JP3314022B2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

車両用ドアロック装置

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JP3314022B2
JP3314022B2 JP35467697A JP35467697A JP3314022B2 JP 3314022 B2 JP3314022 B2 JP 3314022B2 JP 35467697 A JP35467697 A JP 35467697A JP 35467697 A JP35467697 A JP 35467697A JP 3314022 B2 JP3314022 B2 JP 3314022B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ドアロック
装置に関し、特に、ストライカに係合して閉扉方向に回
動するラッチと、該ラッチに係合可能なラチェットと、
オープンレバーと、該オープンレバーに連結されるオー
プンリンクと、オープンリンクから前記ラチェットへの
作動力を伝達する状態ならびにその伝達を不能とする状
態を切換えるロッキングレバーとを備える車両用ドアロ
ック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるドアロック装置は、たとえ
ば特許第2558530号公報等により既に知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のドアロック
装置では、ドア内に剥き出しにしてオープンリンクおよ
びロッキングレバーが配置されている。
【0004】ところが、オープンリンクおよびロッキン
グレバーがドア内に剥き出しに配置されていると、専用
工具をドア内に差込んでオープンリンクおよびロッキン
グレバーのいずれかに係合せしめることが可能であり、
前記専用工具によりオープンリンクおよびロッキングレ
バーのいずれかを操作してロッキングレバーをアンロッ
ク位置に不所望に作動せしめることができ、ドアのロッ
ク状態を解除して車両が盗まれるおそれがあるので、そ
れを防ぐために各レバーの配置を工夫することが必要と
なる。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、オープンリンクもしくはロッキングレバーが
不所望に操作されることを防止して防盗性を向上すると
ともに、部品点数の増大を回避しつつオープンリンクの
作動を確実に行なうことを可能とした車両用ドアロック
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、車体側のストライカを進入
させるための進入路を有してドアに固定されるケーシン
グと、前記進入路に進入するストライカに係合して閉扉
方向に回動することを可能としてケーシングに回動自在
に支持されるラッチと、該ラッチに係合する係合位置お
よびその係合を解除する係合解除位置間での回動を可能
として前記ケーシングに回動自在に支持されるラチェッ
トと、該ラチェットが前記ラッチに係合したロック状態
を解除するための操作力を入力可能として前記ケーシン
グに回動自在に支承されるオープンレバーと、一端が該
オープンレバーに連結されるオープンリンクと、前記操
作力の入力に伴なうオープンレバーの作動に応じて前記
ラチェットを係合位置から係合解除位置に作動せしめる
作動力を前記オープンリンクから前記ラチェットに伝達
し得るアンロック位置ならびに前記オープンレバーの作
動にもかかわらず前記作動力の前記ラチェットへの伝達
を不能とするロック位置間での作動を可能として前記オ
ープンリンクの他端に連結されるロッキングレバーとを
備える車両用ドアロック装置において、前記オープンリ
ンクは、前記オープンレバーの回動に応じて該リンクの
長手方向に沿ってストロークする作動と、前記ロッキン
グレバーの回動に応じて揺動する作動とが前記進入路の
長手方向と直交する平面内でなされ、少なくとも前記オ
ープンリンクおよびロッキングレバーを覆うカバーが、
前記ケーシングに取付けられ、該カバーには、前記オ
ープンリンクの前記平面内での前記ストローク作動およ
び揺動作動を案内すべく該平面に沿って延びるガイド溝
が設けられることを特徴とする。
【0007】このような請求項1記載の発明の構成によ
れば、少なくともオープンリンク及びロッキングレバー
カバーで覆われることにより、専用工具をドア内に差
込んでオープンリンクもしくはロッキングレバーに係合
せしめることが不可能となり、前記専用工具によりオー
プンリンクもしくはロッキングレバーを不所望に操作す
ることを防止し、したがって防盗性を向上することがで
きる。しかもカバーに設けられたガイド溝により、オ
ープンリンクがオープンレバーの回動に応じて該リンク
の長手方向に沿ってストロークするストローク作動と、
ロッキングレバーの回動に応じて揺動する揺動作動
案内されることにより、オープンリンクを確実に作動せ
しめることができる。
【0008】また請求項2記載の発明は、車体側のスト
ライカを進入させるための進入路を有してドアに固定さ
れるケーシングと、前記進入路に進入するストライカに
係合して閉扉方向に回動することを可能としてケーシン
グに回動自在に支持されるラッチと、該ラッチに係合す
る係合位置およびその係合を解除する係合解除位置間で
の回動を可能として前記ケーシングに回動自在に支持さ
れるラチェットと、該ラチェットが前記ラッチに係合し
たロック状態を解除するための操作力を入力可能として
前記ケーシングに回動自在に支承されるオープンレバー
と、一端が該オープンレバーに連結されるオープンリン
クと、前記操作力の入力に伴なうオープンレバーの作動
に応じて前記ラチェットを係合位置から係合解除位置に
作動せしめる作動力を前記オープンリンクから前記ラチ
ェットに伝達し得るアンロック位置ならびに前記オープ
ンレバーの作動にもかかわらず前記作動力の前記ラチェ
ットへの伝達を不能とするロック位置間での作動を可能
として前記オープンリンクの他端に連結されるロッキン
