JP3320526B2 - 4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物 - Google Patents

4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カバーレイフィルムや
医療用湿布材等の離型紙あるいは合成紙等の用途に適し
た4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物に関するも
のである。更に詳しくは、各種基材へのラミネーション
成形性が改善され、適度な離型の重さを有し且つ耐熱性
にも優れたラミネーション成形品を与える4−メチル−
1−ペンテン系重合体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】4−メチル−1−ペンテン系重合体は、
表面張力が非常に低くて離型性に優れ且つ耐熱性も高い
ため、人工皮革製造用の工程紙等に使用されている。し
かし、4−メチル−1−ペンテン系重合体の離型紙はカ
バーレイフィルムや医薬用湿布材の離型紙としては離型
が軽すぎるため、穴開け工程や輸送中に離型紙が剥がれ
る等の不具合が発生することが多い。これまでに、この
用途にはPEフィルム等の表面をシリコーン離型剤で処
理した離型紙が開発されているが、この離型紙はシリコ
ーンがカバーレイフィルムや湿布剤表面に移行して接着
性能や粘着性能を低下させるため好ましくない。
【0003】一方、4−メチル−1−ペンテン系重合体
は、溶融粘度の温度依存性が高く、ラミネーション成形
される高温下では溶融粘度が低くまたそのメルトテンシ
ョンも低いことが知られている。このため、4−メチル
−1−ペンテン系重合体は、ポリエチレンやポリプロピ
レンと比較してネックインや耳揺れが大きい現象を示
す。他方、溶融粘度を高くするため、4−メチル−1−
ペンテン系重合体のMFRを小さくすると、ラミネーシ
ョン成形時にドローダウンやサージングが発生して均一
な膜厚の成形品を得ることが大変難しい。そこで、これ
らを改良する方法として、MFRの高い4−メチル−1
−ペンテン系重合体を用いて、ウエッブの両端部へ加熱
した空気を吹き付けたり樹脂温度を下げることが行われ
ているが、その効果は必ずしも満足できるレベルにはな
い。従って、適度な剥離性を有し、耐熱性が優れ且つラ
ミネーション成形時のネックインと耳揺れが小さく、ド
ローダウンやサージングも発生しない材料が強く求めら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み、4
−メチル−1−ペンテン系重合体の耐熱性をできるだけ
保持しながら、適度な離型性を付与し且つラミネーショ
ン成形性を改良することを目的として種々検討した結
果、4−メチル−1−ペンテン系重合体と特定の変性4
−メチル−1−ペンテン系重合体および高圧法低密度ポ
リエチレンを特定の比率でブレンドした4−メチル−1
−ペンテン系重合体組成物が上記特性を満足することを
究明し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の目的は、適度な離型の
重さと高い耐熱性を有し且つラミネーション成形性にも
優れた、すなわち、ネックインと耳揺れが大幅に改善さ
れ、ドローダウンサージングも発生しない4−メチル−
1−ペンテン系重合体組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、本
発明によれば、(A)4−メチル−1−ペンテン系重合
体70〜97重量部、(B)不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体によりグラフト量が0.01〜10重量%の範
囲でグラフト変性された変性4−メチル−1−ペンテン
系重合体0.1〜10重量部および(C)高圧法低密度
ポリエチレン20〜3重量部のドライブレンドまたは溶
融ブレンド物からなる、但し(A)、(B)および
(C)成分の合計は100重量部であることを特徴とす
る4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物により達成
される。
【0007】
【発明の具体的な説明】本発明で用いられる4−メチル
−1−ペンテン系重合体(A)としては、4−メチル−
1−ペンテンの単独重合体であるか、もしくは4−メチ
ル−1−ペンテンと他のα−オレフィン、例えばエチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オク
テン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセ
ン等の炭素数2〜20のα−オレフィンとの共重合体が
好ましい。かかる共重合体としては、4−メチル−1−
ペンテンを80重量%以上の量で含む4−メチル−1−
ペンテンを主体とした共重合体が好ましい。好ましい共
重合成分は、例えば1−デセン、1−ドデカン、1−テ
トラデカン、1−ヘキサデカン、1−オクタデカンある
いは1−エイコセンである。
【0008】4−メチル−1−ペンテン系重合体(A)
の共重合成分の含有量が20重量%を越えると、4−メ
チル−1−ペンテン系重合体の融点が低下して、耐熱性
が著しく下がるので好ましくない。
【0009】このような4−メチル−1−ペンテン系重
合体(A)のメルトフローレート(MFR)は、AST
M D 1238に準じ荷重:5.0kg、温度:260
℃の条件で測定した値が1〜400g/10分の範囲内
にあることが望ましく、10〜300g/10分の範囲
内にあるのが特に好ましい。
【0010】4−メチル−1−ペンテン系重合体(A)
のMFRが1未満になると、高速下のラミネーション成
形時に組成物の延展性が低下して厚みの均一なラミ紙等
を生産することが難しくなるようになる。一方、MFR
が400を越えると、樹脂の分子量が小さすぎるため、
ラミネーション成形時に耳揺れが大きくなって生産性が
低下すると共に、塗膜の割れや樹脂/紙間の剥離強度も
著しく低下したラミ紙に実用的価値が小さくなるように
なる。
【0011】本発明で用いられるグラフト変性4−メチ
ル−1−ペンテン系重合体(B)の基体となる4−メチ
ル−1−ペンテン系重合体[以下、4−メチル−1−ペ
ンテン系重合体(D)という]は、前記の4−メチル−
1−ペンテンの単独重合体または4−メチル−1−ペン
テンと他のα−オレフィンの共重合体のいずれでもよ
い。
【0012】4−メチル−1−ペンテン系重合体(D)
にグラフトする不飽和カルボン酸またはその誘導体とし
ては、例えばマレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフ
タル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソ
クロトン酸、ナジック酸、アクリル酸、メタクリル酸の
如き不飽和カルボン酸、または、その誘導体、例えば酸
無水物、イミド、アミド、エステル等が挙げられる。具
体的には、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコ
ン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グ
リシジルマレート等が例示される。これらの中では、不
飽和のジカルボン酸またはその無水物が好適であり、特
に、マレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水物が
とりわけ好適である。
【0013】該不飽和カルボン酸またはその誘導体から
選ばれるグラフトモノマーを前記の4−メチル−1−ペ
ンテン系重合体(D)にグラフト共重合して変性物を製
造するには、従来の公知の種々の方法を採用することが
できる。例えば4−メチル−1−ペンテン系重合体
(D)を溶融させる方法あるいは溶媒に溶解させグラフ
トモノマーを添加してグラフト共重合させる方法があ
る。
【0014】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合
体(D)に、前記のモノマーを効率よくグラフト共重合
させてグラフト変性4−メチル−1−ペンテン系重合体
(B)を製造するには、ラジカル開始剤の存在下に反応
を行うことが好ましい。グラフト反応は通常60〜35
0℃の温度で行われる。ラジカル開始剤の使用割合は、
3−メチル−1−ペンテン系重合体(D)100重量部
に対して通常0.001〜2重量部の範囲である。ラジ
カル開始剤としては、有機パーオキサイド、有機パーエ
ステル、その他アゾ化合物が挙げられる。これらのラジ
カル開始剤の中でも、ジクミルパーオキサイド、ジ−t
ert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼン等の有機パーオキサイド
が好ましい。
【0015】本発明のグラフト変性4−メチル−1−ペ
ンテン系重合体(B)は、グラフトモノマーで0.01
〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲で変性さ
れた4−メチル−1−ペンテン系重合体である。通常デ
カリン溶媒中、135℃における極限粘度が0.5〜1
0dl/g、好ましくは0.6〜5dl/gの重合体で
ある。グラフト量が低すぎると組成物に適度な離型の重
さを付与することができない。一方、グラフト量を高く
しようとすると、グラフト変性4−メチル−1−ペンテ
ン系重合体(B)の分子量が極端に小さくなり、組成物
のラミネーション成形性が悪化して、生産性が低下す
る。
【0016】本発明の組成物では、不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体でグラフト変性された4−メチル−1−
ペンテン系重合体(B)の配合量は、(A)、(B)お
よび(C)成分の合計量100重量部当り、好ましくは
0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜10重量
部、特に好ましくは1〜5重量部の範囲にある。
【0017】グラフト変性4−メチル−1−ペンテン系
重合体(B)の配合量が0.1重量部未満の場合には、
組成物に適度な離型の重さを付与することができない。
一方、その配合量が10重量部を越えると剥離強度が高
過ぎて、離型紙の用途には適さなくなる。
【0018】本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチ
レン(C)は、好ましくは下記の密度、融点あるいはM
FRを有する。密度が0.910〜0.930g/cm3
の範囲、DSC法で測定した融点が100〜110℃の
範囲、ASTM D 1238に準じて荷重:2.16K
g、温度:190℃の条件で測定したMFRが0.1〜
100g/10分の範囲にあり、1〜50g/10分の
範囲にあるのが特に好ましい。
【0019】高圧法低密度ポリエチレンのMFRが10
0g/10分を越えると、4−メチル−1−ペンテン系
重合体組成物のメルトテンションが低下してネックイン
が大きくなり、所期の目的を達成することが困難になる
傾向が大きい。
【0020】このような高圧法低密度ポリエチレンの具
体例としては、例えば三井石油化学工業(株)製のミラ
ソン10P、ミラソン10L、ミラソン11P、ミラソ
ン14P、ミラソン16Pおよびミラソン252等を挙
げることができる。そして、これらの中では、ミラソン
10Pとミラソン11Pが特に好ましい。
【0021】高圧法低密度ポリエチレン(C)の配合量
は、(A)、(B)および(C)成分の合計量100重
量部当り、3ないし20重量の範囲にあり、5ないし1
5重量部の範囲が特に好ましい。
【0022】高圧法低密度ポリエチレン(C)の配合量
が3重量部未満の場合には、本組成物のラミ成形性が悪
く、ネックインや耳揺れが大きい。一方、その配合量が
20重量部を越えると、耐熱性の低下が大きくなる。
【0023】本発明の組成物は、(A)4−メチル−1
−ペンテン系重合体70〜97重量部、(B)不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体によりグラフト量が0.01
〜10重量%の範囲で変性された変性4−メチル−1ペ
ンテン系重合体0.1〜10重量部および(C)高圧法
低密度ポリエチレン20〜3重量部とをドライブレンド
または溶融ブレンドすることにより得られる。溶融ブレ
ンドする場合には、その溶融ブレンドした組成物のMF
Rは、ASTM D 1238に準じて荷重:5.0K
g、温度:260℃の条件で測定したMFRが1〜40
0g/10分の範囲にあることが好ましく、10〜30
0g/10分の範囲にあることが特に好ましい。
【0024】4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物
のMFRが1未満の場合には、ラミネーション成形時に
組成物の延展性が低くなり膜厚の均一なラミ紙等を生産
することが難しい。一方、MFRが400を越えると、
樹脂の分子量が小さすぎるため、耳揺れが大きくなって
生産性が低下すると共に、塗膜の割れや樹脂/紙間の剥
離強度も著しく低下してラミ紙に実用的価値が低下する
傾向が大となる。
【0025】本発明の4−メチル−1−ペンテン系組成
物を得るには、(A)4−メチル−1−ペンテン系重合
体70〜97重量部、(B)不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体によりグラフト量0.01〜10重量%の範囲
でグラフト変性された変性4−メチル−1ペンテン系重
合体0.1〜10重量部および(C)高圧法低密度ポリ
エチレン20〜3重量部とを、種々公知の方法、例えば
V型ブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサ
ー、タンブラーブレンダーでドライブレンドするか、あ
るいはドライブレンド後、単軸押出機または複軸押出機
またはニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練し、
造粒あるいは粉砕する方法によるのが好ましい。
【0026】本発明の4−メチル−1−ペンテン系組成
物にはシランカップリング剤、耐候安定剤、耐熱安定
剤、スリップ剤、核剤、顔料、染料等通常ポリオレフィ
ンに添加して使用される各種配合剤を本発明の目的を損
なわない範囲で添加してもよい。
【0027】
【実施例】以下本発明の組成物につき実施例で説明する
が、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に
なんら限定されるものではない。
【0028】実施例に示した評価は、次の条件、方法で
行ったものである。 (1)ラミネーション成形性 次の条件でラミ紙を成形した。得られたラミ紙のコート
幅を1m毎に20点測定し、次の項目を計算で求めた。 ラミ紙成形条件 シリンダー温度 C1/C2/C3/C4/ダイス:300/350/320/320/ 320℃ ダイス幅 500mm 基材 クラフト紙 成形速度 50m/分、100m/分 成形性の評価項目 ネックイン (500−コート幅平均値)/2(mm) 耳揺れ 20個のコート幅測定値のσn-1(mm)
【0029】(2)MFR ペレットのMFRはASTM D1238に準拠して荷
重:5Kg、温度:260℃の条件で測定した。 (3)接触角 濡れ性を評価するため、角板の水に対する接触角を協和
界面科学(株)製のCA−SミクロII型を用いて23
℃で測定した。 (4)ビカット軟化点 シリンダー温度300℃で射出成形法で成形したスペシ
メンをJIS 7206に準じて測定した。
【0030】<無水マレイン酸グラフト変性4−メチル
−1−ペンテン系重合体の製造>4−メチル−1−ペン
テンのホモ重合体([η]=1.7dl/g、MFR=
100g/10分)100重量部に、トルエン溶媒中、
145℃でジクミルパーオキサイド触媒の存在下で、無
水マレイン酸のグラフト反応を行った。得られた反応物
に大量のアセトンを加えることによりポリマーを沈澱さ
せて濾取し、沈澱物をアセトンで繰り返し洗浄すること
により無水マレイン酸グラフト変性ポリ−4−メチル−
1−ペンテン(以下、M−PMPと略す)を得た。この
変性ポリマーの無水マレイン酸単位のグラフト割合は
4.0重量%であり、135℃デカリン中における極限
粘度は0.95dl/gであった。
【0031】[実施例1]4−メチル−1−ペンテン・
1−テトラデセン共重合体(1−テトラデセン含有量:
5.0重量%、MFR=5g/10分)90重量部、M
−PMP2重量部、ミラソン11P(三井石油化学工業
(株)製、MFR=7.2g/10分、密度=0.917
g/cm3)10重量部、安定剤としてテトラキス〔メ
チレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(チバガイギ
ー(株)、イルガノックス1010)0.1重量部およ
びステアリン酸カルシウム(三共有機合成(株)、商品
名:ステアリン酸カルシウム)0.03重量部を、ヘン
シェルミキサーによりドライブレンドした後、押出機を
用いて280℃で溶融混練し、組成物を調製した。この
組成物のMFRを測定した。 次に、この組成物を用い
てラミネーション成形してその成形性を評価した。ま
た、得られたラミ紙の接触角を測定した。これらの評価
結果を表1に示した。なお、ビカット軟化点は、射出成
形法で成形したスペシメンを用いて測定した。
【0032】[実施例2]4−メチル−1−ペンテン・
1−デセン共重合体(1−デセン含有量:2.2重量
%、MFR=180g/10分)90重量部、M−PM
P2重量部、ミラソン11P(MFR=7.2g/10
分、密度=0.917g/cm3)10重量部、安定剤と
してテトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
メタン(チバガイギー(株)、イルガノックス101
0)0.1重量部およびステアリン酸カルシウム(三共
有機合成(株)、商品名:ステアリン酸カルシウム)
0.03重量部を、ヘンシェルミキサーによりドライブ
レンドした後、押出機を用いて280℃で溶融混練し、
組成物を調製した。この組成物のMFRを測定した。次
に、この組成物を用いてラミネーション成形してその成
形性を評価した。また、得られたラミ紙の接触角を測定
した。これらの評価結果を表1に示した。なお、ビカッ
ト軟化点は、射出成形法で成形したスペシメンを用いて
測定した。
【0033】[実施例3]4−メチル−1−ペンテン・
1−オクタデセン共重合体(1−オクタデセン含有量:
5.0重量%、MFR=5g/10分)90重量部、M
−PMP5重量部、ミラソン11P(三井石油化学工業
(株)製、MFR=7.2g/10分、密度=0.917
g/cm3)10重量部、安定剤としてテトラキス〔メ
チレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(チバガイギ
ー(株)イルガノックス1010)0.1重量部および
ステアリン酸カルシウム(三共有機合成(株)、商品
名:ステアリン酸カルシウム)0.03重量部を、ヘン
シェルミキサーによりドライブレンドした後、押出機を
用いて280℃で溶融混練し、組成物を調製した。この
組成物のMFRを測定した。次に、この組成物を用いて
ラミネーション成形してその成形性を評価した。また、
得られたラミ紙の接触角を測定した。これらの評価結果
を表1に示した。なお、ビカット軟化点は、射出成形法
で成形したスペシメンを用いて測定した。
【0034】[比較例1]M−PMPを使用しない以外
は実施例1と同様にして組成物を調製し、ラミ成形性と
物性を評価した。その評価結果を表1に示した。
【0035】[比較例2]ミラソン11Pを使用しない
以外は実施例1と同様にして組成物を調製し、ラミ成形
性と物性を評価した。その評価結果を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の4−メチル−1−ペンテン系組
成物は、適度な離型の重さと高い耐熱性を有すると共
に、ラミネーション成形性が優れ、ネックイン、耳揺れ
が大幅に改善され、ドローダウンサージングも発生しな
いという特徴を持っている。
【0038】本発明の組成物は、各種の基材へラミネー
ション成形することにより、適度の離型の重さと高い耐
熱性を有するラミネーション成形品が得られるので、例
えばカバーレイフィルム、医療用湿布材等の離型紙や合
成紙等の用途に好適に使用することができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)4−メチル−1−ペンテン系重合
    体70〜97重量部、(B)不飽和カルボン酸またはそ
    の誘導体によりグラフト量が0.01〜10重量%の範
    囲でグラフト変性された変性4−メチル−1−ペンテン
    系重合体0.1〜10重量部および(C)高圧法低密度
    ポリエチレン20〜3重量部のドライブレンドまたは溶
    融ブレンド物からなる、但し(A)、(B)および
    (C)成分の合計は100重量であることを特徴とする
    4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物。
  2. 【請求項2】 4−メチル−1−ペンテン系重合体が、
    炭素数が2〜20個のα−オレフィンと4−メチル−1
    −ペンテンのランダム共重合体であり、そして4−メチ
    ル−1−ペンテンの含有率が80重量%以上である請求
    項1記載の重合体組成物。
  3. 【請求項3】 4−メチル−1−ペンテン系重合体が、
    1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘ
    キサデセンあるいは1−オクタデセンと4−メチル−1
    −ペンテンのランダム共重合体である請求項1記載の重
    合体組成物。
  4. 【請求項4】 変性4−メチル−1−ペンテン系重合体
    の変性剤がマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無
    水物である請求項1記載の重合体組成物。
  5. 【請求項5】 高圧法低密度ポリエチレンが、密度が
    0.910〜0.930g/cm3の範囲にあり、DSC
    法で測定した融点が100〜110℃の範囲にあり且つ
    ASTM D 1238に準じて荷重:2.16Kg、温
    度:190℃の条件で測定したMFRが1.0〜100
    g/10分の範囲にあるものである請求項1記載の重合
    体組成物。
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