞれ向きを変え、前記被処理物(T)は搬送手段
(24)(26)と離れて引き続き後方に走行する。そし
て、図9に示すように、上下方向に間欠運動するカッタ
ー(44)により所定寸法に切断されていく。
【0061】上記した装置(A)によれば、被処理物
(T)を連続的に成型することができるので、生産性が
飛躍的に向上し、また、上記したように被処理物(T)
は上下の2枚のステンレススチールベルトに挟み込まれ
た状態で走行し成型されるので、被処理物(T)に対し
テンションが掛からず、該被処理物(T)の伸び、幅変
化、目曲りを防ぐことができる。
【0062】本実施例では、縦断面円弧状(R状)の成
型品を製造したが、これに限らず、成型ローラ(32)の
形状を変更して、断面形状が〜(波)状、U字状、V字
状、W字状、N字状などの成型品を製造することもでき
る。
【0063】また、加熱ゾーン(12)内における加熱方
法としては、熱風の噴射方法を採ったが、これに限らず
赤外線輻射加熱方法でもよい。
【0064】冷却ゾーン(14)内における冷却方法とし
ては、冷風吹出し方法を採ったが、これに限らず冷却水
噴射方法でもよい。あるいは、上下一対の成型ロール
(32)の少なくとも一方それ自身を冷却ローラとして構
成することにより、被処理物(T)を冷却させることも
できる。
【0065】実施例4 図10は連続成型装置(A´)の全体側面図を示す。こ
の図の右側において、テープ状の被処理物(T)がリー
ル(10)に巻回されている。この被処理物(T)は、ポ
リプロピレン繊維、ポリエチレン繊維などの熱可塑性樹
脂繊維を一緒に混ぜて織り込んだものである。
【0066】被処理物(T)を巻回したリール(10)の
後方(図10にあっては左方)には、加熱ゾーン(1
2)、冷却ゾーン(14)が順次配されている。
【0067】加熱ゾーン(12)の前方には、前側上部ロ
ーラ(16)が配されており、このローラ(16)の直ぐ下
には前側下部ローラ(18)が配されている。また、冷却
ゾーン(14)の後方には、前記した前側上部ローラ(1
6)と組をなす後側上部ローラ(20)が配されており、
このローラ(20)の直ぐ下には前記した前側下部ローラ
(18)と組をなす後側下部ローラ(22)が配されてい
る。
【0068】前後の上部ローラ(16)(20)には上部搬
送手段(24)が巻き掛けられており、前後の下部ローラ
(18)(22)には下部搬送手段(26)が巻き掛けられて
いる。前記した上部搬送手段(24)、下部搬送手段(2
6)はいずれも、ステンレススチール製ベルトよりな
る。
【0069】前側上部ローラ(16)と前側下部ローラ
(18)は、また後側上部ローラ(20)と後側下部ローラ
(22)は、それぞれ互いに逆方向に回転する(図10に
おける矢印参照)。これにより、前側のローラ(16)
(18)を通過した2つの搬送手段(24)(26)は、互い
に接触した状態で後方に向かって走行し、加熱ゾーン
(12)を経て冷却ゾーン(14)に至る。そして、冷却ゾ
ーン(14)を出て後側のローラ(20)(22)を通過した
後は、互いに離れた状態で前方に向かって走行する。前
記したリール(10)から巻き出された被処理物(T)
は、上部搬送手段(24)と下部搬送手段(26)の間に挟
み込まれた状態で、両搬送手段(24)(26)がそれぞれ
走行するに伴って加熱ゾーン(12)の入口(12a)に向
けて走行し(図5参照)、そしてこの走行に伴って被処
理物(T)がリール(10)から順次巻き出されていく。
加熱ゾーン(12)内には、被処理物(T)の走行路を挟
むように押えローラ(28)が所定間隔ごとに設けられて
いる。これにより、加熱ゾーン(12)内において、上下
の搬送手段(24)(26)と被処理物(T)の3者が離れ
ることをより一層効果的に防ぐことができる。
【0070】前述したように、被処理物(T)は、上下
の搬送手段(24)(26)に挟み込まれた状態で加熱ゾー
ン(12)内を走行し、該加熱ゾーン(12)内において加
熱される。加熱ゾーン(12)には、走行する被処理物
(T)の上面および下面に対してそれぞれ熱風(例えば
約200℃の風)を吹き付けるための熱風吹出ダクト
