JP3329357B2 - モータファン - Google Patents

モータファン

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JP3329357B2
JP3329357B2 JP32060194A JP32060194A JP3329357B2 JP 3329357 B2 JP3329357 B2 JP 3329357B2 JP 32060194 A JP32060194 A JP 32060194A JP 32060194 A JP32060194 A JP 32060194A JP 3329357 B2 JP3329357 B2 JP 3329357B2
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yoke
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龍男 山田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のラジエータ等
の熱交換器の冷却に用いられるモータファンに関し、詳
しくは、そのファンのボス部に形成された孔部の内周面
における除水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車では、ラジエータ等の熱
交換器を冷却するため、ファンとモータを組み付けたモ
ータファンがエンジンルームに組み込まれ、用いられて
いる。最近の自動車のエンジンルームは過密であり、モ
ータファンのファンに駆動力を与えるモータは、フラッ
トなものが要求されている。
【0003】この種のモータファンの一例として、実開
昭56−25958号公報に示すものが知られている
(図12に図示)。図において、符号101はモータフ
ァンを示す。このモータファン101は、ファン102
のボス部103の孔部103A内にフラットモータ10
4を組み込み、このフラットモータ104の回転子10
5により、ファン102を直接回転する構造になってい
る。以下、この構造を説明する。
【0004】モータファン101は、固定側X1と回転
側Y1とから構成されている。固定側X1においては、
シュラウド106の取付部106Aの複数の取付孔部1
06Bに、ビス106Cによりケーシング107が固設
されている。このケーシング107には永久磁石108
が固定されている。ケーシング107の中心部にはシャ
フト109が挿通しており、このシャフト109の一側
には、軸受110が装着されている。
【0005】一方、回転側Y1においては、この軸受1
10に回転子105が回転自在に支持され、この回転子
105は鉄製のヨーク111,アーマチュアコア11
2,コンミュテータ113の三者を一体的にモールド成
形することにより構成されている。このように、シャフ
ト109上に回転自在に回転子105が支持されてい
る。
【0006】回転子105のヨーク111は、金属製の
ビス114によりファン102のボス部103に結合さ
れている。なお、符号115はブラシを示す。かかる従
来のモータファン101では、アーマチュアコア112
の回転とともにヨーク111が回転し、これに伴い、ヨ
ーク111に渦電流が発生し、モータファン101の内
部温度が急上昇し、内部に異常発熱が生じ、耐久性を損
なう虞がある。
【0007】かかる不具合を解決するため、ヨークとア
ーマチュアコアを分離した構造のモータファンが考えら
れる。かかる構造のモータファンは、ファンのボス部の
孔部内にフラットモータが組み込まれ、フラットモータ
のアーマチュアコアによりファンを直接回転する構造と
なり、シュラウドに固定されてブラシ,永久磁石等から
なる固定側と、ファン,そのボス部に一体化されたアー
マチュアコア,コンミュテータ等からなる回転側とから
構成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ヨークとア
ーマチュアコアを分離した構造のモータファンにあって
は、ファンのボス部の内周面とヨークの周縁の隙間から
ボス部の孔部内に水が入り、ボス部の孔部の内周面の最
下部に水が溜まると、特に、気温低下時に、回転側のフ
ァンのボス部の孔部から固定側のヨークにかけての溜ま
