JP3302791B2 - 発泡性樹脂組成物及び架橋発泡体 - Google Patents

発泡性樹脂組成物及び架橋発泡体

Info

Publication number
JP3302791B2
JP3302791B2 JP19141993A JP19141993A JP3302791B2 JP 3302791 B2 JP3302791 B2 JP 3302791B2 JP 19141993 A JP19141993 A JP 19141993A JP 19141993 A JP19141993 A JP 19141993A JP 3302791 B2 JP3302791 B2 JP 3302791B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
copolymer
component
ethylene
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19141993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0741591A (ja
Inventor
泰広 三河
宏孝 田越
秀治 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP19141993A priority Critical patent/JP3302791B2/ja
Publication of JPH0741591A publication Critical patent/JPH0741591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3302791B2 publication Critical patent/JP3302791B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡性樹脂組成物及び
架橋発泡体に関し、詳しくは、見かけ密度が小さく、柔
軟性および耐熱性に優れ、例えば、自動車、車両、船舶
等の内装用材料あるいは一般家屋をはじめとする建築用
内装材料などとして好適に用いることができる発泡性樹
脂組成物及び架橋発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、各種エラストマ−などの各種樹脂
に発泡剤を配合して樹脂組成物を調整し、得られた樹脂
組成物を発泡させることによって得られる発泡体が、断
熱材、緩衝材、包装梱包材、浮揚材、電気絶縁材あるい
は構造材などとして広く利用されている。この発泡体の
素材としては、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポ
リ塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系などの
熱可塑性樹脂、フェノ−ル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹
脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、
シリコ−ンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合ゴム、クロロプレンゴ
ム、天然ゴムなどを用いたものが使用されており、それ
ぞれの素材に適した方法によって製造され、適合する用
途に採用されている。さらに、ポリオレフィン系につい
ていえば、物理的発泡剤を用いた無架橋タイプの発泡体
と、耐熱性を向上させた架橋タイプの発泡体がある。特
に近年耐熱性が重視される中で、架橋タイプの発泡体の
需要が伸びている。しかし、架橋タイプの発泡体を製造
するに際しては、一旦成形した後に電子線や放射線を照
射して架橋する方法(特公平2−57576)や、シラ
ノ−ル基で変性した樹脂を用いて成形した後に水と反応
させて架橋する方法(特公平2−46609)等、二次
加工が必要であった。また、これら架橋タイプの発泡体
は、流動性が著しく悪化しているため、リサイクル性に
乏しいという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の技術におけるような二次加工を要しない簡易な方法で
耐熱性が良好で均一な発泡体を得ることのできる発泡性
樹脂組成物及び架橋発泡体を提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のエチレン系
共重合体、多価アルコ−ル、反応促進剤、炭酸水素ナト
リウム及び有機カルボン酸からなる発泡性樹脂組成物を
加熱、発泡させることによって、その目的を達成しうる
ことを見いだした。本発明はかかる知見に基づいて完成
されたものである。
【0005】すなわち、本発明は、(a)少なくともエ
チレンとラジカル重合性酸無水物とを構成モノマ−とし
