JP3308415B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

Info

Publication number
JP3308415B2
JP3308415B2 JP00986995A JP986995A JP3308415B2 JP 3308415 B2 JP3308415 B2 JP 3308415B2 JP 00986995 A JP00986995 A JP 00986995A JP 986995 A JP986995 A JP 986995A JP 3308415 B2 JP3308415 B2 JP 3308415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data rate
pilot signal
signal
head
reproduction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00986995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08203163A (ja
Inventor
辰男 山▲さき▼
まさ子 浅村
禎之 井上
順子 石本
健 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP00986995A priority Critical patent/JP3308415B2/ja
Priority to US08/554,833 priority patent/US5751890A/en
Priority to DE19543043A priority patent/DE19543043B4/de
Priority to GB9523117A priority patent/GB2295048B/en
Publication of JPH08203163A publication Critical patent/JPH08203163A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3308415B2 publication Critical patent/JP3308415B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル映像信号と
ディジタルオーディオ信号とを、斜めトラックのそれぞ
れ決められたエリアに記録するようなトラックフォーマ
ットを有するディジタルビデオテープレコーダ(以下、
「ディジタルVTR」という)において、ディジタル映
像信号とディジタルオーディオ信号とがビットストリー
ムで入力され、このビットストリームを記録するディジ
タルVTRに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図20に、一般的な家庭用ディジタルV
TRのトラック図を示す。図20において、磁気テープ
には斜めトラックが構成されており、一つのトラックは
ディジタル映像信号を記録する映像エリアと、ディジタ
ルオーディオ信号を記録するオーディオエリアの二つの
エリアに分割されている。また、各トラックの下部には
ITIエリアがあり、インサートやトラックの情報など
が配置されている。
【0003】このような家庭用ディジタルVTRに映像
およびオーディオ信号を記録するには二つの方法があ
る。一つは、アナログ映像信号とオーディオ信号を入力
として、映像やオーディオの高能率符号化器を用いて記
録する、いわゆるベースバンド記録方式である。他の一
つは、ディジタル伝送されたビットストリームを記録す
る、いわゆるトランスペアレント記録方式である。
【0004】アメリカ合衆国で審議されているATV
(Advanced Television)信号を記
録するには、後者のトランスペアレント記録方 式が
している。その理由は、ATV信号は既にディジタル圧
縮された信号であり、高能率符号化器や復号化器が不要
であることや、そのまま記録するので画質の劣化がない
ことなどである。
【0005】さて、このようなATV信号を記録するデ
ィジタルVTRの方式として、1993年10月26日
から28日にカナダ国オタワ市で開催された”Inte
rnational Workshop on HDT
V’93”における技術発表に、”A Recordi
ng Method of ATV data ona
Consumer Digital VCR”があ
る。以下、この内容を従来例として述べる。
【0006】家庭用ディジタルVTRのプロトタイプの
基本仕様として、SD(Standard Defin
ition)モード時、ディジタル映像信号の記録レー
トを25Mbpsとして、フィールド周波数が60Hz
の場合、映像の1フレームを10トラックの映像エリア
に記録するものがある。ここで、ATV信号のデータレ
ートを17〜18Mbpsとすると、このSDモードで
ATV信号のトランスペアレント記録が可能になる。
【0007】図21は、ディジタルVTRの通常再生時
におけるヘッドトレース図である。図において、各トラ
ックは違ったアジマス角度を持つヘッドにより交互に斜
め記録されている。通常再生時は、テープ送り速度が記
録時と同じであるので、ヘッドは同一アジマスの記録ト
ラックに沿って、図21のようにトレースすることがで
きる。
【0008】図22に、ビットストリーム記録再生装置
の記録側のブロック回路図を示す。ここでは、各トラッ
クの所定位置に、ATV信号におけるビットストリーム
を含んだ記録信号を記録する。図22において、1はビ
ットストリームの入力端子、6は同期信号、記録するト
ラックなどを示すタイミング信号を生成するタイミング
信号生成回路、7は前記タイミング信号生成回路6から
のタイミング信号に基づき、記録信号における同期ブロ
ック(シンクブロック)を構成してトラック上の所定の
位置に記録するように記録信号を構成するフォーマット
化回路、8は前記タイミング信号生成回路6からのタイ
ミング信号に基づき、記録するトラック毎に記録信号中
に再生時のトラッキング用のパイロット信号を付加しな
がらディジタル変調を行うディジタル変調器、9は記録
増幅器、10aはアジマス角度Aを持つヘッド、10b
は異なるアジマス角度Bを持つヘッド、11はテープで
ある。
【0009】MPEG2のビットストリームは入力端子
1から入力され、そのままフォーマット化回路7へ入力
され、タイミング信号生成回路6からのタイミング信号
に基づき記録信号を構成し、ディジタル変調器8へと送
られる。ディジタル変調器8では、記録信号を、例えば
家庭用ディジタルVTRにおける24−25変調方式に
よりディジタル変調するのであるが、その際、変調信号
中に再生時のトラッキング用のパイロット信号を付加す
る。このパイロット信号はトラック毎で順次異なる周波
数を持つ信号が記録されているように付加され、例えば
図23に示すように、ヘッド10bで記録されたBアジ
マストラックには周波数f1とf2のパイロット信号を
交互に付加して記録し、ヘッド10aで記録されたAア
ジマストラックにはパイロット信号の付加を行わないで
記録する(以下、「f0トラック」という)。ここで、
上記それぞれのトラック上でのパイロット信号付加後の
周波数スペクトラムは図24に示すようなものとなる。
上記ディジタル変調器8からのパイロット信号が付加さ
れた記録信号は、次に、記録増幅器9へ入力されて記録
増幅され、ヘッド10a、10bでテープ11における
各トラック上の所定位置に順次記録される。
【0010】図25は上記従来のビットストリーム記録
再生装置における通常再生側の構成を示すブロック回路
図である。10aおよび10bはヘッド、11はテー
プ、12aおよび12bは再生増幅器、13はAアジマ
ストラック(図23中のf0トラック)またはBアジマ
ストラック(図23中のf1およびf2トラック)から
の出力を、再生中のヘッドを示すヘッド切り換え信号に
従って切り換えて出力するスイッチ、14は再生信号の
信号検出を行う検出回路、15はディジタル復調器、1
6はデータ分離出力回路 である。これらの13,1
4,15,16で再生信号処理回路17を構成してい
る。
【0011】18は通常再生時の再生データを出力する
出力端子、19は再生信号中の周波数f1のパイロット
信号成分を抽出するバンドパスフィルタ、20は再生信
号中の周波数f2のパイロット信号成分を抽出するバン
ドパスフィルタ、21および22は上記バンドパスフィ
ルタ19,20からの出力信号を検波する検波回路、2
3,24はサンプルホールド回路、25はタイミング信
号発生回路、26は再生信号中の周波数f1,f2のパ
イロット信号成分の差を検出し、トラッキングの誤差を
検出する誤差検出回路、33はトラッキングの制御など
を行うサーボ回路である。
【0012】次に、動作を説明する。通常再生時には、
ヘッド10aおよび10bがテープ11のそれぞれのト
ラックから読みだされた再生信号は再生増幅器12a,
12bで増幅されてスイッチ13へ入力され、タイミン
グ信号発生回路25から入力されるヘッド切り換え信号
に従って交互に切り換えられて一つの再生信号に形成さ
れて検出回路14へ送出される。検出回路14は再生信
号の信号検出を行い、ディジタル復調器15においてデ
ィジタル復調して元のビットストリームに復調されてデ
ータ出力回路16へ出力される。データ出力回路16は
トラック上の所定位置に記録されているビットストリー
ムを分離し、通常再生データとして出力端子18へ出力
し、ディジタルVTRの外部にあるMPEG2復号器
(図示せず)に送出される。
【0013】一方、アジマスAトラックよりヘッド10
aが読み出した再生信号は、再生増幅器12aで増幅さ
れてバンドパスフィルタ19,20に入力されて再生信
号中の周波数f1,f2のパイロット信号成分が抽出さ
