JP3341622B2 - 熱間圧延ラインにおける板幅制御方法 - Google Patents

熱間圧延ラインにおける板幅制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仕上圧延機から巻
取機に至るまでに発生する被圧延材の板幅変動を考慮
し、所定の製品幅が得られるようにした熱間圧延ライン
における板幅制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄鋼板等の被圧延材の熱間圧延
ラインでは、仕上圧延機から出てきた被圧延材をこれに
続く冷却装置に通して必要な温度にまで降温した後、ピ
ンチロールを経て巻取機にコイル状に巻き取る。ところ
で、被圧延材を巻取機に巻取中は、巻取形状を良好にす
るために、巻取機に巻き取る速度を仕上圧延機出側の被
圧延材速度より大きくすることによって、仕上圧延機と
巻取機間の被圧延材に対し適正な張力を付与しつつ巻き
取っている。
【0003】このように張力は巻取不良を防止する観点
から必ず付与する必要があるが、このため被圧延材に
は、張力の大きさに応じた幅狭化が被圧延材の両端部付
近を除く略全長に亘って生じる。図6は被圧延材に発生
した幅狭量を示すグラフであり、横軸に被圧延材の先端
から後端に亘る長手方向の各位置を、また縦軸に幅偏差
をとって示してある。このグラフから明らかなように目
標値に対し、被圧延材の先端部,後端部付近を夫々除い
て略全長にわたって幅偏差が発生していることが解る。
【0004】この定常的な幅狭化を補正するために、従
来は次のような方法が採用されていた。圧延前のセット
アップ段階での制御方法としては、張力による幅狭量を
仕上圧延機出側に配した幅計と巻取機前に配した幅計と
により、夫々測定した検出幅に基づいて算出し、これを
粗圧延機出側の幅目標値決定装置にフィードバックし、
次の被圧延材の粗圧延機出側目標値を決定する方法(特
公平5−81325号)がある。
【0005】また、圧延中のダイナミック制御方法とし
ては、巻取機前に配した幅計の検出値が目標値となるよ
うに、巻取機前に設置されているピンチロールの駆動モ
ータを電流制御することで、仕上圧延機とピンチロール
との間の被圧延材に対する張力を制御し、所定の巻取機
前幅を得るようにする方法(特開昭58−119411
号)が提案されている。
【0006】しかしながら、これらいずれの方法も、次
に示すように問題点があり、巻取機前幅を所定の目標値
に制御することは難しかった。即ち、前者の場合、仕上
圧延機から巻取機までの間で、被圧延材の温度が変態点
Ar3 を越える温度から変態点Ar3 以下の温度にまで
冷却されるが、この温度降下に伴う被圧延材の幅変動分
を正確に予測することが難しく、従ってこの間における
幅変動分から張力による幅変動分を分離するのも困難で
あって、例え張力による幅変動分を予測し、これを粗圧
延機出側幅目標値の決定装置にフィードバックしても十
分な幅精度が得られない。
【0007】また後者の場合は、張力制御で幅を所定値
になるように制御するが、張力制御による変更幅は限ら
れており、またピンチロールの駆動モータに対する電流
制御により、仕上圧延機からピンチロールに至る間にお
ける被圧延材に対する張力により幅制御を行う方法は、
幅が変更されるまでの時定数が長いという問題があっ
た。張力の変更による最も変更幅の大きい位置は、被圧
延材の変態点Ar3 付近、すなわち冷却装置の仕上圧延
機側寄りであるため、被圧延材がその位置から巻取機前
の幅計位置に達して幅測定されるまでにはかなりの時間
遅れが生じ、巻取機前幅を所定の幅に制御するまでに時
間を要することとなるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
所定の巻取機前幅を得る方法として、仕上圧延機と巻取
機間で発生する定常部幅狭量、及び温度降下による幅変
動量を吸収するための修正量を学習により求め、仕上圧
延機出側幅目標値を設定するようにした、熱間圧延ライ
ンにおける板幅制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る熱間圧