て含む共重合体であり、該共重合体中のラジカル重合性
酸無水物基の成分濃度が 0.1〜20 重量%であるエチレ
ン系共重合体、(b)分子内に2個以上の水酸基を有す
る多価アルコ−ル化合物、(c)反応促進剤、(d)炭
酸水素ナトリウムと有機カルボン酸からなる発泡剤(カ
ルボキシル基/炭酸水素ナトリウム=0.1〜10モル
比)からなり、かつ成分(d)である発泡剤が成分
(a)であるエチレン系共重合体100重量部に対して
0.1〜20 重量部の範囲であることを特徴とする発泡性
樹脂組成物及び同組成物を発泡させることを特徴とする
架橋発泡体を提供するものである。
【0006】本発明に係わる架橋発泡体を構成する樹脂
組成物は、柔軟で、かつ高強度、耐熱性に優れ、しかも
リサイクルが可能であるという特徴を有する。これは、
エチレン系共重合体に含まれる酸無水物基と、多価アル
コ−ル化合物に含まれる水酸基とが反応して、熱可逆的
に架橋構造を形成するためと推定される。以下に本発明
の内容を詳細に説明する。
【0007】先ず、本発明の架橋発泡体を形成するのに
供される樹脂組成物の各成分のうち、成分(a)のエチ
レン系共重合体は、エチレンとラジカル重合性酸無水物
とを共重合してなる共重合体である。このエチレン系共
重合体は、共重合するにあたって、必要に応じて他のラ
ジカル性コモノマー(以下、第3モノマーと言う。)を
共重合させてもよい。ここで、ラジカル重合性酸無水物
としては、様々なものがあるが、具体的には、例えば、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エンディック
酸、無水シトラコン酸、1−ブテン−3,4−ジカルボ
ン酸無水物、炭素数が多くとも18である末端に二重結
合を有するアルケニル無水コハク酸、炭素数が多くとも
18である末端に二重結合を有するアルカジエニル無水
コハク酸などが挙げられる。これらのラジカル重合性酸
無水物は、単独で用いてもよく、またその複数を組み合
わせて用いてもよい。そして、これらの中では、無水マ
レイン酸及び無水イタコン酸が好適に用いられる。
【0008】本発明において、(a)成分のエチレン系
共重合体は、ラジカル重合性酸無水物に由来する単位は
0.1 〜20重量%、好ましくは0.5 〜10重量%の範囲であ
る。このラジカル重合性酸無水物に由来する単位が0.1
重量%未満では、得られる発泡体の耐熱性や機械的強度
が低下するため好ましくない。また、20重量%を越える
と、柔軟性、耐吸湿性などの性質が損なわれると同時
に、コストが上昇するため好ましくない。そして、前記
ラジカル重合性酸無水物と併用することができる第3モ
ノマーとしては、エチレン系不飽和エステル化合物、エ
チレン系不飽和アミド化合物、エチレン系不飽和酸化合
物、エチレン系不飽和エーテル化合物、エチレン系不飽
和炭化水素化合物などが挙げられる。
【0009】ここで、エチレン系不飽和エステル化合物
としては、具体的には、例えば、酢酸ビニル、(メタ)
アクリル酸メチル〔(メタ)アクリルは、アクリル及び
メタクリルを意味する。以下同様〕、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)
アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、フマル酸メチル、フマル
酸エチル、フマル酸プロピル、フマル酸ブチル、フマル
酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、
フマル酸ジブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸エチ
ル、マレイン酸プロピル、マレイン酸ブチル、マレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピ
ル、マレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
【0010】エチレン系不飽和アミド化合物としては、
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)
アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、
N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メ
タ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルア
ミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。そして、エ
チレン系不飽和カルボン酸化合物としては、(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、フマル酸などを例示することが
できる。また、エチレン系不飽和エーテル化合物として