れ、各バンドパスフィルタ19,20の出力は検波回路
21,22で検波されてサンプルホールド回路23,2
4へ送出される。サンプルホールド回路23,24は、
タイミング信号発生回路25から入力されるサンプリン
グパルスにより検波回路21,22で検波されたf1,
f2のパイロット信号成分のサンプルホールドを行い、
そのサンプルポイントでの値y1,y2を誤差検出回路
26へ送出する。誤差検出回路26は入力されたサンプ
ルポイントでの値y1,y2の差(y1−y2)を検出
し、その検出結果をサーボ回路33へと出力する。サー
ボ回路33は、入力された誤差検出結果に基づきトラッ
キングの制御を行う。
【0014】ここで、上記タイミング信号発生回路25
からサンプリングホールド回路23、24へ送られるサ
ンプリングパルスは、例えば図26に示すように、トラ
ックの下端に位置し、一定振幅のパイロット信号が付加
されているITIエリアでサンプリングポイントを持つ
ものとすると、f0トラックからヘッド10aが再生し
た信号の上記サンプリングポイントにおける誤差検出結
果によってトラッキングを制御することとなる。つま
り、アジマスAのヘッド10aが正常な状態でトラッキ
ング制御がされる場合には、図27(a)に示すヘッド
10aが読み出すAトラック(f0トラック)からの再
生信号のうち、このAトラックの左右のBトラックから
のクロストーク成分である周波数f1のパイロット信号
成分y1と、周波数f2のパイロット信号成分y2は同
一となる。しかし、図27(b)に示すように、トラッ
キングの位置のずれxがある場合には、ずれの方向によ
り周波数f1のパイロット信号成分y1と周波数f2の
パイロット信号成分y2に誤差が生じることとなる。し
たがって、再生時に、ヘッド10aの再生信号の上記サ
ンプリングポイントにおけるパイロット信号f1,f2
の信号成分y1,y2を抽出し、これらのサンプルポイ
ントでの値y1,y2が等しくなるように、つまり、y
1とy2の差(y1−y2)が0となるようにトラッキ
ング制御を行うこととなる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置は、以上の
ように構成されているので、通常再生を行う際のトラッ
キング制御は、f0トラックを記録したヘッドと同一ア
ジマスのヘッドで再生された信号のみによって行われて
おり、f0トラックを記録したヘッドと異なるアジマス
のヘッドで再生された信号を用いることができなかっ
た。
【0016】ところで、ヨーロッパにおけるディジタル
放送として審議されているDVB(Digital V
ideo Broadcasting)は、ATVと同
じくビットストリームの形式で伝送されており、このD
VB信号を記録するディジタルVTRもやはりトランス
ペアレント記録方式が適している。しかし、DVBで
は、伝送されるビットストリームのデータレートが異な
る複数のデータレートモードを有している。DVBにお
けるこれら複数のデータレートは、下記のようにノーマ
ライズ表現される。
【0017】したがって、トランスペアレント記録方式
に基づいてデータレートの異なるDVB信号を記録する
際には、回転ドラムの回転数は一定とし、データレート
比に応じてテープ速度を変化させることで、トラック上
には同一の記録レートでビットストリームを記録するこ
とができる。例えば、ビットストリームのデータレート
が1/2の場合には、データレートが1の場合における
テープ速度vの1/2の速度にテープ速度を変えてやれ
ば、トラック上にはデータレートが1の場合と同一の記
録レートおよびフォーマットで信号が記録されることと
なる。
【0018】また、データレートが1/3の場合には、
データレートが1の場合におけるテープ速度vの1/3
の速度にテープ速度を変えてやれば、トラック上にはデ
ータレートが1の場合と同一の記録レートおよびフォー
マットで信号が記録されることとなる。さらに、データ
レートが1/4の場合には、データレートが1の場合に
おけるテープ速度vの1/4の速度にテープ速度を変え
てやれば、トラック上にはデータレートが1の場合と同
一の記録レートおよびフォーマットで信号が記録される
こととなる。
【0019】このような複数のデータレートに対応した
記録トラックを通常再生する場合のトラッキングについ
て、前記従来の装置において考える。例えば、データレ
ートが1/2の場合の通常再生において、回転ドラム上
のヘッド10a,10bがそれぞれアジマスAのトラッ
ク( f0トラック) およびアジマスBのトラック( f1
またはf2トラック) を走査して再生信号を読み出し、
25中の再生信号処理回路17を経て通常再生デー
タとして端子18に出力するが、同時にアジマスAのト
ラックを走査するヘッド10aがこのAトラックの左右
に隣接するBトラックからクロストーク成分として抽出
した周波数f1,f2のパイロット信号成分y1,y2
に基づいてトラッキング制御を行うことができる。
【0020】しかし、回転ドラムの次の1回転において
は、ヘッド10a,10bはそれぞれアジマスBのトラ
ックおよびアジマスAのトラックを走査するので、ヘッ
ド10aからは周波数f1またはf2のなかのいずれか
1つのパイロット信号成分しか抽出できず、トラッキン
グ制御用に使うことはできない。すなわち、サンプリン
グによるトラッキング制御動作が更新できるのは、回転
ドラム2回転につき1回の割合となる。
【0021】同様に、データレートが1/3の場合の通
常再生においては、サンプリングによるトラッキング制
御動作が更新できるのは、回転ドラム3回転につき1回
の割合となる。さらに、データレートが1/4の場合の
通常再生においては、サンプリングによるトラッキング
制御動作が更新できるのは、回転ドラム4回転につき1
回の割合となる。
【0022】従来の装置では、通常再生を行う際のトラ
ッキング制御は、f0トラックを記録したヘッドと同一
アジマスのヘッドAによってのみ行われているので、上
記のようにデータレートが1/r(r>1)の場合の通
常再生では、サンプリングによるトラッキング制御動作
が更新できるのは、回転ドラムr回転につき1回の割合
となる。これは、データレートが1の場合の通常再生で
は回転ドラム1回転毎にトラッキング制御動作が更新で
きることと比較して、トラッキング制御の機会が減少
し、データレートが1/rの場合の通常再生時のトラッ
キング精度を悪化させる要因になるという問題点があっ
た。
【0023】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、データレートが1/rの場合の通
常再生においても、データレートが1の場合の通常再生
とほぼ同等のトラッキング精度で制御できる磁気記録再
生装置を得ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、記録トラックと同一アジマ
スのヘッドがこの記録トラックの左右の隣接トラックか
ら再生したパイロット信号成分と、前記ヘッドと異なる
アジマスのヘッドが前記ヘッドと同一アジマスの記録ト
ラックの左右の隣接トラックから再生したパイロット信
号成分との2つのパイロット信号成分を抽出する手段
と、再生時に、磁気テープに記録された信号のデータレ
ートを判別するデータレート判別手段と、上記データレ
ート判別手段により判別されたデータレートが1の通常
再生時には前記2つのパイロット信号成分のうちいずれ
か1つのパイロット信号成分からトラッキングの誤差信
号を検出し、上記データレート判別手段により判別され
データレートが1/2n(nは1以上の整数)の通常
再生時には前記2つのパイロット信号成分のそれぞれか
らトラッキングの誤差信号を検出する手段とを有し、上
記誤差信号に基づいてデータレートが1または1/2n
における通常再生のトラッキングを行うようにしたもの
である。
【0025】また、請求項2記載の発明は、記録トラッ
クと同一アジマスのヘッドがこの記録トラックの左右の
隣接トラックから再生したパイロット信号成分と、前記
ヘッドと異なるアジマスのヘッドが前記ヘッドと同一ア
ジマスの記録トラックの左右の隣接トラックから再生し
たパイロット信号成分との2つのパイロット信号成分、
および前記2種類のアジマスのヘッドのそれぞれが隣接
する2つのトラックをほぼ均等に走査して再生したパイ
ロット信号成分からなる3つのパイロット信号成分を抽
出する手段と、再生時に、磁気テープに記録された信号
のデータレートを判別するデータレート判別手段と、上
記データレート判別手段により判別されたデータレート
が1の通常再生時には前記3つのパイロット信号成分の
前者2つのパイロット信号成分のうちいずれか1つのパ
イロット信号成分からトラッキングの誤差信号を検出
し、上記データレート判別手段により判別されたデータ
レートが1/2の通常再生時には前記3つのパイロット
信号成分の前者2つのパイロット信号成分のそれぞれか
らトラッキングの誤差信号を検出し、上記データレート
判別手段により判別されたデータレートが1/4n(n
は1以上の整数)の通常再生には前記3つのパイロット
信号成分のそれぞれからトラッキングの誤差信号を検出
する手段とを有し、上記誤差信号に基づいてデータレー
トが1,1/2または1/4nにおける通常再生のトラ
ッキングを行うようにしたものである。
【0026】また、請求項3記載の発明は、記録トラッ
クと同一アジマスのヘッドがこの記録トラックの左右の
隣接トラックから再生したパイロット信号成分と、前記
ヘッドと異なるアジマスのヘッドが前記ヘッドと同一ア
ジマスの記録トラックの左右の隣接トラックから再生し
たパイロット信号成分との2つのパイロット信号成分、
および前記2種類のアジマスのヘッドのそれぞれが隣接
する2つのトラックを走査して再生したパイロット信号
成分からなる3つのパイロット信号成分を抽出する手段
