JP3319543B2 - ダイカスト鋳造における成形品の離型方法とその装置 - Google Patents

ダイカスト鋳造における成形品の離型方法とその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイカスト鋳造の際の成
形品の離型方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】型閉めした一対の金型内に溶湯を注入し
て所要の成形品を成形するダイカスト鋳造法では、生産
性を高めるために、1つのショットから次のショットま
での時間、つまり、注湯して成形品を金型から取出すま
での時間を可能な限り縮めるようにしている。
【0003】一方、ダイカスト鋳造装置では、成形品を
金型から取出すに当って、油圧式等の駆動手段により操
作されるエジェクトピンを可動金型の型開き動作と連動
させて突出させ、成形品をキャビティ側、つまり固定金
型か可動金型かのいずれか一方に残すようにしている
が、一般に溶湯は冷却して凝固する過程で成形収縮と呼
ばれる熱収縮を起こして金型内面との間に隙間を形成す
るため、特にカムシャフトwのような長尺の成形品の場
合には、図3に示したように、成形収縮の際にフランジ
部aとカム部bが金型3内面の凸部cを抱き込むように
収縮する結果、金型3の型開き動作と同時にエジェクト
ピン11を突出させると、金型3に引かれて型開き方向
に移動するカムシャフトwに対して、エジェクトピン1
1が隙間δを越えて反対側から強く突当ってフランジ部
aを金型3の凸部cから無理に引離すように作用するた
め、完全に凝固しきっていないこの肉厚の薄いフランジ
部aにクラック等を発生させてしまうといった問題を惹
き起こす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、
成形品にクラック等を生じさせることなく、しかも型開
きの時間を可能な限り早めることのできる新たな成形品
の離型方法とその装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はこの
ような課題を達成するためのダイカスト鋳造における成
形品の離型方法として、注湯後の型開きに先立って、は
じめに、型開き側の金型に配設したエジェクトピンを突
出し、ついで、0.2乃至0.5秒後に型開き動作をさ
せるようにしたものであり、また、このための装置とし
て、型開き側の金型に設けたエジェクトピン駆動手段を
注湯後の型開き信号を受けて動作させる制御手段と、型
開き信号を受けてから0.2乃至0.5秒後に型開き側
金型駆動手段を動作させる遅延手段とによって構成した
ものである。
【0006】
【作用】このように構成したことにより、型開きに先立
って突出させたエジェクトピンによって成形品を金型内
に拘止し、この状態でその直後に型開きを行うことによ
り、例え成形収縮の過程で成形品の一部と金型の一部結
合しているような場合でも、これらを円滑に分離し、か
つ成形品への押圧力を弱めて、完全凝固に至る前の成形
品の離型を確実にする。
【0007】
【実施例】そこで以下に図示した実施例について説明す
る。図1は本発明方法が適用される装置の一例を示した
ものであり、図2は離型動作のフローチャートについて
示したものである。
【0008】図において符号1で示したダイカスト鋳造
装置はクランクシャフトwの成形用として横形に構成さ
れたもので、左右の基枠2、3を結合するようにして張
渡した一対のガイドロッド4、4には、基枠3上の型締
めシリンダ5によって操作される可動金型6が基枠2上
の固定金型7に接離し得るよう摺動自在に取付けられ、
また可動金型6と一体の可動板8には、エジェクトプレ
ート9を駆動する突出しシリンダ10、10が設けられ
ていて、エジェクトプレート9を介してエジェクタピン
11‥‥を可動金型6から出入させるように構成されて
いる。
【0009】これに対して図中符号13は、型締めシリ
ンダ5及び突出しシリンダ10への圧油供給機構で、一
端が油圧ポンプ14に連通する管路には、型締め用の電
磁切換弁15と突出し用の電磁切換弁16を介してそれ
ぞれ型締めシリンダ5と突出しシリンダ10に連通する
管路が伸びている。
【0010】一方、図中符号20はこのダイカスト鋳造
装置1を制御する制御回路のうち、型締めシリンダ5と
突出しシリンダ10を制御する制御回路を示したもので
あり、21は注湯後の型開き信号を出力する動作信号出
力手段21で、ここからの信号は、突出しシリンダ制御
手段22に入力して突出し用電磁切換弁16を切換え操
作する一方、遅延手段23を介して型締めシリンダ制御
手段24に入力するように構成され、また遅延手段23
には外部に設けたデータ設定手段25からの遅延データ
が入力していて、動作信号出力手段21からの信号を入
力すると、データ設定手段25からの遅延データに基づ
いて0.2乃至0.5秒後に型締めシリンダ制御手段2
4に信号を出力して、型締め用の電磁切換弁15を切換
え操作するように構成されている。
【0011】なお、図中符号17、18は型閉めシリン
ダ15と突出しシリンダ16の各管路に配設した比例電
磁式の圧力制御弁を示している。つぎに、本発明の離型
方法を中心に成形品の鋳造工程について説明する。
【0012】はじめに、型閉め用電磁切換弁15を操作
することにより可動金型6を固定金型7に接合し(ステ
ップ イ)、ついで、キャビティ内に1400℃±20
℃の溶湯を注入した上(ステップ ロ)、ある一定時
間、例えば9秒間この状態を保持してキャビティ内の溶
湯を所定の段階まで凝固させる。
【0013】この時点に達すると、キャビティ内の溶湯
は、図3に示したように、成形収縮を起こして金型6、
7との間に隙間δを形成した状態で成形品として凝固す
るから、つぎに、動作信号出力手段21からの信号を突
出しシリンダ制御手段22に出力し、突出し用電磁切換
弁16を切換えてエジェクトピン11を可動金型6内に
突出させ、ついで、予めデータ設定手段25により設定
した例えば0.2秒の時間が経過した後に出力した遅延
手段23からの信号により型閉めシリンダ制御手段24
を介して型閉め用電磁切換弁15を切換えて可動金型6
を型開きする。
【0014】これにより、はじめに図3の左方へ突き出
したエジェクタピン11は、隙間δを越えてフランジ部
aに衝当ってクランクシャフトwをその位置に拘止する
から、つぎに、可動金型6が0.2秒の遅れをもって図
中右方へ移動すると、フランジ部aとカム部bとの間に
抱き込まれていた凸部cは、静止しているこれらの間か
らすり抜けるようにして離脱し、その結果、可動金型6
は、薄肉のフランジ部aにクラック等を生じさせること
なくクランクシャフトwを固定金型7内に残した状態で
型開きを終える。
【0015】(実施例1)型締めした固定金型7と可動
金型6との間に、1400℃±20℃の溶湯を13秒か
けて注入し、ついで、9秒内の保持時間をおいて型開き
動作を行うクランクシャフト成形用のダイカスト鋳造装
置を用い、可動金型6の型開き時期と、エジェクトピン
11の突出し時期を種々に変えながら各50ショットず
つ5回の実験を行ったところ、下記の表1に示したよう
な結果が得られた。
【0016】
【表1】
【0017】このことから、型開きと同時に、あるいは
型開きの0.1秒前にエジェクトピン11を突出させた
場合には、可動金型6に引かれて型開き方向に移動を始
めたクランクシャフトwに対しエジェクトピン11が隙
間δを越えて反対方向から衝当るため、フランジ部aに
は2倍の衝撃力が加わって不良品の発生率を高め定てい
ることが判明し、また、型開きより0.6秒以上前にエ
ジェクトピン11を突出させた場合には、凝固しきれて
いないフランジ部aに対して、型開きまでにさらに突出
しシリンダ10の強い力が作用し続ける結果、不良品が
多発することが解った。
【0018】これに対して、型開きの0.2乃至0.5
秒前にエジェクトピン11を突出させた場合には、エジ
ェクトピン11によってクランクシャフトaを拘止した
直後に、可動金型6が型開きを始める結果、フランジ部
aとカム部bの間からの凸部cの離脱が無理なく行わ
れ、また、エジェクトピン11の突出し動作も可動金型
6の型開き動作により相殺されることになってフランジ
部aへの押圧力が軽減されるため、不良品の発生率が低
くなることが解った。
【0019】また、この実験については、カムシャフト
以外の他の自動車部品に対しても行い、その結果は、表
1に示したのとほぼ同様の傾向を示すことが解った。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、注湯
後の型開きに先立って、はじめに型開き側のエジェクト
ピンを突出させ、ついでその0.2乃至0.5秒後に型
開きを行わせるようにしたので、成形収縮により成形品
の一部が型開き側金型の一部に結合したような場合で
も、型開きに先立って突出したエジェクトピンによりこ
の成形品を拘止するため、型開き過程で金型の一部は成
形品から円滑に分離することができ、完全凝固に至る前
の成形品の離型を確実にして、不良品の発生を可能な限
り抑えつつ、単位時間当りのショット数をさらに高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に適用されるダイカスト金型装置の
一実施例を示した構成図である。
【図2】型開き動作を示すフローチャートである。
【図3】成形品の成形収縮状態を示した図である。
【符号の説明】
5 型締めシリンダ 6 可動金型 7 固定金型 10 突出しシリンダ 11 エジェクトピン 20 制御回路 w カムシャフト a フランジ部 b カム部 c 金型側の凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−205245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注湯後の型開きに先立って、はじめに、
    型開き側の金型に配設したエジェクトピンを突出し、つ
    いで、0.2乃至0.5秒後に上記金型を型開き動作さ
    せるようにしたことを特徴とするダイカスト鋳造におけ
    る成形品の離型方法。
  2. 【請求項2】 型開き側の金型に設けたエジェクトピン
    駆動手段を注湯後の型開き信号を受けて動作させる制御
    手段と、上記型開き信号を受けてから0.2乃至0.5
    秒後に型開き側金型駆動手段を動作させる遅延手段と、
    を備えたダイカスト鋳造における成形品の離型装置。
JP07449394A 1994-03-18 1994-03-18 ダイカスト鋳造における成形品の離型方法とその装置 Expired - Fee Related JP3319543B2 (ja)

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