JP3334692B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3334692B2 JP28360899A JP28360899A JP3334692B2 JP 3334692 B2 JP3334692 B2 JP 3334692B2 JP 28360899 A JP28360899 A JP 28360899A JP 28360899 A JP28360899 A JP 28360899A JP 3334692 B2 JP3334692 B2 JP 3334692B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法に関し、特に半導体装置の不純物濃度が高いゲート電
極及び拡散層上においても自己整合的にシリサイド膜を
形成するサリサイド技術を使用して電極を形成する半導
体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置のゲート電極及び拡散層上に
自己整合的にシリサイド膜を形成するシリサイド技術
(自己整合シリサイド、Self Align Silicide、サリサ
イド)においては、ゲート電極及び拡散層上に、膜厚が
均一で、かつ低く安定した電気抵抗を有するシリサイド
膜を形成することが重要である。このため、シリサイド
膜の比抵抗が低く、p型及びn型の両シリコン(Si)
に対して適切なショットキー障壁高さを有するコバルト
(Co)を使用したサリサイド技術が採用されている。
【0003】しかしながら、半導体装置の微細化にとも
なってゲート電極及び拡散層表面の不純物濃度が高くな
り、かつパターン寸法も微細化しているため、抵抗が低
いダイシリサイドに相転移する温度が高くなり、シリサ
イド化熱処理時におけるCoの酸化による高抵抗化、p
−n接合リーク特性の劣化及びシリサイド膜の凝集等の
問題が生じてゲート電極及び拡散層上に自己整合的にシ
リサイド膜を形成することが難しくなってきた。
【0004】そこで、K. Goto et al, Technical Diges
t of IEEE International ElectronDevice Meeting 199
5 (IEDM95), p449 (1995)には、Co上に表面を保護す
る金属膜を堆積し、ゲート電極及び拡散層上に自己整合
的にシリサイド膜を選択的に形成する方法が開示されて
いる(従来例1)。図5は、従来例1に記載の半導体装
置の製造方法をその工程順に示す断面図である。
【0005】図5(a)に示すように、シリコン基板1
01上の所定の領域に、MOSFET(Metal Oxide Se
miconductor Field Effect:金属−酸化膜−半導体電界
効果型トランジスタ)110を形成する。MOSFET
110は、先ず、シリコン基板101の表面に溝埋め込
み構造のシリコン酸化膜からなる素子分離領域102を
形成する。次に、素子分離領域102により区画された
素子領域の半導体基板101上にゲート酸化膜103を
介してゲートシリコン膜104を形成する。そして、リ
ソグラフィ技術及びエッチング技術によりゲート電極を
パターン形成する。その後、シリコン酸化膜を堆積し、
ゲート電極が露出するまで異方性エッチングしてサイド
ウォール105を形成し、このサイドウォール106及
びゲートシリコン膜104をマスクに不純物イオンを注
入し、ソース・ドレイン領域である拡散層106を形成
する。このように、MOSFET110は、既知の材料
及び方法を使用して形成されたものである。そして、こ
のMOSFET110のゲートシリコン膜104及び拡
散層106上にダイシリサイドを形成する。
【0006】先ず、図5(b)に示すように、MOSF
ET110上に第1Co膜107aをスパッタ法により
膜厚が10nmとなるように形成する。続いて、この第
1Co膜107aの上に窒化チタン(TiN)膜109
をスパッタ法により膜厚が30nmとなるように形成す
る。このTiN膜109はCoのシリサイド化熱処理時
の酸化を防止することを目的として形成される。
【0007】次に、図5(c)に示すように、ランプ急
速加熱法(rapid thermal anneal(RTA))により、
窒素雰囲気中においてシリコン基板101を熱処理温度
が550℃、処理時間が30秒の第1の熱処理を施すこ
とにより、ゲートシリコン膜104及び拡散層106の
表面部と第1Co膜107aとを反応させ、CoとSi
との反応層であるCoxSiy膜108a(x≧y)をゲ
ートシリコン膜104上及び拡散層106上に自己整合
的に形成する。
【0008】続いて、図5(d)に示すように、TiN
膜109及びMOSFET110上に残っている未反応
の第1Co膜をウェットエッチング法により順次除去し
た後、ランプ急速加熱法により、窒素雰囲気中で熱処理
温度が750乃至900℃、処理時間が30秒の第2の
熱処理を施して、ゲートシリコン膜104及び拡散層1
06表面上のCoxSiy膜108aを熱的及び組成的に
安定で、低抵抗のコバルト・ダイシリサイド(CoSi
2)膜108bに相転移させる。このように、熱処理時
のCo酸化防止膜としてTiN膜109を第1Co膜1
07a上に形成した後、シリサイド膜を形成することに
より、Co膜の酸化の防止を図っている。
【0009】また、半導体装置上にCo膜又はTi膜を
堆積し、熱処理温度及び雰囲気を規制して、半導体装置
上に低抵抗の高融点金属シリサイドを形成する技術が開
示されている(特開平8−264482号公報、特許2
785810号公報等:従来例2)。特開平8−264
482号公報に記載の技術によれば、半導体装置上にC
o膜及びその上層のTiN膜を成膜した後、第1の熱処
理により選択的にコバルトシリサイド膜を形成し、その
後、CoSi膜を低抵抗化するための第2の熱処理に加
え、更に第2の熱処理より高い温度の第3の熱処理を行
う。第2の熱処理だけでは高融点金属シリサイド膜直下
のpn接合における逆方向リーク特性がばらついていた
が、第3の熱処理によりこの逆方向リーク特性が改善さ
れる。
【0010】一方、K.Inoue et al,Technical Digital
of IEEE International Electron Device Meeting 1995
(IEDM95), pp445 (1995)には、CoとSiとの間の反応
性を高くすることにより、熱処理時のCoの酸化を防止
し、シート抵抗の低減を可能とする技術が開示されてい
る(従来例3)。図6は従来例3に記載の半導体装置の
製造方法をその工程順に示す断面図である。
【0011】先ず、図6(a)に示すように、シリコン
基板101上の所定の領域に、既知の材料及び方法に
て、素子分離領域102、ゲート酸化膜103、ゲート
シリコン膜104、サイドウォール105及び拡散層1
06より構成されるMOSトランジスタ120を形成す
る。
【0012】そして、図6(b)に示すプロセス・シー
ケンスにより、図6(c)に示すように、シリコン基板
を加熱しながら膜厚が10nmの第1Co膜107aを
スパッタ法により形成し、続いて真空状態を保ったま
ま、シリコン基板に熱処理を施して、Coとシリコンと
の反応によりCoxSiy膜108a(x≧y)を形成す
る。即ち、経過時間t1までMOSトランジスタ120
の基板を昇温し、経過時間t1乃至t2の間スパッタす
ることにより第1Co膜107aを堆積し、その後、経
過時間t3まで基板を加熱する。
【0013】次に、図6(d)に示すように、ランプ急
速加熱法により、窒素雰囲気中においてシリコン基板1
01に第1の熱処理を施すことにより、ゲートシリコン
膜104及び拡散層106の表面部と第1Co膜107
aとの反応を更に促進させる。続いて、素子分離領域及
びサイドウォール上に残っている未反応の第1Co膜を
ウェットエッチング法により順次除去した後、ランプ急
速加熱法により、窒素雰囲気中で第2の熱処理を施し
て、ゲートシリコン膜104及び拡散層106の表面を
CoSi2膜108bに相転移させる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1の技術では、Co膜の上層には、内部応力が高く、熱
膨張係数が小さいTiN膜を形成するため、CoとSi
とが反応する際の体積変化に起因する応力を緩和するこ
とができず、局所的に過剰な反応(スパイク)が発生し
て接合リーク特性を劣化させるという問題点がある。
【0015】また、従来例2及び従来例3の技術では、
デバイスの微細化が更に進行し、空乏化を防ぐことを目
的として、ゲート及び拡散層表面の不純物濃度を更に高
くする必要が生じた場合、CoとSiとの反応性は更に
低下するため、熱処理時のCoの酸化が無視できないよ
うになる。そのため、高い表面不純物濃度が要求される
微細な半導体装置への適用に際して問題がある。即ち、
これらの方法も上述したように、Coの酸化による高抵
抗化、p−n接合リーク特性の劣化及びシリサイド膜の
凝集等の問題点を根本的に解決することができない。
【0016】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、低抵抗かつ安定した電気特性を有するシリ
サイド膜を、微細で不純物濃度が高いゲート電極及び拡
散層上においても、デバイス特性に劣化を生じることな
く、自己整合的に形成することができる半導体装置の製
造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【0018】
【0019】
【課題を解決するための手段】本願発明に係る半導体装
置の製造方法は、シリコン基板上の素子領域の所定領域
にゲート絶縁膜、ゲート電極、前記ゲート電極側面のサ
イドウォール及びソース・ドレイン領域となる拡散層を
含むトランジスタを形成する工程と、前記拡散層及び前
記ゲート電極上に選択的にシリサイド膜を形成する工程
と、を有し、前記シリサイド膜形成工程は、前記シリコ
ン基板を加熱しながら第1金属膜を間欠的に堆積した
後、前記第1金属膜上に窒化チタン(TiN)又はタン
グステン(W)からなる第2金属膜を形成し、前記第1
金属膜の堆積温度よりも高温で熱処理することにより前
記拡散層及び前記ゲート電極上にシリサイド膜を形成す
ることを特徴とする。
【0020】本発明においては、拡散層及びゲート電極
上にシリサイド膜を形成するための第1金属膜を間欠的
に複数回に分けて形成するため、第1金属膜を成膜し終
わるときには第1金属膜と拡散層及びゲート電極との間
に中間反応層が選択的に形成されている。従って、第1
金属膜上面に酸化防止の膜として第2金属膜を形成した
後、シリコン基板を加熱しても、第2金属膜の下には中
間反応層が既に形成されているため、第1金属膜の体積
変化が殆どなく、第2金属膜内部に応力が発生しない。
従って、この内部応力の集中によって第1金属膜と拡散
層又はゲート電極との反応が不均一になり接合リーク特
性を劣化させることがなく、また、この第2金属膜によ
り、その下の第1金属膜及び中間反応層の酸化を防止す
ることができ、第1金属膜と拡散層及びゲート電極との
反応性を更に向上させることができる。
【0021】また、前記熱処理は、前記第1金属膜の堆
積温度よりも高い温度で第1の熱処理をする工程と、こ
の第1の熱処理における未反応の前記第1金属膜を除去
する工程と、第1熱処理の温度より高い温度で第2の熱
処理をする工程とを有し、これにより前記拡散層及び前
記ゲート電極上にダイシリサイド膜を形成してもよい。
【0022】更に、前記第1金属膜は、チタン(T
i)、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる
群より選択された1種の金属とすることができる。
【0023】更にまた、前記第1金属膜は、スパッタ法
又は化学的気相成長法のいずれかの方法により形成する
ことができる。
【0024】
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る半導
体装置の製造方法について、添付の図面を参照して具体
的に説明する。図1及び図2は本発明の第1の実施例に
係る半導体装置の製造方法をその工程順に示す断面図で
ある。
【0026】図1(a)に示すように、シリコン基板1
の表面に素子分離領域2が形成され、複数の素子領域が
形成されている。この素子領域には、ソース・ドレイン
領域となる拡散層6が選択的に形成され、この拡散層6
に囲まれた領域上にゲート酸化膜3及びその上層のゲー
ト電極となるゲートシリコン膜4が形成されており、そ
のゲート酸化膜3及びゲートシリコン膜4の側面にサイ
ドウォール5が形成されてMOSトランジスタ10が構
成されている。
【0027】このようなMOSトランジスタ10の製造
方法としては、先ず、シリコン基板1の表面に溝埋め込
み構造のシリコン酸化膜からなる素子分離領域2をその
厚さが例えば300乃至400nm、幅が例えば200
乃至500nm程度になるように形成する。なお、素子
分離領域2はLOCOS(Local Oxidation of Silico
n;選択酸化)法を使用して形成してもよい。次に、素
子分離領域2により区画された素子領域の半導体基板1
上に膜厚が例えば3nm程度のゲート酸化膜3を介して
膜厚が例えば100乃至250nmのシリコン膜を形成
する。そして、リソグラフィ技術及びエッチング技術に
より幅が例えば100乃至250nm程度、膜厚が例え
ば100乃至150nm程度のゲート電極であるゲート
シリコン膜4をパターン形成する。その後、厚さが例え
ば80乃至100nm程度のシリコン酸化膜を堆積し、
ゲートシリコン膜4が露出するまで異方性エッチングし
てサイドウォール5を形成する。そして、ゲートシリコ
ン膜4及びサイドウォール5をマスクとして不純物イオ
ンを注入し、ソース・ドレイン領域となる拡散層6を形
成する。このように、MOSトランジスタ10は、既知
の材料及び方法を使用して形成されたものである。
【0028】次に、このMOSトランジスタ10のゲー
トシリコン膜4及び拡散層6に選択的にシリサイド膜を
形成するため、シリコン基板1に間欠的にCo膜を堆積
する。なお、シリサイド膜を形成するための金属として
は、Ti又はNiを使用してもよい。間欠的にCo膜を
堆積するためには、図1(b)に示すプロセス・シーケ
ンスにより、スパッタ装置に間欠的に電圧を印加する。
図1(b)において、横軸は経過時間、縦軸はスパッタ
ーパワーを示す。先ず、スパッタ装置内における経過時
間t0までに基板を加熱昇温し、例えば200乃至40
0℃の温度に保持した状態のシリコン基板1上に、経過
時間t0乃至t1の間に膜厚が例えば5nmの第1Co
膜7aを堆積し、経過時間t1乃至t2の間スパッタを
休止した後、経過時間t2乃至t3の間に膜厚が例えば
5nmの第2Co膜7bを堆積し、スパッタプロセスを
終了する。なお、経過時間t1乃至t2のスパッタを休
止する時間は、例えば5乃至60秒程度である。
【0029】第1Co膜7aの堆積が終了した経過時間
t1においては、堆積した第1Co膜のCoとゲートシ
リコン膜4及び拡散層6のSiとは殆ど反応していない
が、スパッタ休止後の経過時間t2においては、Coと
Siとの反応が進行し、図1(c)に示すように、ゲー
トシリコン膜4及び拡散層6上には選択的にCoとSi
との中間反応層であるCoxSiy膜(x≧y)8aが形
成される。
【0030】そして、第2Co膜の堆積が終了する経過
時間t3では、図2(a)に示すように、CoxSiy
(x≧y)8a上に第2Co膜7bが堆積されている。
【0031】このように、Co膜を間欠的に堆積して半
導体基板1上に膜厚が薄いCo膜を複数回に分けて形成
することにより、CoとSiとの反応が、従来のように
Co膜を1回で成膜するよりも促進され、表面不純物濃
度が高く微細なパターンにおいても耐酸化性が高いCo
−Si中間反応層を形成することができる。
【0032】これは、Co−Siの反応初期過程ではC
oが拡散種となるが、堆積するCo膜の膜厚が薄いほ
ど、そのCo膜中の空孔濃度及び格子欠陥の密度が高く
なり、これらがCoの拡散のパスとなって両者の反応が
起こりやすくなるからである。
【0033】その後、図2(b)に示すように、ランプ
急速加熱法により、窒素雰囲気中においてシリコン基板
1に第1Co膜7a及び第2Co膜7bをスパッタ成膜
したときの基板温度よりも高い温度である第1の熱処理
を施すことにより、ゲートシリコン膜4及び拡散層6の
表面とCoとの反応を更に促進させる。続いて、第1の
熱処理における未反応の第2Co膜7b及び第1Co膜
7aをウェットエッチング法により順次除去する。その
後、ランプ急速加熱法により、窒素雰囲気中において第
1の熱処理よりも高い温度である第2の熱処理を施し、
ゲートシリコン膜4及び拡散層6上に形成されているC
xSiy膜をCoSi2膜8bに相転移させる。
【0034】また、本実施例において、上述の製造方法
ではCo−Si間の反応が起こりにくく、熱処理時の酸
化によって低いシート抵抗が得にくい場合等に、第2C
o膜7b上に、TiN又はWからなる酸化防止膜を設け
た後、第1の熱処理を行うことができる。
【0035】従来例1の技術等では、Co上にTiN膜
を形成するとCo−Si反応時の体積変化に起因する応
力を緩和できず、局所過剰反応が起こるという問題点が
あったが、本実施例では第1の熱処理をする前の段階に
おいて、Co−Si中間反応層が形成されているため、
その上層に例えばTiN膜を形成して熱処理しても、T
iN膜下層のCo膜は既にSiと中間反応層を形成して
いるため、CoとSiとの反応が進行してもその体積変
化が少ない。そのため、応力の影響を受けにくく、局所
過剰反応は起こらない。
【0036】このように、第1の実施例においては、ス
パッタ装置の電圧を間欠的に印加することにより、トラ
ンジスタ10に選択的にシリサイド膜を形成するための
Co膜を複数回に分けて堆積し、1度に堆積する膜厚を
薄くしてCo膜中の空孔濃度及び格子欠陥の密度を高く
することにより、CoとSiとの反応を起こりやすくし
て、耐酸化性が高いCo−Si中間反応層を選択的に拡
散層及びゲート電極上に形成することができる。従っ
て、シリサイド反応が起こりにくく、高い表面不純物濃
度を有する微細なゲート電極及び拡散層上においても、
シリサイド化熱処理時のCoの酸化を防止でき、低抵抗
で、CoとSiとが均一に反応したシリサイド膜を自己
整合的に形成することができるため、優れた電気特性を
有する半導体装置を製造することができる。
【0037】また、第2Co膜7bの上に酸化防止のた
めのTiN膜等を形成すれば、Co膜の酸化が更に起こ
りにくくなるため、シリサイド反応が更に起こりにくい
場合においても、選択的にゲートシリコン膜4及び拡散
層6上に安定して低抵抗のシリサイド膜を形成すること
ができる。
【0038】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。本実施例は第1の実施例と同様、シリサイド化す
る金属膜にCoを使用し、第1の実施例よりも更に表面
不純物濃度が高く、微細なパターン上に低抵抗のシリサ
イド膜を形成することができる方法である。また、本実
施例においても、シリサイドを形成する金属としてTi
又はNを使用してもよい。図3及び図4は本実施の半導
体装置の製造方法をその工程順に示す断面図である。な
お、図3及び図4に示す第2の実施例において、図1及
び図2に示す第1の実施例と同一の構成要素には同一の
符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0039】先ず、図3(a)に示すように、シリコン
基板1に第1の実施例と同様のMOSトランジスタ10
を形成する。つまり、既知の材料及び方法にてシリコン
基板1の所定領域に、複数の素子分離領域2、ゲート酸
化膜3、ゲートシリコン膜4、ソース・ドレイン領域で
ある拡散層6並びにゲート酸化膜及びゲートシリコン膜
4の側面のサイドウォール5より構成されるMOSトラ
ンジスタ10を形成する。
【0040】その後、このMOSトランジスタ10のゲ
ートシリコン膜4及び拡散層6上に選択的にダイシリサ
イド膜を形成するために、シリコン基板1上にCo膜を
間欠的に堆積する。間欠的にCo膜を堆積するために
は、図3(b)に示すプロセス・シーケンスにより、ス
パッタ装置に間欠的に電圧を印加する。図3(b)にお
いて、横軸は経過時間、縦軸はスパッターパワーを示
す。これにより例えば200乃至500℃に加熱保持し
たシリコン基板1上に、間欠的にCo膜を堆積すること
ができる。先ず、スパッタリング装置内における経過時
間t0までにMOSトランジスタ10の基板を加熱昇温
し、経過時間t0乃至t1の間に膜厚が例えば4nmの
第1Co膜を堆積し、経過時間t1乃至t2の間にスパ
ッタを休止した後、経過時間t2乃至t3の間に膜厚が
例えば3nmの第2Co膜7bを堆積し、経過時間t3
乃至t4の間に再びスパッタを休止した後、経過時間t
4乃至t5の間に膜厚が例えば3nmの第3Co膜7c
を堆積し、続いて経過時間t5乃至t6の間、真空状態
を保持したままシリコン基板の温度を例えば200乃至
500の温度に保持する。なお、スパッタを休止する経
過時間t1乃至t2及び経過時間t3乃至t4並びにC
o膜成膜後に基板を加熱する経過時間t5乃至t6は、
例えば5乃至30秒間程度である。
【0041】第1Co膜形成後の経過時間t1において
は、CoとSiとは殆ど反応していないが、一回目のス
パッタ休止後の経過時間t2ではCoとSiとの反応が
進行し、図3(c)に示すように、ゲートシリコン膜4
及び拡散層6上には両者の中間反応層であるCoxSiy
膜(x≧y)8aが選択的に形成される。
【0042】そして、第2Co膜形成後の経過時間t3
では、図4(a)に示すように、CoxSiy膜(x≧
y)8a上に第2Co膜7bが存在する構造となる。
【0043】更に、図4(b)に示すように、2回目の
スパッタ休止後の経過時間t4ではCo−Si反応が進
行し、ゲートシリコン膜4及び拡散層6上のCoxSiy
膜(x≧y)8aの膜厚が増加して、CoxSiy膜(x
≧y)8dとなる。そして、第3Co膜形成後の経過時
間t5では、膜厚が増加したCoxSiy膜(x≧y)8
d上に第3Co膜7cが存在する構造となる。更に、ス
パッタプロセスが終了する経過時間t6では、t5乃至
t6の間の加熱により、Co−Si反応が更に進行して
CoxSiy膜(x≧y)8dの膜厚が更に増加し、膜中
のSiの比率も高くなる。
【0044】その後、第1の実施例と同様の方法にて、
ランプ急速加熱法により、窒素雰囲気中においてシリコ
ン基板1に第1Co膜7a、第2Co膜7b及び第3C
o膜7cをスパッタ成膜したときの基板温度よりも高い
温度で第1の熱処理を施すことにより、ゲートシリコン
膜4及び拡散層6の表面とCoとの反応を更に促進させ
る。続いて、この第1の熱処理における未反応の第3C
o膜7c、第2Co膜7b及び第1Co膜7aをウェッ
トエッチング法により順次除去する。その後、図4
(c)に示すように、ランプ急速加熱法により、窒素雰
囲気中において第1の熱処理よりも高い温度で第2の熱
処理を施し、ゲートシリコン膜4及び拡散層6表面に形
成されているCoxSiy膜の中間反応層をCoSi2
8bに相転移させる。なお、CoとSiとのシリサイド
としては、形成温度が350乃至500℃で、斜方晶系
の結晶構造がPbCl2であるCo2Si、形成温度が4
25乃至500℃で、立方晶系の結晶構造がB20のC
oSi及び形成温度が550℃で、立方晶系の結晶構造
がClのCoSi2等のシリサイド相があり、第2の熱
処理によりCo2Si及びCoSi等からなる中間反応
層のCoxSiy膜がCoSi2へ相転移する。
【0045】このように、スパッタ装置に間欠的に電圧
を印加することにより、Co膜を複数回に分けて形成す
るため、1回で堆積するCo膜の膜厚を薄くすることが
できるので、従来のように一括して10nmのCo膜を
堆積する方法よりも、CoとSiとの反応が促進され、
表面不純物濃度が高く微細なパターンにおいても耐酸化
性が高いCo−Si中間反応層を拡散層及びゲート電極
上に選択的に形成することができる。これは、上述した
ようにCo−Siの反応初期過程ではCoが拡散種とな
るが、Co膜を薄くしてCo膜中の空孔濃度及び格子欠
陥の密度を高くすると、これらがCo−Siの拡散のパ
スとなってCo−Si間の反応が起こりやすいためであ
る。そして、このCo膜中の空孔濃度及び格子欠陥濃度
は、堆積するCo膜厚が薄いほど高くなり、更に第3C
o膜成膜後、続いて真空状態を保持したまま、t5乃至
t6の間熱処理をすることにより、ゲートシリコン膜4
及び拡散層6表面とCoとの反応は第1の実施例よりも
更に促進される。
【0046】従って、本実施例のようにシリサイド膜を
自己整合的に形成するため、間欠的にスパッタ装置に電
圧を印加して膜厚が薄い膜を複数回に分けて堆積して所
定厚のCo膜を形成し、続いて真空状態を保持したまま
装置内で加熱する方法により、第1の実施例よりも更に
高い不純物濃度を有する微細なパターンにおいても、ゲ
ート電極及び拡散層上のCoとSiとを極めて均一に反
応させ、低抵抗のシリサイド膜を選択的に形成できるた
め、優れた電気特性を有する半導体装置を製造すること
ができる。
【0047】また、本実施例においても、Co膜上に酸
化防止のための膜としてTiN膜又はW膜を形成しても
よい。例えばこの酸化防止の膜としてTiN膜を形成す
るときには、既にCo膜はゲートシリコン膜4及び拡散
層6と反応して中間反応層であるCoxSiy膜を形成し
ているため、Si−Co反応に伴う体積変化に起因する
応力を緩和することができる。従って、Co膜よりも内
部応力が高く熱膨張係数が小さいTiN膜等をCo膜上
層に形成して熱処理を行っても、局所的に過剰な反応が
発生することなく、接合リーク特性を保ったまま低抵抗
で均一性が高いシリサイド膜の形成が可能となる。
【0048】なお、本発明は上記各実施例に限定され
ず、特許請求の範囲に基づく技術的範囲内において、種
々変形することが可能であることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る半導
体装置の製造方法によれば、シリサイド化する金属膜を
高温に保持されたシリコン基板上に間欠的に複数回に分
けて形成するため、1回に形成する金属膜の膜厚を薄く
することができる。従って、形成した金属膜中の空孔濃
度及び格子間欠陥の濃度が高くなり、これらがゲート電
極及び拡散層のSiと金属膜との拡散のパスとなるた
め、表面不純物が高く微細なパターンを有してシリサイ
ド反応が起こりにくい半導体装置においても、両者の反
応を起こりやすくし、金属膜を間欠的に形成し終わると
きには、ゲート電極及び拡散層と金属膜との間に金属膜
とSiとからなる耐酸化性が高い中間反応層が形成され
る。そして、この中間反応層を熱処理により更に反応さ
せれば、シリサイド化熱処理時の金属膜の酸化を抑制し
つつ金属膜とSiとの反応を促進し、金属膜とSiとが
均一に反応した低抵抗のシリサイド膜を拡散層及びゲー
ト電極上に選択的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(c)は、本発明の第1の実施例に
係る半導体装置の製造方法をその工程順に示す断面図で
ある。
【図2】(a)及び(b)は、同じく、本発明の第1の
実施例に係る半導体装置の製造方法をその工程順に示す
図であって、図1(a)乃至(c)に示す工程の次の工
程をその工程順に示す断面図である。
【図3】(a)乃至(c)は、本発明の第2の実施例に
係る半導体装置の製造方法をその工程順に示す断面図で
ある。
【図4】(a)乃至(c)は、同じく、本発明の第2の
実施例に係る半導体装置の製造方法をその工程順に示す
図であって、図3(a)乃至(c)に示す工程の次の工
程をその工程順に示す断面図である。
【図5】従来例1の半導体装置の製造方法をその工程順
に示す断面図である。
【図6】従来例3の半導体装置の製造方法をその工程順
に示す断面図である。
【符号の説明】
1、101;シリコン基板 2、102;素子分離領域 3、103;ゲート酸化膜 4、104;ゲートシリコン膜 5、105;サイドウォール 6、106;拡散層 7a、107a;第1Co膜 7b、107b;第2Co膜 7c;第3Co膜 8a、108a、108d;CoxSiy(x≧y)膜 8b、108b;CoSi2膜 9、109;TiN膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/28 301 H01L 29/78 H01L 21/336

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上の素子領域の所定領域に
    ゲート絶縁膜、ゲート電極、前記ゲート電極側面のサイ
    ドウォール及びソース・ドレイン領域となる拡散層を含
    むトランジスタを形成する工程と、前記拡散層及び前記
    ゲート電極上に選択的にシリサイド膜を形成する工程
    と、を有し、前記シリサイド膜形成工程は、前記シリコ
    ン基板を加熱しながら第1金属膜を間欠的に堆積した
    後、前記第1金属膜上に窒化チタン(TiN)又はタン
    グステン(W)からなる第2金属膜を形成し、前記第1
    金属膜の堆積温度よりも高温で熱処理することにより前
    記拡散層及び前記ゲート電極上にシリサイド膜を形成す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱処理は、前記第1金属膜の堆積温
    度よりも高い温度で第1の熱処理をする工程と、この第
    1の熱処理における未反応の前記第1金属膜を除去する
    工程と、第1熱処理の温度より高い温度で第2の熱処理
    をする工程とを有し、前記拡散層及び前記ゲート電極上
    にダイシリサイド膜を形成することを特徴とする請求項
    に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1金属膜は、チタン(Ti)、コ
    バルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群より選
    択された1種の金属よりなることを特徴とする請求項
    又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1金属膜は、スパッタ法又は化学
    的気相成長法のいずれかの方法により形成されることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方
    法。
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