JP3273712B2 - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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JP3273712B2
JP3273712B2 JP11125295A JP11125295A JP3273712B2 JP 3273712 B2 JP3273712 B2 JP 3273712B2 JP 11125295 A JP11125295 A JP 11125295A JP 11125295 A JP11125295 A JP 11125295A JP 3273712 B2 JP3273712 B2 JP 3273712B2
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久朝 大木
茂巳 中村
一則 石関
明 柳川
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株式会社ユニシアジェックス
有限会社ドット
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体状の薬品を鼻腔内
に投与するのに用いて好適な鼻腔用投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー、喘息等の患者に
粉体状薬品を鼻腔を介して投与して治療する方法が採用
されている。また、この治療法では専用の装置(鼻腔用
投薬器)を用いて、カプセル内に充填した粉体状の薬品
を鼻腔内へ投与するようになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる装置とし
て特開昭59−34267号公報(以下、従来技術とい
う)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における装置では、円筒部材
の空気流入側にはポンプ部が設けられ、前記円筒部材の
空気流出側にはカプセルが挿入される凹形状部が形成さ
れ、該凹形状部に先端部を嵌合することによってカプセ
ル収容部を形成し、該カプセル収容部からポンプ部に向
けて空気導入通路が形成されている。また、前記ポンプ
部の他側には弁機構が設けられ、該弁機構により、ポン
プ部の押圧時にはカプセル収容部に空気導入通路を介し
て空気が供給され、ポンプ部の復帰時には外部から空気
をポンプ部内に吸込むようになっている。さらに、前記
円筒部材と先端部に嵌合するキャップを有し、該キャッ
プ内には軸方向に延びるピンを設け、前記円筒部材の凹
形状部と開口部を有する先端部を嵌合させた状態でキャ
ップを嵌着することにより、カプセルに穴あけを行う構
成となっている。
【0005】このように構成される従来技術では、まず
投薬の準備としてカプセルの穴あけには、粉体状の薬品
が充填されたカプセルを円筒部材の凹形状部に挿入した
後に、先端部を嵌合してカプセルをカプセル収容部に挿
着し、キャップを先端部の開口部内にピンが挿通するよ
うにして装着することによって、該キャップ内に設けた
ピンによってカプセルの軸方向両側に穴をあける。
【0006】次に、薬品を投与するには、円筒部材から
キャップを外し、先端部を患者の片方の鼻腔に挿入し、
ポンプ部を押圧することにより、ポンプ部からの空気が
空気導入通路を介してカプセル内に流通し、該カプセル
内の薬品を開口部を介して患者の鼻腔内に搬送し、鼻腔
への挿入を交互に交換して動作を繰返すことにより、患
者への薬品の投与を行うようになっている。
【0007】また、従来技術では鼻腔への投薬は左,右
の鼻腔に対して交互に行うために、カプセル収容部とカ
プセルとの間には隙間が設けられ、ポンプ部の1回のみ
の押圧動作でカプセル内の薬品が全部投与されないよう
にして、片方の鼻腔のみで約4回程度の動作でカプセル
内の薬品が投与されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による装置では、鼻腔への投薬を片方の鼻ずつ行
っているために、左,右の鼻腔に均等に供給すべく、何
度もポンプ部の押圧と鼻腔への円筒部材の挿入を繰返さ
なければならず、投薬動作が面倒である。
【0009】また、カプセルの穴あけ時には、円筒部材
に着脱可能なキャップを装着して行うために、キャップ
が紛失した場合には、投薬器として使用できなくなると
いう問題がある。
【0010】さらに、穴あけ時にはカプセル内の粉体状
薬品がポンプ部に落下してしまい、この場合には、該カ
プセル内の薬品が規定量よりも低下し、患者に必要な薬
品の規定量を投与することができなくなると共に、ポン
プ部内に落下した薬品の清掃を頻繁に行う必要があると
いう問題がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の種々の問題に
鑑みなされたもので、本発明は簡単な投薬動作によって
薬品を投与できる鼻腔用投薬器を提供することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による鼻腔用投薬器は、内部に
粉体状の薬品が充填されたカプセルを保持するカプセル
保持部と、該カプセル保持部のカプセルに向け空気を供
給するために該カプセル保持部に設けられたポンプ部
と、該ポンプ部から供給される空気によってカプセル内
の薬品を患者の左,右の鼻腔内に向けて噴霧するために
前記カプセル保持部に2つの薬品通路に分岐して設けら
れ、先端がそれぞれ別個の噴霧口となった薬品噴霧部
と、前記カプセル保持部内のカプセルに軸方向に貫通穴
をあけるために該薬品噴霧部に軸方向に移動可能に設け
られたピンからなる穴あけ具とから構成したことにあ
る。
【0013】請求項2の発明では、前記カプセル保持部
にはカプセルを軸方向に収容する収容穴を設け、該収容
穴の軸方向寸法をカプセルの軸方向寸法よりも若干短い
寸法で形成したことにある。
【0014】請求項3の発明では、前記カプセル保持部
とポンプ部との間には、前記穴あけ具のピンによってカ
プセルに貫通穴をあけるときに、該カプセルから落下す
る薬品を捕捉する薬品捕捉部を形成したことにある。
【0015】請求項4の発明では、前記薬品噴霧部に
は、穴あけ具のピンを前記各薬品通路に対して粉体密に
摺動させるシールゴムを設けたことにある。
【0016】請求項5の発明では、前記カプセル保持部
には軸方向に変位するカプセル排出具を設けたことにあ
る。
【0017】請求項6の発明では、前記薬品噴出部の薬
品通路に直線部を形成し、該直線部を加速通路として構
成したことにある。
【0018】
【作用】請求項1の発明による構成では、穴あけ時に
は、カプセル保持部にカプセルを保持した後に、穴あけ
具のピンをカプセル側に移動させ、該ピンの先端によっ
てカプセルに貫通穴をあける。また、投薬時には、ポン
プ部から空気を供給し、この空気は穴があけられた貫通
穴を介して該カプセル内を流れ、カプセルから薬品と共
に薬品噴霧部の各薬品通路を介して左,右の噴霧口から
患者の左,右の鼻腔にそれぞれ送る。これにより、患者
の左,右両方の鼻腔に薬品を同時に投薬することができ
る。
【0019】請求項2の発明のように、カプセル保持部
に設けたカプセル収容穴の軸方向寸法をカプセルの軸方
向寸法よりも若干短くすることにより、カプセルをカプ
セル収容穴内に確実に固定・収容でき、かつカプセル穴
と空気流入側および空気流出側とを密着できるので、投
薬時においてポンプ部からの空気を全部カプセル内に流
入させ、かつ薬品を効率良く噴出できる。
【0020】請求項3の発明のように、カプセル保持部
とポンプ部との間には、薬品捕捉部を形成したから、該
薬品捕捉部によって穴あけ時にポンプ部内に落下する薬
品を捕捉でき、この捕捉した薬品は投薬時にポンプ部か
らの空気によってカプセル保持部,薬品噴霧部を介して
カプセル内の薬品と共に患者の左,右の鼻腔に送ること
ができる。
【0021】請求項4の発明のように、穴あけ具のピン
を前記各薬品通路に対して粉体密に摺動させるシールゴ
ムを薬品噴霧部に設けることにより、投薬時にカプセル
保持部を介してポンプ部から供給される空気が穴あけ具
側に流れ込むのを防止することができる。
【0022】請求項5の発明のように、カプセル保持部
に軸方向に変位するカプセル排出具を設けるようにした
から、投薬後にカプセル排出具を動作させることによ
り、内部に薬品がなくなったカプセルをカプセル保持部
から弾き出すように外すことができる。
【0023】請求項6の発明のように、薬品噴霧部の薬
品通路に直線部を形成して、この直線部を加速通路とす
ることにより、この加速通路によって通過する薬品に整
流性、直進性を強めて該薬品を加速した状態で、患者の
鼻腔に向けて噴出することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図15に
基づき説明する。
【0025】まず、図1ないし図8により、本発明に係
る鼻腔用投薬器の第1の実施例について説明する。
【0026】図中、1は本実施例による鼻腔用投薬器を
示し、該鼻腔用投薬器1は軸方向中央に位置した後述す
る薬品噴霧部15と共にカプセルKを保持するカプセル
保持部となるカプセルホルダ2と、該カプセルホルダ2
の空気流入側に位置して設けられ、該カプセルホルダ2
のカプセルKに向けて空気を供給するポンプ部11と、
前記カプセルホルダ2の空気流出側に位置して設けら
れ、その一部でカプセルホルダ2と一緒にカプセル保持
部を構成すると共に、患者の左,右の鼻腔への薬品噴霧
を行う薬品噴霧部15と、該薬品噴霧部15内に設けら
れ、カプセルホルダ2に収容されたカプセルKの穴あけ
を行う穴あけ具25とから大略構成されている。なお、
カプセルホルダ2はポンプ部11と一体となり、該カプ
セルホルダ2は薬品噴霧部15とは着脱可能となってい
る。
【0027】2はカプセル保持部を構成するカプセルホ
ルダを示し、該カプセルホルダ2は樹脂材料によって小
径の円柱状に形成され、該カプセルホルダ2の軸方向他
側(空気流出側)には、その外周面におねじ部3が形成
されると共に、内周には端面に開口する一側カプセル穴
4が形成され、該一側カプセル穴4は薬品噴霧部15の
後述する他側カプセル穴18と一体化することによりカ
プセル収容穴5を形成する。また、前記一側カプセル穴
4の軸方向一側(空気流入側)には、ポンプ部11から
の空気を供給する空気供給通路6と、該空気供給通路6
と連通する大径な供給弁室7と、該供給弁室7からカプ
セル穴4に開口する小径なカプセル流入側通路8とが形
成され、さらに前記供給弁室7内には後述する薬品捕捉
部30が形成されている。
【0028】9は供給弁を示し、該供給弁9は前記供給
弁室7内に設けられた弁体10からなり、該弁体10は
ポンプ部11から空気が供給されたときには開弁し、吸
込み時には着座して空気供給通路6を閉塞するようにな
っている。
【0029】11はカプセルホルダ2の空気流入側に設
けられたポンプ部を示し、該ポンプ部11はゴム材料に
よって開口部11A,底部11Bおよび周面が押圧部1
1Cとなった有底円筒状に形成され、その開口部11A
には前記カプセルホルダ2の一側外周面が気密に装着さ
れ、底部11Bの中央部には後述する吸込弁12が取付
けられている。
【0030】12は吸込弁を示し、該吸込弁12はポン
プ部11の底部11Bに形成され、中央部に位置した吸
込通路13と、該吸込通路13を開,閉弁する弁体14
とから構成され、該弁体14はポンプ部11から空気が
供給されたときには閉弁し、吸込み時には開弁して外部
からポンプ部11内に空気を吸込む。
【0031】15はカプセルホルダ2の空気流出側に設
けられた薬品噴霧部を示し、該薬品噴霧部15は樹脂材
料によって外形は軸方向一側がカプセルホルダ2と同一
径の小径部15Aとなり他側が大径部15Bとなる円柱
状に形成され、該大径部15Bには一対の鼻腔挿入部1
6,16が突出形成されている。また、小径部15Aに
は、その内周側に前記カプセルホルダ2のおねじ部3に
螺着されるめねじ部17が形成されると共に、その端面
には一側カプセル穴4と共にカプセル収容穴5を構成す
る他側カプセル穴18が形成され、該他側カプセル穴1
8の奥部には、該他側カプセル穴18と連通するカプセ
ル流出側通路19と、該カプセル流出側通路19から分
岐して略U字状に延びる2つの長尺な薬品通路20,2
0とが形成され、該各薬品通路20の先端側は鼻腔挿入
部16内に位置して独立した噴霧口21,21となって
いる。
【0032】ここで、前記薬品通路20,20は、カプ
セル流出側通路19から左,右に分岐して上側に湾曲し
た分岐通路部20A,20Aと、該各分岐通路部20A
から鼻腔挿入部16,16に向けて伸長した加速通路と
なる直線通路部20B,20Bとからなる。そして、該
各直線通路部20Bは直線的かつ長尺に形成されている
から、直線通路部20B内を通過する薬品に、ポンプ部
11からの空気流に整流性、直進性を与えることがで
き、薬品を加速させた状態で噴霧口21から勢いよく噴
出することができる。
【0033】さらに、薬品噴霧部15内を軸方向に向け
て延びる各薬品通路20の径方向中間には、軸方向に穴
あけ具25を内蔵すべく、径方向に位置して軸方向に延
びる一対の長穴22A,22A(図3参照)を有する穴
あけ具装着穴22が形成されている。そして、該穴あけ
具装着穴22のうちカプセル流出側通路19近傍位置に
は、後述するピン27が挿通するピン挿通穴23と、該
ピン挿通穴23と各薬品通路20との間に位置し、シー
ルゴム29を装着するシール取付段部24とが同軸上に
それぞれ形成されている。
【0034】ここで、図2に示すように、カプセルホル
ダ2のおねじ部3と薬品噴霧部15のめねじ部17とを
螺着することにより、一側カプセル穴4と他側カプセル
穴18とが協働してカプセル収容穴5を形成し、このと
きカプセル収容穴5の軸方向寸法L0 はカプセルKの軸
方向寸法LK よりも若干短くすることにより、カプセル
Kをカプセル収容穴5の軸方向で強固に固定するように
している。
【0035】25は薬品噴霧部15の穴あけ具装着穴2
2内に設けられた穴あけ具を示し、該穴あけ具25は、
円板部26Aと該円板部26Aから径方向に突出して長
穴22A,22Aに嵌合した一対の突出部26B,26
Bとから一体形成されたプッシャ26(図3参照)と、
基端側が該プッシャ26の円板部26A中央部に固着さ
れ、先端側が軸方向一側に向けて伸長して傾斜したカッ
ト針となった穿孔部27Aを有するピン27と、前記プ
ッシャ26を軸方向一側に押圧すべく、前記穴あけ具装
着穴22内に設けられ、前記プッシャ26の円板部26
Aを伸長方向に付勢するばね28とからなる。また、前
記プッシャ26の突出部26B,26Bは図4に示すよ
うに、穴あけ具装着穴22の長穴22A,22A内に軸
方向に変位可能に突出している。さらに、ピン27はピ
ン挿通穴23に挿通した状態のまま、先端の穿孔部27
Aはシールゴム29内に位置している。
【0036】ここで、穴あけ具25では、プッシャ26
の各突出部26Bを図4の矢示A方向に長穴22Aに沿
って変位させることにより、ピン27の穿孔部27Aは
カプセル収容穴5内のカプセルKを軸方向に貫通し、該
カプセルKに貫通穴H,Hを容易にあけることができる
(図6参照)。
【0037】また、29は薬品噴霧部15のシール取付
段部24に取付けられたシールゴムを示し、該シールゴ
ム29は弾性材料によって形成され、ピン27の穿孔部
27Aの周囲を包囲することにより、カプセル流出側通
路19および各薬品通路20を流れる薬品に対して粉体
密でかつピン27に対して摺動可能となり、薬品がピン
挿通穴23を介して穴あけ具装着穴22内に侵入するの
を防止している。
【0038】30はカプセルホルダ2の供給弁室7内に
供給弁9と対向して小径な円柱状に突出形成された薬品
捕捉部を示し、該薬品捕捉部30の直径方向にはカプセ
ル流入側通路8と供給弁室7とを連通させる捕捉通路3
1が形成されている。そして、薬品捕捉部30では、穴
あけ時にピン27の穿孔部27AがカプセルKを貫通す
るときに、供給弁9側に落下する薬品を捕捉通路31内
で捕捉するようになっている。
【0039】本実施例による鼻腔用投薬器1は上述した
如くに構成されるが、次に図4ないし図7に基づいてカ
プセルの穴あけ時の動作について説明する。
【0040】まず、図4に示す如く、カプセルKをカプ
セルホルダ2の一側カプセル穴4内に挿入し、カプセル
ホルダ2のおねじ部3と薬品噴霧部15のめねじ部17
を螺着してカプセルホルダ2の一側カプセル穴4と薬品
噴霧部15の他側カプセル穴18から形成されるカプセ
ル収容穴5内にカプセルKを図5の如く収容する。
【0041】そして、図6のように、穴あけ具25を構
成するプッシャ26の各突出部26Bを下側(図4の矢
示A方向)に向けて手によって変位させることにより、
ピン27の穿孔部27Aはカプセル流出側通路19を介
してカプセルKの軸方向から抜け、該カプセルKの軸方
向両側に貫通穴H,Hを形成する。このとき、ピン27
の穿孔部27AによってカプセルK内の薬品がカプセル
流入側通路8に向けて落下するが、薬品捕捉部30の捕
捉通路31によってこの薬品を捕捉する。
【0042】さらに、穴あけ後にはプッシャ26はばね
28によって自動的に復帰し、図7に示すように、カプ
セルKの軸方向両側に貫通穴H,Hをあけた状態で、カ
プセル流出側通路19と各薬品通路20とを連通させる
ことができる。また、ピン27の穿孔部27Aはシール
ゴム29によって粉体密に保持されている。さらに、前
述したように、ピン27による穴あけ時に発生するカプ
セルKから落下する薬品は薬品捕捉部30によって捕捉
され、供給弁9およびポンプ部11側に薬品が落下する
のを防止している。
【0043】このように、本実施例による鼻腔用投薬器
1の穴あけ時においては、カプセルKの軸方向に穴あけ
具25によって容易に貫通穴H,Hをあけることができ
ると共に、薬品捕捉部30によって穴あけ時に落下する
薬品を捕捉できる。
【0044】次に、前述したようにカプセルKに穴あけ
を行った後に、患者に投薬を行う投薬時の作動につい
て、図8により説明する。
【0045】まず、薬品噴霧部15の左,右の鼻腔挿入
部16を患者の左,右の鼻腔にそれぞれ挿入し、図8に
示すように、ポンプ部11の押圧部11Cを矢示P方向
に押圧することにより、供給弁9の弁体10は開弁し、
ポンプ部11からカプセルホルダ2内のカプセルKに向
けて空気を供給する。
【0046】これにより、ポンプ部11からの空気は、
カプセルK内から各薬品通路20,左,右の噴霧口21
を介して患者の鼻腔に流れる。このとき、カプセルK内
に流入する空気によって、カプセルK内の薬品は攪拌さ
れ、この薬品は空気と共に患者の鼻腔に送られる。
【0047】また、薬品噴霧部15にはカプセル流出側
通路19を2つに分岐する薬品通路20,20を形成
し、該各薬品通路20,20の先端には患者の左,右の
鼻腔に挿入される鼻腔挿入部16,16(噴霧口21,
21)が形成されているから、空気と一緒に送られる薬
品を各薬品通路20で均一に分割し、患者の左,右の鼻
腔に同時に投与することができる。
【0048】さらに、前記各薬品通路20には直線通路
部20Bが形成されているから、該各直線通路部20B
を通過する間に薬品は整流されると共に、直進性が与え
られて薬品を加速された状態で、患者の鼻腔に勢いよく
噴出することができる。
【0049】また、本実施例によるカプセル収容穴5の
軸方向寸法L0 はカプセルKの軸方向寸法LK よりも若
干短くなるように形成することにより、カプセルKの収
容穴5内でのがたを防止し、かつカプセルKの流入側の
貫通穴Hとカプセル流入側通路8、およびカプセルKの
流出側の貫通穴Hとカプセル流出側通路19を密着さ
せ、ポンプ部11からの空気を全部カプセルK内に流入
させることができ、薬品をカプセルKの貫通穴Hから流
出側通路19へと導けるため、各噴霧口21から噴出さ
れる薬品の噴霧量を安定させ、3回程度ポンプ部11を
押圧することにより、カプセルK内の薬品の殆どを患者
の左,右の鼻腔内に投与することができる。この結果、
患者が投薬するときの煩わしさをなくすことができる。
【0050】さらに、穴あけ時に薬品捕捉部30の捕捉
通路31に捕捉された薬品は、空気と薬品を噴霧してい
る間に、この空気によって送り出され、カプセルK内の
薬品と共に、患者の左,右の鼻腔へ供給することができ
る。この結果、鼻腔用投薬器1内に残る薬品の量を低減
でき、カプセルK内に充填された薬品の規定量を確実に
患者に投与することができると共に、当該鼻腔用投薬器
1の清掃頻度を減らすことができる。
【0051】一方、ポンプ部11の復帰時には、供給弁
9は閉弁し、吸込弁12の弁体14が開弁し、吸込通路
13を介して外部からポンプ部11内に空気を吸込み、
ポンプ部11の押圧部11Cを二点鎖線で示す矢示R方
向に復帰させる。
【0052】然るに、本実施例による鼻腔用投薬器1に
おいては、薬品噴霧部15には、カプセル流出側通路1
9から分離する2つの薬品通路20,20と患者の左,
右の鼻腔に挿入される鼻腔挿入部16,16(噴霧口2
1,21)を形成すると共に、カプセル収容穴5の軸方
向寸法L0 をカプセルKの軸方向寸法LK よりも若干短
くなるようにしてカプセルKを強固に固定するように
し、かつカプセルKの流入側の貫通穴Hとカプセル流入
側通路8、およびカプセルKの流出側の貫通穴Hとカプ
セル流出側通路19を密着させ、ポンプ部11からの空
気を全部カプセルK内に流入させることができ、薬品を
カプセルKの貫通穴Hから流出側通路19へと導けるた
め、投薬時には少ない投薬動作でしかも患者の鼻腔に薬
品を殆ど均一に投与することができる。この結果、従来
技術のように、患者の片方の鼻腔毎に投薬器を挿入し、
左,右の鼻腔に交互に何回も繰返して投薬することな
く、3回程度ポンプ部11を押圧動作することにより、
薬品を患者に投薬でき、投薬動作を簡略化することがで
きる。
【0053】また、穴あけ具25を薬品噴霧部15に内
蔵するようにしたから、カプセル収容穴5内にカプセル
Kを収容した後に、プッシャ26を軸方向に変位させる
だけで、カプセルKの軸方向に貫通穴H,Hを容易にあ
けることができる。さらに、穴あけ具25は薬品噴霧部
15に内蔵しているため、従来技術のようにキャップに
ピンを設けるものに比べて、紛失する恐れは全くなく、
また取扱いが安全である。
【0054】また、カプセルホルダ2では薬品捕捉部3
0を形成し、カプセルKの穴あけ時に落下する薬品をこ
の薬品捕捉部30の捕捉通路31で捕捉し、この捕捉さ
れた薬品も空気と一緒に患者に投与することができるか
ら、鼻腔用投薬器1内に残る薬品量を殆どなくすことが
でき、カプセルKに充填された薬品を確実に患者に投与
することができる。また、鼻腔用投薬器1の清掃回数も
従来技術に比べて大幅に減らすことができる。
【0055】また、薬品噴霧部15のシール取付段部2
4には弾性材料によって形成されたシールゴム29を設
け、該シールゴム29によってピン27の穿孔部27A
周囲を包囲するようにしたから、各薬品通路20と穴あ
け具装着穴22とを粉体密に分離することができ、各薬
品通路20を流れる空気中の薬品が穴あけ具装着穴22
内に侵入するのを防止することができる。
【0056】さらに、薬品通路20に形成された直線通
路部20Bによって、薬品に整流性と直進性を与え、該
薬品を加速した状態で、各噴霧口21から患者の鼻腔に
向けて勢いよく噴出することができる。そして、投薬動
作毎に患者の鼻腔の決まった所定位置に投薬することが
でき、患者の鼻腔における薬品の吸収効率を高めること
ができる。
【0057】次に、図9ないし図13に第2の実施例を
示すに、本実施例の特徴は、カプセル保持部にカプセル
排出具を設けたことにある。なお、本実施例では、前述
した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0058】図中、41は第1の実施例で述べたカプセ
ルホルダ2に代えて用いられる本実施例によるカプセル
ホルダを示し、該カプセルホルダ41はカプセルホルダ
2とほぼ同様に構成されているものの、一側カプセル穴
4の径方向には軸方向に延びるスライド穴42,42が
形成されている。
【0059】43はカプセル排出具を示し、該カプセル
排出具43はカプセルKの横断面とほぼ同一の大きさと
なり、中央部にはピン27の穿孔部27Aが挿通する挿
通穴44Aを有する円板部44と、該円板部44の直径
方向に伸長した梁部45,45と、該各梁部45によっ
て円板部44を保持する筒状部46とからなり、前記各
梁部45は各スライド穴42内に軸方向に移動可能に挿
入されている。
【0060】次に、図12および図13にカプセル排出
具の動作を示し説明する。
【0061】図12は、薬品の投与を終了した後に、カ
プセルホルダ41から薬品噴霧部15を取外した状態を
示したもので、一側カプセル穴4内には空のカプセルK
のみが収容され、該カプセルKの下側にはカプセル排出
具43の円板部44が接触している。この状態でカプセ
ル排出具43の筒状部46を矢示B方向に移動させるこ
とにより、図13に示すように、カプセルKは一側カプ
セル穴4から自然と離脱し、カプセルKを容易に廃棄す
ることができる。
【0062】このように構成される本実施例の鼻腔用投
薬器においても、前述した第1の実施例と同様の作用効
果を得るばかりでなく、カプセルホルダ41にカプセル
排出具43を設けることにより、使用後のカプセルKを
容易に取外すことができ、取外し時にカプセルKを直接
手で掴む必要がなくなり、カプセルKの廃棄処理を簡単
に行うことができる。
【0063】次に、図14に第3の実施例を示すに、本
実施例の特徴は、カプセルホルダ51とポンプ部11と
の間に供給弁9と吸込弁52とを設けたことにある。な
お、本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成
要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0064】図中、51は第1の実施例によるカプセル
ホルダ2に代えて本実施例に用いられるカプセルホルダ
を示し、該カプセルホルダ51には軸方向中間部に供給
弁9が設けられると共に、軸方向一側に吸込弁52が設
けられ、かつ軸方向他側には一側カプセル穴4が設けら
れている。
【0065】即ち、供給弁9はその弁体10の軸方向一
側が空気供給通路6となると共に、軸方向他側が大径な
供給弁室7、カプセル流入側通路8となっている。一
方、吸込弁52はその弁体53が吸込弁室54内に設け
られ、その一側がポンプ側空気供給通路55を開閉弁す
ると共に、他側が吸込弁室54内に突出した弁座56を
開閉弁し、かつカプセルホルダ51には吸込弁室54を
常時大気と連通する連通路57が設けられ、前記弁体5
3が弁座56に着座したとき、該連通路57を閉塞する
ようになっている。
【0066】そして、吸込弁52の弁体53には、吸込
弁室54とポンプ側空気供給通路55とを連通する小径
通路53A,53A,…が複数個穿設されている。
【0067】ここで、吸込弁52は、ポンプ部11の空
気供給時には、弁体53が弁座56に着座すると共に、
連通路57を閉塞し、弁体53に形成された小径通路5
3A,53A,…を介してポンプ部11からの空気をカ
プセル流入側通路8を介して供給弁9に供給する。一
方、ポンプ部11の吸込時には、弁体53はポンプ部1
1側に移動し、連通路57,弁体53の各小径通路53
Aを介してポンプ部11内に空気を吸込む。このとき、
供給弁9は閉弁しているから、ポンプ部11内にはカプ
セルホルダ51側からの空気の吸込みはない。
【0068】このように、本実施例による鼻腔用投薬器
においても、前述した第1の実施例と同様の作用効果を
得ることができると共に、ポンプ部11に吸込弁を設け
る必要がなく、ポンプ部11の構成を簡略化できる。
【0069】次に、図15に第4の実施例を示すに、本
実施例の特徴は、薬品噴霧部61の鼻腔挿入部16,1
6の間には、患者の鼻腔間が当るように、円弧面をなす
当接部62を形成したことにある。なお、本実施例で
は、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0070】このように構成される本実施例において
も、前述した第1の実施例と同様の作用効果を得るばか
りでなく、患者の鼻腔間が当る当接部62を設けること
により、鼻腔への鼻腔挿入部16の挿入寸法のバラツキ
をなくし、常に一定の投薬を行うことができる。
【0071】さらに、図16に本発明による第5の実施
例を示すに、本実施例の特徴は、カプセル収容部と薬品
噴霧部とを一体に形成し、該カプセル収容部にカプセル
を収容した後に、該カプセル収容部にポンプ部を組付け
るようにしたものである。なお、本実施例では、前述し
た第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、
その説明を省略するものとする。
【0072】図中、71は本実施例による鼻腔用投薬器
を示し、該鼻腔用投薬器71は後述するカプセルホルダ
74と薬品噴霧部84とを一体形成した投薬器本体72
と、該投薬器本体72内に収容されたカプセルに向けて
空気を供給するポンプ部82と、前記投薬器本体72内
に設けられ、カプセルの穴あけを行う穴あけ具90とか
ら大略構成されている。
【0073】72は投薬器本体を示し、該投薬器本体7
2は樹脂材料によって円柱状に形成され、該投薬器本体
72の軸方向一側(空気流入側)は小径部72Aとな
り、その外周面には後述するポンプホルダ76のめねじ
部77が螺着されるおねじ部73が形成されると共に、
該小径部72Aはカプセルホルダ74となっている。ま
た、軸方向他側(空気流出側)は大径部72Bとなり、
該大径部72Bは薬品噴霧部84となっている。
【0074】74は投薬器本体72の小径部72Aに形
成され、カプセル保持部を構成するカプセルホルダを示
し、該カプセルホルダ74は小径円柱状に形成され、そ
の内部には、端面に向けて開口するカプセル収容穴75
が形成され、該カプセル収容穴75内にはカプセルKを
挿入した後に、後述するポンプホルダ76のカプセル押
え突起76Eを挿入することにより、該カプセルKをカ
プセル収容穴75内に保持するようになっている。
【0075】76はカプセルKをカプセル収容穴75内
に保持するためのポンプホルダで、該ポンプホルダ76
は、筒部76A,開口部76Bおよび底部76Cから有
底筒状に形成されると共に、該底部76Cとの間で後述
する供給弁室78を画成する隔壁部76Dと、該隔壁部
76Dから開口部76Bに向け突出し、カプセル収容穴
75内に挿入されることによりカプセルKを押えるカプ
セル押え突起76Eとが形成されている。
【0076】そして、前記筒部76Aの内周面にはおね
じ部73に螺着されるめねじ部77が刻設され、前記底
部76Cと隔壁部76Dとの間には供給弁室78が画成
され、底部76Cには後述するポンプ部82からの空気
を供給する空気供給通路79が穿設されている。さら
に、前記隔壁部76Dからカプセル押え突起76Eには
供給弁室78と連通する小径なカプセル流入側通路80
が形成されると共に、該隔壁部76Dには後述する薬品
捕捉部95が形成されている。
【0077】81はポンプホルダ76の供給弁室78内
に位置し、空気供給通路79に開閉可能に設けられた供
給弁を示し、該供給弁81はポンプ部82から空気が供
給されたときは開弁し、吸込み時には着座して空気供給
通路79を閉弁するようになっている。
【0078】82はポンプホルダ76を収容するよう
に、該ポンプホルダ76の外周に設けられたポンプ部を
示し、該ポンプ部82はゴム材料によって開口部82
A,底部82Bおよび周面が押圧部82Cとなった長球
状に形成され、その開口部82Aは溶着、接着等の手段
で前記ポンプホルダ76の開口部76Bと一体的に固着
され、底部82Bの中央部には後述する吸込弁83が取
付けられている。
【0079】83は吸込弁を示し、該吸込弁83はポン
プ部82の底部82Bに形成され、ポンプ部82から空
気が供給されたときには閉弁し、吸込み時には開弁して
外部からポンプ部82内に空気を吸込むようになってい
る。
【0080】84は投薬器本体72の大径部72Bに形
成された薬品噴霧部を示し、該薬品噴霧部84は大径円
柱状に形成され、前記大径部72Bの端面には一対の鼻
腔挿入部85,85が突出形成されている。また、該薬
品噴霧部84には、前記カプセルホルダ74のカプセル
収容穴75に連通するカプセル流出側通路86と、該カ
プセル流出側通路86から左,右に分岐して略U字状に
延びる2つの薬品通路87,87とが形成され、該各薬
品通路87の先端側には鼻腔挿入部85内に位置して独
立した噴霧口88,88となっている。
【0081】ここで、前記薬品通路87,87は、カプ
セル流出側通路86から左,右に分岐して上側に湾曲し
た分岐通路部87A,87Aと、該各分岐通路部87A
から鼻腔挿入部85,85に向けて伸長した加速通路と
なる直線通路部87B,87Bとからなる。そして、該
各直線通路部87Bは直線的かつ長尺に形成されている
から、直線通路部87B内を通過する薬品に、ポンプ部
82からの空気流によって整流性、直進性を与えること
ができ、薬品を加速させた状態で噴霧口88から勢いよ
く噴出することができる。
【0082】89はカプセル流出側通路86の途中に位
置して薬品噴霧部84内に設けられた拡散室を示し、該
拡散室89はカプセル流出側通路86よりも拡径するよ
うに形成され、該拡散室89はカプセル流出側通路86
との径方向寸法の違いにより空気流が該拡散室89内で
衝突し、薬品と空気をよく混合させて混合度合を均一に
するものである。
【0083】90は薬品噴霧部84内の軸方向に設けら
れた穴あけ具を示し、該穴あけ具90は、前記第1の実
施例で述べた穴あけ具25とほぼ同様に、プッシャ91
と、該プッシャ91中央部に固着され、先端側が軸方向
一側に向けて伸長して傾斜したカット針となった穿孔部
92Aを有するピン92と、前記プッシャ91を軸方向
一側に押圧すべく、前記プッシャ91を伸長方向に付勢
するばね93とから大略構成されている。
【0084】94はシールゴムで、該シールゴム94は
弾性材料によって形成され、ピン92の周囲を包囲する
ことにより、カプセル流出側通路86および各薬品通路
87を流れる薬品に対して粉体密でかつピン92に対し
て摺動可能となっている。
【0085】さらに、95はポンプホルダ76の隔壁部
76Dにカプセル押え突起76Eと同軸にかつ供給弁8
1と対向するように、供給弁室78に突出して設けられ
た薬品捕捉部で、該薬品捕捉部95の直径方向にはカプ
セル流入側通路80と供給弁室78とを連通させる捕捉
通路96が形成されている。そして、薬品捕捉部95
は、穴あけ時にピン92の穿孔部92AがカプセルKを
貫通したときに供給弁81側に落下する薬品を捕捉通路
96で捕捉するようになっている。
【0086】なお、ポンプホルダ76とポンプ部82は
その開口部76Bと開口部82Aを固着することによっ
て一体化され、供給弁81と吸込弁83と共にポンプユ
ニット97を構成し、当該ポンプユニット97全体が投
薬器本体72のカプセルホルダ74に対して着脱可能と
なっている。
【0087】本実施例による鼻腔用投薬器71は上述の
如くに構成されるが、次に投薬準備動作となるカプセル
Kの挿入について述べる。
【0088】まず、鼻腔用投薬器71は、カプセルホル
ダ74と薬品噴霧部84とを一体に形成した投薬器本体
72と、ポンプホルダ76とポンプ部82等を一体に形
成したポンプユニット97とに分ける。次に、カプセル
ホルダ74のカプセル収容穴75内にカプセルKを挿入
した後に、カプセル押え突起76Eがカプセル収容穴7
5内に挿入されるようにして、投薬器本体72のおねじ
部73とポンプユニット97のポンプホルダ76に形成
されためねじ部77とを螺合する。これにより、カプセ
ルKの軸方向をカプセル収容穴75内でカプセル押え突
起76Eと共に保持することができる。
【0089】また、カプセルKへの穴あけ動作時には、
穴あけ具90のピン92の穿孔部92Aによってカプセ
ルKに貫通穴H,Hを形成する。この際、薬品捕捉部9
5によってポンプ部82内へ薬品が落下するのを防止す
る。
【0090】さらに、カプセルKに貫通穴H,Hをあけ
た後における投薬時の動作においても、前述した第1の
実施例と同様に、ポンプ部82の押圧部82Cを押圧す
ることにより、該ポンプ部82から発生する空気によっ
て、カプセルK内の薬品を患者の鼻腔に送り出すことが
できる。
【0091】然るに、本実施例による鼻腔用投薬器1に
おいては、カプセルホルダ74と薬品噴霧部84とを一
体に形成した投薬器本体72と、ポンプホルダ76とポ
ンプ部82等を有するポンプユニット97とを着脱可能
とし、該ポンプユニット97(ポンプ部82)内に前記
投薬器本体72のカプセルホルダ74が収容されるよう
に構成したから、当該鼻腔用投薬器71の軸方向寸法を
他の実施例による鼻腔用投薬器に比べて確実に短くする
ことができ、小型化を図ることにより携帯を容易に行う
ことができる。
【0092】さらに、本実施例においても、薬品通路8
7,87には直線通路部87B,87Bが形成されてい
るから、該各直線通路部87Bを通過する間に薬品は整
流されると共に、直進性が与えられて薬品を加速された
状態で、患者の鼻腔に向けて薬品を勢いよく噴出するこ
とができる。
【0093】なお、前記第5の実施例では、ポンプホル
ダ76に供給弁室78および薬品捕捉部95等を一体形
成するようにしたが、本発明はこれに限らず、それぞれ
を別体で形成するようにしてもよい。
【0094】また、カプセルホルダ74のおねじ部73
とポンプホルダ76のめねじ部77とを螺着することに
より投薬器本体72とポンプユニット97とを組立てる
ようにしたが、本発明はこれに限らず、薬品噴霧部84
の下端外周に係合部を形成し、ポンプホルダの開口部7
6Bに被係合部を形成し、この係合部に被係合部を係合
させることにより、投薬器本体72とポンプユニット9
7とを着脱可能にしてもよい。
【0095】さらに、ポンプホルダ76はポンプ部82
と一体に形成してポンプユニット97を構成したが、ポ
ンプホルダ76の開口部76Bを投薬器本体72のカプ
セルホルダ74外周に着脱可能に取付け、ポンプ部82
の開口部82Aを投薬器本体72の薬品噴霧部84外周
に固着して、ポンプホルダ76とポンプ部82とを投薬
器本体72に別々に取付けるようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1によれば、
カプセル保持部にカプセルを収容した後に、穴あけ具の
ピンをカプセル側に移動させ、該ピンの先端によってカ
プセルの軸方向両側に貫通穴をあけ、この後ポンプ部か
らカプセル保持部のカプセルに向けて空気を供給し、該
カプセル内の薬品を空気と共に薬品噴霧部の各薬品通路
から噴霧口を介して患者の左,右の鼻腔に供給する構成
としたから、患者の左,右の鼻腔に薬品を同時にかつ均
一に投薬することができ、左,右の鼻腔に別々に投薬す
る煩わしさをなくして噴霧効率を高め、患者の投薬動作
を簡略化することができ、しかも穴あけ具を動かすだけ
で、カプセルに穴あけができ、またピンが紛失する恐れ
もなく、かつ取扱も安全である。
【0097】請求項2の発明では、カプセル保持部の軸
方向寸法をカプセルの軸方向寸法よりも若干短くするこ
とにより、カプセルをカプセル保持部内に確実に固定・
収容でき、かつカプセル穴と空気流入側および空気流出
側とを密着できるので、投薬時においてポンプ部からの
空気を全部カプセル内に連通させ、ポンプ部を3回程度
押圧することによりカプセル内の薬品を殆ど噴霧でき
る。
【0098】請求項3の発明では、カプセル保持部とポ
ンプ部との間には、薬品捕捉部を形成したから、該薬品
捕捉部によって穴あけ時にポンプ部内に落下する薬品を
捕捉でき、この捕捉した薬品は投薬時にポンプ部からの
空気によってカプセル保持部,薬品噴霧部を介してカプ
セル内の薬品と共に患者の左,右の鼻腔に供給すること
ができ、規定量の薬品を患者に投与することができる。
【0099】請求項4発明では、穴あけ具のピンを前記
各薬品通路に対して粉体密に摺動させるシールゴムを薬
品噴霧部に設けることにより、投薬時にカプセル保持部
を介して流れるポンプ部からの空気が穴あけ具側に流れ
込むのを防止して、穴あけ具側に薬品が混入するのを防
止できる。
【0100】請求項5の発明では、カプセル保持部に軸
方向に変位するカプセル排出具を設けるようにしたか
ら、投薬動作後にカプセル排出具を動作させることによ
り、薬品のなくなったカプセルをカプセル保持部から容
易に外すことができる。
【0101】請求項6の発明では、薬品噴霧部の薬品通
路に直線部を形成して、この直線部を加速通路とするこ
とにより、この加速通路を通過する薬品に整流性と直進
性を持たせ、加速した状態で患者の鼻腔に噴霧すること
ができ、患者の鼻腔における薬品の吸収効率を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による鼻腔用投薬器を示す側面図
である。
【図2】第1の実施例による鼻腔用投薬器を示す縦断面
図である。
【図3】図2中の矢示III −III 方向からみた横断面図
である。
【図4】鼻腔用投薬器内にカプセルを収容する前の状態
を示す分解斜視図である。
【図5】鼻腔用投薬器内にカプセルを収容した状態を示
す縦断面図である。
【図6】穴あけ具のピンを移動させることによってカプ
セルの軸方向に貫通穴をあけた状態を示す縦断面図であ
る。
【図7】穴あけ具のピンでカプセルに貫通穴をあけた後
に、ピンを元の位置に戻した状態を示す縦断面図であ
る。
【図8】ポンプ部を押圧することによりカプセル内の薬
品を噴霧した状態を示す縦断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例による鼻腔用投薬器を示
す側面図である。
【図10】第2の実施例による鼻腔用投薬器を示す縦断
面図である。
【図11】図10中の矢示XI−XI方向からみた横断面図
である。
【図12】投薬動作後にからのカプセルがカプセル保持
部内に収容された状態を示す縦断面図である。
【図13】カプセル排出具によってカプセルをカプセル
保持部から排出した状態を示す縦断面図である。
【図14】本発明の第3の実施例を示す鼻腔用投薬器の
縦断面図である。
【図15】本発明の第4の実施例を示す鼻腔用投薬器の
縦断面図である。
【図16】本発明の第5実施例を示す鼻腔用投薬器の縦
断面図である。
【符号の説明】
1,71 鼻腔用投薬器 2,41,51,74 カプセルホルダ(カプセル保持
部) 4 一側カプセル穴 5,75 カプセル収容穴 9,81 供給弁 11,82 ポンプ部 12,52,83 吸込弁 15,61,84 薬品噴霧部 18 他側カプセル穴 20,87 薬品通路 20B,87B 直線通路部(加速通路) 21,88 噴霧口 25,90 穴あけ具 27,92 ピン 29,94 シールゴム 30,95 薬品捕捉部 43 カプセル排出具 72 投薬器本体 97 ポンプユニット K カプセル H 貫通穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3 (56)参考文献 特開 昭59−34267(JP,A) 特開 平3−66382(JP,A) 特開 昭60−185564(JP,A) 特開 平6−142157(JP,A) 特開 昭64−70072(JP,A) 実開 昭64−28653(JP,U) 特表 平7−501728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 31/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に粉体状の薬品が充填されたカプセ
    ルを保持するカプセル保持部と、該カプセル保持部のカ
    プセルに向け空気を供給するために該カプセル保持部に
    設けられたポンプ部と、該ポンプ部から供給される空気
    によってカプセル内の薬品を患者の左,右の鼻腔内に向
    けて噴霧するために前記カプセル保持部に2つの薬品通
    路に分岐して設けられ、先端がそれぞれ別個の噴霧口と
    なった薬品噴霧部と、前記カプセル保持部内のカプセル
    に軸方向に貫通穴をあけるために該薬品噴霧部に軸方向
    に移動可能に設けられたピンからなる穴あけ具とから構
    成してなる鼻腔用投薬器。
  2. 【請求項2】 前記カプセル保持部にはカプセルを軸方
    向に収容する収容穴を設け、該収容穴の軸方向寸法はカ
    プセルの軸方向寸法よりも若干短い寸法で形成してなる
    請求項1記載の鼻腔用投薬器。
  3. 【請求項3】 前記カプセル保持部とポンプ部との間に
    は、前記穴あけ具のピンによってカプセルに貫通穴をあ
    けるときに、該カプセルから落下する薬品を捕捉する薬
    品捕捉部を形成してなる請求項1記載の鼻腔用投薬器。
  4. 【請求項4】 前記薬品噴霧部には、穴あけ具のピンを
    前記各薬品通路に対して粉体密に摺動させるシールゴム
    を設けてなる請求項1記載の鼻腔用投薬器。
  5. 【請求項5】 前記カプセル保持部には軸方向に変位す
    るカプセル排出具を設けてなる請求項1記載の鼻腔用投
    薬器。
  6. 【請求項6】 前記薬品噴出部の薬品通路に直線部を形
    成し、該直線部を加速通路として構成してなる請求項1
    記載の鼻腔用投薬器。
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