JP3328670B2 - 切削装置 - Google Patents

切削装置

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JP3328670B2
JP3328670B2 JP27001194A JP27001194A JP3328670B2 JP 3328670 B2 JP3328670 B2 JP 3328670B2 JP 27001194 A JP27001194 A JP 27001194A JP 27001194 A JP27001194 A JP 27001194A JP 3328670 B2 JP3328670 B2 JP 3328670B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は切削装置に関するもので
あり、特に、刃具が装置本体により軸線と交差する方向
に移動可能に支持された切削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の切削装置には、次のように構成
される装置がある。(a)嵌合穴を備えた装置本体と、
(b)その装置本体の嵌合穴に軸方向に移動可能に嵌合
された移動部材と、(c)装置本体の後端側に設けられ
て、移動部材を後端側から前端側に向かって前進させ、
逆向きに後退させる移動部材駆動装置と、(d)装置本
体に軸方向と交差する方向に移動可能に支持され、刃具
を保持する刃具保持部材と、(e)移動部材の進退運動
を刃具保持部材の出入運動に変換する運動変換機構とを
含むように構成されるのである。
【0003】実開平1−38206号のマイクロフィル
ムに記載の切削装置は、その一例である。この切削装置
においては、刃具保持部材としてのチップホルダが装置
本体に、刃具としてのチップを保持する部分が半径方向
へ弾性変形可能に保持されている。また、装置本体内に
は油圧シリンダが設けられており、移動部材としてのピ
ストンロッドの先端部には、後方ほど軸線から遠ざかる
向きに傾斜する傾斜面を有する係合凸部が設けられると
ともに、変位部材の係合凹部に軸方向に相対移動可能に
嵌合されている。変位部材は装置本体に半径方向に移動
可能に支持されており、係合凹部には係合凸部の傾斜面
に対応する傾斜の傾斜面が形成されている。したがっ
て、ピストンロッドが前進させられるとき、変位部材は
傾斜面の斜面の作用により半径方向外向きに移動させら
れる。この変位は、変位部材とチップホルダとの間に設
けられた作用部材によりチップホルダに伝達され、チッ
プホルダのチップを保持する部分が半径方向外向きに変
位させられてチップの刃先が半径方向に微小量突出させ
られる。この突出させられた位置がチップの加工を行う
加工位置である。また、ピストンロッドの後退により、
チップは被加工物の加工面から離間した退避位置へ移動
させられる。装置本体の前部には、ピストンロッドと同
心にアジャストボルトが螺合されており、ピストンロッ
ドの前進限度を規定し、チップの加工位置を規定するよ
うにされている。アジャストボルトの螺合量を調節し、
ピストンロッドの前進限度位置を調節することにより、
チップの加工位置を調節することができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、移動部
材の前進限度を規定する場合、不都合が生ずることがあ
る。例えば、装置本体の前端部が支持部材により支持さ
れている場合、前端部に設けられたアジャストボルトの
操作が支持部材により邪魔されてやり難く、移動部材の
前進限度位置を調節し難いのである。特に、移動部材の
前進により刃具が加工位置へ移動させられる切削装置に
おいては、刃具の加工位置を調節するために移動部材の
前進限度位置を調節することが多く、操作性の悪さは加
工能率の低下をもたらす。また、移動部材の後退限度を
規定することが必要な場合もある。例えば、移動部材の
後退により刃具が加工位置へ移動させられる場合には、
移動部材の後退限度を規定するとともに調節して、刃具
の加工位置を規定し、調節することが必要なのである。
さらに、大径穴部と小径穴部とを備えた段付穴を加工す
る場合のように、刃具の加工位置を2段階に調節するこ
とが必要な場合には、移動部材の前進位置と後退位置と
の両方を規定するするとともに調節することが必要であ
る。事情によっては、刃具の加工位置のみならず退避位
置の調節も必要になることもある。
【0005】しかしながら、上記従来の切削装置におい
ては移動部材の前進限度は規定されるようになっている
が、後退限度を規定することは行われていない。第一な
いし第三の各発明はそれぞれ、刃具を装置本体の軸線と
交差する方向に移動させる移動部材の後退限度が規定さ
れ、調節される切削装置を提供することを課題として為
されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第一発明は、上記の課題
を解決するために、前記(a)装置本体,(b)移動部
材,(c)移動部材駆動装置,(d)刃具保持部材およ
び(e)運動変換機構を含む切削装置に、(f)概して
環状を成し、前記装置本体の前記嵌合穴の内周面と前記
移動部材の外周面との間に回転可能かつ少なくとも後退
不能に配設されるとともに、前記嵌合穴と同心の回転部
材側螺旋面を有する回転部材と、(g)概して環状を成
し、前記装置本体の前記嵌合穴の内周面と前記移動部材
の外周面との間に軸方向に移動可能かつ回転不能に配設
されるとともに、自身のストッパ側螺旋面において前記
回転部材側螺旋面と係合する一方、前向きの当接面にお
いて前記移動部材の後ろ向きの当接面と当接し、移動部
材のそれ以上の後退を阻止するストッパ部材と、(h)
回転部材と前記装置本体との間に設けられ、回転部材を
装置本体に対して回転させることによって、前記回転部
材側螺旋面と前記ストッパ側螺旋面との作用により前記
ストッパ部材の軸方向位置を調節する回転部材回転装置
とを設けたことを要旨とするものである。
【0007】第二発明は、上記の課題を解決するため
に、前記(a)装置本体,(b)移動部材,(c)移動
部材駆動装置,(d)刃具保持部材および(e)運動変
換機構を含む切削装置に、(A)概して環状を成し、前
記装置本体の前記嵌合穴の内周面と前記移動部材の外周
面との間に回転可能かつ軸方向に移動可能に配設される
とともに、装置本体と一体的にかつ前記嵌合穴と同心に
設けられた本体側螺旋面に自身のストッパ側螺旋面にお
いて係合する一方、前向きの当接面において前記移動部
材の後ろ向きの当接面と当接し、移動部材の後退限度を
規定するストッパ部材と、(B)そのストッパ部材と前
記装置本体との間に設けられ、ストッパ部材を装置本体
に対して回転させることによって、前記本体側螺旋面と
前記ストッパ側螺旋面との作用によりストッパ部材の軸
方向位置を調節するストッパ部材回転装置とを設けたこ
とを要旨とするものである。「本体側螺旋面」は、装置
本体そのものに設けてもよく、装置本体とは別の部材に
設け、その部材を装置本体の嵌合穴内に固定してもよ
い。
【0008】第三発明は、上記の課題を解決するため
に、前記(a)装置本体,(b)移動部材,(c)移動
部材駆動装置,(d)刃具保持部材および(e)運動変
