JP3314032B2 - 処理装置 - Google Patents

処理装置

Info

Publication number
JP3314032B2
JP3314032B2 JP13431298A JP13431298A JP3314032B2 JP 3314032 B2 JP3314032 B2 JP 3314032B2 JP 13431298 A JP13431298 A JP 13431298A JP 13431298 A JP13431298 A JP 13431298A JP 3314032 B2 JP3314032 B2 JP 3314032B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
processing
processing body
unit
wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13431298A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11309423A (ja
Inventor
明 石原
和善 難波
昭 米水
高典 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP13431298A priority Critical patent/JP3314032B2/ja
Priority to US09/299,628 priority patent/US6178580B1/en
Priority to TW088106768A priority patent/TW414926B/zh
Publication of JPH11309423A publication Critical patent/JPH11309423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3314032B2 publication Critical patent/JP3314032B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67017Apparatus for fluid treatment
    • H01L21/67028Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like
    • H01L21/6704Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like for wet cleaning or washing
    • H01L21/67046Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like for wet cleaning or washing using mainly scrubbing means, e.g. brushes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,例えば半導体ウ
ェハやLCD用ガラス板等の基板を処理する処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に,半導体デバイスの製造工程にお
いては,例えば半導体ウェハ(以下,「ウェハ」とい
う。)の表面に付着したパーティクル,有機汚染物,金
属不純物等のコンタミネーションを除去するために洗浄
処理システムが使用されている。その中の一つとして枚
葉式の洗浄処理システムには,一般にスピン型の処理装
置が備えられている。
【0003】この処理装置には,例えば,特開平8−2
43518号等に開示されている,スクラブ洗浄処理を
行う処理装置が知られている。このスクラブ洗浄処理
は,ウェハの表面にブラシやスポンジ等の部材を具備す
る処理体を回転させながら接触させて,ウェハの表面に
付着したパーティクル等をこすり落とすものである。こ
の従来の処理装置は,昇降及び回動自在なアーム部材を
備え,このアーム部材の先端部に,種々の動力源(エア
シリンダ又はアクチュエータ等)を設けている。この動
力源の下方に,昇降及び回転自在なシャフトを配置し,
このシャフトの下端部に処理体を取り付けている。
【0004】そして,動力源の昇降稼働により,シャフ
トに上下方向の推力を付与し,この推力が処理体に働
き,処理体がウェハの表面を押圧する構成になってい
る。この処理体に働く推力と処理体の自重との総和が,
処理体によってウェハの表面に加わる接触圧(単位面積
当たりの圧力)となる。ウェハの表面を良好に洗浄処理
するためには,この接触圧を所定の設定値内で制御する
ことや,処理体を所定の回転数で回転させるが大切であ
る。
【0005】また,従来の処理装置において,処理体の
回転を制御する回転手段は,以下のような構成になって
いる。即ち,シャフトから離れた位置,例えばアーム部
材の基端部にモータを設け,このモータに回転自在に固
着された駆動プーリを配置し,シャフトの上部近傍に従
動プーリを固着し,これら駆動プーリと従動プーリとの
間にベルトとを巻回する。そして,モータが回転稼働す
ると,その回転駆動はベルトからシャフトへ伝達され,
処理体は回転する構成になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
処理装置では,ベルトやプーリ等の伝達部品を有した回
転機構の設置スペースは,アーム部材の先端部から基端
部にまでに渡っており,アーム部材の構成が複雑化,大
型化する。また,ベルトを駆動プーリと従動プーリとの
間で回すと,ベルトとプーリ同士が擦れ合い発塵する。
この発塵が周囲に拡散すれば,ウェハに対してパーティ
クル付着の原因となり,洗浄処理の効率が低下してしま
う。
【0007】さらに,従来の処理装置では,従動プーリ
を介してベルトの張力がシャフトにかかり,シャフトの
昇降及び回転動作に悪影響を及ぼす場合があった。ま
た,時としてベルトの緩みによる伝達損失が発生する場
合もあった。従って,洗浄処理中において,シャフトの
動作が不安定になる場合があり,処理体の接触圧及び回
転の制御は,必ずしも容易ではなかった。
【0008】従って,本発明の目的は,回転手段からの
回転駆動を処理体に伝達する仕組みを簡単にし,処理体
の回転を容易に制御できると共に,処理体の接触圧を円
滑に制御できる処理装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに,本発明にあっては,基板の表面に接触する処理体
と,基板に対して前記処理体を押圧させる押圧手段と,
前記処理体を回転させる回転手段と,前記処理体を支持
するアーム部材とを備えた処理装置において,前記押圧
手段は,磁場を発生する垂直に設けられた磁場発生体
と,前記磁場発生体の周囲に取り付けられ,電流を流す
ことにより前記磁場発生体との間に発生する電磁気的な
作用によって前記磁場発生体に沿って昇降移動する昇降
コイルと,前記昇降コイルに固定された昇降体と,前記
昇降体と一体的に昇降移動する軸部材とを備え,前記軸