グレバーとを備える車両用ドアロック装置において、少
なくとも前記オープンリンクおよびロッキングレバーを
覆うカバーが、前記ケーシングに取付けられ、該カバー
には、前記オープンリンクの作動を案内するガイド溝が
設けられ、前記オープンリンクの両側面に摺接する複数
のリブが、前記ガイド溝の内側面に固設されることを特
徴とする。かかる請求項2の発明の構成によれば、少な
くともオープンリンク及びロッキングレバーがカバーで
覆われることにより、専用工具をドア内に差込んでオー
プンリンクもしくはロッキングレバーに係合せしめるこ
とが不可能となり、前記専用工具によりオープンリンク
もしくはロッキングレバーを不所望に操作することを防
止し、したがって防盗性を向上することができる。しか
もカバーに設けられたガイド溝でオープンリンクの作動
が案内されることにより、オープンリンクを確実に作動
せしめることができる。また特に前記ガイド溝の内側面
に固設されてオープンリンクの両側面に摺接する複数の
リブにより、オープンリンクのがたつきが確実に解消さ
れ、車両走行時やドア開閉時の雑音の発生を効果的に防
止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】図1ないし図13は本発明の一実施例を示
すものであり、図1は車両の側面図、図2は図1の2−
2線拡大断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は
図2の4−4線拡大断面図、図5はドアロック装置を図
4の5矢視方向から見た図、図6は図5からケーシング
の表板を取外した状態を示す図、図7はドアロック装置
を図4の7矢視方向から見た一部切欠き図、図8は図7
からカバーを取外した状態を示す図、図9はケーシング
を図8の9矢視方向から見た図、図10はロッキングレ
バーがアンロック位置にある状態で図7の10−10線
に沿う方向から見たオープンレバー、オープンリンクお
よびロッキングレバーの連結状態を示す断面図、図11
はロッキングレバーがロック位置にある状態での図10
に対応した図、図12はロッキングレバーがアンロック
位置にある状態でオープンリンクがストローク作動した
ときの図10に対応した図、図13はドア開放時にロッ
キングレバーをロック位置側に誤って操作したときの図
10に対応した図である。
【0011】先ず図1において、乗用車両Vにおける車
体20の両側前部には、昇降可能なウインドガラス21
F …をそれぞれ備える左右一対の前部サイドドアDF
の一端部が回動可能に枢支され、また前記走行方向に沿
う車体20の中間部(図示しないピラー)には、昇降可
能なウインドガラス21R …をそれぞれ備える左右一対
の後部サイドドアDR …の一端部が回動可能に枢支され
る。前部サイドドアD F …の他端部には、前部サイドド
アDF …の閉扉状態を維持するためのドアロック装置2
F …がそれぞれ設けられ、後部サイドドアDR …の他
端部には、後部サイドドアDR …の閉扉状態を維持する
ためのドアロック装置22R …がそれぞれ設けられる。
【0012】各ドアロック装置22F …,22R …は、
基本的に同一の構成を有するものであり、以下、前部サ
イドドアDF に設けられるドアロック装置22F につい
て説明する。
【0013】図2および図3を併せて参照して、前部サ
イドドアDF 内には、ガラスサッシ23が設けられてお
り、このガラスサッシ23に保持されたゴム等の弾性材
から成るドアガラスラン24により、ウインドガラス2
F の昇降が案内される。
【0014】前部サイドドアDF のインナパネル25に
は、前部サイドドアDF の閉扉時に図示しないピラーに
対向する端壁部25aが一体に形成されており、ドアロ
ック装置22F は、ガラスサッシ23との干渉を避ける
ようにして前記端壁部25aの内面に結合される。
【0015】図4ないし図8を併せて参照して、ドアロ
ック装置22F は、前記端壁部25aに締結されるケー
シング26と、ケーシング26に回動自在に支持される
ラッチ27と、該ラッチ27に係合することを可能とし
てケーシング26に回動自在に支承されるラチェット2
8と、該ラチェット28と一体に回動することを可能と
してラチェット28に係合、連結されるラチェットレバ
ー29と、ラチェット28がラッチ27に係合したロッ
ク状態を解除するための操作力を入力可能としてケーシ
ング26に回動自在に支承されるオープンレバー30
と、一端がオープンレバー30に連結されるオープンリ
ンク31と、前記操作力の入力に伴なうオープンレバー
30の作動に応じた作動力をオープンリンク31から前
記ラチェットレバー29およびラチェット28に伝達す
ることを可能とする状態ならびにその伝達を不能とする
状態を切換えるべく前記オープンリンク31の他端に連
結されるロッキングレバー32と、前記ラチェット2
8、ラチェットレバー29、オープンレバー30の大部
分、オープンリンク31およびロッキングレバー32を
覆ってケーシング26に取付けられるカバー33とを備
える。
【0016】さらに図9を併せて参照して、ケーシング
26は、金属製の表板35および裏板36間に合成樹脂
から成るケーシング主体37が挟持されて成るものであ
る。ケーシング主体37の表板35に対向する面には、
下端部を開放した凹部38が設けられており、該凹部3
8の表板35側の開口端部には段部38aが形成され
る。而して平板状に形成されている表板35は、前記段
部38aで受けられるようにして凹部38に嵌合され、
該表板35の下部はケーシング主体37の下部から下方
に突出される。
【0017】ケーシング主体37には、表板35から離
反する側に膨らんだ膨出部41が一体に設けられてお
り、車体20のピラーに固定されているストライカ39
(図6参照)を進入させるべく前記凹部38に開口した
進入路40が前記膨出部41により形成される。すなわ
ち膨出部41は、進入路40の上部および下部内側面を
それぞれ形成する上部および下部側壁41a,41b
と、進入路40の進入口40aに対向するようにして両
側壁41a,41bの内端間を結ぶ端壁41cと、両側
壁41a,41bおよび端壁41cを結ぶ連結壁41d