換機構を含む切削装置に、(ア)概して環状を成し、前
記装置本体の前記嵌合穴の内周面と前記移動部材の外周
面との間に回転可能かつ少なくとも後退不能に配設され
るとともに、前向きの面に前記嵌合穴と同心で一周以下
のストッパ側螺旋面が形成されたストッパ部材と、
(イ)移動部材と一体的にかつ前記ストッパ側螺旋面と
当接可能に設けられた移動部材側螺旋面と、(ウ)装置
本体と前記ストッパ部材との間に設けられ、ストッパ部
材を装置本体に対して回転させることによって、前記ス
トッパ側螺旋面の前記移動部材側螺旋面に対する相対位
相を変更し、前記移動部材の後退限度位置を調節するス
トッパ部材回転装置とを設けたことを要旨とするもので
ある。
【0009】
【作用】第一発明に係る切削装置において移動部材は、
ストッパ部材に当接して後退限度が規定される。ストッ
パ部材は回転不能とされているため、回転部材が回転部
材回転装置により回転させられれば、回転部材側螺旋面
とストッパ側螺旋面との係合位相が変わり、ストッパ部
材が軸方向に移動させられ、移動部材の後退限度位置が
変えられて刃具の位置が調節される。移動部材の後退に
より刃具が加工位置へ移動させられる切削装置において
は、移動部材の後退限度位置の調節により刃具の加工位
置が調節され、移動部材の前進により刃具が加工位置へ
移動させられる切削装置においては、移動部材の後退限
度位置の調節により刃具の後退位置(加工位置であって
も退避位置であってもよい)が調節される。
【0010】第二発明に係る切削装置において移動部材
は、ストッパ部材に当接して後退限度が規定される。ス
トッパ部材がストッパ部材回転装置により回転させられ
れば、装置本体と一体的に設けられた本体側螺旋面とス
トッパ側螺旋面との係合位相が変わり、ストッパ部材が
軸方向に移動させられて前向きの当接面の軸方向におけ
る位置が変えられ、移動部材の後退限度が変えられる。
【0011】第三発明に係る切削装置においては、移動
部材は移動部材側螺旋面がストッパ部材のストッパ側螺
旋面に当接して後退限度が規定される。移動部材は移動
部材移動装置により移動させられるようになっていて装
置本体に対して相対回転不能であり、ストッパ部材が回
転させられることにより、ストッパ側螺旋面と移動部材
側螺旋面との係合位相が変わり、移動部材の後退限度が
変えられる。
【0012】
【発明の効果】このように第一発明によれば、移動部材
の後退限度が規定され、調節される切削装置が得られ
る。装置本体の後部には移動部材駆動装置が設けられて
おり、また、ストッパ部材は移動部材の後ろ向きの当接
面に当接するのであって、ストッパ部材および回転部材
は、移動部材駆動装置より前であって、少なくとも移動
部材の後ろ向きの当接面より後方、すなわち装置本体の
前部より後方に設けられていることになる。そのため、
例えば、装置本体の前端部が支持部材により支持されて
いても、回転部材の回転操作の妨げにはならず、また、
移動部材駆動装置も回転部材より後方にあって操作の妨
げにはならず、移動部材の後退限度を頻繁に調節するこ
とが必要な場合にも容易に調節することができ、加工能
率が低下することがない。
【0013】第二発明によれば、第一発明と同様に、移
動部材の後退限度が規定,調節され、しかも回転部材が
不要であり、部品点数が少なくて済み、安価な切削装置
が得られる。第三発明によれば、第二発明と同様に、移
動部材の後退限度が規定,調節され、しかも安価な切削
装置が得られる。
【0014】
【発明の望ましい実施態様】以下、本発明の望ましい実
施態様を列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行
う。 (1) 前記装置本体の前端部が支持部材により支持されて
いる請求項1〜3のいずれか1つに記載の切削装置。 (2) 前記装置本体が概して円筒状を成し、前記前端部が
前記支持部材により回転可能に支持されるとともに、後
端部に工作機械の主軸への取付部が設けられた態様(1)
に記載の切削装置。
【0015】(3) 前記装置本体の前部に設けられ、前記
移動部材の前向きの当接面と当接して移動部材の前進限
度位置を規定する前進端ストッパを含む請求項1〜3,
態様(1) ,(2)のいずれか1つに記載の切削装置。 (4) 前記前進端ストッパが前記装置本体の軸方向の雌ね
じ穴に螺合されたアジャストスクリュを含む態様(3) に
記載の切削装置。 この態様の装置においては、アジャストボルトの雌ねじ
穴への螺合量の調節により移動部材の前進限度位置を調
節することができる。移動部材の前進限度位置と後退限
度位置との両方を調節することができ、刃具の前進位置
と後退位置との両方を規定,調節することができる。
【0016】(5) 前記回転部材回転装置が、前記装置本
体に、装置本体の軸線と直角に立体交差する軸線まわり
に回転可能かつ軸方向に移動不能に設けられたウォーム
と、前記回転部材と一体的に設けられ、ウォームと噛み
合うウォームホイールとを含む請求項1,態様(1) 〜
(4) のいずれか1つに記載の切削装置。 この態様の装置においては、ウォームが回転させられる
ことによりウォームホイールが回転させられるとともに
回転部材が回転させられ、ストッパ部材の軸方向の位置
が調節されて移動部材の後退限度位置が調節される。ウ
ォームホイールは回転部材に直接設けてもよく、別に設
けて回転部材に固定してもよい。ウォームホイールは、
全周に歯を有するものでもよく、一部にストッパ部材を
移動させるのに必要な歯が形成されたものでもよい。
【0017】(6) 前記ストッパ部材回転装置が、前記装
置本体に、装置本体の軸線と直角に立体交差する軸線ま
わりに回転可能かつ軸方向に移動不能に設けられたウォ
ームと、前記ストッパ部材と一体的に設けられ、ウォー
ムと噛み合うウォームホイールとを含む請求項2,3,
態様(1) 〜(4) のいずれか1つに記載の切削装置。スト
ッパ部材が回転させられるときに螺旋面の作用によりス
トッパ部材が軸方向に移動させられる場合、ウォームホ
イールは、ストッパ部材の軸方向の移動を許容しつつウ
ォームと噛み合うものとされ、ウォームとウォームホイ
ールとの噛合いが外れることはなく、ウォームの回転操
作により移動部材の後退限度位置を調節可能な状態に保
たれる。ウォームホイールはストッパ部材に直接設けて
もよく、別に設けてストッパ部材に固定してもよい。ウ
ォームホイールは、全周に歯を有するものでもよく、一
部にストッパ部材を軸方向に移動させるのに必要な歯が
形成されたものでもよい。
【0018】(7) 前記回転部材回転装置が、前記装置本
体に、装置本体の軸線と直角に立体交差する直線に沿っ
て移動可能に設けられたラックと、そのラックを移動さ
せるラック移動装置と、前記回転部材と一体的に設けら
れ、前記ラックと噛み合うピニオンとを含む請求項1,
態様(1) 〜(4) のいずれか1つに記載の切削装置。
【0019】(8) 前記ストッパ部材回転装置が、前記装
置本体に、装置本体の軸線と直角に立体交差する直線に
沿って移動可能に設けられたラックと、そのラックを移
動させるラック移動装置と、前記ストッパ部材と一体的
に設けられ、ラックと噛み合うピニオンとを含む請求項
2,3,態様(1) 〜(4) のいずれか1つに記載の切削装
