JP3327608B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP3327608B2
JP3327608B2 JP01374793A JP1374793A JP3327608B2 JP 3327608 B2 JP3327608 B2 JP 3327608B2 JP 01374793 A JP01374793 A JP 01374793A JP 1374793 A JP1374793 A JP 1374793A JP 3327608 B2 JP3327608 B2 JP 3327608B2
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の制御装置、特
に、左右の車輪間に介設された車輪間差動装置と前後の
車軸間に介設された車軸間差動装置に対する差動制限力
をそれぞれ変化させ得る差動制限制御装置を備えた車両
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば自動車等の車両で
は、エンジンの出力を車輪側に伝達するに際して、例え
ば車両旋回時など、車輪軌跡差に起因して各車輪に回転
速度差が生じる場合においても、タイヤスリップの発生
防止を図り、車両の操縦性を十分に確保することができ
るように、エンジンから各車輪側に至る動力伝達系の途
中に、差動作用によって回転速度差を機構的に吸収し得
る差動装置(デファレンシャル装置;あるいはデフと略称
する)が設けられている。すなわち、前輪駆動車にあっ
ては左右の前輪間の、また、後輪駆動車にあっては左右
の後輪間の回転速度差をそれぞれ吸収するために、前輪
用または後輪用の差動装置(所謂、フロントデフまたは
リヤデフ)が設けられ、更に、4輪駆動車にあっては、
上記左右の車輪間の差動装置に加えて、前輪側と後輪側
との間にも差動装置(所謂、センタデフ)が設けられる。
【0003】また、各車輪へのトルク伝達を適正に行う
ために上記デファレンシャル装置による差動を制限する
差動制限装置を設けるとともに、各差動装置に対する差
動制限力をそれぞれ変化させ得る差動制限制御装置を設
けることが、従来、考えられている。例えば、特開昭6
2−166114号公報では、四輪駆動車において、フ
ロント,センタ及びリヤの各デフに対する差動制限力を
それぞれ制御することにより、各車輪への駆動力を車両
の走行状態に応じて自動的に制御するようにしたものが
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に各デフに対する差動制限力をそれぞれ変化させた場
合、走行中の車両は、各デフの差動制限状態によって生
じ易い挙動特性が異なることが知られている。例えば、
リヤデフをロックした場合には、一般に、旋回時におけ
るオーバステア傾向が強くなり、また、センタデフがア
ンロック状態であれば、前後の差動が許容される結果、
一般にスリップが生じ易くなる。すなわち、各デフに対
する差動制限力をそれぞれ制御して各デフをロック/ア
ンロックさせた場合、その組み合わせによって種々の差
動制限パターンが得られるが、この差動制限パターンの
違いが、走行中の車両の挙動特性に(つまり走行安定性
に)影響を及ぼすことになる。
【0005】そこで、この発明は、各デフの差動制限状
態あるいは差動制限パターンに応じて、駆動力伝達系へ
の入力トルクを制御することにより、走行安定性の向上
を図り、また、走行安定性を確保した上で走破性を高め
ることができる車両の制御装置を提供することを目的と
してなされたものである。
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、左右の車輪間に介設された車輪間差動装置と前
後の車軸間に介設された車軸間差動装置に対する差動制
限力をそれぞれ変化させ得る差動制限制御装置を備えた
車両の制御装置において、上記各差動装置に対する差動
制限力に応じて駆動力伝達系への入力トルクを変更する
ように制御し、上記車軸間差動装置に対する差動制限力
が上記車輪間差動装置に対する差動制限力よりも大きい
場合には、上記入力トルクを高めるように制御すること
を特徴としたものである。
【0008】また、本願の第2の発明は、左右の車輪間
に介設された車輪間差動装置と前後の車軸間に介設され
た車軸間差動装置に対する差動制限力をそれぞれ変化さ
せ得る差動制限制御装置を備えた車両の制御装置におい
て、上記各差動装置に対する差動制限力に応じて駆動力
伝達系への入力トルクを変更するように制御し、上記車
輪間差動装置に対する差動制限力が上記車軸間差動装置
に対する差動制限力よりも大きい場合には、上記入力ト
ルクを低下させるように制御することを特徴としたもの
である。
【0009】更に、本願の第3の発明は、上記第1又は
第2の発明に係る車両の制御装置において、上記車両
は、左右の前輪間に介設されたフロントデフと左右の後
輪間に介設されたリヤデフと前後の車軸間に介設された
センタデフとを備えており、これら三つの差動装置に対
する差動制限パターンに応じて、上記入力トルクを変更
するように制御することを特徴としたものである。
【0010】また、更に、本願の第4の発明は、上記第
3の発明に係る車両の制御装置において、上記センタデ
フにのみ差動制限力が作用している場合には、全てのデ
フが差動制限されていない場合に比べて、上記入力トル
クを現在値からより高めるように制御することを特徴と
