JP3320768B2 - 車両の自動制動装置 - Google Patents

車両の自動制動装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前方障害物との接触を
回避するときなどに各車輪のブレーキを自動的にかける
車両の自動制動装置に関し、特に、その自動制動時に自
車両の実際の減速度が目標の減速度になるようブレーキ
圧をフィードバック制御するものの改良に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種車両の自動制動装置と
しては、例えば特公昭39−2565号公報及び特公昭
39−5668号公報等に開示されるように、光学的方
法または超音波周波数等を用いて自車両と前方の障害物
との間の距離及び相対速度を連続的に検出するととも
に、その検出結果から接触の可能性を判断し、接触の可
能性があるときアクチュエータを作動させて各車輪のブ
レーキを自動的にかけ、前方障害物との接触を回避する
ようにしたものは知られている。
【0003】そして、このような自動制動装置において
は、自車両の実際の減速度が接触を回避する上から設定
された目標の減速度になるようフィードバック制御が取
り入れられている。例えば特開昭52−121238号
公報には、自車両の実際の減速度を検出する減速度検出
手段と、該検出手段で検出された自車両の実際の減速度
と目標の減速度とを比較し、この比較値に応じてアクチ
ュエータに対する制御信号を補正する補正回路とを備
え、上記補正された制御信号によりアクチュエータの作
動をフィードバック制御することが開示されている。こ
のフィードバック制御では、必ずしも、自車両の実際の
減速度と目標の減速度とが完全に一致するように制御す
るものではなく、その差が所定値以内になったときアク
チュエータの作動によるブレーキ圧の増減調圧を規制す
る不感帯領域が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動制動時
に生じる実際の減速度の増加割合は一定のものではな
く、車両の乗員数や走行路面の状態等の要因によって大
きく異なる。このため、上記不感帯領域の幅を狭く設定
した場合には、自車両の実際の減速度が不感帯領域内に
入ったときでもその領域を越えて変更され易くなる。そ
して、この減速度のオーバーシュートは、アクチュエー
タの作動時点から実際に車両の減速として現れる時点ま
での車両の挙動遅れと相俟って、車両の減速を振動的な
ものにするという問題がある。一方、上記不感帯領域の
幅を広く設定した場合には、フィードバック制御の精度
が悪くなるという問題がある。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、自動制動時に生じる実
際の減速度の増加割合に応じて不感帯領域の幅を変更す
ることにより、フィードバック制御の精度を高めつつ、
実際の減速度が乗員数や路面状態等の影響によって目標
減速度付近で振動的になるのを防止し得る車両の自動制
動装置を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の解決手段は、所定の条件で各車輪のブレー
キ圧を自動的に増圧するとともに、自車両の実際の減速
度が目標の減速度になるよう上記ブレーキ圧をフィード
バック制御するように構成された車両の自動制動装置に
おいて、上記フィードバック制御中自車両の実際の減速
度と目標の減速度との差が所定幅の不感帯領域内にある
とき上記ブレーキ圧の増減調圧を規制する不感帯領域設
定手段と、自動制動制御中における自車両の実際の減速
度の増加割合を検出する減速度増加割合検出手段と、上
記実際の減速度の増加割合が所定値よりも大きいときに
は、該所定値よりも小さいときに比して不感帯領域の幅
が大きくなるように該不感帯領域の幅を変更する不感帯
領域幅変更手段とを備える構成とする。
【0007】
【作用】上記の構成により、本発明では、自動制動時に
、実際の減速度の増加割合が検出手段により検出さ
れ、その検出結果に基づいて不感帯領域の幅が変更手段
により変更される。すなわち、実際の減速度の増加割合
が大きいときには不感帯領域の幅が広くなり、これによ
り、減速度が不感帯領域を越えて増加するオーバーシュ
ートが防止される。また、実際の減速度の増加割合が小
さいときには不感帯領域の幅が狭くなり、これにより、
フィードバック制御の精度が高くなる。すなわち、時々
刻々と変化する路面状況に応じて不感帯領域の幅が変更
されるため、制動制御は振動的なものになることが防止
される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】図1及び図2は本発明の一実施例に係わる
車両の自動制動装置を示し、図1は同自動制動装置の油
圧回路図であり、図2は同自動制動装置のブロック構成
図である。
【0010】図1において、1は運転者によるブレーキ
ペダル2の踏込力を増大させるマスタバック、3は該マ
スタバック1により増大された踏込力に応じたブレーキ
圧を発生するマスタシリンダであって、該マスタシリン
ダ3で発生したブレーキ圧は、最初自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4に送給された後、アンチスキッドブ
レーキ装置(ABS)の油圧アクチュエータ部5を通し
て4車輪(図では1車輪のみ示す)の各ブレーキ装置6
に供給されるようになっている。
【0011】上記自動制動装置の油圧アクチュエータ部
4は、上記マスタシリンダ3とブレーキ装置6側との連
通を遮断するシャッターバルブ11と増圧バルブ12と
減圧バルブ13とを有しており、これら三つのバルブ1
1〜13はいずれも電磁式の2ポート2位置切換バルブ
からなる。上記増圧バルブ12とマスタシリンダ3との
間には、モータ駆動式の油ポンプ14と、該油ポンプ1
4から吐出される圧油を貯溜して一定圧に保持するため
のアキュムレータ15とが介設されている。そして、上
記シャッターバルブ11が開位置にあるときには、ブレ
ーキペダル2の踏込力に応じて各車輪のブレーキ装置6
で制動がかかる。一方、シャッターバルブ11が閉位置
にあるとき、増圧バルブ12を開位置に、減圧バルブ1
3を閉位置にそれぞれ切換えると、上記アキュムレータ
15からの圧油が各車輪のブレーキ装置6に供給されて
ブレーキ圧が増圧され、増圧バルブ12を閉位置に、減
圧バルブ13を開位置にそれぞれ切換えると、上記ブレ
ーキ装置6から圧油が戻されてブレーキ圧が減圧される
ようになっている。
【0012】また、上記ABSの油圧アクチュエータ部
5は、各車輪毎に設けられた3ポート2位置切換バルブ
21を有しており、ABS作動時には該バルブ21の切
換えにより各ブレーキ装置6に印加されるブレーキ圧を
制御して各車輪がロックしないようになっている。油圧
アクチュエータ部5の構成は詳述しないが、上記切換バ
ルブ21の他にモータ駆動式の油ポンプ22及びアキュ
ムレータ23,24等を備えている。各車輪のブレーキ
装置6は、車輪と一体的に回転するディスク26と、マ
スタシリンダ3側からブレーキ圧を受けて上記ディスク
26を挟持するキャリパ27とからなる。
【0013】一方、図2において、31は車体前部に設
けられる超音波レーダユニットであって、該超音波レー
ダユニット31は、図に詳示していないが、周知の如く
超音波を発信部から自車両の前方の車両等の障害物に向
けて発信するとともに、上記前方障害物に当たって反射
してくる反射波を受信部で受信する構成になっており、
このレーダユニット31からの信号を受ける演算部32
は、レーダ受信波の発信時点からの遅れ時間によって自
車両と前方障害物との間の距離及び相対速度を演算する
ようになっている。33及び34は車体前部の左右に各
々設けられる一対のレーダヘッドユニットであって、該
各レーダヘッドユニット33,34は、パルスレーザ光
を発信部から自車両の前方の障害物に向けて送信すると
ともに、上記前方障害物に当たって反射してくる反射光
を受信部で受信する構成になっており、上記演算部32
は、これらのレーダヘッドユニット33,34からの信
号を信号処理部35を通して受け、レーザ受信光の発信
時点からの遅れ時間によって自車両と前方障害物との間
の距離及び相対速度を演算するようになっている。そし
て、演算部32は、上記レーダヘッドユニット33,3
4の系統による距離及び相対速度の演算結果を優先し、
超音波レーダユニット31の系統による距離及び相対速
度の演算結果を補助的に用いるようになっており、ま
た、これらにより、自車両と前方障害物との間の距離及
び相対速度を検出する距離・相対速度検出手段36が構
成されている。
【0014】上記両レーダヘッドユニット33,34に
よるパルスレーザ光の送受信方向は、モータ37により
水平方向に変更可能に設けられており、上記モータ37
の作動は演算部32により制御される。38は上記モー
タ37の回転角からパルスレーザ光の送受信方向を検出
する角度センサであって、該角度センサ38の検出信号
は上記演算部32に入力され、該演算部32におけるレ
ーダヘッドユニット33,34の系統による距離及び相
対速度の演算にパルスレーザ光の送受信方向が加味され
るようになっている。
【0015】また、41は舵角を検出する舵角センサ、
42は自車速を検出する車速センサ、43は車両の前後
加速度(前後G)を検出する前後Gセンサ、44は路面
の摩擦係数(μ)を検出する路面μセンサであり、これ
ら各種センサ41〜44の検出信号並びに上記演算部3
2で求められた自車両と前方障害物との間の距離及び相
対速度の信号は、いずれも接触可能性判断部45に入力
される。該接触可能性判断部45は、上記自車両と前方
障害物との間の距離及び相対速度に基づいて自車両と前
方障害物との接触の可能性を判断するようになってお
り、この判断部45で接触の可能性があると判断された
ときには、該判断部45から信号が自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4の作動を制御する制御部50に対し
出力されて、接触を回避するように各車輪でブレーキが
自動的にかかるようになっている。46は車室内のイン
ストルメントパネルに設けられる警報表示ユニットであ
って、該警報表示ユニット46には、上記接触可能性判
断部45から各々信号を受ける警報ブザー47及び距離
表示部48が設けられている。
【0016】上記接触可能性判断部45は、先ず、予め
記憶されている、図3に示すようなしきい値マップを用
いて、前方障害物との接触を回避するために急制動(フ
ル制動ともいう)をかけなければならない距離のしきい
値L0を算出する。次に、上記しきい値L0に各々所定距
離を加算して、急制動の前に緩制動をかける距離及び上
記警報ブザー47により警報を発する距離を算出する。
ここで、急制動またはフル制動とは、最大減速度(約
0.8G)でブレーキをかけることをいい、緩制動と
は、最大減速度よりも低い減速度(約0.3〜0.4
G)で一定にブレーキをかけることをいう。また、緩制
動をかける距離は、急制動をかける距離よりも数倍長く
設定されており、警報を発する距離は、この緩制動をか
ける距離よりも長く設定されている。
【0017】図3に示すしきい値マップにおいて、しき
い値線Aは、前方障害物としての前方車両がそれよりも
更に前方の障害物と接触して停車したときこの車両との
接触を回避するために必要な車間距離を示するものであ
り、相対速度V1の大きさに拘らず常に、前方障害物が
停止物であるとき(つまり相対速度V1が自車速v0と同
一のとき)と同じ値(数値式v02/2μg)をとる。し
きい値線Bは前方車両がフル制動をかけたときこの車両
との接触を回避するために必要な車間距離(数値式V1
・(2v0−V1)/2μg)を示し、しきい値線Cは前
方車両が減速度μ/2gの緩制動をかけたときこの車両
との接触を回避するために必要な車間距離を示し、しき
い値線Dは前方車両が一定車速を保ったときこの車両と
の接触を回避するために必要な車間距離(数値式V12
2μg)を示す。さらに、しきい値線Eは、自車両が自
動制動をかけても前方車両との接触を回避できないが、
接触時の衝撃力を緩和できる車間距離を示す。尚、しき
い値線を横軸線上にとるとき(つまりしきい値L0を常
に零とするとき)は、自動制動はかからず、これをキャ
ンセルしたことになる。
【0018】そして、上記接触可能性判断部45は、上
記5種類のしきい値線A〜Eの中から、車両の運転状態
に応じて一つのしきい値線を選択し、このしきい値線に
おいて、自車両と前方障害物(前方車両)との相対速度
V1に対応するしきい値L0を算出する。例えば、自車速
v0が高車速のときにはしきい値線Bを、自車速v0が中
車速のときにはしきい値Dを、自車速v0が低車速のと
きにはしきい値線Eをそれぞれ選択することにより、車
速が高い程接触の可能性のしきい値L0を大きい値に変
更する。
【0019】自車両と前方障害物との間の距離が警報を
発する距離になったときには、上記接触可能性判断部4
5から作動指令信号が警報ブザー47に出力されて警報
音が鳴る。また、自車両と前方障害物との間の距離が更
に近付いて緩制動または急制動をかける距離になったと
きには、接触可能性判断部45から減速指令信号が制御
部50に出力され、該制御部50の制御の下に自動制動
装置の油圧アクチュエータ部4が作動して緩制動または
急制動がかかるようになっている。
【0020】上記制御部50は、図4に示すように、上
記接触可能性判断部45で設定された目標の減速度Gr
の信号と自車両の実際の減速度Gaを検出する減速度検
出手段51からの検出信号とを受け、自車両の実際の減
速度Gaと目標の減速度Grとの差eを算出する比較回路
52と、該比較回路52で算出された自車両の実際の減
速度Gaと目標の減速度Grとの差eが所定幅の不感帯領
域内にあるときブレーキ圧の増減調圧を規制する不感帯
領域設定手段53と、該不感帯領域設定手段53からの
信号を受け、自車両の実際の減速度Gaと目標の減速度
Grとの差eが上記不感帯領域外のとき所定のデューテ
ィー比(制御周期Tに対する増圧バルブ12又は減圧バ
ルブ13のON状態の時間Tonの比Ton/T)でもって
自動制動装置の油圧アクチュエータ部4における増圧バ
ルブ12及び減圧バルブ13の開閉切換えを指令する作
動指令部54とを備え、自車両の実際の減速度Gaが目
標の減速度Grになるようフィードバック制御する構成
になっている。
【0021】また、上記制御部50は、上記減速度検出
手段51からの検出信号を受け、自動制動時の初期段階
における減速度の増加割合を一回微分法等により算出す
る減速度増加割合算出部55を備えており、該算出部5
5と減速度検出手段51とにより、実際の減速度の増加
割合Aを検出する減速度増加割合検出手段56が構成さ
れている。上記算出部55で算出された増加割合Aの信
号は、不感帯領域幅変更手段57に入力され、該変更手
段57は、上記増加割合Aが大きい程、上記不感帯領域
設定手段53における不感帯領域の幅を広げるよう変更
を行うようになっている。
【0022】図5は上記制御部50によるフィードバッ
ク制御のフローチャートを示す。このフローチャートに
おいては、スタートした後、先ず始めに、ステップS1
で目標の減速度Gr及び現時点の実際の減速度Ga1を取
り込んだ後、ステップS2で上記現時点の実際の減速度
Ga1と一制御周期ΔT前に取り込み記憶した実際の減速
度Ga0との差を制御周期ΔTで除して減速度の増加割合
A(=(Ga1−Ga0)/ΔT)を算出する。
【0023】続いて、ステップS3で上記減速度の増加
割合Aが所定値a1以上であるか否かを、ステップS4で
上記減速度の増加割合Aが所定値a2(<a1)以上であ
るか否かをそれぞれ判定する。減速度の増加割合Aが所
定値a2以下の小立上りのとき(図6で領域S3内のと
き)には、ステップS5で不感帯領域の幅δにδ3をセッ
トし、減速度の増加割合Aが所定値a2以上で所定値a1
以下の中立上りのとき(図6で領域S2内のとき)に
は、ステップS6で不感帯領域の幅δにδ2をセットし、
更に減速度の増加割合Aが所定値a1以上の高立上りの
とき(図6で領域S1内のとき)には、ステップS7で不
感帯領域の幅δにδ1をセットする。ここで、不感帯領
域の幅δにセットされる、上記三つの値δ1,δ2,δ3
は、次のような大小関係がある。
【0024】δ1 >δ2>δ3 従って、上記ステップS5〜S7における不感帯領域の幅
δの設定は、減速度の増加割合Aが高い程不感帯領域の
幅δを3段階に大きくするようになっている。この不感
帯領域幅δの設定後、ステップS8で目標の減速度Grと
現時点の実際の減速度Ga1との差eを算出する。
【0025】続いて、ステップS9で上記目標の減速度
Grと現時点の実際の減速度Ga1との差eが正の値であ
るか否か、つまり目標の減速度Grと現時点の実際の減
速度Ga1との大小関係を判定する。そして、目標の減速
度Grの方が大きいYESのときには、ステップS10で
上記差eの絶対値が不感帯領域の幅の二分の一の値δよ
りも大きいか否か、つまり、現時点の実際の減速度Ga1
が、図6に示すような目標の減速度Grを中心とする所
定幅2δの不感帯領域内に入る前の段階であるか否かを
判定する。この判定がYESのときには、ステップS11
でブレーキ圧を増圧し、リターンする一方、判定がNO
のときには、ステップS12でブレーキ圧を増減圧するこ
となくそのまま保持し、リターンする。
【0026】また、上記ステップS9の判定がNOのと
き、つまり現時点の実際の減速度Ga1が目標の減速度G
rよりも大きいときには、ステップS13で上記差eの絶
対値が不感帯領域の幅の二分の一の値δよりも大きいか
否か、つまり、現時点の実際の減速度Ga1が、上記不感
帯領域を越えてオーバーシュートした状態にあるか否か
を判定する。この判定がYESのときには、ステップS
14でブレーキ圧を減圧し、リターンする一方、判定がN
Oのときには、ステップS15でブレーキ圧を増減圧する
ことなくそのまま保持し、リターンする。
【0027】したがって、このようなフローチャートに
従うフィードバック制御によれば、自動制動制御中にお
ける実際の減速度の増加割合Aに応じて不感帯領域の幅
δが変更され、上記増加割合Aが大きい高立上がりのと
きには、不感帯領域幅δが広くなるので、減速度が不感
帯領域を越えてオーバーシュートし、その目標減速度付
近で振動的になるのを防止することができる。また、上
記増加割合Aが小さくオーバーシュートの可能性の少な
い低立上がりのときには、不感帯領域幅δが狭くなるの
で、その分フィードバック制御の精度を高くすることが
できる。
【0028】尚、上記実施例のフィードバック制御で
は、減速度の増加割合Aに応じて不感帯領域の幅δを3
段に変更するようにしたが、本発明は、この不感帯領域
の幅δを2段、4段以上又は連続的に変更するようにし
てもよいのは勿論である。
【0029】また、上記実施例では、障害物との接触回
避のために自動ブレーキをかける自動制動装置について
述べたが、本発明は、これに限らず、自車両を所定の停
止ラインで止めたり、また車速オーバのとき所定の法定
速度又は安全速度になるまで自動的に減速する自動制動
装置等にも同様に適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両の自動
制動装置によれば、自動制動制御中における実際の減速
度の増加割合を検出し、その増加割合が所定値よりも大
きいときには、該所定値よりも小さいときに比して不感
帯領域の幅が大きくなるように不感帯領域の幅を変更す
るようにしたことにより、時々刻々と変化する路面状態
に応じて不感帯領域の幅が補正されるので、フィードバ
ック制御の精度を高めることができるとともに、制動制
御が振動的になるのを防止することができる。すなわ
ち、路面状態等の影響により実際の減速度が目標減速度
付近で振動的になるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる車両の自動制動装置の
油圧回路図である。
【図2】同じく自動制動装置のブロック構成図である。
【図3】接触回避のしきい値を算出するためのマップを
示す図である。
【図4】制御部のブロック構成図である。
【図5】制御部によるフィードバック制御のフローチャ
ート図である。
【図6】減速度の増加割合と不感帯領域の幅との関係を
説明するための図である。
【符号の説明】
36 距離・相対速度検出手段 45 接触可能性判断部 50 制御部 51 減速度検出手段 52 比較回路 53 不感帯領域設定手段 56 減速度増加割合検出手段 57 不感帯領域幅変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/12 B60R 21/00 627 B60T 8/32 G01S 17/93 G01S 15/93 G05B 11/36 501

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の条件で各車輪のブレーキ圧を自動
    的に増圧するとともに、自車両の実際の減速度が目標の
    減速度になるよう上記ブレーキ圧をフィードバック制御
    するように構成された車両の自動制動装置において、 上記フィードバック制御中自車両の実際の減速度と目標
    の減速度との差が所定幅の不感帯領域内にあるとき上記
    ブレーキ圧の増減調圧を規制する不感帯領域設定手段
    と、 自動制動制御中における自車両の実際の減速度の増加割
    合を検出する減速度増加割合検出手段と、 上記実際の減速度の増加割合が所定値よりも大きいとき
    には、該所定値よりも小さいときに比して不感帯領域の
    幅が大きくなるように該不感帯領域の幅を変更する不感
    帯領域幅変更手段とを備えたことを特徴とする車両の自
    動制動装置。
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