JP3320260B2 - 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及び画像形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷等における静電荷潜像を現像する為のトナー及
び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電手段によって、光導電材料の表面に
像を形成して現像することは、従来周知の方法である。
即ち、米国特許第2,297,691号明細書、特公昭
42−23910号公報、及び特公昭43−24748
号公報等に記載されている如く数多くの方法が知られて
いるが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段に
より感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をト
ナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の被転写材にト
ナー画像を転写した後、加熱、加圧、加熱加圧、或いは
溶剤蒸気等により定着して複写物を得るものであり、そ
して感光体上に転写せず残ったトナーは種々の方法でク
リーニングされ、上記の工程が繰り返される。
【0003】これらのプロセスの中で、静電荷潜像を現
像する方法としては、トナーとキャリアを混合して用い
る二成分現像方法と、キャリアを用いない一成分現像方
法とがある。二成分現像方法は、キャリアを用いる点、
及びキャリアとトナーの混合比を調節する所謂ATR機
構が必要な点から考えると、小型化、軽量化が難しく、
又、コストも高くなる。一方、一成分現像方法は、キャ
リアを用いる代わりに、現像剤塗布用のブレードやロー
ラー等を用いて現像剤担持体上にトナーをコートしなが
ら帯電付与する。特に、現像剤塗布ブレードを現像剤担
持体に当接させてトナーをコートする方法によれば、ト
ナーが磁性、非磁性であることにかかわらず用いること
が出来、二成分現像方法で達し得ない、小型化、軽量
化、低コスト化を実現できる。
【0004】しかしながら、上記の現像剤塗布ブレード
を現像剤担持体に当接させる一成分現像方法(以下、ブ
レード当接一成分現像系という)は、その当接条件によ
ってトナーの現像剤担持体上のコート性や帯電性が異な
り、当接条件への依存性が比較的大きい。更に、使用す
るトナーの物性が異なれば、現像剤塗布ブレードの最適
当接条件も異なる。
【0005】上記の様なブレード当接一成分現像系にお
ける、トナーの物性と使用条件の関係については、例え
ば、特開平5−303233号公報に、ストークス径と
等体積球相当径の比が1.2以下のトナーを、当接圧が
20g/cm2〜500g/cm2の弾性ブレードで現像
剤担持体上にコートすることが示されている。又、特開
平6−266219号公報には、形状係数が50%〜8
5%のトナーを、現像領域におけるトナー層の空隙率が
60%〜75%になる様に設定して用いることが示され
ている。
【0006】しかしながら、上記の設定においては、以
下の様な不都合が発生することが確認された。即ち、画
像比率が高いパターンを連続して現像すると、トナーの
供給不良によるゴーストや画像濃度低下の問題が発生す
る、或いは、画像比率の低いパターンを連続して現像す
ると、現像剤担持体と現像剤塗布ブレードに囲まれた空
間にトナーが徐々に詰まっていき、該ブレードを押し上
げてしまう為、現像剤担持体上のトナーのコートが厚く
なってしまい、画像にカブリや飛散が発生する等といっ
た不都合である。これらの原因は、トナーを現像して消
費する量と現像剤担持体へ供給する量のバランスが崩れ
る為であるが、ブレード当接一成分現像系でこの点を満
足するものは得られていないのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、ブレード当接一成分現像系において、現像されるト
ナー量に対応してレスポンスよくトナーを供給し得、安
定した現像性を得る為の静電荷像現像用トナー及び画像
形成方法を提供することにある。更に、本発明の別の目
的は、ブレード当接一成分現像系で長時間の連続現像を
行った場合にも、画像濃度が高く、カブリ、飛散がない
高画質画像が得られる静電荷像現像用トナー、及び画像
形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、現像剤担持体の
回転方向に対して逆方向に当接された現像剤塗布ブレー
ドを備えた一成分現像装置において使用される静電荷像
現像用トナーであって、トナーが、重合時に極性樹脂及
び重合性単量体に対して5〜30重量%の低軟化点物質
が添加されて懸濁重合法によって製造され、トナーの形
状係数SF−1が100〜140であり、且つトナーの
空隙率Eが、下記の関係を有することを特徴とする静電
荷像現像用トナー、及び該トナーを用いた画像形成方法
である。 30≦−e5E ×ln〔(r/2){d−r×tan-1 (d/r)}≦150 (A) (但し、d=現像剤塗布ブレードのニップ自由長;単位
=mm、r=現像剤担持体の半径;単位=mm、tan
-1 (d/r)の計算単位はラジアンとする。
【0009】
【作用】本発明者らは、従来技術の問題点を解決すべく
鋭意検討の結果、現像剤担持体に現像剤塗布ブレードを
当接させた現像系では、現像剤担持体へのトナー供給部
材(例えば、ローラーの如き部材)の有無にかかわら
ず、最終的には、図2に示す様な、現像剤担持体と現像
剤塗布ブレードに囲まれた空間に存在するトナーのみが
現像に寄与していることを見い出した。即ち、該空間に
トナーを常に一定状態で存在させることが、安定した現
像性を実現する上で非常に大切なことであることが判明
した。
【0010】これに対し、好ましくは現像剤担持体の回
転方向に対して逆方向に当接された現像剤塗布ブレード
を備えた一成分現像装置を用いて画像形成を行い、トナ
ーの空隙率Eが上記した式(A)で表される様なトナー
を用いれば、画像比率の高いパターンを連続して現像す
る様な場合においても、現像剤担持体と現像剤塗布ブレ
ードとで囲まれた空間にトナーがスムーズに入ってトナ
ー溜りを形成し、消費に見合った量のトナーを現像剤担
持体上に供給することが出来る為、ゴーストや濃度低下
を起こすことなく、安定した現像が行え、又、画像比率
が極めて低いパターンを連続して現像した場合にも、ト
ナーが適度な空隙率を有している為に、現像剤担持体と
現像剤塗布ブレードとで囲まれた空間に必要以上にトナ
ーが詰まることがなく、安定した規制を維持することが
出来る為、画像にカブリや飛散を発生しないことを知見
て本発明に至った。
【0011】又、本発明の静電荷像現像用トナーを用い
る現像装置が、現像剤担持体の回転方向に対して逆方向
に当接された現像剤塗布用ブレードを備えているものの
方が好ましい理由としては、次の様に考えている。ここ
でいう「逆方向」とは、図3に示す様に、現像剤担持体
と現像剤塗布用ブレードの当接ニップから見て、ブレー
ド端が現像剤担持体の回転方向に対して上流側に来る方
向である。即ち、この「逆方向」とは反対の、現像剤担
持体と現像剤塗布用ブレードの当接ニップから見て、該
ブレード端が現像剤担持体の回転方向に対して下流側に
来る「従方向」に当接させると、図4に示す様に、現像
剤担持体とブレードに囲まれた空間が大きくなり、連続
して現像をくり返すと、ここにトナーが徐々に詰まって
しまい、ブレードを押し上げてしまう為、現像剤担持体
上のトナーを規制しきれず、トナーのコートが厚くな
り、画像にカブリや飛散が発生する原因になる。
【0012】尚、上記した様に、現像剤塗布用ブレード
を逆方向に当接させることによって種々の不都合が改善
されて好ましいが、これだけでは充分とは言えず、例え
ば、現像されるトナー量が極少量のまま連続現像する場
合等においては、先に述べた様に、現像剤塗布ブレード
とで囲まれた空間に必要以上にトナーが詰まる結果、不
具合が生じる場合がある。この場合に特に、空隙率Eが
式(A)で表される様なトナーを用いることで、更なる
改善がなされる。
【0013】
【好ましい実施態様】以下に好ましい実施態様を挙げ
て、本発明を詳細に説明する。本発明の静電荷像現像用
トナーは、重合時に極性樹脂及び重合性単量体に対して
5〜30重量%の低軟化点物質を添加されて懸濁重合法
によって製造され、トナーの形状係数SF−1が100
〜140であり、且つトナーの空隙率をEとした場合
に、下記の関係を満足することを特徴とする。 30≦−e5E ×ln〔(r/2){d−r×tan-1 (d/r)}≦150 (A) (但し、d=現像剤塗布ブレードのニップ自由長;単位
=mm、r=現像剤担持体の半径;単位=mm、tan
-1 (d/r)の計算単位はラジアンとする。
【0014】本発明において空隙率Eは、「E=1−嵩
密度/真密度」で表される。ここで真密度は、アキュピ
ック1330(島津製作所製)で測定する。即ち、トナ
ーを、10cm3の測定用セルにごく軽くタッピングし
ながら容器の8分目程度まで充填し、これを40℃に設
定した真空乾燥機中で24時間乾燥した後、重量を測定
してから本体に挿入する。ヘリウムガスの充填圧力を1
34.45KPaで10回パージした後、充填圧力13
4.45KPa、平衡圧0.0345KPaで5回測定
して平均値(単位=g/cm3)を求めた。又、嵩密度
の測定は以下の方法で行った。総容量40cm3の中央
部で容量が上下に2分割できる円筒型(上部は開口)の
容器を用意する。篩い(トナーの流動性に合わせて、目
開き50μm〜250μmを選択する)に適度な振動を
与えながらトナーを篩い、4cm3/secの速度で上
記の容器にトナーを充填する。充填終了後6分間静置し
た後、容器の上半分を外し、下側の容器のトナーをすり
切ってから重量を測り、充填されたトナー量を求める。
このトナー量と容器の容量(20cm3)から嵩密度を
計算する(単位=g/cm3)。
【0015】一方、現像剤塗布ブレードのニップ自由長
dは、例えば、図1に示す様に、現像剤担持体と現像剤
塗布ブレードの当接ニップにおいて、現像剤担持体の回
転方向の下流側にあるニップ端からブレード端までの長
さ(単位=mm)で定義される。
【0016】好ましい空隙率Eの値は、使用する現像剤
塗布ブレードのニップ自由長dの値と、現像剤担持体の
半径rの値によって変わるが、式(A)に示す範囲であ
る。又、更に好ましいのは、下式(B)に示す範囲であ
る。 50≦−e5E ×ln〔(r/2){d−r×tan-1 (d/r)}≦130 (B) 上記式中のln〔(r/2){d−r×tan-1 (d/r)}
は、現像剤担持体と現像剤塗布ブレードに囲まれた空間
の大きさの程度を評価するものであるが、本発明におい
ては、この値とトナーの空隙率Eとの関係が上記所定の
範囲内であるトナーを用いる。
【0017】即ち、空隙率Eの値が式(A)の上限を超
えると、現像剤担持体とブレードに囲まれた空間と比較
して相対的にトナーの空隙率が大き過ぎ、現像剤担持体
とブレードに囲まれた空間にトナーが入りにくくなる
為、画像比率の高いパターンを連続して現像すると、ト
ナーの供給不良によるゴーストや濃度低下が発生する。
一方、空隙率Eの値が式(A)の下限に満たない場合、
現像剤担持体とブレードに囲まれた空間と比較して相対
的にトナーの空隙率が小さ過ぎ、画像比率の低いパター
ンを連続して現像する様な、トナーの消費量(現像量)
に対してトナーの供給量が大きい状況では、現像剤担持
体とブレードに囲まれた空間にトナーが徐々に詰まって
しまい、ブレードを押し上げてしまう為、現像剤担持体
上のトナーのコートが厚くなり、画像にカブリや飛散が
発生する。尚、トナーの空隙率Eの値は、トナーの流動
性や帯電性とは相関がなく、これらの物性をいかに変化
させても、Eの値が式(A)の範囲外の場合には、上記
の様な問題が発生することが確認されている。
【0018】一方、本発明において現像剤塗布ブレード
のニップ自由長dの好ましい範囲は0.5mm〜3.0
mm、更に好ましい範囲は0.8mm〜2.0mmとす
るのがよい。dが0.5mmより小さい場合には、現像
剤塗布ブレードは現像剤担持体に対してほぼエッジ当た
りになってしまう為、トナーを現像剤担持体上にコート
することが困難であり、好ましくない。又、dの値が
3.0mmよりも大きくする、現像剤担持体の回転方向
に対して現像剤塗布ブレードを逆方向に当接させた場合
にもそのメリットがなくなり、トナーの空隙率Eに関係
なく現像剤担持体とブレードに囲まれた空間にトナーが
詰まり易い為、あまり好ましくない。
【0019】更に、本発明の静電荷像現像用トナーは、
トナーの形状係数SF−1を100〜140とし、より
好ましくは100〜125とする。ここで、トナーの形
状係数SF−1は、FE−SEM:S−800(日立製
作所製)を用いて、トナー像を5,000倍の倍率に拡
大した画像から100個無作為にサンプリングし、その
各々の画像情報を、インターフェイスを介して画像解析
装置Luzex3(ニレコ社製)に入力して解析を行
い、下式(C)より算出した値の平均値をもって定義し
た。 形状係数SF−1=(MXLNG)2/AREA×π/4×100 ・・・(C ) (式中、MXLNGは1個のトナー像の絶対最大長を示
し、AREAは1個のトナー像の投影面積を示す)
【0020】即ち、現像剤担持体上にコートされたトナ
ーのうち、現像されなかったトナーは、はぎ取り部材
(例えば、ローラーの如き部材)によって現像剤担持体
から剥され、現像器内を戻る。これをくり返すに従っ
て、トナーの空隙率が変動する場合がある。この現象
は、トナーの表面性、形状等が変化する為に起きると考
えられるが、トナーの形状係数SF−1が100〜14
0であると、空隙率の変化が抑えられる為、好ましい。
これに対し、SF−1が140を超えると、長時間の連
続現像によって空隙率Eが式(A)の範囲を超えてしま
う為、ゴーストや濃度低下、カブリや飛散等が発生す
る。
【0021】本発明のトナーは、懸濁重合法によって製
造され、且つ重合時に、極性樹脂及び重合性単量体に対
して5〜30重量%の低軟化点物質を添加して重合され
たものであることを要する。これは、耐久変動によら
ず、トナーの空隙率Eを式(A)の範囲に抑える為に極
めて有効である。重合時に低軟化点物質と極性樹脂を添
加すると、分散媒との極性の関係から、極性樹脂がトナ
ーの表面に、その内側に低軟化点物質が存在したトナー
となる。理由は定かではないが、本発明者らの研究によ
れば、この様な多層構造を持ったトナーは、空隙率の耐
久安定性に優れることが判明した。
【0022】尚、上記の様な極性樹脂がトナーの表面
に、その内側に低軟化点物質が存在したトナー構造をと
ることは、次の方法で確認した。即ち、常温硬化性のエ
ポキシ樹脂中にトナーを充分分散させた後、温度40℃
の雰囲気中で2日間硬化させ得られたものに、四三酸化
ルテニウム、必要に応じて四三酸化オスミウムを併用し
て染色を施した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトー
ムを用い、薄片状のサンプルを切り出し、透過電子顕微
鏡(TEM)を用いて、トナーの断層形態を測定した。
ここでは、用いる低軟化点物質と極性樹脂との間の若干
の結晶化度の違いを利用して材料にコントラストをつけ
る為、四三酸化ルテニウム染色法を用いている。
【0023】次に、懸濁重合法における本発明の静電荷
像現像用トナーの製造方法について説明する。先ず、重
合性単量体中に、低軟化点物質、極性樹脂、着色剤、荷
電制御剤、重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナ
イザー、超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せ
しめた単量体系を、分散安定剤を含有する水相中に通常
の攪拌機又はホモミキサー、ホモジナイサー等により分
散せしめる。この際、好ましくは単量体液滴が所望の現
像剤粒子のサイズを有する様に攪拌速度、時間を調整
し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子
状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の攪
拌を行えばよい。重合温度は40℃以上、一般的には5
0〜90℃の温度に設定して行うのがよい。又、重合反
応後半に昇温してもよく、更に、現像剤定着時の臭いの
原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去
する為に反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を
留去してもよい。反応終了後、生成した現像剤粒子を洗
浄・濾過により回収し、乾燥する。懸濁重合法において
は、通常単量体系100重量部に対して水300〜3,
000重量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0024】トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、難
水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類
や添加量を変える方法や機械的装置条件、例えば、ロー
ターの周速、パス回数、攪拌羽根形状等の攪拌条件や容
器形状、又は、水溶液中での固形分濃度等を制御するこ
とにより所望の物性を有する本発明のトナーを得ること
が出来る。
【0025】本発明に用いられる重合性単量体として
は、具体的には、例えば、スチレン、o(m−,p−)
−メチルスチレン、m(p−)−エチルスチレン等のス
チレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、
(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステ
アリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエ
チル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジ
エン、イソプレン、シクロヘキセン、(メタ)アクリロ
ニトリル、アクリル酸アミド等のエン系単量体が単独又
は適宜混合して用いられる。又、重合時に添加する極性
樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合
体、マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂が好ましく用いられる。
【0026】又、本発明で使用される低軟化点物質とし
ては、ASTM D3418−8に準拠し、測定された
主体極大ピーク値が、40〜90℃を示す化合物を用い
るのが好ましい。極大ピークが40℃未満であると、ト
ナー表面に低軟化点物質が浸み出し、ブロッキング性が
悪化する。一方、極大ピークが90℃を超えると、造粒
中に低軟化点物質が析出して、懸濁系を阻害し、トナー
の球形度が上がらない為、好ましくない。本発明の極大
ピーク値の温度の測定には、例えば、パーキンエルマー
社製DSC−7を用いる。装置検出部の温度補正はイン
ジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはイン
ジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製
パンを用い対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃
/min.で測定を行う。
【0027】上記の様な低軟化点物質の具体例として
は、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フ
ィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高
級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体、又は
これらのグラフト/ブロック化合物等が好ましく挙げら
れる。
【0028】ここで、トナーが前述した様な多層構造を
とる様にする為には、上記の様な極性樹脂及び低軟化点
物質が以下の関係を有していることが好ましい。即ち、
単量体や重合時の分散媒との親和性において、下記の
(1)及び(2)を満足する場合に、トナーの空隙率の
耐久安定性が特に優れる。(1) 極性樹脂と分散媒との親和性>低軟化点物質と分
散媒との親和性(2) 低軟化点物質と単量体との親和性を大きくする 以上の理由から、上記の低軟化点物質の中でも、下記の
一般式で示される長鎖エステル部分を1個以上有するエ
ステルワックスが更に好ましい。
【0029】<エステルワックスの一般式(1)> R1COOR2 [式中、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示
し、且つ、R1及びR2は、互いに同一又は異なる炭素数
の有機基を有してもよい。]
【0030】<エステルワックスの一般式(2)> R1COO(CH2)nOOCR2 [式中、R1及びR2は、炭素数が1〜40の有機基を示
し、nは2〜20の整数であり、且つ、R1及びR2は、
互いに同一又は異なる炭素数の有機基を有してもよ
い。]
【0031】<エステルワックスの一般式(3)> R1OOC(CH2)nCOOR2 [式中、R1及びR2は、炭素数が1〜40の有機基を示
し、nは2〜20の整数であり、且つ、R1及びR2は、
互いに同一又は異なる炭素数の有機基を有してもよ
い。]
【0032】<エステルワックスの一般式(4)>
【0033】[式中、a及びbは0〜4の整数を示し、
a+bは4であり、R1及びR2は炭素数が1〜40の有
機基を示し、且つR1とR2との炭素数差が10以上であ
る基を示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとm
が同時に0になることはない。]
【0034】<エステルワックスの一般式(5)> [式中、a及びbは0〜4の整数を示し、a+bは4で
あり、R1は炭素数が1〜40の有機基を示し、n及び
mは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になるこ
とはない。]
【0035】<エステルワックスの一般式(6)> [式中、a及びbは0〜3の整数を示し、a+bは3以
下であり、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示
し、且つR1とR2との炭素数差が10以上である基を示
し、R3は炭素数が1以上の有機基を示し、n及びmは
0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になることは
ない。]
【0036】上記したエステルワックス一般式(1)〜
(6)の中でも、本発明においては特に、一般式(1)
〜(3)のエステルワックスを用いるのが好ましい。
又、低軟化点物質はトナー中に5〜30重量%添加させ
る。即ち、5重量%未満の添加では、トナーの空隙率の
耐久安定性に関して、所望の効果が見られず、又、30
重量%より多く添加すると、造粒時に粒子同士の合一が
起き易く、不適当であった。
【0037】本発明のトナーに用いられる着色剤は、黒
色着色剤として、カーボンブラック、磁性体、以下に示
すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色
されたものが利用される。その際のイエロー着色剤とし
ては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アン
スラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリ
ルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体
的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、1
4、15、17、62、74、83、93、94、9
5、109、110、111、128、129、14
7、168等が好適に用いられる。
【0038】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キ
ナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール
化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8:2、48:3、48:4、57:1、81:1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0039】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染
料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.
ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、
15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に
利用できる。
【0040】これらの着色剤の添加量は、重合性単量体
100重量部に対し1〜20重量部程度添加して用いら
れる。尚、黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、
他の着色剤と異なり、樹脂100重量部に対し40〜1
50重量部添加して用いられる。
【0041】本発明に用いられる荷電制御剤としては、
公知のものが利用できるが、重合阻害性が無く水系への
可溶化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合
物としては、例えば、ネガ系としてサリチル酸、ナフト
エ酸、ダイカルボン酸の金属化合物、スルホン酸、カル
ボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿
素化合物、ケイ素化合物、カリークスアレーン等が利用
でき、ポジ系として四級アンモニウム塩、該四級アンモ
ニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化
合物、イミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該
荷電制御剤は単量体100重量部に対し、0.5〜10
重量部が好ましい。
【0042】本発明に用いる、重合開始剤としては、例
えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニト
リル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル
等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオ
キシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロ
ピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシ
ド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロ
イルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられ
る。該重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により
変化するが一般的には単量体に対し0.5〜20重量%
添加され用いられる。重合開始剤の種類は、重合法によ
り若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、単独又は
混合し利用される。
【0043】本発明において用いる分散剤としては、例
えば、無機化合物として、リン酸三カルシウム、リン酸
マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水
酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイ
ト、シリカ、アルミナ、磁性体、フェライト等が挙げら
れる。又、有機化合物として、ポリビニルアルコール、
ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピ
ルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースのナトリウム塩、デンプン等を水相に分散させ
て使用できる。これら分散剤は、重合性単量体100重
量部に対して0.2〜2.0重量部を使用することが好
ましい。
【0044】これら分散剤は、市販のものをそのまま用
いてもよいが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
る為に、分散媒中にて高速攪拌下にて該無機化合物を生
成させることもできる。例えば、リン酸三カルシウムの
場合、高速攪拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と
塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合法に好
ましい分散剤を得ることができる。
【0045】又、これら分散剤の微細化の為に、0.0
01〜0.1重量部の界面活性剤を併用してもよい。具
体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面
活性剤が利用でき、例えば、ドデシルベンゼン硫酸ナト
リウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫
酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナ
トリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0046】以上の様に製造された本発明のトナーは、
シリカ、アルミナ等の無機微粉体を外添して用いること
ができる。該無機微粉体は比表面積(BET)が、20
2/g〜400m2/gであることが好ましい。更に該
無機微粉体の表面処理品を外添で用いることもできる。
表面処理剤としては、シランカップリング剤、チタンカ
ップリング剤、シリコーンオイル等が挙げられが、好ま
しくはシランカップリング剤、シリコーンオイルで処理
したものであり、シランカップリング剤とシリコーンオ
イルの2種で表面処理をしてもよい。上記微粉体のトナ
ーへの添加量は、トナー100質量部に対して、0.0
5〜5質量部で、好ましくは0.1〜3質量部である。
更にトナーの空隙率を調整する目的で、以下の添加剤を
添加してもよい。
【0047】更に、本発明において、現像性、耐久性を
向上させる為に次の無機粉体を添加することもできる。
マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コバル
ト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチ
ウム、錫、アンチモン等の金属酸化物;チタン酸カルシ
ウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム
等の複合金属酸化物;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム等の金属塩;カオ
リン等の粘土鉱物;アパタイト等のリン酸化合物;シリ
カ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のケイ素化合物;カーボ
ンブラックやグラファイト等の炭素粉末が挙げられる。
なかでも、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化コバル
ト、二酸化マンガン、チタン酸ストロンチウム、チタン
酸マグネシウム等が好ましい。
【0048】同様の目的で、以下の有機粒子や複合粒子
を添加することもできる。ポリアミド樹脂粒子、シリコ
ーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、ウレタン粒子、メ
ラミン−ホルムアルデヒド粒子、アクリル樹脂粒子等の
樹脂粒子;ゴム、ワックス、脂肪酸系化合物、樹脂等と
金属、金属酸化物、塩、カーボンブラック等の無機粒子
とからなる複合粒子が挙げられる。
【0049】更に、滑剤粉末を添加することもトナーの
空隙率を調整するのに有効である。この様な滑剤粉末と
しては、例えば、テフロン、ポリフッ化ビニリデン等の
フッ素樹脂;フッ化カーボン等のフッ素化合物;ステア
リン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩;脂肪酸、脂肪酸エステル
等の脂肪酸誘導体;硫化モリブデン、アミン酸及びアミ
ノ酸誘導体等が挙げられる。
【0050】上記した様な構成の本発明の静電荷像現像
用トナーは、1成分現像装置で用いられるが、先ず、1
成分磁性現像装置(1成分磁性現像方法)で用いる場合
について、図5を参照して説明する。尚、本発明はこれ
に限定されるものではないのは、勿論である。図5にお
いて、現像剤担持体96の略右半周面は現像剤容器(ホ
ッパー)91内のトナー溜りに常時接触していて、その
現像剤担持体表面近傍のトナーが現像剤担持体表面に磁
気発生手段92の磁力及び/又は静電気力により付着保
持される。現像剤担持体96が回転駆動されるとその現
像剤担持体表面の磁性トナー層が現像剤塗布ブレード9
7の位置を通過する過程で各部略均一厚さの薄層磁性ト
ナーT1として整層化される。
【0051】現像剤担持体96上の上記磁性トナー薄層
面は現像剤担持体96の回転に伴い潜像保持体95側へ
回転し、潜像保持体95と現像剤担持体96の最接近部
である現像領域部Aを通過する。この通過過程で現像剤
担持体96面側の磁性トナー薄層の磁性トナーが潜像保
持体95と現像剤担持体96間に印加した直流と交流電
圧による直流と交流電界により飛翔し、現像領域部Aの
潜像保持体95面と、現像剤担持体96面との間を往復
運動する。最終的には現像剤担持体96側の磁性トナー
が潜像保持体95面の表面に潜像の電位パターンに応じ
て選択的に移行付着してトナー像が順次形成される。
【0052】現像領域部Aを通過して、磁性トナーが選
択的に消費された現像剤担持体表面は、ホッパー91の
トナー溜りへ再回転することにより磁性トナーの再供給
を受け、現像領域部Aへ現像剤担持体96の磁性トナー
薄層T1面が移送され、繰り返し現像工程が行われる。
【0053】現像剤塗布ブレード97の形成材料として
は、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの
如きゴム弾性体、ポリエチレンテレフタレートの如き合
成樹脂弾性体、ステンレス、鋼の如き金属弾性体等を使
用することが出来る。又、これらの複合体であっても使
用できる。好ましくは、ゴム弾性体で構成する。
【0054】又、現像剤塗布ブレード97の材質は、現
像剤担持体96上のトナーの帯電に大きく関与する為、
該ブレード中に、有機物、無機物を添加してもよく、溶
融混合させてもよいし、分散させてもよい。これらの有
機物或いは無機物としては、例えば、金属酸化物、金属
粉、セラミックス、炭素同素体、ウィスカー、無機繊
維、染料、顔料、界面活性剤等が挙げられる。更に、ゴ
ム、合成樹脂、金属弾性体に、トナーの帯電性をコント
ロールする目的で、樹脂、ゴム、金属酸化物、金属等の
物質を現像剤担持体に当接する部分に当たる様につけた
ものを用いてもよい。ブレードや現像剤担持体に耐久性
が要求される場合には、金属弾性体に樹脂、ゴムを現像
剤担持体96に当接する部分に当たる様に貼り合わせる
ものが好ましい。
【0055】トナーが負帯電性である場合には、ウレタ
ンゴム、ウレタン樹脂、ポリアミド、ナイロンや、正極
性に帯電し易いものが好ましい。トナーが正帯電性であ
る場合には、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、シリコーン
ゴム、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹
脂(例えば、テフロン樹脂)、ポリイミド樹脂や、負極
性に帯電し易いものが好ましい。現像剤担持体96に当
接する部分が樹脂、ゴム等の成型体の場合はトナーの帯
電性を調整する為にその中に、シリカ、アルミナ、チタ
ニア、酸化錫、ジルコニア、酸化亜鉛等の金属酸化物、
カーボンブラック、一般にトナーに用いられる荷電制御
剤等を含有させることも好ましい。
【0056】図5において、現像剤塗布ブレード97上
辺部側である基部は、現像剤容器91側に固定保持さ
れ、下辺部側を現像剤塗布ブレード97の弾性に抗して
現像剤担持体96の回転方向に対して逆方向にたわめ状
態にして、ブレード外面側を適度の弾性押圧をもって当
接させる。
【0057】次に、本発明のトナーを使用して一成分非
磁性現像を行う場合の現像方法の一例を、図6を参照し
て説明する。尚、本発明は必ずしもこれに限定されるも
のではない。図6は、潜像保持体上に形成された静電荷
潜像を現像する装置を示す。98は潜像保持体であり、
潜像形成は図示しない電子写真プロセス手段又は静電記
録手段により成される。99は現像剤担持体であり、ア
ルミニウム或いはステンレス等からなる非磁性スリーブ
からなる。該現像剤担持体は、アルミニウム或いはステ
ンレスの粗管をそのまま用いてもよいが、その表面をガ
ラスビーズ等を吹きつけて均一に粗したものや、鏡面処
理したもの、或いは樹脂等でコートしたものを用いるの
がより好ましい。
【0058】トナー100は、ホッパー101に貯蔵さ
れており、トナー供給ローラー102によって現像剤担
持体99上へ供給される。供給ローラー102はポリウ
レタンフォーム等の発泡材より成っており、現像剤担持
体99に対して、順又は逆方向に0でない相対速度をも
って回転し、トナー供給と共に、現像剤担持体99上の
現像後のトナー(未現像トナー)の剥ぎ取りも行ってい
る。現像剤担持体99上に供給されたトナーは、現像剤
塗布ブレード103によって均一且つ薄層に塗布され
る。
【0059】現像剤塗布ブレード103は、先に説明し
た一成分磁性現像方法に使用されたものに準じ、所望の
極性にトナーを帯電するのに適した摩擦帯電系列の材質
のものを用いることが好ましい。又、その材料は一成分
磁性現像方法で使用されたものに準ずる。本発明におい
ては、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム等が好適である。更に、ポリアミ
ド、ポリイミド、ナイロン、メラミン、メラミン架橋ナ
イロン、フェノール樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹
脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂
等の有機樹脂層を設けてもよい。又、導電性ゴム、導電
性樹脂等を使用したり、磁性一成分磁性現像方法に使用
されたものに準じて金属酸化物、カーボンブラック、無
機ウィスカー、無機繊維等のフィラーや荷電制御剤を、
現像剤塗布ブレードのゴム中や樹脂中に分散する等適度
の導電性、帯電付与性を与えたりすることにより、トナ
ーを適度に帯電させることも好ましい。
【0060】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示して、本発明を
更に詳細に説明する。尚、「部」とあるのはすべて質量
部を意味する。又、トナーの粒径については、コールタ
ーカウンターのマルチサイザーII(コールター社製)を
用いて測定し、体積分布から出した重量基準の重量平均
径を求めた。
【0061】実施例1 高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットルの
4つ口フラスコ中に、イオン交換水710部と、0.1
mol/lのNa3PO4水溶液455部を添加し、ホモ
ミキサーの回転数を14,000回転に調整し、60℃
に加温した。ここに1.0mol/lのCaCl3水溶
液63部を徐々に添加し、微小な難水溶性分散剤Ca
3(PO4)2を含む分散媒系を調製した。 一方、分散質系は、 ・スチレン単量体 185部 ・ブチルアクリレート単量体 15部 ・C.I.ピグメントブルー15:3 12部 ・サリチル酸金属化合物 2部 をアトライターを用いて3時間分散させた後、上記混合
物に、下記の成分を加え、更にアトライターで2時間分
散させた。 ・飽和ポリエステル 25部 ・下記の低軟化点物質 50部 [CH3(CH2)20COO(CH2)21CH3、極大ピーク:
74℃]
【0062】次に、上記混合物を、重合開始剤である
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)6部を添加した後、上記分散媒中に投入し、14,
000回転で15分間造粒した。その後、高速撹拌機か
らプロペラ撹拌機に交換し、内温を80℃に昇温させ、
50回転で10時間重合した。重合終了後、スラリーを
冷却し、希塩酸を添加して分散剤を除去した。更に水洗
し、乾燥、分級を行い、重量平均径6.2μmの重合粒
子を得た。上記重合粒子100部に、比表面積350m
2/gのシリカ100部に、ヘキサメチルジシラザン1
0部と、ジメチルシリコーンオイル10部で表面処理し
た微粉末を2.0%外添して、トナーを得た。該トナー
の空隙率Eは0.654、形状係数SF−1は107で
あった。
【0063】レーザービームプリンターLaser J
et III Si(ヒューレットパッカード製)の現像
器を図6の様に改造した。即ち、現像剤塗布ブレード1
03を、表層にナイロンコートしたウレタンブレードに
交換し、ウレタンスポンジ製の供給ローラー102(1
3φ)を、現像剤担持体(16φ)に当接させ、現像剤
担持体と同方向に60%の速度で回転する様に設定し
た。この改造現像器のニップ自由長は1.2mmであ
り、式(A)に相当する数値は、87.8であった。上
記のプリンターを用いて、前記トナーの耐久評価テスト
を行った。評価方法及び評価結果については後述する。
【0064】実施例 実施例1で用いた低軟化点物質と構造は同じで、極大ピ
ーク温度が98℃のものを用いる以外は、実施例1と全
く同様にして、トナーを得た。該トナーの空隙率は0.
750、形状係数SF−1は129であった。実施例1
で用いたプリンターを用いて、上記トナーの耐久評価テ
ストを行った。評価方法及び評価結果は後に示す。又、
この時、式(A)に相当する数値は141.9であっ
た。
【0065】実施例 実施例1で用いた低軟化点物質と構造は同じで、極大ピ
ーク温度が35℃のものを用いる以外は、実施例1と全
く同様にして、トナーを得た。該トナーの空隙率は0.
688、形状係数SF−1は120であった。実施例1
で用いたプリンターを用いて、上記トナーの耐久評価テ
ストを行った。評価方法及び評価結果は後に示す。又、
この時、式(A)に相当する数値は104.1であっ
た。
【0066】実施例 実施例1で用いた低軟化点物質を低分子量ポリエチレン
にする以外は、実施例1と全く同様にして、トナーを得
た。該トナーの空隙率は0.611、形状係数SF−1
は119であった。実施例1で用いたプリンターを用い
て、上記トナーの耐久評価テストを行った。評価方法及
び評価結果は後に示す。又、この時、式(A)に相当す
る数値は70.8であった。
【0067】実施例 実施例1で用いた低軟化点物質を、下記の物質にする以
外は、実施例1と全く同様にして、トナーを得た。該ト
ナーの空隙率は0.702、形状係数SF−1は112
であった。 [CH3(CH2)20COOCH2]2−C−[CH2OCOCH3]2 実施例1で用いたプリンターを用いて、上記トナーの耐
久評価テストを行った。評価方法及び評価結果は後に示
す。又、この時、式(A)に相当する数値は111.6
であった。
【0068】実施例〜実施例 実施例1で用いたプリンターのニップ自由長を0.6m
m、1.5mm及び2.4mmに夫々変更したものを用
い、実施例1のトナーを用いて耐久評価テストを行った
ものを、夫々実施例とした。評価方法及び評価結
果は後に示す。又、この時夫々の実施例におけるニップ
自由長に対しての式(A)に相当する数値は、夫々14
2.3、70.4及び34.1であった。
【0069】比較例 ・スチレン−ブチルアクリレート共重合体樹脂 100部 ・C.I.ピグメントブルー15:3 6部 ・サリチル酸金属化合物 2部 ・低分子量ポリエチレン 3部 上記の材料をヘンシェルミキサーを用いて混合し、2軸
押し出し混練機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉
砕し、ジェットミルで微粉砕した。更に、ハイブリダイ
ザー(奈良機械製作所製)を用いて球形化した後に分級
して、重量平均径6.3μmの粒子を得た。該粒子10
0部に、実施例1で用いた微粉末を2%外添して、空隙
率Eが0.786、形状係数SF−1が145のトナー
を得た。実施例1で用いたプリンターを用いて上記トナ
ーの耐久評価テストを行った。評価方法及び評価結果は
後に示す。又、この時、式(A)に相当する数値は16
9.9であった。
【0070】比較例 ・ポリスチレン樹脂 100部 ・C.I.ピグメントブルー15:3 6部 上記の材料をヘンシェルミキサーを用いて混合し、2軸
押し出し混練機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉
砕し、ジェットミルで微粉砕した。更に分級して、重量
平均径9.4μmの粒子を得た。更に、該粒子をゼラチ
ン2.5%水溶液に分散させ10分間撹拌して、表面に
膜厚1μmのゼラチン殻物質を形成した。次に該分散液
を濾過しエタノール洗浄した後、乾燥した。該粒子10
0部を下記の溶液中に分散しスプレードライヤーを用い
てカプセル化して、球形粒子を得た。 ・ポリエステル樹脂 15部 ・キシレン 500部 該粒子100部に、比表面積150m 2 /gのシリカ1
00部にジメチルシリコーンオイル15部で表面処理し
た微粉末を0.6%外添して、空隙率Eが0.548、
形状係数SF−1が105のトナーを得た。実施例1で
用いたプリンター(但し、ニップ自由長は2.0mm)
を用いて、上記トナーの耐久評価テストを行った。評価
方法及び評価結果は後に示す。又、この時、式(A)に
相当する数値は28.3であった。
【0071】比較例 実施例1で用いた飽和ポリエステルを添加しない以外
は、実施例1と全く同様にして、トナーを得た。該トナ
ーの空隙率Eは0.721、形状係数SF−1は123
であった。実施例1で用いたプリンターを用いて、上記
トナーの耐久評価テストを行った。評価方法及び評価結
果は後に示す。又、この時、式(A)に相当する数値は
122.8であった。
【0072】比較例 実施例1で用いた低軟化点物質を添加しない以外は、実
施例1と全く同様にして、トナーを得た。該トナーの空
隙率Eは0.694、形状係数SF−1は110であっ
た。実施例1で用いたプリンターを用いて上記トナーの
耐久評価テストを行った。評価方法及び評価結果は後に
示す。又、この時、式(1)に相当する数値は107.
3であった。
【0073】比較例及び比較例 実施例1で用いたプリンターのニップ自由長を、0.2
mm及び3.0mm、に変更したものを用い、実施例1
のトナーを用いて耐久評価したものを比較例及び比較
とした。評価方法及び評価結果は後に示す。又、こ
の時、夫々の比較例におけるニップ自由長に対して、式
(A)に相当する数値は、夫々228.9及び17.2
であった。
【0074】[評価方法](1) 画像濃度 25℃、60%RHの環境で、画像比率6%(A4)の
パターンを連続プリントする。50枚目、2,000枚
目、5,000枚目でベタ黒パターンをプリントし、紙
先端から3cmの部分の濃度を測定する(中央、両端の
3点平均)。濃度は、反射濃度計RD918(マクベス
社製)で測定した。
【0075】(2)ゴースト 25℃、60%RHの環境で、画像比率6%(A4)の
パターンを連続プリントする。50枚目、2,000枚
目、5,000枚目でベタ黒パターンを連続10枚プリ
ントし、10枚目の紙先端から3cmの部分の濃度と、
先端から15cmの部分の濃度を反射濃度計RD918
(マクベス社製)で測定する(中央、両端の3点平
均)。この2点の濃度差を求めてゴーストの評価をす
る。
【0076】(3)カブリ濃度 25℃、60%RHの環境で、画像比率6%(A4)の
パターンを連続プリントする。50枚目、2,000枚
目、5,000枚目で画像比率2%のパターンを連続5
0枚プリントした後、ベタ白パターンを1枚プリントす
る。このプリントと、未使用の紙の反射率を測定し、そ
の差をカブリ濃度とした。
【0077】以上の評価結果を表1に示す。
【0078】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、現
像されるトナー量に対応してレスポンスよくトナーが供
給されて、安定した現像性を得ることが可能となった。
更に、本発明によれば、長時間の連続現像によっても、
濃度が高く、カブリがない高画質画像が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像剤担持体と現像剤塗布ブレードの拡大図で
ある。
【図2】現像剤担持体と現像剤塗布ブレードの拡大図で
ある。
【図3】現像剤担持体と現像剤塗布ブレードの拡大図で
ある。
【図4】現像剤担持体と現像剤塗布ブレードの拡大図で
ある。
【図5】本発明の一成分磁性現像方法の一例を示す図
【図6】本発明の一成分非磁性現像方法の一例を示す
図。
【符号の説明】
91、101:ホッパー 92:磁気発生手段 95、98:潜像保持体 96、99:現像剤担持体 97、103:現像剤塗布ブレード 100:トナー 102:供給ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−88409(JP,A) 特開 平6−308759(JP,A) 特開 平6−266219(JP,A) 特開 平4−162048(JP,A) 特開 平4−162049(JP,A) 特開 平2−221968(JP,A) 特開 平1−267579(JP,A) 特開 平6−337541(JP,A) 特開 昭63−66563(JP,A) 特開 昭63−240558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体の回転方向に対して逆方向
    に当接された現像剤塗布ブレードを備えた一成分現像装
    置において使用される静電荷像現像用トナーであって、
    トナーが、重合時に極性樹脂及び重合性単量体に対して
    5〜30重量%の低軟化点物質が添加されて懸濁重合法
    によって製造され、トナーの形状係数SF−1が100
    〜140であり、且つトナーの空隙率Eが、下記の関係
    を有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 30≦−e5E ×ln〔(r/2){d−r×tan-1 (d/r)}≦150 (A) (但し、d=現像剤塗布ブレードのニップ自由長;単位
    =mm、r=現像剤担持体の半径;単位=mm、tan
    -1 (d/r)の計算単位はラジアンとする。
  2. 【請求項2】 形状係数SF−1が100〜125であ
    る請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 低軟化点物質が、下記一般式(1)〜
    (3)の何れかのエステルワックスである請求項1又は
    請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。 R1COOR2 ・・・(1) (式中、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示
    し、且つR1及びR2は互いに同一又は異なる炭素数の有
    機基を有してもよい。) R1COO(CH2)nOOCR2 ・・・(2) (式中、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示
    し、nは2〜20の整数であり、且つR1及びR2は互い
    に同一又は異なる炭素数の有機基を有してもよい。) R1OOC(CH2)nCOOR2 ・・・(3) (式中、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示
    し、nは2〜20の整数であり、且つR1及びR2は互い
    に同一又は異なる炭素数の有機基を有してもよい。)
  4. 【請求項4】 トナーが、非磁性である請求項1〜請求
    項3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 現像剤担持体の回転方向に対して逆方向
    に当接された現像剤塗布ブレードを備えた一成分現像装
    置を用い、潜像保持体上に形成された静電荷潜像をトナ
    ーによって現像する画像形成方法において、トナーが、
    請求項1〜請求項4のいずれかに記載の静電荷像現像用
    トナーであることを特徴とする画像形成方法。
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