延ラインにおける板幅制御方法は、仕上圧延機を経た被
圧延材を冷却装置で冷却した後、巻取機に巻き取るよう
にした熱間圧延ラインにおける板幅制御方法において、
前記巻取機前に配した幅計による検出幅と予め定めた巻
取機前幅目標値との幅偏差と、仕上圧延機出側に配した
幅計による検出幅と予め定めた熱間仕上圧延機出側幅目
標値との幅偏差とが等しくなるように前記仕上圧延機出
側幅目標値を修正することを特徴とする。
【0010】第1の発明では、仕上圧延機出側の幅偏差
と、巻取機前幅偏差とを等しくすることで、この間にお
ける被圧延材の温度及び張力による幅変動の影響を排除
することが出来、仕上圧延機出側幅偏差を零とするよう
にすることで巻取機前幅偏差も零とすることが可能とな
る。
【0011】第2の発明に係る熱間圧延ラインにおける
板幅制御方法は、仕上圧延機を経た被圧延材を冷却装置
で冷却した後、巻取機に巻き取るようにした熱間圧延ラ
インにおける板幅制御方法において、巻取機前に配した
幅計による検出幅と予め定めた巻取機前幅目標値との幅
偏差と、仕上圧延機出側に配した幅計による検出幅と予
め定めた仕上圧延機出側幅目標値との幅偏差とが等しく
なるように、両幅偏差の差に基づいて次材に対する仕上
圧延機出側幅目標値を決定することを特徴とする。
【0012】第2の発明では、仕上圧延機出側幅偏差と
巻取機前幅偏差との偏差に基づいて次材に対する仕上圧
延機出側幅目標値を決定することでその後の被圧延材に
対する製品幅をより正確に確保することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に
係る熱間圧延ラインにおける板幅制御方法を実施するた
めの装置の構成を示すブロック図であり、図中1は被圧
延材を示している。被圧延材1は熱間圧延ラインを構成
する加熱炉2にて所定温度に加熱された後、粗圧延機
3、仕上圧延機4で熱間圧延され、冷却装置5にて冷却
され、ピンチロール6を経て巻取機7に巻き取られてゆ
くようになっている。
【0014】被圧延材1は上記した熱間圧延ラインを経
る過程で、粗圧延機3の出側、仕上圧延機4の出側及び
冷却装置6の出側、換言すれば巻取機7の前側(厳密に
はピンチロール6の入側)に配した各幅計11,12,
13にて夫々板幅を検出される。各幅計11,12,1
3は夫々後述する各幅目標値決定装置21,22,23
から幅目標値が入力され、設定されており、被圧延材1
の板幅を検出するとその幅偏差に相当する信号を出力す
るようになっている。20は上位計算機であり、各被圧
延材1に関する寸法諸元及び圧延スケジュールに伴う圧
延条件等の各種データが入力され、記憶されており、こ
れらから各幅目標値決定装置21,22及び23へ必要
なデータが与えられるようにしてある。
【0015】幅目標値決定装置21は、与えられたデー
タに基づいて粗圧延機3の出側における粗圧延機出側幅
目標値Wrを、また幅目標値決定装置22は同様にして
仕上圧延機4の出側における仕上圧延機出側幅目標値W
fを、更に幅目標値決定装置23は同様にして巻取機前
幅目標値WDCを夫々決定し、決定した粗圧延機出側幅目
標値Wrはこれを幅計11へ、また仕上圧延機出側幅目
標値Wfはこれを幅目標値決定装置21及び幅計12へ
与える。
【0016】幅目標値決定装置21,22,23におけ
る各幅目標値Wr,Wf,WDCの決定順序は、以下の順
序で行われる。先ず幅目標値決定装置23が、上位計算
機20からのデータに基づいて巻取機前幅目標値WDC
決定し、決定した巻取機前幅目標値WDCを幅目標値決定
装置22及び幅計13へ夫々与える。
【0017】次に幅目標値決定装置22が上位計算機2
0からのデータ、巻取機前幅目標値WDC及び後述する幅
目標値学習修正部24からの修正データに基づいて仕上
圧延機出側幅目標値Wfを決定し、決定した仕上圧延機
出側目標値Wfを幅目標値決定装置21及び幅計12へ
夫々与える。そして最後に幅目標値決定装置21が上位
計算機20からのデータ及び仕上圧延機出側幅目標値W
fに基づいて、粗圧延機出側幅目標値Wrを決定し、こ
れを幅計11へ与える。