したものである。
【0011】また、更に、本願の第5の発明は、上記第
3の発明に係る車両の制御装置において、上記リヤデフ
にのみ差動制限力が作用している場合には、全てのデフ
が差動制限されていない場合に比べて、上記入力トルク
を現在値からより低下させるように制御することを特徴
としたものである。
【0012】また、更に、本願の第6の発明は、上記第
3の発明に係る車両の制御装置において、上記フロント
デフにのみ差動制限力が作用している場合には、全ての
デフが差動制限されていない場合に比べて、上記入力ト
ルクを現在値からより低下させるように制御することを
特徴としたものである。
【0013】また、更に、本願の第7の発明は、上記第
3の発明に係る車両の制御装置において、上記センタデ
フと上記リヤデフとに差動制限力が作用し、上記フロン
トデフが差動制限されていない場合には、全てのデフが
差動制限されていない場合に比べて、上記入力トルクを
現在値からより高めるように制御することを特徴とした
ものである。
【0014】また、更に、本願の第8の発明は、上記第
3の発明に係る車両の制御装置において、上記フロント
デフと上記リヤデフとに差動制限力が作用し、上記セン
タデフが差動制限されていない場合には、全てのデフが
差動制限されていない場合に比べて、上記入力トルクを
現在値からより低下させるように制御することを特徴と
したものである。
【0015】また、更に、本願の第9の発明は、上記第
3の発明に係る車両の制御装置において、上記フロント
デフと上記センタデフとに差動制限力が作用し、上記リ
ヤデフが差動制限されていない場合には、全てのデフが
差動制限されていない場合に比べて、上記入力トルクを
現在値からより高めるように制御することを特徴とした
ものである。
【0016】また、更に、本願の第10の発明は、上記
第3の発明に係る車両の制御装置において、上記全ての
デフに差動制限力が作用している場合には、全てのデフ
が差動制限されていない場合に比べて、上記入力トルク
を現在値からより高めるように制御することを特徴とし
たものである。
【0017】
【0018】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、各デフの差
動制限状態に応じて駆動力伝達系への入力トルクが変更
される。従って、各デフの差動制限状態に応じて、当該
差動制限状態で車両の走行性や操縦性に影響を及ぼす挙
動が生じ易くなる場合には、上記入力トルクを低下させ
ることにより、車両の走行安定性を向上させることがで
きる。また、当該差動制限状態で上記のような挙動が特
に生じない場合には、上記入力トルクを高めることによ
り、走行安定性を確保した上で走破性を高めることがで
きる。特に、車軸間デフの方が車輪間デフよりも差動制
限力が大きい場合、つまり前後の差動がより強く制限さ
れており、基本的に、前後輪間でのスリップが生じにく
く走行安定性が確保されている場合には、上記入力トル
クを高めることにより、走破性を高めることができる。
【0019】また、本願の第2の発明によれば、各デフ
の差動制限状態に応じて駆動力伝達系への入力トルクが
変更される。従って、各デフの差動制限状態に応じて、
当該差動制限状態で車両の走行性や操縦性に影響を及ぼ
す挙動が生じ易くなる場合には、上記入力トルクを低下
させることにより、車両の走行安定性を向上させること
ができる。また、当該差動制限状態で上記のような挙動
が特に生じない場合には、上記入力トルクを高めること
により、走行安定性を確保した上で走破性を高めること
ができる。特に、車輪間デフの方が車軸間デフよりも差
動制限力が大きい場合、つまり前後輪間でのスリップが
生じ易く、またアンダステアあるいはオーバステアの傾
向が生じ易い場合には、上記入力トルクを低下させるこ
とにより、これらの傾向を抑制し走行安定性を向上させ
ることができる。
【0020】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第1又は第2の発明と同様の効果を奏するこ
とができ、特に、フロント,センタ及びリヤの三つのデ
フを備えた車両について、これらデフの差動制限パター
ンに応じて、当該差動制限パターンで車両の走行性や操
縦性に影響を及ぼす挙動が生じ易くなる場合には、上記
入力トルクを低下させることにより、これらの挙動を抑
制し車両の走行安定性を向上させることができる。ま
た、当該差動制限パターンで上記のような挙動が特に生
じない場合には、上記入力トルクを高めることにより、
走行安定性を確保した上で走破性を高めることができ
る。
【0021】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができ、特に、センタデフのみに差動制限力が作用して
いる場合、つまり前後の差動が制限されており、基本的
に、前後輪間でのスリップが生じにくく走行安定性が確
保されている場合には、上記入力トルクをより高めるこ
とにより、走破性を高めることができる。
【0022】また、更に、本願の第5の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができ、特に、リヤデフのみに差動制限力が作用してい
る場合、つまりオーバステア傾向が生じ易い場合には、
上記入力トルクをより低下させることにより、この傾向
を抑制し走行安定性の向上を図ることができる。