と、再生時に、磁気テープに記録された信号のデータレ
ートを判別するデータレート判別手段と、基準設定値を
記憶する記憶手段と、上記データレート判別手段により
判別されたデータレートが1の通常再生時には前記3つ
のパイロット信号成分の前者2つのパイロット信号成分
のうちいずれか1つのパイロット信号成分からトラッキ
ングの誤差信号を検出し、上記データレート判別手段に
より判別されたデータレートが1/2の通常再生時には
前記3つのパイロット信号成分の前者2つのパイロット
信号成分のそれぞれからトラッキングの誤差信号を検出
し、上記データレート判別手段により判別されたデータ
レートが1/n(nは3以上の整数)の通常再生時には
3つのパイロット信号成分の前者2つのパイロット信号
成分のそれぞれからトラッキングの誤差信号を検出する
とともに前記3つのパイロット信号成分の後者1つのパ
イロット信号成分についての比率と前記記憶手段からの
基準設定値との比較信号を出力する誤差検出/比較手段
とを有し、上記誤差信号および比較信号に基づいてデー
タレートが1,1/2または1/nにおける通常再生の
トラッキングを行うようにしたものである。
【0027】
【作用】請求項1記載の発明では、データレート判別手
段により判別されたデータレートが1の通常再生時には
ドラムの1回転毎に、また、データレートが1/2n
(nは1以上の整数)の通常再生時にはドラムの2n回
転につき2回の割合でサンプリングによるトラッキング
制御の更新を実現する。
【0028】また、請求項2記載の発明では、データレ
ート判別手段により判別されたデータレートが1および
1/2の通常再生時にはドラムの1回転毎に、また、デ
ータレートが1/4n(nは1以上の整数)の通常再生
時にはドラムの4n回転につき4回の割合でサンプリン
グによるトラッキング制御の更新を実現する。
【0029】また、請求項3記載の発明では、データレ
ート判別手段により判別されたデータレートが1および
1/2の通常再生時にはドラムの1回転毎に、また、デ
ータレートが1/n(nは3以上の整数)の通常再生時
にはドラムのn回転につきn回の割合でサンプリングに
よるトラッキング制御の更新を実現する。
【0030】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は本実施例1におけるビットストリーム記録
再生装置の記録側の構成を示すブロック回路図である。
図1において、1および7〜11は前記従来例の図22
と同一の構成部分を示しており、同一動作をなすので、
この部分の詳細な説明は省略する。図1において、61
は入力ビットストリームのデータレートがいかなる値で
あるかを検出し、そのデータレートを示す信号を出力す
るデータレート検出回路、62はデータレート検出回路
61から入力されるビットストリームのデータレートを
示す信号に応じて記録時のテープ速度を制御するテープ
速度制御回路である。
【0031】本実施例1の記録時には、データレート検
出回路61は入力ビットストリームのデータレートが
1,1/2,1/3または1/4のいずれであるかを検
出し、例えば値1のデータレートとのレート比を示す信
号を発生してテープ速度制御回路62およびフォーマッ
ト化回路7へ送出する。テープ速度制御回路62は、入
力されたレート比を示す信号に基づき、このレート比に
応じて記録時のテープ速度を変化させるように制御す
る。また、フォーマット化回路7は、上記レート比を示
す信号を記録信号の同期ブロック(シンクブロック)に
挿入して後続のディジタル変調器8に送り、記録増幅器
9を経由してヘッド10a,10bによりテープ11に
記録する。
【0032】図2は、この実施例1におけるビットスト
リーム記録再生装置の再生側の構成を示すブロック回路
図で、12〜24および26は前記従来例の図25と同
一の構成部分を示しており、図2に図示していないヘッ
ド10a,10bの構成も同じである。図2において、
30はヘッド10a,ヘッド10bから入力される再生
信号A,Bを切り換えるスイッチ、31はタイミング信
号発生回路で、ドラム回転信号a、および後述するデー
タレート判別回路32からデータレート判別信号が入力
され、記録トラックから記録信号を再生するヘッドを切
り替える再生タイミング信号b、パイロット信号成分を
検出するのに用いるヘッドを表すパイロット検出ヘッド
信号c、トラッキング制御のための誤差信号検出のサン
プリングポイントを示すサンプリングパルス信号dなど
のタイミング信号を発生して出力する。32は再生時に
記録トラックのデータレートを判別した信号を発生する
データレート判別回路、33は誤差信号検出回路26か
らの信号にもとづきトラッキング制御などを行うサーボ
回路、34はデータレート判別回路32で判別したデー
タレートの値に応じて再生時のテープ速度を制御する再
生テープ速度制御回路である。
【0033】次に、まず、データレートが1の通常再生
時のトラッキング動作について図2,図3および図4を
用いて説明する。なお、図3(a)〜(e)は図2中の
信号a〜eのタイミングを示している。また、図4は、
図3(a)のドラム回転信号aに付した回転番号時のヘ
ッド10a,10bによる、通常再生時のトラック走査
状態を便宜的に表現したもので、図4の左端に記したド
ラム回転番号1では、図3( a) の上段に記した1回転
目におけるヘッド10a,10bがそれぞれAトラック
およびBトラックをほぼ同じタイミングで走査する状態
を示している。同様に、図4の左端に記したドラム回転
番号2は、図3(a)の上段に記した2回転目に対応し
ている。また、以降のドラム回転番号3〜4についても
同様である。
【0034】図3(a)のドラム回転信号aにおいて
1,2,3,4,・・・で示すドラム回転番号に対応し
て、図3(b)に示すタイミング信号発生回路31から
の再生タイミング信号bがHighのレベル期間におい
て、ヘッド10a,10bがほぼ同じタイミングの走査
でそれぞれのアジマスに対応したテープ11のトラック
AおよびトラックBから再生信号A,Bを読みだす。再
生増幅器12a,12bは、前記再生信号A,Bを増幅
して再生信号処理回路17へ送出し、再生信号処理回路
17から元のビットストリームを端子18に再生出力す
るが、この動作は従来例と同一であるので説明を省略す
る。また、再生増幅器12a,12bの出力A,Bはデ
ータレート判別回路32に入力され、再生している記録
トラックのデータレートがいかなる値であるかの判別信
号を出力し、再生テープ速度制御回路34はこの判別信
号の検出されたデータレートに基づいて通常再生時のテ
ープ速度を制御する。
【0035】一方、再生増幅器12a,12bの出力
A,Bはスイッチ30に送出される。データレートが1
の記録トラックを通常再生する場合のトラッキング制御
動作は、従来例の通常再生時のトラッキング制御と同じ
である。すなわち、データレート1の通常再生時のドラ
ムの1回転目では、スイッチ30がタイミング信号発生
回路31から出力される図3(c)に示した常時Hig
hレベルのパイロット検出ヘッド信号cに基づいて、再
生増幅器12aから出力される図4中に網掛けして示し
たヘッド10aで読み出されたAトラック(f0トラッ
ク)の再生信号Aを選択するよう端子A側に切り替わ
る。このスイッチ30から出力された再生信号Aは、バ
ンドパスフィルタ19,20に入力され、再生Aトラッ
クの左右の隣接Bトラック(f1およびf2トラック)
からのクロストーク成分である周波数f1,f2のパイ
ロット信号成分が抽出される。各バンドパスフィルタ1
9,20から出力されたパイロット信号成分f1,f2
は、検波回路21,22で検波されてサンプルホールド
回路23,24へ送出される。
【0036】サンプルホールド回路23,24は、図3
(d)に示すタイミング信号発生回路31から入力され
るサンプリングパルスdにより、検波回路21,22で
検波されたパイロット信号成分f1,f2のサンプルホ
ールドをおこない、そのサンプルポイントでの値(f
1,f2)を誤差検出回路26へ送出する。誤差検出回
路26は図3(e)に示すHighレベルの誤差検出信
号eに基づいて上記f1,f2の差(f1−f2)を検
出してサーボ回路33へ出力する。
【0037】サーボ回路33は、入力された誤差信号
(f1−f2)に基づいてトラッキングの制御を行う。
ここで、通常再生時には前記従来例と同様に、サンプル
ホールドのためのサンプリングパルスが図26に示した
トラック上の下端に位置するITIエリアでサンプリン
グポイントを持つものとすると、f0のAトラックをト
レースするヘッド10aからの再生信号Aにおいて、上
記サンプリングポイントでの隣接トラックからのクロス
トーク成分であるf1,f2成分をサンプリングし、こ
の信号成分f1,f2の差を検出してその差が0となる
ようにトラッキング制御を行うこととなる。
【0038】また、ドラムの2回転目では、図4中に網
掛けして示したように、ヘッド10aはAトラックの左
右の隣接Bトラックからパイロット信号周波数成分f2
およびf1を再生する。したがって、誤差検出回路
は、図3(c)に示すパイロット検出ヘッド信号cは
Highレベルのままとしているが、誤差検出信号fを
Lowレベルの信号にして両成分の差(f2−f1)を
検出する。さらに、ドラム3回転目以降については、前
記1回転目および2回転目の動作の繰り返しである。す
なわち、データレートが1の通常再生では、ドラムの1
回転毎にサンプリングによるトラッキング制御の更新を
実現できる。なお、通常再生時のサンプリングポイント
は、図26記載内容に限定されるものではなく、ドラム
回転毎にヘッドがパイロット信号成分を検出する期間で
あればどのタイミングであってもよい。
【0039】次に、データレートが1/2の記録トラッ
クを通常再生する場合のトラッキング制御動作について
図2,図5および図6を用いて説明する。図5は、図5