とで構成される。
【0018】ケーシング主体37において表板35に対
向する面の下部には、先端面を前記段部38aに面一に
連ならせる円筒状のボス部42が一体に突設されてお
り、表板35側とは反対側でケーシング主体37には、
前記ボス部42に対応した円筒状のボス部43が、前記
膨出部41における連結壁41dの外面と同一レベルに
先端面を配置するようにして突設される。而して段部3
8aおよびボス部42で受けられるようにして凹部38
に嵌合された表板35と、前記両ボス部42,43とに
挿通されるねじ部材44が、膨出部41の連結壁41d
および前記ボス部43の先端面に当接される裏板36に
螺合される。
【0019】膨出部41よりも上方位置で、ケーシング
主体37には、裏板36に対向する平坦な支持面37a
が形成されるとともに、該支持面37aから突出して裏
板36に当接する円筒状のボス部50が一体に設けられ
ており、表板35、ケーシング主体37および裏板36
は、前記ボス部50を貫通するリベット軸51で一体に
結合される。また膨出部41の下部側壁部41bには、
連結板部41dに面一に連なって下方に張出す張出し支
持部52が一体に連設されており、表板35、ケーシン
グ主体37および裏板36は、前記張出し支持部52を
貫通するリベット軸53で一体に結合される。
【0020】このようにして、表板35、裏板36およ
びケーシング主体37は、ねじ部材44および一対のリ
ベット軸51,53により、表板35および裏板36間
にケーシング主体37を挟むようにして結合され、それ
によりケーシング26が構成される。
【0021】表板35には、前記進入路40に対応した
開口部45が設けられる。また表板35の上部には一対
のねじ孔46,46が設けられ、ケーシング主体37か
ら下方に突出した部分で表板35の下部には単一のねじ
孔47が設けられる。それらのねじ孔46,46,47
にそれぞれ螺合されるボルト(図示せず)により、表板
35すなわちケーシング26が、前部サイドドアDF
おけるインナーパネル25の端壁部25aに締結される
ことになり、ケーシング26の前部サイドドアDF への
取付状態で、ケーシング主体37の膨出部41は前部サ
イドドアDF の内方側すなわちガラスサッシ23側に膨
らんでいることになる。
【0022】而して表板35の上部の2つのねじ孔4
6,46に対応する部分で、ケーシング主体37には、
両ねじ孔46,46にねじ込まれるボルトを収納せしめ
るべく有底円筒状に形成される収納筒部48,48が凹
部38に開口するようにして一体に設けられる。
【0023】ラッチ27は、ケーシング26の表板35
およびケーシング主体37間に挿入され、前記リベット
軸51で回動可能に支承される。またラチェット28お
よびラチェットレバー29は、相互に重合して表板35
および張出し支持部52間に配置されており、共通のリ
ベット軸53で回動可能に支承される。すなわち、ラッ
チ27が進入路40の上方でケーシング26に回動自在
に支持されるのに対し、ラチェット28およびラチェッ
トレバー29は、前記ラッチ27との間に進入路40を
挟むようにして進入路40の下方でケーシング26に回
動自在に支持される。しかも両リベット軸51,53は
平行な軸線を有するものであり、ラッチ27と、ラチェ
ット28およびラチェットレバー29とは、相互に平行
な軸線まわりに回動可能である。
【0024】図6に特に注目して、ラッチ27は、金属
から成るラッチ主体55の大部分が合成樹脂から成る被
覆材56で被覆されて成るものであり、該ラッチ27の
ケーシング主体37に対向する面にはピン57が突設さ
れる。一方、ケーシング主体37には、前記ピン57を
挿入せしめる収納溝58が前記リベット軸51の軸線を
中心とする円弧状に設けられており、該収納溝58内に
収納されるコイル状のばね59が、収納溝58と前記ピ
ン57との間に縮設される。これによりラッチ27は、
開扉方向(図6の時計方向)に回動付勢される。また開
扉方向へのラッチ27の回動端は、前記ピン57が収納
溝58の他端に当接することにより規制される。
【0025】ラッチ27には、該ラッチ27が開扉方向
の回動端に在るときに進入路40の進入口40aに対向
すべく外側方に突出する第1脚部61と、進入路40に
進入してきたストライカ39を係合させる係合溝63を
第1脚部61との間に形成して第1脚部61よりも開扉
方向前方側で外側方に突出する第2脚部62と、前記開
扉方向に沿って第1脚部61よりも後方側で第1脚部6
1との間に段差をなすようにして外側方に突出する突部
64とが設けられ、第1脚部61の先端部において開扉
方向前方に臨む部分にはラッチ主体55を剥き出すよう
にしてフル係合段部65が形成され、突部64の先端部
において開扉方向前方に臨む部分にはラッチ主体55を
剥き出すようにしてハーフ係合段部66が形成される。
【0026】一方、ラチェット28も、金属から成るラ
チェット主体67の大部分が合成樹脂から成る被覆材6
8で被覆されて成るものであり、該ラチェット28に
は、ラッチ27における第1脚部61の外周ならびに突
部64の外周に摺接可能な摺接面69を一側面に有して
ラッチ27側に突出する係合腕部70が一体に設けられ
ており、該係合腕部70の先端には、ラチェット28の
フル係合段部65およびハーフ係合段部66に係合可能
な係止面71が、ラチェット主体67を剥き出すように
して形成される。
【0027】ラチェットレバー29は、合成樹脂により
形成されており、ケーシング主体37の張出し支持部5
2と、ラチェット28との間に挟まれるようにして、ラ
ッチ27と共通のリベット軸53で回動自在に支承され
る。しかもラチェットレバー29には、ラチェット28
との相対回動を阻止すべく該ラチェット28に係合する
一対の係合ピン72,72が一体に突設される。すなわ
ちラチェットレバー29は、ラチェット28に重合して
同軸に配置されるとともにラチェット28と一体に回動
するものである。
【0028】ケーシング主体37およびラチェットレバ
ー29間には、ねじ部材44を挿通せしめたボス部43
を囲繞するねじりばね73が設けられ、このねじりばね