【0023】また、更に、本願の第6の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができ、特に、フロントデフのみに差動制限力が作用し
ている場合、つまり前後輪間でのスリップが生じ易く、
またアンダステア傾向が生じ易い場合には、上記入力ト
ルクをより低下させることにより、走行安定性の向上を
図ることができる。
【0024】また、更に、本願の第7の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができ、特に、センタデフとリヤデフとに差動制限力が
作用しフロントデフはフリーの場合、つまりオーバステ
アの傾向がある程度は生じるが、基本的に、前後輪間で
のスリップが生じにくく走行安定性が確保されている場
合には、上記入力トルクをより高めることにより、走破
性を高めることができる。
【0025】また、更に、本願の第8の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができ、特に、フロントデフとリヤデフとに差動制限力
が作用しセンタデフはフリーの場合、つまり前後輪間で
のスリップが生じ易く、かつ、ある程度オーバステアの
傾向が生じる場合には、上記入力トルクをより低下させ
ることにより、走行安定性の向上を図ることができる。
【0026】また、更に、本願の第9の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができ、特に、フロントデフとセンタデフとに差動制限
力が作用しリヤデフはフリーの場合、つまりアンダステ
アの傾向がある程度は生じるが、基本的に、前後輪間で
スリップが生じにくく走行安定性が確保されている場合
には、上記入力トルクをより高めることにより、走破性
を高めることができる。
【0027】また、更に、本願の第10の発明によれ
ば、基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏する
ことができ、特に、全てのデフに差動制限力が作用して
いる場合、基本的に、つまり前後輪間でのスリップが生
じにくく走行安定性が確保されている場合には、上記入
力トルクをより高めることにより、走破性を高めること
ができる。
【0028】
【実施例】以下、この発明の実施例を、例えば4輪駆動
タイプの自動車に適用した場合について、添付図面を参
照しながら詳細に説明する。図1は、本実施例に係る自
動車の駆動力伝達系の全体構成を概略的に表す全体構成
図であるが、この図に示すように、上記自動車では、エ
ンジン10の出力側に連結されたトランスミッション1
1にトランスファ12が接続され、該トランスファ12
には、フロント及びリヤのプロペラシャフト13及び1
4の一端がそれぞれ接続されている。
【0029】上記フロントプロペラシャフト13の前端
側は、フロントデファレンシャル21(以下、フロント
デフと略称する)を介してフロントアクスル15に接続
されており、エンジン10の出力は、トランスミッショ
ン11及びトランスファ12から、フロントプロペラシ
ャフト13,フロントデフ21及びフロントアクスル1
5を順次介して左右の前輪16に伝達される。また、上
記リヤプロペラシャフト14の後端側は、リヤデファレ
ンシャル22(以下、リヤデフと略称する)を介してリヤ
アクスル17に接続されており、エンジン10の出力
は、トランスミッション11及びトランスファ12か
ら、リヤプロペラシャフト14,リヤデフ22及びリヤ
アクスル17を順次介して左右の後輪18に伝達される
ようになっている。
【0030】上記フロントデフ21は、左右の前輪1
6,16間に回転速度差が生じた場合にはこれを機構的
に吸収するとともに、プロペラシャフト13を介して伝
えられるエンジン10の出力を前輪16,16に伝達す
る際には、左右の各前輪16へのトルク配分を制御する
ものである。また、上記リヤデフ22は、左右の前輪1
8,18間に回転速度差が生じた場合にはこれを機構的
に吸収するとともに、プロペラシャフト14を介して伝
えられるエンジン10の出力を後輪18,18に伝達す
る際には、左右の各後輪18へのトルク配分を制御する
ものである。更に、上記トランスファ12には、前輪1
6,16側と後輪18,18側との間でのトルク配分を制
御するために、センタデファレンシャル20(以下、セ
ンタデフと略称する)が設けられている。
【0031】上記各車輪16,16,18,18の近傍に
は、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサ30がそれ
ぞれ配設され、各車輪速センサ30の検出信号(車輪速
信号)は、アンチスキッドブレーキ装置用コントロール
ユニット41(以下、ABS用コントロールユニットと
いう。)に入力されている。また、エンジン10には、
該エンジン10のスロットル開度を検出するスロットル
センサ32が取り付けられ、該スロットルセンサ32の
検出信号(スロットル開度信号)はエンジン用コントロー
ルユニット40に入力されている。更に、車両フロント
側には、ブレーキのON/OFFを検出するブレーキス
イッチ31が設けられ、該ブレーキスイッチ31の検出
信号(ブレーキ信号)は、デファレンシャル用コントロー
ルユニット43に入力されている。このデファレンシャ
ル用コントロールユニット43には、後述するデフロッ
クのモード選択を行うマニュアルスイッチ44及びバッ
