JP3340636B2 - 一眼レフカメラ - Google Patents

一眼レフカメラ

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JP3340636B2
JP3340636B2 JP00235297A JP235297A JP3340636B2 JP 3340636 B2 JP3340636 B2 JP 3340636B2 JP 00235297 A JP00235297 A JP 00235297A JP 235297 A JP235297 A JP 235297A JP 3340636 B2 JP3340636 B2 JP 3340636B2
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隆之 泉水
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旭光学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポロプリズムを正立光
学系として用いた一眼レフカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一眼レフカメラの測光方式として
は、撮影レンズの画角やフィルタ効果を反映した測光が
可能であることから、撮影レンズを通ってきた光に基づ
いて被写体輝度を測定するいわゆるTTL(Through Th
e Lens)方式が主流である。このTTL方式は、更に、
測光センサの設置場所に依り、ミラーボックスの底面に
測光センサを設置する方式(以下、「ボディ内測光シス
テム」という),又は、ファインダ光学系中の正立光学
系の直後におけるファインダ光軸からオフセットした位
置に測光センサを設置してピント板上の被写体像を測光
する方式(以下、「ファインダ測光システム」という)
に、大別される。但し、近年においては、オートフォー
カスの為の測距光学系やモータドライブ等の機構をミラ
ーボックス下方に設置する必要上から、ボディ内測光シ
ステムはあまり用いられず、ファインダ測光システムが
主として採用されている。
【0003】ファインダ測光システムを採用する場合で
も、正立光学系が一般的なペンタプリズムであるなら
ば、カメラの大型化を招くことなく測光センサの設置場
所を確保することができる。即ち、ペンタプリズムで
は、ダハ面を形成する関係上、その出射面が不可避的に
五角形とならざるを得ない。従って、外周形状が円形又
は矩形であるファインダルーペを出射面の後に配置した
としても、頂点近傍の略三角形領域は、ファインダルー
ペに対向しない無駄な領域として残ってしまう。そのた
め、この略三角形領域に対向するように測光センサを配
置すれば、ペンタペリズムの形状を変更することなく、
測光センサを配置することができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、撮像媒
体の形状やカメラ全体のデザインによっては、正立光学
系としてペンタプリズムを用いるよりも、複数の直角プ
リズムから構成されるポロプリズムを用いる方が適して
いる場合もある。この場合、ポロプリズムの出射面の形
状は矩形であるので、出射面の後方に適切な口径のファ
インダルーペを配置することにより、出射面の全域から
出射される光を効率良くファインダルーペによって集光
することができる。即ち、ポロプリズムの場合には、ペ
ンタプリズムのように本来的に無駄となるスペースが無
い。従って、ペンタプリズムの場合のようにファインダ
ルーペの上側(クイックリターンミラーから遠くなる
側)に測光光学系を配置するためには、ポロプリズム全
体を厚くしなければならない。従って、ポロプリズム全
体が大型化するのに伴って、カメラ全体が大型化してし
まう。
【0005】本発明の課題は、正立光学系としてのポロ
プリズムが大型化するのを抑えつつこのポロプリズムの
出射面の後方に測光センサを配置することができる一眼
レフカメラを、提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の手段を採用した。即ち、請求項1
記載の発明は、撮像光学系によって形成された被写体像
を撮像面と等価なピント面に投影するとともに、このピ
ント面に投影された被写体像をルーペによって観察する
ファインダを備えた一眼レフカメラであって、前記ピン
ト面に投影された被写体像を正立像として観察させるた
めに前記ルーペの光軸を屈曲させる複数の反射面を有し
たポロプリズムと、このポロプリズムの出射面における
前記ルーペに入射する光の通過領域よりも当該出射面の
直前の反射面への入射光の進行方向側に存する領域の後
方に配置された測光センサとを備えたことを特徴とす
る。
【0007】このように構成すれば、ポロプリズムの出
射面を、前記ルーペに入射する光が通過する領域よりも
当該出射面の直前に位置する反射面へ入射する光の進行
方向側へ若干拡大するだけで、測光センサを配置するた
めの領域を確保することができる。従って、ポロプリズ
ムの拡張としては、このように出射面を拡大させる程度
の最小限の拡張で済む。従って、プリズム全体やカメラ
全体のサイズを大型化することがない。なお、ポロプリ
ズムの出射面における前記ルーペに入射する光の通過領
域を挟んで本発明とは逆側の領域に測光センサを配置す
るのであると、ルーペに入射する光の光路自体をシフト
しなければならないので、ポロプリズム全体が大型化し
てしまって、カメラ全体が大型化してしまう。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、ポロプリズムの出射面から出射した光を前記測光セ
ンサ上に収束させるための集光レンズが更に設けられて
いることで、特定したものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2の集光レ
ンズの光軸が、前記測光センサに近づくにつれて前記ル
ーペの光軸から離れる様に、前記ルーペの光軸に対して
傾いていることで、特定したものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3の集光レ