73のばね力により、ラチェットレバー29と一体に回
動するラチェット28が、ラッチ27に係合する方向
(図6の反時計方向)に回動付勢される。
【0029】ラチェットレバー29と一体に回動するラ
チェット28のラッチ27と係合する方向への回動端
は、ラチェット28に設けられている弾性ストッパ68
aが、ケーシング主体37における下部側端に当接する
ことにより規制される。而して前記弾性ストッパ68a
は、ラチェット28の回動軸線と平行な方向でラチェッ
ト28から突出するようにして、ラチェット28の被覆
材68と一体に形成されるものであり、弾性を有して前
記ケーシング主体37の下部側端に当接される。しかも
ラチェットレバー29には、オープンリンク31側に延
びる係合腕部103が設けられており、該係合腕部10
3は、前記ケーシング主体37の下部側端とは反対側か
ら前記弾性ストッパ68aを支持するように配置され
る。
【0030】ラッチ27が開扉方向の回動端に在るとき
には、ラチェット28の摺接面69はラチェット28に
おける突部64の外周に接触しており、進入路40に進
入してきたストライカ39で第1脚部61が押されてラ
ッチ27が閉扉方向(図6の反時計方向)に回動する
と、係合溝63にストライカ39が係合されることにな
るとともに、ラチェット28の摺接面69が突部64の
外周から第1脚部61の外周へと接触位置を変化させる
ことになる。この際、ラチェット28の係止面71がハ
ーフ係合段部66に係合することにより前部サイドドア
F の半ドア状態が保持される。係合溝63に係合した
ストライカ39が進入路40内を内方側にさらに進むの
に応じて前記ラッチ27がさらに閉扉方向に回動する
と、第1脚部61の外周に摺接面69を摺接させていた
ラチェット28が、その係止面71をフル係合段部65
に係合させることになる。而して係止面71のフル係合
段部65への係合により、前部サイドドアDF が完全な
閉扉状態でロックされることになる。
【0031】ところで、ケーシング主体37には、進入
路40に進入してきたストライカ39に当接して該スト
ライカ39の進入端を規制するゴム製のストッパ74
が、進入路40の内端に臨むようにして嵌合、固定され
る。
【0032】オープンレバー30は、ケーシング主体3
7における膨出部41の上方で該膨出部41の長手方向
に沿う方向に長く延びるように形成されるものであり、
該オープンレバー30の長手方向中間部は、ケーシング
主体37の支持面37aに摺接しつつボス部50で回動
自在に支承される。このオープンレバー30とケーシン
グ主体37との間には、オープンレバー30の長手方向
中間部と裏板36との間でボス部50を囲繞するねじり
ばね75が設けられており、該ねじりばね75のばね力
により、オープンレバー30は、図8の時計方向に回動
付勢される。
【0033】オープンレバー30の長手方向一端部30
aは、前部サイドドアDF 内でウインドガラス21F
りも外方側に位置するようにしてケーシング26から突
出されており、その一端部30aには、前部サイドドア
F の外面側に設けられるアウトハンドル76(図1参
照)の操作に応じた操作力が、前記ねじりばね75のば
ね力に抗してオープンレバー30を図8の反時計方向に
回動させるように入力される。
【0034】またオープンレバー30の長手方向他端側
には、ケーシング主体37における膨出部41の上部す
なわち上部側壁41aにほぼ対向する入力板部30bが
一体に設けられており、一端部を該入力板部30bに接
触させ得る押圧部77aを有する入力レバー77が、裏
板36に一体に設けられているブラケット78に、オー
プンレバー30の回動軸線と直交する方向の軸線を有す
る支軸79を介して回動自在に支承される。
【0035】入力レバー77は、前部サイドドアDF
内面側に設けられるインサイドハンドル(図示せず)の
操作に応じて押圧部77aでオープンレバー30の入力
板部30bを押圧する方向(図4の反時計方向)に回動
されるものであり、前記インサイドハンドルの操作に応
じた入力レバー77の回動により、オープンレバー30
はねじりばね75のばね力に抗して図8の反時計方向に
回動されることになる。
【0036】すなわち、オープンレバー30は、アウト
ハンドル76およびインサイドハンドルのいずれかを操
作することにより、図8の反時計方向に回動せしめられ
るものであり、オープンレバー30の回動範囲は、該オ
ープンレバー30が膨出部41における上部側壁41a
に当接することにより規制される。
【0037】図10を併せて参照して、オープンリンク
31は、進入路40の長手方向に直交する平面に沿って
上下に延びるようにして、進入路40の進入口40aと
は反対側で膨出部41の側方に配置される。
【0038】オープンレバー30において、その一端部
30aとボス部50との間の中間部には連結孔81が設
けられ、該連結孔81に対応する位置でオープンレバー
30の下部側縁には矩形状の切欠き82が設けられる。
一方、オープンリンク31の一端部すなわち上端部は前
記切欠き82に挿入、係合されており、該オープンリン
ク31の一端部には、オープンレバー30のケーシング
主体37とは反対側の面に対向する延長腕部83の基端
が一体に連設され、該延長腕部83の先端部には、略L
字状に形成されて前記連結孔81に挿入される係合腕部
84が一体に連設される。而して延長腕部83には、オ
ープンレバー30のケーシング主体37とは反対側の面
に接触するようにして半円状に***した突部83aが一
体に設けられる。
【0039】このようなオープンリンク31の一端部の
オープンレバー30への係合、連結構造によれば、アウ
トハンドル76およびインサイドハンドルのいずれかの
操作に伴なってオープンレバー30が図8の反時計方向
に回動するのに応じて、オープンリンク31が、その長
手方向に沿う他端側すなわち下方側にストロークするよ
うに作動せしめられる。この際、前記連結孔81および
切欠き82は、オープンレバー30の回動作動にもかか
わらずオープンリンク31が進入路40の長手方向に直
交する平面内で作動することを許容するように形成され
ている。またオープンリンク31は、その一端側におい
て突部83aのオープンレバー30への接触点を支点と
するようにして、進入路40の長手方向に直交する平面
内で揺動することが可能である。
【0040】カバー33は、合成樹脂によりケーシング
26側を開放した箱形に形成されるものであり、ケーシ
ング26の表板35とは反対側すなわちガラスサッシ2
3側を覆うようにして該ケーシング26に締結される。
而してカバー33を締結するために、ケーシング26に
おける裏板36の下部には進入路40の長手方向に間隔
をあけた一対の位置決め突部85,85がカバー33側
に突出するようにして一体に設けられるとともに、両位
置決め突部85,85間の中間部に位置するようにして
ねじ孔87が設けられ、裏板36の上部にはブラケット
78との間に間隔をあけた位置でカバー33側に突出す
る単一の位置決め突部86が一体に設けられる。一方、
カバー33には、前記両位置決め突部85,85をそれ
ぞれ嵌合せしめる位置決め孔88,88がそれぞれ設け
られるとともに、前記位置決め突部86を嵌合せしめる
有底の位置決め孔89が設けられ、各位置決め突部8
5,85,86を対応の位置決め孔88,88,89に
それぞれ嵌合せしめることによりケーシング26に対し
てカバー33を位置決めした状態で、カバー33に挿通
されるねじ部材90が裏板86のねじ孔87にねじ込ま
れる。
【0041】このようにカバー33がケーシング26に
取付られた状態で、ラチェット28、ラチェットレバー
29、オープンレバー30の大部分、オープンリンク3
1およびロッキングレバー32はカバー33で覆われる
ことになり、オープンレバー30の両端はカバー33か
ら両側方に突出される。
【0042】該カバー33内には、進入路40の長手方
向に直交する平面内で作動するオープンリンク31を案
内するガイド溝91が、前記平面に沿って長く延びるよ
うにして設けられるとともに、ロッキングレバー32を
作動可能に収納せしめる作動室92が前記ガイド溝91
の下端に通じるようにして形成される。しかもガイド溝
91の内側面には、図7で明示されるように、オープン
リンク31の両側面に摺接する複数のリブ93,93…
が固設される。これらのリブ93,93…は、図示のよ
うにカバー33と一体に形成されていてもよく、またカ
バー33とは異なるゴム等の弾性材料が貼着等によりガ
イド溝91の内側面に固設されるものであってもよい。
【0043】ところで、カバー33の下部には、前部サ
イドドアDF の内面側に設けられている操作ノブ(図示
せず)の操作に応じて回動作動するノブレバー95が、
ラチェット28およびラチェットレバー29の回動軸線
に直交するとともに進入路40の長手方向にほぼ沿う回
動軸線まわりの回動を可能として支承される。
【0044】このノブレバー95は、前部サイドドアD
F 内においてカバー33よりも内方側に配置されるもの
であり、該ノブレバー95の回動軸線と同一軸線を有す
る軸部96を一体に有して合成樹脂により形成される。
而してカバー33には、前記作動室92を除く部分で前
記軸部96を回動可能に嵌合せしめる円筒状の支軸部9
7が一体に形成される。
【0045】前記作動室92内に対応する部分で前記軸
部96には、たとえば該軸部96の一直径線に沿って相
互に平行な平坦面を有する非円形の横断面形状を有する
連結軸部分96aが形成されており、軸線方向の移動が
阻止されるようにして前記作動室92に対応する部分で
カバー33に嵌合されるロッキングレバー32に該連結
軸部分96aが嵌合され、これによりロッキングレバー
32は、相対回動を不能として軸部96すなわちノブレ
バー95に連結されることになる。
【0046】このロッキングレバー32には、オープン
リンク31側に延びる連結腕部32aが一体に設けら
れ、該連結腕部32aの先端に突設されるピン98が、
オープンリンク31の長手方向に沿って延びるようにし
て該オープンリンク31の他端部すなわち下部に設けら
れている長孔99に係合、連結される。
【0047】ところで、ロッキングレバー32は、ノブ
レバー95の作動に応じて、図10で示すアンロック位
置と、図11で示すロック位置との間で回動可能であ
り、該ロッキングレバー32の回動に応じて前記オープ
ンリンク31も揺動することになる。
【0048】ノブレバー95は、ほぼ90度の角度をな
す一対のレバー部95a,95aを一体に備えるもので
あり、これらのレバー部95a,95aが、前部サイド
ドアDF の内面側に設けられている操作ノブ(図示せ
ず)に図示しない伝動手段を介して連結される。しかも
ノブレバー95には、インナーパネル25の端壁部25
a側に頂点を向けた三角状の突部95bが設けられてお
り、カバー33に一体に設けられている支持ピン100
を囲繞するとともに一端がカバー33に係合されるねじ
りばね101の他端が前記突部95bに対向する位置ま
で延出される。このねじりばね101の他端部には、前
記突部95b側に頂点を向けた三角形状の突部101a
が設けられており、ねじりばね101は、その突部10
1aをノブレバー95の突部95bに押付けるばね力を
発揮する。したがってノブレバー95は、ねじりばね1
01の弾発力に抗して突部101aを突部95bが乗り
越えるように回動することになり、ノブレバー95およ
びロッキングレバー32は、アンロック位置およびロッ
ク位置間で節度的に回動することになる。
【0049】またカバー33には、ノブレバー95およ
びロッキングレバー32の回動をアンロック位置および
ロック位置間の範囲に規制すべく、ノブレバー95の側
面に当接可能なストッパピン102が突設される。
【0050】軸部96において前記ノブレバー95とは
反対側の端部には、カバー33を前記ノブレバー95と
の間に挟むようにしてカバー33の側方に配置されるシ
リンダレバー106が取付られる。このシリンダレバー
106は、前部サイドドアD F の外面に臨んで前部サイ
ドドアDF に設けられるキーシリンダ錠107(図1参
照)のキー操作に応じて、軸部96の軸線まわりに回動
するものであり、軸線まわりに制限された範囲での軸部
