JP3340672B2 - ハイブリッド車 - Google Patents

ハイブリッド車

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JP3340672B2
JP3340672B2 JP11819998A JP11819998A JP3340672B2 JP 3340672 B2 JP3340672 B2 JP 3340672B2 JP 11819998 A JP11819998 A JP 11819998A JP 11819998 A JP11819998 A JP 11819998A JP 3340672 B2 JP3340672 B2 JP 3340672B2
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    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/44Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion
    • F16H3/72Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously
    • F16H3/724Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously using external powered electric machines
    • F16H3/725Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously using external powered electric machines with means to change ratio in the mechanical gearing

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  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンと電動発
電機とを動力源として備えて走行するハイブリッド車に
関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの低燃費化を図る駆動システム
として、モータの駆動力を利用するハイブリッド車が知
られている。ハイブリッド車としては、エンジンの駆動
力により発電機を駆動し、発電機の発生する電力を用い
て別に設けられたモータで車両を駆動するシリーズハイ
ブリッド方式(以下、S-HEV方式と呼ぶ。)、エンジン
の駆動力とモータの駆動力を機械的に合成して車両を駆
動するパラレルハイブリッド方式(以下、P-HEV方式と
呼ぶ。)、或いはこれらの方式を複合したシリーズ・パ
ラレルハイブリッド方式(以下、SP-HEV方式と呼ぶ。)
がある。例えば、特開平8-98322号公報には、エンジン
と、このエンジンの機械出力により駆動される発電機
と、発電機の発電出力により充電される電池と、電池の
放電出力により駆動されるモータと、発電機とモータの
間の機械的連結を開閉する連結開閉手段とを有するシリ
ーズパラレル複合電気自動車が開示されている。さらに
この公報では、発電機のトルクを制御することにより、
連結開閉手段を閉じる際に発電機の回転数とモータの回
転数を実質的に一致させる手段を備えることが開示され
ている。また、特開平9-170533号公報には、エンジン
と、このエンジンの出力を第1モータジェネレータ及び
出力部材に分配する分配機構と、出力部材から駆動輪ま
での間で回転力を加える第2モータジェネレータとを有
するハイブリッド駆動装置が開示されている。さらにこ
の公報では、第1モータジェネレータにより分配機構を
介してエンジンを回転駆動することによりエンジンを始
動することが開示されており、このとき出力部材に作用
する反力などで車両の駆動力が変動することを抑制する
駆動力変動抑制手段を備えることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち特
開平9-170533号公報に記載されたハイブリッド駆動装置
では、エンジンの出力が第1モータジェネレータと第2
モータジェネレータとに分配機構によって分配されてお
り、この分配機構として遊星歯車装置が用いられてい
る。このとき、遊星歯車装置はエンジンと車輪の駆動軸
間の変速比を可変にする無段変速装置として機能させる
ことができる。このため、特開平8-98322号公報に記載
されたシリーズパラレル複合電気自動車の構成に対し
て、特開平9-170533号公報に記載されたハイブリッド駆
動装置の構成の方が、すなわち無段変速機能を有する分
配機構を有する構成の方が、エンジンを車輪の駆動軸の
回転速度(車両の走行速度)に関係なく最高効率領域或
いは高い効率が得られる運転領域で運転し易いため、好
ましい。しかし、特開平9-170533号公報に記載されたハ
イブリッド駆動装置では、エンジンと各電動発電機が常
に機械的に連結されており、P-HEV方式のみでしか運転
できない。すなわち、S-HEV方式での運転については配
慮されていない。ハイブリッド車では、一般に、低負荷
走行時にはS-HEV方式の方が効率が良く、高負荷走行時
にはP-HEV方式の方が効率が良くなる。また、P-HEV方式
ではエンジンとモータ(回転電機)の駆動力を合成して
車輪の駆動軸を駆動できるため、走行負荷が高負荷の場
合でも車両を走行させることが可能である。そこで本発
明の目的は、遊星歯車装置のように、エンジンの駆動力
を第1の電動発電機と第2の電動発電機或いは車輪の駆
動軸側とにそれぞれ速比を変えて分配伝達する動力分配
機構を備えたハイブリッド車において、S-HEV方式とP-H
EV方式とを両立し、低燃費な走行を実現することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のハイブリッド車は、車両の駆動力を発生す