り水が生じ、かかる状態で、モータファンのファンが回
転すると、溜まり水の凍結で結合された回転側のボス部
と固定側のヨーク間に無理な力が作用し、ヨーク,ボス
部に破損が生じる虞がある。
【0009】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、ボス部の孔部に水が入っ
ても、ボス部の孔部の内周面の最下部に水が溜まること
を防止できるモータファンを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
孔部が形成されたボス部に、ヨークとロータを分離して
なるフラットモータが配置され、ボス部の前側端面から
孔部の内周面にかけて前側環状排水部が形成され、ヨー
クがシュラウドに固定され、ヨークの周縁は前側環状排
水部と隙間を隔てた位置にされ、ロータの外周部がボス
部に一体化されていることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、孔部が形成された
ボス部に、ヨークとロータを分離してなるフラットモー
タが配置され、ボス部の後側端面から孔部の内周面にか
けて後側環状排水部が形成され、シュラウドまたはシュ
ラウドに設けられたベースプレートに、第2リブが後側
環状排水部と隙間を隔てた位置で設けられ、ロータの外
周部がボス部に一体化されていることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、回転側であって孔
部が形成されたボス部と、ボス部の前側端面から孔部の
内周面にかけて形成され、前側端面から後側端面に向け
て縮径する台形円錐形状の環状傾斜面及びこの環状傾斜
面に連続して内周面に至る断面アール形状の環状湾曲面
で構成された前側環状排水部と、ボス部の孔部内に配置
され、固定側のシャフトと、シャフトの一端に固定さ
れ、前側環状排水部と隙間を隔てた位置に周縁を形成し
てなるヨークと、ボス部の孔部内に位置してヨークに対
向配置されたベースプレートと、ベースプレートに設け
られたブラシと、シャフト上に回転自在に支持されたコ
ンミュテータと、ベースプレートに設けられた磁石用ヨ
ークと、磁石用ヨークに設けられた永久磁石と、ヨーク
と永久磁石の間に配置され、コンミュテータに固定され
たロータとから構成され、ロータの外周部はボス部に一
体化されていることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、回転側であって孔
部が形成されたボス部と、ボス部の後側端面から孔部の
内周面にかけて形成され、後側端面から前側端面に向け
て縮径する台形円錐形状の環状傾斜面及びこの環状傾斜
面に連続して内周面に至る断面アール形状の環状湾曲面
で構成された後側環状排水部と、ボス部の孔部内に配置
され、固定側のシャフトと、シャフトの一端に固定され
たヨークと、ボス部の孔部内に位置してヨークに対向配
置されたベースプレートと、後側環状排水部と隙間を隔
てた位置に配置され、シュラウドまたはベースプレート
に設けられた第2リブと、ベースプレートに設けられた
ブラシと、シャフト上に回転自在に支持されたコンミュ
テータと、ベースプレートに設けられた磁石用ヨーク
と、磁石用ヨークに設けられた永久磁石と、ヨークと永
久磁石の間に配置され、コンミュテータに固定されたロ
ータとから構成され、ロータの外周部はボス部に一体化
されていることを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明においては、ヨークの周縁
からボス部の前側環状排水部にかけての隙間から、僅か
の量の水が浸入する。この水はヨークとロータの間を通
ってボス部の前側環状排水部の最下部に流れ込む。そし
て、ファンの停止時において、ボス部の前側環状排水部
の最下部に流れ込んだ水は、前側環状排水部に止まるこ
となく外部に排出される。
【0015】請求項2記載の発明においては、第2リブ
からボス部の後側環状排水部にかけての隙間から僅かの
水がボス部の後側環状排水部内に入る。この水は後側環
状排水部を伝わってその最下部に流れ込む。そして、フ
ァンの停止時において、ボス部の後側環状排水部後の最
下部に流れ込んだ水は、後側環状排水部に止まることな
く外部に排出される。
【0016】請求項3記載の発明においては、ヨークの
周縁からボス部の前側環状排水部にかけての隙間から、
僅かの量の水が浸入する。この水はヨークとロータの間
を通ってボス部の前側環状排水部の最下部に流れ込む。
そして、ファンの停止時において、前側環状排水部の環
状湾曲面が断面アール形状になっているので、ボス部の
前側環状排水部の最下部に流れ込んだ水は、表面張力に
抗して前側環状排水部の環状湾曲面に止まることなく環
状傾斜面に導かれ、さらに、環状傾斜面の最下部を通っ
て外部に排出される。
【0017】請求項4記載の発明においては、第2リブ
からボス部の後側環状排水部にかけての隙間から僅かの
水がボス部の後側環状排水部内に入る。この水は後側環
状排水部を伝わってその最下部に流れ込む。そして、フ
ァンの停止時において、後側環状排水部の環状湾曲面が
断面アール形状になっているので、ボス部の後側環状の
溝最下部に流れ込んだ水は、表面張力に抗して後側環状
排水部の環状湾曲面に止まることなく環状傾斜面に導か
れ、さらに、環状傾斜面の最下部を通って外部に排出さ
れる。
【0018】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。請求項1,2記載の発明の一実施例を、請求項
3,4記載の発明に係わるモータファンを例に挙げて、
図1ないし図11により説明する。図1において、符号
1は本実施例に係わるモータファンを示す。
【0019】このモータファン1は、ファン2のボス部
3に形成された孔部3A内にフラットモータ4を組み込
み、このフラットモータ4のロータ5により、ファン2
を直接回転する構造になっており、固定側Xと回転側Y
とから構成されている。以下、説明する。上記のボス部
3の構造は図2ないし図5に示される。図において、ボ
ス部3の前側端面6に切欠溝7が所定の間隔で周方向に
沿って複数箇所に配置され、この切欠溝7は、該前側端
面6に径方向に亘って形成され、その溝断面形状は図4
に示すように半円形となっている。
【0020】ボス部3の前側端面6から孔部3Aの内周
面8にかけて環状溝からなる前側環状排水部9が形成さ
れている。前側環状排水部9は、環状傾斜面10と環状
湾曲面11とで構成され、環状傾斜面10は前側端面6
から後側端面12に向けて縮径する台形円錐形状に構成
され、その断面の傾斜角度は4°以上となっている(図
5にはθ1=4°の場合が図示されている)。
【0021】環状湾曲面11は環状傾斜面10に連続し
て孔部3Aの内周面8に至り、断面アール形状となって
おり、その半径は2mm以上とされている(図5には半
径R1=2mmの場合が図示されている)。一方、ボス
部3の後側端面12に切欠溝13が所定の間隔で周方向
に沿って複数箇所に配置され、この切欠溝13は、該後
側端面12に径方向に亘って形成され、その溝断面形状
は図4に示すように半円形となっている。
【0022】ボス部3の後側端面12から孔部3Aの内
周面8にかけて環状溝からなる後側環状排水部14が形
成されている。後側環状排水部14は、環状傾斜面15
と環状湾曲面16とで構成され、環状傾斜面15は後側
端面12から前側端面6に向けて縮径する台形円錐形状
に構成され、その断面の傾斜角度は4°以上となってい
る(図5にはθ2=4°の場合が図示されている)。
【0023】環状湾曲面16は環状傾斜面15に連続し
て孔部3Aの内周面8に至り、断面アール形状となって
おり、その半径は2mm以上とされている(図5には半
径R2=2mmの場合が図示されている)。そして、図
1に示すように、モータファン1の固定側Xの支持部材
としてシュラウド17が用いられている。シュラウド1
7の構造は、図1,図5,図6に示される。
【0024】図において、シュラウド17はその中央部
に取付部18を有し、取付部18に3つの取付孔部19
(図1には1箇所のみ表示)が形成されている。シュラ
ウド17の取付部18には、3つの取付孔部19の外側
に位置して、第1リブ20及び第2リブ21が設けられ
ている。第2リブ21は後側環状排水部14と隙間Z2
(図5に図示)を隔てた位置にある。
【0025】シュラウド17の取付部18の3つの取付
孔部19(図1には1箇所のみ表示)にそれぞれ後述す
る螺子部材22にナット23を締め付けることにより、
シュラウド用ハウジング24,シャフト29,ヨーク3
0,ベースプレート31,ブラシ34,磁石用ヨーク3
6,永久磁石37がシュラウド17に固定されている。
【0026】図1,図8に示すように、シュラウド用ハ
ウジング24は、その中央に位置するリング部25と、
リング部25に一体に放射状に設けられた複数のステー
26(本実施例では3本)と、リング部25に突設され
た複数の湾曲板状のブラシ押さえ部25A(本実施例で
は4箇所)とを有している。リング部25の中心には、
ブラシ押さえ部25Aの反対側に位置して円筒部28が
設けられている。各ステー26には円周方向に沿って細
長形状の取付孔部26Aがそれぞれ形成されている。な
お、シュラウド用ハウジング24は、ブラシ34をコン
ミュテータ40上に組み付けるために必要なもので、ブ
ラシ押さえ部25Aでブラシ34が押さえられた状態
で、コンミュテータ40上に組み付けられ後、シュラウ
ド用ハウジング24が軸方向の周りに所定角度だけ取付
孔部26Aの範囲内で回転されることにより、ブラシ押
さえ部25Aとブラシ34の位置が円周方向でずれ、ブ
ラシ34がコンミュテータ40に直接に接触するように
なっている。図7には、シュラウド用ハウジング24を
所定角度回転する前の状態が示されており、その状態
で、螺子部材22にナット23が仮締めされる。所定角
度回転した後、螺子部材22にナット23が本締めされ
る。
【0027】図1に示すように、円筒部28にシャフト
29の一端29Aの反対側の他端29Bが挿入され、円
筒部28の端28Aをかしめることにより、シャフト2
9の他端29Bが円筒部28に固定されている。これに
より、シャフト29がシュラウド17に固定されてい
る。シャフト29の一端29Aにヨーク30が固定され
ている。ヨーク30は、鉄製のリング状板材で構成さ
れ、その周縁30Aとボス部3の前側環状排水部9との
間に隙間Z1(図5に図示)が形成されている。ここ
で、鉄製のヨーク30は永久磁石37からの磁界を成立
させるためのものである。
【0028】ヨーク30には、円形状凹部30Bが形成
されており、円形状凹部30Bとロータ5との隙間は
0.6mmとされ、この隙間が狭いほど永久磁石37の
磁界の作用が高くなるが、円形状凹部30Bとロータ5
は接触はしないことが条件とされる。そして、ヨーク3
0にベースプレート31が軸方向で対向配置されてい
る。このベースプレート31の中央には孔部31Cが形
成されており、この孔部31Cにシャフト29が挿通し
ている。図1,図7に示すように、ベースプレート31
は樹脂製で、3つの突起部32が形成されている。ベー
スプレート31は外方に向いた第3リブ31Aと、環状
フランジ31Bとを有し、第3リブ31Aの先端はシュ
ラウド17の第2リブ21に当接している。これによ
り、シュラウド17と第3リブ31Aの間に密閉空間M
が形成されるので、外部から第2リブ21を通ってきた
水は、密閉空間Mに入り込むことはない。
【0029】また、環状フランジ31Bの先端は磁石用
ヨーク36に当接している。これにより、ベースプレー
ト31内に水が浸入することが防止され、ブラシ34が
水から保護されている。突起部32の各孔部32Aに後
述する磁石用ヨーク36に突設した螺子部材22をそれ
ぞれ貫通させることにより、ベースプレート31は、シ
ュラウド17,シュラウド用ハウジング24に組み付け
られている。
【0030】図6,図9に示すように、ベースプレート
31の上には、4つの断面4角形状のブラシホルダー3
3が突設され、4つのブラシホルダー33は十字状に対
向している。各ブラシホルダー33にブラシ34が径方
向移動可能に保持され、各ブラシ34はそれぞれブラシ
ホルダー33にそれぞれ内蔵したバネ35により内方に
付勢されている。ブラシ34の先端は後述するコンミュ
テータ40の外周面に接触している。各ブラシ34に
は、それぞれ電流を供給するための電線34Aが接続さ
れている。
【0031】さらに、図1に示すように、ヨーク30と
ベースプレート31の間に、磁石用ヨーク36がシャフ
ト29を囲んで配置されている。磁石用ヨーク36の、
ヨーク30側の面には永久磁石37が接着剤により固定
されている。図10に示すように、この永久磁石37は
複数のN極37AとS極37Bを交互に配列してなる。
磁石用ヨーク36の、ベースプレート31側の面には、
螺子部材22が固定されている。螺子部材22がベース
プレート31の突起部32の孔部32A及びシュラウド
17の取付部18の取付孔部19を貫通しており、これ
がナット23で締め付けられることにより、シュラウド
17に、シュラウド用ハウジング,シャフト29,ヨー
ク30,ベースプレート31,磁石用ヨーク36が組み
付けられている。シュラウド用ハウジング24,シャフ
ト29,ヨーク30,ベースプレート31,ブラシ3
4,磁石用ヨーク36,永久磁石37は固定側Xを構成
する。
【0032】そして、シャフト29の両端には、それぞ
れ軸受38,38が装着されている。一方、回転側Yに
おいては、この軸受38,38には、円筒体39が固定
され、この円筒体39上のブラシ当接部にはコンミュテ
ータ40が設けられている。ヨーク30と永久磁石37
の間に上述のロータ5が配置されている。ロータ5の内
周縁5Aはコンミュテータ40に組み付けられ、従っ
て、シャフト29上に回転自在に支持されている。
【0033】ロータ5は、エポキシ樹脂材中に巻線を埋
め込んで偏平形状に構成され、図11に示すように、ロ
ータ5の外周部には環状フランジ部5Bが形成され、こ
の環状フランジ部5Bの内側に強度アップ用の環状リブ
5Cが形成されている。ファン2はポリプロピレン樹脂
で成形されており、ポリプロピレン樹脂は成形性を良く
するために選択されている。
【0034】ロータ5の環状フランジ部5Bがファン2
のボス部3に埋設してインサート成形されることにより
ロータ5と該ボス部3を一体結合している。そして、電
流がブラシ34を介してコンミュテータ40に流れ、さ
らに、ロータ5の巻線を通って他のブラシ34に流れ
る。これにより、永久磁石37からの磁界の影響力を受
けてロータ5が回転する。ロータ5の回転はファン2に
伝達される。
【0035】そして、ヨーク30がシュラウド17に固
定されたシャフト29に固定され、ヨーク30とロータ
5は分離しているので、ロータ5が回転しても、ヨーク
30が回転することなく、従って、ヨーク30での渦電
流の発生が防止され、フラットモータ4における内部温
度の上昇が防止される。しかして、本実施例において
は、ファン2のボス部3の前側はヨーク30で覆われて
おり、ヨーク30からボス内部に水が入り難くなってい
るが、ヨーク30の周縁30Aからファン2のボス部3
の前側環状排水部9にかけての隙間Z1から、僅かの量
の水が浸入する。この水はヨーク30とロータ5の間を
通ってボス部3の前側環状排水部9の最下部9A(図2
に図示)に流れ込む。
【0036】そして、前側環状排水部9の環状湾曲面1
1が断面アール形状になっているので、ファン2の停止
時において、ボス部3の前側環状排水部9の最下部9A
に流れ込んだ水の多くは、表面張力に抗して前側環状排
水部9の環状湾曲面11に止まることなく環状傾斜面1
0に導かれ、さらに、環状傾斜面10から外部に排出さ
れる。また、水の一部は切欠溝7に導かれ、さらに外部
に排出される。
【0037】ここで、環状傾斜面10の傾斜角度が大き
い程、水の排出が良くなるが、最小の傾斜角度θ1=4
°であることは実験により確認されている。また、環状
湾曲面11の半径の値が大きい程、水の排出がよくなる
が、最小の半径R1=2mmであることは実験により確
認されている。また、シュラウド17の第1リブ20,
第2リブ21によりファン2のボス部3の後側環状排水
部14に水が入ることは少なくなるが、第2リブ21か
らファン2のボス部3の後側環状排水部14にかけての
隙間Z2から僅かの水がファン2のボス部3の後側環状
排水部14内に入る。この水は後側環状排水部14の最
下部14A(図2に図示)に流れ込む。
【0038】そして、後側環状排水部14の環状湾曲面
16が断面アール形状になっているので、ファン2の停
止時において、ボス部3の後側環状排水部14の最下部
14Aに流れ込んだ水の多くは、表面張力に抗して後側
環状排水部14の環状湾曲面16に止まることなく環状
傾斜面15に導かれ、さらに、環状傾斜面15から外部
に排出される。また、水の一部は切欠溝13に導かれ、
さらに外部に排出される。
【0039】ここで、環状傾斜面15の傾斜角度が大き
い程、水の排出が良くなるが、最小の傾斜角度θ1=4
°であることは実験により確認されている。また、環状
湾曲面16の半径の値が大きい程、水の排出がよくなる
が、最小の半径R1=2mmであることは実験により確
認されている。なお、上述したように、ベースプレート
31の第3リブ31A及び環状フランジ31Bにより、
ベースプレート31内に水が浸入することが防止されて
いる。
【0040】以上の如き構成によれば、ファン2のボス
部3には前側環状排水部9が形成され、その環状湾曲面
11が断面アール形状になっており、これに続く環状傾
斜面10があるので、ファン2の停止時において、ボス
部3の前側環状排水部9の最下部9Aに流れ込んだ水
を、重力作用で、その環状傾斜面10から外部に排出で
きる。
【0041】従って、ファン2のボス部3の前側環状排
水部9の最下部9Aに水が溜まることなく、特に、気温
低下時に、回転側のファン2のボス部3の前側環状排水
部9から固定側のヨーク30にかけての溜まり水の凍結
によるヨーク30,ファン2のボス部3の破損の虞を解
消できる。また、シュラウド17に第2リブ21が設け
られ、第2リブ21は後側環状排水部14と隙間を隔て
た位置に配置され、さらに、後側環状排水部14の環状
湾曲面16が断面アール形状になっており、これに続く
環状傾斜面15があるので、ファン2の停止時におい
て、ボス部3の後側環状排水部14の最下部14Aに流
れ込んだ水は、重力作用で、その環状傾斜面15から外
部に排出できる。
【0042】従って、ファン2のボス部3の後側環状排
水部14の最下部14Aに水が溜まることなく、特に、
気温低下時に、回転側のファン2のボス部3の後側環状
排水部14から固定側のヨーク30にかけての溜まり水
の凍結によるファン2のボス部3の破損の虞を解消でき
る。なお、本実施例においては、第2リブ21はシュラ
ウド17に設けられているが、第2リブ21をベースプ
レート31に設けることもできる。
【0043】また、本実施例においては、ファン2のボ
ス部3の前側端面6には切欠溝7が形成され、ファン2
のボス部3の後側端面12には切欠溝13がそれぞれ形
成されているが、切欠溝7,切欠溝13は必ずしも無く
ても良い。そして、上述のように、請求項1記載の発明
の一実施例を請求項3記載の発明の実施に係わるモータ
ファンを例に挙げて説明するとともに、請求項2記載の
発明の一実施例を請求項4記載の発明の実施に係わるモ
ータファンを例に挙げて説明したが、請求項1記載の発
明は、請求項3記載の発明の実施例に係わるモータファ
ンに限定されることない。請求項1記載の発明は、孔部
3Aが形成されたボス部3に、ヨーク30とロータ5を
分離してなるフラットモータ4が配置され、ボス部3の
前側端面6から孔部3Aの内周面8にかけて前側環状排
水部9が形成され、ヨーク30がその周縁30Aを前側
環状排水部9と隙間Z1を隔てた位置でシュラウド17
に固定され、ロータ5の外周部がボス部3に一体化され
れば良い。また、請求項2記載の発明は、請求項4記載
の発明の実施例に係わるモータファンに限定されること
はない。請求項2記載の発明は、孔部3Aが形成された
ボス部3に、ヨーク30とロータ5を分離してなるフラ
ットモータ4が配置され、ボス部3の後側端面12から
孔部3Aの内周面8にかけて後側環状排水部14が形成
され、後側環状排水部14と隙間Z2を隔てた位置でシ
ュラウド17またはシュラウド17に設けられたベース
プレート31に第2リブ21が設けられ、ロータ5の外
周部がボス部3に一体化されれば良い。請求項1,2記
載の発明に係わるモータファンを、上述の構造に、例え
ば、図12に示すように、ケーシング107に永久磁石
108を固定し、永久磁石108の径方向内側にブラシ
115を配置し、このブラシ115が接触するためのコ
ンミュテータ113をリング状にして組み合わせた構成
にすることもできる。
【0044】加えて、請求項3記載の発明の実施に係わ
るモータファンにおいては、前側環状排水部9を環状傾
斜面10,環状湾曲面11で構成しているが、請求項1
記載の発明における前側環状排水部を、ボス部3の前側
端面6から孔部3Aの内周面8にかけての傾斜面のみで
構成することもできる。また、請求項4記載の発明の実
施に係わるモータファンにおいては、後側環状排水部1
4を環状傾斜面15,環状湾曲面16で構成している
が、請求項2記載の発明における後側環状排水部を、ボ
ス部3の後側端面12から孔部3Aの内周面8にかけて
の傾斜面のみで構成することもできる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、ボス部の前側端面から孔部の内周面にかけ
て、前側環状排水部が形成されているので、ファンの停
止時において、ボス部の前側環状排水部から外部に排出
される。従って、ボス部の前側環状排水部の最下部に水
が溜まることなく、特に、気温低下時に、回転側のボス
部の前側環状排水部から固定側のヨークにかけての溜ま
り水の凍結によるヨーク,ボス部の破損の虞を解消でき
る。
【0046】請求項2記載の発明によれば、ボス部の後
側端面から孔部の内周面にかけて後側環状排水部が形成
されているので、ファンの停止時において、ボス部の後
側環状排水部の最下部に流れ込んだ水は、その環状傾斜
面から外部に排出される。従って、ボス部の後側環状排
水部の最下部に水が溜まることなく、特に、気温低下時
に、回転側のボス部の後側環状排水部から固定側のリブ
にかけての溜まり水の凍結によるボス部の破損の虞を解
消できる。
【0047】請求項3記載の発明によれば、ボス部には
前側環状溝が形成され、その環状湾曲面が断面アール形
状になっており、これに続く環状傾斜面があるので、フ
ァンの停止時において、ボス部の前側環状溝の最下部に
流れ込んだ水は、その環状傾斜面から外部に排出され
る。従って、ボス部の前側環状溝の最下部に水が溜まる
ことなく、特に、気温低下時に、回転側のボス部の前側
環状溝から固定側のヨークにかけての溜まり水の凍結に
よるヨーク,ボス部の破損の虞を解消できる。
【0048】請求項4記載の発明によれば、ボス部には
後側環状溝が形成され、後側環状溝の環状湾曲面が断面
アール形状になっており、これに続く環状傾斜面がある
ので、ファンの停止時において、ボス部の後側環状溝の
最下部に流れ込んだ水は、その環状傾斜面から外部に排
出される。従って、ボス部の後側環状溝の最下部に水が
溜まることなく、特に、気温低下時に、回転側のボス部
の後側環状溝から固定側の第2リブにかけての溜まり水
の凍結によるボス部の破損の虞を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2,3,4記載の発明の実施例に係
わるモータファンの縦断面図である。
【図2】同モータファンのファンの一部縦断面図であ
る。
【図3】同モータファンのファンの正面図である。
【図4】図3のC方向矢視図である。
【図5】ファンのボス部の拡大図である。
【図6】図1のA方向矢視図である。
【図7】図1のB−B断面図である。
【図8】図1のシュラウド用ハウジングの正面図であ
る。
【図9】ブラシの収容状態を示す断面説明図である。
【図10】図1の永久磁石の正面図である。
【図11】ファンのボス部とロータのインサート成形に
よる接合を示す断面図である。
【図12】従来におけるモータファンの縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 モータファン 2 ファン 3 ボス部 3A 孔部 4 フラットモータ 5 ロータ 6 前側端面 8 内周面 9 前側環状排水部 10 環状傾斜面 11 環状湾曲面 12 後側端面 14 後側環状排水部 15 環状傾斜面 16 環状湾曲面 17 シュラウド 21 第2リブ 29 シャフト 29A 一端 30 ヨーク 30A 周縁 31 ベースプレート 34 ブラシ 36 磁石用ヨーク 37 永久磁石 40 コンミュテータ X 固定側 Y 回転側 Z1 隙間 Z2 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−182251(JP,A) 特開 平5−300689(JP,A) 実開 昭56−25958(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 5/10,7/14,23/54

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 孔部(3A)が形成されたボス部(3)
    に、ヨーク(30)とロータ(5)を分離してなるフラ
    ットモータ(4)が配置され、 ボス部(3)の前側端面(6)から孔部(3A)の内周
    面(8)にかけて前側環状排水部(9)が形成され、 ヨーク(30)がシャフト(29)を介して固定状態に
    され、 ヨーク(30)の周縁(30A)は前側環状排水部
    (9)と隙間(Z1)を隔てた位置にされ、 ロータ(5)の外周部がボス部(3)に一体化されてい
    ることを特徴とするモータファン。
  2. 【請求項2】 孔部(3A)が形成されたボス部(3)
    に、ヨーク(30)とロータ(5)を分離してなるフラ
    ットモータ(4)が配置され、 ボス部(3)の後側端面(12)から孔部(3A)の内
    周面(8)にかけて後側環状排水部(14)が形成さ
    れ、 シュラウド(17)またはシュラウド(17)に設けら
    れたベースプレート(31)に、第2リブ(21)が後
    側環状排水部(14)と隙間(Z2)を隔てた位置で設
    けられ、 ロータ(5)の外周部がボス部(3)に一体化されてい
    ることを特徴とするモータファン。
  3. 【請求項3】 回転側(Y)であって孔部(3A)が形
    成されたボス部(3)と、 ボス部(3)の前側端面(6)から孔部(3A)の内周
    面(8)にかけて形成され、前側端面(6)から後側端
    面(12)に向けて縮径する台形円錐形状の環状傾斜面
    (10)及びこの環状傾斜面(10)に連続して内周面
    (8)に至る断面アール形状の環状湾曲面(11)で構
    成された前側環状排水部(9)と、 ボス部(3)の孔部(3A)内に配置され、固定側
    (X)のシャフト(29)と、 シャフト(29)の一端(29A)に固定され、前側環
    状排水部(9)と隙間(Z1)を隔てた位置に周縁(3
    0A)を形成してなるヨーク(30)と、 ボス部(3)の孔部(3A)内に位置してヨーク(3
    0)に対向配置されたベースプレート(31)と、 ベースプレート(31)に設けられたブラシ(34)
    と、 シャフト(29)上に回転自在に支持されたコンミュテ
    ータ(40)と、 ベースプレート(31)に設けられた磁石用ヨーク(3
    6)と、 磁石用ヨーク(36)に設けられた永久磁石(37)
    と、 ヨーク(30)と永久磁石(37)の間に配置され、コ
    ンミュテータ(40)に固定されたロータ(5)とから
    構成され、 ロータ(5)の外周部はボス部(3)に一体化されてい
    ることを特徴とするモータファン。
  4. 【請求項4】 回転側(Y)であって孔部(3A)が形
    成されたボス部(3)と、 ボス部(3)の後側端面(12)から孔部(3A)の内
    周面(8)にかけて形成され、後側端面(12)から前
    側端面(6)に向けて縮径する台形円錐形状の環状傾斜
    面(15)及びこの環状傾斜面(15)に連続して内周
    面(8)に至る断面アール形状の環状湾曲面(16)で
    構成された後側環状排水部(14)と、 ボス部(3)の孔部(3A)内に配置され、固定側
    (X)のシャフト(29)と、 シャフト(29)の一端(29A)に固定されたヨーク
    (30)と、 ボス部(3)の孔部(3A)内に位置してヨーク(3
    0)に対向配置されたベースプレート(31)と、 後側環状排水部(14)と隙間(Z2)を隔てた位置に
    配置され、シュラウド(17)またはベースプレート
    (31)に設けられた第2リブ(21)と、 ベースプレート(31)に設けられたブラシ(34)
    と、 シャフト(29)上に回転自在に支持されたコンミュテ
    ータ(40)と、 ベースプレート(31)に設けられた磁石用ヨーク(3
    6)と、 磁石用ヨーク(36)に設けられた永久磁石(37)
    と、 ヨーク(30)と永久磁石(37)の間に配置され、コ
    ンミュテータ(40)に固定されたロータ(5)とから
    構成され、 ロータ(5)の外周部はボス部(3)に一体化されてい
    ることを特徴とするモータファン。
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