JP3305517B2 - 発色アルミニウム合金、アルミニウム合金材及び帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を有するアルミニウム合金材の製造方法 - Google Patents

発色アルミニウム合金、アルミニウム合金材及び帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を有するアルミニウム合金材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽極酸化処理により赤
色味を帯びた乳白色の陽極酸化膜を得ることができる発
色アルミニウム合金及び帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を有
するアルミニウム合金材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、器物、容器、銘板及び建材等
に使用されるアルミニウム合金板材は、耐食性等の観点
から、その表面に陽極酸化処理が施されている。また、
これらの用途には、陽極酸化処理により白色から濃灰色
又はシルバーに発色する発色アルミニウム合金が使用さ
れることが多い。
【0003】従来、乳白色の陽極酸化皮膜を形成する技
術として、Fe及びTiを所定量含有しSi量を規制し
たアルミニウム合金を560℃以上の温度で均熱処理す
る提案(特開昭60−103197号)、Fe及びMg
を所定量含有しSi量を規制したアルミニウム合金を5
60℃以上の温度で均熱処理する提案(特開昭60−1
03197号)、Fe,Si及びCu量を規定したアル
ミニウム合金を560℃以上の温度で均熱処理する提案
(特開平1−230755号)等がある。
【0004】これらは、いずれも彩度が低い乳白色の陽
極酸化皮膜を得るための技術であるが、近年、これまで
の乳白色に赤色味又は黄色味等の暖かみを付与した色調
のアルミニウム合金材が要望されている。従来、赤色味
が強い乳白色の色調(以下、帯赤乳白色という)を得る
技術として、陽極酸化皮膜を形成した後、皮膜を染色す
る方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、皮膜を
染色する方法では、例えば鍋等の厨房用アルミニウム製
品に適用すると、火にかけたときに染料が変質し、変色
してしまう等の問題点がある。また、陽極酸化後に染色
する工程が必要であるため、製品コストが上昇するとい
う問題点もある。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、陽極酸化処理により帯赤乳白色の陽極酸化
皮膜を得ることができる発色アルミニウム合金、アルミ
ニウム合金材及び帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を有するア
ルミニウム合金材の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る発色アルミ
ニウム合金は、陽極酸化によって帯赤乳白色を示す皮膜
を形成するための発色アルミニウム合金において、
e:0.1乃至0.5重量%、Cu:0.05乃至0.
5重量%、Mn:0.5乃至1.5重量%、Mg:0.
1乃至0.8重量%、Zn:0.1乃至1.7重量%及
びTi:0.005乃至0.04重量%を含有し、残部
がAl及び不可避的不純物からなり、前記Mn及び前記
Feの含有量の合計が1.8重量%以下、前記Mnと前
記Feとの含有量の比(Mn/Fe)が2以上であるこ
とを特徴とする。また、本発明に係るアルミニウム合金
材は、Fe:0.1乃至0.5重量%、Cu:0.05
乃至0.5重量%、Mn:0.5乃至1.5重量%、M
g:0.1乃至0.8重量%、Zn:0.1乃至1.7
重量%及びTi:0.005乃至0.04重量%を含有
し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、前記Mn
及び前記Feの含有量の合計が1.8重量%以下、前記
Mnと前記Feとの含有量の比(Mn/Fe)が2以上
であり、その表面に帯赤乳白色の陽極酸化皮膜が形成さ
れていることを特徴とする。
【0008】本発明に係る帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を
有するアルミニウム合金材の製造方法は、Fe:0.1
乃至0.5重量%、Cu:0.05乃至0.5重量%、
Mn:0.5乃至1.5重量%、Mg:0.1乃至0.
