JP3312052B2 - 燃焼制御装置 - Google Patents

燃焼制御装置

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JP3312052B2
JP3312052B2 JP09904193A JP9904193A JP3312052B2 JP 3312052 B2 JP3312052 B2 JP 3312052B2 JP 09904193 A JP09904193 A JP 09904193A JP 9904193 A JP9904193 A JP 9904193A JP 3312052 B2 JP3312052 B2 JP 3312052B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼用空気を供給する
ファンの出力を燃料供給量に応じて調整するファン制御
手段と、燃焼排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検
出手段と、燃料供給量に対応する適正酸素濃度を設定す
る酸素濃度設定手段と、前記酸素濃度検出手段の検出酸
素濃度が前記酸素濃度設定手段にて設定された適正酸素
濃度になるように、前記ファンの出力を補正する補正手
段とが設けられた燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる燃焼制御装置では、従来、適切な
空燃比を得るように、予め設定された燃料供給量とファ
ン出力との相関関係に基づいて、燃料供給量の変更に応
じてファン出力を調整する構成とし、そして、燃焼装置
個々の装置特性のバラツキや装置特性の経年変化、或い
は、空気供給路や燃焼排ガス路における通風障害の発生
等によりファン出力と実際の空気供給量との関係に変化
が生じて、それが原因で空燃比が最適値から外れてしま
うことに対処するため、燃焼排ガス中の酸素濃度を酸素
濃度検出手段にて検出し、その検出値に基づいて、ファ
ン出力を補正していた。つまり従来では、例えば本出願
人が既に提案した特願平4−319150号に示すよう
に、燃料供給量全域において、各燃料供給量に対応して
予め設定されている適正酸素濃度と実測の酸素濃度との
偏差に基づいて、ファン出力を直接補正していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
燃焼装置(例えば、ガス給湯器等)では、燃料供給量が
低い領域では、図9に示すように、熱交換器での結露及
び不完全燃焼を防止するため高空気過剰率で燃焼させる
のが一般的であり、結果的に、燃料供給量が低い領域で
は、燃料供給量が低いほど酸素濃度も高くなる。尚、こ
のときの空気過剰率とは、実際の空気量と完全燃焼に必
要な理論空気量との比を示したものであり、図9の空気
過剰率(適正値)は実験的に求められるものである。と
ころが、酸素濃度と空気過剰率との関係は図8に示すよ
うに変化するため、高空気過剰率では、空気過剰率の変
化に対してその酸素濃度の変化はわずかである。つま
り、高空気過剰率の領域では、ファン出力を上げて供給
空気量を増加させることにより、空気過剰率を増加させ
ても、酸素濃度はわずかにしか変化しないこととなる。
【0004】従って、従来の如く、燃料供給量に対応し
て予め設定されている適正酸素濃度と実測の酸素濃度と
の偏差に基づいてファン出力を補正して空気過剰率を適
正に補正しようとしても、空気過剰率の高い領域(つま
り燃料供給量の低い領域)では、空気過剰率の低い領域
に比べて、的確に空気過剰率を補正することができな
い、という問題がある。つまり、酸素濃度検出手段及び
その検出回路等の検出誤差及び検出精度を考慮すると、
高空気過剰率の領域では、酸素濃度検出手段の検出酸素
濃度値に基づいて、実際の空気過剰率を検出することが
できないので、ファン出力を適正に補正することができ
ないのである。ちなみに、空気過剰率の高い領域におい
て、検出酸素濃度値に基づいて、正確な空気過剰率を検
出するためには、酸素濃度検出手段及びその検出回路を
非常に精度の高いものにする必要があり、その結果、燃
