JP3330410B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
プリント配線板の製造方法Info
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Description
方法に係り、特に導体回路を形成するときの無電解めっ
き方法に特徴を有するプリント配線板の製造方法に関す
るものである。
多機能化が進められており、これに使用されるプリント
配線板においてもファインパターンによる高密度化及び
高信頼性化が要求されている。
る方法としては、絶縁基板に銅箔を積層した後、フォト
エッチングすることにより導体回路を形成するサブトラ
クティブ法が広く行われている。この方法によれば絶縁
基板との密着性に優れた導体回路を形成できることが周
知である。その反面、前記方法によるとエッチングでパ
ターンを形成するときのエッチング深さが大きく、アン
ダーカットも大きくなり易い。それゆえ、高精度のファ
インパターンが得難く、高密度化に対応することが難し
いということが指摘されている。そこでサブトラクティ
ブ法に代わる方法として、今日では無電解めっきのみで
導体回路を形成するフルアディティブ法が注目されてい
る。
は、まず基板の表面にフルアディティブ用の接着剤を用
いて接着層が形成され、次いでその接着層に対する粗化
処理によりアンカーが形成される。前記粗化接着層には
無電解めっきにおいて最初の金属析出に必要な触媒核が
付与され、所望の箇所にめっきレジスト層が形成され
る。次いで、触媒核の活性化処理がなされた基板の所望
の箇所には、一般に無電解銅めっき等によって厚さ35
μm〜40μm程度の無電解銅めっき層が形成される。
いて使用される接着剤は、無電解銅めっき層による導体
回路と基板とを強固に密着させるという極めて重要な役
目を担うものである。このような接着剤として使用され
るものには、一般にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂のマ
トリクス中にゴムフィラーが含まれる接着剤(以下「ゴ
ム入り接着剤」という)がある。そして、フルアディテ
ィブ基板にゴム入り接着剤を用いた場合、導体回路に一
定値以上の密着強度(ピール強度のJIS規格値である
1.4kg/cm )を確保できることが知られている。
除去されずに内部に残ることになるため、必然的に耐熱
性や絶縁信頼性を悪化させてしまう。このため、より高
い耐熱性や絶縁信頼性が要求される産業用の高密度プリ
ント配線板への使用には、不向きであると考えられてい
る。
く含まないものとして、エポキシ樹脂マトリックスに対
してエポキシフィラーを含有させた接着剤(以下「エポ
キシ系接着剤」という)が開発されるに到っている。
接着剤はゴム入り接着剤と比較して耐熱性や絶縁信頼性
が良いという利点を有する反面、可撓性が低いという欠
点も有している。よって、めっき等の条件設定が変化す
ると無電解銅めっき層との密着強度が不充分になり、導
体回路に所定のピール強度が確保されなくなる場合があ
る。
であり、その目的は、粗化接着層に形成される無電解め
っき層の密着強度を確実に向上させることが可能なプリ
ント配線板用無電解めっき方法を提供することにある。
めに、本発明では、エポキシ系接着剤を用いて基板上に
粗化接着層を形成した後、その粗化接着層に無電解めっ
きを施すことによって導体回路を形成するプリント配線
板の製造方法において、エポキシ樹脂の微粒子が分散さ
れた無電解めっき浴を用いて薄付けめっきを行った後に
厚付けめっきを行い、かつ少なくとも前記薄付けめっき
以降の工程において前記基板に加熱処理を施すことをそ
の要旨とする。
と有機物の微粒子とが共析することにより、多数の微粒
子が金属の周囲を取り囲んだ状態の薄付けめっき層が形
成される。そして、この後に加熱処理を施すことによ
り、めっき層内の微粒子の配列・形状等に変化が生じ、
結果的に粗化接着層とめっき層との界面の密着強度を向
上させるような緻密な状態となる。しかも、この加熱処
理を行うことにより、めっき層内の応力緩和及び吸蔵水
素の排出等も同時になされることになる(即ち、通常の
アニーリングと同様の働き)。
粒径は0.5μm以下であることが好ましく、更には
0.1μm以下であることが良い。めっき浴中における
フィラーの濃度は1g/l 〜100g/l であることが望ま
しい。この濃度が1g/l 未満であると、フィラーからな
る分散相の比率が少なくなり、密着強度が充分に改善さ
れなくなる。一方、この濃度が100g/l を越えると、
析出した金属結晶中における分散相の比率が増加し、導
体回路の抵抗増大につながってしまう。
まれる樹脂及びフィラーのガラス転移温度(Tg)以上
の温度であることが望ましい。その理由は、Tg未満の
温度で加熱処理を行ったとしても、樹脂に所定の物理的
・化学的変化をもたらすことができないからである。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品
名:E−1001)60重量部と、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:E−15
4)40重量部と、イミダゾール型硬化剤(四国化成
製,商品名:2PHZ)5重量部と、エポキシ樹脂微粒
子(東レ製,商品名:トレパールEP−B、平均粒径
5.5μm)10重量部と、ブチルセロソルブアセテー
ト80重量部とを三本ローラーで攪拌・混合することに
より、本実施例にて用いるエポキシ系接着剤を調整し
た。また、接着剤を塗布するための基材として、厚さ
1.4mmのガラスエポキシ製基板1を用意した。
ターを使用して基板1に塗布し、加熱硬化させることに
より、基板1に厚さ約25μmの接着剤層を形成した。 工程(2):次に、溶解液としてのクロム酸(Cr2 O
3 )700g/l 水溶液に基板1を70℃で15分間浸漬
することにより、接着剤層の表面を粗化し、粗化接着層
2とした(図1参照)。
液に難溶であり、その中に分散されたエポキシ樹脂微粒
子は溶解液に可溶である。よって、接着剤層の表面に
は、図1に示すような直径約15μmのアンカー用凹部
Aが形成される。その後、基板1を中和液(シプレイ社
製)に浸漬した後、水洗を行った。
脱脂を目的として、基板1を「アルキレートJ」(商品
名:シプレイ社製)に60℃で2分間浸漬した。そし
て、10秒間のスプレー水洗を3回行った後、基板1を
「クリーナー/コンディショナー1160」(商品名:
シプレイ社製)に40℃で2分間浸漬した(コンディシ
ョニング)。その後、基板1に10秒間のスプレー水洗
(25℃)を1回、10秒間のスプレー水洗を2回行っ
た。
ップ404」(商品名:シプレイ社製)270g/l に4
0℃で2分間浸漬した後、「キャタポジット44」(商
品名:シプレイ社製)3%溶液に40℃で7分間浸漬し
た。この処理を施すことにより、パラジウム(Pd)の
周囲をスズ(Sn)が取り囲んだ状態のパラジウム・ス
ズコロイドが粗化接着層2の表面に付与される。
水洗を3回行った後、基板1を弱酸性の「アクセレータ
ー19」(商品名:シプレイ社製)17%溶液に室温で
7分間浸漬した(活性化処理)。この活性化処理を施す
ことにより、パラジウム周囲のスズイオンが2価から4
価となって溶解し、無電解銅めっきの核となる金属パラ
ジウムが露出する。その後、基板1に対して10秒間の
スプレー水洗を3回行った。
間乾燥した後、粗化接着層2上にめっきレジスト「SR
−3200」(商品名:日立化成株式会社製)をラミネ
ートし、露光マスクを通して露光した。その後、スプレ
ー現像機で現像することにより、導体回路としてのピー
ル強度測定用パターン(1cm×10cm)3を形成す
るための窓を10個形成した。
で処理した後、「アクセレーター19」(商品名:シプ
レイ社製)17%溶液に浸漬することにより再び基板1
の活性化処理を行った。
「ELC−SP浴」(商品名:上村工業株式会社製)を
用意し、その中に平均粒径0.5μmのエポキシ樹脂製
のフィラー「トレパールEP−B」(商品名:東レ製)
5bを20g/l 分散させた。この無電解銅めっき浴の温
度を70℃に設定して、基板1を60分間浸漬した。
り、めっき浴中の銅とフィラー5bとが共析する。その
結果、銅結晶(平均粒径約1.0μm)5aからなるマ
トリックス相中にフィラー5bからなる分散相を含んだ
複合めっき層5(厚さ4.0μm)が形成される(図3
参照)。
℃)を1回、10秒間のスプレー水洗を2回行うことに
より、基板1からめっき液を除去した。 工程(9):次に、70℃に設定した厚付け用の無電解
銅めっき液「ELC−UM浴」(商品名:上村工業株式
会社製)に、水洗後の基板1を10時間浸漬した。この
ような厚付けめっきにより、前記薄付けの複合めっき層
5の表面に厚さ24μmの厚付け無電解銅めっき層6を
形成した(図2参照)。
型オーブン内にセットして、常圧かつ空気中にて2時間
の加熱処理を実施した。なお、接着剤に含まれている各
樹脂のTg(最高値)が130℃で、フィラー5bのT
gが140℃であることから、加熱温度を前記各Tg値
よりも若干高い温度(160℃)に設定した。
強度(kg/cm )を測定するために、島津製作所製「オー
トグラフDCS−50M」の引き上げ速度を50mm/分
に設定し、基板1から各ピール強度測定用パターン3を
剥離した。
/cm となり、ピール強度のJIS規格値である1.4kg
/cm を確実にクリアできることが確認された。よって、
このような好適値を常時達成することが困難であった従
来法に比べて、このめっき方法のほうが優れていること
がわかる。 〔比較例〕次に、前記実施例に対する比較例の製造方法
について説明する。
(7)に従った。 工程(2):ここで、薄付け用の無電解銅めっき液「E
LC−SP浴」(商品名:上村工業株式会社製)を用意
し、フィラーを分散させることなく通常の無電解銅めっ
きを行った。なお、浴温は70℃とし、基板1の浸漬時
間は60分間とした。そして、それ以降の工程について
は実施例に準じた。
を同様の方法によって測定したところ、ピール強度の平
均値は1.20kg/cm となり、実施例の値を下回る結果
となった。また、1.4kg/cm というピール強度のJI
S規格値をクリアすることもできなかった。
ることはなく、以下のように変更することが可能であ
る。例えば、 (a)厚付けめっき工程後に加熱処理を行う前記実施例
の方法に代え、例えば薄付けめっき工程後かつ厚付けめ
っき工程後に加熱処理をするという方法を行っても良
い。なお、その場合は10%硫酸等による洗浄が必要に
なる。
て用いても良い。また、組成の異なるフィラーを任意に
組み合わせて用いることも可能である。 (c)めっき液を攪拌することにより、フィラーを均一
に分散させながら薄付けめっきを行うことが好ましい。
用のめっき浴は、実施例のような無電解銅めっき浴に限
られず、例えば無電解ニッケルめっき浴、無電解亜鉛め
っき浴等であっても良い。
に微細な二次アンカーを形成することにより、アンカー
効果の更なる向上を図ることも可能である。例えば、実
施例の工程(1)にて示した接着剤に平均粒径が0.5
μm程度のフィラーを追加したものを接着剤として用い
れば良い。
配線板の製造方法によれば、粗化接着層に形成される無
電解めっき層の密着強度を確実に向上させることができ
るという優れた効果を奏する。
基板に粗化接着層を形成した状態を示す部分拡大概略正
断面図である。
層を形成した状態を示す部分拡大概略正断面図である。
を示す概念図である。
子(=フィラー)。
Claims (1)
- 【請求項1】エポキシ系接着剤を用いて基板上に粗化接
着層を形成した後、その粗化接着層に無電解めっきを施
すことによって導体回路を形成するプリント配線板の製
造方法において、 エポキシ樹脂の微粒子が分散された無電解めっき浴を用
いて薄付けめっきを行った後に厚付けめっきを行い、か
つ少なくとも前記薄付けめっき以降の工程において前記
基板に加熱処理を施すことを特徴とするプリント配線板
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01405093A JP3330410B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | プリント配線板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01405093A JP3330410B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | プリント配線板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06232536A JPH06232536A (ja) | 1994-08-19 |
JP3330410B2 true JP3330410B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=11850273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01405093A Expired - Lifetime JP3330410B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | プリント配線板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3330410B2 (ja) |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP01405093A patent/JP3330410B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06232536A (ja) | 1994-08-19 |
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