(a)に示したドラムの回転信号aに付した回転番号に
おける、ヘッド10a,10bによる通常再生時のトラ
ック走査状態を便宜的に表現したものである。図6の左
端に記したドラム回転番号1では、図5(a)の上段に
記載した1回転目におけるヘッド10a10bがそれぞ
れトラックAおよびトラックBをほぼ同じタイミングで
走査する状態を示している。同様に、図6の左端に記載
したドラム回転番号2は、図5(a)の上段に記した2
回転目に対応している。また、以降のドラム回転番号3
〜4についても同様である。すなわちドラムの1回転目
では、図5(b)の再生タイミング信号bのHighレ
ベル期間におけるヘッド10a,10bの再生信号A,
Bが図2の再生信号処理回路17に導かれ、端子18か
ら再生ビットストリームとして出力されるが、この動作
は上記のデータレート1の通常再生時の再生処理と同じ
なので説明は省略する。
【0040】一方、ドラムの1回転目では、図6中に網
掛けして示したように、ヘッド10aはアジマスAトラ
ック(パイロット信号周波数f0トラック)の左右に隣
接するアジマスBトラックからのパイロット信号成分f
1,f2を、クロストーク成分として再生する。したが
って、ドラムの1回転目においては、図5(c)に示す
ようにパイロット検出ヘッド信号cをHighレベルに
してヘッド10aからの再生信号Aを図2のスイッチ3
0で選択出力する。そして、バンドパスフィルタ19,
20においてパイロット信号成分f1,f2が抽出さ
れ、各バンドパスフィルタ19,20から出力されたパ
イロット信号成分f1,f2は、検波回路21,22で
検波されてサンプルホールド回路23,24へ送出され
る。
【0041】サンプルホールド回路23,24は、図5
(d)に示すタイミング信号発生回路31からのサンプ
リングパルスdにもとずいて検波回路21,22で検波
されたパイロット信号成分f1,f2のサンプルホール
ドを行い、そのサンプルポイントでの値f1,f2を誤
差検出回路26へ送出する。誤差検出回路26はf1,
f2の差(f1−f2)を検出してトラッキングの誤差
を検出し、その検出結果をサーボ回路33へ出力する。
サーボ回路33は上記誤差検出結果に基づいてトラッキ
ングの制御を行う。
【0042】ところで、データレートが1/2の通常再
生時には、データレート判別回路32が出力するデータ
レートが1/2であるという判別信号に基づいて、再生
テープ速度制御回路34はデータレートが1/2の通常
再生時のテープ速度を、データレート1の場合の通常再
生時のテープ速度vの1/2の速度で走行するよう制御
する。したがって、ドラムの2回転目においては、図6
中に示したようにヘッド10aはBトラックを、またヘ
ッド10bはAトラックを走査するので、図5(b)に
示した再生タイミング信号bをLowレベルにして、こ
れらのヘッド10a,10bの再生出力A,Bの再生信
号処理回路17への供給を停止する。
【0043】しかし、ドラムの2回転目において、Aト
ラックを走査するヘッド10bは、図6中に網掛けして
示したように、このAトラックの左右の隣接Bトラック
からパイロット信号成分f2およびf1をクロストーク
として再生する。したがって、ドラムの2回転目におい
ては図5(c)に示すように、パイロット検出ヘッド信
号cをLowレベルにして、このヘッド10bからの再
生信号Bを図2中のスイッチ30で選択出力する。そし
て、バンドパスフィルタ19,20、検波回路21,2
2を経由して、図5(d)に示すサンプリングパルスd
によりサンプルホールド回路23,24においてパイロ
ット信号成分f1,f2のサンプルホールドをおこな
い、そのサンプルポイントでの値f1,f2を誤差検出
回路26へ送り、誤差検出回路26は図5(e)に示す
Lowレベルの誤差検出信号eに基づいて差(f2−f
1)を検出する。図5および図6において、ドラムの3
回転目以降については、前記1回転目および2回転目に
おけるトラッキング動作の繰り返しであるので説明は省
略する。
【0044】以上のように、データレートが1/2の通
常再生時においても、データレートが1の場合と同様
に、ドラムの1回転毎にサンプリングによるトラッキン
グ制御の更新を実現できる。
【0045】次に、データレートが1/4の記録トラッ
クを通常再生する場合のトラッキング制御動作につい
て、図2,図7および図8を用いて説明する。この場
合、ヘッド10a,10bからの再生信号A,Bが図2
の再生信号処理回路17に導かれ、端子18から再生ビ
ットストリームとして出力されるのは、図7(b)に示
した再生タイミング信号bがHighレベルであるドラ
ムの4回転のなかの1回転(例えば1回転目や5回転目
など)である。このときの動作は前記データレートが1
/2の通常再生時の再生処理と同じであるので説明は省
略する。
【0046】ところで、データレートが1/4の通常再
生時には、再生テープ速度制御回路34は、データレー
ト判別回路32が出力するデータレートが1/4である
という判別信号に基づき、データレート1の場合の通常
再生時のテープ速度vの1/4のテープ速度で走行する
よう制御する。したがって、ドラムの1回転目では、図
8中に網掛けして示したように、ヘッド10aはAトラ
ック(パイロット信号周波数f0トラック)の左右に隣
接するBトラックからのパイロット信号成分f1,f2
をクロストーク成分として再生する。したがって、ドラ
ムの1回転目における図7(c),(e)に示すパイロ
ット検出ヘッド信号cおよび誤差検出信号eはともにH
ighレベルである。
【0047】次に、ドラムの2回転目では、ヘッド10
a、10bはともにBトラックからパイロット信号成分
f2だけしか再生できないので、図2に示した誤差検出
回路26においてはパイロット信号成分f1との誤差信
号検出ができない。したがって、図7(a)に示したド
ラム回転の2回転目の期間においては、図7(c)に示
すようにパイロット検出ヘッド信号cをHighレベル
のままにし、かつ図7(d)に示すサンプリングパルス
dを発生させず、図7(e)に示す誤差検出信号eはH
ighレベルのままとし、ドラムの1回転目におけるヘ
ッド10aからのパイロット信号成分f1,f2から誤
差検出回路26において検出したパイロット信号成分の
差(f1−f2)をサーボ回路33へ引続き出力する。
【0048】また、ドラムの3回転目では、図8中に網
掛けして示したように、ヘッド10bがAトラックの左
右の隣接Bトラックからのパイロット信号成分f2,f
1をクロストーク成分として再生できる。そして、ドラ
ムの4回転目では、ヘッド10aはパイロット信号成分
f2だけしか再生できず、またヘッド10bはパイロッ
ト信号成分f1だけしか再生できないので、誤差検出回
路26で誤差信号の検出ができない。したがって、ドラ
ムの3回転目および4回転目の期間では、図7(c)に
示すようにパイロット検出ヘッド信号cをLowレベル
にし、ドラムの3回転目におけるヘッド10bで再生し
たパイロット信号成分f2,f1を図7(d)のサンプ
リングパルスdによりサンプルホールド回路23,24
によってサンプルホールドし、このサンプルポイントで
の値を誤差検出回路26へ送出する。誤差検出回路26
は図7(e)に示すLowレベルの誤差検出信号eに基
づいてf2,f1の差(f2−f1)を検出し、サーボ
回路33へ出力する。
【0049】図7および図8において、ドラムの5回転
目〜8回転目については、基本的には前記1回転目〜4
回転目におけるトラッキング動作を繰り返す。だだし、
5回転目および6回転目の期間における誤差検出回路2
6の誤差検出は(f2−f1)であり、7回転目および
8回転目の期間における誤差検出回路26の誤差検出は
(f1−f2)である。
【0050】以上のことから、データレートが1/4の
通常再生時においては、ドラムの2回転につき1回の割
合でサンプリングによるトラッキング制御の更新を実現
できる。これは、従来例におけるデータレートが1/4
の通常再生においてドラムの4回転につき1回の割合で
あるのに比較して、2倍の頻度でのサンプリングが実現
できることになる。
【0051】なお、実施例1では、データレートが1/
2および1/4の通常再生時時のトラッキング制御動作
について説明したが、これを拡張して、データレートが
1/2n(nは1以上の整数)の通常再生時時のトラッ
キング制御動作についても、同様に適用できる。そし
て、この場合は、ドラムの2n回転につき2回の割合で
サンプリングによるトラッキング制御の更新を行うこと
ができる。
【0052】実施例2.図9は本実施例2のブロック回
路図で、1,1/2および1/4のデータレートの記録
トラックを通常再生するビットストリーム記録再生装置
の再生側の構成を示す図である。図9において、10,
12,17〜24および32〜34は図2と同一構成部
分であるので、説明を省略する。実施例1との相違点
は、図2中のスイッチ30を廃し、19〜24の部分を
ヘッド10a用とヘッド10b用とにそれぞれ個別に設
けた点である。図において、31はタイミング信号発生
回路で、実施例1と同じドラム回転信号aおよび再生タ
イミング信号bを出力し、さらに、サンプルホールド回
路23へのサンプリングパルスc、誤差検出回路51へ
のパイロット検出ヘッド信号da,db、第1誤差検出
信号e1、および第2誤差検出信号e2を出力する。
【0053】また、51は誤差検出回路で、この誤差検
出回路51には、ヘッド10aの再生信号をサンプルホ
ールド回路23aでホールドしたパイロット信号成分f
1a、サンプルホールド回路24aからのパイロット信
号成分f2a、ヘッド10bの再生信号をサンプルホー
ルド回路23bでホールドしたパイロット信号成分f1
b、およびサンプルホールド回路24bからのパイロッ
ト信号成分f2b、タイミング信号発生回路31からヘ
