JP2798024B2 - 熱間圧延設備 - Google Patents

熱間圧延設備

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JP2798024B2
JP2798024B2 JP7304060A JP30406095A JP2798024B2 JP 2798024 B2 JP2798024 B2 JP 2798024B2 JP 7304060 A JP7304060 A JP 7304060A JP 30406095 A JP30406095 A JP 30406095A JP 2798024 B2 JP2798024 B2 JP 2798024B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間スラブ材を減
厚圧延して薄板製品を製造する熱間薄板圧延設備に係わ
り、より詳しくは、圧延機の入出側に設けられた巻取り
巻出し機に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭59−101205号公報に開示されてい
るように、圧延機の入出側に炉付巻取機を設けて、圧延
材を繰返し巻取り,巻戻しながら熱間圧延する熱間圧延
設備と呼ばれる圧延方式は少ない台数の圧延機で製品板
厚までの圧延が可能である。従って、通常の六,七台か
らなるタンデムホットストリップミル設備と比較して、
極めて安価な設備で経済的な生産が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、熱間
圧延設備は少ない圧延機スタンド数で、素材から製品厚
まで熱間での減厚圧延を行うことができる。しかし、本
設備の特徴である圧延機の入出側に設けられる炉付巻取
機には次のような欠点がある。
【0004】即ち、特開昭59−101205号に示されるよう
に、従来の炉付巻取機は、巻取胴が加熱炉内に配置され
この巻取胴に圧延材がコイル状に巻取られ、且つ、巻戻
される。然るに熱間での圧延材の温度は代表的な鋼材の
圧延に於いて、1000℃前後のように高温である。従
って、巻取胴は常時圧延材を冷さぬように少なくとも、
900℃程度の高温に加熱しておく必要がある。一方、
この巻取胴に巻かれる圧延材の板厚は、板の厚みが大き
いはじめのパス近傍では20mm程度と厚く、且つ、板幅
は最大1600mmと広い。従って、巻取胴の胴径は、通
常、φ1200mm程度の太い径に設計され、且つ、その
内部は水冷される。このように太く、且つ、内部が水冷
されるため、ドラムの加熱には膨大な熱エネルギが必要
である。更に、巻取胴は900℃のように高温に保持さ
れるため、高価な耐熱鋼で製作されているにも拘らず、
しばしば、熱亀裂が生じ寿命が短かい。従って、巻取胴
は短期間での交換が必要とされ、製品の原単位アップの
大きな原因となっている。また、巻取胴には圧延材を巻
きはじめるために、圧延材の噛込み口が設けられるが、
これへの圧延材の誘導に時間がかかり、熱間の圧延材の
温度を低下させてしまう問題もあった。
【0005】さらに、板厚が薄く、高温な状態の薄板を
ベンディングローラでコイル状に、実際に巻き取ってみ
ると、しばしばコイルは楕円状に変形し、コイル層間に
隙間の多い、ぐず巻き状のコイルになったり、円滑な巻
取り作業が行えず、運転を中止しなければならぬ事故が
生じることが判明した。この傾向は熱間普通鋼材の場合
は3mm以下の板厚の場合に著しい。
【0006】本発明は前記諸点に鑑み成されたものであ
り、その目的とするところは、薄板の可逆圧延におい
て、可逆圧延機の入側或いは入側及び出側に設けられた
巻取機で薄板を楕円状に変形しないように巻取り又は巻
戻し、且つ、円滑な薄板の温度低下の少ない巻取り作業
を行い、巻取りの不具合による圧延作業の停止を防止す
るとともに、薄板材の下側に配置された二本のロールベ
ンディングローラを巻取り又は巻戻し高さ位置及び該薄
板材の通板高さ位置に相互移動可能な昇降機構を有して
いることにより、薄板材の通過の案内及び巻取り又は巻
戻しの切り替えを行って、巻取り又は巻戻しと薄板材の
通過との双方をできるようにして、可逆圧延を可能とす
ることができる熱間薄板圧延設備を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の熱間圧延設備
は、圧延機の入側及び出側のうち少なくとも入側に巻戻
し兼用の巻取機を設け、薄板材を熱間で繰返し巻取り巻
戻しながら圧延する熱間圧延設備であって、前記圧延機
が可逆式圧延機であり、前記巻取機が巻取胴を備えない
ロールベンディングローラ方式の巻取機構を備え、前記
巻取機構は第一、第二及び第三のロールベンディングロ
ーラを有し、且つ、該第一のロールベンディングローラ
を前記薄板材の上側に配し、該第二及び第三のロールベ
ンディングローラを前記薄板材の下側に配し、更に、該
薄板材の通過の案内が可能となるように、該第二及び第
三のロールベンディングローラを、巻取り又は巻戻し高
さ位置と該薄板材の通板高さ位置とに相互移動可能な昇
降機構を設けることを特徴とする。
【0008】本発明の熱間圧延設備は、圧延機の入側及
び出側のうち少なくとも入側に巻戻し兼用の巻取機を設
け、薄板材を熱間で繰返し巻取り巻戻しながら圧延する
熱間圧延設備であって、前記圧延機が可逆式圧延機であ
り、前記巻取機が巻取胴を備えないロールベンディング
ローラ方式の巻取機構を備え、前記巻取機構は第一、第
二及び第三のロールベンディングローラを有し、且つ、
該第一のロールベンディングローラを前記薄板材の上側
に配し、該第二及び第三のロールベンディングローラを
前記薄板材の下側に配し、更に、該第二及び第三のロー
ルベンディングローラを、巻取り又は巻戻し高さ位置
と、該薄板材の通過の案内が可能となる通板高さ位置と
に相互移動可能な昇降機構を設けることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1から図3を
参照しつつ説明する。
【0010】図1において、例えば、低炭素鋼からなる
素材は連鋳機により製造される。
【0011】即ち、タンディッシュ1からの溶湯をノズ
ル2を経て、鋳型3に注湯し、注湯された溶湯4を冷却
することにより、連続的に鋳片5が製造される。このよ
うな連鋳機では各種の寸法の鋳片5が製造されるが、代
表的な例として比較的薄い80mm厚の鋳片5が製造され
る場合について述べる。鋳片5の幅は700 〜1300mm程
度、鋳造速度は2〜5m/min である。
【0012】次に、この連鋳片5は剪断機6により所定
の長さに切断される。単位幅当り製品重量15kg/mm程
度のものでは20〜30m間の長さに切断される。
【0013】剪断機6には、上下刃11a,11bが刃
物台9,10に設けられている。上刃11aがシリンダ
8の圧力下で下降させられ鋳片5を切断することによ
り、スラブ7が得られる。尚、鋳片5の切断中、剪断機
6はピン6aを支点として、シリンダ13により鋳造鋳
片5の速度と同期して鋳片進行方向に送られ切断作業が
行われる。
【0014】剪断されたスラブ7は炉14内のテーブル
ローラ15により搬送される。炉14では、スラブ7か
らの放熱を防止するほかに、必要に応じて加熱エネルギ
を供給してスラブ7の加熱を行ってもよい。
【0015】上記スラブ7は、次に可逆粗圧延機24に
より正逆圧延が行われる。
【0016】本図ではこの可逆圧延機に1対の作業ロー
ル及び1対の補強ロールを有する4段圧延機を用いてい
るが、勿論、目的により2段圧延機あるいは6段圧延機
を使用してもよい。
【0017】本実施例では、この可逆粗圧延機24の入
側に2本の下ベンディングローラ19、及び1本の上ベ
ンディングローラ21の合計3本のローラよりなる圧延
材曲げローラ装置とコイル支持ローラ22より構成され
る巻き取り手段としての巻取装置65が備えられてい
る。
【0018】このように、コイル巻取りを巻取胴のない
三本ロールベンディングローラ方式の巻取機により行
う。巻取胴を有していないため、板材と巻取装置との接
触部を少なくすることができ、巻取胴による板材の温度
低下を防止することができる。また、三本ロールベンデ
ィングローラ方式により、薄板を楕円状に変形しないよ
うに巻取り、且つ、円滑な巻取り作業を行うことがで
き、巻取りの不具合による圧延作業の停止を防止するこ
とができる。
【0019】尚、第1パスの正パス時には、下ベンディ
ングローラ19は、これらのローラ19を支持するフレ
ーム61及びガイド板20と共に、ブラケット17に設
けられた支点60を中心にして、上下に移動させる昇降
機構であるシリンダ18により回転されて、図1に示さ
れる待機位置に下降せしめられており、圧延材27の通
過を案内する。
【0020】尚、第1パスの正パス圧延中、圧延材が放
熱により冷えるのを防止するために、粗圧延機24の出
側に放熱防止炉25が設けられている。この炉25内に
もテーブルローラ26が設けられ、圧延材27の搬送を
行う。第1正パス圧延により板厚は52mm程度に減厚さ
れる。この正パス圧延の間、粗圧延機24の入側(正パ
スの際の入側の意味)及び出側(正パスの際の出側の意
味)で、且つ、圧延材移動経路の上下に設けられた1組
のノズル90,91から150kg/cm2 程度の高圧の水
が圧延材27の両面に吹き付けられ、圧延材27の表面
のスケールを吹き飛ばすデスケリーングが行われる。
【0021】第1正パスが終了した後、逆パス圧延が図
2に従って行われる。このパスでは、圧延材27は、そ
の厚さが52mmから25mm程度になるように減厚圧延さ
れる。
【0022】図2の逆パス圧延において、下ベンディン
グローラ19及びガイド板20は図2に示されるように
シリンダ18により上方に、即ち、逆パス圧延後の圧延
材27を巻き取るための位置にリフトアップされる。
【0023】そして、圧延材27を逆方向に送り粗圧延
機24で圧延し、圧延した後の板27は、下ベンディン
グローラ19と、上ベンディングローラ21により円弧
状乃至コイル状に曲げられながら矢印B方向に送られて
コイル23が形成される。このコイル23はコイル支持
ローラ22により支持される。この逆パス圧延の際に
も、ノズル90,91を介してデスケリーングが行われ
る。
【0024】以上の逆パス圧延が終了した後、最終パス
の正パス圧延が図3に示すように行われる。
【0025】コイル23は粗圧延機24が巻き戻され、
圧延後薄くなった材料31に対しては最終粗圧延と同時
に仕上げ圧延機28により仕上圧延が行われ、熱間薄板
製品32が得られる。且つ、矢印方向に送られガイドロ
ーラ29によりガイドされ巻取胴46に巻かれ、製品コ
イルが得られる。この段階では、ノズル90,91のみ
ならずノズル92からの高圧水によってデスケリーング
が行われる。尚、仕上圧延機28の3つの圧延スタンド
間では圧延材が短時間で通過するのでデスケリーングは
必要ない。
【0026】熱間薄板圧延設備でのデスケリーングは、
粗圧延及び仕上圧延共に板厚が、大きい状態でデスケリ
ーングを行うので、圧延材の温度低下を大幅に抑制し得
る。図3において、仕上圧延機は3台配置されている
が、この台数は、勿論、製品板厚の大小に応じて増減し
てもよい。
【0027】例えば、粗圧延機24の最終パスでの圧延
後に得られる板31の厚みが12mm程度で、この圧延材
31から仕上圧延により2.5mm の代表的な板厚の圧延
板製品32を得る場合には3台の仕上圧延機を配置すれ
ばよい。
【0028】圧延速度は粗圧延機で75m/min、最終
仕上用圧延機で360m/min程度である。
【0029】尚、以上においては、可逆圧延機24によ
って素材スラブ厚80mmのものを圧延する例について説
明したが、勿論80mmより厚いスラブ7を用いて、3パ
スより多い圧延パスで粗圧延を行ってもよい。
【0030】また、粗圧延機に限らず、仕上げ圧延機に
おいても本発明の巻取り手段は有効である。
【0031】例えば、スラブ7の厚みが120mmとすれ
ば、第1の正パスで100mm、第2の逆パスで80mmま
で圧延してもよい。
【0032】しかし(板厚が100mmから80mmへの)
最初の逆パス圧延では圧延後に得られる圧延材の板厚が
厚く、且つ、板長も短いので、放熱量も無視できるた
め、巻取機65による巻取りは行わない。通常、単位幅
当りの重量は、スラブ素材厚みにかかわらず同じなの
で、スラブ厚が大である程、板長が短いからである。
【0033】以上の圧延後、板厚が120mmから80mm
になった後は前述したのと同じプロセスで圧延を行えば
よい。
【0034】スラブ7の板厚が更に大きい場合でも、板
厚が30mm程度になるまでは、巻取りは行われず、単に
減厚のための可逆圧延が行われる。
【0035】そして、板厚が30mm程度になったところ
で入側巻取機65で巻取られ、その後前述と同様にして
圧延される。
【0036】さらに、板材を圧延する可逆圧延機を複数
台設けることにより、圧延する板材を厚い状態で巻取る
ので、常時安定した巻取りを行うことができる。
【0037】尚、以上の説明図で示した粗圧延機の入側
の巻取機65は、下方から上方に巻き取るアップ・コイ
ラー(up−coiler)方式の巻取機の例であった。
【0038】このように、三本ローラベンディングロー
ラ式コイル巻取機は、上巻きのアップコイラー式巻取機
を使用することが望ましい。このことにより、板材の剛
性を保持して巻取ることができるため、可逆圧延機の台
数を複数台とした場合においても、より安定した巻取り
が可能となる。
【0039】上巻き式として、三本のロ−ルベンディン
グロ−ラは、下二本,上一本とする方法が適切である。
【0040】しかし、巻取機65としては、ドラムを用
いるもの、あるいはステレコ(Steleco :登録商標)方
式のように上方から下方に巻き取るものなど各種の他の
ものでもよい。
【0041】図4には、スラブの厚みが、80mmより厚
い場合、例えば、110〜220mm等の場合に使用され
る別の実施例を示す。すなわち、この図4の圧延設備
は、2台の可逆粗圧延機35,36(勿論2台以上の設
置可能)を有しており、正方向,逆方向および最終の正
方向の、合計3方向の圧延により、より大きな圧下量を
得ようとする場合に使用される。この正逆正の圧延によ
り合計6パスの圧延が行われる。スラブ7の厚みが12
0mmであれば、この6パスの圧延により、6〜10mm程
度の板厚の圧延材に減厚できる。そして、最終粗圧延パ
スは仕上圧延28と連続して行われ、板厚1.7〜2.5
mmの製品が製造され得る。
【0042】尚、図4に使用されている粗圧延機35,
36の入側に配置された巻取機65のコイル23は保温
手段としての保温ボックス70によりカバーされコイル
からの熱放散防止が図られている。
【0043】このように、粗圧延機を複数台設けること
により、薄板を安定して製造することができる。
【0044】尚、図4では、下ベンディングローラ19
の昇降機構は図示されていないが、図1に示すものと同
じものが使用される。
【0045】図5には、本発明による好ましい別の実施
例の熱間薄板圧延設備を示す。
【0046】すなわち、この場合には、可逆粗圧延機3
5の入側および出側の各々に巻き戻し兼用巻取機71,
72を備え、正パス時も巻取機72で巻き取りを行い、
圧延材からの放熱を防止するようにしている。そして、
所定の板厚に粗圧延後の板は、次に仕上圧延機38によ
り一点鎖線で示すように圧延されて、熱間薄板製品が製
造される。
【0047】尚、図5に示されるように粗圧延機35の
入側及び出側の両方に巻取機71,72を設ける場合、
粗圧延機35での板厚を更に薄くし得る。その圧延例を
次に示す。
【0048】板厚の大きいスラブから粗圧延ロール35
により繰返し圧延されて約30mmの板厚になった際、板
(圧延材)が初めて入側の巻取機71で巻き取られるよ
うにする。
【0049】そして、圧延材は、次の正パスで17mm程
度に圧延され、粗圧延ロール35の出側の巻取機72で
巻き取られる。
【0050】更に、圧延材は、次の逆圧延パスでは9mm
に圧延され入側の巻取機71に巻き取られ、最終粗パス
では巻取機71から巻き戻されながら6.5mm 程度に圧
延される。このとき、粗圧延機35は仕上圧延機28と
連動され、粗圧延機35から出た圧延材は直ちに仕上圧
延機28に送られ仕上圧延機28で圧延されて、厚さ
2.0mm 程度の製品が得られる。
【0051】この圧延設備では、粗圧延機35と仕上圧
延機28との間を圧延材が走行する際の圧延材からの放
熱を少なく抑えるべく粗圧延機35と仕上圧延機28と
が近接して配置されている。
【0052】そして、巻取機72で巻き取ることなく粗
圧延を行う場合には、仕上圧延機28の中まで圧延材が
到達することもあるが、このときは、仕上圧延機28の
上下ロール間の間隙を大きく開いて圧延材が該間隙を自
由に出入され得るようにする。従って、設備の全長は更
に短くされ得る。
【0053】図6には、熱間薄板圧延設備に用いられる
仕上圧延設備の別の例を示す。本図において仕上圧延機
37は1台配置され、これは可逆的に運転される。勿論
この圧延機の台数は複数台、あるいはそれ以上でもよ
い。
【0054】仕上圧延機37の前後にはコイル巻き戻し
兼用巻取機80,81が備えられている。粗圧延後の圧
延材27は初めに仕上圧延機37によって正パス圧延さ
れてピンチローラ42より巻取ドラム45にコイル44
状に巻き取られる。次に、逆パスの圧延が行われ、圧延
された材料はピンチローラ41によりドラム40にコイ
ル39として巻き取られる。このようにして所定の板厚
になるまで繰り返し圧延された後、最後は正パス圧延さ
れつつ一点鎖線で示すようにガイドローラ29側に送出
され、ドラム46に製品コイル30のように巻き取られ
る。
【0055】なお、仕上圧延機37の前後に設けられる
巻取機のコイル39,44は保温の面からボックス3
8,43によりカバーされる。
【0056】このような本実施例では、可逆圧延機の入
側あるいは入側及び出側に圧延材を巻き取り、且つ、巻
き戻す事が可能な巻取胴を備えない三本ロ−ルベンディ
ングロ−ラ方式の巻取機を配置することにより、以下に
示す効果が得られた。
【0057】1.巻取胴を備えない三本ロ−ルベンディ
ングロ−ラ方式の巻取機により、巻取機で薄板を楕円状
に変形しないように巻取り、且つ、円滑な巻取り作業を
行うことができ、巻取りの不具合による圧延作業の停止
を防止することができる。 2.粗圧延機又は仕上げ圧延機の可逆圧延機での逆パス
後の板材を巻き取ることにより、逆パス後の圧延材を展
開するための粗圧延機入側への長大なテーブル設備が不
要となり、スペース及び設備費の節約が可能となった。
【0058】3.粗圧延機又は仕上げ圧延機の可逆圧延
機での逆パス後の圧延材は、逆パス中の圧延、及び次の
正パス中の圧延期間中(従来技術の場合)、圧延材表面
からの放熱が行われるが、本発明のように三本ロ−ルベ
ンディングロ−ラ方式でコイル状に巻き取ることによ
り、放熱を低減し、圧延材の温度低下を防止できた。従
来技術の場合、通常テーブルローラに圧延材を展開する
と1秒間に2度低下する。そして逆パス圧延と次の正パ
ス圧延が終了するまでには約60秒必要なので合計では
120度程度温度が低下する。したがって、従来技術で
はこの温度低下分だけ素材スラブの初期温度を高めてお
く必要があった。
【0059】これに対して、本発明の場合、圧延材がコ
イル材に巻き取られるので、1秒間当たりの温度低下は
0.2 度以下となり、圧延材の温度低下は無視できるも
のとなり、多大の省エネルギ効果が得られた。
【0060】4.粗可逆圧延機の入側及び出側の両方に
巻取機を配置することにより、粗圧延機で圧延されて得
られる板(圧延材)の厚さがより薄くされ得、この粗可
逆圧延機に後続して設けられる仕上げスタンド数を従来
の約半分以下にし得る。
【0061】
【発明の効果】本発明によると、可逆圧延機の入側もし
くは入側及び出側に設ける巻取機を、ベンディングロー
ラ式巻取りとすることにより、薄板の可逆圧延におい
て、可逆圧延機の入側もしくは入側及び出側に設けられ
た巻取機で、薄板を楕円状に変形しないように巻取り
は巻戻し、且つ、円滑な温度低下の少ない巻取り作業を
行うことができ、巻取りの不具合による圧延作業の停止
を防止することができるという効果を奏する。
【0062】また、薄板材の下側に配置された二本のロ
ールベンディングローラを巻取り又は巻戻し高さ位置及
び該薄板材の通板高さ位置に相互移動可能な昇降機構を
有していることにより、薄板材の通過の案内及び巻取り
又は巻戻しの切り替えを行って、巻取り又は巻戻しと薄
板材の通過との双方をできるようにして、可逆圧延を可
能とするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱間薄板圧延設備により正パス圧延状
況を示す断面図。
【図2】本発明の熱間薄板圧延設備により逆パス圧延状
況を示す断面図。
【図3】本発明の熱間薄板圧延設備により最終正パス圧
延状況を示す断面図。
【図4】粗圧延機を2台使用する熱間薄板圧延設備の圧
延状況を示す断面図。
【図5】粗圧延機の入側及び出側に巻取機を配置する場
合の熱間薄板圧延設備の断面図。
【図6】仕上げ圧延に可逆圧延機を使用する場合の熱間
薄板圧延設備の断面図。
【符号の説明】
3…鋳型、5…鋳片、6…剪断機、7…スラブ、19,
21…ベンディングローラ、24,35,36…可逆粗
圧延機、25…放熱防止炉、27…圧延材、28,37
…仕上げ圧延機、29…ガイドローラ、32…圧延板製
品、46…ドラム、65,72…巻取機、70…保温ボ
ックス、71,80,81…巻き戻し兼用巻取機、9
0,91…ノズル。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延機の入側及び出側のうち少なくとも入
    に巻戻し兼用の巻取機を設け、薄板材を熱間で繰返し
    巻取り巻戻しながら圧延する熱間圧延設備であって、前
    記圧延機が可逆式圧延機であり、前記巻取機が巻取胴を
    備えないロールベンディングローラ方式の巻取機構を備
    え、前記巻取機構は第一、第二及び第三のロールベンデ
    ィングローラを有し、且つ、該第一のロールベンディン
    グローラを前記薄板材の上側に配し該第二及び第三の
    ロールベンディングローラを前記薄板材の下側に配し、
    更に、該薄板材の通過の案内が可能となるように、該第
    二及び第三のロールベンディングローラを巻取り又は
    巻戻し高さ位置該薄板材の通板高さ位置に相互移動
    可能な昇降機構を設けることを特徴とする熱間圧延設
    備。
  2. 【請求項2】 圧延機の入側及び出側のうち少なくとも入
    側に巻戻し兼用の巻取機を設け、薄板材を熱間で繰返し
    巻取り巻戻しながら圧延する熱間圧延設備であって、前
    記圧延機が可逆式圧延機であり、前記巻取機が巻取胴を
    備えないロールベンディングローラ方式の巻取機構を備
    え、前記巻取機構は第一、第二及び第三のロールベンデ
    ィングローラを有し、且つ、該第一のロールベンディン
    グローラを前記薄板材の上側に配し、該第二及び第三の
    ロールベンディングローラを前記薄板材の下側に配し、
    更に、該第二及び第三のロールベンディングローラを、
    巻取り又は巻戻し高さ位置と、該薄板材の通過の案内が
    可能となる通板高さ位置とに相互移動可能な昇降機構を
    設けることを特徴とする熱間圧延設備。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の熱間圧延設
    備において、前記可逆式圧延機を複数台設けることを特
    徴とする熱間圧延設備。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の熱間圧延設備において、
    前記巻取機を上巻であるアップコイラとすることを特徴
    とする熱間圧延設備。
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