テリ45が接続されている。
【0032】上記デファレンシャル用コントロールユニ
ット43には、上記ブレーキスイッチ31からのブレー
キ信号の他、スロットルセンサ32からスロットル開度
信号が、また、ABS用コントロールユニット41から
アンチスキッドブレーキ装置が作動しているか否かを示
すABS信号および各車輪16,16,18,18の車輪
速信号が、更に、上記マニュアルスイッチ44からモー
ド信号がそれぞれ入力される。デファレンシャル用コン
トロールユニット43では、これらの入力信号に基づい
て、フロント,リヤ及びセンタの各デファレンシャル2
1,22及び20に対して供給すべき制御電流値をそれ
ぞれ演算し供給する。そして、この供給された各制御電
流(フロントデフ電流,リヤデフ電流およびセンタデフ電
流)に応じて、各デファレンシャル21,22及び20の
差動制限力(ロック力)が制御されるようになっている。
尚、上記デファレンシャル用コントロールユニット43
からは、上記ABS用コントロールユニット41に向か
ってABS禁止信号を出力し得るようになっている。
【0033】上記フロント,リヤ及びセンタの各デファ
レンシャル21,22及び20は、例えばセンタデフ2
0を例にとって説明すれば、図2にその一例を示すよう
な電磁式の多板クラッチ50を備え、この多板クラッチ
50の締結状態により、センタデフ20のロック力が制
御される。尚、このクラッチ50としてはは、センタデ
フ20の場合、フロントプロペラシャフト13とリヤプ
ロペラシャフト14との差動を制限できるものであれ
ば、他のどのような形式のものであっても良い。
【0034】上記多板クラッチ50は、、複数枚のイン
ナディスクとアウタディスクとが組み合わされてなるク
ラッチ板51と、このクラッチ板51に押圧力を作用さ
せるアクチュエータ52とを備えている。尚、53は軸
受、54は一方のプロペラシャフトに伝動連結する伝動
部材、55は他方のプロペラシャフトに伝動連結する伝
動部材である。上記アクチュエータ52は、ソレノイド
56が通電された際に発生する磁力によってアーマチュ
ア57がクラッチ板51を押圧するように構成されてい
る。この電磁多板クラッチ50では、ソレノイド56に
流れる電流とクラッチ板51を摩擦係合させる押圧力
(つまり、電磁多板クラッチ50で発生するトルク)とが
比例関係にあるので、センタデフ20の差動回転数を電
流の増減によって連続的に変化させることができる。
尚、フロントデフ21及びリヤデフ22にも、上記と同
様の構成を備えた電磁多板クラッチが設けられている。
【0035】ここで、上記マニュアルスイッチ44によ
って選択される各デフロックモードにおけるフロント,
センタ及びリヤの各デファレンシャル21,20及び2
2の制御内容の一例を表1に示す。この表1の「制御内
容」欄において、"アンロック"の場合には、当該デファ
レンシャル装置の電磁多板クラッチに対する供給電流は
0(零)であり、また、"完全ロック"の場合には最大値の
電流が供給される。
【0036】
【表1】
【0037】上記各モードは、マニュアルスイッチ44
を操作することにより、運転者が任意に選択することが
でき、例えば、「Aモード」では、フロントデフ21がア
ンロック状態とされているため、駆動性に影響が少なく
操作性が優れており、市街地などの通常路を走行するオ
ンロード走行に適している。一方、「Fモード」では、全
てのデファレンシャル21,20,22が完全ロック状態
とされているため、操作性は低下するが駆動性に優れて
おり、悪路などを走行するオフロード走行に適してい
る。また、「Cモード」及び「Rモード」は、共に上記両モ
ードの間の特性を有し、運転者の好みに応じて選択され
る。尚、上記各モードにおいて、各デファレンシャル2
1,20,22に対する差動制限力がそれぞれ制御され、
種々の差動制限パターンが得られるが、本実施例では、
この差動制限パターンは、上記マニュアルスイッチ44
の操作によるモード選択で得られるものだけでなく、例
えば、車速や車両走行状態あるいはABS信号やブレー
キ信号の入力等の種々の条件に応じて、様々の異なるパ
ターンのものが得られるようになっている。
【0038】次に、上記デファレンシャル用コントロー
ルユニット43による各デファレンシャル装置の電磁多
板クラッチ50への供給電流の制御について説明する。
制御が開始されると、まず、各車輪速センサ30からの
入力信号に基づいて、左右の前後輪16,16,18,1
8の車輪速Nfl,Nfr,Nrl,Nrrが演算される。この演
算値を相互に比較することにより、いずれかの車輪にス
リップが生じているか否かを知ることができる。また、
上記車輪速Nfl,Nfr,Nrl,Nrrから車体速および各デ
フ20,21,22の差動回転数を算出することができ
る。車体速Vsp並びにセンタデフ20の差動回転数ΔN
cおよびリヤデフ22の差動回転数ΔNrを演算するサブ
ルーチンを、それぞれ図3並びに図4および図5に示
す。
【0039】図3のフローチャートに示すように、車体
速Vspを演算する場合、各車輪速Nfl,Nfr,Nrl,Nrr
を入力し(ステップ#10)、これらの車輪速Nfl,Nfr,
Nrl,Nrrの内の最低値を車体速度Vspと定義する(ステ
ップ#11)。また、図4のフローチャートに示すよう
に、センタデフ20の差動回転数ΔNcを演算する場
合、各車輪速Nfl,Nfr,Nrl,Nrrを入力し(ステップ#