ッド10aについてのパイロット検出ヘッド信号da、
ヘッド10bについてのパイロット検出ヘッド信号d
b、第1誤差検出信号e1、および第2誤差検出信号e
2が入力される。
【0054】まず、データレート1についての通常再生
時のトラッキング制御動作について説明する。この場合
のヘッドトレースは、実施例1において図4に示した通
常再生時のヘッドトレースと全く同じである。したがっ
て、図10(b)に示した再生タイミング信号bのHi
ghレベル期間におけるヘッド10a,10bからの再
生信号A,Bが再生信号処理回路17に導かれ、端子1
8から再生ビットストリームとして出力されるが、この
動作は実施例1の通常再生時の再生処理と同じであるの
で説明は省略し、トラッキング制御動作について説明す
る。
【0055】すなわち、ドラムの1回転目では、図4中
に網掛けして示したように、ヘッド10aはAトラック
の左右の隣接Bトラックからパイロット信号成分f1,
f2を再生する。19a〜24aの部分は実施例1と同
様に動作し、図10(c)に示すサンプリングパルスc
のタイミングで検波回路21a,22aで検波したf1
a,f2a成分のサンプルホールドを行い、図10(d
a)に示したヘッド10aについてのパイロット検出ヘ
ッド信号daがHighレベルの期間において、また、
図10(e1)に示した第1誤差検出信号e1がHig
hレベルの期間において、両成分の差(f1a−f2
a)を誤差検出回路51において検出し、その結果をサ
ーボ回路33へ出力する。
【0056】また、図10(db)に示したヘッド10
bについてのパイロット検出ヘッド信号dbは常時Lo
wレベルとし、ヘッド10bからの成分f1bおよびf
2bについては誤差検出回路51では誤差検出を行わな
い。なお、第2誤差検出信号e2については、図10
(da),(db)の2つのパイロット検出ヘッド信号
da,dbのいずれか一方がHigh(またはLow)
レベルであれば無効の信号とするで、ここでは図示しな
い。
【0057】また、ドラムの2回転目では、図4中に網
掛けして示したように、ヘッド10aはAトラックの左
右の隣接Bトラックからパイロット信号周波数成分f2
およびf1を再生する。したがって、誤差検出回路51
では、パイロット検出ヘッド信号daはHighレベル
のままとしているが、誤差検出信号eはLowレベルの
信号にして両成分の差(f2a−f1a)を検出する。
【0058】さらに、ドラム3回転目以降については、
前記1回転目および2回転目の動作の繰り返しである。
すなわち、データレートが1の通常再生時には、ドラム
の1回転について1回ずつのトラッキング制御用サンプ
リングが実現できる。なお、第2誤差検出信号e2につ
いては、図10(da),(db)の2つのパイロット
検出ヘッド信号da,dbのいずれか一方がHigh
(またはLow)レベルであれば無効の信号とする。
【0059】次に、データレートが1/2の記録トラッ
クを通常再生する場合のトラッキング制御動作につい
て、図9および図11を用いて説明する。この場合のヘ
ッドトレース状態は、実施例1の図6と全く同じであ
る。したがって、ドラムの1回転目については、前記実
施例2のデータレート1の通常再生におけるドラムの1
回転目と同じ動作であるので、説明は省略する。
【0060】次に、ドラムの2回転目では、図6中に網
掛けして示したように、Aトラックを走査するヘッド1
0bは、このAトラックの左右の隣接Bトラックからパ
イロット信号成分f2およびf1をクロストークとして
再生できる。したがって、ドラムの2回転目において
は、図11(da)に示すように、ヘッド10aについ
てのパイロット検出ヘッド信号daをLowレベルにす
る。そして図11(db)に示すように、ヘッド10b
についてのパイロット検出ヘッド信号dbをHighレ
ベルにし、また、図11(e1)に示した第1誤差検出
信号e1をLowレベルに設定して、検波回路21b,
22bより検波したf2b,f1b成分の差(f2b−
f1b)を誤差検出回路51において検出し、その結果
をサーボ回路33へ出力する。なお、第2誤差検出信号
e2については、図11(da),(db)の2つのパ
イロット検出ヘッド信号da,dbのいずれか一方がH
igh(またはLow)レベルであれば無効の信号とす
るので、ここでは図示しない。
【0061】また、ドラムの3回転目では、図6中に網
掛けして示したように、ヘッド10aはAトラックの左
右の隣接Bトラックからパイロット信号周波数成分f2
およびf1を再生する。したがって、誤差検出回路51
は(f2a−f1a)を検出する。さらに、ドラムの4
回転目では、ヘッド10bはAトラックの左右の隣接B
トラックからパイロット信号成分f1およびf2をクロ
ストークとして再生できるので、誤差検出回路51は
(f1b−f2b)を検出する。そして、5回転目以降
については、上で述べた1〜4回転目のトラッキング動
作を繰り返す。以上のことから、データレートが1/2
の通常再生では、ドラム1回転について1回ずつ、ヘッ
ド10aと10bとで交互にトラッキング制御用サンプ
リングを行うことができる。
【0062】次に、データレートが1/4の記録トラッ
クを通常再生する場合のトラッキング制御動作につい
て、図9.図12および図13を用いて説明する。この
場合のヘッドトレース状態は、実施例1の図8と全く同
じであり、これを図12に新たに示す。したがって、ド
ラムの1回転目については、前記実施例2のデータレー
ト1/2の通常再生におけるドラムの1回転目と同じ動
作であるので説明を省略するが、このドラムの1回転目
の期間における第2誤差検出信号e2は無効である。
【0063】次に、ドラムの2回転目では、図12中に
網掛けして示したように、AトラックとBトラックにま
たがって走査するヘッド10aは、このBトラックから
パイロット信号成分f2を再生できる。また、Bトラッ
クとAトラックにまたがって走査するヘッド10bは、
このBトラックからパイロット信号成分f2を再生でき
る。
【0064】したがって、ドラムの2回転目においては
図13(da),(db)に示すように、ヘッド10a
およびヘッド10bについてのパイロット検出ヘッド信
号da,dbをそれぞれHighレベルに設定する。そ
して、図13(e1)に示した第1誤差検出信号e1を
Lowレベルに設定し、図13(e2)に示した第2誤
差検出信号e2もLowレベルにすることにより、検波
回路22aで検波したパイロット信号成分f2aと、検
波回路22bで検波したパイロット信号成分f2bの差
(f2a−f2b)を誤差検出回路51において検出
し、その結果をサーボ回路33へ出力する。
【0065】また、ドラムの3回転目では、図12中に
網掛けして示したように、ヘッド10bはAトラックの
左右の隣接Bトラックからパイロット信号成分f2,f
1を再生できる。したがって、ドラムの3回転目におい
ては、図13(da),(db)に示すように、ヘッド
10aについてのパイロット検出ヘッド信号daはLo
wレベル、ヘッド10bについてのパイロット検出ヘッ
ド信号dbはHighレベルであり、図13(e1)に
示した第1誤差検出信号e1はLowレベルに設定さ
れ、第2誤差検出信号e2は無効とすることにより、誤
差検出回路51においてパイロット信号成分の差(f2
b−f1b)を検出する。
【0066】そして、ドラムの4回転目では、図12中
に網掛けして示したように、BトラックとAトラックに
またがって走査するヘッド10aは、このBトラックか
らパイロット信号成分f2を再生できる。また、Aトラ
ックとBトラックにまたがって走査するヘッド10b
は、このBトラックからパイロット信号成分f1を再生
できる。したがって、ドラムの4回転目においては図1
3(da),(db)に示すように、ヘッド10a,ヘ
ッド10bについてのパイロット検出ヘッド信号da,
dbをそれぞれHighレベルにする。また、図13
(e1)に示した第1誤差検出信号e1をHighレベ
ルに設定し、図13(e2)に示した第2誤差検出信号
e2をLowレベルにすることにより、誤差検出回路5
1においてはパイロット信号成分の差(f2a−f1
b)を検出し、その結果をサーボ回路33へ出力する。
【0067】また、ドラムの5回転目では、ヘッド10
aがAトラックの左右の隣接Bトラックからパイロット
信号成分f2,f1を再生できるので、誤差検出回路5
1においてはパイロット信号成分の差(f2a−f1
a)を検出する。なお、このドラムの5回転目の期間に
おける第1誤差検出信号e1はLowレベルに設定さ
れ、第2誤差検出信号e2は無効である。
【0068】次に、ドラムの6回転目では、ヘッド10
a,10bともBトラックからパイロット信号成分f1
を再生できる。したがって、ドラムの6回転目において
は図13(da),(db)に示すように、ヘッド10
a,ヘッド10bについてのパイロット検出ヘッド信号
da,dbをそれぞれHighレベルにする。また、図
13(e1)に示した第1誤差検出信号e1をLowレ
ベルに設定し、図13(e2)に示した第2誤差検出信
号e2をHighレベルにすることにより、誤差検出回
路51においてはパイロット信号成分の差(f1a−f
1b)を検出する。
【0069】さらに、ドラムの7回転目では、ヘッド1
0BがAトラックの左右の隣接Bトラックからパイロッ
ト信号成分f1,f2を再生できるので、誤差検出回路
51においてはパイロット信号成分の差(f1b−f2
b)を検出する。なお、このドラムの7回転目の期間に
おける第1誤差検出信号e1はHighレベルに設定さ
れ、第2誤差検出信号e2は無効である。
【0070】次に、ドラムの8回転目では、図12中に
網掛けして示したように、BトラックとAトラックにま
たがって走査するヘッド10aは、このBトラックから
パイロット信号成分f1を再生できる。また、Aトラッ
クとBトラックにまたがって走査するヘッド10bは、