(30)(30)が前記被処理物(T)の走行路の上方及び
下方に設けられている。
【0071】この加熱ゾーン(12)にて、被処理物
(T)に含まれる熱可塑性樹脂は可塑状態となり、この
状態を保持したまま、かつ上下の搬送手段(24)(26)
の間に挟み込まれた状態のまま冷却ゾーン(14)に向か
う。
【0072】冷却ゾーン(14)は、前側を構成する徐冷
却部(15)と後側を構成する本冷却部(17)とにより構
成されている。
【0073】冷却ゾーン(14)には、上下の搬送手段
(24)(26)の間に挟み込まれた被処理物(T)が走行
し得るだけの僅かな間隙(K)を存して配された上下一
対の成型ローラ(32)が設けられている(図6〜図8参
照)。
【0074】前記した成型ローラ(32)は、各々左右対
称の形状をなす上部成型ローラ(34)と下部成型ローラ
(36)とよりなり、上部成型ローラ(34)は、円柱状で
あるとともに幅方向中央部に向かうに従って次第に径小
となる形状をなしている。また、下部成型ローラ(36)
は、上部成型ローラ(34)における湾曲周面に対応した
周面を有する円柱状であり、幅方向中央部に向かうに従
って次第に径大となる卵型(ラグビーボール型)の形状
をなしている。
【0075】上部成型ローラ(34)および/または下部
成型ローラ(36)は、モータなどの駆動手段により積極
的に回転させてもよいし(この場合、搬送手段(24)
(26)の走行速度と成型ローラ(32)の周速度とを同一
にしておく)、走行する上下の搬送手段(24)(26)に
追従して回転するようなフリーローラータイプのもので
もよい。
【0076】前記した上下一対の成型ローラ(32)が冷
却ゾーン(14)内において前後方向に多数配され、これ
により、成型ローラ列(40)が形成されている。なお、
この成型ローラ列(40)は、前記した加熱ゾーン(12)
の出口(12b)直前から、加熱ゾーン(12)の出口(12
b)および冷却ゾーン(14)の入口(14a)を経て冷却
ゾーン(14)の出口(14b)にまで延びている(図10
参照)。
【0077】徐冷却部(15)における成型ローラ列(4
0)の上方及び下方には、予備冷却用ダクト(41)が複
数個(本実施例にあっては上下にそれぞれ5個ずつ)設
けられており、このダクト(41)から予備冷却風(例え
ば、150〜180℃の風)が被処理物(T)の表裏両
面に対して噴射されるような仕組みになっている(被処
理物の徐冷却部(15)通過所要時間は、例えば20〜9
0秒)。
【0078】また、本冷却部(17)における前記した成
型ローラ列(40)の上方及び下方には冷風吹出ダクト
(42)が設けられており、このダクト(42)から、冷風
(例えば、約20℃の風)が被処理物の表裏両面に噴射
するようになっている。
【0079】これにより、上下の搬送手段(24)(26)
の間に挟み込まれた状態で後方に走行する被処理物
(T)は、加熱ゾーン(12)通過後、次第に冷却されな
がら成型ローラ(32)の間を通過し、徐々に所定形状
(本実施例の場合にあっては断面円弧状)に成型されて
いく。加熱ゾーン内にて可塑状態となった被処理物にお
ける樹脂は一気に冷却されるのではなく、前述したよう
に、徐冷却部(15)にて一旦予備冷却される。この時、
すなわち予備冷却中、被処理物(T)に対してアニリン
グ処理が施され、該被処理物(T)における前記樹脂の
結晶化が進む。このことが、優れた耐候性を有する成型
品が最終的に得られる理由になるものと推測される。し
たがって、徐冷却部(15)における予備冷却用ダクト
(41)からの吹出し温度や、徐冷却部(15)を通過する
時間(被処理物の走行速度)を、樹脂の種類、成型品の
形状や厚みなどに応じて、しかるべく(すなわち、結晶
化が充分に進む程に)設定する必要がある。
【0080】1つの成型ローラ(32)と他の隣接する成
型ローラ(32)との間隔は、可能な限り小さくしておく
方が好適である。すなわち、前記間隔を小さくすること
により、成型ローラ(32)間(成型ローラ(32)の無い
箇所)でも搬送手段(24)(26)が円弧状を保持し得、
すなわち成型ローラに応じた形状を保持し得る。また、
成型ローラを多数配することにより、処理速度(搬送手
段の走行速度)を速くすることができ、処理時間を短く
することができる。
【0081】所定形状に成型された被処理物(T)は、
なおも上下の搬送手段(24)(26)により挟まれた状態
で冷却ゾーン(14)の出口(14b)から送り出される。
その後、前述したように、後側の上部ローラ(20)およ
び下部ローラ(22)により上下の搬送手段(24)(26)
はそれぞれ向きを変え、前記被処理物(T)は搬送手段
(24)(26)と離れて引き続き後方に走行する。そし
て、上下方向に間欠運動するカッター(44)により所定
寸法に切断されていく(図9参照)。
【0082】本発明の装置(A´)によれば、被処理物
(T)を連続的に成型することができるので、生産性が
飛躍的に向上し、また、上記したように被処理物(T)
は上下の2枚のステンレススチールベルトに挟み込まれ
た状態で走行し成型されるので、被処理物(T)に対し
テンションが掛からず、該被処理物(T)の伸び、幅変
化、目曲りを防ぐことができる。
【0083】本実施例では、縦断面円弧状(R状)の成
型品を製造したが、これに限らず、成型ローラ(32)の
形状を変更して、断面形状が〜(波)状、U字状、V字
状、W字状、N字状などの成型品を製造することもでき
る。
【0084】また、加熱ゾーン(12)内における加熱方
法としては、熱風の噴射方法を採ったが、これに限らず
赤外線輻射加熱方法でもよい。
【0085】冷却ゾーン(14)内における冷却方法とし
ては、冷風吹出し方法を採ったが、これに限らず冷却水
噴射方法でもよい。あるいは、上下一対の成型ロール
(32)の少なくとも一方それ自身を冷却ローラとして構
成することにより、被処理物(T)を冷却させることも
できる。
【0086】
【発明の効果】上記構成を備えたことにより、請求項1
記載のスラットの製法は、熱融着成分を含む繊維素材を
ベルトで搬送する過程で前記繊維基材を加熱して同繊維
基材に含まれる熱融着成分を熱溶融させ、次いで前記繊
維基材を湾曲させつつ冷却するようにしたので、スラッ
ト断面の曲面形状の型付けを連続的に行うことができ、
高効率なブラインド用繊維スラットの製造を行うことが
できる。
【0087】請求項2記載のスラットの製法は、繊維基
材として編物を用いたものであり、この場合、従来のア
ルミ製のスラットに比べて、反り、ねじれ、曲がりなど
より強度物性の優れたスラットを得ることができる。
【0088】請求項3記載のスラットの製法は、繊維基
材として織物を用いたものであり、この場合、従来のア
ルミ製のスラットに比べて、反り、ねじれ、曲がりなど
より強度物性の優れたスラットを得ることができる。
【0089】請求項4記載のスラットの製法は、繊維基
材として不織布を用いたものであり、この場合、従来の
アルミ製のスラットに比べて、反り、ねじれ、曲がりな
どより強度物性の優れたスラットを得ることができる。
【0090】請求項5記載のスラットの製法は、繊維基
材に含まれる熱融着成分として熱融着性繊維を用いてい
るので、当該繊維基材の製造工程で繊維基材に熱融着成
分を含ませることができ、熱融着成分を含ませるための
別の工程を要しない。
【0091】請求項6記載のスラットの製法は、熱融着
性樹脂を塗布して熱融着成分を含ませた繊維基材を用い
ていることから、当該繊維基材には熱融着成分が均一に
分散しており、強度物性の均質なスラットを得ることが
できる。
【0092】請求項7記載のスラットの製法は、繊維基
材をローラ表面を曲面形状に設けた繊維ロール間に通す
ことで繊維基材を湾曲させているので、雄雌ロールの曲
面形状を適宜変更することで、曲率Rの大きなものから
小さなものまで、自由にしかも正確に型付けすることが
できる。
【0093】請求項8記載のスラットの製法は、繊維素
材を上下一対の無端ベルト間に挟んでその動きを固定し
た状態で搬送するので、搬送時に繊維素材の位置がズレ
たりせず、ロールの曲面にも隙間を生ずることなく密着
し、繊維素材を正確に湾曲させることができる。
【0094】請求項9及び10記載の発明によれば、被
処理物を連続的に成型することができるので、生産性が
飛躍的に向上する。
【0095】また、被処理物は上下少なくとも2枚の金
属ベルト部材に挟み込まれた状態で走行し成型される
で、被処理物に対しテンションが掛かることがなく、該
被処理物の伸び、幅変化、目曲りを防ぐことができる。
【0096】請求項11及び12記載の発明によれば、
被処理物を連続的に成型することができるので、生産性
が飛躍的に向上する。
【0097】また、被処理物は上下少なくとも2枚の金
属ベルト部材に挟み込まれた状態で走行し成型される
で、被処理物に対しテンションが掛かることがなく、該
被処理物の伸び、幅変化、目曲りを防ぐことができる。
【0098】また、被処理物を一気に冷却するのではな
く、一旦予備冷却することにより、被処理物に対してア
ニリング効果を施すことができて樹脂の結晶化を進める
ことができ、最終的に得られる成型品の物性、特に耐候
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスラットの製法に用いる装置の一実施
例を示した模式図である。
【図2】無端ベルトを湾曲させる雄雌ロールを示した正
面図である。
【図3】曲面形状に設けたロールに無端ベルトを引張さ
せた状態を示す斜視図である。
【図4】実施例3を示す連続成型装置の全体側面図であ
る。
【図5】前図の部分拡大側面図である。
【図6】上下一対の成型ローラの正面図である。
【図7】成型ローラにより成型されていく状態を示した
略示説明図である。
【図8】上下の搬送手段により挟まれた被処理物が成型
ローラの間を通過する状態を示した略示説明図である。
【図9】成型された被処理物が所定間隔ごとに切断され
る状態を示した斜視図である。
【図10】実施例4を示す連続成型装置の全体側面図で
ある。
【図11】従来のスラットの製法に用いる金型を示した
模式図である。
【符号の説明】
A,A´……連続成型装置 T……被処理物 X……繊維基材 1,2……無端ベルト 3……雄雌ロール 4……雄ロール 5……雌ロール 12……加熱ゾーン 12a……(加熱ゾーンの)入口 12b……(加熱ゾーンの)出口 14……冷却ゾーン 14a……(冷却ゾーンの)入口 14b……(冷却ゾーンの)出口 15……徐冷却部 17……本冷却部 24……上部搬送手段 26……下部搬送手段 30……熱風吹出ダクト 34……上部成型ローラ 36……下部成型ローラ 40……成型ローラ列 41……予備冷却用ダクト 42……冷風吹出ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 和彦 奈良県北葛城郡河合町大字川合101番地 の1 株式会社ヒラノテクシード内 (72)発明者 岡 達二 奈良県北葛城郡河合町大字川合101番地 の1 株式会社ヒラノテクシード内 (72)発明者 森井 紀雄 奈良県北葛城郡河合町大字川合101番地 の1 株式会社ヒラノテクシード内 (72)発明者 村木 雅信 奈良県北葛城郡河合町大字川合101番地 の1 株式会社ヒラノテクシード内 (56)参考文献 特開 平6−175228(JP,A) 特開 昭53−117238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 9/386

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱融着成分を含む繊維基材を、前記熱融着
    成分を可塑状態にする加熱ゾーンを経て冷却ゾーンにベ
    ルトで搬送しながら連続的に走行させ、前記冷却ゾーン
    にて湾曲させつつ冷却して所定形状に成型するブライン
    ド用繊維スラットの製造方法であって、 前記繊維基材を、上下少なくとも2枚の金属ベルト部材
    に挟み込んだ状態で、前記加熱ゾーンから冷却ゾーンに
    連続的に走行させるとともに前記冷却ゾーンにおいて設
    けられた上下一対をなす成型ローラの間に通過させ るこ
    とを特徴とするブラインド用繊維スラットの製造方法。
  2. 【請求項2】前記繊維基材が編物である請求項1記載の
    製造方法。
  3. 【請求項3】前記繊維基材が織物である請求項1記載の
    製造方法。
  4. 【請求項4】前記繊維基材が不織布である請求項1記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】前記繊維基材に含まれる熱融着成分が熱融
    着性繊維であることを特徴とする請求項1記載の製造方
    法。
  6. 【請求項6】前記繊維基材に含まれる熱融着成分が繊維
    基材に塗布された熱融着性樹脂であることを特徴とする
    請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】前記繊維基材をローラ表面を曲面形状に設
    けた雄雌ロール間に通すことを特徴とする請求項1記載
    の製造方法。
  8. 【請求項8】前記繊維基材を上下一対の無端ベルト間に
    挟んだ状態で搬送することを特徴とする請求項1記載の
    製造方法。
  9. 【請求項9】熱可塑性樹脂を少なくとも一部含ませた長
    尺状の不織布または編織物よりなる被処理物を連続して
    所定形状に成型するための連続成型装置であって、 前記樹脂を可塑状態にする加熱ゾーンと、 前記加熱ゾーンの後方に配された冷却ゾーンと、 前記被処理物を前記加熱ゾーンから前記冷却ゾーンに順
    次搬送する搬送手段とを備え、 前記冷却ゾーンには、所定寸法の間隙を存して配された
    上下一対の成型ローラが設けられ、 前記搬送手段は、前記被処理物を挟み込んで搬送すべく
    配された上下少なくとも2枚の金属ベルト部材により構
    成されてなり、 前記被処理物を前記金属ベルト部材に挟み込んだ状態で
    前記成型ローラの間に通過させて所定形状に成型するよ
    うにしたことを特徴とする連続成型装置。
  10. 【請求項10】熱可塑性樹脂を少なくとも一部含ませた
    長尺状の不織布または編織物よりなる被処理物を、前記
    樹脂を可塑状態にする加熱ゾーンを経て冷却ゾーンに連
    続的に走行させ、該冷却ゾーンにて所定形状に成型する
    連続成型方法であって、 前記被処理物を、上下少なくとも2枚の金属ベルト部材
    に挟み込んだ状態で、前記加熱ゾーンから冷却ゾーンに
    連続的に走行させるとともに前記冷却ゾーンにおいて設
    けられた上下一対をなす成型ローラの間に通過させるこ
    とを特徴とする連続成型方法。
  11. 【請求項11】熱可塑性樹脂を少なくとも一部含ませた
    長尺状の不織布または編織物よりなる被処理物を連続し
    て所定形状に成型するための連続成型装置であって、 前記樹脂を可塑状態にする加熱ゾーンと、 前記加熱ゾーンの後方に配された冷却ゾーンと、 前記被処理物を前記加熱ゾーンから前記冷却ゾーンに順
    次搬送する搬送手段とを備え、 前記冷却ゾーンは、可塑状態となった樹脂を結晶化させ
    るための徐冷却部と、結晶化した樹脂を冷却するための
    本冷却部とにより構成され、また前記冷却ゾーンには、
    所定寸法の間隙を存して配された上下一対の成型ローラ
    が設けられ、 前記搬送手段は、前記被処理物を挟み込んで搬送すべく
    配された上下少なくとも2枚の金属ベルト部材により構
    成されてなり、 前記被処理物を前記金属ベルト部材に挟み込んだ状態で
    前記成型ローラの間に通過させて所定形状に成型するよ
    うにしたことを特徴とする連続成型装置。
  12. 【請求項12】熱可塑性樹脂を少なくとも一部含ませた
    長尺状の不織布または編織物よりなる被処理物を、加熱
    ゾーンを経て冷却ゾーンに連続的に走行させ、該冷却ゾ
    ーンにて所定形状に成型する連続成型方法であって、 前記被処理物を、上下少なくとも2枚の金属ベルト部材
    に挟み込んだ状態で、前記樹脂を可塑状態にする加熱ゾ
    ーンから、可塑状態となった樹脂を結晶化させるための
    徐冷却部と結晶化した樹脂を冷却するための本冷却部に
    より構成された冷却ゾーンにまで連続的に走行させると
    ともに、前記冷却ゾーンにおいて設けられた上下一対を
    なす成型ローラ間に通過させることを特徴とする連続成
    型方法。
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