部材の下端部に前記処理体が取り付けられ,前記磁場発
生体が,極性の異なる磁石を交互に配置した磁石群から
構成されていることを特徴とする。
【0010】本発明の処理装置によれば,押圧手段と回
転手段とをユニット化したものを,アーム部材に取り付
ける。これに対し,従来では,アーム部材において,こ
れら押圧手段の動力源と回転手段の動力源とをお互いに
離して配置し,アーム部材全体に渡って,処理体を昇降
及び回転させるための仕組みを組み立てていた。従っ
て,従来に比べアーム部材の構成が簡単かつ小型なもと
なり,処理装置にかかる構成部品の減少や組立作業の負
担軽減化が可能となる。
【0011】前記ユニット及び前記処理体を前記アーム
部材の先端部に配置することことが好ましい。かかる構
成によれば,ユニット及び処理体を共にアーム部材の先
端部に配置し,回転手段からの回転駆動を直接的に処理
体に伝達する。これにより,回転手段と処理体の間にベ
ルトやプーリ等の伝達部品を設ける必要がなくなり,従
来のような伝達部品同士の摩擦による発塵が基板の表面
に付着することがない。また,ベルトの張りや緩みとい
った悪影響も,除去される。
【0012】前記ユニット内の雰囲気を排気する排気機
構を前記ユニットに接続するのがよい。かかる構成によ
れば,押圧手段及び回転手段が稼働し発塵しても,この
発塵はユニット内から排気される。これにより,発塵が
基板の表面に付着することがない。
【0013】また,基板の表面に接触する処理体と,基
板に対して前記処理体を押圧させる押圧手段と,前記処
理体を回転させる回転手段と,前記処理体を支持するア
ーム部材とを備えた処理装置において,前記押圧手段に
よって,前記処理体と前記回転手段とを一体的に昇降移
させる。
【0014】これにより,回転手段の動力源と押圧手段
の動力源とをお互いに接近した状態で配置できる。従っ
て,従来に比べアーム部材の構成が簡単かつ小型なもと
なり,処理装置にかかる構成部品の減少や組立作業の負
担軽減化が可能となる。
【0015】前記押圧手段は,前記処理体に働く推力を
制御できる構成であることや,処理体の高さを制御でき
る構成であることが好ましい。かかる構成によれば,い
ずれの場合においても,前記押圧手段は,処理体の接触
圧を所定の設定値になるように制御できる。なお,押圧
手段を,処理体の高さ及び接触圧の両方を制御できるよ
うに構成してもよい。
【0016】前記押圧手段は,電磁的な作用によって制
御を行う構成であることが好ましい。具体的な構成は,
前記押圧手段は,磁場を発生する垂直に設けられた磁場
発生体と,前記磁場発生体の周囲に取り付けられ,電流
を流すことにより磁場発生体との間に発生する電磁気的
な作用によって前記磁場発生体に沿って昇降移動する昇
降コイルと,前記昇降コイルに固定された昇降体と,前
記昇降体と一体となって昇降移動する軸部材とを備え,
前記軸部材の下端部に前記処理体を取り付けるのがよ
い。
【0017】昇降コイルに電流を流し,磁場発生体と昇
降コイルとの間で発生する電磁的な作用により,昇降コ
イル及び昇降体を一体的に昇降移動させる。これに伴
い,軸部材に上下方向の推力を付与し,この推力が処理
体に働き,処理体の接触圧を制御する。ここで,処理体
の接触圧を制御する軸部材の推力を,昇降コイルに流さ
れる電流の強弱に基づいて自在に制御する。そうすれ
ば,処理体に働く推力の強弱の早い切換や微調整が可能
となる。
【0018】前記磁場発生体が,極性の異なる磁石を交
互に配置した磁石群から構成されているのがよい。かか
る構成によれば,リニアモータカーの如く配置された磁
石単位で昇降コイルを昇降移動させる。これにより,処
理体の高さを正確に制御できる。ここで,所定の接触圧
を得るために必要な処理体の高さを予め算出しておけ
ば,処理の際に,所定の移動距離だけ昇降コイルを下降
移動させて処理体の高さを制御する。そして,処理体を
基板の表面に接触させ,所定の接触圧を基板の表面に加
える。
【0019】前記昇降体に前記軸部材を貫通させ,前記
昇降体の上方に突出した前記軸部材の上端部に前記回転
手段を接続することが好ましい。かかる構成によれば,
回転手段からの回転駆動を直接的に処理体に伝達し,ベ
ルトの張りや緩みといった悪影響は,除去される。
た,前記昇降体の昇降移動を支持するスライド機構を前
記ユニットに設けるのがよい。かかる構成によれば,昇
降体の昇降移動を安定して行える。
【0020】また本発明は,基板の表面に接触する処理
体と,前記処理体の昇降及び回転動作を支持する軸部材
とを備えた処理装置において,第1の磁場発生機構に発
生した磁場によって所定の高さの範囲内に保持される第
1の磁石を前記軸部材に固定すると共に,第2の磁場発
生機構に発生した磁場によって昇降移動する上部と下部
で極性が異なる第2の磁石を前記軸部材に固定したこと
を特徴とする。
【0021】この処理装置によれば,処理体の高さと処
理体に働く推力との両方を制御できる。まず,処理体の
高さを制御する際には,処理体の自重を越える保持力
が,第1の磁石に働くように,第1の磁場発生機構が磁
場を発生し,第1の磁石を所定の高さに保持する。第2
の磁場発生機構が磁場を発生し,第2の磁石に下向きの
推力を働かせ,支持部材を所定の距離だけ下降移動させ
る。その後,第1の磁石が所定の高さの範囲内に保持さ
れると共に,第2の磁場発生機構によって第2の磁石に
も保持力が働く。こうして,処理体の高さが決まり,処
理体は所定の接触圧を基板に加えることになる。
【0022】この場合,処理体を所定の高さに確実に固
定できるか否かは,第1の磁石,第2の磁石に働く保持
力の相互作用によって決定される。即ち,第1の磁石,
第2の磁石に働く保持力が,ほぼ処理体の自重と等しけ
れば,支持部材が,スプリング機能を有することにな
る。このような場合には,例えば基板の裏面に対して,
処理体を低速回転で接触させて,処理体が受ける反動や
振動を,支持部材が吸収して,処理を行うことが好まし
い。一方,第1の磁石及び第2の磁石に働く保持力が,
処理体の自重を十分に越えるようになれば,処理体の接
触圧を所定の値に維持しながら,所定の高さに処理体を
確実に固定できる。このような場合には,例えば基板の
表面に対して,処理体を高速回転で接触させて,処理体
の高さを微動だせずに,処理を行うことが好ましい。ま
た,処理体の接触圧は,第1の磁場発生機構による磁場
強度と第2の磁場発生機構による磁場強度との関係に依
存する。例えば,第1の磁場発生機構による磁場強度に
対して,相対的に第2の磁場発生機構による磁場強度が
強くなれば,支持部材の下向きの移動距離が伸びて,処
理体が押し下げられることになり,処理体の接触圧が大
きくなっていく。こうして,処理の目的や用途に合わせ
て,第1の磁場発生機構と第2の磁場発生機構とを自在
に調整すれば,良好な処理を行うことが可能となる。
【0023】また,第2の磁場発生機構によって第2の
磁石を昇降移動させれば,第2の磁石を介して支持部材
に働く上下方向の推力を微調整することが可能となり,
処理体に働く推力を自在に制御できるようになる。
【0024】この処理装置において,前記第1の磁場発
生機構に発生した交番磁界によって前記第1の磁石に回
転力を付与できるように構成してもよいし,前記処理体
