JP3320265B2 - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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JP3320265B2
JP3320265B2 JP18853595A JP18853595A JP3320265B2 JP 3320265 B2 JP3320265 B2 JP 3320265B2 JP 18853595 A JP18853595 A JP 18853595A JP 18853595 A JP18853595 A JP 18853595A JP 3320265 B2 JP3320265 B2 JP 3320265B2
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久朝 大木
茂巳 中村
一則 石関
明 柳川
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カプセル内に充填した
粉体状の薬品を鼻腔内に投与するのに用いて好適な鼻腔
用投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー、喘息等の患者に
は粉体状の薬品を鼻腔を介して投与して治療する方法が
採用されている。また、この治療法では専用の噴霧器を
用いてカプセル内に充填した粉体状の薬品を鼻腔内へ投
与するようになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる噴霧器と
して特開昭59−34267号公報(以下、従来技術と
いう)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における噴霧器では、円筒部
材の空気流入側にポンプ部を設け、該円筒部材の空気流
出側にはカプセルが挿入される凹形状部を形成すると共
に、該円筒部材の先端側には薬品噴霧口となる開口部を
形成した先端部を着脱可能に設け、該円筒部材に先端部
を嵌合することによって内部にカプセル収容部を形成し
ている。さらに、前記円筒部材と先端部にかけて着脱可
能に嵌合するキャップを有し、該キャップ内には軸方向
に延びる針を設け、前記円筒部材に先端部を嵌合させた
状態でキャップを装着することにより、該キャップ内の
針でカプセル収容部内に収容されたカプセルの穴あけを
行う構成となっている。
【0005】このように構成される従来技術では、まず
投薬の準備としてカプセルの穴あけ時には、粉体状の薬
品が充填されたカプセルを円筒部材の凹形状部に挿入し
た後に該円筒部材に先端部を嵌合してカプセルをカプセ
ル収容部に収容し、先端部の開口部内に針が挿通するよ
うにして該先端部からキャップを装着することにより、
該キャップ内に設けた針によってカプセルの軸方向両側
に穴をあける。
【0006】次に、薬品の投与時には、円筒部材からキ
ャップを外し、先端部を患者の片方の鼻腔に挿入し、ポ
ンプ部を押圧することにより、ポンプ部からの空気を空
気導入通路を介してカプセル内に流通させ、この空気に
よって該カプセル内の薬品を開口部から患者の鼻腔内に
噴霧し、鼻腔への挿入を交互に交換してポンプ部の押圧
動作を繰返すことにより、患者への薬品の投与を行うよ
うになっている。
【0007】また、鼻腔への投薬は左,右の鼻腔に対し
て交互に行うため、ポンプ部の1回の押圧動作でカプセ
ル内の薬品が全部投与されないようにカプセル収容部と
カプセルとの間に隙間を設けており、ポンプ部の押圧動
作を片方の鼻腔で約4回程度行うことにより薬品を規定
量投与するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による噴霧器では、左,右の鼻腔に片方ずつ投薬
を行っているため、左,右の鼻腔に均等に薬品を供給す
るには何度もポンプ部の押圧と鼻腔への円筒部材の挿入
を繰返さなければならず、投薬時の取扱いが面倒なもの
になってしまうという問題がある。
【0009】また、投薬準備としてカプセルに穴をあけ
るときには、円筒部材から先端部を取外してカプセルを
収容し、この状態で前記円筒部材と先端部にキャップを
挿着して穴あけを行う。そして、薬品を噴霧するときに
は、再びキャップを取外した後にポンプ部を押圧して鼻
腔への噴霧を行うようになっているから、キャップの取
付け、取外しを行わなくてはならず、準備動作が煩わし
