JP2002071615A - 気体濃度検出装置 - Google Patents

気体濃度検出装置

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JP2002071615A
JP2002071615A JP2000257404A JP2000257404A JP2002071615A JP 2002071615 A JP2002071615 A JP 2002071615A JP 2000257404 A JP2000257404 A JP 2000257404A JP 2000257404 A JP2000257404 A JP 2000257404A JP 2002071615 A JP2002071615 A JP 2002071615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結露などによる気体濃度検出センサのゼロ点
出力値の大きな変動や気体濃度検出センサの劣化を防止
し、装置全体としての劣化を防止する。 【解決手段】 特定成分の気体濃度を検出するときに通
電状態に切り換え、特定成分の気体濃度を検出しないと
きに非通電状態に切り換えるべく、気体濃度検出センサ
Sへの通電を繰り返し断続させて通電させる制御手段H
は、気体濃度検出センサSへの通電が通電状態であると
きには、特定成分がゼロの状態と予測される状態での気
体濃度検出センサSのゼロ点出力値を、基準出力値とし
て記憶するとともに、前回の通電状態における基準出力
値と今回の通電状態におけるゼロ点出力値とのゼロ点偏
差がゼロ点適正値よりも大きいと、その後の特定成分の
気体濃度を検出しないときも気体濃度検出センサSへの
通電を通電状態に維持するように構成されている気体濃
度検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通電状態におい
て、検出対象気体中の特定成分の気体濃度を検出する気
体濃度検出センサと、その特定成分の気体濃度を検出す
るときに通電状態に切り換え、かつ、前記特定成分の気
体濃度を検出しないときに非通電状態に切り換えるべ
く、前記気体濃度検出センサへの通電を繰り返し断続さ
せて通電させる制御手段とが設けられている気体濃度検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような気体濃度検出装置は、気体
濃度検出センサの寿命が短くなることを防止したり、気
体濃度検出センサへの通電によるランニングコストの低
減のために、特定成分の気体濃度を検出するときに通電
状態に切り換え、かつ、特定成分の気体濃度を検出しな
いときに非通電状態に切り換えるべく、気体濃度検出セ
ンサへの通電を繰り返し断続させて通電させるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の気体濃度検
出装置では、気体濃度検出センサへの通電を繰り返し断
続させて通電させるものであるために、気体濃度検出セ
ンサへの通電を停止しているときには、その気体濃度検
出センサの温度が低くなり、気体濃度検出センサに結露
を生じ易い状態となる。そして、気体濃度検出センサに
結露が生じると、特定成分がゼロの状態と予測される状
態での気体濃度検出センサのゼロ点出力値が大幅に低下
側に変動することとなる。したがって、気体濃度検出セ
ンサに結露が生じた状態が継続したり、頻繁に繰り返さ
れると、気体濃度検出センサのゼロ点出力値の低下量が
累積されることとなって、そのゼロ点出力値が回復不能
なほど低下してしまったり、気体濃度検出センサの感度
劣化を早めてしまうこととなり、装置全体としての劣化
を早めてしまう虞があった。
【0004】ちなみに、特定成分がゼロの状態と予測さ
れる状態での気体濃度検出センサのゼロ点出力値は、検
出対象気体中の特定成分の気体濃度を検出する際に、基
準となる値であり、そのゼロ点出力値が回復不能なほど
低下してしまうと、装置そのものが動作不能となる虞が
ある。
【0005】本発明は、かかる点に着目してなされたも
のであり、その目的は、結露などによる気体濃度検出セ
ンサのゼロ点出力値の大きな変動や気体濃度検出センサ
の劣化を防止し、装置全体としての劣化を防止すること
が可能となる気体濃度検出装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明によれば、通電状態におい
て、検出対象気体中の特定成分の気体濃度を検出する気
体濃度検出センサと、その特定成分の気体濃度を検出す
るときに通電状態に切り換え、かつ、前記特定成分の気
体濃度を検出しないときに非通電状態に切り換えるべ
く、前記気体濃度検出センサへの通電を繰り返し断続さ
せて通電させる制御手段とが設けられている気体濃度検
出装置において、前記制御手段は、前記気体濃度検出セ
ンサへの通電が通電状態であるときには、前記特定成分
がゼロの状態と予測される状態での前記気体濃度検出セ
ンサのゼロ点出力値を、基準出力値として記憶するとと
もに、前回の通電状態において記憶された基準出力値と
今回の通電状態における前記気体濃度検出センサのゼロ
点出力値とに基づいて、その基準出力値とゼロ点出力値
とのゼロ点偏差がゼロ点適正値よりも大きいと、その後
の前記特定成分の気体濃度を検出しないときも前記気体
濃度検出センサへの通電を通電状態に維持するように構
成されている。
【0007】すなわち、制御手段は、気体濃度検出セン
サへの通電が通電状態であるときには、前回の通電状態
において記憶された基準出力値と今回の通電状態におけ