20)、この入力値に基づいて、前輪側と後輪側との回
転差であるセンタデフ20の差動回転数ΔNcを演算す
る(ステップ#21)。更に、図5のフローチャートに示
すように、リヤデフ22の差動回転数ΔNrを演算する
場合、左右のリヤ車輪速Nrl,Nrrを入力し(ステップ#
30)、この入力値に基づいて、左右の後輪間の回転差
であるリヤデフ22の差動回転数ΔNrを演算する(ステ
ップ#31)。尚、フロントデフ21の差動回転数ΔNf
については、リヤデフ22の場合と同様の演算式で、N
rl,NrrをそれぞれNfl,Nfrに置き換えて演算すること
ができる。
【0040】次に、上記のようにして求めた各デフ2
0,21,22の差動回転数に応じて、各デフ20,21,
22の電磁多板クラッチ50のソレノイド56に供給す
べき制御電流値の演算が行なわれる。まず、センタデフ
20の制御電流値の演算例について説明する。図6は、
オートモード制御時におけるセンタデフ電流の設定ルー
チンを示すフローチャートであるが、この図に示すよう
に、まず、ステップ#40でセンタデフ電流Icを設定
する。このセンタデフ電流Icは、上記センタデフ差動
回転数△Ncとスロットル開度TVOから求められる。
図7は電流値I1とセンターデフ差動回転数△Ncとの関
係を示す線図、図8は電流値I2とスロットル開度TV
Oとの関係を示す線図である。すなわち、センタデフ差
動回転数△Ncとスロットル開度TVOのいずれかが最
大電流値Imaxとなった場合、センターデフ電流Icを、
「Ic=Imax」と設定する。また、センタデフ差動回転数
△Ncとスロットル開度TVOのいずれもが最大電流値
Imax以下の場合には、そのときの電流値I1と電流値I
2に基づきセンターデフ電流Icを所定の演算式を用いて
求める。
【0041】次に、ステップ#41で、センタデフ電流
Icが最大電流値Imaxか否かを判断し、センターデフ電
流Icが最大電流値Imaxと異なる場合、すなわち最大電
流値Imaxより小さい場合は、ステップ#42において
「Ic=Ic」と設定する。このとき、センタデフ20は中
間ロック状態となり、また「Ic=0」の場合はアンロッ
ク状態となる。センタデフ電流Icが最大電流値Imaxの
場合には、ステップ#43においてタイマをセットし、
ステップ#44においてセンタデフ電流Icを「Ic=Im
ax」と設定する。このとき、センタデフ20は完全ロッ
ク状態となる。その後、ステップ#45においてタイマ
がカウントアップされ、ステップ#46において所定時
間経過したか否が判断される。すなわち、スリップなど
によりセンターデフ差動回転数△Ncが急激に増大した
とき、センタデフ20を所定時間完全ロック状態に保持
するようにしている。
【0042】次に、リヤデフ22の制御電流値の演算例
について説明する。図9はオートモード制御時における
リヤデフ制御電流値設定ルーチンを示すフローチャート
である。リヤデフ制御電流値設定ルーチンは、基本的に
上記のセンターデフ制御電流値設定ルーチンと同様であ
る。すなわち、図9に示すように、まず、ステップ#5
0においてリヤデフ電流Irを同様に設定し、ステップ
#51において、リヤデフ電流Irが最大電流値Imaxか
否かを判断し、リヤデフ電流Irが最大電流値Imaxより
小さい場合は、ステップ#52において「Ir=Ir」と設
定する。このとき、リヤデフ22は中間ロック状態とな
り、また「Ic=0」の場合はアンロック状態となる。リ
ヤデフ電流Irが最大電流値Imaxの場合には、ステップ
#53においてタイマをセットし、ステップ#54にお
いてリヤデフ電流Irを「Ic=Imax」と設定する。この
とき、リヤデフ22は完全にロック状態となる。次に、
ステップ#54においてタイマがカウントアップされ、
ステップ#56において所定時間経過したか否が判断さ
れる。すなわち、スリップなどによりリヤデフ差動回転
数△Nrが急激に増大したとき、リヤデフ22を所定時
間完全ロック状態に保持するようにしている。
【0043】本実施例では、フロント,センタ及びリヤ
の各デファレンシャル21,20及び22に対する差動
制限力をそれぞれ変化させて得られる各差動制限パター
ンに応じて、駆動力伝達系に入力される入力トルクを変
更・制御することにより、車両の走行安定性の向上を図
り、また、走行安定性を確保した上で走破性を高めるこ
とができるようにしている。すなわち、本実施例では、
上記各デファレンシャル21,20及び22に対する差
動制限力をそれぞれ変化させることによって種々の差動
制限パターンが得られるが、これらのうち、表2に示す
ような8通りの差動制限パターン〜に対して、当該
差動制限パターンで車両の走行性や操縦性に影響を及ぼ
す挙動が生じ易くなる場合には、駆動伝達系への入力ト
ルクを低下させ、また、当該差動制限パターンで上記の
ような挙動が特に生じない場合には、上記入力トルクを
高めるようにエンジン10の出力トルクが制御されるよ
うになっている。
【0044】
【表2】
【0045】尚、表2において、○印を付したデファレ
ンシャルについてはデフロック状態(完全ロック)である
ことを示し、無印のものについてはアンロック状態(完
全フリー)であることを示している。また、本実施例で
は、より好ましくは、上記各デファレンシャル21,2
0及び22に対する完全ロック時における差動制限力
は、センタデフ20が最も大きく、次いでリヤデフ22
が大きく、フロントデフ21が最も小さくなるように設
定されている。従って、センタデフ20と他のデフ2
1,22とが同時にデフロックされている場合には、上
記センタデフ20が最も強く差動制限されることにな
る。
【0046】以下、上記差動制限パターンに応じた駆動
伝達系への入力トルクの制御について、図10のフロー
チャートを参照しながら説明する。車両走行中、上記フ
ロント,センタ及びリヤの各デファレンシャル21,20
及び22の作動とこれらデファレンシャル21,20及
び22に対する差動制限力の制御が開始されると、ま
ず、ステップ#60で、デファレンシャル用コントロー
ルユニット43により、差動制限パターンの認識と各車
輪速Nfl,Nfr,Nrl,Nrrの読み込みとが行なわれる。
上記差動制限パターンは、各デファレンシャル21,2
0及び22にそれぞれ供給される制御電流値を読み取る
ことによって認識することができる。
【0047】次に、ステップ#61で、上記認識された
差動制限パターンに応じた駆動力補正特性が呼び出され
た後、ステップ#62で、各車輪間の最大差動回転数Δ
N、つまり全車輪中の最大車輪速と最小車輪速との差が
算出される。本実施例では、上記デファレンシャル用コ
ントロールユニット43に、各差動制限パターンに対し
て駆動力(駆動伝達系への入力トルク)の補正を行う場合
における駆動力補正特性、つまり最大差動回転数ΔNと
駆動力補正量ΔThとの関係を規定する補正特性ライン
を定めたマップが備えられている。このマップの一例を
図11に示す。上記マップは、図11では全差動制限パ
ターン〜にそれぞれ対応する補正特性ラインS1〜
S8を一つのグラフにまとめて表示されているが、実際
には、各差動制限パターン毎に個別に設けられており、
ステップ#60で認識された差動制限パターンに対応す
るものが呼び出される。そして、ステップ#63で、上
記マップと最大差動回転数ΔNとに基づいて駆動力の補
正値ΔThが算出され、ステップ#64で、現在の駆動
力Tgに補正値ΔThを加えて目標駆動力Tが演算され
る。
【0048】次に、ステップ#65で、上記目標駆動力
Tに応じてエンジン出力トルクが増減させられる。本実
施例に係る車両では、具体的には図示しなかったが、エ
ンジン10の吸気系に、アクセルペダルの踏込操作に連
動して開閉駆動され、その開度が制御される通常のスロ
ットル弁(所謂メカスロットル弁)に加えて、電動式のア
クチュエータで開閉駆動するようにし、このアクチュエ
ータを電気信号に応じて作動させることによって吸入空
気量を制御できるようにした、所謂、エレキスロットル
弁が設けられている。
【0049】本実施例では、例えば、メカスロットル弁
をメインのスロットル弁とし、上記エレキスロットル弁
が補助的なスロットル弁として用いられる。このよう
に、エンジン吸気通路に上記二つのスロットル弁を介設
して両者で吸入空気量を制御することにより、メカスロ
ットル弁だけで制御を行う場合に比べてエンジン10の
出力特性をよりきめ細かく制御し、更には、車両の運転
状態等に応じてエンジン10の出力特性を変化させるこ
とが可能になる。つまり、かかるエレキスロットル弁を
設けることにより、電気的な信号処理によって、アクセ
ルペダルの踏込量に対するスロットル開度特性(エンジ
ン出力特性)を自在に設定することができ、アクセルペ
ダルの踏込量が同じでも、エレキスロットル弁の開度特
性範囲内でエンジン出力を変化させることができる。上
記ステップ#65のエンジン出力トルクの増減は、より
好ましくは、もっぱらこのエレキスロットル弁を制御す
ることによって実行される。尚、このステップ#65の
エンジン出力トルクの増減は、例えば、エンジン10の
点火進角をリタード側にずらせることによって実行する
こともできる。
【0050】上記ステップ#65でエンジン10の出力
トルクが増減させられると、ステップ#66で、このエ
ンジン出力トルクの変化に対応して自動変速機がシフト
チェンジされ、これにより駆動伝達系に入力される入力
トルクが変更制御されるようになっている。尚、この差
動制限パターンに応じて上記入力トルクを変更制御する
ための自動変速機のシフトチェンジは、ドライバの実際
の変速操作や車両の運転状態に対応した他の制御と少な
くとも直接的に干渉しない範囲において実行される。す
なわち、ドライバが実際に変速操作を行っている場合、
あるいは、所謂エンジンブレーキを効かせて走行してい
る間、もしくはアンチスキッドブレーキ装置が作動して
いる間などには、上記のシフトチェンジはこれらと同時
に実行されることがないようになっている。
【0051】上記表1および図11を参照しながら、各
差動制限パターン〜に対する補正特性について説明
すれば、センタデフ20がロックされる(換言すれば、
車軸間に設けたセンタデフ20の方が車輪間に設けたフ
ロントあるいはリヤデフ21,22よりも差動制限力が
大きい)差動制限パターン〜では、前後の差動が生
じることがなく、車両の走行性や操縦安定性に特に悪影
響を及ぼす挙動特性は生じないので、走行安定性を確保
した上で走破性を高めることができる。従って、この場
合には、駆動力補正量ΔThは常に+(プラス)の値にな
るように設定されている。尚、本実施例では、より好ま
しくは、全てのデファレンシャル21,20及び22が
アンロック状態で差動制限されていない場合(差動制限
パターン)には、駆動力の補正は行なわれず(補正特性
ラインS5参照)、補正値ΔThは0(零)である。
【0052】特に、センタデフ20のみがロックされる
差動制限パターンでは、前後の差動が生じないことに
加えて、旋回時において左右の差動が許容されるので各
車輪の路面把持力を十分に確保することができるなど、
走行安定性の面で最も有利であり、従って、走破性を最
も高めることができる(補正特性ラインS1参照)。ま
た、全てのデフ21,20,22がロックされる差動制限
パターンでは、差動制限パターンの場合に比べて、
旋回時における路面把持力が低下するものの、走行安定
性に優れているので、走破性をかなり高めることができ
る(補正特性ラインS2参照)。更に、フロントデフ21
とセンタデフ20とがロックされリヤデフ22がアンロ
ック状態の差動制限パターンでは、旋回時にアンダス
テアの傾向が若干生じるがオーバステア傾向になること
はなく、走破性をある程度高めても走行安定性に悪影響
を及ぼすことはない(補正特性ラインS3参照)。また、
更に、センタデフ20とリヤデフ22とがロックされフ
ロントデフ21がアンロック状態とされた差動制限パタ
ーンでは、旋回時にオーバステアの傾向が若干生じる
ものの、センタデフ20の締結により前後の差動が生じ
ないので、走行安定性を損なうことなく、走破性を若干
高めることが可能である(補正特性ラインS4参照)。
【0053】一方、センタデフ20がアンロック状態
(換言すれば、車輪間に設けたフロントあるいはリヤデ
フ21,22の方が車軸間に設けたセンタデフ20より
も差動制限力が大きい)差動制限パターン〜では、
前後の差動が生じスリップが生じ易い条件となり、旋回
時にはアンダステア傾向やオーバステア傾向となり易い
ので、走行安定性を確保するためには、駆動伝達系に入
力される入力トルクは低い方が良い。従って、この場合
には、駆動力補正量ΔThは常に−(マイナス)の値にな
るように設定されている。
【0054】特に、リヤデフ22のみがロックされる差
動制限パターンでは、旋回時にオーバステア傾向が強
く現れ易いので、これを助長することがないように、駆
動力は最も大きく低下させられる(補正特性ラインS8
参照)。また、フロントデフ21とリヤデフ22とがロ
ックされセンタデフ20がアンロック状態の差動制限パ
ターンでは、差動制限パターンの場合ほどではない
が、やはりオーバステア傾向が生じるので、駆動力を低
下させて走行安定性の確保を図る必要がある(補正特性
ラインS7参照)。更に、フロントデフ21のみがロッ
クされた差動制限パターンでは、オーバステア傾向に
なることはないが、センタデフ20がアンロック状態で
あり、前後の差動が生じ十分な走行安定性を得ることが
難しいので、やはり駆動力を低下させる方が良い(補正
特性ラインS6参照)。
【0055】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、フロント,センタ及びリヤの三つのデフ21,20及
び22を備えた車両について、これらデフの差動制限パ
ターンに応じて、当該差動制限パターンで車両の走行性
や操縦性に影響を及ぼす挙動が生じ易くなる場合には、
駆動伝達系への入力トルクTを現在値Tgから低下させ
ることにより、これらの挙動を抑制し車両の走行安定性
を向上させることができる。また、当該差動制限パター
ンで上記のような挙動が特に生じない場合には、上記入
力トルクTを現在値Tgよりも高めることにより、走行
安定性を確保した上で走破性を高めることができるので
ある。
【0056】尚、上記実施例は、フロントデフ21,セ
ンタデフ20,リヤデフ22の三つのデフが設けられた
4WD車の場合についてのものであったが、本発明は、
かかる場合に限定されず、車軸間デフ(センタデフ)と1
個の車輪間デフ(例えばリヤデフ)の二つのデフのみを備
えた車両の場合についても、有効に適用することができ
る。すなわち、車軸間デフの方が車輪間デフよりも差動
制限力が大きい場合、つまり前後の差動がより強く制限
されており、基本的に、前後輪間でのスリップが生じに
くく走行安定性が確保されている場合には、駆動伝達系
への入力トルクを高めることにより、走破性を高めるこ
とができる。一方、車輪間デフの方が車軸間デフよりも
差動制限力が大きい場合、つまり前後輪間でのスリップ
が生じ易く、またアンダステアあるいはオーバステアの
傾向が生じ易い場合には、上記入力トルクを低下させる
ことにより、これらの傾向を抑制し走行安定性を向上さ
せることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動車の駆動力伝達系
の全体構成を概略的に示す全体構成図である。
【図2】 上記自動車のデファレンシャルに設けられた
電磁多板クラッチの一例を示す断面説明図である。
【図3】 上記自動車の車体速を演算するサブルーチン
を示すフローチャートである。。
【図4】 上記自動車のセンタデフの差動回転数を演算
するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】 上記自動車のリヤデフの差動回転数を演算す
るサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 オートモード制御時におけるセンタデフ電流
の設定ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】 電流値とセンタデフの差動回転数との関係の
一例を示すグラフである。
【図8】 電流値とスロットル開度との関係の一例を示
すグラフである。
【図9】 オートモード制御時におけるリヤデフ電流の
設定ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】 デフの差動制限パターンに応じた駆動力の
制御を説明するためのフローチャートである。
【図11】 最大差動回転数と駆動力補正量との関係を
定めるマップの一例を示す図ある。
【符号の説明】
15…フロントアクスル 16…前輪 17…リヤアクスル 18…後輪 20…センタデファレンシャル(センタデフ) 21…フロントデファレンシャル(フロントデフ) 22…リヤデファレンシャル(リヤデフ) 43…デファレンシャル用コントロールユニット T,Tg…入力トルク(駆動力) ΔTh…駆動力補正値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 48/20 B60K 17/20

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の車輪間に介設された車輪間差動装
    置と前後の車軸間に介設された車軸間差動装置に対する
    差動制限力をそれぞれ変化させ得る差動制限制御装置を
    備えた車両の制御装置において、 上記各差動装置に対する差動制限力に応じて駆動力伝達
    系への入力トルクを変更するように制御し、上記車軸間
    差動装置に対する差動制限力が上記車輪間差動装置に対
    する差動制限力よりも大きい場合には、上記入力トルク
    を高めるように制御することを特徴とする車両の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 左右の車輪間に介設された車輪間差動装
    置と前後の車軸間に介設された車軸間差動装置に対する
    差動制限力をそれぞれ変化させ得る差動制限制御装置を
    備えた車両の制御装置において、 上記各差動装置に対する差動制限力に応じて駆動力伝達
    系への入力トルクを変更するように制御し、上記車輪間
    差動装置に対する差動制限力が上記車軸間差動装置に対
    する差動制限力よりも大きい場合には、上記入力トルク
    を低下させるように制御することを特徴とする車両の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 上記車両は、左右の前輪間に介設された
    前輪差動装置と左右の後輪間に介設された後輪差動装置
    と前後の車軸間に介設された車軸間差動装置とを備えて
    おり、これら三つの差動装置に対する差動制限パターン
    に応じて、上記入力トルクを変更するように制御するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の制
    御装置。
  4. 【請求項4】 上記車軸間差動装置にのみ差動制限力が
    作用している場合には、全差動装置が差動制限されてい
    ない場合に比べて、上記入力トルクを現在値からより高
    めるように制御することを特徴とする請求項3記載の車
    両の制御装置。
  5. 【請求項5】 上記後輪差動装置にのみ差動制限力が作
    用している場合には、全差動装置が差動制限されていな
    い場合に比べて、上記入力トルクを現在値からより低下
    させるように制御することを特徴とする請求項3記載の
    車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 上記前輪差動装置にのみ差動制限力が作
    用している場合には、全差動装置が差動制限されていな
    い場合に比べて、上記入力トルクを現在値からより低下
    させるように制御することを特徴とする請求項3記載の
    車両の制御装置。
  7. 【請求項7】 上記車軸間差動装置と上記後輪差動装置
    とに差動制限力が作用し、上記前輪差動装置が差動制限
    されていない場合には、全差動装置が差動制限されてい
    ない場合に比べて、上記入力トルクを現在値からより高
    めるように制御することを特徴とする請求項3記載の車
    両の制御装置。
  8. 【請求項8】 上記前輪差動装置と上記後輪差動装置と
    に差動制限力が作用し、上記車軸間差動装置が差動制限
    されていない場合には、全差動装置が差動制限されてい
    ない場合に比べて、上記入力トルクを現在値からより低
    下させるように制御することを特徴とする請求項3記載
    の車両の制御装置。
  9. 【請求項9】 上記前輪差動装置と上記車軸間差動装置
    とに差動制限力が作用し、上記後輪差動装置が差動制限
    されていない場合には、全差動装置が差動制限されてい
    ない場合に比べて、上記入力トルクを現在値からより高
    めるように制御することを特徴とする請求項3記載の車
    両の制御装置。
  10. 【請求項10】 上記全差動装置に差動制限力が作用し
    ている場合には、全差動装置が差動制限されていない場
    合に比べて、上記入力トルクを現在値からより高めるよ
    うに制御することを特徴とする請求項3記載の車両の制
    御装置。
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