を回転させる回転手段を前記支持部材に設けるようにし
てもよい。いずれの構成においても,処理体を回転させ
ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態を,基板の一例としてウェハの表面を洗浄処理するよ
うに構成された表面処理装置に基づいて説明する。図1
は,本実施の形態にかかる表面処理装置7を組み込んだ
洗浄処理システム1の斜視図である。洗浄処理システム
1は,キャリアC単位でウェハWを搬入し,ウェハWを
一枚ずつ洗浄,乾燥を行い,キャリア単位でウェハWを
搬出するように構成されている。
【0026】この洗浄処理システム1には,ウェハWを
収納したキャリアCを4個分載置できる載置部2が設け
られている。洗浄処理システム1の中央には,載置部2
に載置されたキャリアCから処理工程前のウェハWを一
枚ずつ取り出し,また,処理工程後のウェハWをキャリ
アCに収納する取出収納アーム3が配置されている。こ
の取出収納アーム3の背部には,取出収納アーム3との
間でウェハWの授受を行う搬送機構である搬送アーム4
が待機している。搬送アーム4は,洗浄処理システム1
の中央に設けられた搬送路6に沿って移動可能に設けら
れている。搬送路6の両側には,各種の処理装置が配置
されている。具体的には,搬送路6の一方の側方には,
例えばウェハWの表面を洗浄するための表面処理装置7
と,ウェハWの裏面を洗浄するための裏面処理装置8と
が並んで配置されている。また,搬送路6の他方の側方
には,加熱装置9が4基積み重ねて設けられている。こ
の加熱装置9は,ウェハWを加熱して乾燥させるための
手段である。この加熱装置9に隣接して2基のウェハ反
転装置10が積み重ねて設けられている。
【0027】ここで,表面処理装置7の構成について説
明する。図2は,表面処理装置7の内部構造の平面図で
あり,図3は,その側面図である。ケース20のほぼ中
央に,ウェハWを水平に吸着保持した状態でモータ21
によって回転するスピンチャック22と,このスピンチ
ャック22及びウェハWを包囲しウェハWの表面に供給
した処理液等が周囲に飛び散ることを防止するカップ2
3とを備えている。そして,ケース20の一側近傍に,
ウェハWの表面に処理体24接触させて洗浄するスクラ
ブ洗浄機25が配置されている。
【0028】このスクラブ洗浄機25のアーム部材26
を動作させる機構を以下に述べると,先ず,図4に示す
ように,前述ケース20の基台30の下面に,ブラケッ
ト31が固定され,このブラケット31にシリンダ32
が取り付けられている。このシリンダ32のロッド33
は,モータ34及び軸受35を上面に配置している支持
板36を支持している。モータ34の回転は,ベルト3
7を介して,軸受35に伝達されるようになっている。
【0029】軸受35のシャフト38の上部は,基台3
0を遊貫して支持柱39の下端部が取り付けられ,この
支持柱39の上端部は,アーム部材26の基端部に固着
されている。これらシャフト38,支持柱39の外周
は,アーム部材26の基端部下面に取り付けられた筒状
のカバー40で覆われ,このカバー40の内周下端部に
は,基台30に固定された筒状のカバー41が位置して
いる。こうして,シリンダ31の昇降稼働は,ロッド3
3から支持柱39に伝わってアーム部材26を昇降移動
(図4中の往復矢印Aの方向)させ,モータ34の稼働
は,軸受35から支持柱39に伝わってアーム部材26
を回動移動(図4中の往復回動矢印Bの方向)させる構
成になっている。
【0030】図5に示すように,アーム部材26は,フ
レーム26aと,カバー26bとを有している。ここ
で,アーム部材26の基端部には,アーム部材26の先
端部に配置されいている処理体24を回転させるため
に,従来であれば備えられているはずの,モータ及びモ
ータの回転駆動を処理体24に伝達する従動プーリ及び
ベルト等から成る複雑な伝達部品が設けれていない。即
ち,アーム部材26は,少なくとも基端部から中央部ま
でが中空に形成されている。従って,スクラブ洗浄機2
5の稼働中,アーム部材26内では,伝達部品同士の摩
擦による発塵が存在しない。
【0031】そして,アーム部材26の先端部には,フ
レーム26a上に固定され,カバー26bから突き出て
いる単体のユニット42のみが配置されている。このよ
うに,アーム部材26内部の構造は,極めて簡単で小型
なものとなっており,アーム部材26の製造は,フレー
ム26aと,カバー26bと,ユニット42を組み合わ
せるだけでほぼ済むようになっている。
【0032】図6は,ユニット42内の縦断面図であ
り,図7は,図6中のE−E線縦断面図である。図6に
示すように,ユニット42内に,処理体24を上下方向
に移動させる押圧手段45を備えている。押圧手段45
の構成について説明すると,ユニット42の一方側に磁
界を発生させる磁場発生体46を,ユニット42の底面
に固定された台47上に垂直に設けている。この磁場発
生体46の周囲には,昇降コイル48が取り付けられて
おり,この昇降コイル48は,磁場発生体46に沿って
昇降移動できるようになっている。昇降コイル48を昇
降移動させる仕組みは,昇降コイル48に電流を流すこ
とにより,磁場発生体46と昇降コイル48との間に発
生する電磁的な作用を利用したものである。
【0033】図8に示すように,昇降コイル48には,
電源制御部49が接続され,電源制御部49から昇降コ
イル48に電流を流すようになっている。この電源制御
部49は,状況に応じて流す電流の向きや強弱を変える
ことができるので,昇降コイル48の上下方向の推力を
自在に制御できる構成になっている。
【0034】図9は,電源制御部49が昇降コイル48
に電流を流す際の仕組みを説明する回路図であるが,そ
の仕組みを説明すると,まず,図2及び図3に示すよう
に,ウェハWから離れた位置で処理体24の接触圧を測
定する測定センサ50を設ける。この場合,図3に示す
ように,測定センサ50の測定面の高さが,スピンチャ
ック22に保持されたウェハWの表面の高さと等しくな
るように設定し,実際にウェハWの表面に処理体24が
接触する際の状況を忠実に再現するのがよい。そして,
洗浄処理以外でスクラブ洗浄機25が待機している時
に,測定センサ50に処理体24を接触させて,その接
触圧を測定する。この測定結果に基づき,処理体24の
接触圧が所定の設定値に達するために必要な電流のデー
タを電源制御部49に記憶させる。そして,実際のスク
ラブ洗浄処理の段階になれば,電源制御部49が,この
記憶したデータに基づいて所定の電流を昇降コイル48
に流すようになっている。
【0035】さらに,昇降コイル48の一端部には昇降
体51が固定されている。図7に示すように,この昇降
体51の裏面は,ユニット42に固定されたボールスラ
イダ機構52に接触しており,昇降体51は,ボールス
ライダ機構52に沿って昇降移動するようになってい
る。ボールスライダ機構52は,昇降体51の昇降移動
を安定させるガイドの機能を有している。
【0036】ユニット42内の雰囲気を排気する排気管
路53をユニット42の上面に接続している。ユニット
42内の発塵は,排気管路53によって装置外に排気さ