る気体濃度検出センサのゼロ点出力値とのゼロ点偏差が
ゼロ点適正値よりも大きいと、その後の前記特定成分の
気体濃度を検出しないときも気体濃度検出センサへの通
電を通電状態に維持させることとなるので、結露などに
より気体濃度検出センサのゼロ点出力値が前回の通電状
態におけるゼロ点出力値から変動し、ゼロ点偏差がゼロ
点適正値よりも大きくなると、通常は、気体濃度検出セ
ンサへの通電を非通電状態に切り換える特定成分の気体
濃度を検出しないときも、気体濃度検出センサへの通電
を通電状態に維持して、気体濃度検出センサの温度を高
く維持させることが可能となる。
【0008】したがって、気体濃度検出センサに結露が
生じると、特定成分の気体濃度を検出しないときも、気
体濃度検出センサの温度を高く維持させることができる
こととなって、結露などによる気体濃度検出センサのゼ
ロ点出力値の大きな変動や気体濃度検出センサの劣化を
防止し、装置全体としての劣化を防止することが可能と
なる気体濃度検出装置を提供することができるに到っ
た。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、前記制御
手段は、前記特定成分の気体濃度を検出しないときに前
記気体濃度検出センサへの通電を通電状態に維持してい
る状態において、定期的に、前記特定成分がゼロの状態
と予測される状態での前記気体濃度検出センサの復帰判
別用のゼロ点出力値を検出し、その復帰判別用のゼロ点
出力値が、その前の前記特定成分の気体濃度を検出する
ときにおける前記気体濃度検出センサのゼロ点出力値か
ら、そのときのゼロ点偏差をゼロ点適正値よりも小さく
する側に復帰判別値以上変動していると、前記気体濃度
検出センサへの通電を通電状態に維持することを解除す
るように構成されている。
【0010】すなわち、制御手段は、請求項1に記載の
如く、ゼロ点偏差がゼロ点適正値よりも大きいとして、
その後の特定成分の気体濃度を検出しないときに気体濃
度検出センサへの通電を通電状態に維持している状態に
おいて、特定成分の気体濃度を検出しないときに気体濃
度検出センサへの通電を通電状態に維持することによ
り、結露などにより大きく変動した気体濃度検出センサ
のゼロ点出力値が、ゼロ点偏差をゼロ点適正値よりも小
さくする側に、すなわちゼロ点出力値が適正な値となる
側に、復帰判別値以上復帰しているか否かを定期的に判
別し、気体濃度検出センサのゼロ点出力値が復帰判別値
以上復帰していると、気体濃度検出センサへの通電を通
電状態に維持することを解除して、気体濃度検出センサ
への通電を非通電状態に切り換えることとなる。
【0011】したがって、制御手段が、気体濃度検出セ
ンサへの通電を通電状態に維持することにより、気体濃
度検出センサのゼロ点出力値が復帰していることを判別
することができれば、気体濃度検出センサへの通電を停
止させるので、制御手段が、ゼロ点偏差がゼロ点適正値
よりも大きいとして、単純に、その後の特定成分の気体
濃度を検出しないときの間中、気体濃度検出センサへの
通電を通電状態に維持するものと比較して、気体濃度検
出センサへの通電を短い時間とすることが可能となっ
て、通電による気体濃度検出センサ自体の劣化を防止す
ることが可能となる。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、前記制御
手段には、前記特定成分がゼロの状態と予測される状態
での前記気体濃度検出センサの初期基準値が記憶され、
前記制御手段は、前記気体濃度検出センサへの通電が通
電状態であるときには、前記特定成分がゼロの状態と予
測される状態での前記気体濃度検出センサのゼロ点出力
値と前記初期基準値とに基づいて、そのゼロ点出力値と
前記初期基準値との偏差がセンサ異常判別値以上である
と、前記気体濃度検出センサの異常と判別するように構
成されている。
【0013】すなわち、制御手段は、気体濃度検出セン
サへの通電が通電状態であるときには、気体濃度検出セ
ンサのゼロ点出力値と記憶されている初期基準値との偏
差がセンサ異常判別値以上であると、気体濃度検出セン
サの異常と判別することなるので、気体濃度検出センサ
のゼロ点出力値が初期基準値からあまりに大きく変動し
ているような気体濃度検出センサの異常を検出すること
ができ、その異常を検出した場合に、使用者に気体濃度
検出センサの交換を促したり、その後の装置の動作など
を抑制することにより、気体濃度検出センサが異常のま
まで使用されることによる新たな異常の発生を未然に防
止することが可能となる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、前記気体
濃度検出センサが、通風手段により供給される燃焼用空
気と燃料とを燃焼させるバーナにて燃焼された燃焼排ガ
スを検出対象気体とし、その燃焼排ガス中の特定成分の
ガス濃度を検出するように構成され、前記制御手段が、
前記バーナの燃焼中および前記バーナの燃焼停止後の前
記通風手段によるポストパージ中を前記特定成分の気体
濃度を検出するときとし、かつ、前記ポストパージ後か
ら次回の前記バーナの燃焼開始までの間を前記特定成分
の気体濃度を検出しないときとするように構成されてい
る。
【0015】すなわち、気体濃度検出センサが、結露な
どが生じる虞のある燃焼排ガスを検出対象気体とし、そ
の燃焼排ガス中の特定成分のガス濃度を検出することと
なるので、請求項1との協働作用により、検出対象気体
中に結露が生じても、装置全体としての劣化を防止する
ことが可能となることを有効に活用しつつ、燃焼排ガス