【0018】以下、各幅目標値の決定過程を説明する。 a)巻取機前幅目標値WDCの決定 被圧延材1の巻取機前幅として必要とされる値は、常温
Tn(例えば20℃)において製品として必要な幅、又
は次のトリミング工程へ搬送する際に要求される幅(こ
れを製品幅Wpとする)である。そこで、巻取機前幅目
標値決定装置23は、常温Tnでの製品幅Wpを巻取機
前における幅計13の設置位置での被圧延材1の温度T
DCに換算した幅Wp′と、ここに至る圧延工程で発生が
予測される幅精度誤差分Δwを加えた値として下記
(1)式により巻取機前幅目標値WDCを決定する。
【0019】 WDC=Wp′+Δw =Wp{1+α(TDC−Tn)}+Δw …(1) 但しα:線膨張係数をもとに決定された熱間補正係数 (通常鋼板毎に異なった値であり、実測値に基づき決定
する) この巻取機前幅から製品幅となるまでの間で被圧延材1
に作用する幅影響要素は線膨張係数が主体であり、比較
的精度よく製品幅Wpを得るために必要な巻取機前幅目
標値WDCの正確な決定が可能である。
【0020】b)仕上圧延機出側幅目標値Wfの決定 仕上圧延機4と巻取機7との間で被圧延材1に作用する
主たる幅影響要素は、冷却装置5による被圧延材1の温
度降下と、この間に被圧延材1に加えられる張力である
から、温度降下による幅変動量をΔwtemp、張力による
幅変動量をΔw t として、幅目標値決定装置12は下記
(2)式に従って仕上圧延機出側幅目標値Wfを決定す
る。 Wf=WDC+(Δwtemp+Δwt ) …(2)
【0021】仕上圧延機4から巻取機7に至る間で被圧
延材1に生じる幅変動量には、前述した如く温度降下に
よる幅変動量Δwtempと張力による幅変動量Δwt が含
まれるが、温度降下は被圧延材1の機械的な特性を得る
ために変更出来ないものであり、また張力も巻取機6に
よる巻取姿勢の安定のために必須のものであって、その
変更はそのまま外乱となり、加えて張力制御による幅制
御は鋼種による違いが大きく時定数も長いため実効が得
難い等の理由から、その予測も難しい。
【0022】c)粗圧延機出側幅目標値Wrの決定 粗圧延機と仕上圧延機との間で被圧延材1に作用する幅
影響要素は仕上圧延機4による幅変動量Δwfであるか
ら、幅目標値決定装置11は下記(3)式に従って粗圧
延機出側幅目標値Wrを決定する。 Wr=Wf+Δwf …(3)
【0023】本発明者等は、前述した仕上圧延機4から
巻取機7に至る間での幅変動量の正確な予測をすべく実
験,研究を行った結果、最も確実に巻取機前幅目標値W
DCを所定の製品幅Wpに制御し得るよう仕上圧延機出側
幅目標値Wfを設定する方法を開発した。それは被圧延
材1が圧延される前に各幅計11,12,13に幅目標
値Wr,Wf,WDCを設定したとして被圧延材1を実際
に圧延したとき、幅計12から幅偏差Δwefが、また幅
計13から幅偏差ΔweDC が出力されたとすると、両幅
偏差が等しくなるように仕上圧延機出側幅目標値Wfを
修正し、この修正値を次材に対する仕上圧延機出側幅目
標値とする学習修正制御を行うことで、仕上圧延機4の
出側から巻取機6の前側に至る間での温度降下による幅
変動量Δwtemp+張力による幅変動量Δwt に相当する
幅変動量を吸収し得ることとなる。
【0024】以下学習修正制御の内容について図2に基
づき説明する。図2は、仕上圧延機出側の幅目標値学習
修正部の演算処理過程を示す説明図である。巻取機前の
幅目標値決定装置23は既述した如く上位計算機20か
ら与えられたデータに基づいて巻取機前幅目標値WDC
決定し、これを仕上圧延機出側の幅目標値決定装置22
及び巻取機前の幅計13へ与える。仕上圧延機出側の幅
目標値決定装置22は、上位計算機20から与えられた
データ、及び巻取機前幅目標値WDCに基づいて仕上圧延
機出側幅目標値Wfを決定し、これを仕上圧延機出側の
幅計12へ与え、各幅計12,13に対する初期設定が
なされる。
【0025】被圧延材1に対する実際の圧延がなされ、
仕上圧延機出側に配した幅計12から仕上圧延機出側幅
偏差Δwefが、また巻取機前に配した幅計13から巻取
機前幅偏差ΔweDc が出力されたとすると、これらは夫
々仕上圧延機出側幅目標値Wfに対する幅目標値学習修
正部24へ与えられる。
【0026】幅目標値学習修正部24は、仕上圧延機出
側の幅計12から仕上圧延機出側幅偏差Δwefを、また
巻取機前の幅計13から巻取機前幅偏差ΔweDc を夫々
取り込み、これらと予め熱間圧延設備に対応して設定さ
れている忘却係数Gと、学習修正テーブル25から取り
込んだ同じ条件で前回に使用した学習修正値ΔwFBO
に基づき、下記(4)式に従って新たな学習修正値Δw
FBを演算し、これを学習修正テーブル25に与えて前回
の学習修正値ΔwFBO と置換すると共に、仕上圧延機出
側の幅目標値決定装置22に与える。 ΔwFB=ΔwFBO +G・{(Δwef−ΔweDC )−ΔwFBO } …(4)
【0027】学習修正テーブル25は、被圧延材1の材
質,板幅,板厚,冷却装置5の冷却パターン及び仕上圧
延機5の最終スタンドから巻取機7に至る間に被圧延材
1に加えられる張力毎に層別されて、過去の学習修正値
が記憶されており、現在圧延中の被圧延材の材質、板
幅、板厚、冷却パターン及び張力が対応するテーブルの
欄から学習修正値ΔwFBO が読み出され、新たな学習修
正値ΔwFBが演算されると、対応する過去の学習修正値
ΔwFBO をΔwFBに書き換えてゆくようになっている。
【0028】忘却係数とは、前回の学習修正値と今回得
られた学習修正値とを、どの程度次回の値に反映させる
かを表す数値であり、前回の学習修正値を全く考慮する
ことをせず、今回得られた学習修正値を次回の学習修正
値をする場合には「1」の値とし、また今回得られた学
習修正値を全く考慮することをせず、前回の学習修正値
を次回の学習修正値とする場合には「0」の値とし、こ
れらの中間の場合にはその程度に応じて0〜1の中間の
値とする。
【0029】忘却係数は、過去又は現在の熱間圧延ライ
ンの特性等に対応してオペレータが作業開始前、または
作業中に適宜幅目標値学習修正部24に設定し、入力す
るようになっている。仕上圧延機出側の幅目標決定装置
22は次の被圧延材1に対する仕上圧延機出側幅目標値
Wfnを下記(5)式に従って決定する。 Wfn=Wf+ΔwFB …(5) このような学習修正制御を行うことで、仕上圧延機出側
の幅偏差Δwefと、巻取機前の幅偏差ΔweDc とを等し
くすると共に、仕上圧延機出側の幅偏差Δwefを比較的
幅制御の容易な仕上圧延機4出側までの幅制御によって
零とする制御を行うことで、巻取機前の幅偏差ΔweDc
も零とすることが可能となる。
【0030】しかも、セットアップ制御時に仕上圧延機
出側幅偏差と巻取機前幅偏差とを等しく出来なくても、
被圧延材1の圧延中に仕上圧延機の出側幅偏差と巻取機
前幅偏差との差を零とするよう仕上圧延機出側幅目標値
を変更してゆくことで最終的に巻取機前幅偏差を零とな
し得る。
【0031】図3は、本発明方法を適用した場合の幅制
御結果を示すグラフであり、図3(a)は縦軸に学習修
正値(mm)を、図3(b)は同じく幅偏差(mm)
を、図3(c)は同じく仕上圧延機出側幅偏差(mm)
を夫々とり、横軸にはいずれも圧延本数をとって示して
ある。いま、1本目の被圧延材に対し、仕上圧延機出側
の幅計12において、仕上圧延機出側幅偏差Δwefが発
生し、また巻取機前の幅計13において巻取機前幅偏差
ΔweDC が発生し、両者の差Δwef−ΔweDc が図3
(b)にで示す如く+3mmであった。
【0032】この結果、幅目標値学習修正部24におい
ては、学習修正値ΔwFBが ΔwFB=0+0.3×(−3−0)=−0.9mmと算
出された(図3(a)参照)。また、仕上圧延機出側
の幅目標値決定装置22は、(5)式に従って2本目の
被圧延材に対する仕上圧延機出側幅目標値Wfnを−
0.9mmだけ補正し、2本目の被圧延材を圧延した
(図3(c)参照)。
【0033】同様の処理を繰り返し、3本目以降の被圧
延材が圧延されたときは図3(b)にで示す如く仕上
圧延機出側幅偏差Δwefと巻取機前幅偏差ΔweDC との
差が略零となり、学習修正値ΔwFBも図3(a)にで
示す如く略−2mmで安定に推移した。これを図4に示
す本発明を適用しない場合の圧延結果と比較してみる
と、本発明方法を適用しない場合には仕上圧延機出側幅
偏差、巻取機前幅偏差夫々の差が大きく、しかも両者の
差の変動が大きく安定していないことが解る。
【0034】なお、図4において4本目の被圧延材に対
しては冷却装置による冷却パターンを設定制御し、また
5本目の被圧延材に対しては、冷却パターンを一定にし
て張力を設定制御した場合を示しているが、いずれの場
合も制御誤差のため、ばらつきが生じているのが解る。
特に、4本目の被圧延材では仕上圧延機出側幅偏差を略
零に制御し得ているにもかかわらず、巻取機前幅偏差は
大きくなっており、正確な幅変動を予測出来なかったこ
とを示唆している。
【0035】図5は、本発明方法を適用した場合と、適
用しなかった場合の比較結果を示すグラフであり、仕上
圧延機出側幅偏差と巻取機前幅偏差との差と、巻取機前
幅偏差とを夫々示している。これから明らかな如く、本
発明を適用しない場合(OFFの場合)は仕上圧延機出
側から巻取機前に至る間での被圧延材の幅変動部分を正
確に予測出来ないため、巻取機前幅が製品幅を下回らな
いよう仕上圧延機出側幅を大きめに設定制御していたこ
ともあって、巻取機前幅偏差が大きくなっている。これ
に対し、本発明方法を適用した場合は適用しない場合よ
りも巻取機前幅偏差は略1.0mmだけ、また仕上圧延
機出側幅偏差と巻取機前幅偏差との差も略1.0mmだ
けいずれも低減し得ていることが解る。
【0036】
【発明の効果】以上の如く本発明方法にあっては、仕上
圧延機出側幅偏差と巻取機前幅偏差とが等しくなるよう
に仕上圧延機出側幅目標値を修正制御することで、結局
仕上圧延機出側幅偏差を仕上圧延機出側に至る間での幅
制御によって解消することが出来ることから、巻取機前
幅偏差も同時に解消、又は大幅に低減し得ることとなっ
て、材料のクロップ量を低減出来、コスト低減が図れる
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示す装置における仕上圧延機出側の幅目
標値学習修正部の演算処理過程を示す説明図である。
【図3】本発明方法を適用した場合の幅制御結果を示す
グラフである。
【図4】本発明方法を適用しなかった場合の試験結果を
示すグラフである。
【図5】本発明方法を適用した場合と適用しない場合の
比較結果を示すグラフである。
【図6】被圧延材に生じる幅狭量を示すグラフである。
【符号の説明】
1 被圧延材 2 加熱炉 3 粗圧延機 4 仕上圧延機 5 冷却装置 6 ピンチロール 7 巻取機 11,12,13, 幅計 20 上位計算機 21,22,23 幅目標値決定装置 24 幅目標値学習修正部 25 学習修正テーブル
フロントページの続き (72)発明者 栗本 亮 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕上圧延機を経た被圧延材を冷却装置で
    冷却した後、巻取機に巻き取るようにした熱間圧延ライ
    ンにおける板幅制御方法において、 前記巻取機前に配した幅計による検出幅と予め定めた巻
    取機前幅目標値との幅偏差と、仕上圧延機出側に配した
    幅計による検出幅と予め定めた熱間仕上圧延機出側幅目
    標値との幅偏差とが等しくなるように前記仕上圧延機出
    側幅目標値を修正することを特徴とする熱間圧延ライン
    における板幅制御方法。
  2. 【請求項2】 仕上圧延機を経た被圧延材を冷却装置で
    冷却した後、巻取機に巻き取るようにした熱間圧延ライ
    ンにおける板幅制御方法において、 巻取機前に配した幅計による検出幅と予め定めた巻取機
    前幅目標値との幅偏差と、仕上圧延機出側に配した幅計
    による検出幅と予め定めた仕上圧延機出側幅目標値との
    幅偏差とが等しくなるように、両幅偏差の差に基づいて
    次材に対する仕上圧延機出側幅目標値を決定することを
    特徴とする熱間圧延ラインにおける板幅制御方法。
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