れ,周囲に拡散することはない。
【0037】昇降体51と一体となって昇降移動するシ
ャフト55は,回転可能な状態で昇降体51内部を貫通
し,昇降体51を介して昇降コイル48と一体的に昇降
するようになっている。シャフト55の下方部は,ユニ
ット42の底部及び基台30を貫通し,アーム部材26
の下方に突出している。シャフト55の突出外周部に
は,上端をアーム部材26に固定された防護カバー56
が配置されている。そして,シャフト55の下端部に
は,取付具57介して,処理体24が着脱自在に取り付
けられている。そして,シャフト55の昇降移動に伴
い,処理体24は,上下方向(図5中の往復矢印Cの方
向)に昇降移動するようになっている。この場合,洗浄
処理の種類によって,昇降コイル48の下降稼働によ
り,シャフト55に下向きの推力を付与し,処理体24
の自重とシャフト55によって処理体24に働く推力と
の和が,所定の接触圧になる場合と,ウェハWの表面か
ら処理体24を離れさせない程度で,昇降コイル48の
上昇稼働により,シャフト55に上向きの推力を付与
し,処理体24の自重とシャフト55によって処理体2
4に働くの推力との差が,例えば60gf以下の所定の
接触圧になる場合とを適宜に使い分けている。
【0038】処理体24は,その下面にウェハWの表面
を綺麗に洗浄処理すべくブラシやスポンジ等の部材58
を具備している。洗浄対象によって,部材58を,適宜
毛足の硬いナイロンブラシなどの硬質ブラシや,毛足の
柔らかい,例えばモヘアブラシなどの軟質ブラシを選択
することが可能である。
【0039】一方,シャフト55の上部は,昇降体51
の上端から突出し,シャフト55のの上端には,ブラケ
ット60によって支持されたモータ61の回転軸(図示
せず)が接続されている。ここで,モータ61の回転駆
動は,従来のようにベルトやプーリなどを介さずに,直
接にシャフトを55に伝達され,処理体24を回転(図
5中の往復回動矢印Dの方向)させるようになってい
る。従って,ベルトの緩みなどの外乱要素による影響が
全くなく,処理体24の回転制御を容易に行える構成に
なっている。なお,モータ61の端子63に接続された
配線64は,モータ61を稼働させるために電力を供給
するものであるが,モータ61及び昇降体51の昇降移
動の邪魔にならないように,ユニット42内の上方に巻
束ねられている。
【0040】その他,表面処理装置7には,スピンチャ
ック22を挟んでスクラブ洗浄機25と対称位置に,図
2中のθ’方向に往復自在な純水供給ノズル70が配置
されている。
【0041】次に,以上のように構成された表面処理装
置7を備えた洗浄処理システム1において行われるウェ
ハWの処理を説明する。まず,図示しない搬送ロボット
が未だ洗浄されていないウェハWを例えば25枚ずつ収
納したキャリアCを載置部2に載置する。そして,この
載置部2に載置されたキャリアCから一枚ずつウェハW
が取り出され,取出搬入アーム3を介して搬送アーム4
に受け渡される。そして,表面処理装置7及び裏面処理
装置8を用いて,ウェハWを一枚ずつ洗浄処理し,ウェ
ハWの表裏面に付着している有機汚染物質,パーティク
ル等を除去する。そして,ウェハWを,加熱装置9で加
熱して乾燥させる。所定の処理工程が終了したウェハW
は,搬送アーム4から取出収納アーム3に受け渡され,
再びキャリアCに収納される。
【0042】ここで,表面処理装置7での洗浄処理の工
程について説明する。まず,表面処理装置7にウェハW
が搬入され,スピンチャック22にウェハWが保持され
スピンチャック22の回転が開始する。そして,図2の
待機状態にあったスクラブ洗浄機25において,シリン
ダ32及びモータ34の稼働によって,アーム部材26
を旋回させ,処理体24をウェハWの上方,例えばウェ
ハWの中心付近にまで移動させる。なお,スピンチャッ
ク22以外の保持手段として,ウェハWの周縁部を爪や
リングを用いて保持するメカニカルチャックを用いて,
ウェハWを水平に保持するようにしてもよい。
【0043】そして,モータ61の回転稼働によって処
理体24を所定の回転数で回転させた後に,シリンダ3
2の稼働によって,処理体24を下降移動させる。昇降
コイル48に電流を流し,磁場発生体46と昇降コイル
48との間で発生する電磁的な作用により,処理体24
をウェハWの表面に接触させる。そして,例えば,シャ
フト55に上方向の推力を付与して処理体24の接触圧
を制御し,ウェハWの表面に,60gf以下の所定の接
触圧(単位面積当たりの圧力)を加える。この状態で,
モータ34の稼働によって,アーム部材26を少なくと
もウェハWの中心から周縁部まで回動させて,ウェハW
の表面を均一に洗浄処理する。一方,純水供給ノズル7
0もウェハWの上方に移動し,純水をウェハWの表面に
供給する。なお,洗浄処理の対象となるウェハWの種類
によっては,処理体24を回転させないで,静止した状
態でウェハWの表面に接触させてスクラブ洗浄処理を行
ってもよい。
【0044】この場合,予め押圧手段45とモータ61
とがユニット化したユニット42が,アーム部材26に
取り付けられている。これに対し,従来では,これら押
圧手段45とモータ61とをお互いに離して配置し,ア
ーム部材26全体に渡って,処理体24を昇降及び回転
させる仕組みを組み立てていた。さらに,モータ61と
処理体24とをシャフト55を介して一体になるように
構成し,これを押圧手段45によって昇降移動させてい
る。これにより,モータ61と磁場発生体46及び昇降
コイル48とをお互いに接近した状態で配置できる。従
って,従来に比べアーム部材26の構成が簡単かつ小型
なもとなり,構成部品の減少や組立作業の負担軽減化が
可能となっている。
【0045】ここで,ユニット42及び処理体24を共
にアーム部材26の先端部に配置し,モータ61からの
回転駆動を直接的に処理体24に伝達する。これによ
り,モータ61と処理体24の間にベルトやプーリ等の
伝達部品を設ける必要がなくなり,従来のような伝達部
品同士の摩擦による発塵が,ウェハWの表面に付着する
ことがない。また,シャフト55からベルトの張りや緩
みといった悪影響は,除去されている。従って,処理体
24の回転を容易に制御することができる。
【0046】処理体24の接触圧を制御するシャフト5
5の推力を,昇降コイル48に流される電流の強弱に基
づいて自在に制御する。即ち,電流を早く変化させれ
ば,昇降コイル48の推力も早く変化する。これによ
り,シャフト55を介して処理体24に働く推力の強弱
も早く切り換えることができる。また,電流は連続的な
変化が可能なため,昇降コイル48の推力の微調整も容
易に行える。これにより,シャフト55を介して処理体
24に働く推力を微調整できる。従って,処理体24の
接触圧を円滑に制御することができ,洗浄処理の種類や
状況に応じて,所定の接触圧を適宜安定して得ることが
できる。こうして,以上のような押圧手段45とモータ
61とを備えたユニット42では,初期の設定時やメン
テナンス時に,接触圧の調整に優れている。
【0047】所定の時間が経過後,スクラブ洗浄及び純
水洗浄が共に終了する。シリンダ32及びモータ34の