い上に、キャップを紛失する虞れがあるという問題があ
る。
【0010】さらに、キャップを円筒部材、先端部に挿
着することによりカプセルの穴あけを行っているから、
該キャップの挿着が不十分であると、カプセルに穴を確
実にあけることができず、薬品の噴霧効率が低下するば
かりか、薬品が噴霧されない虞れがあるという問題があ
る。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、簡単な操作でカプセル内の薬品を患者の
鼻腔に投与でき、かつカプセルの穴あけを確実に行える
ようにした鼻腔用投薬器を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による鼻腔用投薬器は、軸方向
に延びる筒状体からなる固定部材と、軸方向一側が該固
定部材に軸方向にのみ移動可能に設けられ、軸方向他側
にはカプセル収容穴が形成されると共に当該カプセル収
容穴にカプセルを収容するときの案内となるカプセルガ
イドが形成された可動部材と、前記固定部材に取付けら
れ、該可動部材のカプセル収容穴内に保持されたカプセ
ルに向け空気を供給するポンプ手段と、前記可動部材
着脱可能に設けられ、該ポンプ手段から供給される空気
によってカプセル内の薬品を患者の鼻腔内に向け供給す
る薬品通路手段と、前記可動部材のカプセル収容穴の底
部から軸方向に突出して前記固定部材に設けられたピン
からなり、前記カプセルガイドにより案内しつつカプセ
ル収容穴にカプセルを押込んだときに空気流入穴をあけ
る第1の穴あけ手段と、前記薬品通路手段側に軸方向に
移動可能に設けられたピンからなり、該ピンを移動させ
ることによって前記カプセル収容穴内のカプセルに空気
流出穴をあける第2の穴あけ手段とから構成してなる。
【0013】請求項2の発明は、前記可動部材の軸方向
の他側にはカプセルガイドの外周側に雄ねじを形成し、
前記薬品通路手段は、軸方向一側の内周側に前記可動部
材の雄ねじに螺着される雌ねじが形成されると共に前記
カプセルガイドが挿入されるガイド挿入穴が形成され、
軸方向他側にポンプ手段から供給される空気によってカ
プセル内の薬品を患者の鼻腔に供給する薬品通路を有す
る噴霧ノズルが形成され、前記雄ねじに対し雌ねじを螺
着することにより前記可動部材をガイド挿入穴側に向け
移動させながら取付けられる構成としたことにある。
【0014】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、カプセルに穴
あけを行うには、カプセル保持手段のカプセル収容穴内
にカプセルを挿入して押込むことにより、該カプセル収
容穴の底部に突出する第1の穴あけ手段によってカプセ
ルに空気流入穴を形成できる。このとき、カプセルを
プセルガイドに沿って挿入することにより、該カプセル
をカプセル収容穴に正確に挿入できる。しかも、カプセ
ルを押込んだときに該カプセルの押込み量をカプセルガ
イドによって目視することにより、該カプセルに空気流
入穴があけられたか否かを確認でき、該カプセルに空気
流入穴を確実にあけることができる。さらに、第2の穴
あけ手段を軸方向に移動することにより、カプセルに空
気流出穴を形成することができる。
【0015】次に、穴あけの行われたカプセル内の薬品
を患者の鼻腔に噴霧するには、ポンプ手段からカプセル
に向け空気を供給し、この空気を空気流入穴、カプセル
内、空気流出穴を介して薬品通路手段側に流通させるこ
とにより、カプセル内の薬品をこの空気中に混入して患
者の鼻腔に供給できる。
【0016】請求項2の発明の構成によれば、可動部材
の雄ねじに薬品通路手段の雌ねじを螺着することによ
り、該薬品通路手段を可動部材に取付けることができ
る。また、可動部材の雄ねじに薬品通路手段の雌ねじを
螺着したときには、可動部材がガイド挿入穴側に移動す
るから、カプセルに空気流入穴をあけた第1の穴あけ手
段のピンを該カプセルから抜取ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例による鼻腔用投薬器を
図1ないし図7に基づいて説明する。
【0018】図中、1は本実施例による鼻腔用投薬器を
示し、該鼻腔用投薬器1は、後述するカプセルホルダ
2、ポンプ部13、薬品通路19、第1の穴あけピン2
1、カプセルガイド22、第2の穴あけピン24等から
大略構成されている。
【0019】2はカプセル保持部をなすカプセルホルダ