は、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテ
ル、オクタデシルビニルエーテル、フェニルビニルエー
テルなどが挙げられる。さらに、エチレン系不飽和炭化
水素化合物及びその他の化合物としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、ノルボルネン、ブタジエ
ン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクロレ
イン、クロトンアルデヒド、トリメトキシビニルシラ
ン、トリエトキシビニルシラン、塩化ビニル、塩化ビニ
リデンなどが挙げられる。上記の第3モノマーは、必要
に応じて2種類以上使用することもできる。第3モノマ
ーを併用する場合、本発明に用いる成分(a)のエチレ
ン系共重合体中の該第3モノマーの含量は、40重量%
以下、好ましくは30重量%以下である。この第3モノ
マ−の含量が40重量%を越えると、成形性が大幅に低
下するため好ましくない。
【0011】本発明に用いられるエチレン系共重合体の
MFR(JIS−K7210の表1の条件4に従う)
は、0.01〜1000g/10分の範囲がよく、好ましくは
0.1〜200 g/10分であり、さらに好ましくは 0.2〜1
00 g/10分である。MFRが 0.01 g/10分より
低い場合、成形が樹脂発熱等の為やりにくく、1000g/
10分を越えると、発泡時セルを保持できない。このよ
うなエチレン系共重合体は、塊状、溶液、懸濁叉はエマ
ルジョン等の重合法により製造することができるが、基
本的には通常の低密度ポリエチレンの製造設備および技
術を利用することができる。最も一般的なものは塊状重
合であり、700 〜3000気圧の圧力下で100 〜300 ℃の温
度範囲でラジカル重合することにより製造される。好ま
しい重合圧力、重合温度の範囲は、1000〜2500気圧、反
応器内の平均温度が150 〜270 ℃である。重合圧力が70
0 気圧未満では、重合体の分子量が低くなり、成形性や
組成物の樹脂物性が悪化するため好ましくない。また、
3000気圧を超える圧力は、製造上種々問題が発生すると
ともに、製造コストが高くなるため実質的に無意味であ
り、好ましくない。そして、平均重合温度が100 ℃未満
では重合反応が安定せず、共重合体への添加率が低下
し、経済的に好ましくない。また、300 ℃を超えると共
重合体の分子量が低下すると同時に暴走反応の危険性が
生じるため好ましくない。製造装置としては、ベッセル
型の反応器を使用することが好ましい。特にラジカル重
合性酸無水物は、重合安定性に乏しいため、反応器内は
高度に均一化されている必要がある。また、必要に応じ
て、複数個の反応器を直列叉は並列に接続し、多段重合
を行うこともできる。さらに、反応器の内部を複数のゾ
−ンに仕切ることにより、より緻密な温度コントロ−ル
を行うこともできる。
【0012】次に、本発明において、(b)成分の分子
内に2個以上の水酸基を有する多価アルコ−ル化合物と
しては、具体的には、例えば、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリ
コール類;1,4−ブタンジオール;1,6−ヘキサン
ジオール;1,8−オクタンジオール;1,10−デカ
ンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等のアルコール化合物、
アルビト−ル、ソルビトール、キシロース、アラビノー
ス、グルコース、ガラクトース、ソルボース、フルクト
ース、パラチノース、マルトトリオース、マレジトース
等の糖類;エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物、ポ
リビニルアルコール、水酸基を複数個有するポリオレフ
ィン系オリゴマー、エチレン−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート[(メタ)アクリレ−トは、メタクリ
レート及びアクリレートを意味する。以下、同様]共重
合体等の分子内に複数個の水酸基を有する重合体などが
挙げられる。
【0013】また、前記多価アルコール化合物として
は、一般式(1) Ra C(CH2 OH)b …………… (1) (式中、Rは水素原子、炭素原子数1〜12個の鎖状ア
ルキル基、環状アルキル基叉はアラルキル基を表す。a
は0〜2の整数を表し、bは2〜4の整数を表し、かつ
a+b=4を満足するように選択される。)叉は、一般
式(2)
【0014】
【化2】
【0015】(式中、nは0〜10の整数である。)で
表される多価アルコール化合物にエチレンオキシド叉は
プロピレンオキシドを付加させた構造を有するポリオキ
シアルキレン化合物及び/叉は一般式(3) R’−COOH …………… (3) (式中、R’は炭素原子数2〜25個の鎖状アルキル