中の特定成分のガス濃度を的確に検出することが可能と
なり、気体濃度検出センサを的確に適応させることが可
能となる。また、制御手段が、バーナの燃焼中およびバ
ーナの燃焼停止後の通風手段によるポストパージ中を特
定成分の気体濃度を検出するときとし、かつ、ポストパ
ージ後から次回の前記バーナの燃焼開始までの間を特定
成分の気体濃度を検出しないときとするので、バーナの
燃焼に合わせて気体濃度検出センサに通電させることが
でき、燃焼排ガス中の特定成分のガス濃度を的確に検出
することが可能となる。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、前記気体
濃度検出センサが、前記燃焼排ガス中の一酸化炭素ガス
濃度を検出するように構成されている。すなわち、請求
項4との協働作用により、気体濃度検出センサにて、バ
ーナにて燃焼された燃焼排ガス中の一酸化炭素ガス濃度
を検出させることとなるので、燃焼排ガス中に結露が生
じても、装置全体としての劣化を防止しつつ、燃焼排ガ
ス中の一酸化炭素ガス濃度を検出することができること
となる。したがって、バーナの不完全燃焼による一酸化
炭素ガスの発生を的確に検出することができ、バーナの
不完全燃焼による異常の発生を未然に防止することが可
能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる気体濃度検
出装置を、気体濃度検出センサがバーナにて燃焼された
燃焼排ガス中のガス濃度を検出する構成として給湯装置
に適応した例を図面に基づいて説明する。この給湯装置
は、給水路8から供給された水を加熱して給湯路7に給
湯する給湯部Yと、その給湯部Yの動作を制御する制御
手段としての制御部Hと、その制御部Hに制御動作のた
めの指令を指令するリモコン装置とから構成されてい
る。
【0018】前記給湯部Yは、燃焼室1、燃焼室1の内
部に備えられているバーナ2、水加熱用の熱交換器3な
どから構成され、燃焼室1の上部に接続され、バーナ2
の燃焼ガスを室外に排出する排気路5と、バーナ2に燃
焼用空気を通風し、かつ、バーナ2の燃焼ガスを排気路
5を通じて室外に排出する通風手段としてのファン4も
設けられている。そして、熱交換器3には、加熱用の水
を供給する給水路6と、熱交換器3において加熱された
湯を図示しない給湯栓に供給する給湯路7とが接続さ
れ、バーナ2に対して燃料ガスを供給する燃料供給路8
が備えられている。
【0019】前記給水路6には、熱交換器3への給水量
Qiを検出する給水量センサ9が備えられ、給湯路7に
は、給湯栓に対する給湯温度Txを検出する給湯温セン
サ10が備えられている。前記燃料供給路8は、一般家
庭用のガス供給管に接続され、この燃料供給路8には、
バーナ2への燃料供給量Ipを調節する電磁比例弁11
と、燃料の供給を断続する開閉弁12とが備えられてい
る。前記バーナ2の近くにはバーナ2に点火するイグナ
イタ18、着火したことを検出するフレームロッド19
が備えられている。
【0020】前記リモコン装置Rは、有線または無線に
よって制御部Hと接続され、給湯装置の運転および停止
を指示する運転スイッチ13や、設定目標給湯温度Tp
を設定する温度設定スイッチ14や、種々の情報を表示
する表示ランプ15,16,17などが備えられてい
る。なお、表示ランプ15は、給湯装置が運転されてい
るか否かを表示し、表示ランプ16,17は、後述する
ような異常状態を表示するように構成されている。
【0021】前記排気路5には、気体濃度検出センサと
しての接触燃焼式COセンサSが、バーナ2の燃焼ガス
に接触する状態で設けられ、このCOセンサSは、バー
ナにて燃焼された燃焼排ガス中に含まれる一酸化炭素
(CO)ガス濃度Dに応じた出力値を出力するように構
成されている。すなわち、COセンサSは、熱交換器3
により熱交換された後のバーナ2にて燃焼された燃焼排
ガスを検出対象気体とし、その燃焼排ガス中の一酸化炭
素ガス濃度Dを検出するように構成されている。
【0022】前記COセンサSについて具体的に説明す
ると、図2に示すように、COセンサSは、ステンレス
製の保護枠21の内側の台座22にセンサ素子23、温
度補償用リファレンス素子24、および、COセンサS
の雰囲気温度Taを検出する温度センサ25を装備して
いる。このセンサ素子23、温度補償用リファレンス素
子24は夫々触媒を担持した白金線で構成されており、
また、センサ素子23、温度補償用リファレンス素子2
4、および、抵抗素子26,27とは、図3に示すよう
に、ブリッジ回路状態に接続されている。
【0023】そして、センサ素子23、温度補償用リフ
ァレンス素子24は、電流が流れることで検出用設定温
度として約250°Cに加熱され、その表面に接触する
未燃成分が触媒作用によって燃焼する。このとき、セン
サ素子23に担持された触媒には、COに対する選択性
があるため、センサ素子23、温度補償用リファレンス
素子24夫々の素子温度に差が生じる。また、白金線
は、温度により抵抗値が変化するので、燃焼ガス中のC
O濃度が大になるほど、センサ素子23と温度補償用リ
ファレンス素子24の抵抗値の差が大となる。
【0024】したがって、燃焼ガス中のCO濃度に応じ
た出力値Vsが、ブリッジ回路における、センサ素子2
3と温度補償用リファレンス素子24との接続部、およ
び、抵抗素子26と27との接続部から電圧値(単位;
ボルト)として出力されるように構成されている。な
お、図2中の28は、制御部Hと接続しているリード線
とのコネクタ部である。
【0025】前記COセンサSの出力値Vsは、CO濃
度が同じであっても雰囲気温度Taに応じて変化すると
いう温度特性を有しており、その関係が図4に示されて
いる。すなわち、図4は、CO濃度Dがゼロの状態と予
測されるときにおけるCOセンサSの出力値Vsの温度
特性を示したものであり、図4中の実線L1は、COセ
ンサSが劣化していないとき(例えば、出荷時や最初の
バーナの燃焼までの間)のCO濃度Dがゼロの状態と予
測されるときにおけるCOセンサSのゼロ点出力値の温
度特性を示している。
【0026】また、図4において、CO濃度Dが大にな
るほど実線L1を出力値が大になる方向に平行移動した
状態で、COセンサSの出力値Vsは増加する。なお、
図4において、雰囲気温度Taが70〜200°Cの範
囲は、概ねバーナ2が燃焼している領域に相当し、70
°C以下の範囲は、概ねバーナ2の燃焼が停止している
領域に相当する。
【0027】そして、雰囲気温度Taを所定の温度に固
定した場合、CO濃度Dと出力値Vsとの間には、 Vs=α×D+β にて示される相関関係がある。ちなみに、αはCOセン
サSの感度、βは雰囲気温度Taが所定の温度のときの
CO濃度Dがゼロの状態と予測されるときにおけるゼロ
点出力値である。図5は、CO濃度Dと出力値Vsとの
相関関係を示し、図5中の実線M1は、COセンサSが
劣化していないとき(例えば、出荷時や最初のバーナの
燃焼までの間などの初期)の相関関係を示す。
【0028】前記COセンサSの使用に伴う出力値Vs
とCO濃度Dとの関係について説明する。なお、図4中
において破線L2で示すように、CO濃度Dがゼロの状
態と予測されるときにおけるゼロ点出力値が低下した場
合、CO濃度Dと出力値Vsとの相関関係は、図5中に
おいて破線M2で示すようになり、同様に、図4中にお
いて破線L3で示すように、CO濃度Dがゼロの状態と
予測されるときにおけるゼロ点出力値が低下した場合、
CO濃度Dと出力値Vsとの相関関係は、図5中におい
て破線M3で示すようになる。
【0029】図4において、破線L2,L3にて示すよ
うに、COセンサSが使用されるに連れて、CO濃度D
がゼロの状態と予測されるときにおけるゼロ点出力値
は、実線L1を出力値が小になる方向に平行移動した状
態で低下する傾向を示す。したがって、図5に示す如
く、COセンサSの使用中と初期との間における、CO
濃度Dがゼロの状態と予測されるときのゼロ点出力値の
偏差をΔVとすると、COセンサSが使用されるに連れ
て偏差ΔVは大になる傾向を示す。また、COセンサS
が使用されるに連れてCOセンサSの感度αも変化する
が、感度αと偏差ΔVとの間には、 α=αC×(1−K1×ΔV) (ちなみに、αCは初
期値) にて示される相関関係があることが、実験により求めら
れている。
【0030】つまり、使用されるに連れて、CO濃度D
がゼロの状態と予測されるときにおけるゼロ点出力値が
低下するとともに、感度αも低い(傾斜が緩い)ものに
なる。ちなみに、K1は所定の定数である。したがっ
て、使用中におけるCOセンサSのCO濃度Dと出力値
Vsとの相関関係は、 Vs=α×D+β=αC×(1−K1×ΔV)×D+β で示される。
【0031】前記制御部Hは、マイクロコンピュータを
備えて構成され、図1に示すように、バーナ2の燃焼動
作およびファン4の動作を制御する燃焼制御手段101
と、COセンサSの出力値に基づいて不完全燃焼状態を
判別する不完全燃焼判別手段102と、CO濃度Dを検
出するときに通電状態に切り換え、かつ、CO濃度Dを
検出しないときに非通電状態に切り換えるべく、COセ
ンサSへの通電を繰り返し断続させて通電させるCOセ
ンサ制御手段103と、各種制御情報を記憶する記憶手
段104などから構成されている。
【0032】前記COセンサ制御手段103は、バーナ
2の燃焼中およびバーナ2の燃焼停止後のファン4によ
るポストパージ中をCO濃度Dを検出するときとして、
そのCO濃度Dを検出するときにCOセンサSへの通電
を通電状態にし、かつ、ポストパージ後から次回のバー
ナ2の燃焼開始までの間をCO濃度Dを検出しないとき
として、そのCO濃度Dを検出しないときにCOセンサ
Sへの通電を非通電状態とすべく、COセンサSへの通
電を繰り返し断続させて通電させるように構成されてい
る。
【0033】また、COセンサ制御手段103は、CO
センサSへの通電が通電状態であるときには、CO濃度
Dがゼロの状態と予測される状態でのCOセンサSのゼ
ロ点出力値を、記憶手段104に基準出力値Vmとして
記憶し、前回の通電状態において記憶手段104に記憶
された基準出力値Vmと今回の通電状態におけるCOセ
ンサSのゼロ点出力値とに基づいて、その基準出力値と
ゼロ点出力値とのゼロ点偏差P1とゼロ点適正値Ptと
を比較するゼロ点チェック処理を実行し、ゼロ点偏差P
1がゼロ点適正値Ptよりも大きいと、その後のCO濃
度Dを検出しないときもCOセンサSへの通電を通電状
態に維持するように構成されている。
【0034】すなわち、COセンサ制御手段103は、
CO濃度Dを検出するときにCOセンサSへ通電するご
とに、COセンサSのゼロ点出力値を基準出力値として
記憶手段104に記憶し、前回のCOセンサSに通電し
たときに記憶手段104に記憶された基準出力値と今回
のCOセンサSに通電したときのCOセンサSのゼロ点
出力値を比較し、そのゼロ点偏差P1がゼロ点適正値
(例えば、100ボルト)よりも大きいと、通常、CO
センサSへの通電を停止するその後のCO濃度Dを検出
しないときも、COセンサSへの通電を継続させるよう
