JP3320319B2 - トナー - Google Patents

トナー

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JP3320319B2
JP3320319B2 JP24690596A JP24690596A JP3320319B2 JP 3320319 B2 JP3320319 B2 JP 3320319B2 JP 24690596 A JP24690596 A JP 24690596A JP 24690596 A JP24690596 A JP 24690596A JP 3320319 B2 JP3320319 B2 JP 3320319B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法,静電
記録法などに用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報(米国特許第3,666,363号明細書)及び
特公昭43−24748号公報(米国特許第4,07
1,361号明細書)等に記載されている如く、多数の
方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用
し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、
次いで該潜像をトナーで現像を行なって可視像とし、必
要に応じて、紙等の転写材にトナー画像を転写した後、
加熱、圧力等により定着し、複写物を得るものである。
【0003】静電潜像をトナーを用いて可視像化する現
像方法も種々知られている。例えば米国特許第2,87
4,063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、同
第2,618,552号明細書に記載されているカスケ
ード現像法及び同第2,221,776号明細書に記載
されているパウダークラウド法、ファーブラシ現像法、
液体現像法等、多数の現像法が知られている。
【0004】これらの現像法において、特にトナー及び
キャリヤを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カ
スケード法、液体現像法などが広く実用化されている。
これらの方法は、いずれも比較的安定に良画像の得られ
る優れた方法である。
【0005】また、一方、トナーのみよりなる一成分現
像剤を用いる現像方法が各種提案されており、その中の
一例としては、磁性を有するトナー粒子より成る現像剤
を用いる方法がある。
【0006】また、上述の電子写真法の最終工程である
トナー像を紙などのシートに定着する工程に関して種々
の方法や装置が開発されており、その一つの方法として
熱ローラーによる圧着加熱方式がある。
【0007】加熱ローラーによる圧着加熱方式はトナー
に対し離型性を有する表面を形成した熱ローラーの表面
に被定着シートのトナー像面を加圧下で接触しながら通
過せしめることにより定着を行うものである。
【0008】この方法は熱ローラーの表面と被定着シー
トのトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被
定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であ
り、迅速に定着を行うことができ、高速度電子写真複写
機において非常に有効である。
【0009】特に今後は複写機は、より高速化の方向に
進んでいるため、トナーは紙に対する定着性の向上、高
速現像における良好な画像濃度、高耐久などを満足しな
ければならなくなってきている。
【0010】このような熱ローラー定着方式において、
耐オフセット性を向上させるために従来の技術ではトナ
ー中にポリオレフィンワックスを添加させることが行わ
れている。
【0011】しかしながら、ポリオレフィンワックス
は、トナー結着樹脂との相溶性が悪いために、トナー製
造時にポリオレフィンワックスの分散不良が発生しやす
くなり、これが原因で粉砕時に遊離ポリオレフィンが発
生することがある。
【0012】トナー中でのポリオレフィンワックスの分
散不良は、複写機での耐久中、クリーニング不良の発生
や耐オフセット性の劣化につながるばかりではなく、ト
ナー帯電性のバラツキも多くなるため、耐久中の画像濃
度低下、などが発生しやすくなる。
【0013】特に今後は、トナー粒径がさらに小さくな
る傾向にあるため、ワックス成分の分散性の更なる向上
が要請されている。
【0014】トナー粒径が小さくなることにより、特に
低湿環境下でトナーのチャージアップが問題化し、それ
にともなう画像濃度低下の問題は避けて通ることはでき
ない問題である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高速
複写機においても良好な定着性、耐オフセット性を発揮
できるトナーを提供することにある。
【0016】さらに他の目的は、トナー粒子間、トナー
とスリーブの如きトナー担持体との間の摩擦帯電量が安
定で、使用する現像システムに適した帯電量にコントロ
ールできるトナーの提供にある。
【0017】さらに他の目的は、デジタルな潜像に忠実
な現像を行なわしめるドット間の濃度差を大きくするこ
とも可能であり、ドットの縁部がシャープに再現される
トナーを提供することにある。
【0018】さらに他の目的は、トナーを長期にわたり
連続使用した際にも初期の性能を維持するトナーを提供
することにある。
【0019】さらに他の目的は、ポスト帯電を含む画像
形成プロセスにおいてもカブリ,反転カブリの少ないト
ナーを提供することにある。
【0020】さらに他の目的は、温度,湿度の変化に影
響を受けない安定した画像を再現するトナーを提供する
ことにある。
【0021】さらに他の目的は、長期間の保存でも初期
の特性を維持する保存安定性の優れたトナーを提供する
ことにある。
【0022】さらに他の目的は、トナー粒径を小さくし
た際の弊害である低湿下でのトナーのチャージアップを
防止し、良好な画像濃度を付与させるトナーを提供する
ことにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明においては、
【0024】
【化5】 で示される物質と酸価2mgKOH/g以上の結着樹脂
を含有するトナーであることを特徴とする。
【0025】また、本発明においては、上記式(1)で
示される物質と、
【0026】
【化6】 上記式(2)で示される物質とを反応させた物質を含有
するトナーであることを特徴とする。
【0027】更に、本発明においては、上記式(1)で
示される物質とβプロピオラクトン,ジケテン,ラクチ
ド,δバレロラクトン,εカプロラクトンから選ばれる
1種の物質とを反応させた物質を含有するトナーである
ことを特徴とする。
【0028】本発明のトナー構成とすることにより、プ
ロセススピード380mm/sec以上の高速複写機
(A4複写スピード毎分60枚機以上の高速複写機)に
おいても、低温環境下での良好な定着性および低湿環境
下での良好な画像濃度を提供することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明において、
【0030】
【化7】 で示される物質(以下、物質aと称する)において、n
の数は好ましくは30以上であり、より好ましくは40
以上である。また、前記式で示される物質aのnの数が
大きくなるのにともない物質aの粘度が増大してトナー
の定着性に影響を与えることから、物質aのnの数の上
限は、70以下であることが好ましい。
【0031】本発明において、物質aと
【0032】
【化8】 で示される物質(以下、物質bと称する)とを反応させ
た物質(以下、物質Aと称する)は、物質aのアルキル
鎖長と物質b
【0033】
【化9】 の反応させる量によって、粘度,可塑性をコントロール
することができる。
【0034】上記物質Aの構造は、次の様になることが
推定される。
【0035】
【化10】
【0036】ここで、物質aのnの数が20未満である
場合、物質bと反応させても粘度コントロールが不十分
となりやすく、上記作用を得ることがむずかしくなる。
【0037】本発明において、物質Aに用いられる物質
aのnの数は20以上であり、好ましくは30以上であ
り、より好ましくは40以上である。
【0038】また、本発明において、上記物質aにβプ
ロピオラクトン,ジケテン,ラクチド,δバレロラクト
ン,εカプロラクトンから選ばれる1種の物質(以下、
物質cと称する)とを反応させた物質(以下、物質Bと
称する)は、物質aのアルキル鎖長と物質cの反応させ
る量によって、粘度,可塑性をコントロールすることが
できる。
【0039】上記物質Bの構造は、次の様になることが
推定される。
【0040】物質cの一例をεカプロラクトンとした場
【0041】
【化11】
【0042】本発明において、物質aのnの数が20未
満である場合、物質cと反応させても、粘度コントロー
ルが不十分となりやすく上記作用を得ることがむずかし
くなる。
【0043】本発明において、物質Bに用いられる物質
aのnの数は20以上であり、好ましくは30以上であ
り、より好ましくは40以上である。
【0044】本発明において、上記作用が得られる理由
は明確ではないが、次の現象が発生するためではないか
と推測している。
【0045】物質aと酸価2mgKOH/g以上の結着
樹脂あるいは物質A又は物質Bを添加したトナーが、定
着ローラーを通過し定着ローラーにより加熱をうけたと
き、より低い温度においても物質aあるいは物質A又は
物質Bがトナー表面にしみ出してくる。
【0046】このとき、 1)定着ローラーに対するトナーのすべり性が向上し、
未定着画像上のトナーは、定着ローラーではなく、紙へ
優先的に付着するようになる。
【0047】2)定着ローラーの加熱をうけ、物質aあ
るいは物質A又は物質Bがトナー表面にしみ出したとき
に、物質aあるいは物質A又は物質Bが半溶融もしくは
溶融の状態でトナー表面をおおうようになるため、結果
として定着ローラーによるトナーへの熱伝達率が向上す
る。という現象が発生するために、定着性,耐オフセッ
ト性が向上するものと考えている。
【0048】また本発明において、上記物質aと酸価2
mgKOH/g以上の結着樹脂あるいは物質A又は物質
Bを用いることにより、低湿環境下での良好な画像濃度
が得られる理由は明確ではないが、次の理由によるもの
と推測している。
【0049】
【化12】 の反応させる量によって、物質Bは、物質aのアルキル
鎖長と物質c(βプロピオラクトン,ジケテン,ラクチ
ド,δバレロラクトン,εカプロラクトンから選ばれる
1種の物質)の反応させる量によって粘度,可塑性をコ
ントロールすることができる。従って、結着樹脂中では
物質A,物質Bの分散性を向上でき、その結果、トナー
の帯電性、環境安定性が良好となり、低湿環境下でのト
ナーのチャージアップが防止され、低湿環境下でも良好
な画像濃度が得られるものと考えている。
【0050】また、本発明において、物質aと酸価2m
gKOH/g以上の結着樹脂を用いることにより物質a
を酸価2mgKOH/g以上の結着樹脂中に、非常に小
さなドメインを形成して分散することができるものと考
えている。このため、 1)粉砕によっても粉砕された粒子表面に物質aが存在
しにくくなり、トナーの帯電性のバラツキが小さくな
る。
【0051】2)結着樹脂中での物質aの分散状態のコ
ントロールが容易となり、結着樹脂中でのより均一な分
散状態が実現できる。このため、トナーの帯電性のバラ
ツキが小さくなる。 の様な現象が発現し、結果として、トナーの帯電性,環
境安定性が良好となり、低湿環境下でのチャージアップ
が防止され、低湿環境下でも良好な画像濃度が得られる
ものと考えている。
【0052】物質aと酸価2mgKOH/g未満の結着
樹脂を用いた場合、低湿環境下でチャージアップが発生
しやすくなり、それが原因で画像濃度低下が発生しやす
くなる。これは、物質aの結着樹脂中での分散性が結着
樹脂を酸価2mgKOH/g未満としたときに悪くな
り、その結果として、トナー帯電量の安定化が達成しに
くくなることが原因と考えている。
【0053】本発明において、上述した物質aあるいは
物質A又は物質Bによる効果を得るためには、結着樹脂
100質量部に対して、1〜20質量部、好ましくは2
〜15質量部使用することが望ましい。
【0054】本発明においては、上記物質aに上記物質
bを反応させる方法は、特に限定されるものではない
が、一例としては水酸化ナトリウム,ナトリウムエトキ
シド,カリウムt−ブトキシド,金属ナトリウム,金属
カリウムなどの塩基触媒を用いて、加圧下で、温度50
〜300℃で反応させる方法があげられる。
【0055】また、本発明においては、上記物質aに物
質cを反応させる方法としては、特に限定されるもので
はないが、一例としてはAl(C253やZn(C2
52等の触媒の存在下や加熱下で反応させる方法があげ
られる。
【0056】本発明において上記物質aとしては、nの
数が20以上の物質であれば特に限定されるものではな
い。
【0057】一例としては、米国特許2,892,85
8号に記載されている製法により製造されるワックスア
ルコールを変性させたものがあげられる。
【0058】上記ワックスアルコールは、トリエチルア
ルミニウムの生成,重合,酸化,加水分解の段階におい
て製造されるものである。
【0059】以下に、その製造過程を示す。
【0060】
【化13】
【0061】ここで、RがHの物質は、
【0062】
【化14】 である。
【0063】
【化15】
【0064】
【化16】
【0065】
【化17】 から選ばれる一種を挙げることができる。
【0066】本発明においては、トナーの結着樹脂とし
ては、特に限定されるものではないが、ポリエステル樹
脂,スチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
【0067】ポリエステル樹脂としては、特に限定され
るものはなく従来公知のポリエステル樹脂が使用でき
る。ポリエステル樹脂を構成する単量体としては、従来
公知の下記物質を使用することができるが、何らこれら
に限定されるものではない。
【0068】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ペンタエリスリトールジアリルエーテル、トリメチレン
グリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、
水素化ビスフェノールA、また次式で表わされるビスフ
ェノール誘導体;次式
【0069】
【化18】
【0070】(式中Rはエチレンまたはプロピレン基で
あり、x,yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+
yの平均値は2〜10である。)等のジオール類が挙げ
られる。
【0071】また、酸成分としてはフマル酸、マレイン
酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン
酸類、又はこれらの酸無水物、コハク酸、アジピン酸、
セバシン酸、アゼライン酸などのジカルボン酸類又はこ
れらの酸無水物、フタル酸、テレフタル酸等の芳香族系
ジカルボン酸などが挙げられる。
【0072】また三価以上のアルコールとしてグリセリ
ン、ソルビット、ソルビタン等、三価以上の酸としては
トリメリット酸、ピロメリット酸等及びこれらの酸無水
物等が挙げられる。
【0073】また、本発明で用いるポリエステル樹脂の
製造法は、特に限定されることはなく、従来公知の製造
法が適用される。
【0074】スチレン−アクリル系樹脂としては、特に
限定されるものはなく、従来公知のスチレン−アクリル
系樹脂が使用できる。スチレン−アクリル系樹脂を構成
する単量体としては、従来公知の下記物質を使用するこ
とができるが、何らこれらに限定されるものではない。
【0075】例えば、スチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルス
チレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチ
ルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オク
チルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシ
ルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチ
レン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−
ニトロスチレン等のスチレン誘導体;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸フェニルなどのα−メチレン脂肪族モノカ
ルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリ
ル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアク
リル酸もしくはメタクリル酸誘導体;アクロレイン類;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、マレイン酸及びそれらのメ
チル、エチル、ブチル、2−エチルヘキシル等のモノエ
ステル等のカルボキシル基含有ビニル系モノマーがあげ
られる。
【0076】本発明では、スチレン系モノマー、メタク
リルあるいは、アクリル系モノマーとカルボキシル基含
有モノマーの組み合せが好ましい。
【0077】本発明で用いた結着樹脂の酸価の測定方法
を以下に示す。
【0078】サンプル2〜10gを200〜300ml
の三角フラスコに秤量し、メタノール:トルエン=3