焼制御装置のコストが高価になってしまうという問題が
ある。本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、適正な空気過剰率を得ることのできる
低コストの燃焼制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の燃焼制御装置
は、燃焼用空気を供給するファンの出力を燃料供給量に
応じて調整するファン制御手段と、燃焼排ガス中の酸素
濃度を検出する酸素濃度検出手段と、燃料供給量に対応
する適正酸素濃度を設定する酸素濃度設定手段と、前記
酸素濃度検出手段の検出酸素濃度が前記酸素濃度設定手
段にて設定された適正酸素濃度になるように、前記ファ
ンの出力を補正する補正手段とが設けられたものであっ
て、その第1特徴構成は、前記補正手段が、酸素濃度が
設定値未満になると推定される燃料供給量のときには、
前記酸素濃度検出手段の検出酸素濃度に基づいて、前記
ファンの出力の補正を実行し、酸素濃度が前記設定値以
上になると推定される燃料供給量のときには、酸素濃度
が前記設定値未満になると推定される燃料供給量のとき
の補正情報に基づいて補正値を求めて、前記ファンの出
力の補正を実行するように構成されている点にある。第
2特徴構成は、前記酸素濃度設定手段が、各燃料供給量
に対応する適正酸素濃度の下限値及び上限値を設定する
ように構成されており、前記補正手段が、前記酸素濃度
検出手段にて検出される酸素濃度が、前記下限値を下回
ると、ファン出力を所定の値だけ増加させ、前記上限値
を上回ると、ファン出力を所定の値だけ減少させるよう
に構成されている点にある。第3特徴構成は、前記酸素
濃度検出手段が、限界電流型の酸素センサであり、その
酸素センサの監視電圧の印加を制御する監視電圧制御手
段が、酸素濃度が前記設定値未満になると推定される燃
料供給量のときにのみ、前記限界電流型の酸素センサの
監視電圧の印加を実行するように構成されている点にあ
る。
【0006】
【作用】本発明の第1特徴構成によれば、酸素濃度が設
定値未満になると推定される燃料供給量のときには、酸
素濃度検出手段の検出酸素濃度に基づいて、ファン出力
が補正され、酸素濃度が前記設定値以上になると推定さ
れる燃料供給量のときには、酸素濃度が前記設定値未満
になると推定される燃料供給量のときの補正情報に基づ
いて補正値が求められて、ファン出力が補正される。つ
まり、前述の如く、空気過剰率の高い領域(酸素濃度が
前記設定値以上になると推定される燃料供給量の領域)
では、ファン出力を適正に補正することができないの
で、ファン出力を適正に補正することのできる空気過剰
率の低い領域(酸素濃度が設定値未満になると推定され
る燃料供給量の領域)のファン出力の補正情報より、空
気過剰率の高い領域でのファン出力の補正量を的確に推
定することができるのである。第2特徴構成によれば、
酸素濃度検出手段にて検出される酸素濃度が、適正酸素
濃度の下限値を下回ると、ファン出力を所定の値だけ増
加させ、適正酸素濃度の上限値を上回ると、ファン出力
を所定の値だけ減少させる。つまり、図10に示すよう
に、適正酸素濃度値X0 に対し下限値XL 及び上限値X
H を設定し、下限値XL を下回ったとき、又は上限値X
H を上回ったとき、すなわち所定以上の偏差が生じたと
きのみ、ファン出力の変更を実行するのである。第3特
徴構成によれば、酸素濃度が前記設定値未満になると推
定される燃料供給量のときにのみ、限界電流型の酸素セ
ンサの監視電圧の印加を実行するので、燃焼中における
監視電圧の印加時間を短縮することができ、よって、酸
素センサの劣化を極力防ぐことができるのである。尚、
限界電流型の酸素センサについて、説明を加えると、か
かる限界電流型の酸素センサ(以下、単に酸素センサと
いう)は、ディスク状の安定化ジルコニアの両面に設け
た電極間に直流電圧を印加したときに、酸素イオンをキ
ャリアとして流れる電流(限界電流)が酸素濃度によっ
て変化することを利用して酸素濃度を検出するものであ
る。このため、酸素センサに常に監視電圧を印加してお
くと、酸素センサには常に限界電流が流れることとな
り、このため、酸素センサの劣化が促進されることとな
るのである。
【0007】
【発明の効果】上記第1特徴構成によれば、空気過剰率
の高い領域でのファン出力の補正量を的確に推定するこ
とができるので、特別な酸素濃度検出手段及びその検出
回路を設けることなく、低コストの装置で、適正な空気
過剰率を得ることができる燃焼制御装置を提供するに至
った。第2特徴構成によれば、所定の偏差が生じたとき
のみファン出力の変更を実行するので、例えば外乱によ
りわずかに空気量が変動しても、その変動に対して逐一
ファン出力を変更してしまう、というような、不必要な
制御を行うことを回避することができると共に、ファン
出力の変更を逐一実行する必要がないため、制御を一層
簡素化することができるに至った。第3特徴構成によれ
ば、燃焼中における酸素センサの監視電圧印加時間を短
縮して、酸素センサの劣化を極力防ぐことができるの
で、よって、酸素センサの寿命を延ばして、酸素センサ
を交換するメンテナンスを少なくすることができるに至
った。
【0008】
【実施例】以下、本発明の燃焼制御装置を、給湯装置に
適用した実施例を、図面に基づいて説明する。図1は給
湯装置を示し、水管式の熱交換器1、その熱交換器1を
加熱するバーナ2、及び、バーナ2に対し燃焼用空気a
を供給するとともに熱交換器通過後の燃焼排ガスegを
排気路3を介し外部に排出させるファン4を装備してい
る。
【0009】熱交換器1への給水路5には、給水温ti
を検出する水温センサ6と給水量Wを検出する水量セン
サ7が設けられ、又、熱交換器1からの給湯路8には、
給湯温toを検出する湯温センサ9が設けられ、更に、
排気路3には、燃焼排ガスeg中における酸素濃度Xを
検出する酸素濃度検出手段としての限界電流型の酸素セ
ンサ(以下単に酸素センサという)16が設けられてい
る。図中、10はバーナ2に対し燃料ガスgを供給する
燃料供給路、11は燃料ガス供給の断続、及び、燃料ガ
ス供給量Ipの調整を行う電磁比例弁である。
【0010】又、図中、12は制御装置であり、この制
御装置12には、燃焼運転の発停を行う着火消火操作部
12a、燃料ガス供給量Ipの調整(すなわち、燃焼量
の調整)により給湯温toを調整する湯温調整部12
b、並びに、ファン4の出力調整(本例では回転数調
整)により燃焼用空気aの供給量を調整するファン制御
部12c、燃料ガス供給量Ipに対応する適正酸素濃度
としての調整目標値Nを設定する酸素濃度設定部(酸素
濃度設定手段)12d、その酸素濃度設定部12dの調
整目標値Nを設定変更することによりファン4の出力を
補正する補正部(補正手段)12e、酸素センサ16の
監視電圧VK の印加を制御する監視電圧制御部(監視電
圧制御手段)12fを装備している。
【0011】酸素センサ16は、図3に示すように、セ
ンサエレメント17、端子18、端子台19、メッシュ
カバー20からなる。センサエレメント17は、図4に
示すように、ディスク状の安定化ジルコニア17aの両
側に白金電極17bを形成し、その片側に小孔17cが
設けられたキャップ17dを接合して構成されている。
両電極17b間に電圧(監視電圧)Vkを印加すると、
ポンピング作用により酸素イオンをキャリアとする電流
が流れる。
【0012】キャップ17d内への空気の流入が小孔1
7cによって制限されることから電圧の所定領域で電流
がほぼ一定(限界電流)になる。そして、この限界電流
は空気中の酸素濃度に比例して変化するので、一定監視
電圧Vkを両電極17b間に印加しておき、そのときの
電流値から酸素濃度を検出することができる。尚、上記
ポンピング作用は、高温(500℃程度)において発生
するするので、キャップ17d上部にヒータ17eを一
体に形成し、ヒータ17eへの通電によりセンサエレメ
ント17を加熱するように構成されている。
【0013】着火消火操作部12aは、給湯栓13の開
栓に伴う水量センサ7での水量検知により電磁比例弁1
1を開弁するとともに点火機構14を作動させてバーナ
2の燃焼運転を開始させ、又、給湯栓13の閉栓に伴う
水量センサ7での水量非検知により電磁比例弁11を閉
弁してバーナ2の燃焼運転を停止させる。