このBトラックからパイロット信号成分f2を再生でき
る。したがって、ドラムの8回転目においては図13
(da),(db)に示すように、ヘッド10a,ヘッ
ド10bについてのパイロット検出ヘッド信号da,d
bをそれぞれHighレベルに設定する。そして、図1
3(e1)に示した第1誤差検出信号e1をHighレ
ベルに設定し、図13(e2)に示した第2誤差検出信
号e2もHighレベルにすることにより、誤差検出回
路51においてはパイロット信号成分の差(f1a−f
2b)を検出する。
【0071】そして、9回転目以降については、上で述
べた1〜8回転目のトラッキング動作を繰り返す。以上
のことから、データレートが1/4の通常再生時におい
ても、ドラムの1回転毎にサンプリングによるトラッキ
ング制御の更新を行うことができる。
【0072】なお、実施例2では、データレートが1/
4の通常再生時のトラッキング制御動作について説明し
たが、これを拡張してデータレートが1/4n(nは1
以上の整数)の場合についても、同様に適用できる。そ
して、この場合は、ドラムの4n回転につき4回の割合
でサンプリングによるトラッキング制御の更新を行うこ
とができる。
【0073】実施例3.図14は本実施例3のブロック
回路図で、1,1/2,1/3および1/4のデータレ
ートの記録トラックを、通常再生するビットストリーム
記録再生装置の再生側の構成を示す図である。図14に
おいて、10,12,17〜24および32〜34は実
施例2における図9と同一あるので、これらについては
説明を省略する。図において、71は誤差検出/比較回
路で、ヘッド10aの再生信号をサンプルホールド回路
23aでホールドしたパイロット信号成分f1a、サン
プルホールド回路24aでホールドしたパイロット信号
成分f2a、ヘッド10bの再生信号をサンプルホール
ド回路23bでホールドしたパイロット信号成分f1
b、およびサンプルホールド回路24bでホールドした
パイロット信号成分f2bが、それぞれ入力される。
【0074】タイミング信号発生回路31にはドラム回
転信号aが入力され、再生タイミング信号b、サンプル
ホールド回路23へのサンプリングパルスc、誤差検出
/比較回路71に入力するヘッド10aについてのパイ
ロット検出ヘッド信号da、ヘッド10bについてのパ
イロット検出ヘッド信号db、誤差検出信号e、および
比較制御信号fを出力する。
【0075】まず、データレート1の通常再生時のトラ
ッキング制御動作について図15のタイミング図を用い
て説明する。図15(a)〜(db)は、前記実施例2
における図10(a)〜(db)と同じ動作に基づいて
いるので、ここでは説明を省略し、図15(e )につい
てのみ詳述する。すなわち、ドラムの各回転において、
図15(da)に示したパイロット検出ヘッド信号da
を常時Highレベルに、図15(db)に示したパイ
ロット検出ヘッド信号dbを常時Lowレベルにする。
そして、ドラムの1,3,5,7回転目では、図15
(e)に示した誤差検出信号eがHighレベルの期間
において、両パイロット信号成分の差(f1a−f2
a)を誤差検出/比較回路71において検出する。
【0076】また、ドラムの2,4、6,8回転目で
は、図 15( e) に示した誤差検出信号eがLowレ
ベルの期間において、両パイロット信号成分の差(f2
a−f1a)を誤差検出/比較回路71において検出す
る。なお、比較制御信号fについては、図15( d
a),(db) の2つのパイロット検出ヘッド信号d
a,dbのいずれか一方がHigh(またはLow)レ
ベルであれば無効の信号とするので、図15には記載し
ない。
【0077】次に、データレートが1/2の通常再生時
のトラッキング制御動作について、図16のタイミング
図を用いて説明する。図16(a)〜(db)は、前記
実施例2における図11(a)〜(db)と同じ動作に
基づいているので、ここでは説明を省略し、図16(e
)についてのみ詳述する。すなわち、ドラムの1回転目
においては、パイロット検出ヘッド信号daをHigh
レベル、パイロット検出ヘッド信号dbをLowレベ
ル、誤差検出信号eをHighレベル、比較制御信号f
は無効の信号として、誤差検出/比較回路71において
両パイロット信号成分の差(f1a−f2a)を検出す
る。
【0078】ドラムの2回転目以降の図16(e)に示
した誤差検出信号eは、図11(e1)と同じであるの
で説明を省略する。なお、比較制御信号fについては、
図16(da),(db)の2つのパイロット検出ヘッ
ド信号da,dbのいずれか一方がHigh(またはL
ow)レベルであれば無効の信号とするので、図16に
は記載しない。
【0079】次に、データレートが1/4の通常再生時
のトラッキング制御動作について、図17のタイミング
図を用いて説明する。図17(a)〜(db)は、前記
実施例2における図13(a)〜(db)と同じ動作に
基づいているので、ここでは説明を省略し、図17
(e),(f)についてのみ詳述する。すなわち、ドラ
ムの1回転目においては、パイロット検出ヘッド信号d
aをHighレベル、パイロット検出ヘッド信号dbを
Lowレベル、図17(e)の誤差検出信号eをHig
hレベル、図17(f)の比較制御信号fは無効の信号
として、誤差検出/比較回路71において両パイロット
信号成分の差(f1a−f2a)を検出する。
【0080】次に、ドラムの2回転目では、パイロット
検出ヘッド信号(da),(db)はともにHighレ
ベルに設定し、誤差検出信号eがLowレベルのもとで
比較制御信号fをLowレベルに設定してパイロット信
号成分同士の比率(f2a/f2b)を誤差検出/比較
回路71において求める。このとき、ヘッド10aおよ
び10bが正常にトラッキングされていれば、上記比率
は(f2a/f2b=1)となり、トラッキングがずれ
ていれば、上記比率は(f2a/f2b≠1)となる。
【0081】一方、記憶回路72に記憶されているドラ
ムの2回転目の正常なトラッキングの場合における比率
=1の基準設定値が誤差検出/比較回路71に入力され
ており、上記比率(f2a/f2b)の値と比較され
る。そして、この両者の比較値が一致するようなトラッ
キング誤差信号をサーボ回路33に入力し、トラッキン
グ制御を行う。
【0082】また、ドラムの3回転目では、図17(d
a),(db)に示すように、パイロット検出ヘッド信
号daはLowレベル、パイロット検出ヘッド信号db
はHighレベルに設定され、図17(e)に示した誤
差検出信号eはLowレベル、比較制御信号fは無効と
することにより、誤差検出/比較回路71において両パ
イロット信号成分の差(f2b−f1b)を検出する。
【0083】次に、ドラムの4回転目では、パイロット
検出ヘッド信号(da),(db)はともにHighレ
ベルに設定し、誤差検出信号eがHighレベルのもと
で比較制御信号fをLowレベルに設定して、パイロッ
ト信号成分同士の比率(f2a/f1b)を誤差検出/
比較回路71において求める。このとき、ヘッド10a
および10bが正常にトラッキングされていれば上記の
比率は(f2a/f1b=1)となり、トラッキングが
ずれていれば上記比率は(f2a/f1b≠1)とな
る。
【0084】一方、記憶回路72に記憶されているドラ
ムの2回転目の正常なトラッキングの場合における比率
=1の基準設定値が誤差検出/比較回路71に入力され
ており、上記比率(f2a/f1b)の値と比較され
る。そして、この両者の比較値が一致するようなトラッ
キング誤差信号をサーボ回路33に入力し、トラッキン
グ制御を行う。
【0085】さらに、ドラムの5〜8回転目において
も、前記と同様の動作によりトラッキング制御を行うも
のである。したがって、データレート1/4の通常再生
時においても、データレート1の通常再生と同じくドラ
ム1回転毎に1回トラッキング用のサンプリング制御の
更新を行うことができる。
【0086】次に、データレートが1/3の通常再生時
のトラッキング制御動作について、図18のヘッドトレ
ース状態図および図19のタイミング図を用いて説明す
る。この場合のテープ速度は、データレートが1の通常
再生時のテープ速度vの1/3の速度である。まず、ド
ラムの1回転目では、本実施例3のデータレート1/4
のドラム1回転目と全く同じなので説明は省略する。
【0087】そして、ドラムの2回転目では、図19
(da),(db)のパイロット検出ヘッド信号da,
dbはともにHighレベルに設定し、誤差検出信号e
がLowレベルのもとで比較制御信号fをLowレベル
に設定してパイロット信号成分同士の比率(f2a/f
2b)を誤差検出/比較回路71において求める。そし
て、記憶回路72から誤差検出/比較回路71に入力さ
れているドラム2回転目の正常なトラッキングの場合に
おける比率の基準設定値と比較することにより、この両
者の比較値が一致するようなトラッキング誤差信号をサ
ーボ回路33に入力し、トラッキング制御を行う。ただ
し、ドラムの2回転目の正常なトラッキングの場合にお
ける比率の基準設定値は、(f2a>f2b)であるこ
とから、1より大きい値となる。
【0088】また、ドラムの3回転目では、図19(d
a),(db)のパイロット検出ヘッド信号da,db
はともにHighレベルに設定し、誤差検出信号eがH
ighレベルのもとで比較制御信号fをLowレベルに
設定してパイロット信号成分同士の比率(f2a/f1
b)を誤差検出/比較回路71において求める。そし
て、記憶回路72から誤差検出/比較回路71に入力さ
れているドラムの3回転目の正常なトラッキングの場合
における比率の基準設定値と比較することにより、この
両者の比較値が一致するようなトラッキング誤差信号を
サーボ回路33に入力し、トラッキング制御を行う。た
だし、ドラムの3回転目の正常なトラッキングの場合に