るエンジンと、第1の電動発電機と、第2の電動発電機
と、前記エンジンの発生する駆動力を前記第1の電動発
電機側と前記第2の電動発電機側とに分配する遊星歯車
装置と、前記第1の電動発電機及び/又は前記第2の電
動発電機と電気エネルギのやり取りを行う蓄電手段と、
前記エンジンの発生する駆動力と前記第2の電動発電機
の発生する動力とによって駆動される車輪とを備えたハ
イブリッド車において、前記遊星歯車装置の分配した駆
動力を前記第2の電動発電機側に出力する出力部と前記
第2の電動発電機の間に、前記エンジンの駆動力の伝達
を開閉する動力伝達開閉手段と、前記出力部の回転に制
動力を加えるブレーキ手段とを備え、前記動力伝達開閉
手段は、前記動力分配手段の前記第2の電動発電機側へ
の出力と前記第2の電動発電機の発生する動力とを受け
て、前記車輪側に伝達する第2の遊星歯車装置によって
構成したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて説明する。図
1は、本発明の第1の参照例であるハイブリッド車の駆
動機構をあらわす骨子図である。まず構成を説明する。
参照例は、燃料を燃焼させて駆動力を発生するエンジ
ン1と、蓄電装置であるバッテリ17と電気のやり取り
を行い、駆動、発電を行う第1の電動発電機6と、同じ
くバッテリ17と電気のやり取りを行う第2の電動発電
機11と、動力分配機構である遊星歯車装置18と、タ
イヤ15に連結される車輪軸14と、デファレンシャル
ギヤ13を介して車輪軸14と連結される駆動軸12
と、本参照例のシステムを制御するCPU19で構成さ
れる。
【0006】機械的な連結を説明すると、エンジン1の
軸(駆動力を出力する出力軸:一般的にはクランク軸)
は、遊星歯車装置18のキャリア軸2と連結されてお
り、プラネットギヤ3を公転させることができる。サン
ギヤ5には第1の電動発電機6の回転子の回転軸が連結
されており、動力分配機構の出力部材20は、インター
ナルギヤ4および出力ギヤ7と連結されている。出力ギ
ヤ7と噛み合う駆動ギヤ8の出力軸9は、連結開閉手段
であるクラッチ10を介して第2の電動発電機11の回
転子の回転軸と連結されており、さらに第2の電動発電
機11の回転子の回転軸は駆動軸12と連結されてお
り、駆動軸12はデファレンシャルギヤ13を介して車
輪軸14、タイヤ15と連結されている。また出力部材
20には、ブレーキ16が設けられておりCPU19か
らの信号により出力部材に制動をかけて固定したり、制
動を解除してフリーとすることができる。さらにCPU
19からの信号により、クラッチ10のon(機械的連結
を接続した状態)、off(機械的連結を切り離した状
態)は制御されている。
【0007】上記の構成において、インターナルギヤ4
は分配されたエンジンの駆動力を第2の電動発電機或い
は車輪の駆動軸側に出力する出力部を構成する。出力部
は出力部材20を含んでいてもよい。
【0008】また、発電機と電動機は多くの場合、可逆
的に用いることが可能であり、以下の説明では電動発電
機と呼んでいる。
【0009】次に電気的な連結としては、第1の電動発
電機6とバッテリ17と第2の電動発電機11は相互に
電気のやり取りを行うことができ、電気エネルギの流れ
はCPU19によって制御される。CPU19の信号に
より接点21および接点22を切り替え、電動発電機6
と電動発電機11はバッテリ17を介さずに電気のやり
取りを行うことも可能である。
【0010】次に動作について説明する。本参照例にお
ける動作の切り替えを整理したものを表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】本参照例のハイブリッド車は、表1で表さ
れた各動作の切り替えを行っている。各動作の切り替え
は以下の手順で行われる。CPU19には、図示しない
各種センサ(スロットル開度、バッテリ残量、駆動トル
ク、ブレーキ踏力、エンジン回転数、車速、勾配、加速
度、各電動発電機の回転数、トルク、その他)の信号を
受け、車両の走行状況を把握し、その後車両走行状況か
ら適正な運転モードを判断して、エンジン1、第1の電
動発電機6、第2の電動発電機11、クラッチ10、ブ
レーキ16、接点21、接点22を制御し、走行モード
の切り替えを行う。ここで上げたセンサは一例であっ
て、各センサ単独でも良いし、複数のセンサ量でも良
い。
【0013】次に各運転モードについて説明する。ま
ず、第1のモードは、エンジン1は停止していて、第1
の電動発電機6及び第2の電動発電機11の片方もしく
は両方をモータとして駆動し、電気自動車として走行す
るモータ走行モードである。表1中では番号1から4お
よびリバース(車両がバックする状態)においては9か
ら12となる。
【0014】まず番号1は第1の電動発電機6の駆動力
によって走行する場合である。クラッチ10はon(機械
的連結がつながった状態)としブレーキ16をoff
(ブレーキを解除した状態)して、第1の電動発電機6
で発生したトルクによって出力部材20を駆動し、その
駆動力を駆動軸12に出力して走行する。またリバース
の時は上記の状態で第1の電動発電機6を逆に回転させ
る(番号9)。
【0015】次に番号2では、第2の電動発電機11の
駆動力によって走行する。クラッチ10はoff(機械的
連結が切り離された状態)とし、ブレーキ16はon、of
fどちらでも良い。このとき、第2の電動発電機11で
発生したトルクによって駆動軸12が駆動されて走行す
る。またリバースのときは、上記の状態で第2の電動発
電機11を逆に回転させる(番号10)。番号2ではク
ラッチ10をon、ブレーキ16をoffとしても第2の電
動発電機11の駆動力によって走行できるが、駆動力の
発生しないエンジン1および第1の電動発電機6をつれ
まわして走行するため、この動作は除外している。
【0016】次に番号3では、第1の電動発電機6と第
2の電動発電機11の両方の駆動力によって走行する。
クラッチ10はonとし、ブレーキ16をoffとして、