【0014】湯温調整部12bは、検出給水温ti、検
出給水量W、及び、設定された目標給湯温tsから下記
数1によるフィードホワード演算により、目標給湯温t
sを得るに必要な燃料ガス供給量Ip0 ’を算出する。
【数1】Ip0 ’=q・W・(ts−ti) 但し、qは、所定の定数である。更に、湯温調整部12
bは、検出給湯温toと目標給湯温tsとの偏差Δto
に基づくフィードバック演算により必要補正値ΔIpを
算出して、上記のフィードホワード演算による算出燃料
ガス供給量Ip0 ’に対しフィードバック演算による必
要補正値ΔIpを加算することで、燃料ガス供給量の調
整目標値Ip0 (=Ip0 ’+ΔIp)を決定する。
【0015】そして、湯温調整部12bは、燃料ガス供
給量Ipと比例弁電流i(電磁比例弁11に対する操作
電流値)との設定関数F1に基づき、電磁比例弁11に
対する操作電流値iを燃料ガス供給量の上記目標値Ip
0 に対応する値に調整し、これにより、バーナ2に対す
る実際の燃料ガス供給量を目標値Ip0 に調整して、給
湯温toを目標給湯温tsに調整・維持する。
【0016】ファン制御部12cは、酸素濃度設定部1
2dにて設定された調整目標値Nと回転数センサ15に
より検出される検出値との偏差ΔNに基づき、その検出
値が調整目標値Nに一致するようにファン出力を調整す
る。
【0017】酸素濃度設定部12dは、燃料ガス供給量
Ipとファン4の初期設定出力値N 0 との設定関数F2
に基づき、各燃料ガス供給量Ipに対応する初期設定出
力値N0 を設定し、その初期設定出力値N0 と補正部1
2eにて後述の如く設定された補正係数kとに基づい
て、下記数2にて調整目標値Nを設定する。
【数2】N=k・N0
【0018】補正部12eは、酸素濃度が設定値未満に
なると推定される燃料ガス供給量(本実施例では、22
000kcal以上)のときには、酸素センサ16の検
出酸素濃度Xに基づいて、ファン4の出力の補正を実行
し、酸素濃度が前記設定値以上になると推定される燃料
ガス供給量(22000kcal未満)のときには、酸
素濃度が前記設定値未満になると推定される燃料ガス供
給量のときの補正情報に基づいて補正値を求めて、ファ
ン4の出力の補正を実行するように構成されている。
【0019】つまり、補正部12eは、装置個々の装置
特性のバラツキや装置特性の経年変化、或いは、空気経
路や排気路3における通風障害の発生等によりファン出
力Nと実際の空気供給量Qとの関係に変化が生じ、それ
が原因で空燃比が最適値から外れてしまうことを防止す
るため、酸素センサ16の検出情報に基づいて、前記補
正係数kの値を補正することにより、酸素濃度設定部1
2dの調整目標値Nを変更してファン出力を補正するの
であるが、酸素濃度と空気過剰率との関係は図8に示す
ように変化するため、高空気過剰率(燃料ガス供給量I
pが22000kcal未満)では、適正な空気過剰率
になるように、酸素センサ16の検出情報に基づいてフ
ァン出力を正確に制御することができないこととなる。
従って、燃料ガス供給量Ipが22000kcal未満
では、後述する如く、燃料ガス供給量Ipが22000
kcal以上のときの補正情報に基づいて補正値を求め
て、つまり、22000kcal以上のときの補正係数
kを用いて、ファン出力を補正するのである。
【0020】各燃料ガス供給量Ipに対する最適な空気
過剰率Z0 は、図9に示す燃料ガス供給量Ipと空気過
剰率Zとの関数F4により、実験的に決定されている。
空気過剰率Zと酸素濃度Xとは、図8に示すような相関
関係にあるので、図9の燃料ガス供給量Ipと空気過剰
率Zとの関係を、燃料ガス供給量Ipと酸素濃度Xとの
関係に置き換えると、図10のF3に示すようになる。
つまり、F3は、各燃料ガス供給量Ipに対する適正酸
素濃度値X0 を示している。
【0021】酸素濃度設定部12dは、図10に示すよ
うに、各燃料ガス供給量Ipに対応する適正酸素濃度値
0 の下限値XL 及び上限値XH を設定するように構成
されいる。本実施例においては、下限値XL 及び上限値
H を適正酸素濃度値X0 に対し±5%に設定してい
る。尚、図9中、ZL は、最適な空気過剰率Z0 に対
し、−5%にあたる下限値を示しており、ZH は、最適
な空気過剰率Z0 に対し、+5%にあたる上限値を示し
ている。
【0022】補正部12eは、酸素センサ16にて検出
される酸素濃度Xが、下限値XL を下回ると、補正係数
kを1.05倍してファン出力Nを所定の値だけ増加さ
せ、上限値XH を上回ると、補正係数kを1/1.05
倍してファン出力Nを所定の値だけ減少させるように構
成されている。
【0023】監視電圧制御部12fは、酸素濃度Xが前
記設定値未満になると推定される燃料ガス供給量(22
000kcal以上)のときにのみ、酸素センサの監視
電圧VK の印加を実行するように構成されている。
【0024】以下、補正部12eが補正係数kの値を補
正することにより、酸素濃度設定部12dの調整目標値
Nを変更してファン出力を補正する制御(ファン補正制
御)について、図7のフローチャートにて説明する。補
正部12eは、燃料ガス供給量Ipが22000kca
l以上であるか否を判別し(処理(イ))、22000
kcal以上であれば、酸素センサ16の監視電圧VK
を印加して、酸素センサ16による酸素濃度の測定を実
行し、22000kcal未満であれば、監視電圧VK
の印加を停止して、酸素センサ16による酸素濃度の測
定を停止する。尚、本実施例の給湯装置では、燃料ガス
供給量Ipの最大ガス供給量maxIpは、30000
kcalに規定されており、ファン出力Nは最大440
0rpmに規定されている。
【0025】燃料ガス供給量Ipが22000kcal
以上であれば、燃料ガス供給量Ipの変更及びファン出
力の目標値Nの変更が行われた後は、酸素センサ16の
雰囲気環境が安定するまで、30秒の待機時間を設けて
(処理(ロ))、その後に、酸素センサ16の計測動作
に入る。酸素センサ16の出力Xは、先ず1回/1秒で
10回測定して平均値X1 を算出し(1セット目)、そ
の後再度1回/1秒で10回測定して平均値X2 を算出
する(2セット目)。そして、前後2セットの測定結果
1 ,X2 の誤差ΔXを下記数3にて求め、その誤差Δ
Xが1%以内になるまで、酸素センサ16による測定を
繰り返し実行する(処理(ハ))。
【数3】 ΔX=(|X1 − X2 |/X2 )×100 (%)
【0026】前後2セットの誤差ΔXが1%以内になる
と、上記平均値X2 を下限値XL 及び上限値XH と比較
し、平均値X2 が下限値XL 以上であれば、補正係数k
を1.05倍することにより、ファン出力を1.05倍
にし、平均値X2 が上限値X H 以下であれば、補正係数
kを1/1.05倍することにより、ファン出力を1/
1.05倍にする(処理(ニ))。従って、ファン出力
Nは、図11に示すように、k=1.0より1段階ずつ
変更されることとなる。又、上記の如く補正係数kを補
正しながらも、常時燃料ガス供給量Ipの変更がないか
否かをチェックして、燃料ガス供給量Ipが変更されれ
ば、再び前記処理(イ)に戻るように構成されている。
更に、上記補正係数kは、装置の電源が停止してもいい
ように、E2 PROM(不揮発メモリー)に逐次記憶変
更されている。
【0027】上記の制御中、補正係数kの値は常時監視
されており、最大ガス供給量maxIpが制限されてい
ない状態(maxIp=30000kcal)におい
て、k≧1.22になると、最大ガス供給量maxIp
を26000kcal(最大時の87%出力)に制限
(ガス量制限)し、更に異常ランプ(図示せず)を点灯
させて、再び上記制御を実行するように構成されている
((処理(ホ))。これは、ファン能力が限界(440
0rpm)に達したことにより、装置が風量不足になっ
て、不完全燃焼を生じることを防止すると共に、装置が
突然停止し、使用者の不便を生じないようにするためで
ある。
【0028】ガス量制限を行ったのち、k≦1.16に
補正係数が復帰した時点で、上記ガス量制限を解除する
と共に、異常ランプを消灯する((処理(ヘ))。これ
は、逆風圧等の一時的な風量低下により、上記の如くガ
ス量制限が行われたときに、不必要にガス量の少ないま
まで、制御が継続されるのを回避するためである。
【0029】上記の如く、ガス量制限を行ったにもかか
わらず、k≧1.28であれば、燃焼異常であると判断
して、燃焼を停止する((処理(ト))。尚、上記制御
中において、燃料ガス供給量Ipを常時監視するように
構成されており、燃料ガス供給量Ipが22000kc
al以上であれば、上記の如く、補正係数kの変更を随
時実行するが、22000kcal未満になると、補正
係数kの変更は中止して(処理(チ))、その前の補正
係数kの値に基づいて、ファン出力を制御するのであ
る。
【0030】又、上述の補正部12eによる補正係数k
の変更は、ヒータ17eへの通電開始時点からの設定立
ち上がり時間Ta(本例ではバーナ2の燃焼運転開始に
伴いヒータ17eへの通電が開始された時点から、酸素
センサ16の温度が安定温度thに立ち上がる(図5参
照)までに要する設定時間Ta)の経過後に実行され
る。
【0031】次に、燃焼開始が指令されてからの制御装
置12による制御を図6のフローチャートに基づいて説
明する。燃焼開始が指令されるに伴って、即ち給湯栓1
3が開かれ、給水量Wを検出する水量センサ7がオン状
態になるに伴って、酸素センサ16のヒータ17eへの
通電及びファン5の作動が開始され(処理(ヌ))、電
磁比例弁11のガス弁の開成、バーナ2への点火も行わ
れる。但し、実際にはガス弁の開成、バーナ2への点火
は、ファン5の作動より約1秒遅れて行われる。
【0032】ヒータ11eにより酸素センサ16(セン
サエレメント17)が適正状態に加熱されるまで、即ち
安定温度(例えば500℃)に達するまでの時間Ta
(約1分程度の時間)を要する。そこで、この間は、k
=1.0のファン初期値制御を実行する(処理
(ル))。つまり、酸素センサ10の検出が可能になる
まで(酸素センサ10の温度が安定温度に達するまで)
の制御である。
【0033】制御装置12は、内部タイマ(図示せず)
によって上記ファン初期値制御を行う時間を管理してい
る。内部タイマは、燃焼開始(ヒータ17eへの通電開
始)に伴ってリセットされカウントが開始される。そし
て、内部タイマが設定立ち上がり時間Ta(1分)に達
すると、ファン4の制御が上記ファン初期値制御より前
述のファン補正制御(図7)へと移される(処理
(オ))。尚、前述したように電磁比例弁11の開度調
節による燃料供給量の制御も同時に行われる。
【0034】給湯栓13が閉じられ、水量センサ7がオ
フ状態になると、電磁比例弁11が閉じられ燃焼は停止
する(処理(ワ))。ファン4は所定の出力にて作動を
継続し、ポストパージつまり燃焼停止後の排気動作を所
定時間行う。所定時間が経過すると、ファン4を停止
し、酸素センサ16への通電(ヒータ11eへの通電及
び監視電圧の印加)を停止して、作動を終了する(処理
(カ))。
【0035】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。 ファン制御部12cによるファン出力調整は、上記
実施例の如くファン回転数を調整指標とする形態のもの
に代えて、ファン駆動電流や電圧を調整指標とする形態
のものとしてもよい。 上記実施例では、ファン4を燃焼用空気aの供給経
路側に装備して、そのファン4により燃焼用空気aをバ
ーナ2に対し加圧供給する形態を示したが、ファン4を
排気路3に装備して、ファン4による燃焼排ガスegの
吸引排気に伴いバーナ2に対し燃焼用空気aを供給する
形態を採用してもよい。 上記実施例では、補正係数kは、燃焼停止の度に初
期値1にリセットされるが、補正係数kを記憶装置に記
憶保存しておき、燃焼が再開されると、その記憶保存さ
れている補正係数kを用いて、ファン出力を制御するよ
うにしても良い。 上記実施例では、酸素センサ16にて検出される酸
素濃度Xが、下限値XLを下回ると、ファン出力を所定
の値だけ増加させ、上限値XH を上回ると、ファン出力
を所定の値だけ減少させるように構成されているが、酸
素センサ16にて検出された酸素濃度Xと適正酸素濃度
0 との偏差に基づいて、ファン出力Nを直接補正する
ようにしても良い。 上記実施例では、本発明の燃焼制御装置を、給湯装
置に適用した例を述べたが、給湯装置に限定されるもの
ではなく、その他の燃焼装置にも適応することができ
る。又、上記実施例における酸素濃度検出手段は、限界
電流型酸素センサ16に限定されるものではなく、種々
変更することができる。
【0036】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯装置の全体構成図
【図2】制御ブロック図
【図3】酸素センサの断面図
【図4】センサユニットの断面図
【図5】酸素センサの立ち上がり特性図
【図6】制御手段の制御を示すフローチャート
【図7】制御手段の制御を示すフローチャート
【図8】空気過剰率と酸素濃度との関係を示すグラフ
【図9】燃料供給量と空気過剰率との関係を示すグラフ
【図10】燃料供給量と酸素濃度との関係を示すグラフ
【図11】燃料供給量とファン出力との関係を示すグラ
【符号の説明】
4 ファン 12c ファン制御手段 12d 酸素濃度設定手段 12e 補正手段 12f 監視電圧制御手段 16 酸素濃度検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 宏 大阪府大阪市港区南市岡1丁目1番52号 株式会社ハーマン内 (72)発明者 石川 善克 大阪府大阪市港区南市岡1丁目1番52号 株式会社ハーマン内 (56)参考文献 特開 昭60−228819(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 1/02 101 F23N 3/08 F23N 5/24 107 G01N 27/41

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用空気を供給するファン(4)の出
    力を燃料供給量に応じて調整するファン制御手段(12
    c)と、燃焼排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検
    出手段(16)と、燃料供給量に対応する適正酸素濃度
    を設定する酸素濃度設定手段(12d)と、前記酸素濃
    度検出手段(16)の検出酸素濃度が前記酸素濃度設定
    手段(12d)にて設定された適正酸素濃度になるよう
    に、前記ファン(4)の出力を補正する補正手段(12
    e)とが設けられた燃焼制御装置であって、 前記補正手段(12e)は、 酸素濃度が設定値未満になると推定される燃料供給量の
    ときには、前記酸素濃度検出手段(16)の検出酸素濃
    度に基づいて、前記ファン(4)の出力の補正を実行
    し、 酸素濃度が前記設定値以上になると推定される燃料供給
    量のときには、酸素濃度が前記設定値未満になると推定
    される燃料供給量のときの補正情報に基づいて補正値を
    求めて、前記ファン(4)の出力の補正を実行するよう
    に構成されている燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 前記酸素濃度設定手段(12d)が、各
    燃料供給量に対応する適正酸素濃度の下限値及び上限値
    を設定するように構成されており、 前記補正手段(12e)は、 前記酸素濃度検出手段(16)にて検出される酸素濃度
    が、前記下限値を下回ると、ファン出力を所定の値だけ
    増加させ、前記上限値を上回ると、ファン出力を所定の
    値だけ減少させるように構成されている請求項1記載の
    燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 前記酸素濃度検出手段(16)が、限界
    電流型の酸素センサであり、 その酸素センサの監視電圧の印加を制御する監視電圧制
    御手段(12f)が、酸素濃度が前記設定値未満になる
    と推定される燃料供給量のときにのみ、前記限界電流型
    の酸素センサの監視電圧の印加を実行するように構成さ
    れている請求項1又は2記載の燃焼制御装置。
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