稼働によって旋回退避させる。そして,純水供給ノズル
70もウェハWの表面から旋回退避させ元の状態に戻
す。以後,表面処理装置7には,次々と新たなウェハW
が搬入され,同様の洗浄処理が連続して繰り返されてい
く。こうして,25枚のウェハWに対して所定の処理工
程が終了し,キャリアCに処理済みのウェハWが25枚
収納されると,キャリアC単位で洗浄処理システム1外
に搬出される。
【0048】かくして,本実施の形態の表面処理装置7
によれば,押圧手段45とモータ61とを設けたユニッ
ト42を,アーム部材26の先端部に配置することによ
り,アーム部材26の構成が簡単かつ小型になり,伝達
部品が存在することにより発生していた種々の問題点を
解決できる。即ち,表面処理装置7にかかる構成部品の
減少や組立作業の負担軽減化が可能となると共に,パー
ティクル付着による歩留まり低下を防止し,処理体24
の回転を容易に制御することができる。また,押圧手段
45は,電磁的な作用によってシャフト55の推力を制
御するので,処理体24の接触圧を円滑に制御すること
ができる。従って,このように押圧手段45とモータ6
1とをユニット化すれば,所定の接触圧を適宜安定して
得ることができ,洗浄処理の信頼性の向上や優れたメン
テナンス性を実現できる。
【0049】なお,本実施の形態の一例について説明し
たが,本発明はこの例に限定されず種々の様態を採りう
るものである。例えば,図10に示すように,磁場発生
体75が,極性の異なる磁石76を交互に配置した磁石
群から構成されているのもよい。かかる構成によれば,
リニアモータカーの如く配置された磁石76の縦幅単位
に昇降コイル48を昇降移動させる。これにより,処理
体24の高さを磁石76の縦幅単位で正確に制御するこ
とができる。
【0050】この場合,先に説明した磁場発生体46の
時と同様に,図9に示すように,電源制御部49に測定
センサ50を接続するのがよい。即ち,スクラブ洗浄機
25が待機している時に,スピンチャック22に保持さ
れたウェハWの表面の高さと等しくなるように設定され
た測定センサ50の測定面に,処理体24を接触させ
る。そして,測定センサ50に所定の接触圧が加わるよ
うに,シャフト55を下降移動させる。所定の接触圧に
なった時の処理体24の高さを実際のスクラブ洗浄処理
の際にも再現できるように,昇降コイル48を移動距離
lだけ下降移動させるのに必要な電流のデータを電源制
御部49に記憶させる。実際のスクラブ洗浄処理の段階
になれば,この電源制御部49が,この記憶したデータ
に基づいて移動距離lだけ昇降コイル48を下降移動さ
せて,処理体24の高さを制御する。そして,処理体2
4をウェハWの表面に接触させ,所定の接触圧をウェハ
Wの表面に加える。こうして,処理体24の接触圧を円
滑に制御できるようになっている。
【0051】次に,図11に示すように,第2の実施の
形態として,一つの表面処理装置79において,電磁的
な作用によって,処理体の高さと処理体に働く推力との
両方を制御できるように構成した場合について説明す
る。ウェハWの表面に接触する処理体24と,処理体2
4の昇降及び回転動作を支持するシャフト80とを備え
た表面処理装置79において,第1の固定子巻線81
a,81b,81c,81dによって発生した磁場によ
って保持力が働く第1の永久磁石82a,82b,82
c,82dと,第2の固定子巻線83a,83b,83
c,83dによって発生した磁場によって上下方向の推
力が働く第2の永久磁石84a,84b,84c,84
dとをシャフト80に設けている。なお,先に説明した
表面処理装置7に設けられた構成要素において,同一の
機能及び構成を有するものについては,同符号を付する
ことにより,重複説明を省略することにする。
【0052】図12は,F−F線横断面図であり,図1
2に示すように,第1の永久磁石82a〜82dは,シ
ャフト80を中心にして90゜の間隔を空けて,その外
周面に固定して取り付けている。図12の例では,第1
の固定子巻線81aと第1の永久磁石82aとが対面
し,第1の固定子巻線81bと第1の永久磁石82bと
が対面し,第1の固定子巻線81cと第1の永久磁石8
2cとが対面し,第1の固定子巻線81dと第1の永久
磁石82dとが対面している。図11に示すように,第
1の固定子巻線81a〜81dには電源制御部85が接
続されており,この電源制御部85から電流が流れるこ
とにより,第1の固定子巻線81a〜81dは磁場を発
生させることができる。ここで,対面している第1の永
久磁石82a〜82dと第1の固定子巻線81a〜81
dとの極性が異なれば引力が生じ,所定の高さの範囲内
で,第1の永久磁石82a〜82dを保持しようとする
保持力が働くことになる。そして,電源制御部85を調
整することにより,電流の強弱を変化させて,第1の固
定子巻線81a〜81dによる磁場を調整すれば,第1
の永久磁石82a〜82dに働く保持力を自在に制御で
きるようになっている。
【0053】図13は,G−G線横断面図であり,図1
3に示すように,第2の永久磁石84a〜84dは,シ
ャフト80を中心にして90゜の間隔を空けて,その外
周面に固定して取り付けられている。図11に示すよう
に,第2の永久磁石磁84a〜84dは,側面視で略コ
字形状に形成されており,上部と下部では,極性が異な
る。図13の例では,第2の固定子巻線83aと第2の
永久磁石84aとが対面し,第2の固定子巻線83bと
第2の永久磁石84bとが対面し,第2の永久磁石84
cと第1の固定子巻線83cとが対面し,第2の固定子
巻線83dと第2の永久磁石84dとが対面している。
図11に示すように,第2の固定子巻線83a〜83d
には電源制御部86が接続され,この電源制御部86か
ら電流が流れることにより,第2の固定子巻線83a〜
83dは磁場を発生させることができる。
【0054】ここで,第2の永久磁石84a〜84dの
上部と第2の固定子巻線83a〜83d同士の極性が異
なれば引力が生じ,第2の永久磁石84a〜84dの下
部と第2の固定子巻線83a〜83d同士の極性が同じ
であれば反発力が生じ,これにより第2の永久磁石84
a〜84dに下向きの推力が働くようになっている。そ
して,第2の永久磁石84a〜84dに固定されたシャ
フト80は,移動距離mだけ下降移動した後に,第2の
永久磁石84a〜84dの上部と第2の固定子巻線83
a〜83dとの間の引力で,第1の永久磁石82a〜8
2dと同様に第2の永久磁石84a〜84dに保持力が
働くように構成されている。そして,電源制御部86を
調整することにより,電流の強弱を変化させて,第2の
固定子巻線83a〜83dによる磁場を調整すれば,第
2の永久磁石84a〜84dに働く下向きの推力を自在
に制御できるようになっている。さらに,図9に示すよ
うに,これら電源制御部85,86に測定センサ50を
接続するのがよい。
【0055】さらに,処理体24を回転は,第1の固定
子巻線81a〜81dによって交番磁界を発生させて,
第1の永久磁石82a〜82dに回転力を付与すること
により行うように構成する。このような電磁力を用い
て,処理体24を回転させることにより,構成部品の簡
素化等が可能となる。なお,シャフト80の上端部にモ