基、環状アルキル基またはアラルキル基を示す。)で表
される有機カルボン酸化合物と前記一般式(2)で示さ
れる多価アルコール化合物とを脱水縮合して得られるポ
リグリセリンエステルを用いることもできる。さらに、
前記多価アルコール化合物としては、ソルビタンあるい
は分子内に2個以上の水酸基を有するソルビタン誘導体
と、一般式(3)で表される有機カルボン酸化合物との
ソルビタンアルキルエステルを用いることもできる。
【0016】前記のようなポリオキシアルキレン化合物
は、トリメチロールプロパンにプロピレンオキシドを付
加した化合物、トリメチロールプロパンにエチレンオキ
シドを付加した化合物、ペンタエリスリトールにエチレ
ンオキシドを付加した化合物、ジグリセリンにプロピレ
ンオキシドを付加させた化合物、テトラグリセリンにエ
チレンオキシドを付加させた化合物、デカグリセリンに
プロピレンオキシドを付加させた化合物などが挙げられ
る。これらのポリオキシアルキレン化合物としては、具
体的には、例えば、1, 3-ジヒドロキシプロパン、2,2-
ジメチル-1, 3-ジヒドロキシプロパン、トリメチロール
エタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、1,1,1-トリメ
チロールヘキサン、1,1,1-トリメチロールドデカン、2-
シクロヘキシル-2- メチロール-1,3- ジヒドロキシプロ
パン、2-(p- メチルフェニル)-2-メチロール-1,3- ジヒ
ドロキシプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ヘキサグリセリン、オクタグリセリ
ン、デカグリセリン等にエチレンオキシドもしくはプロ
ピレンオキシドを付加反応させたポリオキシアルキレン
化合物が挙げられる。
【0017】また、前記のようなポリグリセリンエステ
ルとしては、具体的には、例えば、グリセリンモノステ
アレート、グリセリンモノオレエート、グリセリンモノ
ラウレート、グリセリンモノカプリレート、グリセリン
モノヘキサノエート、グリセリンモノフェネチルエステ
ル、グリセリンモノプロピオネート、ジグリセリンモノ
ステアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセ
リンモノオレエート、ジグリセリンモノヘキサノエー
ト、ジグリセリンジオクタノエート、テトラグリセリン
モノステアレート、テトラグリセリントリステアレー
ト、テトラグリセリンテトラステアレート、テトラグリ
セリントリヘキサノエート、テトラグリセリンモノフェ
ネチルエステル、ヘキサグリセリンモノステアレート、
ヘキサグリセリンジステアレート、ヘキサグリセリンペ
ンタステアレート、ヘキサグリセリントリオレエート、
ヘキサグリセリンモノラウレート、ヘキサグリセリンペ
ンタラウレート、デカグリセリンモノステアレート、デ
カグリセリンオクタステアレート、デカグリセリンペン
タオレエート、デカグリセリンジラウレート、ペンタデ
カグリセリンジステアレート、ペンタデカグリセリンデ
カオレエート、オクタデカグリセリンテトラステアレー
ト等が挙げられる。
【0018】さらに、ソルビタンアルキルエステルとし
ては、具体的には、例えば、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレ
ート、ソルビタンモノカプリレート、ソルビタンモノヘ
キサノエート、ソルビタンモノフェネチルエステル、ソ
ルビタンモノプロピオネート、ソルビタントリステアレ
ート、ソルビタンテトラステアレート等が挙げられる。
これら成分(b)の分子内に2個以上の水酸基を有する
多価アルコール化合物は、上記の多価アルコール化合物
のうち、融点300℃以下であるものが好ましく、特に
ポリオキシアルキレン化合物及びポリグリセリンエステ
ルが好適に用いられる。そして、これらの多価アルコー
ル化合物は、単独で用いてもよく、また2種類以上混合
して用いることもできる。
【0019】成分(b)の多価アルコール化合物の使用
量は、成分(a)のエチレン系共重合体中に含まれるラ
ジカル重合性酸無水物に由来する単位に対して多価アル
コール化合物に含まれる水酸基のモル比が0.01〜10の範
囲であり、0.05〜5 の範囲となるのが特に好ましい。こ
のモル比が0.01未満であると、組成物に架橋構造を効果
的な量で導入するには不十分となり、また、10を超え
ると、架橋構造を効果的に導入する点において無意味で
あるだけでなく、ブリ−ド等により樹脂性能を低下させ
る恐れがあるため好ましくない。
【0020】そして、本発明において、成分(c)の反
応促進剤は、エチレン系二元共重合体もしくはエチレン
系多元共重合体中に含まれる不飽和カルボン酸無水物に
由来する単位に含まれるカルボニル基を活性化し、水酸
基と酸無水物基との反応を促進させる化合物である。こ
のような反応促進剤としては、様々なものがあるが、そ