おける比率の基準設定値は、(f2a>f1b)である
ことから、1より大きい値となる。
【0089】ドラムの4回転目では、図19(da)の
パイロット検出ヘッド信号daはHighレベル、図1
9(db)のパイロット検出ヘッド信号dbはLowレ
ベル、図19eの誤差検出信号をLowレベル、図
(f)の比較制御信号fは無効の信号として、誤差検
出/比較回路71において誤差信号(f2a−f1a)
を検出する。
【0090】ドラムの5回転目では、図19(da),
(db)のパイロット検出ヘッド信号da,dbはとも
にHighレベルに設定し、誤差検出信号eがLowレ
ベルのもとで比較制御信号fをHighレベルに設定し
てパイロット信号成分同士の比率(f1a/f1b)を
誤差検出/比較回路71において求める。そして、記憶
回路72から誤差検出/比較回路71に入力されている
ドラムの5回転目の正常なトラッキングの場合における
比率の基準設定値と比較することにより、この両者の比
較値が一致するようなトラッキング誤差信号をサーボ回
路33に入力し、トラッキング制御を行う。ただし、ド
ラムの5回転目の正常なトラッキングの場合における比
率の基準設定値は、(f1a>f1b)であることか
ら、1より大きい値となる。
【0091】そして、ドラムの6回転目では、図19
(da),(db)のパイロット検出ヘッド信号da,
dbはともにHighレベルに設定し、誤差検出信号e
がHighレベルのもとで比較制御信号fをHighレ
ベルに設定してパイロット信号成分同士の比率(f1a
/f2b)を誤差検出/比較回路71において求める。
そして、記憶回路72から誤差検出/比較回路71に入
力されているドラムの6回転目の正常なトラッキングの
場合における比率の基準設定値と比較することにより、
この両者の比較値が一致するようなトラッキング誤差信
号をサーボ回路33に入力し、トラッキング制御を行
う。ただし、ドラム6回転目の正常なトラッキングの場
合における比率の基準設定値は、(f1a>f2b)で
あることから、1より大きい値となる。
【0092】ドラムの7回転目以降においても、前記と
同様の動作によりトラッキング制御を行うことにより、
本実施例3によればデータレート1/3の通常再生時に
おいてもドラムの1回転毎に1回のトラッキング用のサ
ンプリング制御の更新を行うことができる。
【0093】なお、実施例3では、データレートが1,
1/2の他に1/4,1/3の通常再生時のトラッキン
グ制御動作について説明したが、データレートが1/n
(nは3以上の整数)の通常再生時のトラッキング制御
動作についても同様に適用できる。そして、この場合
も、ドラムのn回転につきn回の割合でサンプリングに
よるトラッキング制御の更新を行うことができる。
【0094】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、データレート
判別手段により判別されたデータレートが1の通常再生
時にはドラムの1回転毎に、また、データレートが1/
2n(nは1以上の整数)の場合にはドラムの2n回転
につき2回の割合でサンプリングによるトラッキング制
御の更新を行うことができるので、データレートが1/
2の通常再生時でも、データレートが1の通常再生の場
合とほぼ同じトラッキング精度を実現できる。また、デ
ータレートが1/4の通常再生時には、従来例における
データレートが1/4の通常再生時においてはドラムの
4回転につき1回であるのに対して、2倍の頻度でトラ
ッキング制御の更新を行うことができ、トラッキング精
度の向上が期待できる。
【0095】請求項2の発明によれば、データレート判
別手段により判別されたデータレートが1および1/2
の通常再生時にはドラムの1回転毎に、また、データレ
ートが1/4n(nは1以上の整数)の場合にはドラム
の4n回転につき4回の割合でサンプリングによるトラ
ッキング制御の更新を行うことができるので、データレ
ートが1/2の通常再生時でも、データレートが1の通
常再生の場合とほぼ同じトラッキング精度を実現でき
る。さらに、データレートが1/4の通常再生時におい
ても、データレートが1の通常再生の場合とほぼ同じト
ラッキング精度を実現できる。
【0096】請求項3の発明によれば、データレート判
別手段により判別されたデータレートが1および1/2
の通常再生時にはドラムの1回転毎に、また、データレ
ートが1/n(nは3以上の整数)の通常再生時におい
ても、ドラムのn回転につきn回の割合でサンプリング
によるトラッキング制御の更新を行うことができるの
で、データレートが1/2の通常再生時でも、データレ
ートが1の通常再生時とほぼ同じトラッキング精度を実
現できる。さらに、データレートが1/3や1/4など
の通常再生時においても、データレートが1の通常再生
の場合とほぼ同じトラッキング精度を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の記録再生装置の記録側の
構成を示すブロック回路図である。
【図2】 実施例1における再生側の構成を示すブロッ
ク回路図である。
【図3】 実施例1においてデータレートが1の通常再
生時のトラッキング動作を説明するタイミング図であ
る。
【図4】 実施例1のデータレートが1の通常再生時に
おけるヘッドトレース図である。
【図5】 実施例1においてデータレートが1/2の通
常再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図で
ある。
【図6】 実施例1のデータレートが1/2の通常再生
時におけるヘッドトレース図である。
【図7】 実施例1においてデータレートが1/4の通
常再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図で
ある。
【図8】 実施例1のデータレートが1/4の通常再生
時におけるヘッドトレース図である。
【図9】 本発明の実施例2における再生側の構成を示
すブロック回路図である。
【図10】 実施例2においてデータレートが1の通常
再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図であ
る。
【図11】 実施例2においてデータレートが1/2の
通常再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図
である。
【図12】 実施例2のデータレートが1/4の通常再
生時におけるヘッドトレース図である。
【図13】 実施例2においてデータレートが1/4の
通常再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図
である。
【図14】 本発明の実施例3における再生側の構成を
示すブロック回路図である。
【図15】 実施例3においてデータレートが1の通常
再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図であ
る。
【図16】 実施例3においてデータレートが1/2の
通常再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図
である。
【図17】 実施例3においてデータレートが1/4の
通常再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図
である。
【図18】 実施例3のデータレートが1/3の通常再
生時におけるヘッドトレース図である。
【図19】 実施例3においてデータレートが1/3の
通常再生時のトラッキング動作を説明するタイミング図
である。
【図20】 一般的な家庭用ディジタルVTRにおける
トラックを示す図である。
【図21】 ディジタルVTRにおける通常再生におけ
るヘッドトレース図である。
【図22】 ビットストリーム記録再生装置の記録側の
構成を示す図である。
【図23】 家庭用ディジタルVTRにおけるトラック
のトラッキング用パイロット信号のパターンの一例を示
す図である。
【図24】 トラッキング用パイロット信号の付加され
た記録信号の周波数スペクトラムの例を示す図である。
【図25】 従来のビットストリーム記録再生装置にお
ける再生側の構成を示す図である。
【図26】 従来のビットストリーム記録再生装置にお
けるトラッキング用の誤差信号検出のサンプリングパル
スの例を示す図である。
【図27】 トラッキング時の誤差信号とサーボ制御の
関係を説明するための図である。
【符号の説明】
7 フォーマット化回路、8 ディジタル変調器、17
再生信号処理回路、19,20 バンドパスフィル
タ、21,22 検波回路、23、24 サンプルホー
ルド回路、26 誤差検出回路、31 タイミング信号
発生回路、32データレート判別回路、33 サーボ回
路、34 再生テープ速度制御回路、51 誤差検出回
路、71 誤差検出/比較回路、72 記憶回路。
フロントページの続き (72)発明者 石本 順子 長岡京市馬場図所1番地 三菱電機株式 会社 映像システム開発研究所内 (72)発明者 大西 健 長岡京市馬場図所1番地 三菱電機株式 会社 映像システム開発研究所内 (56)参考文献 特開 平7−141726(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 15/467

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類のアジマスのヘッドを装着した回
    転ドラムにより磁気テープに形成した傾斜トラックに、
    データレートが異なる信号を再生時のトラッキングのた
    めのパイロット信号とともに記録し再生する装置におい
    て、 記録トラックと同一アジマスのヘッドがこの記録トラッ
    クの左右の隣接トラックから再生したパイロット信号成
    分と、前記ヘッドと異なるアジマスのヘッドが前記ヘッ
    ドと同一アジマスの記録トラックの左右の隣接トラック
    から再生したパイロット信号成分との2つのパイロット
    信号成分を抽出する手段と、再生時に、磁気テープに記録された信号のデータレート
    を判別するデータレート判別手段と、 上記データレート判別手段により判別された データレー
    トが1の通常再生時には前記2つのパイロット信号成分
    のうちいずれか1つのパイロット信号成分からトラッキ
    ングの誤差信号を検出し、上記データレート判別手段に
    より判別されたデータレートが1/2n(nは1以上の
    整数)の通常再生時には前記2つのパイロット信号成分
    のそれぞれからトラッキングの誤差信号を検出する手段
    とを有し、 上記誤差信号に基づいてデータレートが1または1/2
    nにおける通常再生のトラッキングを行うことを特徴と
    する磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 2種類のアジマスのヘッドを装着した回
    転ドラムにより磁気テープに形成した傾斜トラックに、
    データレートが異なる信号を再生時のトラッキングのた
    めのパイロット信号とともに記録し再生する装置におい
    て、 記録トラックと同一アジマスのヘッドがこの記録トラッ
    クの左右の隣接トラックから再生したパイロット信号成
    分と、前記ヘッドと異なるアジマスのヘッドが前記ヘッ
    ドと同一アジマスの記録トラックの左右の隣接トラック
    から再生したパイロット信号成分との2つのパイロット
    信号成分、および前記2種類のアジマスのヘッドのそれ
    ぞれが隣接する2つのトラックをほぼ均等に走査して再
    生したパイロット信号成分からなる3つのパイロット信
    号成分を抽出する手段と、再生時に、磁気テープに記録された信号のデータレート
    を判別するデータレート判別手段と、 上記データレート判別手段により判別された データレー
    トが1の通常再生時には前記3つのパイロット信号成分
    の前者2つのパイロット信号成分のうちいずれか1つの
    パイロット信号成分からトラッキングの誤差信号を検出
    し、上記データレート判別手段により判別されたデータ
    レートが1/2の通常再生時には前記3つのパイロット
    信号成分の前者2つのパイロット信号成分のそれぞれか
    らトラッキングの誤差信号を検出し、上記データレート
    判別手段により判別されたデータレートが1/4n(n
    は1以上の整数)の通常再生時には前記3つのパイロッ
    ト信号成分のそれぞれからトラッキングの誤差信号を検
    出する手段とを有し、 上記誤差信号に基づいてデータレートが1,1/2また
    は1/4nにおける通常再生のトラッキングを行うこと
    を特徴とする磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 2種類のアジマスのヘッドを装着した回
    転ドラムにより磁気テープに形成した傾斜トラックに、
    データレートが異なる信号を再生時のトラッキングのた
    めのパイロット信号とともに記録し再生する装置におい
    て、 記録トラックと同一アジマスのヘッドがこの記録トラッ
    クの左右の隣接トラックから再生したパイロット信号成
    分と、前記ヘッドと異なるアジマスのヘッドが前記ヘッ
    ドと同一アジマスの記録トラックの左右の隣接トラック
    から再生したパイロット信号成分との2つのパイロット
    信号成分、および前記2種類のアジマスのヘッドのそれ
    ぞれが隣接する2つのトラックを走査して再生したパイ
    ロット信号成分からなる3つのパイロット信号成分を抽
    出する手段と、再生時に、磁気テープに記録された信号のデータレート
    を判別するデータレート判別手段と、 基準設定値を記憶する記憶手段と、上記データレート判別手段により判別された データレー
    トが1の通常再生時には前記3つのパイロット信号成分
    の前者2つのパイロット信号成分のうちいずれか1つの
    パイロット信号成分からトラッキングの誤差信号を検出
    し、上記データレート判別手段により判別されたデータ
    レートが1/2の通常再生時には前記3つのパイロット
    信号成分の前者2つのパイロット信号成分のそれぞれか
    らトラッキングの誤差信号を検出し、上記データレート
    判別手段により判別されたデータレートが1/n(nは
    3以上の整数)の通常再生時には3つのパイロット信号
    成分の前者2つのパイロット信号成分のそれぞれ、ある
    いはいずれか1つからトラッキングの誤差信号を検出す
    るとともに前記3つのパイロット信号成分の後者1つの
    パイロット信号成分についての比率と前記記憶手段から
    の基準設定値との比較信号を出力する誤差検出/比較手
    段とを有し、 上記誤差信号および比較信号に基づいてデータレートが
    1,1/2または1/nにおける通常再生のトラッキン
    グを行うことを特徴とする磁気記録再生装置。
JP00986995A 1994-11-11 1995-01-25 磁気記録再生装置 Expired - Fee Related JP3308415B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00986995A JP3308415B2 (ja) 1995-01-25 1995-01-25 磁気記録再生装置
US08/554,833 US5751890A (en) 1994-11-11 1995-11-07 Magnetic type recording and reproducing apparatus
DE19543043A DE19543043B4 (de) 1994-11-11 1995-11-10 Spurverfolgungsvorrichtung bei einem magnetischen Aufzeichnungs- und Wiedergabegerät
GB9523117A GB2295048B (en) 1994-11-11 1995-11-10 Magnetic type recording and reproducing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00986995A JP3308415B2 (ja) 1995-01-25 1995-01-25 磁気記録再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08203163A JPH08203163A (ja) 1996-08-09
JP3308415B2 true JP3308415B2 (ja) 2002-07-29

Family

ID=11732153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00986995A Expired - Fee Related JP3308415B2 (ja) 1994-11-11 1995-01-25 磁気記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3308415B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08203163A (ja) 1996-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970007662B1 (ko) 데이타 재생장치
JP3308415B2 (ja) 磁気記録再生装置
US5751890A (en) Magnetic type recording and reproducing apparatus
JP2688196B2 (ja) 画像情報再生装置
JPS63298865A (ja) 画像情報記録装置
JPH07122944B2 (ja) トラツキング制御方式
JPH0466062B2 (ja)
US5978171A (en) Information signal reproducing apparatus with diverse mode tracking control
JP3962435B2 (ja) 再生装置
KR0178740B1 (ko) 특수재생데이타의 위치정보 기록/검출장치 및 방법
JP2704030B2 (ja) 再生装置
JP3026610B2 (ja) スチルビデオ装置の記録モード判定装置
JPH0793713B2 (ja) 映像記録再生装置
JP2786328B2 (ja) デジタルオーディオテープレコーダ
JP3240624B2 (ja) デジタル映像信号の記録再生方法及び記録再生装置
JPS63128882A (ja) 映像信号記録再生装置
JPS6363293A (ja) 特殊再生回路
JPS5994977A (ja) 映像信号再生装置
JPH0614726B2 (ja) 映像信号記録再生装置
JPS61104369A (ja) 磁気記録再生装置
JPH03178284A (ja) 磁気記録再生装置
JPS61104303A (ja) 磁気記録再生装置
JPS6035305A (ja) ビデオテ−プレコ−ダのアフタ−レコ−ディング方式
JPS62168483A (ja) 磁気再生装置
JPH0537895A (ja) 画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020507

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees