JP3315237B2 - 支持用構造材のボルト固定構造 - Google Patents

支持用構造材のボルト固定構造

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JP3315237B2
JP3315237B2 JP01089094A JP1089094A JP3315237B2 JP 3315237 B2 JP3315237 B2 JP 3315237B2 JP 01089094 A JP01089094 A JP 01089094A JP 1089094 A JP1089094 A JP 1089094A JP 3315237 B2 JP3315237 B2 JP 3315237B2
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大生 古賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラススクリーンやカ
ーテンウォール、トップライトで代表される壁面構成材
を支持するためのマリオンなどの支持用構造材、詳しく
は、トラス主材に、斜材を接合するためのガセットプレ
ートを固着し、前記トラス主材のガセットプレート取付
部に、支持対象物取付用のボルトを、ガセットプレート
とは反対方向に突出する状態に固定してあるトラス構造
のものにおいて、前記ボルトをトラス主材に固定する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような支持用構造材では、ガセッ
トプレートや斜材がトラス主材から突出することでトラ
ス主材のガセットプレート取付部が形状や構造面で輻輳
化して目に付きやすいものとなり勝ちであり、また、ボ
ルトで支持対象物を取り付ける箇所もそれらがトラス主
材から突出することで目に付きやすいものとなり勝ちで
あるが、上記のように、トラス主材のガセットプレート
取付部にボルトを固定する形態を採用することによっ
て、そのような目に付きやすい構成を集約配置して、そ
れらによる意匠上の制約を少なくし、支持用構造材の全
体を体裁の良好なものにし易いのである。
【0003】そのような支持用構造材のボルト固定構造
として従来では、次のような技術が知られている。
【0004】その一つは、図10に示すように、トラス
主材1にボルト11の一端を溶接により回り止め状態に
固定する構造である。
【0005】もう一つは、図11に示すように、トラス
主材1にボルト11を貫通させ、ボルト11の一端と中
間とをトラス主材1に溶接により回り止め状態に固定す
る構造であり、これによるときは、ボルト11のトラス
主材1への取付強度を前者構造よりも大きくできる。2
がガセットプレートである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、いずれも、溶接によりボルトをトラス
主材に固定するため、次のような欠点があった。
【0007】すなわち、壁面構成材など支持対象物側に
ボルトの軸芯に直交する面内方向(支持対象物が壁面構
成材の場合はその壁面構成材の面内方向)での位置調整
機構がない場合には、支持対象物の取付精度がボルトの
トラス主材への取付精度により左右されるから、一般的
には、トラス主材を現場で建て込んだ後に、ボルトをト
ラス主材に位置調整して固定することが望まれる。
【0008】ところが、上記従来のようにボルトをトラ
ス主材に溶接により固定する場合には、ボルトのトラス
主材への固定の信頼性を確保する上で、一般に、そのボ
ルトのトラス主材への溶接を管理し易い工場で行うこと
が前提となる。
【0009】その結果、従来の技術によるときは、支持
対象物側に位置調整機構がない場合には、現場での支持
対象物の位置調整ができず、支持対象物の取付精度を確
保するのが困難であった。
【0010】本発明の目的は、トラス主材のガセットプ
レート取付部にボルトを固定する形態を採用しながら
も、現場でのボルトのトラス主材に対する位置調整を行
えるようにする点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明による
支持用構造材のボルト固定構造の特徴は、前記トラス主
材のガセットプレート取付部に、ボルトのボルト軸芯に
直交する面内方向での位置変更を許容する状態でボルト
を貫通させるための孔を形成し、前記ボルトの端部に、
孔を貫通する状態においてボルトの突出側への孔からの
抜けを防止するための抜け止めを設け、前記ガセットプ
レートに、孔を貫通する状態のボルトの抜け止め付き端
部を、それの前記の面内方向での位置変更を許容する状
態で収容する凹部を形成し、前記抜け止めとでトラス主
材を挟み付けてボルトをトラス主材に回り止め状態に固
定するための固定ナットをボルトに螺合させてある点に
ある。
【0012】本発明の第2発明による支持上構造材のボ
ルト固定構造の特徴は、上記第1発明において、抜け止
めとしてボルトに螺合するナットを設け、そのナットの
面内方向での位置変更を許容する状態でガセットプレー
ト取付部に形成した係合部に当接することによりそのナ
ットを回り止めする回り止め部をナットに設けてある点
にある。
【0013】本発明の第3発明による支持上構造材のボ
ルト固定構造の特徴は、上記第2発明において、前記係
合部がガセットプレートである点にある。
【0014】
【作用】上記第1発明によれば、トラス主材のガセット
プレート取付部に孔を形成するとともに、ガセットプレ
ートに凹部を設けて、ガセットプレート取付部を貫通す
る状態にボルトを設置するように構成し、ボルトの端部
に抜け止めを設けるとともに、固定ナットを設けて、固
定ナットと抜け止めとの挟み付けにより孔貫通状態のボ
ルトをガセットプレート取付部に固定するように構成し
てあって、孔及び凹部を、ボルト及び抜け止めのボルト
軸芯に直交する面内方向での位置変更を許容するように
構成してあるから、固定ナットを締めつけることによ
り、ボルトをトラス主材に固定できる一方、固定ナット
を弛めて固定を解除した状態でボルトを面内方向に位置
変更することにより、ボルトのトラス主材に対する面内
方向位置を調整することができる。
【0015】特に、上記第2発明によれば、抜け止めと
してナットを設けてあるから、この抜け止め用のナット
に対してボルトをボルト軸芯回りに回転させることによ
り、ボルトのガセットプレートからの突出量を調整でき
るとともに、ボルトを孔に貫通させたのちにナットをボ
ルトに螺合させることにより、ガセットプレートが固着
された状態のガセットプレート取付部にボルトを取り付
けることができる。つまり、現場などでのボルト及びナ
ットの後組みが行える。
【0016】しかも、上記のようにガセットプレートに
凹部を形成してその凹部にナットを収容配置させる構成
を採ると、スパナなどの回り止め工具を用いてナットを
回り止めする作業が非常に困難になるが、ガセットプレ
ート取付部に形成の係合部に当接してナットを回り止め
する回り止め部をナット自体に設けてあるから、ナット
に対してボルトを回転させてボルトの突出量を調整する
際、スパナなどの工具を用いてのナットの回り止め操作
が不要である。換言すれば、ナットに回り止めを設ける
ことにより、ナットの回り止めに起因した作業性の悪化
を招来することなく、凹部にナットを収容配置する構
成、つまり、ボルトをガセットプレートに貫通させて設
ける構成を採用できるようになった。
【0017】上記第3発明によれば、係合部をガセット
プレートから構成してあるから、係合部を形成するため
の専用の部材が不要である。
【0018】
【発明の効果】従って本発明によれば、トラス主材のガ
セットプレート取付部にボルトを固定するという意匠上
優れた構成を採用しながらも、支持用構造材の建て込み
後の現場でのボルトのボルト軸芯に直交する面内方向で
の位置調整を行えて、壁面構成材などの支持対象物側に
ボルト軸芯に直交する面内方向での位置調整機構がない
場合であっても、その支持対象物のボルト軸芯に直交す
る面内方向での取付精度を良好なものにできるようにな
った。
【0019】特に、請求項2記載のようにすれば、支持
対象物のボルト軸芯に沿う方向での位置(出入り)をも
調整できてより一層取付精度を優れたものにでき、しか
も、ガセットプレートをトラス主材に溶接などで固着し
た後にボルトの組み付けを行えることにより、ボルトを
ガセットプレート取付部に設置する構成を採用しながら
も、ガセットプレートのトラス主材への固着作業をボル
トに関係なく作業性良く行え、その上、ナットの回り止
め操作が不要なことにより、調整操作を作業性良く行え
る。
【0020】請求項3記載のようにすれば、ガセットプ
レートを係合部に兼用することにより使用部材数を増大
させることなく、構造を簡素なものにできる。
【0021】
【実施例】ガラスカーテンウォールにおいて、上下左右
方向に並置されて壁面を構成するガラス板Aを支持する
マリオンBへの適用例を示す。
【0022】マリオンBは、トラス構造の支持用構造材
の一例であって、図1及び図2に示すように、壁面に沿
った左右方向に間隔を隔てた複数箇所(ガラス板Aの縦
目地に対応する箇所)のそれぞれに、床FLと天井CE
とにわたる状態に建て込まれている。そして、床FLと
天井CEとにわたる上下向き姿勢のトラス主材1を設
け、そのトラス主材1の上下方向に間隔を隔てた複数箇
所(ガラス板Aの横目地に対応する箇所)のそれぞれ
に、ガセットプレート2を溶接で固着し、トラス主材1
からガラス板Aとは壁面面外方向反対側に距離を隔てた
箇所に複数本の上下向きトラス材3を上下方向に並ぶ状
態に配置し、隣合う上下向きトラス材3同士を連結する
連結プレート4を設け、ガセットプレート2と連結プレ
ート4とのうち壁面面外方向で対向するもの同士を横向
きトラス材5で連結し、ガセットプレート2と連結プレ
ート4とを斜材6で連結し、前記連結プレート4のうち
最下方に位置するものを床FL及びトラス主材1の下端
に連結支持させる下部支持用斜材7を設け、前記連結プ
レート4のうち最上方に位置するものを天井CE及びト
ラス主材1の上端に連結支持させる上部支持用斜材8を
設けて構成されている。前記トラス主材1は、丸パイプ
であり、上下向きトラス材3、横向きトラス材5、斜材
6、下部支持用斜材7、上部支持用斜材8は、ロッドで
あって、ガセットプレート2及び連結プレート4のうち
対応するものにピンジョイントしている。また、隣合う
マリオンBのガセットプレート2のうちから選択したも
の同士及び連結プレート4のうちから選択したもの同士
は、それぞれ連結ロッド10により連結されている。こ
の連結ロッド10による連結対象のガセットプレート2
は、2本の斜材6・横向きトラス材5の計3本が連結す
るものであり、連結ロッド10による連結対象の連結プ
レート4は、前記連結対象のガセットプレート2に横向
きトラス材5を介して連結するものである。前記トラス
主材1、上下向きトラス材3、横向きトラス材5、斜材
6、下部支持用斜材7、上部支持用斜材8、ガセットプ
レート2、連結プレート4は、金属材料製であり、耐久
性及び装飾性を良好にする上で、ステンレススチールな
どの耐腐食性の材料であることが好ましい。
【0023】そして、図3及び図4にも示すように、前
記トラス主材1のうちガセットプレート取付部のそれぞ
れに、ガラス板取付用のボルト11を、ガセットプレー
ト2とは壁面面外方向反対側(ガラス板A側)に向かっ
て突出する状態に固定し、これらボルト11に、上下左
右に並置するガラス板Aの角部を支持する支持具12を
取り付けて、マリオンBにガラス板Aを支持させてあ
る。
【0024】前記支持具12はボルト11の一端部にね
じ込みにより固定されており、ガラス板Aは取付ボルト
13を介して支持具12に固定されている。
【0025】前記ボルト11のガセットプレート取付部
への固定構造は次の通りである。図5〜図9にも示すよ
うに、基本的には、ガセットプレート取付部に、ボルト
11を壁面面外方向に貫通させるための孔14を形成
し、ボルト11の支持具取付側とは反対側の端部に、孔
14を貫通する状態においてボルト11の突出側(ガラ
ス板A側)への抜けを防止する抜け止め15を設け、前
記ガセットプレート2に、孔14を貫通するボルト11
の抜け止め15付き端部を収容してボルト11の貫通を
許容する凹部16を形成し、前記抜け止め15とでトラ
ス主材1を挟み付けてボルト11をトラス主材1に回り
止め状態に固定する固定ナット17をボルト11に螺合
させて構成されている。
【0026】前記抜け止め15は、ボルト11に螺合す
るナットであり、このナット15とガセットプレート取
付部との間及び、固定ナット17とガセットプレート取
付部との間には、それぞれボルト11を挿通させるワッ
シャー21が配置されており、これらワッシャー21の
ガセットプレート取付部との接触面は、ガセットプレー
ト取付部の外周面に密着する曲面に形成されている。つ
まり、ワッシャー21は、曲面でガセットプレート取付
部の外周面に面接触することでガセットプレート取付部
に対する姿勢が安定するようになっている。
【0027】そして、図7〜図9に示すように、前記孔
14は、ボルト11の直径よりも大きい上下幅及び左右
幅を有する矩形形状で、トラス主材1に対するボルト1
1のボルト軸芯(孔14の軸芯)に直交する面内方向
(つまり、上下左右方向で、以下上下左右方向と記載す
る。)での位置変更を許容する状態でボルト11を貫通
させるルーズホールであり、凹部16は、孔14を貫通
する状態のボルト11のナット15付き端部のトラス主
材1及びガセットプレート2に対する前記上下左右方向
での位置変更を許容する状態でそのナット15付き端部
を収容するものであり、前記ワッシャー21のボルト挿
通孔21aは、孔14と等しい左右幅を有する矩形形状
で、ワッシャー21に対するボルト11の左右方向での
位置変更を許容する状態でボルト11を挿通させるルー
ズホールに構成されている。
【0028】従って、孔14及びボルト挿通孔21a内
でのボルト11の左右方向の位置変更により、トラス主
材1に対するボルト11の左右方向位置を調整でき、孔
14内でのボルト11の上下方向の位置変更により、ト
ラス主材1に対するボルト11の上下方向位置を調整で
きるのであって、上下方向位置の調整は、ワッシャー2
1をボルト11とともに上下方向に位置変更させつつ行
い、それらの調整範囲は、孔14及びボルト挿通孔21
aの大きさにより設定する。つまり、ボルト11は、孔
14の左右端縁に当接することにより、その左右方向の
位置変更範囲を規制され、孔14の上下端縁に当接する
ことにより、その上下方向の位置変更範囲を規制され
る。また、孔14及びボルト挿通孔21aがボルト11
の直径よりも大きい左右幅を有することから、支持具取
付端部とナット取付端部とを左右方向に相対的に移動さ
せてのボルト11のトラス主材1からの突出姿勢の左右
調整も可能であり、孔14がボルト11の直径よりも大
きい上下幅を有することから、支持具取付端部とナット
取付端部とを上下方向に相対的に移動させてのボルト1
1のトラス主材1からの突出姿勢の上下調整も可能であ
る。前記ボルト11の突出姿勢の左右調整を行う場合に
は、ナット15及び固定ナット17がワッシャー21に
面接触するように、ワッシャー21のトラス主材1の軸
芯周りの位置を調整して行う。つまり、左右の位置調整
においては、ワッシャー21のトラス主材1の軸芯周り
の位置を調整してナット15及び固定ナット17がワッ
シャー21に面接触するようにすることが肝要である。
【0029】かつ、前記孔14のうちナット15寄り側
の孔14aの上下幅Laは固定ナット17寄りの孔14
bの上下幅Lbよりも大に構成されている。つまり、ナ
ット15寄りの孔14aの上縁及び下縁が固定ナット1
7寄りの孔14bの上縁及び下縁に対してそれぞれ上方
及び下方に位置することで、固定ナット17寄りの孔1
4bによる支持点を支点とする振りによりボルト11の
突出姿勢の上下調整を行う際のボルト11におけるナッ
ト取付端部の上下振り幅、つまりは、上下調整幅を大き
くするように構成されている。
【0030】従って、ボルト11のトラス主材1に対す
る上下左右方向の位置変更を行うことにより、ボルト1
1の壁面に対する上下左右方向の位置を調整でき、ボル
ト11のトラス主材1からの突出姿勢の調整を行うこと
によりボルト11の壁面に対する姿勢を調整できるので
ある。
【0031】前記凹部17は、孔14より規制された位
置変更範囲内でのボルト11の位置変更を許容するよう
に構成されている。つまり、左右両方向に開放して、ボ
ルト11の左右方向の位置変更に伴うナット15のガセ
ットプレート2への当接を回避することにより、ボルト
11の左右方向の位置変更を許容するように構成され、
ボルト11が上下方向の位置変更範囲の上端及び下端に
位置する状態にあるときのナット15よりも上方及び下
方にその上縁及び下縁を位置させて、ボルト11の上下
方向の位置変更に伴うナット15のガセットプレート2
への当接を回避することにより、ボルト11の上下方向
の位置変更を許容するように構成されている。
【0032】前記ナット15には、ガセットプレート2
のうち前記孔14に対向する対向部分の厚さ方向の両側
に間隔を隔てて位置してナット15の前記位置変更範囲
内での上下左右方向の位置変更を許容する状態で前記の
対向部分に当接することにより、そのナット15のボル
ト軸芯回りでの回転を阻止する一対の回り止め部18を
設けてある。つまり、ガセットプレート2の対向部分が
ナット15を回り止めするためのガセットプレート取付
部側の係合部19となっている。前記一対の回り止め部
18を設ける手段は、ナット15の端部に、ガセットプ
レート2の係合部19を嵌め込ませる上下向き姿勢の溝
20をその上下両端が開放する状態に形成し、ナット1
5を、凹部17に収容されてボルト11に螺合したセッ
ト状態において前記溝20に係合部19を嵌め込ませる
長さに構成する手段であり、溝20の幅は、それからガ
セットプレート2の係合部19の厚さを引いた値を、孔
14の左右幅からボルト11の直径を引いた値以上とさ
せる幅である。つまり、溝20を上下向き姿勢にさせた
状態において、ボルト11を孔14に規制される左右方
向の位置変更範囲の両端に位置させたときでも、係合部
19に回り止め部18を当接させないように構成されて
いる。かつ、回り止め部19が係合部19の厚さ方向、
つまり、左右方向に間隔を隔てて位置するから、回り止
め部18によるボルト11の上下方向の位置変更に対す
る規制はない。もちろん、ワッシャー21のナット15
との当たり面から係合部19を形成する対向部分の端ま
での距離Lは、ナット15が回転した場合の回り止め部
18の係合部19への当接を保証する上で、ナット15
の長さよりも小さく設定されている。つまり、ナット1
5は、溝20に係合部19を嵌め込む状態で凹部16に
収容されるようになっている。
【0033】22は、ボルト11と孔14の下縁との間
に介装されて、ボルト11に掛かる荷重を孔14の下
縁、つまり、トラス主材1に伝達するレベル調整用のラ
イナーであり、孔14の左右縁に当接して孔14に対す
る左右方向位置を規制される状態で、かつ、トラス主材
1の内周面に当接して孔14に対する孔軸芯方向位置を
規制される状態で孔14の下縁に載ってトラス主材1に
セットされる主体22aと、厚さが異なるボルト受け面
形成用の複数の調整板22bとからなる。そして、ボル
ト11の上下方向の位置に応じて、主体22aの上面に
重ねる調整板22bを選択することにより、ボルト受け
面の孔14下縁からの高さ、つまり、ボルト11の上下
方向位置を調整するものである。もちろん、主体22a
の上面がボルト11の上下方向の位置に応じたものであ
るときには、調整板22bを使用せず、また、ボルト1
1の上下方向の位置が位置調整範囲の下端であるときに
は主体22aも使用しない。調整板22b、主体22a
から構成されるボルト受け面は平面である。主体22
a、調整板22bは金属や合成樹脂などから成る。
【0034】従ってこのボルト固定構造によれば、固定
ナット17とナット15とによるガセットプレート取付
部の挟み付けによる固定を行わない状態において、ボル
ト11のトラス主材1に対する上下左右方向位置を調整
でき、ボルト11をナット15に対して回転させてナッ
ト15のボルト11に対するボルト軸芯方向位置を変更
することにより、ボルト11のガセットプレート取付部
からの突出量、つまり、出入りを調整することができ
る。そして、ライナー22を設けてあるから、ボルト1
1と孔14の下線とにレベル差がある場合であっても、
ボルト11の上下方向の位置ずれを招くことなく、ボル
ト11に掛かる荷重の支持を確実に行える。しかも、孔
14の下縁及びセット状態のライナー22のボルト受け
面が水平に位置するから、ボルト11の上下方向位置の
調整を行って、そのボルト11を孔14の下縁やライナ
ー22のボルト受け面上に載せた後にそのボルト11の
左右方向位置を調整することにより、その左右方向位置
の調整に伴う上下方向位置の変化を回避して、調整作業
を迅速に行える。
【0035】上記ボルト固定構造の組み込み要領を説明
すると、ナット15の溝20内に係合部19を嵌め込む
ようにナット15をワッシャー21とともに凹部16に
収容される状態に操作保持し、その状態でボルト11を
孔14にガセットプレート2とは反対側から貫通させ
て、ワッシャー21に挿入しナット15に螺合させ、ボ
ルト11の位置調整を行うとともに、必要ならばライナ
ー22をセットし、その後、ワッシャー21を入れ、ボ
ルト11に固定ナット17を螺合させて、ボルト11を
固定する。なお、ナット15及びワッシャー21の凹部
16への収容操作は、先ずナット15を、溝20に係合
部19を嵌め込むように収容し、次いでワッシャー21
を収容する手順で行うが、ナット15を収容した状態に
おいてナット15とトラス主材1との間にワッシャー2
1の軸芯方向長さよりも大きいスペースを確保してワッ
シャー21の収容を行い易くする上で、図示するよう
に、溝20を係合部19の先端に当たらない深さに構成
しておくことが好ましい。また、トラス主材1が壁面面
外方向に傾いていることなどによって、ボルト11がガ
ラス板Aに対して所定の姿勢にないときには、ボルト1
1のナット取付端部を上下に振ってボルト11がガラス
板Aに対する所定の姿勢になるように調整する。この場
合、ボルト11は、固定ナット17寄りの孔14bの下
縁にのみ直接又はライナー22を介して間接的に支持さ
れることになるが、固定ナット17の締めつけ及び孔1
4bの下縁による支持だけでボルト11を十分確実に支
持させることができるときには、そのままで良く、他
方、支持を一層確実に行うときには、ライナー22とし
て、ナット15寄りの孔14aでのボルト受け面のレベ
ルが固定ナット17寄りの孔14bでのボルト受け面の
レベルよりも高いものを用いると良い。つまり、ライナ
ー22として、ボルト11の傾きにも対応したものを用
意しておくことが好ましい。
【0036】〔別実施例〕上記実施例では、ガラスカー
テンウォールのマリオンBを示したが、マリオンBとし
ては、壁面構成材をガラス板でなく金属版やプレキャス
トコンクリート版などから構成したカーテンウォールの
マリオンであっても良い。
【0037】上記実施例では、トラス主材1として、丸
パイプを示したが、トラス主材1は、角パイプ、H鋼、
アングルなどであっても良い。
【0038】上記実施例では、支持用構造材Bとしてマ
リオン、つまり、上下方向の向きに設置されるものを示
したが、支持用構造材Bとしては、水平姿勢に位置して
天井材や天井設置物などを支持するものであっても良
い。
【0039】上記実施例では、トラス主材1が1本の支
持用構造材Bを示したが、支持用構造材Bとしては、ト
ラス主材1が2本のものや、3本や4本の立体構造のも
のであっても良い。
【0040】上記実施例では、抜け止め15としてナッ
トを示したが、抜け止め15はボルト11に固着したも
の、つまり、ボルト11と一体のものであっても良い。
【0041】上記実施例では、抜け止め15に回り止め
部18を形成したが、本発明は、回り止め部18を設け
ずに実施しても良い。
【0042】上記実施例では、ライナー22を設けた
が、ライナー22を設けずに実施しても良い。
【0043】上記実施例では、ライナー22として、主
体22aと厚さの異なる複数の調整板22bとからな
り、調整板22bを選択使用することにより、ボルト受
け面の下縁からのレベルを調整するように構成したが、
調整板22bとして厚さが等しいものを設け、調整板2
2bの使用枚数を調整することにより、ボルト受け面の
孔14下縁からのレベルを調整するように構成しても良
く、また、ライナー22として主体22aのみからなる
ものを設け、その主体22aとして、トラス主材1への
セット状態においてボルト受け面の下縁からのレベルが
異なる複数のものを用意し、それらを選択使用すること
によりボルト受け面のレベルを調整するようにしても良
い。
【0044】上記実施例では、ガセットプレート2を係
合部19としたが、係合部19は、ガセットプレート取
付部に別途部材を取り付けることで構成しても良い。
【0045】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラスカーテンウォール要部の斜視図
【図2】ガラスカーテンウォールの縦断面図
【図3】ボルト固定構造を示す切り欠き側面図
【図4】ボルト固定構造を示す切り欠き平面図
【図5】要部の分解斜視図
【図6】要部の縦断正面図
【図7】調整動作を示す要部の横断平面図
【図8】調整動作を示す要部の縦断側面図
【図9】調整動作を示す要部の縦断側面図
【図10】従来の技術を示す横断平面図
【図11】従来の技術を示す横断平面図
【符号の説明】
1 トラス主材 2 ガセットプレート 6 斜材 11 ボルト 14 孔 15 抜け止め(ナット) 17 固定ナット 18 回り止め 19 係合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭49−5931(JP,U) 実開 平5−81418(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/58 E04B 2/96

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラス主材(1)に、斜材(6)を接合
    するためのガセットプレート(2)を固着し、前記トラ
    ス主材(1)のガセットプレート取付部に、支持対象物
    取付用のボルト(11)を、ガセットプレート(2)と
    は反対方向に突出する状態に固定してある支持用構造材
    において、前記トラス主材(1)のガセットプレート取
    付部に、ボルト(11)のボルト軸芯に直交する面内方
    向での位置変更を許容する状態でボルト(11)を貫通
    させるための孔(14)を形成し、前記ボルト(11)
    の端部に、孔(14)を貫通する状態においてボルト
    (11)の突出側への孔(14)からの抜けを防止する
    ための抜け止め(15)を設け、前記ガセットプレート
    (2)に、孔(14)を貫通する状態のボルト(11)
    の抜け止め(15)付き端部を、それの前記の面内方向
    での位置変更を許容する状態で収容する凹部(16)を
    形成し、前記抜け止め(15)とでトラス主材(1)を
    挟み付けてボルト(11)をトラス主材(1)に回り止
    め状態に固定するための固定ナット(17)をボルト
    (11)に螺合させてある支持用構造材のボルト固定構
    造。
  2. 【請求項2】 抜け止め(15)としてボルト(11)
    に螺合するナットを設け、そのナット(11)の面内方
    向での位置変更を許容する状態でガセットプレート取付
    部に形成した係合部(19)に当接することによりその
    ナット(15)を回り止めする回り止め部(18)をナ
    ット(15)に設けてある請求項1記載の支持用構造材
    のボルト固定構造。
  3. 【請求項3】 前記係合部(19)がガセットプレート
    (2)である請求項2記載の支持用構造材のボルト固定
    構造。
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