ンズの光軸が、前記ピント面において前記ルーペの光軸
と交わっていることで、特定したものである。請求項5
記載の発明は、請求項1のポロプリズムが、前記ピント
面から出射された光を入射する入射面,この入射面を透
過した光を物体側へ90度反射する第1反射面,この第
1反射面によって反射された光を前記第1反射面に入射
する光の進行方向に対して直交する方向へ90度反射す
る第2反射面,この第2反射面によって反射された光を
前記撮像光学系の光軸と平行な方向へ90度反射する第
3反射面,及び、この第3反射面によって反射された光
を出射する出射面を有することで、特定したものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。 (撮像素子)先ず最初に、各実施形態において用いられ
る撮像素子を、図2及び図10を参照して説明する。
【0012】図10は、この撮像素子200の内部構造
を示す縦断面図である。この図10に示す通り、撮像素
子200は、静電情報記録媒体210と電荷保持媒体2
11を備えている。静電情報記録媒体210は、基板2
13、電極層214、無機酸化物層215及び光導電層
216を積層して成り、光導電層216は電荷発生層2
17と電荷輸送層218を重合させて構成される。電荷
保持媒体211は、液晶支持体219と液晶電極層22
0との間に液晶221を封入して構成される。静電情報
記録媒体210の電荷輸送層218と電荷保持媒体21
1の液晶支持体219とは微小間隙をもって対向してい
る。
【0013】電極層214と液晶電極層220との間に
は、この撮像素子200がカメラ本体100(図2参
照)に装填された際に、カメラ本体100側の制御電源
212によって、選択的に電圧が印可される。そして、
電極層214と液晶電極層220との間に電圧が印可さ
れている間に静電情報記録媒体210が露光されると、
静電情報記録媒体210には、画像に応じた電荷が発生
する。その結果、この電荷の分布に応じて、液晶221
に作用する電界の強さが変化し、液晶221の分子の向
きが変化する。従って、静電情報記録媒体210上に像
が投影されると、この像の形状通りに液晶221の分子
の向きが変化するのである。
【0014】そして、この液晶221は、スメスティッ
ク液晶からなるメモリタイプの液晶であるので、像の形
状通りに分子の向きが変化した後に制御電源212によ
る電圧が除去されると、分子の状態がそのまま維持され
て画像が記録されるのである。従って、液晶221に対
して公知の手法で照明光を照射すれば、記録された画像
を可視的に読み出すことができる。なお、この液晶22
1に記録された画像は、加熱装置(図示せず)を用いて
液晶221を所定の温度に加熱することにより消去さ
れ、その場合は、同―記録媒体が再使用可能になる。
【0015】図2に示す通り、この撮像素子200の平
面形状は矩形形状であり、その長軸方向に沿って、第1
〜第3の記録領域201、202、203が区画されて
いる。これら各記録領域201、202、203は、そ
れぞれ、撮像素子200の長軸方向にその短辺を向けた
横広な形状に設定されている。 (スチルビデオカメラ)以上説明した撮像素子200を
用いてカラー撮像を行う第1実施形態によるスチルビデ
オカメラの構成を、以下に説明する。
【0016】図1は、このスチルビデオカメラを前方斜
め上方から見た斜視図であり、図2は、スチルビデオカ
メラを後方斜め下方から見た斜視図である。図1に示す
ように、このスチルビデオカメラは、カメラ本体100
と交換レンズ130とから構成される。
【0017】このカメラ本体100の前面の略中央に
は、交換レンズ130を装着するために、レンズマウン
ト101が形成されている。このレンズマウント101
の側方には、交換レンズ130を取り外すとき押下され
る取外しボタン102が設けられ、レンズマウント10
1の左上方にはホワイトバランス調整用窓103が配設
されている。また、カメラ本体100の上面の略中央に
は、ストロボを装着するためのストロボシュー104が
設けられている。このストロボシュー104の側方に
は、レリーズボタン105が設けられている。また、カ
メラ本体100の側面には、外部のコンピュータ等に画
像データを送信するための通信コネクタ106が設けら
れている。
【0018】カメラ本体100の背面の上部には、ファ
インダ窓110が設けられている。このフアインダ窓1
10の下には、モード設定スイッチ111,ドライブス
イッチ112,AV/TVスイッチ113,EFスイッ
チ114及びホワイトバランススイッチ115が、縦
(撮像画像の短軸方向)方向に並べられて配設されてい
る。このモード設定スイッチ111は、カメラ本体10
0の撮影モードを設定するためのスイッチである。ま
た、ドライブスイッチ112は、例えばセルフタイマを
起動するためのスイッチである。また、AV/TVスイ
ッチ113は、絞り優先モードとシヤッタスピ―ド優先
モ―ドとの何れかを選択するときに押下されるスイッチ
である。また、EFスイッチ114は、Ev値を補正す
るときに押下されるスイッチである。また、ホワイトバ
ランススイッチ115は、ホワイトバランス調整を行う
際に操作されるスイッチである。
【0019】カメラ本体100の背面であって各スイッ
チ111〜115の側方には、カメラの動作モード等を
表示するための液晶表示部116が設けられている。こ
の液晶表示部116の下方には、モードインジケータ1
17及びスキャンスタートボタン118が、略横方向に
並べられて配設されている。このモードインジケータ1
17は、カメラの動作モードに応じて、異なる色で点灯
する発光部である。また、スキャンスタートボタン11
8は、撮像素子200に記録された画像を読み出すスキ
ャンモード時に押されるスイッチである。このスキャン
スタートボタン118の下方には、スライドスイッチで
あるパワ―スイッチ119が設けられている。このパワ
ースイッチ119のスライド位置に応じて、電源がオフ
からオンへ切り替わるとともに、更なるスライドに依っ
て、カメラの動作モードが撮影モードとスキャンモード
の間において切り換わる。
【0020】カメラ本体100の下面中央には、撮像素
子200をカメラ本体100内に挿入するためのスロッ
ト120が形成されている。また、カメラ本体100の
下面における前面側の縁とスロット120との間には、
撮像素子200をカメラ本体100内に装填するための
ダイアル121が設けられている。このダイアル121
の横には、撮像素子200をスロット120から排出さ
せるためのイジェクトボタン122が設けられている。
また、カメラ本体100の下面における背面側には、カ
メラ本体100を図示せぬ三脚に固定するためのネジ穴
123,及び、図示せぬバッテリを収納するバッテリ収
納部を開閉するための蓋124が、夫々設けられてい
る。
【0021】次に、カメラ本体100及び交換レンズ1
30の内部構造を、図3に基づいて説明する。図3は、
交換レンズ130をカメラ本体100のレンズマウント
101に装着した際におけるこれらの内部構造を示すブ
ロック図である。
【0022】図3におけるシステムコントロール回路3
00は、マイクロコンピュータから構成されており、カ
メラ本体100全体の制御を行う。このシステムコント
ロール回路300には、露出制御回路332,光源34
0,素子移動回路353,撮像素子駆動回路333,素
子読取回路354,フィルター移動回路350,アンプ
355,A/D変換回路356,インタフェース回路3
58,画像処理回路357,操作部360,及び表示部
116が接続されている。また、露出制御回路332に
は、測光センサ324,ミラー駆動回路330及びシャ
ッタ駆動回路331が接続されている。また、素子読取
回路354には、また、ラインセンサ346,上述の素
子移動回路353,アンプ355が接続されている。こ
のアンプ355には、また、上述のA/D変換回路35
6が接続されている。このA/D変換回路356には、
また、上述の画像処理回路357が接続されている。こ
の画像処理回路357には、また、上述のインターフェ
ース回路358が接続されている。
【0023】一方、交換レンズ130の内部には、複数
のレンズ群から構成される撮影光学系301と、この撮
像光学系301内を透過する撮影光束を絞るための絞り
302とが、内蔵されている。カメラ本体100内部に
おいてこの撮影光学系301の後方(像側)となる位置
には、図3中で点線によって示される退避位置において
撮影光束をそのまま通過させるとともに図3中で実線に
よって示される降下位置において撮影光束を上方へ直角
に反射する反射光学部材としてのクイックリターンミラ
ー320が、設けられている。このクイックリターンミ
ラー320の更に後方には、撮影時に所定時間解放する
ことによって撮影光束を通過させるシャッタ321が、
設けられている。このシャッタ321が解放したときの
開口(アパーチャ)の形状は、縦方向(図3における上
下方向)に比して横方向(図3の紙面に直交する方向)
が長い横広の矩形形状である。
【0024】クイックリターンミラー320はミラー駆
動回路330によって駆動され、シャッタ321はシャ
ッタ駆動回路331によって駆動される。また、これら
ミラー駆動回路330及びシャッタ駆動回路331は、
夫々露出制御回路332によって制御される。即ち、露
出制御回路332は、システムコントロール回路300
から撮影動作の指示を受けると、受光素子324から入
力された光量信号(被写体輝度及び絞り値を反映)に基
づいて、適正露光を行うための適正シャッタ速度を算出
し、次に、ミラー駆動回路330に対してクイックリタ
ーンミラー320を降下位置から退避位置へ移動させ、
次に、シャッタ駆動回路331に対してシャッタ321
を適正シャッタ速度に応じて3度にわたって開閉させ、
次に、ミラー駆動回路330に対してクイックリターン
ミラー320を退避位置から降下位置へ復帰させる。
【0025】シャッタ321の背後には、カラーフィル
タ310を挟んで、スロット120から挿入された撮像
素子200が配置される。この撮像素子200は、自身
の長軸方向をカメラ本体100の縦方向に向けた状態
で、縦方向に移動可能となっている。この撮像素子20
0を縦方向に移動させるための昇降機構を、図4及び図
5を用いて説明する。図4は、図3と同じ方向からこの
昇降機構を見た状態を示す側面図であり、図5は、図4
の上側からこの昇降機構を見た状態を示す上面図であ
る。なお、これら図4及び図5では、カラーフィルタ3
10の図示が省略されている。
【0026】図4においてカメラ本体100の底部近傍
に設けられた装着機構600は、スロット120から挿
入された撮像素子200を撮像素子保持部材401に装
着したり、記録部材保持部材401に装着されている記
録部材200をスロット120へ排出するための機構で
あり、ダイアル121あるいはイジェクトボタン122
の操作に従って作動する部材から構成される。
【0027】撮像素子保持部材401は縦長矩形の透明
部材であり、その表面に撮像素子200が装着される。
この撮像素子保持部材401には、一対のシャフト40
3,404がその表面と平行に貫通している。これらの
シャフト403,404は、撮像素子保持部材401の
表面が撮影光学系301の光軸(撮影光軸l1)と直交
するように、カメラ本体100の内部において縦方向に
掛け渡されている。その結果、撮像素子保持部材401
は、カメラ本体100の内部において、シャフト40
3,404に沿って昇降可能となっている。
【0028】シャフト403,404の後方には、これ
らシャフト403,404と平行に、縦長の親板402
が設けられている。また、この親板402の更に後方に
は、シャフト403,404と平行に延びる様、移送ス
クリュー405が設けられている。この移送スクリュー
405は、親板402の上端部に設けられた支持部材4
08と親板402の略中央部に固定された第1支持板4
11によって軸心回りに回転自在に支持されている。一
方、親板402には、移送スクリュー405と平行な縦
長のスリット402aが、移送スクリュー405に対向
して穿たれている。そして、撮像素子保持部材401の
背面には、このスリット402aを貫通して移送スクリ
ュー405に螺合している係合部材413が、固着され
ている。従って、撮像素子保持部材401の昇降位置
は、これら移送スクリュー405と係合部材413との
螺合によって、規制される。
【0029】また、親版402の背面における上述の第
1支持板411の下方には、この第1支持板411と平
行に、第2支持板412が固定されている。この第2支
持板412の下面には、素子移動回路353によって回
転制御されるDCモータ351が、取り付けられてい
る。このDCモータ351の駆動軸は第2支持板412
を貫通し、その先端にはピニオンギア422が同軸に固
着されている。一方、移送スクリュー405における第
1支持板411を貫通して突出した部分には、ピニオン
ギア422に噛合している移送ギア421が、同軸に固
着されている。従って、DCモータ351が回転する
と、係合部材413を介して撮像素子保持部材401が
シャフト403、404に沿って昇降する。その結果、
撮像素子200がカメラ本体100内において縦方向に
昇降する。即ち、撮影時においては、撮像素子200
は、各記録領域201,202,203の中心が順番に
撮影光軸l1上(即ち、シャッタ321の背後)に位置
するように、素子移動回路353によって制御される
(この時、露出制御回路332は、各記録領域201,
202,203が撮影光軸l1上に配置される毎に、上
述したシャッタ321の開閉を行う。)。また、読出時
においては、撮像素子200は、後述する第1ミラー3
42と第3ミラー344との間を通過するように、素子
移動回路353によって制御される。
【0030】一方、カラーフィルタ310は、撮像素子
200と略等しい大きさの平面形状を有しており、撮像
素子200用の昇降機構(図4,図5)と同様の構造を
有する図示せぬ昇降機構により、撮像素子200と平行
に移動可能となっている。具体的には、カラーフィルタ
310は、撮像素子200とズレ無く重なり合ってこの
撮像素子200と一体に移動したり、撮像素子200の
移動とは独立して単独で移動することができる。このカ
ラーフイルタ310は、撮像素子200とズレ無く重な
り合った時に第1の記憶領域201を覆うR(レッド)
フィルタ要素311,第2の記憶領域202を覆うG
(グリーン)フィルタ要素312,及び、第3の記憶領
域203を覆うB(ブルー)フィルタ要素313から、
構成される。このカラーフイルタ310の移動は、フイ
ルタ移動回路350によって制御される。即ち、撮影時
においては、カラーフィルタ310は、撮像素子200
と重なり合って一体的に移送される。従って、被写体が
不動である限り、撮像素子200の第1記録領域201
には、被写体からの光中の赤色光成分による像が記録さ
れ、第2記録領域202には、被写体からの光中の緑色
光成分による像が記録され、第3記録領域203には、
被写体からの光中の青色光成分による像が記録される。
また、読出時においては、カラーフィルター310は、
Bフィルタ要素313がシヤッタ321の背後に重なる
位置に、退避したままとなる。従って、第1ミラー34
2と第3ミラー344との間には、撮像素子200のみ
が通過することとなる。
【0031】上述した撮像素子駆動回路333は、図9
に示される制御電源212を含み、撮影時において、こ
の制御電源212を撮像素子200の電極層214と液
晶電極層220との間に接続し、撮影が完了するととも
に、この制御電源212を撮像素子200から外す。な
お撮像素子駆動回路333は、システムコントロール回
路300から出力される指令信号に従って動作する。
【0032】クイックリターンミラー320の下方に
は、第1ミラー342が、降下位置にあるクイックリタ
ーンミラー320と平行に固定されている。この第1ミ
ラー342の下方には、上方から順番に、コリメートレ
ンズ341,及び、発光素子(LED)から成る光源3
40が配置されている。このコリメートレンズ341の
光軸は縦方向を向いているので、この第1ミラー342
による反射後の光軸は、撮像素子200の面方向に対し
て直交する。この反射後の光軸が撮像素子200の移動
路を横断した箇所には、光軸を下方向に曲げるための第
3ミラー344が固定されている。この第3ミラー34
4によって折り返された光軸上には、順番に、スキャナ
光学系345及びラインセンサ346が固定されてい
る。このラインセンサ346は、例えば2000画素の
CCD1次元センサである。なお、第1ミラー342の
上方且つ図3における手前側には、第2ミラー343
が、第1ミラー342よりも更に立てられた状態で固定
されている。従って、光源340から出射された光は、
コリメートレンズ341を通り、第1ミラー342の側
方を通って第2のミラー343に導かれ、ここで反射し
て撮像素子200に導かれる。また光源340から出射
された光は、第1ミラ―342及び第3ミラー344に
おいて夫々反射し、スキャナ光学系345を通ってライ
ンセンサ346に導かれる。
【0033】そのため、撮影時においては、第2ミラー
343において反射した光によって、撮像素子200の
各記録領域201,202,203の近傍に、各記録領
域201,202,203に記録される画像間の相対位
置関係を示す位置合わせ指標が光学的に形成される。
【0034】また、読出時においては、光源340から
出射された照明光が第1ミラー342によって反射し、
これら第1ミラー342と第3ミラー344との間に位
置する撮像素子200を透過し、第3ミラー344によ
って反射された後でラインセンサ346に導かれる。こ
のとき、撮像素子200は、ステッピングモータ352
によって一水平走査線分づつ低速で移送される。従っ
て、撮像素子200の各記録領域201,202,20
3が、第1ミラー342と第3ミラー344との間を、
照明光の光路に対して直交する方向へ移動する。従っ
て、撮像素子200に記録された画像を構成する各水平
走査線上の成分が、光源340によって照明され、ライ
ンセンサ346の受光面に結像される。
【0035】光源340のオン/オフ制御は、システム
コントロール回路300により行われ、ラインセンサ3
46に発生した画素信号の読出動作は、素子読取回路3
54により制御される。また、素子移動回路353は、
素子読取回路354から同期信号を受けつつDCモータ
351を制御する。これら素子移動回路353及び素子
読取回路354は、システムコントロール回路300に
より制御される。
【0036】ラインセンサ346から読み出された画素
信号は、アンプ355により増幅され、A/D変換器3
56によってデジタル画素信号へ変換される。このデジ
タルの画素信号は、システムコントロール回路300の
制御に従って、画像処理回路357においてシエ―デイ
ング補正及びガンマ補正等の処理を施される。そして、
この処理後の画素信号は、インターフェイス回路358
においてフォーマットの変換等の所定の処理を施され、
通信コネクタ106(図2参照)を介して外部のコンピ
ュータ(図示せず)等に出力される。インターフェイス
回路358及び画像処理装置357は、システムコント
ロール回路300からの指令信号に従って動作する。
【0037】システムコントロール回路300には、カ
メラ本体100に設けられたレリーズボタン105等の
スイッチを含む操作部360が、接続されている。シス
テムコントロール回路300は、この操作部360の操
作に従って、撮影動作及び画像信号の読出し動作等を行
う。またシステムコントロール回路300には、カメラ
本体100の種々の設定状態等を表示するための液晶表
示部116(図2参照)が、接続されている。
【0038】次に、カメラ本体100内におけるファイ
ンダ光学系の構成を、図4及び図5から光学系のみを抽
出した光学構成図である図6及び図7に基づいて、詳細
に説明する。
【0039】クイックリターンミラー320が下降位置
にある時には、このクイックミラー320の表面は、撮
影光軸l1に対して45度の角度で交わっている。従っ
て、この撮影光軸l1は、このクイックリターンミラー
320の表面によって、上方向に90度折り返される。
このように折り返された後の光軸を、以下、ファインダ
光軸l2という。
【0040】このファインダ光軸12上における撮像素
子200の表面と光学的等価な位置には、ピント面とし
て機能するピント板326の上面(図6における上側の
面,以下同じ)が配置されている。従って、クイックリ
ターンミラー320が下降位置にある時には、ピント板
326の上面に、撮像光学系301による物体像が形成
される。図5に示すように、このピント板326の平面
形状は、撮像素子200に撮像される画像の形状(シャ
ッタ321のアパーチャの形状)に対応した略矩形であ
る。
【0041】ピント板326上面からファインダ光軸l
2に沿って1.60mm離れた位置には、下面(図6にお
ける下側の面,以下同じ)を平面とした平凸レンズ状の
コンデンサレンズ327が配置されている。このコンデ
ンサレンズ327は、屈折率1.80518の硝材から
構成されている。そして、このコンデンサレンズ327
の上面の曲率半径は78.0mmであり、ファインダ光軸
2上の厚さは3.50mmである。
【0042】コンデンサレンズ327の上面からファイ
ンダ光軸l2に沿って0.10mm離れた位置には、正立
光学系であるポロプリズム322が、その入射面322
aをファインダ光軸l2と直交させた状態で配置されて
いる。図8は、このポロプリズム322の斜視図であ
る。このポロプリズム322は、屈折率1.77250
の硝材からなり、図6乃至図8から明らかなように、ク
イックリターンミラー320と共に像の上下反転を行う
第1反射面322b,並びに、像の左右反転を行う第2
反射面322c及び第3反射面322dを有する。
【0043】更に詳しくポロプリズム322の形状を述
べると、第1反射面322bは、ファインダ光軸l2
物体側へ90度折り返して撮影光軸l1に対して平行に
する様に、その中心においてファインダ光軸l2に対し
て45度傾いて交わっている。ファインダ光軸l2上に
おける入射面322aから第1反射面322bまでの距
離は22.0mmである。従って、入射面322aは、ポ
ロプリズム322の他の部分における下面322gから
突出している。
【0044】第2反射面322cは、ファインダ光軸l
2を撮像素子200側から見て左側へ90度折り返す様
に、その中心においてファインダ光軸l2に対して45
度傾いて交わっている。ファインダ光軸l2上における
第1反射面322bから第2反射面322cまでの距離
は23.5mmである。
【0045】第3反射面322dは、ファインダ光軸l
2を撮像素子200側へ90度折り返して撮影光軸l1
対して平行にする様に、その中心においてファインダ光
軸l2に対して45度傾いて交わっている。ファインダ
光軸l2上における第2反射面322cから第3反射面
322dまでの距離は27.5mmである。
【0046】また、出射面322eは、ファインダ光軸
2に対して直角に交わっている。第3反射面322d
から出射面332eまでの距離は27.0mmである。従
って、出射面322eは、入射面322aの撮像素子2
00側の縁から撮影光軸l1と平行に8.5mmだけ物体
側にずれている。そして、ポロプリズム322の第3反
射面322dと出射面322eとは、互いに45度の角
度で交わり、楔型のエッジ322fを形成している。な
お、ファインダ光軸l2に沿ったポロプリズム322の
入射面322aから出射面322eまでの距離は、計1
00mmとなる。
【0047】以上説明した諸データに基づいてピント板
326の上面(ピント面)からポロプリズム322の出
射面322eまでの空気換算距離sを算出すると、下記
式(1)の通りとなる。
【0048】 s=1.6+3.5/1.80518+0.1+100/1.77250=60.06[mm] ……(1) ポロプリズム322の出射面322eからファインダ光
軸l2に沿って0.10mm離れた位置には、正レンズ系
からなる第1ファインダルーペ系323が、ファインダ
光軸l2と同軸に配置されている。この第1ファインダ
ルーぺ系323の焦点距離は、63.11mmである。ま
た、この第1ファインダルーペ系323全体のファイン
ダ光軸l2に沿った厚さは6.5mmである。従って、こ
の第1ファインダルーペ系323の出射面は、撮影光軸
1と平行な方向において入射面322aの撮像素子2
00側の縁よりも物体側に存在する。従って、撮像素子
200,撮像素子保持部材401,及びシャフト403
が第1ファインダルーペ系323に干渉することはな
い。
【0049】第1ファインダルーペ系323の出射面か
らファインダ光軸l2に沿って21.91mm離れた位置
には、アイポイントを第1ファインダルーペ系323か
ら遠ざける方向に変位させるための等倍のリレー光学系
325が配置されている。従って、このリレー光学系3
25は、ファインダ光軸l2の方向において、撮像素子
200,撮像素子保持部材401,及びシャフト403
の後方に位置する。また、この第1ファインダルーペ系
329とリレー光学系325との間において、ファイン
ダ光軸l2は、撮像素子200の側方を通過している。
【0050】リレー光学系325の出射面からファイン
ダ光軸l2に沿って1.00mm離れた位置には、第1フ
ァインダルーペ系323及びリレー光学系325によっ
て形成された像を左右及び上下に反転させるための正立
プリズム328が配置されている。
【0051】この正立プリズム328の出射面からファ
インダ光軸l2に沿って1.02mm離れた位置には、正
立プリズム328によって反転された実像を拡大観察さ
せるための第2ファインダルーペ系329が配置されて
いる。
【0052】以上に説明したファインダ光学系(ファイ
ンダ光軸l2に沿ってピント面から第2ファインダルー
ペ系329の出射面に至る光学系)の具体的レンズデー
タを、以下に示す。なお、以下において、面No.はピン
ト面を起点として数えた各面の番号である。具体的に
は、No.1はピント面,No.2〜3はコンデンサレンズ3
27の入射面及び出射面,No.4〜5はポロプリズム3
22の入射面及び出射面(各反射面は省略),No.6〜
8は第1ファインダルーペ系323の各面,No.9〜1
5はリレー光学系325の各面,No.16〜19は正立
プリズム328の各面(各反射面を含む),No.20〜
26は第2ファインダルーペ系329の各面を示す。ま
た、rは各面の曲率半径である。また、dは次の面まで
の光軸上の距離である。また、nは次の面までの材料の
d線に対する屈折率(空気については省略)である。ま
た、νはそのアッベ数である。 面No. r d n ν 1 ∞ 1.60 2 ∞ 3.50 1.80518 24.5 3 -78.00 0.10 4 ∞ 100.00 1.77250 49.6 5 ∞ 0.10 6 38.13 5.70 1.74400 44.8 7 -43.00 0.80 1.80518 25.4 8 320.00 21.91 9 -7.60 1.20 1.80518 24.5 10 21.27 7.10 1.55963 61.2 11 -14.79 0.58 12 -39.01 3.02 1.78590 44.2 13 -18.00 0.24 14 59.20 2.80 1.71700 47.9 15 -30.39 1.00 16 ∞ 49.71 1.51633 64.1 17 ∞ 0.90 18 ∞ 29.72 1.56883 56.3 19 ∞ 1.02 20 94.43 3.20 1.80610 40.9 21 -52.20 0.24 22 27.00 3.65 1.74400 44.8 23 1430.84 0.24 24 21.95 3.89 1.62280 57.0 25 54.40 1.20 1.80518 25.4 26 20.14 次に、上述したポロプリズム322の出射面322eの
後方に配置される測光系の構成について、説明する。図
6及び図7に示すように、ポロプリズム322の出射面
322eにおける第1ファインダルーペ系323の側方
には、集光レンズ330及び測光センサ324からなる
測光光学系が配置されている。
【0053】この集光レンズ330の光軸,即ち、測光
光軸l3は、図6に示すように、第1反射面にて折り返
された後におけるファインダ光軸l2を含む面を通り、
図7に示すように、ファインダ光軸l2よりもエッジ3
22f側にD=18.40mmだけオフセットした位置に
おいて出射面322eと交わる。この測光光軸l3が出
射面322eの法線に対してなす角度θ(図9参照)
は、この測光光軸l3をピント面においてファインダ光
軸l2(ピント面の中心)と交差させる必要から、上述
のs=60.06mm及びD=18.40mmに基づいて、
下記式(2)のように算出される。
【0054】 θ=tan-1(D/s) =tan-1(18.40/60.06) ≒17.03[度] ……(2) 但し、実際には、コンデンサレンズ327のパワーを考
慮して、測光光軸l3が出射面322eの法線に対して
なす角度θは、17.4度に設定されている。従って、
測光光軸(集光レンズ330の光軸)l3は、測光セン
サ324に近づくにつれてファインダ光軸(第1ファイ
ンダルーペ系323の光軸)l2から離れる様に、この
ファインダ光軸l2に対して傾いている。
【0055】以上の条件を満たすことによって測光光軸
3がピント面の中心においてファインダ光軸l2と交わ
る様子を、図9に示す。この図9(a)は、ポロプリズ
ム322を図6の方向から見た状態を基準にして、入射
面322aから出射面322eに至るファインダ光軸l
2を直線として示すべくポロプリズム322を展開した
光路図である。同様に、図9(b)は、ポロプリズム3
22を図7の方向から見た状態を基準にして、入射面3
22aから出射面322eに至るファインダ光軸l2
直線として示すべくポロプリズム322を展開した光路
図である。この測光光軸l3に沿ってポロプリズム32
2の出射面322eから2.290mm離れた位置に、凸
面をポロプリズム322側に向けて、平凸レンズ状の集
光レンズ330が同軸に配置されている。この集光レン
ズ330は、ポロプリズム322の出射面322eから
出射した光を測光センサ324上に収束させるためのレ
ンズである。この集光レンズの凸面(入射面)は、下記
式(3)によって表される非球面形状を有している。 X=C・r2 /(1+(1-(K+1)・C2・Y2)1/2)+A4・Y4+A6・Y6+A8・Y8 ……(3) 但し、X:接平面からのサグ量 C:非球面の曲率 Y:非球面の光軸からの高さ K=-0.47:円錐係数 A4=-5.9×10-4:非球面係数 A6=1.06×10-5:非球面係数 A8=-7.6×10-7:非球面係数 また、集光レンズ330の測光光軸l3に沿った厚さ
は、2.500mmである。
【0056】この集光レンズ330の平面(出射面)か
ら測光光軸l3に沿って4.910mm離れた位置には、
集光レンズ330によって収束された光を受光してピン
ト板326の明るさを検出するための測光センサ324
が配置されている。即ち、ポロプリズム322の出射面
322eにおける第1ファインダルーペ系323に入射
する光の通過領域よりも第3反射面322d(出射面3
22eの直前の反射面)への入射光の進行方向側に存す
る領域に、この測光センサ324は、配置されている。
この測光センサ324は、その受光面(集光レンズ33
0側の面)が平行平面ガラスからなるカバーガラスによ
って覆われている。そして、この測光センサ324は、
受光面にて受光した光量に応じた光電流を露光制御回路
332に入力する。
【0057】以上に説明した測光光学系(測光光軸l3
に沿ってポロプリズム322の出射面322eから測光
センサ324の受光面に至る光学系)の具体的レンズデ
ータを、以下に示す。なお、以下において、面No.はポ
ロプリズム322の出射面322eをNo.100として
順に数えた各面の番号である。具体的には、No.100
はピント面,No.101〜102は集光レンズ330の
入射面及び出射面(測光センサ324の受光面)を示
す。また、rは各面の曲率半径である。また、dは次の
面までの光軸上の距離である。また、nは次の面までの
材料のd線に対する屈折率(空気については省略)であ
る。 (実施形態の作用)次に、以上のように構成される本実
施形態によるスチルビデオカメラの作用を説明する。
【0058】撮像素子200は、撮像素子保持部材40
1がシャフト403,404の最下端位置にあるとき、
装着機構600によって、撮像素子保持部材401に装
着可能である。すなわち、撮像素子200がスロット1
20から挿入されて、ダイアル121が回転されると、
装着機構600内の図示せぬゴムローラが回転して撮像
素子200を撮像素子保持部材401の所定位置に装着
する。
【0059】このようにして撮像素子200が撮像素子
保持部材401に装着されると、システムコントロール
回路300が素子移動回路353及びフィルター移動回
路350を制御し、撮像素子200の第1の記録領域2
01とカラーフイル夕310のRフイルタ要素311と
を撮影光軸l1中(シャッタ321の背後)に位置させ
る。この時、シャッタ321は閉じたままであり、クイ
ックリターンミラー320は降下位置にある。従って、
撮影光学系301を通った光線はクイックリターンミラ
ー320において反射され、ピント板326に導かれ
る。これにより、撮像光学系301の焦点調節状態に応
じたピント状態で、被写体像がピント面(ピント板32
6の上面)に形成される。
【0060】このピント面内のあらゆる位置から発散し
た光は、コンデンサレンズ327を介してポロプリズム
322の入射面322aに入射する。これら発散光のう
ちの一部は、ポロプリズム322内において、ファイン
ダ光軸l2に沿って、第1反射面322bによって物体
側へ反射され、第2反射面322cによって撮影者側か
ら見て左側へ反射され、第3反射面322dによって撮
影者側へ反射され、出射面322eから出射される。そ
して、ファインダ光軸l2に沿って、第1ファインダル
ーペ系323に入射する。この第1ファインダルーペ系
323は、ピント板326上の被写体像の実像の虚像を
物体側に形成する。この虚像は、リレー光学系325に
よってリレーされ、正立プリズム328によって左右及
び上下の反転を受けた後に、第2ファインダルーペ系3
29によって拡大されて、撮影者によって観察される。
【0061】また、発散光のうちの他の一部は、図9に
示すように、ポロプリズム322内において、測光光軸
3に沿って進み、出射面322eにおける第1ファイ
ンダルーペ系323の側方(エッジ322f側にオフセ
ットした箇所)から出射される。そして、出射された光
は、測光光軸l3に沿って集光レンズ330に入射し、
この集光レンズ330によって測光センサ324上に収
束する。従って、この測光センサ324には、ピント面
の全域の輝度(中央重点)に対応した光電流が流れるこ
とになる。
【0062】ここで、撮影者が操作部360のレリ―ズ
ボタン105を押下すると、システムコントロール回路
300による撮影動作が開始される。即ち、露出制御回
路332は、測光センサ324から入力される光電流に
基づいて適正シャッタ速度を算出する。そして、露出制
御回路332の制御下で、クイックリターンミラ―32
0が退避位置に移動し、シャッタ321が適正シャッタ
速度に応じて開閉し、赤色光成分による画像が第1の記
録領域201に記録される。シヤッタ321が閉じた
後、素子移動回路353及びフィルター移動回路350
の制御下で、撮像素子200及びカラーフイルタ310
が上昇し、第2の記録領域202及びGフイルタ要素3
12が撮影光軸l1中(シャッタ321の背後)に位置
される。そして、再びシヤッタ321が開閉し、緑色光
成分による画像が第2の記録領域202に記録される。
同様にして、シャツタ321が閉じた後、第3の記録領
域203及びBフイルタ要素313が撮影光軸l1
(シャッタ321の背後)に位置され、再びシヤッタ3
21が開閉して、青色光成分による画像が第3の記録領
域203に記録される。
【0063】シヤッタ321が閉じて青色光成分による
画像の記録が完了すると、素子移動回路353及びフィ
ルター移動回路350の制御下で、撮像素子保持部材4
01及び撮像素子200が初期位置まで下降するととも
に、露出制御回路332の制御下で、クイックリタ―ン
ミラー320が下降位置に復帰する。これにより、再び
ファインダ光学系を介して撮影者によって被写体像が観
察可能となる。
【0064】以上のように、本実施形態のポロプリズム
322は、通常用いられるポロプリズム(出射面近傍の
形状がファインダ光軸を中心とした角柱状となっている
ポロプリズム)と比べて出射面直前の反射面(第3反射
面322d)及び出射面(322e)がファインダ光軸
2から離れる側に若干延長しているだけで、ファイン
ダルーペ(第1ファインダルーペ323)に入射する光
路の側方(第3反射面322dへの入射光の進行方向
側)に、ファインダ光軸l3を通過させるスペースを確
保している。従って、ポロプリズム322全体をあまり
大型化することなく、部分的な拡張のみで、ファインダ
ルーペ(第1ファインダルーペ323)の側方に測光光
学系(集光レンズ330及び測光センサ324)を配置
することができるのである。
【0065】なお、上記実施形態においては、測光光軸
3のファインダ光軸l2に対するオフセット量Dを1
8.40mmとしたが、このオフセット量Dは、好ましく
は10<D<25[mm]の範囲において任意に設定する
ことが可能である。オフセット量Dが10mmよりも小さ
いと、集光レンズ330及び測光センサ324が第1フ
ァインダルーペ系323にぶつかってしまったり、この
第1ファインダルーペ系323を通過する光の光路に干
渉してしまう虞がある。また、オフセット量Dが25mm
よりも大きいと、集光レンズ330及び測光センサ32
4がファインダ光軸l2から離れすぎてしまい、ポロプ
リズム322全体が大型化してしまう。
【0066】なお、D=10とした場合、式(2)によ
れば、測光光軸l3が出射面322eの法線に対してな
す角度θは、約10度としなければならない。また、D
=25とした場合、式(2)によれば、測光光軸l3
出射面322eの法線に対してなす角度θは、約23度
としなければならない。従って、θが採りうる好ましい
値の範囲は、10<θ<23[度]である。尤も、測光
方式を中央重点としないのであれば、測光光軸l3がピ
ント面に交差する限り、θを任意の値とすることができ
る。
【0067】
【発明の効果】以上のように構成した本発明の一眼レフ
カメラによると、正立光学系としてポロプリズムを使用
する場合においても、このポロプリズムが大型化するの
を抑えつつ、測光センサをポロプリズムの出射面の後方
に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態によるスチルビデオカ
メラを前側上方から見た斜視図
【図2】 図1のスチルビデオカメラ及び撮像素子を後
側下方から見た斜視図
【図3】 図1のスチルビデオカメラの内部構成を示す
ブロック図
【図4】 カメラ本体において撮像素子を昇降させる機
構及びその近傍の側視図
【図5】 カメラ本体において撮像素子を昇降させる機
構及びその近傍の上面図
【図6】 図4から光学系のみを抽出した光学構成図
【図7】 図5から光学系のみを抽出した光学構成図
【図8】 プロプリズムの斜視図
【図9】 ファインダ光軸に沿ったポロプリズムの展開
【図10】 撮像素子の構成を示す縦断面図
【符号の説明】
200 撮像素子 320 クイックリターンミラー 322 ポロプリズム 322a 入射面 322b 第1反射面 322c 第2反射面 322d 第3反射面 322e 出射面 323 第1ファインダルーペ系 324 測光センサ 326 ピント板 330 集光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 哲也 東京都板橋区前野町2丁目36番9号旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 泉水 隆之 東京都板橋区前野町2丁目36番9号旭光 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−200241(JP,A) 実開 昭60−80428(JP,U) 実開 昭54−27629(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 13/26 G03B 13/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像光学系によって形成された被写体像を
    撮像面と等価なピント面に投影するとともに、このピン
    ト面に投影された被写体像をルーペによって観察するフ
    ァインダを備えた一眼レフカメラであって、 前記ピント面に投影された被写体像を正立像として観察
    させるために前記ルーペの光軸を屈曲させる複数の反射
    面を有したポロプリズムと、 このポロプリズムの出射面における前記ルーペに入射す
    る光の通過領域よりも当該出射面の直前の反射面への入
    射光の進行方向側に存する領域の後方に配置された測光
    センサとを備えたことを特徴とする一眼レフカメラ。
  2. 【請求項2】前記ポロプリズムの出射面から出射した光
    を前記測光センサ上に収束させるための集光レンズを更
    に備えることを特徴とする請求項1記載の一眼レフカメ
    ラ。
  3. 【請求項3】前記集光レンズの光軸は、前記測光センサ
    に近づくにつれて前記ルーペの光軸から離れる様に、前
    記ルーペの光軸に対して傾いていることを特徴とする請
    求項2記載の一眼レフカメラ。
  4. 【請求項4】前記集光レンズの光軸は、前記ピント面に
    おいて前記ルーペの光軸と交わっていることを特徴とす
    る請求項3記載の一眼レフカメラ。
  5. 【請求項5】前記ポロプリズムは、前記ピント面から出
    射された光を入射する入射面,この入射面を透過した光
    を物体側へ90度反射する第1反射面,この第1反射面
    によって反射された光を前記第1反射面に入射する光の
    進行方向に対して直交する方向へ90度反射する第2反
    射面,この第2反射面によって反射された光を前記撮像
    光学系の光軸と平行な方向へ90度反射する第3反射
    面,及び、この第3反射面によって反射された光を出射
    する出射面を有することを特徴とする請求項1記載の一
    眼レフカメラ。
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