96との相対回動を許容するようにして前記軸部96に
連結される。
【0051】而して軸部96およびシリンダレバー10
6の許容相対回動範囲は、該軸部96と一体であるノブ
レバー95により、ロッキングレバー32をアンロック
位置およびロック位置間で回動するときには、軸部96
からシリンダレバー106に力が伝達されることがない
ように設定されており、シリンダレバー106がロッキ
ングレバー32をアンロック位置およびロック位置間で
回動すべく作動したときには、ノブレバー95も軸部9
6と一体に回動する。
【0052】ラチェットレバー29に一体に設けられて
いる係合腕部103は、作動室92内でオープンリンク
31の表板35側の側方に先端部を配置するようにして
延びるものであり、オープンリンク31には、前記係合
腕部103の先端部に対向する押圧面104が設けられ
る。而してロッキングレバー32がアンロック位置にあ
り、しかもラチェット28がその係止面71をフル係合
段部65に係合させた状態、すなわち図10で示す状態
にあるときに、オープンレバー30への操作力の入力に
応じてオープンリンク31が図12で示すように下方に
作動すると、前記押圧面104から係合腕部103に押
圧力が作用し、それによりラチェットレバー29は、ね
じりばね73のばね力に抗して図6の時計方向に回動
し、ラチェットレバー29と一体に回動するラチェット
28がラッチ27との係合を解除する方向に回動し、前
部サイドドアDF のロック状態が解除される。
【0053】上述のように、ロッキングレバー32がア
ンロック位置にある状態でロック状態を解除する方向に
オープンリンク31が作動するときには、図12で示す
ように、ロッキングレバー32の連結腕部32aに設け
られているピン98はオープンリンク31の長孔99内
を移動するだけであり、オープンリンク31からロッキ
ングレバー32に力が伝達されることはない。
【0054】また押圧面104は、図11で示したよう
に、ロッキングレバー32がロック位置に回動したとき
には、ラチェットレバー29の係合腕部103に対向す
る位置からずれることになる。したがって、ロッキング
レバー32がロック位置にあるときに、アウトハンドル
76およびインサイドハンドルのいずれかを操作してロ
ック状態を解除する方向にオープンリンク31を作動せ
しめても、押圧面104が係合腕部103に押圧力を作
用せしめることはない。すなわちオープンリンク31か
らラチェットレバー29への作動力の伝達が不能とな
り、ラチェット28はラッチ27に係合したままであ
り、前部サイドドアDF のロック状態は維持される。
【0055】オープンリンク31の他端部すなわち下端
部には、前記押圧面104との間に間隔をあけるように
して略L字状の係合部105が一体に設けられており、
この係合部105を係合させ得る係合段部103aがラ
チェットレバー29における係合腕部103の先端部に
設けられる。
【0056】この係合部105は、ストライカ39の進
入路40からの離脱に応じてラッチ27が開扉方向の回
動端にある状態、すなわちラチェット28の摺接面69
がラッチ27における突部64の外周に摺接しており、
ラチェット28がラッチ27との係合を解除している状
態で、ロッキングレバー32がアンロック位置からロッ
ク位置方向に回動するのに応じて、図13で示すよう
に、前記係合腕部103の係合段部103aに係合する
ものである。これにより、エンジンキーを車内に置き忘
れた状態で前部サイドドアDF を開放するときに、ロッ
キングレバー32をロック位置側に回動するように操作
ノブを誤って操作してもロッキングレバー32がロック
位置に回動することはなく、車内にキーを置き忘れたま
まで前部サイドドアDF がロック状態になってしまうこ
とがない。
【0057】ところで、カバー33は、ロッキングレバ
ー32、ノブレバー95、シリンダレバー106および
オープンリンク31が該カバー33に組み付けられた状
態で、オープンリンク33の一端部をオープンレバー3
0に係合せしめるようにして、ケーシング26の裏板3
6に組付けられる。
【0058】次にこの実施例の作用について説明する
と、ドアロック装置22F において、オープンレバー3
0への操作力の入力に応じてラチェット28をラッチ2
7との係合を解除する方向に作動せしめる作動力をラチ
ェットレバー29に伝達可能なオープンリンク30は、
進入路40の長手方向に直交する平面に沿って延びるも
のであり、進入路40の進入口40aとは反対側で膨出
部41の側方に配置され、前記平面内でのストローク作
動および揺動作動が可能である。
【0059】したがって、ケーシング26のケーシング
主体37が備える膨出部41が、インナーパネル25の
端壁部25aおよびガラスサッシ23間で占めるスペー
スを有効に利用してオープンリンク31を作動可能に配
置することができ、オープンリンク31の作動に必要な
スペースを膨出部41の背面側(ガラスサッシ23側)
に大きく確保することが不要であるので、ドアロック装
置22F およびガラスサッシ23間に比較的大きな空き
スペースを確保することができる。また進入路40の進
入口40aとは反対側で膨出部41の側方にオープンリ
ンク31を配置するスペースが小さくてすみ、したがっ
て前部サイドドアDF の厚み方向でドアロック装置22
F が占めるスペースも小さくなる。これにより、前部サ
イドドアDF の内部構造および前部サイドドアDF の厚
み設定の自由度を増大させることが可能となるまたカバ
ー33は、少なくともオープンリンク31およびロッキ
ングレバー32を覆ってケーシング26に取付られてお
り、前部サイドドアDF がロック状態にあるときに、専
用工具を前部サイドドアDF 内に差込んだとしても、オ
ープンリンク31もしくはロッキングレバー32に前記
専用工具を係合せしめることは不可能である。したがっ
て前記専用工具によりオープンリンク31もしくはロッ
キングレバー32を不所望に操作することが確実に防止
され、防盗性を向上することができる。
【0060】なお、ロッキングレバー32に連なるノブ
レバー95およびシリンダレバー106は、カバー33
の外方に配置されているが、シリンダレバー106はキ
ーシリンダ錠107を操作しない限り回動することはな
く、またノブレバー95は、前部サイドドアDF におい
てウインドガラス21F よりも内方側に配置されるもの
であるので、前記専用工具を前部サイドドアDF の外面
側からノブレバー95に係合させることは不可能であ
る。
【0061】またオープンリンク31を覆うカバー33
には、オープンリンク31の作動を案内するガイド溝9
1が設けられているので、オープンリンク31がオープ
ンレバー30に片持ち支持されているにもかかわらず、
カバー33以外に部品を追加することなくオープンリン
ク31の作動を確実なものとすることができる。しかも
オープンリンク31の両側面に摺接する複数のリブ9
3,93…が、ガイド溝91の内側面に固設されている
ので、オープンリンク31のがたつきが確実に解消され
ることになり、車両走行時や前部サイドドアDF の開閉
時に雑音の発生を効果的に防止することができる。
【0062】オープンリンク31の他端に連結されるロ
ッキングレバー32には、操作ノブの操作に応じて回動
するノブレバー95が連結されるが、該ノブレバー95
には、その回動軸線と同軸である軸部96が一体に設け
られており、ロッキングレバー32は、相対回動を不能
として前記軸部96に連結されている。したがって、ロ
ッキングレバー32およびノブレバー95を共通に支持
することができ、ロッキングレバー32およびノブレバ
ー95を少ない部品点数かつ少ない組付工数で回動支持
することが可能となる。しかもロッキングレバー32お
よびノブレバー95が同一軸線まわりに一体に回動する
ことにより、ノブレバー95およびロッキングレバー3
2間での力の伝達効率を優れたものとすることができ
る。さらにキーシリンダ錠107に連結されるシリンダ
レバー106が、記軸部96と同一軸線まわりに一体に
回動することを可能として該軸部96に連結されるの
で、ノブレバー32およびロッキングレバー95に加え
てシリンダレバー106を同一軸線まわりに回動可能と
し、より少ない部品点数およびより少ない組付工数で、
ノブレバー95、ロッキングレバー32およびシリンダ
レバー106を回動支持することが可能となるとともに
シリンダレバー106およびロッキングレバー32間で
の力の伝達効率も向上する。
【0063】さらに防盗性を向上するためにケーシング
26に取付られているカバー33で、前記軸部96が回
動自在に支持されるので、ロッキングレバー32、ノブ
レバー95およびシリンダレバー106を支持するため
の部品が、カバー33以外に不要であり、部品点数低減
に寄与することができる。
【0064】またラチェットレバー29は、ラチェット
28との相対回動を不能として該ラチェット28に同軸
に重合配置されるので、ラチェット28およびラチェッ
トレバー29を、リベット軸53で共通に回動支持する
ことを可能として部品点数の低減が可能となるとともに
ラチェットレバー29およびラチェット28間の力の伝
達効率を向上することができる。しかもラチェット28
およびラチェットレバー29がコンパクトに纏めて連結
されることになり、ドアロック装置22F をコンパクト
化することが可能となる。
【0065】ラッチ27と係合する方向へのラチェット
28の回動端は、ラチェット28に設けられている弾性
ストッパ68aが、ケーシング27におけるケーシング
主体37の下部側端に当接することにより規制されるも
のであり、弾性ストッパ68aはラチェット28の被覆
材68と一体に形成されるので、前記回動端を規制すべ
く弾性ストッパ68aがケーシング主体37に当接した
ときの衝撃音を弾性ストッパ68aの弾性作用により吸
収して騒音の発生を防止することができる。
【0066】さらに弾性ストッパ68aは、ケーシング
主体37への当接時にケーシング主体37およびラチェ
ットレバー29の係合腕部103間に挟まれるので、弾
性ストッパ68aをラチェットレバー29の係合腕部1
03で支持するようにして、弾性ストッパ68aの耐久
性を向上することができる。しかも弾性ストッパ68a
がラチェット28の回動軸線と平行な方向で該ラチェッ
ト28から突出するものであるので、ストッパが前記回
動軸線から半径方向に突出するものである場合に比べ
て、前記回動軸線に直交する平面内でラチェット28が
占めるスペースを小さくすることができ、ラチェット2
8の小型化ひいてはケーシング26の小型化を図ること
ができる。
【0067】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0068】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、少なくともオープンリンクおよびロッキングレバー
を覆うカバーがケーシングに取付けられることにより、
専用工具をドア内に差込んでオープンリンクもしくはロ
ッキングレバーに係合せしめることが不可能となり、防
盗性を向上することができる。しかもカバーに設けら
てストライカ進入路の長手方向と直交する平面に沿っ
て延びるガイド溝により、オープンリンクのストローク
作動(オープンレバーの回動に応じて該リンクの長手方
向に沿ってストロークする作動)と、揺動作動(ロッキ
ングレバーの回動に応じて揺動する作動)とが案内され
るので、カバー以外に部品を追加することなくオープン
リンクを確実に作動せしめることができる。
【0069】また請求項2記載の発明によれば、少なく
ともオープンリンクおよびロッキングレバーを覆うカバ
ーがケーシングに取付けられることにより、専用工具を
ドア内に差込んでオープンリンクもしくはロッキングレ
バーに係合せしめることが不可能となり、防盗性を向上
することができる。しかもカバーに設けられたガイド溝
でオープンリンクの作動が案内されるので、カバー以外
に部品を追加することなくオープンリンクを確実に作動
せしめることができる。また特にオープンリンクの両側
面に、ガイド溝の内側面に固設される複数のリブが摺接
することにより、オープンリンクのがたつきが確実に解
消され、車両走行時やドア開閉時の雑音の発生を効果的
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の側面図である。
【図2】図1の2−2線拡大断面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の4−4線拡大断面図である。
【図5】ドアロック装置を図4の5矢視方向から見た図
である。
【図6】図5からケーシングの表板を取外した状態を示
す図である。
【図7】ドアロック装置を図4の7矢視方向から見た一
部切欠き図である。
【図8】図7からカバーを取外した状態を示す図であ
る。
【図9】ケーシングを図8の9矢視方向から見た図であ
る。
【図10】ロッキングレバーがアンロック位置にある状
態で図7の10−10線に沿う方向から見たオープンレ
バー、オープンリンクおよびロッキングレバーの連結状
態を示す断面図である。
【図11】ロッキングレバーがロック位置にある状態で
の図10に対応した図である。
【図12】ロッキングレバーがアンロック位置にある状
態でオープンリンクがストローク作動したときの図10
に対応した図である。
【図13】ドア開放時にロッキングレバーをロック位置
側に誤って操作したときの図10に対応した図である。
【符号の説明】
22F ,22R ・・・ドアロック装置 26・・・ケーシング 27・・・ラッチ 28・・・ラチェット 30・・・オープンレバー 31・・・オープンリンク 32・・・ロッキングレバー 33・・・カバー 39・・・ストライカ 40・・・進入路 91・・・ガイド溝 93・・・リブ DF ,DR ・・・ドア

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側のストライカ(39)を進入させ
    るための進入路(40)を有してドア(DF ,DR )に
    固定されるケーシング(26)と、前記進入路(40)
    に進入するストライカ(39)に係合して閉扉方向に回
    動することを可能としてケーシング(26)に回動自在
    に支持されるラッチ(27)と、該ラッチ(27)に係
    合する係合位置およびその係合を解除する係合解除位置
    間での回動を可能として前記ケーシング(26)に回動
    自在に支持されるラチェット(28)と、該ラチェット
    (28)が前記ラッチ(27)に係合したロック状態を
    解除するための操作力を入力可能として前記ケーシング
    (26)に回動自在に支承されるオープンレバー(3
    0)と、一端が該オープンレバー(30)に連結される
    オープンリンク(31)と、前記操作力の入力に伴なう
    オープンレバー(30)の作動に応じて前記ラチェット
    (28)を係合位置から係合解除位置に作動せしめる作
    動力を前記オープンリンク(31)から前記ラチェット
    (28)に伝達し得るアンロック位置ならびに前記オー
    プンレバー(30)の作動にもかかわらず前記作動力の
    前記ラチェット(28)への伝達を不能とするロック位
    置間での作動を可能として前記オープンリンク(31)
    の他端に連結されるロッキングレバー(32)とを備え
    る車両用ドアロック装置において、前記オープンリンク(31)は、前記オープンレバー
    (30)の回動に応じて該リンク(31)の長手方向に
    沿ってストロークする作動と、前記ロッキングレバー
    (32)の回動に応じて揺動する作動とが前記進入路
    (40)の長手方向と直交する平面内でなされ、 少なくとも前記オープンリンク(31)およびロッキン
    グレバー(32)を覆うカバー(33)が、前記ケーシ
    ング(26)に取付けられ、 該カバー(33)には、前記オープンリンク(31)
    前記平面内での前記ストローク作動および揺動作動を
    案内すべく該平面に沿って延びるガイド溝(91)が設
    けられることを特徴とする、車両用ドアロック装置。
  2. 【請求項2】 車体側のストライカ(39)を進入させ
    るための進入路(40)を有してドア(D F ,D R )に
    固定されるケーシング(26)と、前記進入路(40)
    に進入するストライカ(39)に係合して閉扉方向に回
    動することを 可能としてケーシング(26)に回動自在
    に支持されるラッチ(27)と、該ラッチ(27)に係
    合する係合位置およびその係合を解除する係合解除位置
    間での回動を可能として前記ケーシング(26)に回動
    自在に支持されるラチェット(28)と、該ラチェット
    (28)が前記ラッチ(27)に係合したロック状態を
    解除するための操作力を入力可能として前記ケーシング
    (26)に回動自在に支承されるオープンレバー(3
    0)と、一端が該オープンレバー(30)に連結される
    オープンリンク(31)と、前記操作力の入力に伴なう
    オープンレバー(30)の作動に応じて前記ラチェット
    (28)を係合位置から係合解除位置に作動せしめる作
    動力を前記オープンリンク(31)から前記ラチェット
    (28)に伝達し得るアンロック位置ならびに前記オー
    プンレバー(30)の作動にもかかわらず前記作動力の
    前記ラチェット(28)への伝達を不能とするロック位
    置間での作動を可能として前記オープンリンク(31)
    の他端に連結されるロッキングレバー(32)とを備え
    る車両用ドアロック装置において、 少なくとも前記オープンリンク(31)およびロッキン
    グレバー(32)を覆うカバー(33)が、前記ケーシ
    ング(26)に取付けられ、 該カバー(33)には、前記オープンリンク(31)の
    作動を案内するガイド溝(91)が設けられ、 前記オープンリンク(31)の両側面に摺接する複数の
    リブ(93)が、前記ガイド溝(91)の内側面に固設
    されることを特徴とする車両用ドアロック装置。
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