置。この態様の装置においてはラックがラック移動装置
によって移動させられることによりピニオンが回転させ
られ、ストッパ部材が回転させられて移動部材の後退限
度が調節される。ストッパ部材が回転させられるときに
螺旋面の作用によりストッパ部材が軸方向に移動させら
れる場合、ピニオンは、ストッパ部材の軸方向の移動を
許容しつつラックと噛み合うものとされ、ピニオンがス
トッパ部材と共に回転しつつ軸方向に移動してもラック
との噛み合いが外れることはなく、後退限度を調節可能
な状態に保たれる。
【0020】
【実施例】以下、第一発明を回転切削装置に適用した実
施例を図面に基づいて詳細に説明する。図8において1
0は主軸である。主軸10は、図示しない主軸回転駆動
装置により自身の軸線まわりに回転させられるととも
に、図示しない主軸移動装置により軸線に平行な方向に
移動させられる。
【0021】主軸10は円筒状を成し、前端面に装置本
体12が固定されている。装置本体12は、結合装置1
4(図1参照)により一体的に結合された第一部材16
と第二部材18とを有する。第一部材16は、断面形状
が小判形を成すチップ保持部20(図9参照)と、チッ
プ保持部20の後端面に突設された円形断面の軸部22
と、軸部22の突出端部に設けられ、軸部22より大径
の取付部24とを有する。第一部材16は、取付部24
の端面において主軸10の前端面に当接させられるとと
もに嵌合部26が主軸10の中心孔に嵌合された状態で
複数本のボルト28(図には1本のみ示されている)に
より主軸10に固定されており、かつ、取付部24に突
設されたドライブピン30と主軸10のピン孔との嵌合
により主軸10の回転が第一部材16に伝達される。
【0022】第一部材16のチップ保持部20の軸方向
の中間部には、図9に示すように、直径方向に隔たった
2個所にそれぞれ、第一部材16の軸線に平行なチップ
取付面34,36が形成され、チップ38,40を保持
するチップ保持体42,44が着脱可能に固定される。
チップ40はチップ38より僅かに回転中心線側へ引っ
込んだ位置に取り付けられている。また、チップ保持部
20の前端面には、図9に示すようにドライブピン50
が突設されている。
【0023】第一部材16内には、軸方向に貫通する嵌
合穴52が形成されている。嵌合穴52は、チップ保持
部20の前端面に開口する側が大径の段付状を成し、大
径穴部54の開口部には、前端側ほど直径が漸増するテ
ーパ嵌合穴56が形成されている。嵌合穴52の小径穴
部58には、円形断面の係合軸60が軸方向に相対移動
可能に嵌合されている。係合軸60は、小径穴部58に
嵌合される嵌合軸部62と、嵌合軸部62より径の大き
い係合部63とを有する。嵌合軸部62の後端部には、
主軸10内に相対移動可能かつ相対回転不能に配設され
た図示しないドローバーが軸方向に移動不能に連結さ
れ、ドローバーが油圧シリンダを有するドローバー移動
装置によって軸方向に移動させられることにより係合軸
60が軸方向に移動させられる。
【0024】嵌合軸部62の軸方向の中間部には、図1
に示すように軸線に平行な係合凹部としての係合溝64
が形成されている。この係合溝64には、第一部材16
に固定されたドライブピン66の先端部が係合軸60の
軸方向において相対移動可能に嵌合されており、係合軸
60は第一部材16と共に回転する。
【0025】前記係合部63の後ろ側には、円環状の当
接面72が形成されている。係合部63には、図1およ
び図9に示すように、直径方向に延びる矩形状の開口7
4と、直径が開口74の幅より大きく、開口74に連通
する円形断面の嵌合穴76とが形成され、それにより開
口74の幅方向に隔たった2個所にそれぞれ、半径方向
内向きの係合突部78が形成されている。
【0026】装置本体12を構成する前記第二部材18
は、第一部材16のチップ保持部20とほぼ同じ大きさ
の小判形の取付部80と、取付部80の後端面に突設さ
れ、前記テーパ嵌合穴56に対応したテーパ嵌合突部8
2と、取付部80の前端面に突設され、断面形状が取付
部80より小さい円形断面のチップ保持部84と、チッ
プ保持部84の前端面に突設され、チップ保持部84よ
り小径の被支持部86とを有する。
【0027】テーパ嵌合突部82には、軸線に平行な平
面による平面取りが施されてており、その結果形成され
た平面88には軸線に対して直角に延び、断面形状が三
角形を成す係合溝90が複数本平行に形成されている。
取付部80のテーパ嵌合突部82が突設された後端面に
は、図10に示すように、第二部材18の軸線を中心と
する部分円弧状を成すピン係合穴92が形成されてい
る。
【0028】チップ保持部84の周方向に隔たった2個
所にはそれぞれチップ取付面96,98が形成され、チ
ップ100,102を保持したチップ保持体104,1
06が着脱可能に固定される。チップ100,102
は、前記チップ38,40より回転中心線側に設けら
れ、かつ、チップ102はチップ100より僅かに回転
中心線側に設けられている。
【0029】第二部材18内には、第二部材18と同心
であって軸方向に延び、テーパ嵌合突部82の端面に開
口する嵌合穴110と、第二部材18の軸線に対して偏
心させられ、第二部材18の前端面と嵌合穴110とに
開口する偏心穴112とが形成されている。これら嵌合
穴110および偏心穴112には駆動軸114が軸方向
に移動可能に嵌合されている。駆動軸114は、嵌合穴
110に隙間を残して緩く嵌合される大径部116と、
その大径部116の後端面に突設され、大径部116よ
り小径でかつ同心の同心軸部118と、大径部116の
前端面に突設され、大径部より小径でかつ偏心した偏心
軸部120とを有する。
【0030】駆動軸114の大径部116には、外周面
に開口し、軸方向に平行に延びる係合凹部としての係合
溝122が形成されるとともに、第二部材18に固定さ
れたドライブピン124の先端部が嵌合され、駆動軸1
14が第二部材18に相対回転不能かつ軸方向に移動可
能に保持されている。駆動軸114の同心軸部118
は、嵌合穴110の開口部に嵌合され螺合されたプラグ
126と摺動可能に嵌合されており、このプラグ126
と大径部116との間には付勢手段の一種である弾性部
材としてのスプリング128が配設され、駆動軸114
が偏心穴112側へ移動する前進方向に付勢されてい
る。さらに、同心軸部118の後端面には、T字形の係
合部130が突設されている。
【0031】偏心軸部120の前部には、図11および
図12に示すように、軸方向に平行でかつ互に平行な2
平面による平面取りが施されており、その結果、2平面
132,134を備えて断面形状がほぼ矩形を成す駆動
部136が形成されている。駆動部136の一方の平面
134には、偏心軸部120の軸線に対して傾斜した方
向に延びる係合突起138が形成されている。
【0032】駆動部136は、チップ保持部84に嵌合
されたスライダ142を貫通して延びている。スライダ
142は断面形状が円形を成し、チップ保持部84の軸
線を通り、直径方向に貫通して形成された貫通穴144
にOリング145によりシールされて摺動可能に嵌合さ
れている。スライダ142内には、図12に示すよう
に、一端面に開口する刃具嵌合穴146が形成され、バ
イト148が嵌合されてねじ150により固定されてい
る。スライダ142にはまた、それの軸方向に延びる係
合凹部としての係合溝152が形成され、チップ保持部
84に嵌合された係合ピン154の先端部が係合させら
れて相対回転が防止されている。
【0033】スライダ142には、図1および図12に
示すように、断面形状が矩形を成し、スライダ142を
それの軸方向に直角に貫通する嵌合穴158,嵌合穴1
58の側壁面に前端ほどバイト148に接近する向きに
傾斜して形成された傾斜溝160が形成されている。傾
斜溝160の傾斜は、前記偏心軸部120に形成された
係合突起138の傾斜と同じであり、また、傾斜溝16
0のバイト148とは反対側の側部は、バイト148側
の部分より深くされている。
【0034】上記嵌合穴158および傾斜溝160には
それぞれ、偏心軸部120に形成された駆動部136お
よび係合突起138が摺動可能に嵌合されている。ま
た、傾斜溝160の深い部分には板材164が嵌合さ
れ、ねじ166,168によってチップ保持部84に対
して相対移動不能とされている。ねじ166,168の
調節により板材164とそれに対向する傾斜溝160の
溝壁面との間の間隔が調節され、係合突起138が必要
最小限の隙間で傾斜溝160と係合するようにされる。
【0035】駆動軸114が前進させられれば、係合突
起138および傾斜溝160の斜面の作用により、スラ
イダ142はバイト148が装置本体12の回転中心線
に接近する向きに後退させられ、バイト148は被加工
物の加工面から離れた退避位置へ移動させられる。係合
軸60と駆動軸114との結合体を便宜上移動部材18
0と称することとするが、バイト148の退避位置は移
動部材180の前進限度位置を規定することにより規定
され、移動部材180の前進限度位置は、ドローバー移
動装置を構成する油圧シリンダのピストンのストローク
エンドにより規定される。駆動軸114が後退させられ
れば、スライダ142はバイト148が装置本体12か
ら突出する向きに前進させられ、バイト148は加工面
を加工する加工位置へ移動させられる。なお、貫通穴1
44のバイト148が突出させられる側とは反対側の開
口は、チップ保持部84に固定された蓋170により塞
がれ、クーラントや切削屑等の侵入が防止されている。
駆動軸114に構成される移動部材180の後退限度の
規定については後に述べる。
【0036】偏心穴112の先端部には、図1に示すよ
うに雌ねじ穴174が形成されるとともに、2個のアジ
ャストスクリュ176が螺合されている。また、被支持
部86の外周面には、キー178が軸方向に平行に固定
されている。第二部材18が第一部材16から取り外さ
れた状態では、駆動軸114はスプリング128により
付勢され、偏心軸部120がアジャストスクリュ176
に当接した状態に保たれる。アジャストスクリュ176
の螺合量は、以下に説明するように、第二部材18を第
一部材16に保持させる場合、テーパ嵌合突部82をテ
ーパ嵌合穴56に嵌合したとき、ドローバー移動装置に
より前進させられて駆動軸114に係合可能な位置にあ
る係合軸60の係合部63の嵌合穴76に、駆動軸11
4の係合部130を嵌合することができる軸方向の取付
隙間が確保される位置に駆動軸114を位置決めする量
とされている。なお、第二部材18が第一部材16に保
持された状態において、ドローバー移動装置を構成する
油圧シリンダのピストンのストロークエンドにより規定
される前進限度位置へ移動部材180が前進させられた
状態では、駆動軸114はアジャストスクリュ176に
当接しない。
【0037】第二部材18を第一部材16に保持させる
場合には、テーパ嵌合突部82をテーパ嵌合穴56に嵌
合する。このとき、係合軸60はドローバー移動装置に
より前進させられて、駆動軸114に係合可能な位置に
ある。また、第二部材18においては、駆動軸114が
スプリング128により付勢され、アジャストスクリュ
176により前進限度を規定されて係合部130が係合
軸60の係合部63の嵌合穴76に嵌合可能とされてい
る。
【0038】テーパ嵌合突部82をテーパ嵌合穴56に
嵌合するときには、係合部130と係合軸60の開口7
4との位相を一致させた状態でテーパ嵌合突部82をテ
ーパ嵌合穴56に嵌合し、係合部130を開口74を通
って嵌合穴76に嵌合させるとともに、第一部材16の
前端面に突設されたドライブピン50をピン係合穴92
に嵌入させる。この状態でドライブピン50がピン係合
穴92の端面に当接するまで第一部材16と第二部材1
8とを相対回転させれば、係合部130が開口74の両
側に設けられた一対の係合突部78に係合する状態にな
る。したがって、係合軸60が後退させられれば、係合
突部78が係合部130に係合し、スプリング128の
付勢力に抗して同心軸部118を嵌合穴52内に引き込
む。
【0039】テーパ嵌合突部82がテーパ嵌合穴56に
嵌合された状態で、第一部材16と第二部材18とは結
合装置14により結合される。結合装置14を説明す
る。第一部材16のチップ保持部20の前部には、図1
3に示すように、テーパ嵌合穴56の内周面に開口し、
チップ保持部20の半径方向に延びる嵌合穴190およ
びチップ保持部20の外周面に開口し、嵌合穴190と
同心の雌ねじ穴192が形成され、嵌合穴190にはロ
ック部材194が軸方向に移動可能に嵌合され、雌ねじ
穴192には締付ねじ196が螺合されている。
【0040】ロック部材194は、図14に示すように
断面形状が円形を成し、雌ねじ穴198が形成されてい
る。ロック部材194の外周面には軸線方向に平行に延
びる溝200が形成され、これにチップ保持部20の半
径方向に螺合された係合ピン202(図13参照)の先
端部が嵌入させられることにより、ロック部材194の
軸線方向の相対移動が許容されつつ回転が防止されてい
る。
【0041】ロック部材194の一方の端面には、図1
5に示すように、断面形状が三角形を成し、互に平行に
延びる複数の係合歯206が形成されている。ロック部
材194の外周面にはまた、軸方向に延びる切欠208
が形成されるとともに、係合歯206が形成された側ほ
ど軸線から離れる向きに傾斜させられた傾斜面210が
形成されている。
【0042】前記締付ねじ196内には、軸方向に貫通
する段付穴214が形成されており、この段付穴214
を通ってロック部材194の雌ねじ穴198に連結ねじ
216が螺合されている。連結ねじ216はねじ部21
8,軸部219および頭部220を有し、ねじ部218
は段付穴214を通って雌ねじ穴198に、軸部219
がロック部材194に当接するまで螺合されている。ロ
ック部材194と締付ねじ196とが連結ねじ216に
より相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に結合され
ているのであり、締付ねじ196の正回転によりテーパ
嵌合穴56側へ前進させられ、逆回転により後退させら
れる。なお、段付穴214のロック部材194側とは反
対側の大径の開口部は、六角形断面の工具係合穴部とさ
れている。
【0043】チップ保持部20にはまた、結合装置14
より前側の部分に、軸方向に延び、チップ保持部20の
前端面と嵌合穴190とに開口する円形断面の嵌合穴2
22が形成されるとともに、突出部材224が軸方向に
移動可能に嵌合されている。突出部材224は断面形状
が円形を成し、中間部には係合凹部としての環状溝22
6が、また、一端部には先端ほど直径が漸減するテーパ
係合部232がそれぞれ設けられている。チップ保持部
20にはさらに、チップ保持部20の半径方向に延び、
チップ保持部20の外周面と嵌合穴222とに開口する
雌ねじ穴236が形成されるとともに、ねじ部材238
が螺合されている。このねじ部材238の先端部には係
合突起240が形成されており、前記突出部材224の
環状溝226に嵌入することにより突出部材224の嵌
合穴222からの抜出しを防止している。
【0044】前述のようにテーパ嵌合突部82がテーパ
嵌合穴56に嵌合されるとき、ロック部材194はテー
パ嵌合穴56から退避させられていて、テーパ嵌合突部
82のテーパ嵌合穴56内への嵌合および相対回転を許
容する。テーパ嵌合突部82のテーパ嵌合穴56への嵌
合および相対回転によりロック部材194と平面88と
が対向する状態とされた後、締付ねじ196が締め付け
られ、ロック部材194がテーパ嵌合穴56内へ移動さ
せられる。それにより係合歯206の先端側ほど前方へ
傾斜した傾斜面242が係合溝90の半径方向外側ほど
後方へ傾斜した傾斜面244に係合し、斜面の作用によ
り、テーパ嵌合突部82がテーパ嵌合穴56内に引き込
まれてしまり嵌合させられるとともに、チップ保持部2
0の前端面と取付部80の後端面とが押圧される。ま
た、突出部材224は第二部材18の取付部80により
押されて嵌合穴222内に押し込まれ、テーパ係合部2
32がロック部材194の切欠208内に位置する状態
となる。
【0045】第二部材18を第一部材16から取り外す
場合には、締付ねじ196の螺合が緩められてロック部
材194がテーパ嵌合穴56から離脱する向きに移動さ
せられ、係合歯206が係合溝90から離脱させられ
る。このとき、ロック部材194に形成された傾斜面2
10が突出部材224のテーパ係合部232に係合し、
斜面の作用により突出部材224を嵌合穴190から抜
け出す向きに移動させる。それにより図13に二点鎖線
で示すように、突出部材224がチップ保持部20の前
面から突出させられ、第二部材18の取付部80を押し
て第一部材16から離間させ、テーパ嵌合突部82とテ
ーパ嵌合穴56とのしまり嵌合を解くため、第二部材1
8を第一部材16から取り外すことができる。突出部材
224とロック部材194の傾斜面210とが第二部材
18を第一部材16から突き出す突出装置248を構成
しているのである。
【0046】このように第二部材18は第一部材16に
結合されるとともに、前端部は図示しない支持部材によ
り支持される。支持部材には、軸受が主軸10の回転軸
線と同心に設けられ、軸受のインナレースにはキー溝が
設けられている。第一部材16に取り付けられた第二部
材18は、被支持部86が軸受に嵌合されるとともにキ
ー178がキー溝に嵌合され、軸受を介して支持部材に
より回転可能に支持される。
【0047】前記第一部材16内には、図1に示すよう
に移動部材180の後退限度を規定する後退限度規定装
置260が設けられている。嵌合穴52の大径穴部54
の内周面と係合軸60の嵌合軸部62の外周面との間に
は、円環状の回転部材262が回転可能に嵌合されてい
る。回転部材262の外周面には、図2および図4に示
すように部分円環状の係合溝264が形成され、この係
合溝264に第一部材16に固定された係合ピン266
の先端部が嵌入させられることにより、回転部材262
の軸方向の移動が阻止されるとともに、回転が一定角度
範囲(本実施例においては100度)に規制されてい
る。
【0048】回転部材262の外周面には、第一部材1
6内に配設されたウォーム268と噛み合う歯270が
全周にわたって形成されている。回転部材262と一体
的にウォームホイール272が形成されているのであ
る。また、回転部材262の前端面は、図2および図3
示すように、回転体側螺旋面274とされている。回転
体側螺旋面274は、それの母線が回転部材262の中
心線に直角な螺旋面であり、回転部材262と同心にほ
ぼ全周にわたって形成されている。
【0049】図9に示すように、第一部材16内には、
第一部材16の軸線と直角に立体交差する段付状の嵌合
穴278が形成され、それの大径穴部280内に前記ウ
ォーム268が回転可能に嵌合されている。大径穴部2
80の開口部には雌ねじ穴282が形成されてねじ部材
284が螺合され、大径穴部280の底面と共同してウ
ォーム268の軸方向の移動を防止している。ウォーム
268の、嵌合穴278の小径穴部286に対向する端
面には工具係合穴288(図1参照)が形成されてお
り、小径穴部286から挿入された工具によるウォーム
268の回転操作によって回転部材262が回転させら
れる。
【0050】嵌合穴52の大径穴部54の内周面と、係
合軸部62の回転部材262からの突出端部の外周面と
の間には、図1に示すように、ストッパ部材290が回
転不能かつ軸方向に移動可能に設けられている。ストッ
パ部材290の外周面には、図5および図7に示すよう
に、軸方向に平行に延びる係合凹部としての係合溝29
2が形成されるとともに、第一部材16に固定された係
合ピン294の先端部が、係合突部として係合させられ
ており、ストッパ部材290の回転が阻止されている。
【0051】ストッパ部材290の前端面は円環状の当
接面296とされ、後端面には、図5ないし図7に示す
ように、前記回転体側螺旋面274に対応するストッパ
側螺旋面298が同心にかつほぼ全周にわたって形成さ
れている。ストッパ部材290は、付勢手段の一種であ
る弾性部材としてのスプリング300により付勢され、
ストッパ側螺旋面298が回転体側螺旋面274に常時
当接させられている。
【0052】以上のように構成された回転切削装置は、
非加工時には、装置本体12の被支持部86が支持部材
の嵌合穴から離脱させられて、支持部材との間に被加工
物がセットされる距離を隔てた退避位置に退避させられ
ている。また、移動部材180(係合軸60と駆動軸1
14との結合体)は前進限度位置にあり、バイト148
は退避位置に位置決めされている。図8に二点鎖線で示
されている被加工物W(図示の被加工物Wはハウジング
であり、本回転切削装置はそのハウジングの二つの壁に
形成された貫通穴の加工を行う)がセットされた後、装
置本体12が前進させられ、被加工物Wに予め形成され
た下穴を通って被支持部86が支持部材の嵌合穴に嵌合
され、回転可能に支持される。この状態ではバイト14
8は退避位置に維持されている。
【0053】装置本体12の前進は、バイト148の刃
先が座ぐり穴W3の底面と一致する位置で停止させられ
る。そして、主軸10が回転させられるとともに、移動
部材180が、係合部63がストッパ部材290に当接
するまで後退させられて、バイト148が加工位置へ前
進させられる。この加工位置への前進時にバイト148
は座ぐり穴W3の底面の加工を行う。
【0054】次いで装置本体12が前進させられ、バイ
ト148が座ぐり穴W3の内周面の加工を行う。この加
工後、装置本体12が更に前進させられることにより、
4個のチップ38,40,100,102がそれぞれ切
削加工を行う。チップ40は貫通穴W1の内周面加工を
行い、チップ38はその貫通穴W1の開口周縁の面取り
加工を行う。一方、チップ102は被加工物Wの座ぐり
穴W2の内周面と底面との加工を行い、チップ100は
座ぐり穴W2の開口周縁の面取り加工を行うのである。
【0055】これらの加工が終了した状態においては、
バイト148は図8に示すように、座ぐり穴W3の前方
へ出外れており、かつ加工位置にある。そのため、加工
後、バイト148が退避位置へ後退させられ、座ぐり穴
W3の底面の内周縁より回転軸線側へ外れた状態で回転
切削工具を後退させ、被加工物Wから抜き出すことがで
きる。この状態で、被加工物Wが次に加工を施されるべ
き被加工物に交換される。
【0056】被加工物の下穴の寸法が変わった場合、バ
イト148の刃が摩耗した場合等には、移動部材180
の後退限度の調節によりバイト148の加工位置が調節
される。移動部材180が前進端位置へ移動させられた
状態でウォーム268の工具係合穴288に工具が係合
され、ウォーム268が回転させられることにより、ウ
ォームホイール272が回転させられるとともに回転部
材262が回転させられる。ストッパ部材290は回転
を阻止されているため、回転部材262が回転させられ
るとき、回転体側螺旋面274とストッパ側螺旋面29
8との係合位相が変わり、ストッパ部材290がスプリ
ング300の付勢力に抗して、あるいはスプリング30
0により付勢されて軸方向に移動させられ、移動部材1
80の後退限度位置が調節されてバイト148の加工位
置が調節されるのである。
【0057】ウォーム268は装置本体12の軸方向に
おける中央近傍にあり、また、装置本体12の軸線と直
角に立体交差する向きに設けられていて、装置本体12
に直角な方向から工具を用いて回転操作されるようにな
っているため、装置本体12の前後にそれぞれ支持部材
および主軸移動装置等が設けられているが、それらに邪
魔されることなく、ウォーム268を回転操作すること
ができる。装置本体12を支持部材に支持させたままの
状態でウォーム268を回転操作することもできる。
【0058】回転体側螺旋面274およびストッパ側螺
旋面298はそれぞれ、回転部材262とストッパ部材
290との端面に形成されており、互に広い面積で当接
する。また、回転部材262が大径穴部54の底面(肩
面)、移動部材180の当接面72がストッパ部材29
0の当接面296にそれぞれ広い面積で当接する。その
ため、移動部材180は後退限度位置において強固に支
持される。本実施例においては、移動部材180の後退
によりバイト148が加工位置へ移動させられ、移動部
材180が後退限度位置へ移動させられた状態で加工が
行われるため、移動部材が後退限度位置において強固に
支持されれば切削抵抗を強固に受けることができ、バイ
ト148位置に変動が生ずることがなく、精度良く加工
を行うことができる。特に、回転体側螺旋面274およ
びストッパ側螺旋面298はそれぞれ、回転部材262
およびストッパ部材290の端面にほぼ全周にわたって
形成されており、かつ、回転部材262の回転角度範囲
は100度に限定されているため、回転体側螺旋面27
4とストッパ側螺旋面298との係合位相が変わって
も、両者の当接部は中心角が180度より大きく、回転
部材262とストッパ部材290とに相対的な傾きが生
じることが良好に回避され、移動部材180が強固に支
持される。
【0059】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、図示しないドローバーおよびドローバー移
動装置が移動部材駆動装置を構成し、スライダ142が
刃具保持部材を構成し、駆動軸114に設けられた係合
突起138およびスライダ142に形成された傾斜溝1
60が運動変換機構を構成し、ウォーム268,ウォー
ムホイール272を含む回転部材回転装置が、回転体側
螺旋面274およびストッパ側螺旋面298と共に後退
限度調節装置を構成するとともに、ストッパ部材290
と共に、後退限度位置の調節可能な後退限度規定装置2
60を構成している。
【0060】なお、上記実施例においては、回転部材2
62およびストッパ部材290が設けられ、回転部材2
62を回転させることによりストッパ部材290の軸方
向の位置を調節し、移動部材180の後退限度位置が調
節されて刃具としてのバイト148の加工位置が調節さ
れるようになっていたが、図16に示すように、ストッ
パ部材310を回転させて移動部材180の後退限度位
置を調節してもよい。
【0061】嵌合穴52の大径穴部54の内周面と係合
軸60の嵌合軸部62の外周面との間には、円環状の螺
旋面形成部材312が嵌合されている。螺旋面形成部材
312に形成された外周面に開口するピン嵌合穴314
には、第一部材16に固定されたピン316が嵌合さ
れ、螺旋面形成部材312の回転および移動が阻止され
ている。螺旋面形成部材312の前端面には、本体側螺
旋面318が同心に形成されている。
【0062】大径穴部54の内周面と、嵌合軸部62の
螺旋面形成部材312から突出した部分の外周面との間
には、前記ストッパ部材310が回転可能かつ軸方向に
移動可能に嵌合されている。ストッパ部材310の外周
部には、ウォーム320と噛み合う歯322が全長かつ
全周にわたって形成されたウォームホイール324が一
体に設けられている。ウォームホイール324の歯32
2は、ストッパ部材310の軸方向の移動を許容しつつ
ウォーム320と噛み合う形状とされている。ストッパ
部材310の前端面には円環状の当接面326が形成さ
れ、後ろ側にはストッパ側螺旋面328がほぼ全周にわ
たって形成されるとともに、スプリング330により付
勢され、本体側螺旋面318に当接させられている。
【0063】工具係合穴332に工具が係合させられ、
ウォーム320が回転させられればストッパ部材310
が回転させられ、本体側螺旋面318とストッパ側螺旋
面328との斜面の作用により、ストッパ部材310が
軸方向に移動させられて移動部材180の後退限度位置
が調節され、バイトの加工位置が調節される。その他の
構成は前記実施例と同じであり、対応する部分には同一
の符号を付して説明を省略する。本実施例は、第二発明
の一実施例である。本実施例においては、ウォーム32
0およびウォームホイール324を含むストッパ部材回
転装置が、本体側螺旋面318,ストッパ側螺旋面32
8と共に後退限度調節装置を構成するとともに、ストッ
パ部材310と共に後退限度規定装置を構成している。
【0064】図17に示すように、移動部材340に移
動部材側螺旋面342を設け、後退限度を規定してもよ
い。本実施例は第三発明の一実施例である。移動部材3
40は前記移動部材180と同様に、係合軸344が駆
動軸346に係合させられることにより構成されてい
る。嵌合穴52の大径穴部54の内周面と、係合軸34
4の嵌合軸部347の外周面との間には、円環状のスト
ッパ部材348が回転可能かつ軸方向に移動不能に嵌合
されている。ストッパ部材348に形成された部分円環
状の係合溝350には、第一部材16に固定された係合
ピン352が嵌入させられ、ストッパ部材348の回転
が一定角度範囲内で許容されるとともに軸方向の移動が
阻止されている。
【0065】ストッパ部材348には、ウォーム354
と噛み合う歯356を有するウォームホイール358が
一体に形成され、前端面にストッパ側螺旋面360が形
成されている。
【0066】係合軸344の係合部362の円環状の後
端面に前記移動部材側螺旋面342が形成されており、
移動部材側螺旋面342がストッパ側螺旋面360に当
接することにより、移動部材340の後退限度が規定さ
れる。ウォーム354の工具係合穴364に工具が係合
させられて回転させられ、ストッパ部材348が回転さ
せられることによりストッパ側螺旋面360と移動部材
螺旋面342との相対位相が変更され、移動部材340
の後退限度位置が調節される。本実施例においては、ウ
ォーム354およびウォームホイール358を含むスト
ッパ部材回転装置が、移動部材側螺旋面342,ストッ
パ側螺旋面360と共に後退限度調節装置を構成すると
ともに、ストッパ部材348と共に後退限度規定装置を
構成している。
【0067】上記各実施例において、螺旋面はストッパ
部材,回転部材あるいは移動部材の端面に形成されてい
たが、図18に示すように、ねじ面としてもよい。本実
施例においては、嵌合穴52の大径穴部54の内周面と
係合軸60の嵌合軸部62の外周面との間に雌ねじ部材
370が嵌合されている。雌ねじ部材370は断面形状
が円形を成し、外周面に開口する円環状の係合溝372
に係合ピン374が係合させられ、雌ねじ部材370の
回転が許容され、軸方向移動が阻止されている。雌ねじ
部材370には、ウォーム376と噛み合う歯378を
有するウォームホイール380が一体に形成されてい
る。
【0068】大径穴部54の内周面と嵌合軸部62の雌
ねじ部材370からの突出部の外周面との間には、雄ね
じ部材386が嵌合されるとともに雌ねじ部材370に
螺合されている。雄ねじ部材386は、外周面に開口
し、軸方向に延びる係合溝388を備え、その係合溝3
88に第一部材16に固定された係合ピン390が嵌入
させられることにより、軸方向の移動が許容され、回転
が阻止されている。したがって、工具係合穴392に工
具が係合され、ウォーム376が回転させられて雌ねじ
部材370が回転させられれば、雄ねじ部材386が軸
方向に移動させられ、当接面394の軸方向の位置が変
えられ、移動部材180の後退限度が変えられる。本実
施例においては雌ねじ部材370が回転部材を構成し、
雄ねじ部材386がストッパ部材を構成し、雌ねじ部材
370と雄ねじ部材386のねじ山面が螺旋面を構成
し、ウォーム376およびウォームホイール380が回
転部材回転装置を構成し、雌ねじ部材370および雄ね
じ部材386と共に後退限度調節装置を構成するととも
に、後退限度規定装置を構成している。
【0069】上記各実施例においてストッパ部材は、ウ
ォームおよびウォームホイールを含む回転装置により回
転させられるようになっていたが、図19および図20
に示すストッパ部材回転装置400のように、ラック4
02およびピニオン404を含むものとしてもよい。
【0070】本実施例においては、図16に示す実施例
と同様に、嵌合穴52の大径穴部54の内周面と係合軸
60の嵌合軸部62の外周面との間に、本体側螺旋面4
06が形成された螺旋面形成部材408が、ピン409
の係合穴411への嵌合により、軸方向の移動および回
転を阻止された状態で嵌合されている。大径穴部54の
内周面と嵌合軸部62の螺旋面形成部材408からの突
出部の外周面との間に、前記ピニオン404が回転可能
に嵌合されている。ピニオン404には、歯410が全
長および全周にわたって形成されるとともに、後側の端
面には、ストッパ側螺旋面412が形成されている。
【0071】ラック402は、図20に示すように、第
一部材16に軸線と直角に立体交差して形成された嵌合
穴414に軸方向に移動可能に嵌合されるとともに、ね
じ部材416が螺合されている。ねじ部材416は、嵌
合穴414に対して偏心して形成された偏心穴418に
嵌合され、ラック402に偏心して螺合されており、そ
れによりラック402の回転が阻止されている。ねじ部
材416の軸方向の移動は、それの頭部が偏心穴418
の底面とC形止輪419とによって構成される軸方向移
動防止装置により防止されている。
【0072】ねじ部材416を回転操作することにより
ラック402が移動させられ、ピニオン404が回転さ
せられつつ、本体側螺旋面406およびストッパ側螺旋
面412の作用により軸方向に移動させられ、移動部材
180の後退限度位置が変えられる。本実施例において
は、ラック402に形成された雌ねじ穴およびねじ部材
416がラック移動装置を構成し、ラック402および
ストッパ部材を構成するピニオン404と共にストッパ
部材回転装置400を構成し、本体側螺旋面406およ
びストッパ側螺旋面412と共に後退限度調節装置を構
成するとともに、後退限度規定装置を構成している。
【0073】なお、上記各実施例において螺旋面は回転
部材,ストッパ部材あるいは移動部材の端面のほぼ全周
にわたって形成されていたが、全周に形成することは不
可欠ではなく、一部のみに形成してもよい。移動部材の
後退限度を調節するのに必要なだけ形成すればよいので
あるが、2つの螺旋面の係合位相が変わっても少なくと
も中心角が180度の面で係合するように螺旋面を形成
することが移動部材を強固に支持する上で望ましい。ま
た、刃具保持部材は、回転部材あるいはストッパ部材よ
り後方に設けてもよい。
【0074】さらに、ウォームホイールに代えてはす歯
歯車を用いて回転部材回転装置,ストッパ部材回転装置
を構成してもよい。
【0075】また、上記実施例においてアジャストスク
リュ176は、第二部材18が第一部材16から取り外
された状態において駆動軸114の位置を規定するもの
とされていたが、第二部材18が第一部材16に取り付
けられ、駆動軸114が係合軸60に係合させられた状
態において、それら駆動軸114と係合軸60との結合
体である移動部材180の前進限度位置を、移動部材1
80(駆動軸114)の前端面をアジャストスクリュ1
76に当接させることにより規定してもよい。アジャス
トスクリュ176を前進端ストッパとして機能させるの
である。
【0076】さらに、上記各実施例においては、移動部
材の後退により刃具が半径方向外向きに移動させられ、
加工径が大きくなるようにされていたが、移動部材の前
進により刃具が半径方向外向きに移動させられる切削装
置にも本発明を適用することができる。また、本発明
は、回転切削装置に限らず、回転させられる被加工物に
回転しないで加工を施す切削装置にも適用することがで
きる。
【0077】さらに、本発明は、上記各実施例の構成要
素の組合わせを変えた態様で実施することができる。そ
の他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知
識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明の一実施例である回転切削装置の要部
を示す正面断面図である。
【図2】上記回転切削装置に設けられた回転部材を示す
正面図である。
【図3】上記回転部材の平面図である。
【図4】上記回転部材の側面図である。
【図5】上記回転切削装置に設けられたストッパ部材を
示す正面図である。
【図6】上記ストッパ部材の平面図である。
【図7】上記ストッパ部材の側面図である。
【図8】上記回転切削装置を示す正面断面図である。
【図9】上記回転切削装置を構成する第一部材を示す側
面図である。
【図10】上記回転切削装置を構成する第二部材を示す
側面図である。
【図11】上記第二部材に嵌合された駆動軸の刃具保持
部材に嵌合される部分を示す平面図である。
【図12】上記第二部材を刃具保持部材の軸線を含む平
面で切断した断面図である。
【図13】上記第一部材に設けられた結合装置および突
出装置を示す正面断面図である。
【図14】上記結合装置の構成要素であるロック部材を
示す平面図である。
【図15】上記ロック部材を示す底面図である。
【図16】第二発明の一実施例である回転切削装置の要
部を示す正面断面図である。
【図17】第三発明の一実施例である回転切削装置の要
部を示す正面断面図である。
【図18】第一発明の別の実施例である回転切削装置の
要部を示す正面断面図である。
【図19】第二発明の別の実施例である回転切削装置の
要部を示す正面断面図である。
【図20】図19に示す回転切削装置のラックとピニオ
ンとが噛み合わされた部分を断面にして示す側面図であ
る。
【符号の説明】
10 主軸 12 装置本体 24 取付部 52 嵌合穴 72 当接面 142 スライダ 148 バイト 174 雌ねじ穴 176 アジャストスクリュ 180 移動部材 260 後退限度規定装置 262 回転部材 268 ウォーム 272 ウォームホイール 274 回転体側螺旋面 290 ストッパ部材 296 当接面 298 ストッパ側螺旋面 310 ストッパ部材 320 ウォーム 324 ウォームホイール 326 当接面 328 ストッパ側螺旋面 340 移動部材 342 移動部材側螺旋面 348 ストッパ部材 354 ウォーム 358 ウォームホイール 360 ストッパ側螺旋面 370 雌ねじ部材 376 ウォーム 380 ウォームホイール 386 雄ねじ部材 394 当接面 400 ストッパ部材回転装置 402 ラック 404 ピニオン 406 本体側螺旋面 412 ストッパ側螺旋面 416 ねじ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−30343(JP,A) 実開 昭61−50610(JP,U) 実開 昭64−38206(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 29/034 B23B 39/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嵌合穴を備えた装置本体と、 その装置本体の嵌合穴に軸方向に移動可能に嵌合された
    移動部材と、 前記装置本体の後端側に設けられて、前記移動部材を後
    端側から前端側に向かって前進させ、逆向きに後退させ
    る移動部材駆動装置と、 前記装置本体に軸方向と交差する方向に移動可能に支持
    され、刃具を保持する刃具保持部材と、 前記移動部材の進退運動を前記刃具保持部材の出入運動
    に変換する運動変換機構とを含む切削装置であって、 概して環状を成し、前記装置本体の前記嵌合穴の内周面
    と前記移動部材の外周面との間に回転可能かつ少なくと
    も後退不能に配設されるとともに、前記嵌合穴と同心の
    回転部材側螺旋面を有する回転部材と、 概して環状を成し、前記装置本体の前記嵌合穴の内周面
    と前記移動部材の外周面との間に軸方向に移動可能かつ
    回転不能に配設されるとともに、自身のストッパ側螺旋
    面において前記回転部材側螺旋面と係合する一方、前向
    きの当接面において前記移動部材の後ろ向きの当接面と
    当接し、移動部材のそれ以上の後退を阻止するストッパ
    部材と、 前記回転部材と前記装置本体との間に設けられ、回転部
    材を装置本体に対して回転させることによって、前記回
    転部材側螺旋面と前記ストッパ側螺旋面との作用により
    前記ストッパ部材の軸方向位置を調節する回転部材回転
    装置とを含むことを特徴とする切削装置。
  2. 【請求項2】 嵌合穴を備えた装置本体と、 その装置本体の嵌合穴に軸方向に移動可能に嵌合された
    移動部材と、 前記装置本体の後端側に設けられて、前記移動部材を後
    端側から前端側に向かって前進させ、逆向きに後退させ
    る移動部材駆動装置と、 前記装置本体に軸方向と交差する方向に移動可能に支持
    され、刃具を保持する刃具保持部材と、 前記移動部材の進退運動を前記刃具保持部材の出入運動
    に変換する運動変換機構とを含む切削装置であって、 概して環状を成し、前記装置本体の前記嵌合穴の内周面
    と前記移動部材の外周面との間に回転可能かつ軸方向に
    移動可能に配設されるとともに、装置本体と一体的にか
    つ前記嵌合穴と同心に設けられた本体側螺旋面に自身の
    ストッパ側螺旋面において係合する一方、前向きの当接
    面において前記移動部材の後ろ向きの当接面と当接し、
    移動部材の後退限度を規定するストッパ部材と、 そのストッパ部材と前記装置本体との間に設けられ、ス
    トッパ部材を装置本体に対して回転させることによっ
    て、前記本体側螺旋面と前記ストッパ側螺旋面との作用
    によりストッパ部材の軸方向位置を調節するストッパ部
    材回転装置とを含むことを特徴とする切削装置。
  3. 【請求項3】 嵌合穴を備えた装置本体と、 その装置本体の嵌合穴に軸方向に移動可能に嵌合された
    移動部材と、 前記装置本体の後端側に設けられて、前記移動部材を後
    端側から前端側に向かって前進させ、逆向きに後退させ
    る移動部材駆動装置と、 前記装置本体に軸方向と交差する方向に移動可能に支持
    され、刃具を保持する刃具保持部材と、 前記移動部材の進退運動を前記刃具保持部材の出入運動
    に変換する運動変換機構とを含む切削装置であって、 概して環状を成し、前記装置本体の前記嵌合穴の内周面
    と前記移動部材の外周面との間に回転可能かつ少なくと
    も後退不能に配設されるとともに、前向きの面に前記嵌
    合穴と同心で一周以下のストッパ側螺旋面が形成された
    ストッパ部材と、 前記移動部材と一体的にかつ前記ストッパ側螺旋面と当
    接可能に設けられた移動部材側螺旋面と、 前記装置本体と前記ストッパ部材との間に設けられ、ス
    トッパ部材を装置本体に対して回転させることによっ
    て、前記ストッパ側螺旋面の前記移動部材側螺旋面に対
    する相対位相を変更し、前記移動部材の後退限度位置を
    調節するストッパ部材回転装置とを含むことを特徴とす
    る切削装置。
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