を示し、該カプセルホルダ2は、図2に示す如く、二重
筒状に形成された後述する固定部材3と、該固定部材3
の内周側に位置して該固定部材3に対して軸方向に移動
可能に設けられた可動部材8とからなる。
【0020】3はカプセルホルダ2の固定部材を示し、
該固定部材3は、段付筒状に形成された外筒部3Aと、
該外筒部3A内に設けられた内筒部3Bと、前記外筒部
3Aの下端側を閉塞する底部3Cと、前記内筒部3Bの
底部をなす薬品捕捉部3Dと、前記外筒部3Aの開口側
に位置して形成されたフランジ部3Eとから大略構成さ
れ、該フランジ部3Eは外筒部3Aの内周面を軸方向に
移動する可動部材8の抜止めを図ると共に、当該固定部
材3を外周側から覆うように設けられたポンプ部13の
位置決めを行うようになっている。また、外筒部3Aと
内筒部3Bとは、該外筒部3Aの軸方向中間に内筒部3
Bの開口部が連結されており、該筒部3A,3B間には
空気流入室4が形成されている。
【0021】さらに、前記固定部材3の底部3Cには前
記空気流入室4と連通する空気供給通路5が形成され、
内筒部3Bの底部となる薬品捕捉部3Dには第1の穴あ
けピン21がカプセル収容穴11側に向けて突出形成さ
れている。また、内筒部3Bには内周側と空気流入室4
とを連通する連通孔6,6が穿設され、外筒部3Aの内
周面には後述する回止めピン10が係合する係合溝7が
軸方向に伸長して形成されている。
【0022】8は固定部材3に軸方向に移動可能に設け
れた可動部材を示し、該可動部材8は、筒部8Aと、該
筒部8Aの下端側に設けられ、外筒部3A内に軸方向に
移動可能に保持される大径な底部8Bと、該底部8B中
央から内筒部3B内に延びる小径突部8Cとから構成さ
れ、前記筒部8Aの外周面には全周に亘って雄ねじ8D
が刻設されている。また、前記小径突部8Cの軸方向に
は底部8Bを貫通して筒部8A内に連通し、第1の穴あ
けピン21が挿通するピン挿通穴9が穿設されている。
さらに、前記筒部8Aの外周側には回止めピン10が径
方向外向きに突出形成され、該回止めピン10は固定部
材3の係合溝7に係合することにより、該固定部材3に
対して可動部材8が軸方向に移動するのを許しつつ、固
定部材3に対する可動部材8の回転を規制するものであ
る。
【0023】一方、前記可動部材8の筒部8A内周側は
カプセルKよりも若干大径なカプセル収容穴11とな
り、該カプセル収容穴11は一側が底部となる有底穴と
して形成され、その開口側にはカプセルガイド22が前
記筒部8Aから軸方向に伸長して形成されている。
【0024】このように、本実施例によるカプセルホル
ダ2においては、可動部材8を固定部材3の外筒部3A
に沿って軸方向に移動可能とし、しかも、可動部材8の
雄ねじ8Dを後述する雌ねじ17Aに螺着させたときに
は、固定部材3に対する可動部材8の回転が回止めピン
10によって規制されているため、該可動部材8は通路
部材15側に自動的に引上げられる。
【0025】12は空気流入室4内に設けられた供給弁
を示し、該供給弁12は固定部材3に形成された空気供
給通路5を開閉するもので、ポンプ部13から空気が供
給されたときに開弁し、ポンプ部13内に空気を吸込む
ときには着座して空気供給通路5を閉塞するようになっ
ている。
【0026】13はゴム材料により有底円筒状に形成さ
れたポンプ部を示し、該ポンプ部13は、肉厚な開口部
13A、底部13Bおよび該開口部13A、底部13B
間の押圧部13Cからなり、前記開口部13Aは固定部
材3の外筒部3Aに気密に装着されている。また、ポン
プ部13内にはカプセルホルダ2の大部分が収容されて
おり、これによって当該鼻腔用投薬器1を軸方向に小型
化している。
【0027】14はポンプ部13の底部13Bに設けら
れた吸込弁を示し、該吸込弁14は、中央部に位置して
ポンプ部13内と連通した吸込通路14Aと、該吸込通
路14Aを開閉弁する弁体14Bとから大略構成され、
該弁体14Bはポンプ部13から空気が供給されるとき
には閉弁し、外部からポンプ部13内に空気を吸込むと
きには開弁するようになっている。
【0028】一方、15はカプセルホルダ2の可動部材
8に設けられた通路部材を示し、該通路部材15は、カ
プセルホルダ2側となる一側が小径部15Aとなり、他
側が大径部15Bとなっている。また、大径部15Bに
は左,右の噴霧ノズル16,16が突出形成されてい
る。
【0029】また、前記小径部15Aには可動部材螺着
穴17が形成され、該可動部材螺着穴17の開口側内周
には、可動部材8の雄ねじ8Dに螺着される雌ねじ17
Aが形成されている。さらに、可動部材螺着穴17の奥
所にはカプセルガイド22が挿入されるガイド挿入穴1
8が形成され、該ガイド挿入穴18の上底面には、カプ
セル収容穴11内に突出する環状凸部18Aが設けら
れ、該環状凸部18Aはカプセル収容穴11内に収容さ
れたカプセルKを軸方向に押圧して固定するものであ
る。
【0030】19,19は通路部材15に形成され、薬
品通路手段をなす左,右の薬品通路を示し、該各薬品通
路19は、基端側がガイド挿入穴18と連通し、先端側
が左,右に分岐する略U字状に形成され、その先端が各
噴霧ノズル16で別個の噴霧口20,20となってい
る。
【0031】21は固定部材3に設けられた第1の穴あ
け手段としての第1の穴あけピンを示し、該第1の穴あ
けピン21は基端側が薬品捕捉部3Dに固着され、先端
側がピン挿通穴9を介してカプセル収容穴11の底部か
ら開口に向けて突出し、その先端が鋭利な針先21Aと
なっている。
【0032】そして、第1の穴あけピン21は、可動部
材8がポンプ部13側に位置しているときにその針先2
1Aがカプセル収容穴11の底部から突出するようにな
っており、この状態で該カプセル収容穴11内にカプセ
ルKを挿入して押込むことによって該カプセルKに空気
流入穴H1 を穿設できる。
【0033】一方、可動部材8が通路部材15側に位置
しているときには、針先21Aがピン挿通穴9内に引っ
込むから、該針先21Aが空気流入穴H1 から抜取られ
た状態となる。また、このときには第1の穴あけピン2
1がピン挿通穴9内に位置し、該第1の穴あけピン21
によってピン挿通穴9の流路面積が絞られた状態となる
から、該ピン挿通穴9によりポンプ部13からの空気の
流速を速めることができ、この増速された空気によって
カプセルK内の薬品を効果的に攪拌することができる。
さらに、ピン挿通穴9内に第1の穴あけピン21を配置
することにより、カプセルK内からポンプ部13側に落
下する薬品の量を減少できる。
【0034】22,22は可動部材8に設けられた押込
み案内手段としての一対のカプセルガイドを示し、該各
カプセルガイド22は、図3に示す如く、可動部材8の
筒部8A開口から軸方向に伸長し、該筒部8Aと同様の
円弧で互いに対向するような筒状体に形成されている。
これにより、各カプセルガイド22はカプセルKをカプ
セル収容穴11内に挿入するときの案内をしている。ま
た、各カプセルガイド22は周方向に離間しており、該
各カプセルガイド22間の空間は薬品の噴霧終了後にカ
プセル収容穴11からカプセルKを取出すためのカプセ
ル把持空間部23,23となっている。
【0035】ここで、各カプセルガイド22の軸方向寸
法、即ち先端部22Aの高さ位置は、図4に示すよう
に、カプセル収容穴11内に挿入されたカプセルKが第
1の穴あけピン21の針先21Aに当接した状態、或
は、カプセルKに針先21Aが僅かに刺さった状態とな
る空気流入穴H1 の未形成状態で、該先端部22Aから
カプセルKの他側端部が突出し、図5に示すように、カ
プセルKをカプセル収容穴11内に規定量押込むことに
より、該カプセルKの一側端部に第1の穴あけピン21
によって空気流入穴H1 が確実に形成された状態で、先
端部22AとカプセルKの他側端部(カプセルKの高
さ)とが略一致するように設定されている。
【0036】そして、各カプセルガイド22は、カプセ
ル収容穴11内にカプセルKを押込んで第1の穴あけピ
ン21によって空気流入穴H1 をあける場合において、
該カプセルの押込みが不十分でカプセルKに第1の穴あ
けピン21が確実に突き刺さらないときには、カプセル
Kの他側端部を先端部22Aから突出させることにより
カプセルKの押込みが不十分であることを目視によって
確認させ、カプセルKを確実に押込ませるものである。
また、各カプセルガイド22は、指先等でカプセルKを
押込むときに、規定の押込み量に達した時点で指先に各
カプセルガイド22の先端部22Aを当接させることに
より、規定以上の押込みによって該カプセルKが破損す
るのを防止している。
【0037】24は第1の穴あけピン21と対向するよ
うに通路部材15に設けられた第2の穴あけ手段として
の第2の穴あけピンで、該第2の穴あけピン24の基端
側は軸方向に摺動可能に設けられた摺動ブロック25に
固着され、先端側はシールゴム26を貫通するように伸
長し、その先端が鋭利な針先24Aとなっている。ま
た、前記摺動ブロック25は、第2の穴あけピン24を
操作するために通路部材15外に設けられた操作板27
(図1参照)に接続されている。そして、第2の穴あけ
ピン24は、操作板27が図1中の矢示A方向に移動さ
れることにより、摺動ブロック25を介して矢示A方向
に移動し、その針先24AによってカプセルKに空気流
出穴H2 を穿設するものである。
【0038】本実施例による鼻腔用投薬器1は上述の如
き構成を有するもので、次に、その使用動作について説
明する。
【0039】まず、カプセルホルダ2の可動部材8をポ
ンプ部13側に位置させることにより、第1の穴あけピ
ン21の針先21Aをカプセル収容穴11の底部に突出
させた状態とする。この状態で図4に示すようにカプセ
ル収容穴11内にカプセルKを挿入した後、指先等によ
ってカプセルKをカプセル収容穴11と略同一深さとな
る規定量押込む。これにより、図5に示すようにカプセ
ルKにピン21の針先21Aが突き刺さり、該カプセル
Kには空気流入穴H1 が穿設される。
【0040】この空気流入穴H1 の穿設時には、カプセ
ルKをカプセル収容穴11内に押込んだ後に、該カプセ
ルKの他側端部が各カプセルガイド22の先端部22A
から突出しているかを目視によって確認し、突出してい
る場合には、カプセルKの他側端部と各カプセルガイド
22の先端部22Aとが略一致するまで該カプセルKを
再度押込むことにより、確実に空気流入穴H1 を形成す
ることができる。また、カプセルKを押込むときには、
所定量の押込みで指先が各カプセルガイド22の先端部
22Aに当接してそれ以上の押込みを規制するようにな
っているから、規定以上の押込みによってカプセルKが
破損するのを防止することができる。
【0041】次に、カプセルホルダ2に通路部材15を
組付けるべく、該カプセルホルダ2側の雄ねじ8Dに通
路部材15側の雌ねじ17Aを螺着する。これにより、
通路部材15のねじ込みによってカプセルホルダ2の可
動部材8は当該通路部材15側に移動するから、カプセ
ルKはカプセル収容穴11内でガイド挿入穴18の環状
凸部18Aによって軸方向に若干押圧された状態で保持
される。また、このときにはカプセルKに空気流入穴H
1 を穿設した第1の穴あけピン21の針先21Aが抜取
られ、カプセルK内は空気流入穴H1 ,ピン挿通穴9お
よび各連通孔6を介して空気流入室4と連通する。
【0042】さらに、カプセルKに空気流出穴H2 を形
成するには、操作板27を矢示A方向に移動させること
によって第2の穴あけピン24をカプセルKに向けて移
動し、その針先24AでカプセルKに空気流出穴H2 を
穿設する。その後操作板27を元の位置へ戻して針先2
4Aをカプセルより抜きとる。その後操作板27を元の
位置へ戻して針先24AをカプセルKより抜きとる。こ
れにより、投薬準備となるカプセルKの穴あけが行われ
たことになる。
【0043】次に、穴あけが行われたカプセルK内の薬
品を患者の鼻腔に噴霧するための投薬動作について述べ
る。
【0044】まず、各噴霧ノズル16を患者の両鼻腔に
挿入し、図6に示すように、ポンプ部13の押圧部13
Cを押し潰すことにより、ポンプ部13から空気流を発
生させ、この空気を空気供給通路5に作用させて供給弁
12を内筒部3Bの薬品捕捉部3Dに押付けて開弁さ
せ、空気流入室4、各連通孔6、ピン挿通穴9および空
気流入穴H1 を介してカプセルKに流入させる。これに
よって、カプセルKに流入した空気は薬品を攪拌して薬
品の混入した空気となるから、この薬品の混入した空気
を空気流出穴H2 、左,右の薬品通路19,19を介し
て左,右の噴霧口20,20から噴霧することにより、
患者の左,右の鼻腔に同時に薬品を投与することができ
る。
【0045】また、ポンプ部13から供給される空気
は、第1の穴あけピン21によってピン挿通穴9で増速
されるから、カプセルK内の薬品をこの増速された空気
で効果的に攪拌することができる。さらに、第1の穴あ
けピン21によってカプセルK内から落下する薬品が減
少し、かつ落下した薬品は薬品捕捉手段3Dで捕捉され
る。
【0046】かくして、本実施例によれば、カプセルK
を可動部材8に装着する動作と、第2の穴あけピン24
を軸方向に一往復させる動作によって、カプセルKの軸
方向に空気流入穴H1 と空気流出穴H2 とを容易に形成
することができ、投薬動作までの準備動作を大幅に簡略
化することができる上に、カプセルK内の薬品を左,右
の薬品通路19,19を介して左,右の噴霧ノズル1
6,16から噴霧することにより、患者の左,右の鼻腔
に同時に投薬を行うことができるから、準備動作、投薬
動作において当該鼻腔用投薬器1の取扱い性を大幅に向
上することができる。
【0047】しかも、カプセルKをカプセル収容穴11
に規定量押込んで第1の穴あけピン21によって空気流
入穴H1 をあけるとき、各カプセルガイド22によって
カプセルKに第1の空気流入穴H1 があけられたか否か
を目視することができるから、空気流入穴H1 の穿設作
業を確実に行わせることができ、空気流入穴H1 の穿設
不良や未穿設による薬品の噴霧不良を防止して、鼻腔用
投薬器1の信頼性を向上することができる。
【0048】また、カプセルKをカプセル収容穴11に
押込むとき、該カプセルKに空気流入穴H1 があけられ
た時点で、指先を各カプセルガイド22の先端部22A
に当接させてカプセルKの規定以上の押込みを抑制する
ことができるから、無理な押込みによるカプセルKの破
損を防止することができる。
【0049】また、カプセル収容穴11の開口側に各カ
プセルガイド22を設けることにより、該各カプセルガ
イド22でカプセルKをカプセル収容穴11に案内する
ことができるから、カプセルKをカプセル収容穴11内
に簡単に挿入することができ、カプセルKを挿入すると
きの作業性を向上することができる。
【0050】さらに、各カプセルガイド22間に各把持
空間部23を形成しているから、投薬終了後に該各把持
空間部23を介してカプセルKを把持することにより、
該カプセルKを容易に取出すことができる。
【0051】一方、本実施例では、カプセルKの軸方向
に形成する空気流入穴H1 と空気流出穴H2 とのあなあ
けをそれぞれ別の穴あけピン21,24によって行うよ
うにしているから、該各ピン21,24の長さ寸法を短
くすることができ、鼻腔用投薬器1の全体の長さ寸法を
短くすることができる。
【0052】また、カプセルKに穴をあけるための道具
は、投薬器1自体に全て内蔵しているから、一切取外す
ことなく投薬動作を行うことができ、従来技術のよう
に、穴あけ具の着脱動作を省略できるばかりでなく、穴
あけ具が紛失する虞れはなく、さらに取扱いが安全にで
きる。
【0053】さらに、カプセルKから落下した少量の薬
品も固定部材3の薬品捕捉部3Dで捕捉できる上に、該
薬品捕捉部3Dに捕捉した薬品を、投薬動作時にポンプ
部13からの空気によって供給し、カプセルK内の薬品
と共に患者の左,右の鼻腔へ供給することができるか
ら、鼻腔用投薬器1内に残る薬品の量を低減でき、カプ
セルK内に充填された薬品の規定量を確実に患者に投与
することができると共に、当該鼻腔用投薬器1の清掃頻
度を減らすことができる。
【0054】なお、前記実施例では、可動部材8に一対
のカプセルガイド22,22を設けた場合を例示した
が、例えば、図7に示す変形例の如く、可動部材8に単
一の半円筒所のカプセルガイド31を設けるようにして
もよい。
【0055】また、各カプセルガイド22,31を可動
部材8の筒部8Aとほぼ同径の筒状体として形成した
が、各カプセルガイドを平板状、五徳状等の他の筒状形
状としてもよい。
【0056】さらに、前記実施例では、通路部材15に
左,右に分岐して2本の薬品通路19,19を形成し、
左,右の噴霧口20,20から患者の左,右両方の鼻腔
に同時に投薬を行うものとして述べたが、薬品通路を1
本にして左,右の鼻腔に交互に投薬を行うようにしても
よい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、カプセルに穴あけを行うには、カプセル保持手段
のカプセル収容穴内にカプセルを挿入して押込むことに
より、該カプセル収容穴の底部に突出する第1の穴あけ
手段によってカプセルに空気流入穴を形成でき、このと
きにカプセルをカプセルガイドに沿って挿入することに
より、該カプセルをカプセル収容穴に正確に挿入でき
る。しかも、カプセルを押込むときカプセルガイドによ
ってカプセルに空気流入穴があけられたか否かを確認で
き、該カプセルに空気流入穴を確実にあけることができ
る。これにより、穴あけ準備動作および投薬動作を簡略
化することができる上に、カプセルガイドによって空気
流入穴の穿設作業を確実に行わせることができ、空気流
入穴の穿設不良や未穿設による薬品の噴霧不良を防止し
て、当該鼻腔用投薬器の信頼性を向上することができ
る。
【0058】請求項2の発明によれば、可動部材の雄ね
じに薬品通路手段の雌ねじを螺着することにより、該薬
品通路手段を可動部材に取付けることができる。また、
可動部材の雄ねじに薬品通路手段の雌ねじを螺着したと
きには、可動部材がガイド挿入穴側に移動するから、カ
プセルに空気流入穴をあけた第1の穴あけ手段のピンを
該カプセルから抜取ることができ、カプセルの空気流入
穴をポンプ手段側に連通させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による鼻腔用投薬器を示す外観
図である。
【図2】本発明の実施例による鼻腔用投薬器を示す断面
図である。
【図3】図2中のカプセルホルダ、各カプセルガイド等
を拡大して示す外観斜視図である。
【図4】カプセル収容穴にカプセルを挿入した状態を示
す図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】カプセル収容穴にカプセルを押込んでカプセル
に第1の穴あけピンによって空気流入穴をあけた状態を
示す図4と同様位置からみた断面図である。
【図6】ポンプ部を押圧することによりカプセル内の薬
品を噴霧している状態を示す図2と同様位置からみた断
面図である。
【図7】本発明の変形例によるカプセルガイドを示す図
3と同様位置からみた外観斜視図である。
【符号の説明】
1 鼻腔用投薬器 2 カプセルホルダ(カプセル保持手段) 11 カプセル収容穴 13 ポンプ部(ポンプ手段) 19 薬品通路(薬品通路手段) 20 噴霧口 21 第1の穴あけピン(第1の穴あけ手段) 22,31 カプセルガイ 22A 先端部 24 第2の穴あけピン(第2の穴あけ手段) K カプセル H1 空気流入穴 H2 空気流出穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3 (56)参考文献 特開 昭50−48782(JP,A) 特開 昭59−34267(JP,A) 特開 昭56−15759(JP,A) 特開 平3−66382(JP,A) 実開 昭64−28653(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 15/00 - 15/08 A61M 13/00 A61M 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に延びる筒状体からなる固定部材
    と、 軸方向一側が該固定部材に軸方向にのみ移動可能に設け
    られ、軸方向他側にはカプセル収容穴が形成されると共
    に当該カプセル収容穴にカプセルを収容するときの案内
    となるカプセルガイドが形成された可動部材と、 前記固定部材に取付けられ、該可動部材 のカプセル収容
    穴内に保持されたカプセルに向け空気を供給するポンプ
    手段と 可動部材に着脱可能に設けられ、該ポンプ手段から
    供給される空気によってカプセル内の薬品を患者の鼻腔
    内に向け供給する薬品通路手段と 可動部材のカプセル収容穴の底部から軸方向に突出
    して前記固定部材に設けられたピンからなり、前記カプ
    セルガイドにより案内しつつカプセル収容穴にカプセル
    を押込んだときに空気流入穴をあける第1の穴あけ手段
    記薬品通路手段側に軸方向に移動可能に設けられたピ
    ンからなり、該ピンを移動させることによって前記カプ
    セル収容穴内のカプセルに空気流出穴をあける第2の穴
    あけ手段とから構成してなる鼻腔用投薬器。
  2. 【請求項2】前記可動部材の軸方向の他側にはカプセル
    ガイドの外周側に雄ねじを形成し、 前記薬品通路手段は、軸方向一側の内周側に前記可動部
    材の雄ねじに螺着される雌ねじが形成されると共に前記
    カプセルガイドが挿入されるガイド挿入穴が形成され、
    軸方向他側にポンプ手段から供給される空気によってカ
    プセル内の薬品を患者の鼻腔に供給する薬品通路を有す
    る噴霧ノズルが形成され、前記雄ねじに対し雌ねじを螺
    着することにより前記可動部材をガイド挿入穴側に向け
    移動させながら取付けられ る構成としてなる請求項1に
    記載の鼻腔用投薬器。
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