に構成されている。ちなみに、ゼロ点適正値は、COセ
ンサSに結露が生じたときにゼロ点出力値が低下する低
下量を鑑みて設定されているものであり、COセンサS
に結露が生じると、ゼロ点偏差P1がゼロ点適正値より
も大きくなるように設定されている。
【0035】このようにして、COセンサ制御手段10
3は、CO濃度Dを検出しないときにもCOセンサSへ
の通電を通電状態に維持することとなるが、この通電状
態を維持している状態において、定期的に、CO濃度D
がゼロの状態と予測される状態でのCOセンサSの復帰
判別用のゼロ点出力値を検出し、その復帰判別用のゼロ
点出力値とその前のCO濃度Dを検出するときにおける
COセンサSのゼロ点出力値とを比較し、復帰判別用の
ゼロ点出力値が、その前のCO濃度Dを検出するときに
おけるCOセンサSのゼロ点出力値から、そのときのゼ
ロ点偏差P1をゼロ点適正値Ptよりも小さくする側に
復帰判別値以上変動してゼロ点が回復しているか否かを
判別するゼロ点回復判別処理を実行し、ゼロ点が回復し
ているときには、COセンサSへの通電を通電状態に維
持することを解除するように構成されている。
【0036】すなわち、CO濃度Dを検出するときにゼ
ロ点偏差P1がゼロ点適正値よりも大きくなり、その後
のCO濃度Dを検出しないときも、COセンサSへの通
電を継続させている状態において、COセンサSの復帰
判別用のゼロ点出力値を検出し、その復帰判別用のゼロ
点出力値が、CO濃度Dを検出するときのゼロ点出力値
からゼロ点偏差P1をゼロ点適正値Ptよりも小さくす
る側に復帰判別値(例えば、20ボルト)変動している
と、COセンサSへの通電を停止させるように構成され
ている。
【0037】ちなみに、ゼロ点偏差P1をゼロ点適正値
Ptよりも小さくする側とは、CO濃度Dを検出すると
きのゼロ点出力値が基準出力値よりも大きかったときに
は、CO濃度Dを検出するときのゼロ点出力値から低下
する側を示し、CO濃度Dを検出するときのゼロ点出力
値が基準出力値よりも小さかったときには、CO濃度D
を検出するときのゼロ点出力値から上昇する側を示す。
なお、結露によりCOセンサSのゼロ点出力値が大きく
変動するときには、CO濃度Dを検出するときのゼロ点
出力値が基準出力値よりも小さくなるので、結露に起因
して、その後のCO濃度Dを検出しないときも、COセ
ンサSへの通電を継続させている状態においては、ゼロ
点偏差P1をゼロ点適正値Ptよりも小さくする側と
は、CO濃度Dを検出するときのゼロ点出力値から復帰
判別値(例えば、20ボルト)上昇していると、COセ
ンサSへの通電を停止させることとなる。
【0038】また、COセンサ制御手段103は、CO
センサSへの通電が通電状態であるときには、記憶手段
104に記憶されているCO濃度Dがゼロの状態と予測
される状態でのCOセンサSの初期基準値VoとCOセ
ンサSのゼロ出力値とに基づいて、そのゼロ出力値と初
期基準値Voとの偏差がセンサ異常判別値Pa(例え
ば、1000ボルト)以上であると、COセンサSの異
常と判別するように構成されている。
【0039】なお、制御部Hには、リモコン装置R、フ
ァン4、給水量センサ9、給湯温センサ10、電磁比例
弁11、断続弁12、イグナイタ18、フレームロッド
19、COセンサS、温度センサ25が接続されてい
る。
【0040】このようにして、結露などによりCOセン
サSのゼロ点出力値が前回の通電状態におけるゼロ点出
力値から変動し、ゼロ点偏差がゼロ点適正値よりも大き
くなると、通常は、COセンサSへの通電を非通電状態
に切り換えるCO濃度Dを検出しないときも、COセン
サSへの通電を通電状態に維持して、COセンサSの温
度を高く維持させるように構成されている。そして、C
OセンサSに結露が生じると、CO濃度Dを検出しない
ときも、COセンサSの温度を高く維持させて、結露な
どによるCOセンサSのゼロ点出力値の大きな変動やC
OセンサSの劣化を防止し、装置全体としての劣化を防
止することが可能となる。
【0041】また、ゼロ点偏差がゼロ点適正値よりも大
きいとして、その後のCO濃度Dを検出しないときにC
OセンサSへの通電を通電状態に維持している状態にお
いて、COセンサSへの通電を通電状態に維持すること
により、結露などにより大きく変動したCOセンサSの
ゼロ点出力値が、ゼロ点偏差をゼロ点適正値よりも小さ
くする側に、すなわちゼロ点出力値が適正な値となる側
に、復帰判別値以上復帰しているか否かを定期的に判別
し、COセンサSのゼロ点出力値が復帰判別値以上復帰
していると、COセンサSへの通電を通電状態に維持す
ることを解除して、COセンサSへの通電を極力短い時
間とし、通電によるCOセンサS自体の劣化をも防止す
るように構成されている。
【0042】前記燃焼制御手段101は、給湯栓によっ
て調節され給水量センサ9により検出される給水量Qi
が設定水量になると、バーナ2の点火制御を実行し、給
湯温度Txが設定目標給湯温度Tpになるようにバーナ
2の燃料供給量Ipを調節するとともに、ファン4の回
転速度が燃料供給量Ipに対して予め設定されている目
標回転速度になるようにファン4の回転速度を制御する
燃焼制御処理を実行し、給水量Qiが設定水量未満にな
ると、バーナ2の燃焼を停止させるように構成されてい
る。
【0043】前記記憶手段104は、例えばEEPRO
M(電気的に書き込み消去可能な不揮発性メモリ)など
により構成され、COセンサSが劣化していないとき
(出荷時など)のCO濃度Dがゼロの状態と予測される
状態でのCOセンサSの初期基準値Vo、および、CO
センサS使用中におけるCO濃度Dがゼロの状態と予測
される状態でのCOセンサSのゼロ点出力値を基準出力
値Vmとして記憶するように構成されている。上述した
ようにCOセンサSは、CO濃度Dが同じであっても雰
囲気温度Taに応じて変化するという温度特性を有して
いるから、記憶手段104は、初期基準値Voを雰囲気
温度Taに対応付けた状態で、つまり、図4の実線L1
に示される如き出力値データをマップデータの形式で記
憶するように構成されている。
【0044】また、基準出力値Vmとしては、CO濃度
Dがゼロの状態と予測される状態でのCOセンサSのゼ
ロ点出力値を設定温度(例えば25°C)に対応させて
補正した値を記憶するように構成されている。
【0045】前記不完全燃焼判別手段102は、基本的
には、COセンサSの出力値Vsに基づいて、 Vs=α×D+β なる関係式にてCO濃度Dを算出する。つまり、前記設
定温度に対応する初期基準値Voと基準出力値Vmとの
偏差ΔVに基づいて、αをα=αC×(1−K1×Δ
V)なる関係式にて変更し、かつ、βを雰囲気温度Ta
と上記ΔVの関数F(Ta,ΔV)として設定して、C
O濃度Dを算出するように構成されている。なお、αC
(初期値)は予め記憶されている。
【0046】さらに、不完全燃焼判別手段102は、算
出濃度が設定濃度(例えば、1000ppm)以上とな
る状態が設定時間(例えば、20秒間)以上継続する
と、不完全燃焼状態であると判別して、表示ランプ17
を点灯することにより不完全燃焼状態であることを報知
する。
【0047】なお、バーナ2の燃焼開始直後は、バーナ
2の燃焼に過渡的な不完全燃焼状態が生じ、CO濃度D
が一時的に非常に高くなるので、燃焼開始直後の過渡的
な不完全燃焼状態を判別しないように、燃焼開始後設定
時間(例えば60秒)が経過する間は、不完全燃焼判別
作動を実行しないように構成されている。
【0048】以下、制御部Hにおける制御動作を、図6
〜図8に示すフローチャートに基づいて説明する。給湯
が開始されて給水量センサ9により検出される給水量Q
iが設定水量を越えることにより、燃焼開始が指令され
ると(ステップ1)、COセンサSの電源をONさせて
素子温度を検出用設定温度(約250℃)に設定し(ス
テップ2)、続いて、バーナ2の点火制御処理を実行す
る(ステップ3)。つまり、電磁比例弁11および開閉
弁12を開弁して燃料ガスをバーナ2に供給するととも
に、イグナイタ18による点火を行う。
【0049】ちなみに、通常、燃焼開始が指令される
と、バーナ2に点火する前にファン4のみを通風作動さ
せるプレパージを行うが、COセンサSの電源をONさ
せるタイミングは、プレパージを行うと同時や、プレー
パージ後におけるイグナイタ18による点火時でもよ
い。
【0050】そして、フレームロッド19により着火が
確認されると(ステップ4)、燃焼制御処理、後述する
不完全燃焼判別制御処理、不完全燃焼か否かの判別を実
行する(ステップ5〜7)。上述の点火制御処理におい
て、着火が確認されないとき、または、不完全燃焼判別
制御処理において、不完全燃焼と判別されたときは(ス
テップ7)、電磁弁11および開閉弁12を閉弁してバ
ーナ2の燃焼を停止させる燃焼停止処理を実行して、表
示ランプ17を点灯させて、異常を表示するとともに、
COセンサSの電源をOFFして、装置電源スイッチの
OFF/ONなどのリセット動作があるまで、バーナ2
の燃焼作動を禁止する(ステップ8〜11)。
【0051】不完全燃焼か否かの判別において、不完全
燃焼が判別されなかったときは、給湯栓が閉じられて給
水量センサ9により検出される給水量Qiが設定水量を
下回ることに基づく燃焼停止命令が指令されるまで(ス
テップ12)、燃焼制御処理、不完全燃焼判別制御処理
を繰り返す。そして、燃焼停止命令が指令されると、燃
焼停止処理を実行して、続いて、バーナ2の燃焼が停止
した後もポストパージ用設定時間(5分間)だけファン
4による通風(ポストパージ)を実行する(ステップ1
3,14)。
【0052】そして、燃焼停止後ポストパージ用設定時
間(5分間)だけファン4により通風を行うと、バーナ
2が燃焼していないので、CO濃度Dがゼロと予測され
る状態であるから、そのときのCOセンサSの出力値V
sをゼロ点出力値として読み込み、そのゼロ点出力値を
前記設定温度に対応させて補正し、その温度補正された
ゼロ点出力値を基準出力値Vmとして記憶するととも
に、そのゼロ点出力値と前回の通電状態において記憶さ
れた基準出力値Vmとを比較してゼロ点チェック処理を
実行する(ステップ15)。
【0053】ちなみに、この実施形態においては、ゼロ
点チェック処理を燃焼停止後ポストパージ用設定時間
(5分間)だけファン4を通風作動させた後に実行し、
そのゼロ点チェック処理の時間もポストパージに含め、
そのポストパージ中およびバーナ2の燃焼中をCO濃度
Dを検出するときとしている。なお、ゼロ点チェック処
理を燃焼停止後ポストパージ用設定時間(5分間)だけ
ファン4を通風作動させている途中などに実行すること
も可能である。
【0054】上述の温度補正後のCOセンサSのゼロ点
出力値と前記設定温度に対応する初期基準値Voとの偏
差P2がセンサ異常判別値Pa以上であると、COセン
サSの異常と判別し、表示ランプ16を点灯させてメン
テナンスが必要であることを報知するとともに、COセ
ンサSの電源をOFFし、以後の装置の作動を禁止する
インターロックをかける(ステップ16〜19)。
【0055】上述の温度補正後のCOセンサSのゼロ点
出力値と前記設定温度に対応する初期基準値Voとの偏
差P2がセンサ異常判別値Pa未満であるときに、ゼロ
点偏差P1がゼロ点適正値Ptよりも大きいと(ステッ
プ20)、COセンサSへの通電を継続して、バーナ2
の燃焼が停止してから回復判別用の設定時間(例えば、
30分)経過するごとに、ゼロ点回復判別処理を実行す
る(ステップ21,22)。
【0056】すなわち、バーナ2の燃焼が停止してから
回復判別用の設定時間経過するごとに、COセンサSの
復帰判別用のゼロ点出力値を検出し、その復帰判別用の
ゼロ点出力値が、CO濃度Dを検出するときのゼロ点出
力値からゼロ点偏差P1をゼロ点適正値Ptよりも小さ
くする側に復帰判別値(例えば、20ボルト)変動して
ゼロ点が回復するまでゼロ点回復判別処理を繰り返す
(ステップ23)。ちなみに、上述の如く、定期的にゼ
ロ点回復判別処理を繰り返し実行しているときに、給湯
が開始されて給水量センサ9により検出される給水量Q
iが設定水量を越えることにより、燃焼開始が指令され
ると、ステップ2に移行する(ステップ24)。
【0057】また、前記ゼロ点偏差P1がゼロ点適正値
Pt以下であると(ステップ20)、バーナ2の積算燃
焼時間がヒートクリーニング設定時間を経過するごとや
バーナ2の燃焼回数が設定回数以上となるごとにヒート
クリーニングタイミングになるが、このヒートクリーニ
ングタイミングになっていなければ、COセンサSの電
源をOFFする(ステップ25,27)。そして、バー
ナ2の積算燃焼時間がヒートクリーニング設定時間を経
過するなどしてヒートクリーニングタイミングになって
いると、COセンサSの温度が出荷時などに記憶手段1
04に記憶されているクリーニング用基準温度になるよ
うにCOセンサSへの通電を制御するヒートクリーニン
グ制御処理を実行する(ステップ26)。
【0058】ちなみに、このヒートクリーニング制御を
実行した後は、記憶手段104に記憶している基準出力
値Vmを出荷当初の初期基準値Voと同じ値に記憶し直
すようにしている。なお、このヒートクリーニング制御
は、COセンサSの検知素子などの付着物を飛ばすよう
にして、COセンサSの感度劣化の防止や検知素子の寿
命の延長などを図るためのものである。
【0059】次に、図8に示すフローチャートに基づい
て、不完全燃焼であるか否かの判別について説明する。
なお、図8に示すフローチャートは、図6における点線
で囲まれた不完全燃焼判別制御処理およびその不完全燃
焼の判別を示すものである。まず、COセンサSの出力
値Vsを読み込み(ステップ31)、βをβ=F(T
a,ΔV)として設定するとともに、αをα=αC×
(1−K1×ΔV)なる関係式にて変更し、Vs=α×
D+β、即ち、〔Vs=αC×(1−K1×ΔV)×D
+F(Ta,ΔV)〕なる関係式にてCO濃度Dを算出
する(ステップ32,33)。続いて、CO濃度Dが設
定濃度(例えば、1000ppm)より大のときは、カ
ウンタをスタートさせて、CO濃度Dが設定濃度より大
の状態が設定時間(例えば、20秒)以上継続すると
(ステップ34〜36)、不完全燃焼状態であると判別
してステップ8に移行する。
【0060】また、CO濃度Dが設定濃度より小のとき
は、計時用のカウンターをリセットしてステップ12に
移行し(ステップ37)、CO濃度Dが設定濃度より大
の状態が前記設定時間以上継続していないときは、ステ
ップ12に移行する(ステップ36)。
【0061】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、COセンサ制御手段103
が、CO濃度Dを検出しないときにもCOセンサSへの
通電を通電状態に維持することとなるが、この通電状態
を維持している状態において、定期的に、ゼロ点回復判
別処理を実行し、ゼロ点が回復しているときには、CO
センサSへの通電を通電状態に維持することを解除する
ように構成されているが、COセンサ制御手段103
が、CO濃度Dを検出しないときの間中、COセンサS
への通電を通電状態に維持するように構成して実施する
ことも可能である。すなわち、COセンサSへの通電を
通電状態に維持しているCO濃度Dを検出しないとき
に、上述のゼロ点回復判別処理を実行せずに、単純に、
COセンサSへの通電を通電状態に維持することとな
る。
【0062】(2)上記実施形態では、各種の制御情報
を記憶する記憶手段104に、COセンサSの初期基準
値、および、通電状態におけるCOセンサSのゼロ点出
力値を基準出力値Vmとして記憶し、制御部Hを制御手
段として作用するように構成しているが、COセンサー
制御手段103にメモリーを備え、そのメモリーにCO
センサSの初期基準値、および、通電状態におけるCO
センサSのゼロ点出力値を基準出力値Vmとして記憶さ
せ、COセンサー制御手段103のみを制御手段として
作用させて実施することも可能である。
【0063】(3)上記実施形態では、ゼロ点チェック
処理において、温度補正後のCOセンサSのゼロ点出力
値と前記設定温度に対応する初期基準値Voとを比較す
るようにしているが、単純に、COセンサSのゼロ点出
力値と初期基準値Voとを比較して実施することも可能
であり、この場合においても、ゼロ点適正値は、COセ
ンサSに結露が生じたときにゼロ点出力値が低下する低
下量を鑑みて設定されるようにしている。
【0064】(4)上記実施形態では、気体濃度検出セ
ンサが、バーナ2にて燃焼された燃焼排ガスを検出対象
気体とし、その燃焼排ガス中の特定成分のガス濃度とし
てCO濃度Dを検出するように構成されているが、燃焼
排ガス中の特定成分のガス濃度としては、CO濃度に限
られるものではなく、酸素ガス濃度や水素ガス濃度など
その他各種の特定成分のガス濃度を検出するセンサを適
応させることが可能である。
【0065】また、気体濃度検出センサが、バーナ2に
て燃焼された燃焼排ガスを検出対象気体としているが、
この検出対象気体も燃焼排ガスに限られるものではな
く、室内の空気を検出対象気体とするなど各種の気体が
適応可能である。
【0066】(5)上記実施形態では、本発明にかかる
気体濃度検出装置を給湯装置に適応した例を示したが、
ファンヒータなどの燃焼装置などその他各種の装置に適
応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯装置の概略構成図
【図2】COセンサの断面図
【図3】COセンサの回路構成図
【図4】CO濃度Dがゼロと予想される状態でのCOセ
ンサの出力値
【図5】CO濃度Dに対するCOセンサの出力値を示す
【図6】制御部の制御動作を示すフローチャート
【図7】制御部の制御動作を示すフローチャート
【図8】制御部の制御動作を示すフローチャート
【符号の説明】
2 バーナ 4 通風手段 H 制御手段 S 気体濃度検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G060 AA03 AB08 AE19 AF09 AG03 BA03 BB07 BB18 BD02 HC02 HC07 HC09 HC15 HC22 HD01 HE10 KA03 3K003 EA02 FA05 GA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電状態において、検出対象気体中の特
    定成分の気体濃度を検出する気体濃度検出センサと、 その特定成分の気体濃度を検出するときに通電状態に切
    り換え、かつ、前記特定成分の気体濃度を検出しないと
    きに非通電状態に切り換えるべく、前記気体濃度検出セ
    ンサへの通電を繰り返し断続させて通電させる制御手段
    とが設けられている気体濃度検出装置であって、 前記制御手段は、前記気体濃度検出センサへの通電が通
    電状態であるときには、前記特定成分がゼロの状態と予
    測される状態での前記気体濃度検出センサのゼロ点出力
    値を、基準出力値として記憶するとともに、前回の通電
    状態において記憶された基準出力値と今回の通電状態に
    おける前記気体濃度検出センサのゼロ点出力値とに基づ
    いて、その基準出力値とゼロ点出力値とのゼロ点偏差が
    ゼロ点適正値よりも大きいと、その後の前記特定成分の
    気体濃度を検出しないときも前記気体濃度検出センサへ
    の通電を通電状態に維持するように構成されている気体
    濃度検出装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記特定成分の気体濃
    度を検出しないときに前記気体濃度検出センサへの通電
    を通電状態に維持している状態において、定期的に、前
    記特定成分がゼロの状態と予測される状態での前記気体
    濃度検出センサの復帰判別用のゼロ点出力値を検出し、
    その復帰判別用のゼロ点出力値が、その前の前記特定成
    分の気体濃度を検出するときにおける前記気体濃度検出
    センサのゼロ点出力値から、そのときのゼロ点偏差をゼ
    ロ点適正値よりも小さくする側に復帰判別値以上変動し
    ていると、前記気体濃度検出センサへの通電を通電状態
    に維持することを解除するように構成されている請求項
    1に記載の気体濃度検出装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段には、前記特定成分がゼロ
    の状態と予測される状態での前記気体濃度検出センサの
    初期基準値が記憶され、 前記制御手段は、前記気体濃度検出センサへの通電が通
    電状態であるときには、前記特定成分がゼロの状態と予
    測される状態での前記気体濃度検出センサのゼロ点出力
    値と前記初期基準値とに基づいて、そのゼロ点出力値と
    前記初期基準値との偏差がセンサ異常判別値以上である
    と、前記気体濃度検出センサの異常と判別するように構
    成されている請求項1または2に記載の特定成分濃度検
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記気体濃度検出センサが、通風手段に
    より供給される燃焼用空気と燃料とを燃焼させるバーナ
    にて燃焼された燃焼排ガスを検出対象気体とし、その燃
    焼排ガス中の特定成分のガス濃度を検出するように構成
    され、 前記制御手段が、前記バーナの燃焼中および前記バーナ
    の燃焼停止後の前記通風手段によるポストパージ中を前
    記特定成分の気体濃度を検出するときとし、かつ、前記
    ポストパージ後から次回の前記バーナの燃焼開始までの
    間を前記特定成分の気体濃度を検出しないときとするよ
    うに構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の気体濃度検出装置。
  5. 【請求項5】 前記気体濃度検出センサが、前記燃焼排
    ガス中の一酸化炭素ガス濃度を検出するように構成され
    ている請求項4に記載の気体濃度検出装置。
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