第1の電動発電機6と第2の電動発電機11の両方で発
生したトルクを合成し、駆動軸12に出力して走行す
る。またリバースのときは、上記の状態で第1の電動発
電機6および第2の電動発電機11を逆に回転させる
(番号11)。
【0017】次に番号4では、第2の電動発電機11で
駆動力を発生し、この駆動力を第1の電動発電機6と駆
動軸12を駆動するトルクに分配し、第1の電動発電機
6で発電を行い、接点21、接点22をCPUで切り替
えることにより、バッテリ17の放電量を少なくしたも
のである。クラッチ10はonとし、ブレーキ16をof
fとして、第2の電動発電機11で発生した駆動力のう
ち、第1の電動発電機6を駆動する分を減じた駆動力が
駆動軸12に出力され、車両は走行する。またリバース
のときは、上記の状態で第2の電動発電機11を逆に回
転させてバック走行を行う。このとき、第1の電動発電
機6は第2の電動発電機11によって逆に回転され発電
を行う(番号12)。
【0018】モータ走行モードでは、バッテリ17から
電気エネルギを持ち出すことになるので、長時間は走行
できない。
【0019】次にエンジン1を始動するモード(表1中
5、6)について説明する。まず番号5は車両が停止し
ているときに、エンジンを始動する場合である。これは
車両が走行していなくても、オーディオ等車内装備を搭
乗者が使用していてバッテリ17の残量が減少したと
き、もしくはエアコンポンプ等の大きな駆動力が必要と
なったときに行う。クラッチ10はon、offどちらでも
良く、ブレーキ16はonとする。このとき、第1の電動
発電機6で発生した駆動力はエンジン1を駆動し、エン
ジン1はクランキングされ、始動する。クラッチ10を
onとすれば、駆動軸12は出力部材20と機械的に連結
され、ブレーキ16がonされているため駆動軸はロック
され、パーキングブレーキ時(番号14)となる。
【0020】次に番号6は車両がモータ走行をしている
場合に、エンジン1を始動する場合である。このときは
第2の電動発電機11の駆動力によって駆動軸12を駆
動し、クラッチ10はoffとなっている。このときブレ
ーキ16をonとし、第1の電動発電機6を駆動すると、
エンジン1はクランキングされ、始動する。モータ走行
のリバース時にエンジン1の始動を行う場合は、クラッ
チ10をoff、ブレーキ16をonとし、第2の電動発電
機11は逆回転で駆動力を発生している。このときに第
1の電動発電機6を駆動すると、エンジン1はクランキ
ングされ、始動する。
【0021】特開平9-170533号公報のハイブリッド車で
は、本参照例のクラッチ10が存在せず、エンジンおよ
び2つの回転電機が駆動軸に機械的に連結されているた
め、モータ走行時にエンジンを始動すると、エンジン始
動時のエンジンおよび回転電機のトルク脈動が駆動軸に
伝わってしまい、運転者に不快感を感じさせる。本参照
例ではクラッチ10を設け、エンジン1と駆動軸12の
機械的連結を切り離しているため、上記のような不快感
は起こらない。また、本参照例では、始動するエンジン
1の回転数を第1の電動発電機6によってアイドリング
回転数まで回転数をあげてから、点火を行っているた
め、エンジン1の確実な始動および、エンジン1を懸架
している部材の共振点を早く通過させることができる。
このため、エンジン1の共振による振動を防ぐことがで
き、快適なエンジン1の始動を行うことができる。また
エンジン始動後、クラッチ10をonする状況になった時
は、エンジン1、第1の電動発電機6、第2の電動発電
機11のいずれか、もしくは複数の回転数を制御して、
駆動ギヤ8の出力軸9と駆動軸12の回転数を合わせる
ことにより、クラッチ10をonしたときの接続ショック
を緩和し、運転快適性を向上している。
【0022】次に第2のモードを説明する。このモード
は、エンジン1で第1の電動発電機6を駆動して発電を
行い、第1の電動発電機6で発電した電気エネルギによ
って第2の電動発電機11をモータとして駆動し、第2
の電動発電機11の駆動力で駆動軸12を駆動して走行
するS-HEV方式のモード(表1中ではS-HEVと表記してい
る。)である(番号7)。S-HEVモードは、バッテリ1
7の残量が不足しているときや、エンジン1を最高効率
領域で運転し、バッテリの充放電効率を掛け合わせたS-
HEVの効率の方がP-HEVの効率よりも良いとCPU19が
判断した場合に用いる。
【0023】番号7での動作は、クラッチ10はoffと
し、エンジン1と第1の電動発電機6が連結されている
出力部材20と、第2の電動発電機11と連結されてい
る駆動軸12との機械的連結を解く。また、ブレーキ1
6はonとする。エンジン1が停止しているときは、この
状態で第1の電動発電機6を駆動してエンジン1を始動
する。エンジン1の始動後、エンジン1は第1の電動発
電機6を駆動し、第1の電動発電機6は発電機として作
用する。第1の電動発電機6で発生した電気エネルギ
は、バッテリ17の残量を監視しているCPU19から
の信号によって接点21、接点22を制御することで、
第1の電動発電機6から第2の電動発電機11へ直接も
しくはバッテリ17を介して間接的に流れる。この電気
エネルギによって第2の電動発電機11はモータとして
働き、駆動力を駆動軸12に出力して車両を走行させ
る。
【0024】S-HEVモードを行うことにより、エンジン
1を最高効率領域或いは高い運転効率が得られる領域で
運転させ、効率の良い発電を行い、本参照例のハイブリ
ッド車の低燃費を図ることができる。また、リバース時
には番号13となり、クラッチ10はoff、ブレーキ1
6はonとし、第2の電動発電機11は逆回転して駆動力
を発生し車両を走行させる。このとき、第1の電動発電
機6はエンジン1によって駆動され、発電機として発電
を行い、第2の電動発電機11に直接もしくはバッテリ
17を介して間接的に電気エネルギを供給している。こ
れにより特開平9-170533号公報に記載のハイブリッド車
では、不可能であったS-HEVモードのリバースが可能と
なり、長時間のバック走行が可能となっている。
【0025】次に第3のモードを説明する。このモード
は、エンジン1で第1の電動発電機6を駆動して発電を
行うとともに、駆動軸12にもエンジン1の駆動力を出
力する。さらに第1の電動発電機6で発電した電気エネ
ルギによって、第2の電動発電機11をモータとして駆
動した駆動力と上記のエンジン1の駆動力を合成して、
駆動軸12を駆動して走行するP-HEV方式のモード(表
1中ではP-HEVと表記している。)である(番号8)。P
-HEVモードは走行負荷が高負荷の場合において用いると
効率が良く、低燃費化を図ることができる。
【0026】番号8での動作は、クラッチ10はonと
し、エンジン1と第1の電動発電機6が連結されている
出力部材20と、第2の電動発電機11と連結されてい
る駆動軸12とを機械的に連結する。また、ブレーキ1
6はoffとする。エンジン1が停止しているときは、第
1の電動発電機6を駆動してエンジン1を始動する。
【0027】第1の電動発電機6で発生した電気エネル
ギは、バッテリ17の残量を監視しているCPU19か
らの信号によって、接点21、接点22を制御すること
で、第1の電動発電機6から第2の電動発電機11へ直
接もしくはバッテリ17を介して間接的に流れる。この
電気エネルギによって第2の電動発電機11はモータと
して働き、駆動力を駆動軸12に出力し、さらにエンジ
ン1で発生した駆動力と合成されて車両を走行させる。
P-HEVモードを行うことにより、走行負荷が高負荷の場
合、エンジン1の大きな駆動力を出力軸に伝えることが
できるため、快適な運転性を確保することができる。
【0028】また、動力分配装置として遊星歯車装置を
用いているため、第1の電動発電機6及び第2の電動発
電機11の回転数を調整することによって、エンジン1
と駆動軸12間の速比を無段階に変化させることができ
る。故にエンジン1と駆動軸間に無段変速機が存在する
ことと同義となり、車両の走行速度に関わらずエンジン
1の回転数を最高効率領域或いは高い効率が得られる運
転領域に保つことができ、走行負荷が高負荷の場合にお
いても効率が良く、低燃費化を図ることができる。
【0029】その他各モードにおいて、制動時には、第
1の電動発電機6および第2の電動発電機11の片方、
もしくは両方を発電機として働かせ、制動エネルギを電
気エネルギに変換し、バッテリ17に充電できる。また
制動力が発電だけでは不足した場合は、エンジン1を連
結してエンジンブレーキを効かせる、またはフットブレ
ーキ(図示せず)を併用して用いる。また、バッテリ1
7が満充電のとき(十分に充電されているとき)は、第
1の電動発電機6および第2の電動発電機11の片方、
もしくは両方をモータとして逆に回転させ、エンジン1
のエンジンブレーキ、フットブレーキを併用して大きな
制動力を得ることもできる。
【0030】本参照例において、連結開閉手段であるク
ラッチ10は、摩擦によって連結のon-offを行っても良
いし、流体、粉体を介して行っても良く、電磁力によっ
て行っても良い。また連結のon-offだけでなく、中間の
領域(半クラッチ)を制御できる上記したクラッチでも
良い。また噛み合い式のクラッチを用いても良い。
【0031】また、クラッチ10の位置は、遊星歯車装
置の出力部材と第2の電動発電機11の間の機械的連結
部のなかであればどこに配置しても良い。
【0032】また、蓄電装置はバッテリを用いている
が、コンデンサを用いても良く、バッテリとコンデンサ
の併用でも良い。またバッテリに燃料電池を用いても良
い。
【0033】また本参照例では、エンジン1、第1の電
動発電機6、出力部材21は、それぞれ、動力分配機構
である遊星歯車装置18のキャリア軸、サンギヤ軸、イ
ンターナルギヤ軸と連結しているが、エンジン、第1の
電動発電機の容量の設計によって、エンジン、第1の電
動発電機が遊星歯車装置の別の軸に連結されていても問
題はない。
【0034】また本参照例では、第1の電動発電機が駆
動、発電を行うが、第1の電動発電機は発電のみを行
い、エンジンの始動は、別途スタータモータを設け、前
記スタータモータの駆動力によって行っても良い。
【0035】また、本参照例で用いたブレーキ16はブ
レーキ力を調整できるものであれば、よりスムースな動
作の切り替えをすることが可能であり、動作切り替え時
のショックを搭乗者に与えない。
【0036】また、図2は、図1のハイブリッド車を改
良したものであり、動力分配機構である遊星歯車装置1
8のキャリア軸2とサンギヤ5軸との間に機械的な連結
を開閉するクラッチ23を設けたものである。
【0037】このクラッチ23を設けることにより、
1の参照例で得られる効果とは別の効果が得られる。そ
の効果について説明すると、図1のハイブリッド車にお
いて、段差の乗り越えなどの状況で、第1の電動発電機
6および第2の電動発電機11が発生する駆動力よりも
大きな走行負荷がかかった場合は、モータ走行モードお
よびS-HEVモードでは段差を乗り越えられない場合も起
こりうる。またP-HEVモードではエンジン1の駆動力が
駆動軸12に出力されるが、動力分配機構である遊星歯
車装置18により、エンジン1の駆動力は第1の電動発
電機6の負荷容量によって駆動軸12に出力される。こ
のとき、遊星歯車装置18の差動機構の特性上、大きな
走行負荷が駆動軸12にかかった場合、第1の電動発電
機6の負荷容量が小さければ、エンジン1の駆動力が駆
動軸12に出力されずに第1の電動発電機6をから回し
てしまうこととなる。そのためP-HEVモードにおいても
段差を乗り越えることは難しい。そこで、第1の電動発
電機6の負荷容量を増大することが考えられるが、第1
の電動発電機6の容積が大きくなるという別の課題が生
じることになる。
【0038】図2はこの問題を解決するもので、段差の
乗り越えのような大きな負荷が車両に必要な場合には、
クラッチ23をon、ブレーキ16をoffとして、エンジ
ン1の駆動力を動力分配機構である遊星歯車装置18を
介さずに、直接駆動軸12に出力し、エンジン1の大出
力で段差を乗り越えるようにしたものである。このよう
な構成をとることで、第1の電動発電機6および第2の
電動発電機11の容量を過分に大きくすることなく、エ
ンジン1の大きな出力を駆動軸12に出力することがで
きる。
【0039】連結開閉手段であるクラッチ23は、摩擦
によって連結のon-offを行っても良いし、流体、粉体を
介して行っても良く、電磁力によって行っても良い。ま
た連結のon-offだけでなく、中間の領域(半クラッチ)
を制御できる上記したクラッチでも良い。また噛み合い
式のクラッチを用いても良い。
【0040】また、クラッチ23は、遊星歯車装置の3
つの軸のどれか2つを連結できるものであれば良い。
【0041】次に本発明の第2の参照例について説明す
る。第2の参照例は第1の参照例と同様の効果を得なが
ら別の構成にしたものである。また第1の参照例で用い
たクラッチ10はエンジン1の大きな駆動力を伝達する
ために大容量なクラッチとなっているが、大容量クラッ
チは容積的に大きく、コスト的にも高価であるという問
題点がある。本参照例は前記の問題点を改良したもので
ある。
【0042】図3は、本発明の実施例であるハイブリッ
ド車の駆動機構をあらわす骨子図である。まず構成につ
いて説明する。なお、本実施例の骨子図をあらわす図3
の中で、第1の参照例の骨子図である図1と同様の働き
をするものは同じ番号をつけている。
【0043】本実施例は、燃料を燃焼させて駆動力を発
生するエンジン1と、蓄電装置であるバッテリ17と電
気のやり取りを行い、駆動、発電を行う第1の電動発電
機6と、同じくバッテリ17と電気のやり取りを行う第
2の電動発電機11と、動力分配機構である第1の遊星
歯車装置18と、第1の遊星歯車装置18の出力部材2
0が入力となる第2の遊星歯車装置38と、前記第2の
遊星歯車装置38の出力部である軸と連結している駆動
軸12と、駆動軸12とデファレンシャルギヤ13を介
して連結される車輪軸14と、車輪軸14と連結される
タイヤ15と、本実施例のシステムを制御するCPU1
9で構成される。
【0044】機械的な連結を説明すると、エンジン1の
軸は、第1の遊星歯車装置18のキャリア軸2と連結さ
れており、プラネットギヤ3を公転させることができ
る。サンギヤ5には第1の電動発電機6が連結されてお
り、動力分配機構の出力部材20は、インターナルギヤ
4および第2の遊星歯車装置38のインターナルギヤ3
4と連結されている。第2の遊星歯車装置38のサンギ
ヤ35軸には第2の電動発電機11が連結されており、
第2の遊星歯車装置38の出力軸はキャリア軸32であ
り、キャリア軸32は駆動軸12と連結されている。駆
動軸12はデファレンシャルギヤ13を介して車輪軸1
4、タイヤ15と連結されている。また出力部材20に
は、ブレーキ16が設けられておりCPU19からの信
号により出力部材を固定、フリーとすることができる。
【0045】次に電気的な連結としては、第1の電動発
電機6とバッテリ17と第2の電動発電機11は相互に
電気のやり取りを行うことができ、電気エネルギの流れ
はCPU19によって制御される。CPU19の信号に
より接点21および接点22を切り替え、電動発電機6
と電動発電機11はバッテリ17を介さずに電気のやり
取りを行うことも可能である。
【0046】次に動作について説明する。本実施例にお
ける動作の切り替えを整理したものを表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】本実施例のハイブリッド車は、表2で表さ
れた各動作の切り替えを行っている。各動作の切り替え
は以下の手順で行われる。CPU19には、図示しない
各種センサ(スロットル開度、バッテリ残量、駆動トル
ク、ブレーキ踏力、エンジン回転数、車速、勾配、加速
度、各電動発電機の回転数、トルク、その他)の信号を
受け、車両の走行状況を把握し、その後車両走行状況か
ら適正な運転モードを判断して、エンジン1、第1の電
動発電機6、第2の電動発電機11、ブレーキ16、接
点21、接点22を制御し、走行モードの切り替えを行
う。ここで上げたセンサは一例であって、各センサ単独
でも良いし、複数のセンサ量でも良い。
【0049】次に各運転モードについて説明する。ま
ず、第1のモードは、エンジン1は停止していて、第1
の電動発電機6及び第2の電動発電機11の片方もしく
は両方をモータとして駆動し、電気自動車として走行す
るモータ走行モードである。表2中では番号1から4お
よびリバース(車両がバックする状態)においては9か
ら12となる。
【0050】まず番号1は、第1の電動発電機6の駆動
力によって走行する場合である。ブレーキ16をoff
とする。第1の電動発電機6で発生したトルクによって
出力部材20は駆動され、その駆動力が第2の遊星歯車
装置38のインターナルギヤ34に伝達される。この時
第2の電動発電機11は発電機として働き第2の遊星歯
車装置38のサンギヤ35には負荷トルクがかかる。そ
のため第2の遊星歯車装置38のキャリア軸32が駆動
されて駆動軸12に駆動力を出力し、車両は走行する。
このとき、第2の電動発電機11の負荷を調整すること
によって、第2の遊星歯車装置38は無段変速機とな
り、第1の電動発電機6は無段変速で駆動軸12を駆動
することができる。またリバース時は、上記の状態で第
1の電動発電機6を逆に回転させると第2の電動発電機
11も逆に駆動され、このとき発電を行うと負荷とな
り、駆動力12は駆動軸に出力される。(番号9)。
【0051】次に番号2では、第2の電動発電機11の
駆動力によって走行する。ブレーキ16はon、とする
と、第2の遊星歯車装置38のインターナルギヤ34が
固定され第2の電動発電機11で発生したトルクは減速
されてキャリア軸32から駆動軸12へ出力される。こ
のとき、第1の電動発電機6は停止している。またリバ
ースのときは、上記の状態で第2の電動発電機11を逆
に回転させる(番号10)。
【0052】次に番号3では、第1の電動発電機6と第
2の電動発電機11の両方の駆動力によって走行する。
ブレーキ16をoffして、第1の電動発電機6と第2
の電動発電機11の両方で発生したトルクを第2の遊星
歯車装置38で合成して、駆動軸12に出力して走行す
る。またリバースのときは、上記の状態で第1の電動発
電機6および第2の電動発電機11を逆に回転させる
(番号11)。
【0053】次に番号4では、第2の電動発電機11は
駆動力を発生し、この駆動力を第1の電動発電機6と駆
動軸12を駆動するトルクに分配し、第1の電動発電機
6で発電を行い、接点21、接点22をCPUで切り替
えることにより、バッテリ17の放電量を少なくしたも
のである。ブレーキ16をoffとして、第2の電動発電
機11発生した駆動力のうち、第1の電動発電機6を駆
動する分を減じた駆動力が駆動軸12に出力され、車両
は走行する。またリバースのときは、上記の状態で第2
の電動発電機11は逆に回転してバック走行を行い、第
1の電動発電機6は第2の電動発電機11によって逆に
回転され発電を行う。(番号12)。
【0054】モータ走行モードでは、バッテリ17から
電気エネルギを持ち出すことになるので、長時間は走行
できない。
【0055】次にエンジン1を始動するモード(表2中
5、6)について説明する。まず番号5は、車両が停止
しているときにエンジンを始動する場合である。これは
車両が走行していなくても、オーディオ等車内装備を搭
乗者が使用していてバッテリ17残量が減少したとき、
もしくはエアコンポンプ等の大きな駆動力が必要となっ
たときに行う。ブレーキ16をonとする。このとき、第
1の電動発電機6で発生した駆動力は、第1の遊星歯車
装置18のインターナルギヤ4がブレーキ16によって
固定されているため、減速されてエンジン1を駆動す
る。このとき、エンジン1はクランキングされ、始動す
る。本実施例では、ブレーキ16で駆動系をすべてロッ
クすることができないため、パーキングブレーキは別途
必要となる。
【0056】次に番号6は、車両がモータ走行をしてい
るときに、エンジン1を始動する場合である。このとき
ブレーキ16はonであり、第2の電動発電機11の駆動
力によって駆動軸12は駆動されている。この状態で、
第1の電動発電機6を駆動すると、第1の電動発電機6
の駆動力は減速されてエンジン1に伝わり、エンジン1
はクランキングされ、始動する。モータ走行のリバース
時にエンジン1の始動を行う場合は、ブレーキ16をon
とする。このとき、第2の電動発電機11は逆回転で駆
動力を発生している。このときに第1の電動発電機6を
駆動すると、エンジン1はクランキングされ、始動す
る。
【0057】特開平9-170533号公報のハイブリッド車で
は、エンジンおよび2つの回転電機が駆動軸に機械的に
連結されているため、モータ走行時にエンジンを始動す
ると、エンジン始動時のエンジンおよび回転電機のトル
ク脈動が駆動軸に伝わってしまい、運転者に不快感を感
じさせる。本実施例では遊星歯車装置を2段としている
ことにより、クラッチを用いなくてもエンジン1と駆動
軸12の機械的連結を切り離すことができる。そのため
上記のような不快感は起こらない。
【0058】また、本実施例では、始動するエンジン1
の回転数を第1の電動発電機6によってアイドリング回
転数まで回転数をあげてから点火を行っているため、エ
ンジン1の確実な始動が可能である。
【0059】また、エンジン1を懸架している部材の共
振点を早く通過させることによりエンジン1の共振によ
る振動を防ぐことができ、快適なエンジン1の始動を行
うことができる。また第1の実施例のようにクラッチを
持たないのでエンジン始動時のショックは軽微であり、
運転快適性を向上している。
【0060】次に第2のモードについて説明する。この
モードは、エンジン1で第1の電動発電機6を駆動して
発電を行い、第1の電動発電機6で発電した電気エネル
ギによって第2の電動発電機11をモータとして駆動
し、第2の電動発電機11の駆動力で駆動軸12を駆動
して走行するS-HEV方式のモード(表2中ではS-HEVと表
記している。)である(番号7)。S-HEVモードはバッ
テリ17残量が不足しているときや、エンジン1を最高
効率領域或いは高い効率が得られる運転領域で運転し、
バッテリの充放電効率を掛け合わせたS-HEVの効率の方
がP-HEVの効率よりも良いとCPU19が判断した場合
に用いる。
【0061】番号7での動作は、ブレーキ16はonとし
て、エンジン1が停止しているときは、この状態で第1
の電動発電機6を駆動してエンジン1を始動する。エン
ジン1の始動後、エンジン1は第1の電動発電機6を駆
動し、第1の電動発電機6は発電機として作用する。第
1の電動発電機6で発生した電気エネルギは、バッテリ
17の残量を監視しているCPU19からの信号によっ
て接点21、接点22を制御することで、第1の電動発
電機6から第2の電動発電機11へ直接もしくはバッテ
リ17を介して間接的に流れる。この電気エネルギによ
って第2の電動発電機11はモータとして働き、駆動力
を駆動軸12に出力し、車両を走行させる。S-HEVモー
ドを行うことにより、エンジン1を最高効率領域或いは
高い効率が得られる運転領域で運転させ効率の良い発電
を行い、本実施例のハイブリッド車の低燃費を図ること
ができる。
【0062】また、リバース時には番号13となり、ク
ラッチ10はoff、ブレーキ16はonとし、第2の電動
発電機11は逆回転して駆動力を発生し、車両を走行さ
せる。このとき、第1の電動発電機6はエンジン1によ
って駆動され発電機として発電を行い、第2の電動発電
機11に直接もしくはバッテリ17を介して間接的に電
気エネルギを供給している。これにより特開平9-170533
号公報に記載のハイブリッド車では、不可能であったS-
HEVモードのリバースが可能となり、長時間のバック走
行が可能となっている。
【0063】次に第3のモードについて説明する。この
モードは、エンジン1で第1の電動発電機6を駆動して
発電を行うとともに、駆動軸12にもエンジン1の駆動
力を出力する。さらに第1の電動発電機6で発電した電
気エネルギによって第2の電動発電機11をモータとし
て駆動した駆動力と上記のエンジン1の駆動力を合成し
て、駆動軸12を駆動して走行するP-HEV方式のモード
(表2中ではP-HEVと表記している。)である(番号
8)。P-HEVモードは走行負荷が高負荷の場合において
用いると効率が良く、低燃費化を図ることができる。
【0064】番号8での動作は、ブレーキ16はoffと
してエンジン1が停止しているときは、第1の電動発電
機6を駆動してエンジン1を始動する。
【0065】第1の電動発電機6で発生した電気エネル
ギは、バッテリ17の残量を監視しているCPU19か
らの信号によって接点21、接点22を制御すること
で、第1の電動発電機6から第2の電動発電機11へ直
接もしくはバッテリ17を介して間接的に流れる。この
電気エネルギによって第2の電動発電機11はモータと
して働き、駆動力を駆動軸12に出力し、さらにエンジ
ン1で発生した駆動力は第1の電動発電機6が負荷とな
っているので出力部材20を伝わり、第2の遊星歯車装
置38で合成され車両を走行させる。P-HEVモードを行
うことにより、走行負荷が高負荷の場合、エンジン1の
大きな駆動力を出力軸に伝えることができるため、快適
な運転性を確保することができる。
【0066】また、動力分配装置として第1の遊星歯車
装置18および第2の遊星歯車装置38を用いているた
め、第1の電動発電機6及び第2の電動発電機11の回
転数を調整することによって、エンジン1と駆動軸12
間の速比を無段階に変化させることができ、さらに第1
参照例よりも速比を大きくとることができる。故にエ
ンジン1と駆動軸間に第1の参照例よりも変則幅の広い
無段変速機が存在することと同義となり、車両の走行速
度に関わらずエンジン1の回転数を最高効率領域に保つ
ことができ、走行負荷が高負荷の場合においても効率が
良く、低燃費化を図ることができる。
【0067】その他各モードにおいて、制動時には、制
動エネルギを第1の電動発電機6および第2の電動発電
機11を片方、もしくは両方を発電機として働かせ制動
力を電気エネルギに変換し、バッテリ17に充電でき
る。また制動力が発電だけでは不足した場合はエンジン
1を連結してエンジンブレーキを効かせる、またはフッ
トブレーキ(図示せず)を併用して用いる。また、バッ
テリ17が満充電のとき(十分に充電されているとき)
は、第1の電動発電機6および第2の電動発電機11の
片方、もしくは両方をモータとして逆に回転させ、エン
ジン1のエンジンブレーキ、フットブレーキを併用して
大きな制動力を得ることもできる。
【0068】本実施例において、モータ走行時に第2の
電動発電機11は固定減速比もしくは無段変速を介して
駆動軸を駆動するため、第2の電動発電機11を高速、
定トルク型に設計することができるため、第2の電動発
電機11を小型軽量にできるメリットがある。
【0069】また、蓄電装置はバッテリを用いている
が、コンデンサを用いても良く、バッテリとコンデンサ
の併用でも良い。またバッテリに燃料電池を用いても良
い。
【0070】また本実施例では、エンジン1、第1の電
動発電機6、出力部材21は、それぞれ、動力分配機構
である遊星歯車装置18のキャリア軸、サンギヤ軸、イ
ンターナルギヤ軸と連結しているが、エンジン、第1の
電動発電機の容量の設計によって、エンジン、第1の電
動発電機が遊星歯車装置の別の軸に連結されていても問
題はない。
【0071】また本実施例では、第1の電動発電機が駆
動、発電を行うが、第1の電動発電機は発電のみを行
い、エンジンの始動は、別途スタータモータを設け、前
記スタータモータの駆動力によって行っても良い。
【0072】また、本実施例では、第1の電動発電機6
と第2の電動発電機11が同軸に配置されるため、第1
の電動発電機6と第2の電動発電機11のステータ部分
を同一の固定部材で共有し、そのステータ部分の内と外
に第1の電動発電機6の回転子と第2の電動発電機11
の回転子を配置した二重回転子モータを用いても良い。
【0073】また、本実施例で用いたブレーキ16はブ
レーキ力を調整できるものであれば、よりスムースな動
作の切り替えをすることが可能であり、動作切り替え時
のショックを搭乗者に与えない。
【0074】次に、図4は、図3のハイブリッド車を改
良したものである。図4は、図3と同様の構成のハイブ
リッド車において、動力分配機構である第2の遊星歯車
装置38のキャリア軸2とインターナルギヤ34軸との
間に機械的な連結を開閉するクラッチ43を設けたもの
であり、本発明の図3の実施例で得られる効果とは別の
効果が得られる。その効果について説明する。
【0075】本改良案では、第2の電動発電機11での
モータ走行およびS-HEVモードにおいて、第2の電動発
電機11の駆動力を2段に変速できることである。つま
り、クラッチ43がoffの時には減速、クラッチ43がo
nの時には速比1:1と2段に切り替えができる。そのた
め第2の電動発電機11でのモータ走行およびS-HEVモ
ードの時に速比を切り替えることで、高い車両速度まで
カバーできることである。
【0076】図3のハイブリッド車において、段差の乗
り越えなどの状況で、第1の電動発電機6および第2の
電動発電機11が発生する駆動力よりも大きな走行負荷
がかかった場合は、モータ走行モードおよびS-HEVモー
ドでは段差を乗り越えられない場合が生じ得る。またP-
HEVモードではエンジン1の駆動力が駆動軸12に出力
されが、動力分配機構である遊星歯車装置18により、
エンジン1から駆動軸12への出力は第1の電動発電機
6の負荷容量によって決定される。そのため遊星歯車装
置18の差動機構の特性上、大きな走行負荷が駆動軸1
2にかかった場合、第1の電動発電機6の負荷容量が小
さければ、エンジン1の駆動力が駆動軸12に出力され
ず、第1の電動発電機6をから回してしまうこととな
る。そのためP-HEVモードにおいても段差は乗り越えら
れない場合が生じ得る。そこで、第1の電動発電機6の
負荷容量を増大することが考えられるが、第1の電動発
電機6の容積が大きくなるという別の課題が生じること
になる。
【0077】この問題を解決するためには図示してはい
ないが、第1の遊星歯車装置18の3つの軸のどれか2
つを連結できるクラッチ(図2中のクラッチ18と同じ
もの)を更に設ける手法がある。段差の乗り越えのよう
な大きな負荷が車両に必要な場合には、クラッチ23お
よびクラッチ43をon、ブレーキ16をoffとして、エ
ンジン1の駆動力を動力分配機構である第1の遊星歯車
装置18及び第2の遊星歯車装置38を介さずに、直接
駆動軸12に出力し、エンジンの大出力で段差を乗り越
えるようにしたものである。このような構成をとること
で、第1の電動発電機6および第2の電動発電機11の
容量を過分に大きくせずに、エンジンの大出力を駆動軸
12に出力することができる。
【0078】連結開閉手段であるクラッチ23およびク
ラッチ43は、摩擦によって連結のon-offを行っても良
いし、流体、粉体を介して行っても良く、電磁力によっ
て行っても良い。また連結のon-offだけでなく、中間の
領域(半クラッチ)を制御できる上記したクラッチでも
良い。また噛み合い式のクラッチを用いても良い。
【0079】また、クラッチ43は、第2の遊星歯車装
置38の3つの軸のどれか2つを連結できるものであれ
ば良い。また図には記載していないが、本発明の第1お
よび第2の参照例の構成では、バック走行(リバース
時)にP-HEVモードで走行することができない。これは
上記の参照例ではエンジン1の駆動力は順方向の回転で
しか伝わらないためである。そこで、第2の遊星歯車装
置38のキャリア軸32に第2の電動発電機11を連結
し、サンギヤ35と駆動軸12を連結させて、さらにク
ラッチ43を第2の電動発電機11の2つの軸を連結す
る手段として設けることにより、クラッチ43のonとof
fで駆動軸12の回転方向が逆転する。そのためリバー
ス時でもP-HEVモードが可能となり、バックでも急な坂
道を登坂したりすることも可能となる。
【0080】また、図4の実施例において、図2のクラ
ッチ23を1段目の遊星歯車装置(エンジンの駆動力を
受ける側の遊星歯車装置)に用いれば、エンジンの駆動
力をダイレクトに車輪の駆動軸に伝達することができ、
大きな駆動力を車輪に伝えることができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、エンジンの動力を分配
する動力分配手段の第2の電動発電機側への出力部と第
2の電動発電機の間に動力の伝達を開閉する動力伝達開
閉手段と、動力分配手段の第2の電動発電機側への出力
部の回転に制動力を加えるブレーキ手段とを備えたこと
により、エンジンと車輪の駆動軸との間の無段変速を可
能とし、かつS-HEV方式とP-HEV方式とを両立することに
より、低燃費な走行を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参照例であるハイブリッド車の駆動機
構をあらわす骨子図。
【図2】図1のハイブリッド車の改良した駆動機構をあ
らわす骨子図。
【図3】本発明の実施例であるハイブリッド車の駆動機
構をあらわす骨子図。
【図4】図3に示したハイブリッド車の改良した駆動機
構をあらわす骨子図。
【符号の説明】
1…エンジン、6…第1の電動発電機、10…クラッチ、11
…第2の電動発電機、12…駆動軸、15…タイヤ、16…ブ
レーキ、17…バッテリ、18…第1の遊星歯車装置、19…
CPU、20…出力部材、23…クラッチ、38…第2の遊星歯
車装置、43…クラッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 29/02 F02D 29/02 D (72)発明者 正木 良三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 箕輪 利通 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 大山 宜茂 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式 会社 日立カーエンジニアリング内 (56)参考文献 特開 平7−135701(JP,A) 特開 平5−305822(JP,A) 特開 平8−98322(JP,A) 特開 平9−170533(JP,A) 特開 昭60−95238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 6/02 B60L 11/00 - 11/18 F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の駆動力を発生するエンジンと、第1
    の電動発電機と、第2の電動発電機と、前記エンジンの
    発生する駆動力を前記第1の電動発電機側と前記第2の
    電動発電機側とに分配する遊星歯車装置と、前記第1の
    電動発電機及び/又は前記第2の電動発電機と電気エネ
    ルギのやり取りを行う蓄電手段と、前記エンジンの発生
    する駆動力と前記第2の電動発電機の発生する動力とに
    よって駆動される車輪とを備えたハイブリッド車におい
    て、前記遊星歯車装置の分配した駆動力を前記第2の電動発
    電機側に出力する出力部と前記第2の電動発電機の間
    に、前記エンジンの駆動力の伝達を開閉する動力伝達開
    閉手段と、前記出力部の回転に制動力を加えるブレーキ
    手段とを備え、 前記動力伝達開閉手段は、前記動力分配手段の前記第2
    の電動発電機側への出力と前記第2の電動発電機の発生
    する動力とを受けて、前記車輪側に伝達する第2の遊星
    歯車装置によって構成される ことを特徴とするハイブリ
    ッド車。
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