ータを取り付けて,モータ単独で,又はモータと第1の
永久磁石82a〜82dの回転力とを併用して処理体2
4を回転させるように構成してもよい。
【0056】以上のような構成において,スクラブ洗浄
処理を行う際に,処理体24の高さを制御して,処理体
24の接触圧を制御する場合について説明する。まず,
処理体24の自重Mgfを越える保持力が,第1の永久
磁石82a〜82dに働くように,電源制御部85から
電流が流れる。第1の固定子巻線81a〜81dは,磁
場を発生し,第1の永久磁石82a〜82dが所定の高
さに保持される。電源制御部86から電流が流れて第2
の固定子巻線83a〜83dが磁場を発生し,第2の永
久磁石84a〜84dに下向きの推力を働かせ,シャフ
ト80を移動距離mだけ下降移動させる。その後,第1
の永久磁石82a〜82dが所定の高さの範囲内に保持
されると共に,第2の固定子巻線83a〜83dによっ
て,第2の永久磁石84a〜84dに保持力が働く。こ
うして,処理体24の高さが決まり,処理体24は所定
の接触圧をウェハWの表面に加えることになる。この場
合,先に説明した磁場発生体75の時と同様に,上記測
定センサ50を用いて,所定の接触圧を得るための処理
体24の高さを予め算出等をしておけば,実際のスクラ
ブ洗浄処理の段階では,処理体24の接触圧を円滑に制
御できることが可能となる。
【0057】ここで,処理体24の接触圧の制御を,第
1の固定子巻線81a〜81d及び第2の固定子巻線8
3a〜83によって発生する磁場強度の観点から見れ
ば,図14に示すようになる。図14は,縦軸を第1の
固定子巻線81a〜81dの磁場によって出現する第1
の磁場強度[mG(ミリガウス)]とし,横軸を第2の
固定子巻線83a〜83dの磁場によって出現する第2
の磁場強度[mG]としている。図14中のグラフ線9
0,91,92は,処理体24の接触圧を0gf,60
gf,90gfに制御する場合における第1の磁場強度
と第2の磁場強度との関係をそれぞれ示したものであ
る。そして,第2の実施の形態では,処理体24の接触
圧の範囲を例えば60gf〜150gf内に収まるよう
に,グラフ線91とグラフ線92との間に挟まれた図中
斜線で示す領域93内で第1の磁場強度と第2の磁場強
度とを調整している。
【0058】処理体24を所定の高さに確実に固定でき
るか否かは,第1の永久磁石82a〜82d,第2の永
久磁石84a〜84dに働く保持力の相互作用によって
決定される。即ち,図14に示すように,第1の磁場強
度がB10以上とならなければ,第1の永久磁石82a〜
82dに働く保持力が処理体24の自重Mgf以上とな
らず,第1の永久磁石82a〜82dを保持することが
無理になっている。そして,図14中のグラフ線90,
91,92において,B10とB20の交点付近,B10とB
21の交点付近,B10とB22の交点付近では,いずれも第
1の永久磁石82a〜82dに働く保持力がほぼ処理体
24の自重Mgfと等しいため,シャフト80が,スプ
リング機能を有することになる。このような場合には,
例えばウェハWの裏面に対して,処理体24を低速回転
で接触させて,処理体24が受ける反動や振動を,シャ
フト80が吸収して,スクラブ洗浄処理を行うことが好
ましい。一方,これらグラフ線90,91,92のいず
れにおいても,線図に沿って,第1の固定子巻線81a
〜81d及び第2の固定子巻線83a〜83dの磁場強
度を増加させれば,第1の永久磁石82a〜82d,第
2の永久磁石84a〜84dに働く保持力が処理体24
の自重Mgfを十分に越えるようになり,処理体24の
接触圧を0gf,60gf又は150gfの状態に維持
しながら,所定の高さに処理体24を確実に固定でき
る。このような場合には,例えばウェハWの表面に対し
て,処理体24を高速回転で接触させて,処理体24の
高さを微動だせずに,スクラブ洗浄処理を行うことが好
ましい。
【0059】また,処理体24の接触圧は,第1の磁場
強度と第2の磁場強度との関係に依存する。図示の例で
は,グラフ線が右にシフトするほど,第1の磁場強度に
対して,相対的に第2の磁場強度が強くなっていく。そ
して,シャフト80の移動距離mが伸びて,処理体24
が押し下げられることになり,処理体24の接触圧が大
きくなっていく。こうして,領域93内では,上側にな
るほど,第1の永久磁石82a〜82d,第2の永久磁
石84a〜84dに働く保持力が強くなっていき,右側
になるほど,処理体24の接触圧が大きくなっていく。
そして,スクラブ洗浄処理の目的や用途に合わせて,領
域93内で,第1の磁場強度と第2の磁場強度とを自在
に調整すれば,良好なスクラブ洗浄処理を行うことが可
能となる。
【0060】また,処理体24に働く推力を制御する場
合には,以下のようになる。第2の永久磁石84a〜8
4dの上部と第2の固定子巻線83a〜83d同士の極
性を同じにして反発力を生じさせ,第2の永久磁石84
a〜84dの下部と第2の固定子巻線83a〜83d同
士の極性を異なるものにして引力を生じさせるようにす
れば,第2の永久磁石84a〜84dに上向きの推力が
働くようになる。そして,第2の固定子巻線83a〜8
3dの極性を変化させることによって第2の永久磁石8
4a〜84dを昇降移動させれば,第2の永久磁石84
a〜84dを介してシャフト80に働く上下方向の推力
を微調整することが可能となる。上記測定センサ50と
組み合わせれば,先に説明した押圧手段45と同様に,
処理体24の接触圧を円滑に制御できることが可能とな
る。なお,第2の実施の形態では,シャウト80に対し
て垂直に磁場を発生させているが,これに限定されず
に,自由な角度で磁場を発生させるようにしてもよい。
【0061】また,基板は上記した本実施の形態のよう
にウェハWに限るものでなく,LCD基板,ガラス基
板,CD基板,フォトマスク,プリント基板,セラミッ
ク基板等でもあってもよい。
【0062】
【発明の効果】請求項1〜3の発明によれば,押圧手段
と回転手段とを設けたユニットを,アーム部材の先端部
に配置することにより,アーム部材の構成が簡単かつ小
型になり,伝達部品が存在することにより発生していた
種々の問題点を解決できる。即ち,処理装置にかかる構
成部品の減少や組立作業の負担軽減化が可能となると共
に,パーティクル付着による歩留まり低下を防止し,処
理体の回転を容易に制御することができる。また,請求
項5〜11の発明によれば,押圧手段は,電磁的な作用
によって処理体に働く推力や処理体の高さを制御するの
で,処理体の接触圧を円滑に制御することができる。従
って,このような押圧手段と回転手段とをユニット化す
れば,所定の接触圧を適宜安定して得ることができ,洗
浄処理の信頼性の向上や優れたメンテナンス性を実現で
きる。
【0063】また,請求項4の発明によれば,同様に処
理装置にかかる構成部品の減少や組立作業の負担軽減化
が可能となると共に,パーティクル付着による歩留まり
低下を防止し,処理体の回転を容易に制御することがで
きる。従って,請求項5〜11の押圧手段によって処理
体と回転手段とを一体的に昇降移動させれば,同様に所
定の接触圧を適宜安定して得ることができ,洗浄処理の