0:70の混合溶媒約50ml加えて樹脂を溶解する。
溶解性が悪いようであれば少量のアセトンを加えてもよ
い。0.1%のブロムチモールブルーとフェノールレッ
ドの混合指示薬を用い、あらかじめ標定されたN/10
苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液
の消費量からつぎの計算式(1)で酸価を求める。
【0079】 酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料質量 ・・・(1) (ただしNはN/10 KOHのファクター)
【0080】トナーの結着樹脂としてはポリエステル樹
脂、スチレン−アクリル系樹脂のほかに、スチレン−ビ
ニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−インデン共重合体のスチレン
と他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体;ポリ
メチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニル
ブチラール、ポリアクリル酸、フェノール樹脂、脂肪族
又は脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィ
ン、等を使用することができる。
【0081】本発明においては、必要に応じて荷電制御
剤を使用することもでき、従来公知の負あるいは正の荷
電制御剤が用いられる。
【0082】今日、当該分野で知られている荷電制御剤
としては、以下のものがあげられる。
【0083】トナーを負荷電性に制御するものとして下
記物質がある。
【0084】例えば、有機金属錯体、キレート化合物が
有効で、前述したようなモノアゾ金属錯体、アセチルア
セトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香
族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族
ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン
酸及びその金属塩、無水物、エステル類;ビスフェノー
ル等のフェノール誘導体類があげられる。
【0085】トナーを正荷電性に制御するものとして下
記物質がある。
【0086】例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等に
よる変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒ
ドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルア
ンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニ
ウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等の
オニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタ
ン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、
りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングス
テンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子
酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高級
脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチル
スズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなど
のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、
ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレー
トなどのジオルガノスズボレートがあげられ、これらを
単独であるいは2種類以上組み合わせて用いることがで
きる。これらのなかでも、ニグロシン系、四級アンモニ
ウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
【0087】本発明のトナーにおいては、帯電安定性,
現像性,流動性,耐久性向上のため、シリカ微粉末を添
加することが好ましい。
【0088】本発明に用いられるシリカ微粉末は、BE
T法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g
以上(特に50〜400m2/g)の範囲内のものが良
好な結果を与える。トナー100質量部に対してシリカ
微粉体0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜5質量
部使用するのが良い。
【0089】また、本発明に用いられるシリカ微粉末
は、必要に応じて、疎水化,帯電性コントロールなどの
目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、
シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン
カップリング剤、官能基を有するシランカップリング
剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤で併用して処
理されていることも好ましい。
【0090】他の添加剤としては、例えば、テフロン、
ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンなどの滑剤、
あるいは、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロ
ンチウム等の研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが
好ましい。あるいは例えば酸化チタン、酸化アルミニウ
ム等の流動性付与剤、中でも特に疎水性のものが好まし
い。ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラッ
ク、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ等の導電性付
与剤、または逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像
性向上剤として少量用いることもできる。
【0091】また、熱ロール定着時の耐オフセット性を
更に良くする目的で低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、等のワックス状物質をバインダー樹脂1
00質量部に対し0.5〜10質量部程度をトナーに加
えてもよい。
【0092】本発明のトナー中には、鉄、コバルト、ニ
ッケルのような金属あるいはこれらの金属のアルミニウ
ム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、ア
ンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシ
ウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナ
ジウムのような金属の合金及びその混合物等の磁性材料
を併用してもよい。
【0093】これらの強磁性体は平均粒子が0.1〜2
μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ま
しく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100
質量部に対し約20〜200質量部、特に好ましくは樹
脂成分100質量部に対し40〜150質量部が良い。
【0094】また、7.95775×102kA/m印
加での磁気特性が抗磁力1.59155〜11.936
63kA/m、飽和磁化6.2832〜25.1328
μWb/g、残留磁化0.251328〜2.5132
8μWb/gのものが望ましい。
【0095】本発明のトナーに使用しうる着色剤として
は任意の適当な顔料または染料があげられる。トナー着
色剤は周知であって、例えば顔料としてカーボンブラッ
ク、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトー
ルイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリ
ザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、イン
ダンスレンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃
度を維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100
質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは2〜10
質量部の添加量がよい。また、同様の目的で、さらに染
料が用いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系
染料、キサンテン系染料、メチン系染料等があり樹脂1
00質量部に対し、0.1〜20質量部、好ましくは
0.3〜3質量部の添加量が良い。
【0096】また、本発明のトナーは、キャリアと混合
し、トナーとキャリアとから構成される二成分系現像剤
として用いることができる。
【0097】上記キャリアとしては、公知のものがすべ
て使用可能であり、例えば鉄粉,フェライト粉,ニッケ
ル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこれ
らの表面をフッ素系樹脂,ビニル系樹脂あるいはシリコ
ーン系樹脂等で処理したものなどが挙げられる。
【0098】本発明に係るトナーを作製するには結着樹
脂、金属塩ないしは金属錯体、着色剤としての顔料また
は染料、磁性体、必要に応じて荷電制御剤、その他の添
加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機に
より充分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し
て樹脂類を互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔料、
染料、磁性体を分散または溶解せしめ、冷却固化後粉砕
及び分級を行なって本発明に係るところのトナーを得る
ことができる。
【0099】さらに必要に応じ所望の添加剤をヘンシェ
ルミキサー等の混合機により充分混合し本発明に係るト
ナーを得ることができる。
【0100】本発明において担持体上の単位面積当たり
のトナー層の電荷量はいわゆる吸引式ファラデーケージ
法を使用して求めた。この吸引式ファラデーケージ法
は、その外筒をトナー担持体に押しつけて担持体上の一
定面積上のすべてのトナーを吸引し、それと同時に外部
から静電的にシールドされた内筒に蓄積された電荷量を
測定することによって、トナー担持体上の単位面積当た
りの電荷量を求めることができる方法である。
【0101】本発明、特に次の実施例においては、定着
性、耐オフセット性の評価は、以下の手順で行った。
【0102】定着性は、低温低湿度環境(15℃,10
%)にて評価機を1晩放置し、評価機及びその内部の定
着器が完全に低温低湿度環境になじんだ状態から連続2
00枚の複写画像をとり、その複写画像の200枚目を
定着性の評価に用いた。定着性の評価は、画像をシルボ
ン紙で往復10回約100g荷重でこすり、画像のはが
れを反射濃度の低下率(%)で評価した。したがって、
こすり後の反射濃度の低下率(画像濃度低下率)の値が
大きいほど、こすりによる画像のはがれる割合が多く、
トナーの定着性は悪いことになる。
【0103】耐オフセット性は、連続して複写を行った
際にクリーニングウェーブに一度とられたトナーが定着
上ローラーに転移し複写物を汚染するかどうかを評価基
準とした。評価方法としては、低温低湿度環境(15
℃,10%)にて、連続200枚の複写画像をとった後
に、30秒間隔で複写画像を1枚づつ3分迄とり、画像
汚染が発生するかを調べた。
【0104】
【実施例】以下、具体的実施例によって本発明を説明す
るが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
【0105】まず、本発明に使用される物質aと物質b
とを反応させた物質(物質A)の製造例を示す。
【0106】
【化19】 をナトリウムエトキシドの存在下、圧力2.0×105
Pa,温度150℃の条件下で反応させた。反応時間3
0分後に反応生成物を取り出した。これを物質(1)と
した。
【0107】
【化20】 をナトリウムエトキシドの存在下、圧力2.0×105
Pa,温度150℃の条件下で反応させた。反応時間3
0分後に反応生成物を取り出した。これを物質(2)と
した。
【0108】
【化21】 をナトリウムエトキシドの存在下、圧力2.0×105
Pa,温度150℃の条件下で反応させた。反応時間3
0分後に反応生成物を取り出した。これを物質(3)と
した。
【0109】
【化22】 をナトリウムエトキシドの存在下、圧力1.7×105
Pa,温度170℃の条件下で反応させた。反応時間1
5分後に反応生成物を取り出した。これを物質(4)と
した。
【0110】
【化23】 を水酸化ナトリウムの存在下、圧力3.0×105
a,温度160℃の条件下で反応させた。反応時間60
分後に反応生成物を取り出した。これを物質(5)とし
た。
【0111】
【化24】 を水酸化ナトリウムの存在下、圧力1.9×105
a,温度145℃の条件下で反応させた。反応時間45
分後に反応生成物を取り出した。これを物質(6)とし
た。
【0112】
【化25】 を水酸化ナトリウムの存在下、圧力1.8×105
a,温度160℃の条件下で反応させた。反応時間30
分後に反応生成物を取り出した。これを物質(7)とし
た。
【0113】
【化26】 をナトリウムエトキシドの存在下、圧力2.1×105
Pa,温度175℃の条件下で反応させた。反応時間3
0分後に反応生成物を取り出した。これを物質(8)と
した。
【0114】次に、物質aと物質cとを反応させた物質
(物質B)の製造例を以下に示す。
【0115】
【化27】 をAl(C253の存在下で反応させ、物質(9)を
得た。
【0116】
【化28】 をAl(C253の存在下で反応させ、物質(10)
を得た。
【0117】
【化29】 をAl(C253の存在下で反応させ、物質(11)
を得た。
【0118】
【化30】 をAl(C253の存在下で反応させ、物質(12)
を得た。
【0119】
【化31】 をAl(C253の存在下で反応させ、物質(13)
を得た。
【0120】
【化32】 をAl(C253の存在下で反応させ、物質(14)
を得た。
【0121】
【化33】
【0122】上記材料をブレンダーでよく混合した後、
110℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得ら
れた微粉砕粉を分級して体積平均粒径6.45μmの磁
性トナーを得た。得られた黒色微粉体の磁性トナー10
0質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BE
T比表面積300m2/g)0.6質量部を加え、ヘン
シェルミキサーで混合した。
【0123】この磁性トナーを市販の複写機キヤノン製
NP−9800に適用して、常温低湿(23.5℃,5
%)の環境条件にて、画出しを行なった。画出し試験結
果を表1に示す。表1から明らかなように、初期画像、
30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、良好な画
像であった。スリーブ上帯電量も初期、30000枚耐
久後も安定しており、画出し耐久中に、クリーニング不
良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着性は、画
像濃度低下率が7.9%と良好なレベルであり、耐オフ
セット性も良好であった。
【0124】
【化34】
【0125】その結果は、表1から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が13.7%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0126】
【化35】
【0127】その結果は、表1から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が14.5%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0128】実施例4 ポリエステル系樹脂の代わりにスチレン−アクリル系樹
脂(スチレン−ブチルアクリレート−マレイン酸モノブ
チルジビニルベンゼン共重合体;酸価25.4mgKO
H/g;Mw16.3万)を用いる以外は実施例1と同
様の材料を用い、同様の方法によって、体積平均粒径
6.55μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微粉体
の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイ
ダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.6質
量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、市販の
複写機キヤノン製NP−9800に適用して、実施例1
と同様な評価を行なった。
【0129】その結果、表1から明らかなように、初期
画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、良
好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、3000
0枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリーニ
ング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着性
は、画像濃度低下率が9.3%と良好なレベルであり、
耐オフセット性も良好であった。
【0130】
【化36】
【0131】上記材料を用い実施例1と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.58μmのトナーを得た。得ら
れたトナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダ
ルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.6質量
部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した。その後、フ
ッ素コートキャリア(300/350mesh)と混合
し、現像剤とした。この現像剤を市販の複写機キヤノン
製NP−5060に適用して、実施例1と同様な評価を
行なった。
【0132】その結果は、表1から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が9.4%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0133】
【化37】
【0134】上記材料を用い実施例1と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.58μmの磁性トナーを得た。
得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電
性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積300
2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで
混合した後、実施例1と同様な評価を行なった。初期画
像は良好であり、画出し耐久を進めるにつれて画像濃度
低下が発生し、3360枚時には画像濃度は1.10と
なったため、3360枚時に耐久を中止した。また、耐
久中3360枚時のスリーブ上トナー帯電量は、−2
1.9mC/kgであった。
【0135】また、画出し耐久中3300枚付近からク
リーニング不良が発生し、3350枚付近からドラム融
着が発生した。
【0136】また、定着性は、画像濃度低下率が20.
7%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0137】
【化38】
【0138】上記材料を用い実施例1と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.51μmの磁性トナーを得た。
得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電
性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積300
2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで
混合した後、実施例1と同様な評価を行なった。初期画
像は良好であり、画出し耐久を進めるにつれて画像濃度
低下が発生し、3340枚時には画像濃度は1.08と
なったため、3340枚時に耐久を中止した。また、耐
久中3340枚時のスリーブ上トナー帯電量は、−2
2.1mC/kgであった。
【0139】また、画出し耐久中3270枚付近からク
リーニング不良が発生し、3320枚付近からドラム融
着が発生した。
【0140】また、定着性は、画像濃度低下率が21.
5%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0141】
【表1】
【0142】実施例6 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸 −ネオペンチルグリコールから成るポリエステル;酸価 30.5mgKOH/g;Mw4.3万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(1) 3質量部
【0143】上記材料をブレンダーでよく混合した後、
110℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得ら
れた微粉砕粉を分級して体積平均粒径6.51μmの磁
性トナーを得た。得られた黒色微粉体の磁性トナー10
0質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BE
T比表面積300m2/g)0.6質量部を加え、ヘン
シェルミキサーで混合した後、市販の複写機キヤノン製
NP−9800に適用して、常温常湿(23.5℃,5
%)の環境条件にて、画出しを行なった。画出し試験結
果を表2に示す。
【0144】表2から明らかなように、初期画像、30
000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、良好な画像で
あった。スリーブ上帯電量も初期、30000枚耐久後
も安定しており、画出し耐久中に、クリーニング不良,
ドラム融着の発生はなかった。また、定着性は、画像濃
度低下率が8.1%と良好なレベルであり、耐オフセッ
ト性も良好であった。
【0145】実施例7 物質(1)の代わりに物質(2)を用いる以外は実施例
6と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積平均
粒径6.31μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微
粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コ
ロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.
6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、市
販の複写機キヤノン製NP−9800に適用して、実施
例6と同様な評価を行なった。
【0146】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が13.5%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0147】実施例8 物質(1)の代わりに物質(3)を用いる以外は実施例
6と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積平均
粒径6.39μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微
粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コ
ロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.
6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、市
販の複写機キヤノン製NP−9800に適用して、実施
例6と同様な評価を行なった。
【0148】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が14.4%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0149】実施例9 物質(1)の代わりに物質(4)を用いる以外は実施例
6と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積平均
粒径6.27μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微
粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コ
ロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.
6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、市
販の複写機キヤノン製NP−6060に適用して、実施
例6と同様な評価を行なった。
【0150】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が7.7%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0151】実施例10 物質(1)の代わりに物質(5)を用いる以外は実施例
6と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積平均
粒径6.58μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微
粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コ
ロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.
6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、市
販の複写機キヤノン製NP−9800に適用して、実施
例6と同様な評価を行なった。
【0152】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が6.6%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0153】実施例11 スチレン−アクリル系樹脂 100質量部 (スチレン−ブチルアクリレート−マレイン酸モノブチル− ジビニルベンゼン共重合体;酸価25.4mgKOH/g; Mw16.3万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(6) 3質量部
【0154】上記材料を用い実施例6と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.61μmの磁性トナーを得た。
得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電
性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積300
2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで
混合した後、市販の複写機キヤノン製NP−9800に
適用して、実施例6と同様な評価を行なった。
【0155】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が10.4%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0156】実施例12 スチレン−アクリル系樹脂 100質量部 (スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体; 酸価1.5mgKOH/g;Mw16.2万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(6) 3質量部
【0157】上記材料を用い実施例6と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.58μmの磁性トナーを得た。
得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電
性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積300
2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで
混合した後、市販の複写機キヤノン製NP−9800に
適用して、実施例6と同様な評価を行なった。
【0158】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が12.5%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0159】実施例13 物質(6)の代わりに物質(7)を用いる以外は実施例
11と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積平
均粒径6.37μmの磁性トナーを得た。得られた黒色
微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式
コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−9800に適用し
て、実施例6と同様な評価を行なった。
【0160】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が10.6%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0161】実施例14 物質(6)の代わりに物質(4)を用いる以外は実施例
11と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積平
均粒径6.67μmの磁性トナーを得た。得られた黒色
微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式
コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−6060に適用し
て、実施例6と同様な評価を行なった。
【0162】その結果、表2から明らかなように、初期
画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、良
好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、3000
0枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリーニ
ング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
は、画像濃度低下率が11.4%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0163】実施例15 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸 −ネオペンチルグリコールから成るポリエステル; 酸価30.5mgKOH/g;Mw4.3万) カーボンブラック モガールL(キャボット社製) 3質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(1) 3質量部
【0164】上記材料を用い実施例6と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.39μmのトナーを得た。得ら
れたトナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダ
ルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.6質量
部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した。その後、フ
ッ素コートキャリア(300/350mesh)と混合
し、現像剤とした。この現像剤を市販の複写機キヤノン
製NP−5060に適用して、実施例6と同様な評価を
行なった。
【0165】その結果は、表2から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が9.1%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0166】比較例3 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸 −エチレングリコールから成るポリエステル:酸価 28.5mgKOH/g;Mw4.1万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 低分子量ポリプロピレン 3質量部
【0167】上記材料を用い実施例6と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.56μmの磁性トナーを得た。
得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電
性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積300
2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで
混合した後、実施例6と同様な評価を行なった。初期画
像は良好であったが、画出し耐久を進めるにつれて画像
濃度低下が発生し、4150枚時には画像濃度は1.1
1となったため、4150枚時に耐久を中止した。ま
た、耐久中4150枚時のスリーブ上トナー帯電量は、
−22.4mC/kgであった。
【0168】また、画出し耐久中3800枚付近からク
リーニング不良が発生し、4000枚付近からドラム融
着が発生した。
【0169】また、定着性は、画像濃度低下率が21.
4%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0170】比較例4 比較例3において低分子量ポリプロピレンを物質(8)
とする以外は比較例3と同様の材料を用い実施例6と同
様の方法によって、体積平均粒径6.41μmの磁性ト
ナーを得た。得られた黒色微粉体の磁性トナー100質
量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比
表面積300m2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーで混合した後、実施例6と同様な評価を行な
った。初期画像は良好であったが、画出し耐久を進める
につれて画像濃度低下が発生し、4500枚時には画像
濃度は1.08となったため、4500枚時に耐久を中
止した。耐久中4500枚時のスリーブ上トナー帯電量
は、−20.8mC/kgであった。
【0171】また、画出し耐久中4450枚付近からク
リーニング不良が発生し、4350枚付近からドラム融
着が発生した。
【0172】また、定着性は、画像濃度低下率が20.
8%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0173】比較例5 スチレン−アクリル系樹脂 100質量部 (スチレン−ブチルアクリレート−マレイン酸モノブチル ジビニルベンゼン共重合体;酸価25.4mgKOH/g; Mw16.3万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 低分子量ポリプロピレン 3質量部
【0174】上記材料を用い実施例6と同様の方法によ
って、体積平均粒径6.27μmの磁性トナーを得た。
得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電
性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積300
2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで
混合した後、実施例6と同様な評価を行なった。初期画
像は良好であり、画出し耐久を進めるにつれて画像濃度
低下が発生し、3100枚時には画像濃度は1.09と
なったため、3100枚時に耐久を中止した。また、耐
久中3100枚時のスリーブ上トナー帯電量は、−2
1.8mC/kgであった。
【0175】また、画出し耐久中2900枚付近からク
リーニング不良が発生し、2800枚付近からドラム融
着が発生した。
【0176】また、定着性は、画像濃度低下率が22.
3%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0177】比較例6 比較例5において低分子量ポリプロピレンを物質(8)
とする以外は比較例5と同様の材料を用い実施例6と同
様の方法によって、体積平均粒径6.47μmの磁性ト
ナーを得た。得られた黒色微粉体の磁性トナー100質
量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比
表面積300m2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーで混合した後、実施例6と同様な評価を行な
った。初期画像は良好であったが、画出し耐久を進める
につれて画像濃度低下が発生し、3350枚時には画像
濃度は1.09となったため、3350枚時に耐久を中
止した。また、耐久中3350枚時のスリーブ上トナー
帯電量は、−21.4mC/kgであった。
【0178】また、画出し耐久中3200枚付近からク
リーニング不良が発生し、3300枚付近からドラム融
着が発生した。
【0179】また、定着性は、画像濃度低下率が20.
6%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0180】
【表2】
【0181】実施例16 ポリエステル樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸 から成るポリエステル;酸価31.5mgKOH/g; Mw4.1万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(9) 3質量部
【0182】上記材料をブレンダーでよく混合した後、
110℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得ら
れた微粉砕粉を分級して体積平均粒径6.31μmの磁
性トナーを得た。得られた黒色微粉体の磁性トナー10
0質量部に負荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BE
T比表面積300m2/g)0.6質量部を加え、ヘン
シェルミキサーで混合した。
【0183】この磁性トナーを市販の複写機キヤノン製
NP−9800に適用して、常温低湿(23.5℃,5
%)の環境条件にて、画出しを行なった。画出し試験結
果を表3に示す。表3から明らかなように、初期画像、
30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、良好な画
像であった。スリーブ上帯電量も初期、30000枚耐
久後も安定しており、画出し耐久中に、クリーニング不
良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着性は、画
像濃度低下率が8.7%と良好なレベルであり、耐オフ
セット性も良好であった。
【0184】実施例17 物質(9)の代わりに物質(10)を用いる以外は実施
例16と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積
平均粒径6.47μmの磁性トナーを得た。得られた黒
色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾
式コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−9800に適用し
て、実施例16と同様な評価を行なった。
【0185】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が13.4%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0186】実施例18 物質(9)の代わりに物質(11)を用いる以外は実施
例16と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積
平均粒径6.35μmの磁性トナーを得た。得られた黒
色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾
式コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−9800に適用し
て、実施例16と同様な評価を行なった。
【0187】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が14.6%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0188】実施例19 物質(9)の代わりに物質(12)を用いる以外は実施
例16と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積
平均粒径6.22μmの磁性トナーを得た。得られた黒
色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾
式コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−6060に適用し
て、実施例16と同様な評価を行なった。
【0189】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が7.5%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0190】実施例20 物質(9)の代わりに物質(13)を用いる以外は実施
例16と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積
平均粒径6.64μmの磁性トナーを得た。得られた黒
色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾
式コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−9800に適用し
て、実施例16と同様な評価を行なった。
【0191】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が6.4%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0192】実施例21 スチレン−アクリル系樹脂 100質量部 (スチレン−2エチルヘキシルアクリレート−マレイン酸モノブチル −ジビニルベンゼン共重合体;酸価24.3mgKOH/g;Mw 16.5万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(9) 3質量部
【0193】上記材料を用い実施例16と同様の方法に
よって、体積平均粒径6.46μmの磁性トナーを得
た。得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負
荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積3
00m2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサ
ーで混合した後、市販の複写機キヤノン製NP−980
0に適用して、実施例16と同様な評価を行なった。
【0194】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が11.4%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0195】実施例22 スチレン−アクリル系樹脂 100質量部 (スチレン−2エチルヘキシルアクリレート− ジビニルベンゼン共重合体;酸価1.4mgKOH/g; Mw16.6万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(9) 3質量部
【0196】上記材料を用い実施例16と同様の方法に
よって、体積平均粒径6.44μmの磁性トナーを得
た。得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負
荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積3
00m2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサ
ーで混合した後、市販の複写機キヤノン製NP−980
0に適用して、実施例16と同様な評価を行なった。
【0197】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が12.6%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0198】実施例23 物質(9)の代わりに物質(12)を用いる以外は実施
例21と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積
平均粒径6.71μmの磁性トナーを得た。得られた黒
色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾
式コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−6060に適用し
て、実施例16と同様な評価を行なった。
【0199】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が10.7%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0200】実施例24 物質(9)の代わりに物質(13)を用いる以外は実施
例21と同様の材料を用い、同様の方法によって、体積
平均粒径6.58μmの磁性トナーを得た。得られた黒
色微粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾
式コロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)
0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した
後、市販の複写機キヤノン製NP−9800に適用し
て、実施例16と同様な評価を行なった。
【0201】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が10.2%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0202】実施例25 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸 −ネオペンチルグリコールから成るポリエステル; 酸価30.5mgKOH/g;Mw4.3万) カーボンブラック モガールL(キャボット社製) 3質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 物質(9) 3質量部
【0203】上記材料を用い実施例16と同様の方法に
よって、体積平均粒径6.48μmのトナーを得た。得
られたトナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コロイ
ダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.6質
量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した。その後、
フッ素コートキャリア(300/350mesh)と混
合し、現像剤とした。この現像剤を市販の複写機キヤノ
ン製NP−5060に適用して、実施例16と同様な評
価を行なった。
【0204】その結果は、表3から明らかなように、初
期画像、30000枚耐久画像ともに画像濃度が高く、
良好な画像であった。スリーブ上帯電量も初期、300
00枚耐久後も安定しており、画出し耐久中に、クリー
ニング不良,ドラム融着の発生はなかった。また、定着
性は、画像濃度低下率が9.1%と良好なレベルであ
り、耐オフセット性も良好であった。
【0205】比較例7 ポリエステル系樹脂 100質量部 (ビスフェノールA−トリメリット酸−テレフタル酸 から成るポリエステル;酸価31.5mgKOH/g; Mw4.1万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 低分子量ポリエチレン 3質量部
【0206】上記材料を用い実施例16と同様の方法に
よって、体積平均粒径6.29μmの磁性トナーを得
た。得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負
荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積3
00m2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサ
ーで混合した後、実施例16と同様な評価を行なった。
初期画像は良好であったが、画出し耐久を進めるにつれ
て画像濃度低下が発生し、3800枚時には画像濃度は
1.11となったため、3800枚時に耐久を中止し
た。また、耐久中3800枚時のスリーブ上トナー帯電
量は、−21.7mC/kgであった。
【0207】また、画出し耐久中3650枚付近からク
リーニング不良が発生し、3750枚付近からドラム融
着が発生した。
【0208】また、定着性は、画像濃度低下率が21.
7%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0209】比較例8 比較例7において低分子量ポリエチレンを物質(14)
とする以外は比較例7と同様の方法によって、体積平均
粒径6.36μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微
粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コ
ロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.
6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、実
施例16と同様な評価を行なった。初期画像は良好であ
ったが、画出し耐久を進めるにつれて画像濃度低下が発
生し、4050枚時には画像濃度は1.07となったた
め、4050枚時に耐久を中止した。また、耐久中40
50枚時のスリーブ上トナー帯電量は、−22.1mC
/kgであった。
【0210】また、画出し耐久中3900枚付近からク
リーニング不良が発生し、3850枚付近からドラム融
着が発生した。
【0211】また、定着性は、画像濃度低下率が22.
4%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0212】比較例9 スチレン−アクリル系樹脂 100質量部 (スチレン−2エチルヘキシルアクリレート−マレイン酸モノブチル −ジビニルベンゼン共重合体;酸価24.3mgKOH/g; Mw16.5万) 磁性酸化鉄 90質量部 負荷電性荷電制御剤 1質量部 低分子量ポリエチレン 3質量部
【0213】上記材料を用い実施例16と同様の方法に
よって、体積平均粒径6.44μmの磁性トナーを得
た。得られた黒色微粉体の磁性トナー100質量部に負
荷電性疎水性乾式コロイダルシリカ(BET比表面積3
00m2/g)0.6質量部を加え、ヘンシェルミキサ
ーで混合した後、実施例16と同様な評価を行なった。
初期画像は良好であったが、画出し耐久を進めるにつれ
て画像濃度低下が発生し、2700枚時には画像濃度は
1.11となったため、2700枚時に耐久を中止し
た。また、耐久中2700枚時のスリーブ上トナー帯電
量は−20.9mC/kgであった。
【0214】また、画出し耐久中2650枚付近からク
リーニング不良が発生し、2600枚付近からドラム融
着が発生した。
【0215】また、定着性は、画像濃度低下率が21.
1%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚
れによる画像汚染が発生した。
【0216】比較例10 比較例9において低分子量ポリエチレンを物質(14)
とする以外は比較例9と同様の方法によって、体積平均
粒径6.53μmの磁性トナーを得た。得られた黒色微
粉体の磁性トナー100質量部に負荷電性疎水性乾式コ
ロイダルシリカ(BET比表面積300m2/g)0.
6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、実
施例16と同様な評価を行なった。初期画像は良好であ
ったが、画出し耐久を進めるにつれて画像濃度低下が発
生し、2900枚時には画像濃度は1.11となったた
め、2900枚時に耐久を中止した。また、耐久中29
00枚時のスリーブ上トナー帯電量は、−21.5mC
/kgであった。
【0217】また、画出し耐久中2750枚付近からク
リーニング不良が発生し、2800枚付近からドラム融
着が発生した。
【0218】また、定着性は画像濃度低下率が22.4
%と悪いレベルであり、耐オフセット性はウエーブ汚れ
による画像汚染が発生した。
【0219】
【表3】
【0220】
【発明の効果】
【0221】
【化39】 で示される物質とを反応させた物質を含有するトナーで
あり、更に本発明によれば、上記式(1)で示される物
質とβプロピオラクトン,ジケテン,ラクチド,δバレ
ロラクトン,εカプロラクトンから選ばれる1種の物質
とを反応させた物質を含有するトナーであるため、定着
性,耐オフセット性にすぐれ、低湿環境下においても画
像濃度の良好な画像を安定して提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 御厨 裕司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−199521(JP,A) 特開 平2−190867(JP,A) 特開 昭55−93159(JP,A) 特開 平8−160658(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 365 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 で示される物質と酸価2mgKOH/g以上の結着樹脂
    を含有することを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 前記式(1)でのnの数が30以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 前記式(1)でのnの数が40以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 着色剤として、磁性材料を含有すること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナ
    ー。
  5. 【請求項5】 着色剤として、顔料もしくは染料を含有
    することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    のトナー。
  6. 【請求項6】 トナーとキャリアから構成される二成分
    現像剤として用いられることを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれかに記載のトナー。
  7. 【請求項7】 【化2】 で示される物質と、 【化3】 で示される物質とを反応させた物質を含有することを特
    徴とするトナー。
  8. 【請求項8】 前記式(1)でのnの数が30以上であ
    ることを特徴とする請求項7に記載のトナー。
  9. 【請求項9】 前記式(1)でのnの数が40以上であ
    ることを特徴とする請求項7に記載のトナー。
  10. 【請求項10】 着色剤として、磁性材料を含有するこ
    とを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のトナ
    ー。
  11. 【請求項11】 着色剤として、顔料もしくは染料を含
    有することを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに
    記載のトナー。
  12. 【請求項12】 トナーとキャリアから構成される二成
    分現像剤として用いられることを特徴とする請求項7乃
    至11のいずれかに記載のトナー。
  13. 【請求項13】 【化4】 で示される物質と、ラクトン類とを反応させた物質を含
    有することを特徴とするトナー。
  14. 【請求項14】 前記式(1)でのnの数が30以上で
    あることを特徴とする請求項13に記載のトナー。
  15. 【請求項15】 前記式(1)でのnの数が40以上で
    あることを特徴とする請求項13に記載のトナー。
  16. 【請求項16】 ラクトン類として、βプロピオラクト
    ン、ジケテン、ラクチド、δバレロラクトン、εカプロ
    ラクトンから選ばれる1種を用いることを特徴とする請
    求項13乃至15のいずれかに記載のトナー。
  17. 【請求項17】 着色剤として、磁性材料を含有するこ
    とを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の
    トナー。
  18. 【請求項18】 着色剤として、顔料もしくは染料を含
    有することを特徴とする請求項13乃至17のいずれか
    に記載のトナー。
  19. 【請求項19】 トナーとキャリアから構成される二成
    分系現像剤として用いられることを特徴とする請求項1
    3乃至18のいずれかに記載のトナー。
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