8重量%、Zn:0.1乃至1.7重量%及びTi:
0.005乃至0.04重量%を含有し、残部がAl及
び不可避的不純物からなり、前記Mn及び前記Feの含
有量の合計が1.8重量%以下、前記Mnと前記Feと
の含有量の比(Mn/Fe)が2以上であるアルミニウ
ム合金の鋳塊を、500乃至630℃の温度で4乃至1
6時間均質化処理する工程と、均質化処理後の鋳塊を開
始温度が430乃至530℃の条件で熱間圧延する工程
と、圧延後のアルミニウム合金材の表面に陽極酸化皮膜
を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0009】
【作用】以下、本発明に係る発色アルミニウム合金の成
分添加理由及び組成限定理由について説明する。
【0010】Fe(鉄):0.1乃至0.5重量% Feは、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜を乳白色に発
色させる作用を有している。Feは、アルミニウム合金
中で他の元素と結合し、Al−Fe系の共晶化合物を形
成する。このAl−Fe系の共晶化合物は、陽極酸化皮
膜中に存在することにより陽極酸化皮膜を灰黒色〜乳白
色に発色させると共に、再結晶粒の微細化にも効果があ
る。乳白色に発色させるためには、Fe含有量は0.1
重量%以上であることが必要である。また、Fe含有量
が0.5重量%を超えると、AlFeMn系の巨大金属
間化合物が生成されて色調が急激に黒味を帯びてしまう
と共に、器物等に加工する際の加工性が低下する。この
ため、Fe含有量は0.1乃至0.5重量%とする。
【0011】Cu(銅):0.05乃至0.5重量% Cuは陽極酸化皮膜の色調に黄色味を付与するという作
用がある。アルミニウム合金中にCuを添加することに
よりAl2Cuが形成され、これが陽極酸化されること
により陽極酸化皮膜の色調に黄色味を与えることが知ら
れている。このCuの作用を利用することにより、後述
するb*値を+5〜+10の範囲に調整することができ
る。Cu含有量が0.05重量%未満では、陽極酸化皮
膜が黄色味を帯びず、b*値が5以上にならない。Cu
含有量が0.5重量%を超えると、耐食性が低下すると
共に、器物等に加工する際の加工性も低下する。このた
め、Cu含有量は0.05乃至0.5重量%とする。
【0012】Mn(マンガン):0.5乃至1.5重量% Mnは、陽極酸化皮膜の色調に赤色味を付与するという
作用がある。即ち、AlMnの固溶体が陽極酸化される
ことにより、皮膜の色調が赤色味を帯びる。Mn含有量
が0.5重量%未満では陽極酸化皮膜に赤色味を付与す
ることができない。また、Mn含有量が1.5重量%を
超えると、Al6Mnが析出して色調が黒味を帯びてし
まうと共に、AlFeMn系の巨大金属間化合物が生成
されて、加工性が低下する。このため、Mn含有量は
0.5乃至1.5重量%とする。
【0013】Mg(マグネシウム):0.1乃至0.8重量% Mgはアルミニウム合金の強度を向上させると共に、耐
食性を確保するために添加する。Mg含有量が0.1重
量%未満では器物等として必要な耐食性及び強度を得る
ことができない。また、Mg含有量が0.8重量%を超
えると、器物等に加工する際の加工性が低下する。この
ため、Mg含有量は0.1乃至0.8重量%とする。
【0014】Zn(亜鉛):0.1乃至1.7重量% Znは陽極酸化皮膜の色調に赤色味を付与するという作
用があり、アルミニウム合金中に添加することにより、
後述するa*値及びb*値がいずれも増加する。Zn含有
量が0.1重量%未満では酸化皮膜の色調が赤色味を帯
びず、Zn含有量が1.7重量%を超えると器物等に加
工する際の加工性が低下する。このため、Zn含有量は
0.1乃至1.7重量%とする。
【0015】Ti(チタン):0.005乃至0.04重量% Tiは結晶粒微細化剤として作用する。アルミニウム合
金中にTiを添加することにより、アルミニウム合金鋳
塊組織が微細化され、器物等に加工した際の肌荒れを防
止することができる。しかし、Ti含有量が0.005
重量%未満では、結晶粒微細化の効果が十分でない。ま
た、Ti含有量が0.04重量%を超えると、粗大化合
物が生成され、表面状態が悪くなる。このため、Ti含
有量は0.005乃至0.04重量%とする。
【0016】Mn及びFeの含有量の合計≦1.8 Fe及びMnはAlと巨大金属間化合物を形成すること
が知られている。Mn及びFe含有量の合計が1.8重
量%を超えると、巨大金属間化合物が生成されるので、
Mn及びFeの含有量の合計の上限は1.8重量%とす
る。
【0017】MnとFeとの含有量の比:Mn/Fe比≧2 MnとFeとの含有量の比は、色調を安定させるために
規定する。Mn/Fe比が2以上の場合は、陽極酸化皮
膜の色調が赤色味を帯びた乳白色になる。しかし、Mn
/Fe比が2未満の場合は、AlFeMn系の金属間化
合物が生成され、陽極酸化皮膜の色調が黒くなる。従っ
て、MnとFeとの含有量の比は2以上とすることが必
要である。
【0018】本発明方法においては、上述の組成のアル
ミニウム合金を500〜630℃の温度で4〜16時間
均質化処理し、その後開始温度が430〜530℃の条
件で熱間圧延を施した後、陽極酸化処理を施す。以下
に、均質化処理及び熱間圧延時の条件限定理由について
説明する。
【0019】均質化処理 本発明に係るアルミニウム合金は、Al−Fe系の晶出
物の形態をAl3Feにすることにより乳白色の陽極酸
化皮膜が得られる。均質化処理温度(以下、均熱温度と
いう)が500℃未満では、Al−Fe系の晶出物の形
態がAl6FeからAl3Feに移行せず、陽極酸化皮膜
の色調が黒味を帯びてしまう。また、均質化処理時間
(以下、均熱時間という)が4時間未満の場合も、これ
と同様に、色調が黒みを帯びる。
【0020】一方、均熱温度が630℃を超えると、M
nの析出が起こり、AlFeMn系の巨大金属間化合物
が生成され、器物等に加工する際の加工性が低下すると
共に、陽極酸化皮膜の色調も黒味を帯びる。また、均熱
時間が16時間を超える場合も、これと同様にAlFe
Mn系の巨大金属間化合物が生成される。従って、均質
化処理条件は、500乃至630℃の温度で4乃至16
時間とする。
【0021】熱間圧延開始温度 熱間圧延開始温度を規定することにより、熱間ファイバ
ーを防止し、陽極酸化後に均一な表面状態及び色調を得
られる。熱間圧延開始温度が430℃未満では変形抵抗
が増大し、熱間圧延が困難となる。また、開始温度が5
30℃を超えると、熱間ファイバーが発生して均一な表
面が得られなくなる。このため、熱間圧延開始温度は4
30乃至530℃とする。
【0022】陽極酸化皮膜厚さ:10〜25μm 陽極酸化皮膜の厚さが10μm未満では、素地の光沢の
影響を受け、陽極酸化皮膜が帯赤乳白色に発色しない。
また、陽極酸化皮膜の厚さが25μmを超えると、陽極
酸化皮膜の色調が黒みを帯びてしまう。このため、陽極
酸化皮膜の厚さは10〜25μmとすることが好まし
い。
【0023】*値:0〜+2,b*値:+5〜+10 陽極酸化皮膜の色調を良好な帯赤乳白色にするために、
*値及びb*値を規定する。このa値及びb値と後
述するL値は国際照明委員会が1976年に推奨した
規格(CIE1976)でJIS Z8729において
も引用している。a*値が0未満では色調が緑味を帯
び、+2を超えると色調が赤紫味を帯びてしまい、いず
れの場合も乳白色特有の色調の暖かみがなくなってしま
う。また、b*値が+5未満では乳白色特有の色調の暖
かみがなく、+10を超えると、黄色味が強すぎて赤色
味がなくなってしまう。このため、a*値は0〜+2、
*値は+5〜+10とする。
【0024】以上のように、アルミニウム合金の組織を
規制し、このアルミニウム合金を所定の条件で均質化処
理及び熱間圧延処理した後、陽極酸化処理を施すことに
より、帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を有するアルミニウム
合金材を製造することができる。なお、陽極酸化条件は
特に限定するものではないが、例えば、硫酸濃度が10
〜30重量%の電解液を使用し、温度10〜40℃で1
000秒間以上の条件で陽極酸化処理すればよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0026】先ず、アルミニウム合金の組成と色調及び
機械的特性との関係について調べた。即ち、下記表1に
示す組成のアルミニウム合金鋳塊を製造した。次に、こ
れらのアルミニウム合金鋳塊を550℃の温度で10時
間均質化処理した後、開始温度が490℃で熱間圧延し
て、厚さが2mmの圧延材を得た。次いで、この圧延材
に対し、340℃の温度で2時間の条件で仕上げ焼鈍を
行い、供試材とした。この供試材を濃度が15重量%の
硫酸中で、電流密度が2A/dm2、温度が20℃の条
件で2000秒間陽極酸化処理した。その後、この供試
材の陽極酸化皮膜の厚さ、陽極酸化後の色調、耐力及び
結晶粒径を測定した。その結果を、下記表2にまとめて
示す。
【0027】なお、色調は高速分光光度計により測定し
た。L*値は明度を示す値であり、L*値が大きいほど明
度が高い。帯赤乳白色とするためには、L*値が65〜
80であることが好ましい。また、a*は赤色味の強さ
を示す値であり、+は赤色味が強く、−は緑味が強いこ
とを示す。帯赤乳白色とするためには、a*値が0〜+
2であることが必要である。更に、b*は黄色味の強さ
を示す値であり、+は黄色味が強く、−は青味が強いこ
とをしめす。帯赤乳白色とするためには、b*値は+5
〜+10であることが必要である。
【0028】耐力は、JIS5号試験片を作成し、この
試験片の耐力を測定することにより評価した。鍋等の器
物として使用するためには、耐力が60〜75MPaで
あることが必要である。
【0029】結晶粒径は、鍋等の器物に加工した際の表
面性状に影響する。結晶粒径が40μm以上では、絞り
加工を施した際に肌荒れが生じる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】この表2から明らかなように、実施例1〜
5はいずれもL*値が68.8〜79.1、a*値が+
0.7〜+1.7、b*値が+5.5〜+9.5であ
り、帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を得ることができ、ま
た、耐力が61〜75MPa、結晶粒径が22〜27μ
mと、鍋等の器物に適用するのに好適の機械的特性を示
した。
【0033】一方、Fe含有量、Cu含有量、Mn含有
量、Zn含有量Ti含有量が本願の特許請求の範囲から
外れる比較例1〜6,9,10及びMn/Fe比が本願
の特許請求の範囲から外れる比較例13は、いずれもa
*値又はb*値が所定の範囲から外れ、帯赤乳白色の酸化
皮膜を得ることができなかった。また、Mg含有量が特
許請求の範囲から外れる比較例7,8、Ti含有量が特
許請求の範囲から外れる比較例11,12及びMn+F
eの含有量の合計が本願特許請求の範囲から外れる比較
例14は、いずれも機械的特性が満足できるものではな
かった。
【0034】次に、均質化処理及び熱間圧延条件と色調
及び機械的特性との関係について調べた。即ち、表1の
実施例1と同一組成のアルミニウム合金を使用し、下記
表3に示す条件で均質化処理及び熱間圧延を行った。そ
して、前述の実施例1〜5及び比較例1〜14と同様に
して供試材を形成し、耐力及び結晶粒径並びに陽極酸化
皮膜の厚さ及び色調を測定した。その結果を、表4にま
とめて示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】この表4から明らかなように、実施例6,
7はいずれも所望の色調の陽極酸化皮膜を得ることがで
きた。また、耐力及び結晶粒径等の機械的特性も良好で
あった。一方、均熱温度が高く熱間圧延開始温度も高い
比較例15及び均熱温度が高く均熱時間も長い比較例1
6は、いずれもL*値が65未満であった。また、均熱
温度が低く熱間圧延開始温度も低い比較例17は、L*
値が84.5と大きく、a*値が−0.7であり、所望
の色調を得ることができなかった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る発色ア
ルミニウム合金は、Fe、Cu、Mn、Mg、Zn及び
Tiを所定量含有すると共に、Mn及びFeの含有量の
合計並びにMn/Fe比を特定の範囲に規制したから、
帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を得ることができる。また、
このアルミニウム合金は、鍋等の器物、容器、銘板及び
建材等に好適の機械的特性を有している。
【0039】一方、本発明方法においては、上述の発色
アルミニウム合金に対し所定の条件で均質化処理及び熱
間圧延を施した後、陽極酸化処理を施すから、帯赤乳白
色の陽極酸化皮膜を有するアルミニウム合金材を安定し
て製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 21/00 - 21/18 C22F 1/04 - 1/057 C25D 11/14 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極酸化によって帯赤乳白色を示す皮膜
    を形成するための発色アルミニウム合金において、
    e:0.1乃至0.5重量%、Cu:0.05乃至0.
    5重量%、Mn:0.5乃至1.5重量%、Mg:0.
    1乃至0.8重量%、Zn:0.1乃至1.7重量%及
    びTi:0.005乃至0.04重量%を含有し、残部
    がAl及び不可避的不純物からなり、前記Mn及び前記
    Feの含有量の合計が1.8重量%以下、前記Mnと前
    記Feとの含有量の比(Mn/Fe)が2以上であるこ
    とを特徴とする発色アルミニウム合金。
  2. 【請求項2】 Fe:0.1乃至0.5重量%、Cu:
    0.05乃至0.5重量%、Mn:0.5乃至1.5重
    量%、Mg:0.1乃至0.8重量%、Zn:0.1乃
    至1.7重量%及びTi:0.005乃至0.04重量
    %を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、
    前記Mn及び前記Feの含有量の合計が1.8重量%以
    下、前記Mnと前記Feとの含有量の比(Mn/Fe)
    が2以上であり、その表面に帯赤乳白色の陽極酸化皮膜
    が形成されていることを特徴とするアルミニウム合金
    材。
  3. 【請求項3】 Fe:0.1乃至0.5重量%、Cu:
    0.05乃至0.重量%、Mn:0.5乃至1.5重
    量%、Mg:0.1乃至0.8重量%、Zn:0.1乃
    至1.7重量%及びTi:0.005乃至0.04重量
    %を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、
    前記Mn及び前記Feの含有量の合計が1.8重量%以
    下、前記Mnと前記Feとの含有量の比(Mn/Fe)
    が2以上であるアルミニウム合金の鋳塊を、500乃至
    630℃の温度で4乃至16時間均質化処理する工程
    と、均質化処理後の鋳塊を開始温度が430乃至530
    ℃の条件で熱間圧延する工程と、圧延後のアルミニウム
    合金材の表面に陽極酸化皮膜を形成する工程とを有する
    ことを特徴とする帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を有するア
    ルミニウム合金材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記陽極酸化皮膜の厚さが10乃至25
    μm、赤色味の強さを示すa*値(JIS Z872
    9)が0乃至+2、黄色味の強さを示すb*値(JIS
    Z8729)が+5乃至+10であることを特徴とす
    る請求項に記載の帯赤乳白色の陽極酸化皮膜を有する
    アルミニウム合金材の製造方法。
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