信頼性の向上や優れたメンテナンス性を実現できる。
【0064】請求項12の発明によれば,電磁的な作用
によって,処理体の高さと処理体に働く推力との両方を
制御できることが可能となる。この場合,請求項13又
は請求項14の発明を併用すれば,請求項1〜3と同様
の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる表面処理装置を備えた洗
浄処理システムの斜視図である。
【図2】本実施の形態にかかる表面処理装置の平面図で
ある。
【図3】本実施の形態にかかる表面処理装置の縦断面図
である。
【図4】スクラブ洗浄機の縦断面図である。
【図5】アーム部材の縦断面図である。
【図6】ユニットの縦断面図である。
【図7】図6中のE−E線縦断面図である。
【図8】昇降コイルと電源制御部との関係を説明する説
明図である。
【図9】電源制御部が昇降コイルに電流を流す際の仕組
みを説明する回路図である。
【図10】極性の異なる磁石を交互に配置した磁石群か
ら構成された磁場発生体に沿って昇降移動する昇降コイ
ルと電源制御部との関係を説明する説明図である。
【図11】第2の実施の形態にかかる表面処理装置にお
いて,処理体及びシャフトの構成を示す側面図である。
【図12】図11中のF−F線横断面図である。
【図13】図11中のG−G線横断面図である。
【図14】処理体の接触圧を変化させた場合において,
第1の固定子巻線による第1の磁場強度と第2の固定子
巻線による第2の磁場強度との関係を示すグラフ図であ
る。
【符号の説明】
1 洗浄処理システム 7,79 表面処理装置 22 スピンチャック 26 アーム部材 42 ユニット 45 押圧手段 46,75 磁場発生体 48 昇降コイル 51 昇降体 55,80 シャフト 61 モータ W ウェハ
フロントページの続き (72)発明者 米水 昭 熊本県菊池郡菊陽町津久礼2655番地 東 京エレクトロン九州株式会社 熊本事業 所内 (72)発明者 宮崎 高典 佐賀県鳥栖市西新町1375番地41号 東京 エレクトロン九州株式会社 佐賀事業所 内 (56)参考文献 特開 平10−321574(JP,A) 特開 平11−214344(JP,A) 特開 昭63−260708(JP,A) 特開 平10−321573(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 1/00 - 1/04 B08B 5/00 - 13/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に接触する処理体と,基板に
    対して前記処理体を押圧させる押圧手段と,前記処理体
    を回転させる回転手段と,前記処理体を支持するアーム
    部材とを備えた処理装置において,前記押圧手段は,磁場を発生する垂直に設けられた磁場
    発生体と,前記磁場発生体の周囲に取り付けられ,電流
    を流すことにより前記磁場発生体との間に発生する電磁
    気的な作用によって前記磁場発生体に沿って昇降移動す
    る昇降コイルと,前記昇降コイルに固定された昇降体
    と,前記昇降体と一体的に昇降移動する軸部材とを備
    え, 前記軸部材の下端部に前記処理体が取り付けられ, 前記磁場発生体が,極性の異なる磁石を交互に配置した
    磁石群から構成されていることを特徴とする,処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記交互に配置された磁石の縦幅単位に
    昇降コイルを昇降移動させることを特徴とする,請求項
    1に記載の処理装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧手段と前記回転手段とを同一ユ
    ニット内に配置し,前記ユニット内の雰囲気を排気する
    排気機構を前記ユニットに接続したことを特徴とする,
    請求項1又は2に記載の処理装置。
  4. 【請求項4】 基板の表面に接触する処理体と,前記処
    理体の昇降及び回転動作を支持する軸部材とを備えた処
    理装置において, 第1の磁場発生機構に発生した磁場によって所定の高さ
    の範囲内に保持される第1の磁石を前記軸部材に固定す
    ると共に, 第2の磁場発生機構に発生した磁場によって昇降移動す
    る上部と下部で極性が異なる第2の磁石を前記軸部材に
    固定したことを特徴とする,処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の磁場発生機構によって発生し
    た交番磁界によって前記第1の磁石に回転力を付与でき
    るように構成したことを特徴とする,請求項3に記載の
    処理装置。
JP13431298A 1998-04-28 1998-04-28 処理装置 Expired - Fee Related JP3314032B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13431298A JP3314032B2 (ja) 1998-04-28 1998-04-28 処理装置
US09/299,628 US6178580B1 (en) 1998-04-28 1999-04-27 Processing apparatus
TW088106768A TW414926B (en) 1998-04-28 1999-04-27 Processing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13431298A JP3314032B2 (ja) 1998-04-28 1998-04-28 処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11309423A JPH11309423A (ja) 1999-11-09
JP3314032B2 true JP3314032B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=15125363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13431298A Expired - Fee Related JP3314032B2 (ja) 1998-04-28 1998-04-28 処理装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6178580B1 (ja)
JP (1) JP3314032B2 (ja)
TW (1) TW414926B (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW425618B (en) * 1998-05-19 2001-03-11 Tokyo Electron Ltd Coating apparatus and coating method
JP2002100593A (ja) * 2000-09-21 2002-04-05 Nikon Corp 研磨装置、これを用いた半導体デバイスの製造方法及びこの製造方法により製造された半導体デバイス
KR100877044B1 (ko) * 2000-10-02 2008-12-31 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 세정처리장치
US6647579B2 (en) * 2000-12-18 2003-11-18 International Business Machines Corp. Brush pressure control system for chemical and mechanical treatment of semiconductor surfaces
KR200268631Y1 (ko) * 2001-12-03 2002-03-16 대곤 남 개량 걸레용 청소구
US20030220051A1 (en) * 2002-05-21 2003-11-27 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd Conditioning disk actuating system
KR100960496B1 (ko) * 2003-10-31 2010-06-01 엘지디스플레이 주식회사 액정표시소자의 러빙방법
KR100892809B1 (ko) * 2006-03-30 2009-04-10 다이닛뽕스크린 세이조오 가부시키가이샤 기판처리장치 및 기판처리방법
JP2007273608A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
US20140310895A1 (en) * 2013-04-19 2014-10-23 Applied Materials, Inc. Scrubber brush force control assemblies, apparatus and methods for chemical mechanical polishing
CN103286084A (zh) * 2013-06-20 2013-09-11 三星高新电机(天津)有限公司 一种自动清扫装置
JP6916623B2 (ja) * 2017-01-30 2021-08-11 株式会社荏原製作所 モータ取付用ブラケット、モータ取付構造、基板処理装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4382308A (en) * 1981-02-18 1983-05-10 Chemcut Corporation Scrubbing torque monitoring and control system
JP2660248B2 (ja) * 1988-01-06 1997-10-08 株式会社 半導体エネルギー研究所 光を用いた膜形成方法
JPH04363022A (ja) * 1991-06-06 1992-12-15 Enya Syst:Kk 貼付板洗浄装置
JP3328426B2 (ja) * 1994-05-12 2002-09-24 東京エレクトロン株式会社 洗浄装置
KR0171491B1 (ko) * 1994-09-20 1999-03-30 이시다 아키라 회전식 기판세정장치
JP3539787B2 (ja) 1995-03-09 2004-07-07 大日本スクリーン製造株式会社 回転式基板洗浄装置
TW316995B (ja) * 1995-01-19 1997-10-01 Tokyo Electron Co Ltd
JP3341872B2 (ja) * 1995-04-03 2002-11-05 大日本スクリーン製造株式会社 回転式基板洗浄装置
KR19980022571A (ko) * 1996-09-23 1998-07-06 김광호 반도체 스크러버(Scrubber)장비
JP3540524B2 (ja) * 1996-10-28 2004-07-07 大日本スクリーン製造株式会社 基板処理装置および基板処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW414926B (en) 2000-12-11
JPH11309423A (ja) 1999-11-09
US6178580B1 (en) 2001-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3314032B2 (ja) 処理装置
JP3328426B2 (ja) 洗浄装置
US5989342A (en) Apparatus for substrate holding
US6643882B1 (en) Substrate cleaning apparatus
TW511127B (en) Substrate cleaning apparatus and substrate cleaning method
JPH10308370A (ja) 基板洗浄装置
JP4086398B2 (ja) 基板洗浄装置
JP4589863B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP3811376B2 (ja) 基板洗浄方法および基板洗浄装置
JP2006269974A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP3539834B2 (ja) 基板洗浄方法および基板洗浄装置
JP4282159B2 (ja) 基板洗浄装置および基板洗浄方法
US20020162181A1 (en) Multiple vertical wafer cleaner
JPH0697137A (ja) 基板洗浄装置
JP3756284B2 (ja) 基板洗浄装置
JP2007157936A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JPH11163089A (ja) 基板姿勢変換装置
JP2008124515A (ja) 基板洗浄装置
JP3457211B2 (ja) 処理装置及び処理方法
US6116994A (en) Polishing apparatus
JPH10223596A (ja) 基板洗浄装置
JPH11297654A (ja) 半導体ウエハの洗浄装置及びその洗浄方法
JPH11354479A (ja) スピン洗浄装置
JP3292367B2 (ja) 洗浄装置及び洗浄方法
JP2006253704A (ja) 基板洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020521

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110531

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110531

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140531

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees