JP3316934B2 - 熱間圧延設備の仕上圧延機列 - Google Patents

熱間圧延設備の仕上圧延機列

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JP3316934B2 JP12488193A JP12488193A JP3316934B2 JP 3316934 B2 JP3316934 B2 JP 3316934B2 JP 12488193 A JP12488193 A JP 12488193A JP 12488193 A JP12488193 A JP 12488193A JP 3316934 B2 JP3316934 B2 JP 3316934B2
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覚 隈部
恒 本城
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱間圧延設備の仕上
圧延機列の改良に関し、パス回数および圧下量を増加さ
せることができるとともに、仕上圧延機列のコンパクト
化を図ることができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延設備は、主として粗圧延機列と
仕上圧延機列とで構成されており、仕上圧延機出側の帯
板の温度がFe−C平衡図のA3 変態点の温度より僅か
に高い温度とするのが最適で、このような温度となるよ
うに各圧延機の圧延スケジュールが決定されて熱間圧延
を行うようにしている。
【0003】この熱間圧延設備を構成する仕上圧延機列
は、連続鋳造機などで作られ粗圧延機列で粗圧延された
粗バーを製品厚み2〜5mmまで圧延するものであり、通
常5〜7スタンドで構成されており、昭和30年代まで
は6スタンドで構成することが多かったが、昭和40年
代には、生産能力の向上およびコイルの大型化に伴って
7スタンドで構成することが多くなっていた。
【0004】この仕上圧延機列のスタンド数を増すこと
は、圧延範囲を薄い方に拡大できること、各スタンドを
通過するごとにロールとの接触で被圧延材の温度が低下
するため仕上圧延機出側の製品温度をA3 変態点温度近
傍に保つ必要から圧延速度を上げることになり、生産能
力の増大となる。また、コイルの大型化を図る場合に、
粗バーの長さを長くすること無く、厚みを厚くすること
で対応でき、設備費の増大を防止できるとともに、厚い
粗バーを用いることで、温度低下を少なくすることがで
きるようになる。さらに、圧延機1台当りの負荷を軽く
することができ、圧延材の形状やプロフィルを改善する
ことができるとともに、ロールの肌荒れを軽減すること
もできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
仕上圧延機列のスタンド数を増加することは、設備の大
型化や設置スペースの増大を招くという問題がある。
【0006】一方、仕上圧延機列のスタンド数を減らそ
うとしても、圧延機1台当りの圧下量には限度があるこ
とから製品厚みによって必要なパス数が決まってしまう
という相反する問題がある。
【0007】この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、仕上圧延に必要なパス回数と圧下
量を確保しながら仕上圧延機列のコンパクト化を図るこ
とができる熱間圧延設備の仕上圧延機列を提供しようと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来技術が有する課
題を解決するため、第1の発明の熱間圧延設備の仕上圧
延機列は、熱間圧延設備の仕上圧延機列を構成する複数
台の仕上圧延機のうち、上流側の1台ないし複数台をリ
バース圧延可能に構成しリバース圧延可能な仕上圧延機
の作業ロール径を下流側の仕上圧延機の作業ロール径よ
り大きくするとともに、リバース圧延の圧延速度をタン
デム圧延の圧延速度より高速で圧延可能に構成したこと
を特徴とするものである。
【0009】さらに、第2の熱間圧延設備の仕上圧延機
列は、第1の発明の構成に加え、リバース圧延可能に構
成した仕上圧延機の上流または下流の少なくともいずれ
か一方に中間巻取機を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】第1の発明の熱間圧延設備の仕上圧延機列によ
れば、複数の仕上圧延機で構成される仕上圧延機列の圧
延機のうち、上流側の1台ないし複数台をリバース圧延
できるようにしており、仕上圧延機列を構成する仕上圧
延機の台数を減少してもリバース圧延を組み合わせるこ
とで、パス回数や圧下量の確保ができ、しかも設備のコ
ンパクト化を図り、このリバース圧延する仕上圧延機の
作業ロール径を他の仕上圧延機より大きくするようにし
ており、被圧延材の噛込み厚さ、圧下量を大きくでき、
さらにリバース圧延にともなうロール表面の劣化を防止
して製品品質の向上を図るようにしている。また、リバ
ース圧延の圧延速度をタンデム圧延の圧延速度より高速
で圧延可能に構成するようにしており、高温帯板の温度
降下を防止するようにしている。
【0011】さらに、第2の発明の熱間圧延設備の仕上
圧延機列によれば、第1の発明の構成に加え、リバース
圧延する仕上圧延機の上流または下流の少なくともいず
れか一方に中間巻取機を設けるようにしており、リバー
ス圧延にともなってテーブルなどを設けること無く仕上
圧延できるようにし、一層の設備のコンパクト化が図れ
るようになる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図1はこの発明の熱間圧延設備の仕上圧延
機列の一実施例にかかる概略構成図である。
【0013】この熱間圧延設備の仕上圧延機列10で
は、仕上圧延機列の上流に中間巻取機11が設置してあ
り、被圧延材を熱間圧延ラインの第1圧延機または第1
圧延機および第2圧延機等で逆転方向に圧延した高温帯
板(被圧延材)を一旦巻き取ることができるようにして
ある。
【0014】この中間巻取機11には、ゲート機構など
が備えられ、通常の圧延方向(正転方向)に被圧延材が
送られる場合には、中間巻取機11と干渉すること無く
円滑に通過できるようにしてあり、巻取速度は第1圧延
機または第1圧延機および第2圧延機等で逆転方向に圧
延する場合の圧延速度に調和して駆動されるので、通常
300mpm までの巻き取りができるように構成してあ
る。また、この中間巻取機11では、第1圧延機または
第1圧延機および第2圧延機等で逆転方向に圧延した高
温帯板を巻き取るが、その厚さは熱間圧延されるコイル
の厚さに応じて仕上圧延機に供給する厚みを変えること
から、厚みが20〜35mmの範囲の高温帯板が巻き取れ
るようにしてあり、巻取温度は950℃以上となる。
【0015】この中間巻取機11の下流に仕上圧延機列
10が設置され、たとえば4基の圧延機12,13,1
4,15で構成され、熱間圧延で作られるコイルの板厚
に応じて各圧延機の圧下率が約10%から約60%の範
囲となるように定められる。
【0016】そして、仕上圧延機列10では、上流側の
第1圧延機12および第2圧延機13が正逆転可能なリ
バース圧延機で構成され、第1圧延機12および第2圧
延機13による正逆転圧延ができるとともに、第1圧延
機12から第4圧延機15までの全てを用いたタンデム
圧延ができるように構成してある。
【0017】そして、これらの仕上圧延機列10を構成
する圧延機のうち、リバース圧延機で構成された第1圧
延機12および第2圧延機13の作業ロール16,16
の径が他の圧延機14,15の作業ロール17,17の
径より大きくしてあり、リバース圧延によるパス回数の
増大があっても作業ロール16,16の表面の摩耗など
で製品品質が低下しないようにしてある。
【0018】また、このような圧延を実現するため、通
常のタンデム圧延を行い得る構成のほか、第1圧延機1
2および第2圧延機13で正逆転圧延を行う場合、第3
圧延機14および第4圧延機15が被圧延材の搬送機構
を構成するようになっており、第3圧延機14および第
4圧延機15の圧延ロールが第1圧延機11および第2
圧延機13の圧延速度に調和して正転方向および逆転方
向に被圧延材である高温帯板を搬送できるように圧延ロ
ールの駆動モータ等の駆動機構が構成してある。これと
同時に、各圧延機12〜15の上流側および下流側に設
けられるテーブルローラも第1圧延機12および第2圧
延機13の圧延速度に調和して正転方向および逆転方向
に被圧延材である高温帯板を搬送できるように駆動モー
タ等の駆動機構が構成してある。
【0019】さらに、第1圧延機12および第2圧延機
13は、通常の仕上圧延を行う場合のタンデム圧延のほ
か、第1圧延機12および第2圧延機13でタンデム圧
延の開始に適した高温帯板の厚さまで正逆転圧延を行う
が、この正逆転圧延はタンデム圧延の場合と異なり、圧
延速度を自由に設定しても他の圧延機14および15に
何等影響が及ばないことから、高速での圧延を行うよう
にしてある。
【0020】すなわち、第1圧延機12および第2圧延
機13のロール周速は、第1圧延機12および第2圧延
機13による正逆転圧延の際、正転方向(通常の圧延方
向)では、ハイドロスケールブレーカによるデスケーリ
ング能力が十分期待できる通板速度である80〜120
mpm となるように設定され、逆転方向では、高温帯板の
温度低下を防止するため高速で圧延する必要があり、通
板速度を200〜300mpm に設定する。
【0021】また、第1圧延機12から第4圧延機15
までの全ての仕上圧延機列10を用いるタンデム圧延の
場合には、仕上圧延機列10の最終出側において、高温
帯板(コイル)が熱間圧延条件の一つであるA3 変態点
近傍の温度ほぼ860℃を満たすように各圧延機12〜
15のロール周速を設定する。
【0022】さらに、第1圧延機12および第2圧延機
13による正逆転圧延の際、第3圧延機14以降の圧延
機14,15のロールギャップは通過する高温帯板のほ
ぼ板厚さ以上に設定できるようになっており、こうする
ことにより第3圧延機14以降をリバース圧延の際の被
圧延材の搬送機構として機能させることができ、さら
に、作業ロールはロールバランス力以上で保持して作業
ロールと控えロールとの間にスリップが発生しないよう
にするか、あるいは作業ロール自重が高温の被圧延材に
負荷される程度で駆動することができるようにしてデス
ケーリングによる水が第3圧延機14以降にいかないよ
うに水切りを行うことができるように構成する。
【0023】また、第1圧延機12から第4圧延機15
で構成される仕上圧延機列10には、入側にそれぞれサ
イドガイドが設けられるが、第1圧延機12および第2
圧延機13によるリバース圧延の正転方向の圧延におい
ては、第1圧延機12および第2圧延機13の入側サイ
ドガイドはその開度を高温帯板の幅に対応して設定さ
れ、第3圧延機14以降の入側サイドガイドは第2圧延
機13で圧延された高温帯板に対応して広く設定できる
ようにしてあり、逆転方向の圧延においては、第3圧延
機14以降の入側サイドガイドの開度は圧延された高温
帯板の板幅に対応した幅に設定され、出側となる第1圧
延機12および第2圧延機13の入側サイドガイドはそ
の開度を逆転圧延後の板幅に対応して広幅に調整するこ
とができるように構成されている。
【0024】さらに、第1圧延機12の入側や第4圧延
機15の出側に設けられる高温帯板の搬送用のテーブル
やランナウトテーブルも第1圧延機12および第2圧延
機13による正逆転圧延の際、逆転方向に高温帯板を搬
送できるように構成してある。
【0025】このような仕上圧延機列10の下流には、
高温帯板の冷却装置が配置され、さらに冷却後の帯板を
巻き取る巻取機としてダウンコイラが設置され、これら
主要機器のほか、ロール組替装置やコイルの搬送コンベ
アなど種々の機器や装置が必要に応じて付属して設けら
れる。
【0026】また、仕上圧延機列10で仕上圧延される
粗バーの厚さが薄く、4台の仕上圧延機によるタンデム
圧延に適した厚さまで2パスで圧延することができる場
合には、図2に示すように、第1圧延機12のみによる
リバース圧延を行うように構成し、第1圧延機12のみ
による正逆転圧延を行って中間巻取機11で巻き取るよ
うにし、この後、全ての圧延機12〜15で熱間圧延の
条件を満たすようにタンデム圧延を行うように構成す
る。
【0027】次に、このように構成した熱間圧延設備の
仕上圧延機列10による熱間仕上圧延について説明す
る。この熱間圧延設備の仕上圧延機列10による熱間圧
延は、仕上圧延機列10の第1圧延機12および第2圧
延機13だけを用いて高温帯板Wを正逆転圧延する正逆
転圧延工程と、全ての圧延機12〜15を用いてタンデ
ム圧延により所定の板厚みのコイルを熱間圧延に必要な
圧延条件を満足させて圧延する仕上圧延工程とで構成さ
れている。
【0028】まず、正逆転圧延工程は、第1圧延機12
および第2圧延機13による正逆転圧延で連続鋳造機で
連続鋳造されたのち粗圧延機で粗圧延された粗バーを4
基の仕上圧延機列10によるタンデム圧延を無理無く行
える厚み(各圧延機の圧下率が全て60%以下にでき
る)まで高温帯板Wを圧延し、これを中間巻取機11で
一旦巻き取る工程である。
【0029】すなわち、第1圧延機12には、連続鋳造
機で50〜90mmの厚みに連続鋳造された高温帯板Wが
フライングシャで所定長さに切断されて均熱炉で800
℃前後から1250℃程度に加熱されて供給される。
【0030】そして、第1圧延機12および第2圧延機
13を正逆転圧延可能な状態とするとともに、第3圧延
機14および第4圧延機15は各圧延機14,15に備
えた機構によりロールギャップを開くとともに、被圧延
材である高温帯板Wの正逆転方向の搬送装置として機能
するように設定したり、ロールバランスの調整、サイド
ガイドやルーパー等の調整により正逆転圧延に支障のな
い状態にしておく。
【0031】この後、第1圧延機12による正転方向の
圧延を行い第1パスの圧延とするとともに、第2圧延機
13による正転方向の圧延を行い第2パスの圧延とす
る。
【0032】この第1パスおよび第2パスの正転方向の
圧延では、他の圧延機14,15との間の運転条件を考
慮する必要がないので、任意の圧延速度を選択して圧延
することができ、たとえば、これら第1パスおよび第2
パスの正転方向の圧延では、ハイドロスケールブレーカ
等によるデスケーリングに適した通板速度である80〜
120mpm 程度で圧延を行う。
【0033】こうして第1パスおよび第2パスの圧延の
後、第2圧延機13および第1圧延機12による逆転方
向の圧延を行なって第3パスおよび第4パスの圧延と
し、圧延後の高温帯板を中間巻取機11で一旦巻き取
る。
【0034】この第3パスおよび第4パスの圧延では、
その後のタンデム圧延を無理無く行える適当な厚みまで
圧延する。
【0035】この第3パスおよび第4パスの圧延におい
ても、独立して行うため、他の圧延機14,15との運
転条件を考慮する必要がないことから、任意に選択する
ことができ、高温帯板Wの温度低下を防止するため、た
とえば通板速度を200〜300mpm で圧延する。
【0036】この第3パスおよび第4パスの圧延を行う
場合には、第2パスの後、正転から逆転への切り替えが
必要となるが、第2パスでの高温帯板Wが仕上圧延機列
10を抜けてランナウトテーブルに至ってから切り替え
ること無く、第2圧延機13を高温帯板Wが抜けた後た
だちに切り替えを行う。
【0037】こうすることにより、高温帯板Wは第3圧
延機14以降の圧延機の作業ロール上などに位置するこ
ともあるが、各圧延機の作業ロールやテーブル等、さら
にはランナウトテーブルが逆転圧延の際の搬送装置とし
て機能するように構成してあるので、支障なく第3パス
および第4パスを行うことができ、圧延時間の短縮や設
備のコンパクト化を図ることもできる。
【0038】また、この第3パスおよび第4パスの逆転
方向の圧延においても必要によりスケールブレーカによ
り入側でのデスケーリングを行う。
【0039】こうして第4パスの逆転方向の圧延を行っ
た後、1050℃程度の高温帯板を中間巻取機11で巻
き取るようにしているので、厚みが25mm前後と薄く長
くなってもわずかなスペースに巻き取ることができ、熱
間圧延設備の仕上圧延機列10をコンパクト化すること
ができるとともに、巻き取ることで温度低下を防止する
ことができる。
【0040】次に、全ての圧延機12〜15を用いるタ
ンデム圧延により中間巻取機11から巻き戻した厚みが
25mm程度の高温帯板の熱間仕上圧延を行う。
【0041】このタンデム圧延は、第1圧延機12から
第4圧延機15までの全ての圧延機を用いて行うため、
各圧延機のロールギャップやロール速度を調整し、熱間
圧延の圧延条件を満たすようにする。
【0042】すなわち、第4圧延機15の出側のコイル
温度がA3 変態温度より僅かに高い、たとえば860℃
となるようにするとともに、各圧延機での単位幅当りの
圧延荷重がほぼ2.0ton /mm以下となり、圧下率も約
10〜60%の範囲内となるようにする。
【0043】このようなタンデム圧延の圧延条件に基づ
く各圧延機のロールギャップやロール速度の設定は、た
とえば中間巻取機11から巻き戻される高温帯板Wの温
度をスケールブレーカの上流あるいは下流に設けた温度
検出器の検出値に基づいて行うようにし、実際の高温帯
板Wの温度により形状制度の良いコイルを得るようにす
る。
【0044】このタンデム圧延の際には、第1圧延機1
2の入側でスケールブレーカによりデスケーリングを行
うとともに、第2圧延機13の入側でもスケールブレー
カによりデスケーリングを行う。
【0045】この仕上圧延機列10の全ての圧延機12
〜15を用いるタンデム圧延では、圧延開始の高温帯板
の厚みがこれまでの仕上圧延機を4段組み合わせて用い
る従来の熱間圧延の場合の圧延条件とほぼ同一であるの
で、圧延速度も早く、パス数が増加しても生産能力を高
く保持することができる。
【0046】こうして全ての圧延機12〜15を用いて
タンデム圧延された圧延材は、冷却装置で冷却された
後、ダウンコイラに巻き取られる。
【0047】一方、仕上圧延機列10に供給される粗バ
ーの厚さが薄い場合等には、図2に示すように、第1圧
延機12のみによる正逆転圧延をするようにし、これに
よって第1パスおよび第2パスの圧延を行った後、全て
の圧延機12〜15を用いて第3パス〜第6パスのタン
デム圧延を行うようにする。
【0048】この場合の圧延は、第1パスおよび第2パ
スを1台の第1圧延機12のみで正逆転圧延を行う点が
上記の2台の圧延機12,13で正逆転圧延を行う場合
と異なるだけであり、その後の全ての圧延機によるタン
デム圧延は入側の高温帯板の温度条件などが若干異なる
ことによるパススケジュールの相違があるのみであり、
上記の場合と同様にしてタンデム圧延が行われるので、
説明は省略する。
【0049】このような熱間圧延設備の仕上圧延機列1
0によれば、第1圧延機12または第1圧延機12およ
び第2圧延機13を逆転式として第1パスと第2パス、
あるいは第1〜第4パスの圧延を行うようにしたので、
仕上圧延機の台数を4台に減少して設備のコンパクト化
を図ることができるとともに、パス数を6パスや8パス
として表面品質の良好なコイルを能率良く圧延すること
ができる。
【0050】さらに、この熱間圧延設備の仕上圧延機列
10によれば、第1圧延機12または第1圧延機12お
よび第2圧延機13を逆転式として第1パスと第2パス
の圧延および第1〜第4パスの圧延を行うようにしたの
で、仕上圧延条件と無関係に高速で圧延することがで
き、高温帯板の温度低下を防止することができ、特に中
間巻取機11に一旦巻き取ることで一層温度低下を防止
することができるとともに、少なくとも2回のデスケー
リングを行うこともできる。
【0051】また、この熱間圧延設備の仕上圧延機列1
0によれば、正逆転を行う第1圧延機や第1圧延機およ
び第2圧延機のロール径を他より大きくするようにした
ので、作業ロールの肌荒れを抑え、コイルの表面品質を
良好に保つことができる。
【0052】さらに、第1パスおよび第2パス、あるい
は第1パス〜第4パスの圧延速度を任意に設定すること
ができるとともに、第3パスあるいは第5パス以降も高
温で厚みの薄い高温帯板からタンデム圧延を行うように
しているので、いずれも圧延速度が早く、パス回数が増
加しても生産能力が余り落ることがない。
【0053】なお、上記発明では、第1圧延機あるいは
第1および第2圧延機を正逆転可能に構成したが、さら
に複数の上流側の圧延機を正逆転圧延できるように構成
しても良く、圧延機列を構成する圧延機の台数も4台に
限るものでなく、少なくしたり、多くすることも可能で
ある。
【0054】また、中間巻取機は、第1圧延機の上流側
に限らず、正逆転圧延機の下流側に設置するようにして
も良い。
【0055】さらに、これら発明は上記実施例に限ら
ず、この発明の要旨を逸脱しない範囲で各構成要素を変
更しても良いことは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上、実施例とともに具体的に説明した
ように第1の発明の熱間圧延設備の仕上圧延機列によれ
ば、複数の仕上圧延機で構成される仕上圧延機列の圧延
機のうち、上流側の1台ないし複数台をリバース圧延で
きるようにしたので、仕上圧延機列を構成する仕上圧延
機の台数を減少してもリバース圧延を組み合わせること
で、パス回数や圧下量の確保ができ、しかも設備のコン
パクト化を図り、被圧延材の噛込み厚さ、圧下量を大き
くでき、さらにリバース圧延する仕上圧延機のロール径
を他の仕上圧延機より大きくするようにしたので、リバ
ース圧延にともなうロール表面の劣化を防止して製品品
質の向上を図ることができる。また、リバース圧延の圧
延速度をタンデム圧延の圧延速度より高速で圧延可能に
構成するようにしたので、高温帯板の温度降下を防止す
ることができる。
【0057】また、第2の発明の熱間圧延設備の仕上圧
延機列によれば、第1発明の構成に加え、リバース圧延
する仕上圧延機の上流または下流の少なくともいずれか
一方に中間巻取機を設けるようにしたので、リバース圧
延にともなってテーブルなどを設けること無く仕上圧延
ができるようになり、一層の設備のコンパクト化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第2の発明の熱間圧延設備の仕上圧延機
列の一実施例の概略構成図である。
【図2】第1〜第2の発明の熱間圧延設備の仕上圧延機
列の他の一実施例の概略構成図である。
【符号の説明】
10 熱間圧延設備の仕上圧延機列 11 中間巻取機 12 第1圧延機 13 第2圧延機 14 第3圧延機 15 第4圧延機 16 作業ロール(リバース圧延機) 17 作業ロール W 高温帯板(被圧延材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 隈部 覚 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社 横浜第二工 場内 (72)発明者 本城 恒 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社 横浜第二工 場内 (56)参考文献 特開 平6−269805(JP,A) 特開 昭59−110404(JP,A) 特開 昭62−151209(JP,A) 特開 昭59−78703(JP,A) 特開 昭51−57659(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間圧延設備の仕上圧延機列を構成する複
    数台の仕上圧延機のうち、上流側の1台ないし複数台を
    リバース圧延可能に構成しリバース圧延可能な仕上圧延
    機の作業ロール径を下流側の仕上圧延機の作業ロール径
    より大きくするとともに、リバース圧延の圧延速度をタ
    ンデム圧延の圧延速度より高速で圧延可能に構成した
    とを特徴とする熱間圧延設備の仕上圧延機列。
  2. 【請求項2】前記リバース圧延可能に構成した仕上圧延
    機の上流または下流の少なくともいずれか一方に中間巻
    取機を設けたことを特徴とする請求項1記載の熱間圧延
    設備の仕上圧延機列。
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