の一例を挙げれば、有機カルボン酸の金属塩がある。有
機カルボン酸の金属塩としては、炭素数1〜30の脂肪
酸の金属塩、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オク
タン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、オクテ
ン酸、エルカ酸、エライジン酸、アジピン酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ
酸、ジグリコ−ル酸などと周期律表のIA族、IIA族、
IIB族、 IIIB族の金属(例えば、Li、Na、K、M
g、Ca、Zn、Al等)との塩が挙げられる。具体的
には、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸マ
グネシウム、酢酸アルミニウム、酪酸カリウム、酪酸カ
ルシウム、酪酸亜鉛、オクタン酸ナトリウム、オクタン
酸カルシウム、デカン酸カリウム、デカン酸マグネシウ
ム、デカン酸亜鉛、ラウリン酸リチウム、ラウリン酸ナ
トリウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸アルミニ
ウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウ
ム、ミリスチン酸アルミニウム、パルミチン酸ナトリウ
ム、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸マグネシウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸ナト
リウム、ベヘン酸ナトリウム、アジピン酸ナトリウム、
コハク酸カリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられ
る。その他の有機カルボン酸金属塩としては、芳香族カ
ルボン酸の金属塩が挙げられる。例えば、安息香酸、ク
ロロ安息香酸、アニス酸、アミノ安息香酸、フタル酸、
テレフタル酸、ナフトエ酸、ナフタレンジカルボン酸、
ベンゼントリカルボン酸などと周期律表のIA族、IIA
族、IIB族、 IIIB族の金属(例えば、Li、Na、
K、Mg、Ca、Zn、Al等)との塩が挙げられる。
【0021】有機カルボン酸の金属塩の他の例として
は、カルボン酸の金属塩構造を有する樹脂がある。この
ような樹脂としては、エチレンとラジカル重合性不飽和
カルボン酸のIA族、IIA族、IIB族、 IIIB族の金属
(例えばLi、Na、K、Mg、Ca、Zn、Al等)
塩とを共重合した構造を有するもの、あるいはエチレン
とラジカル重合性カルボン酸の金属塩と他のラジカル重
合性不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体とを多元共
重合した構造を有するものが挙げられる。さらに、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重
合体等のポリオレフィン系樹脂にラジカル重合性不飽和
カルボン酸の金属塩(遊離の不飽和カルボン酸を重合
し、その後に中和してもよい)をグラフト重合させた構
造を有するもの、ポリオレフィン系樹脂にラジカル重合
性カルボン酸の金属塩と他のラジカル重合性不飽和カル
ボン酸及び/又はその誘導体を同時に共グラフト重合し
た構造を有するものが挙げられる。ここで用いられるラ
ジカル重合性不飽和カルボン酸及びその誘導体として
は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、マレ
イン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、マレイン酸モ
ノエチル、フマル酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、フマル酸モノブチル、(メタ)アクリル酸メチル、
マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジ
エチル、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、フマ
ル酸ジブチルなどが挙げられる。
【0022】反応促進剤の他の例としては、三級アミン
化合物を挙げることができる。ここで用いられる三級ア
ミン化合物の具体例としては、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリヘキシル
アミン、トリオクチルアミン、トリオクタデシルアミ
ン、ジメチルエチルアミン、メチルジオクチルアミン、
ジメチルオクチルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミ
ン、N,N−ジエチル−4−メチルシクロヘキシルアミ
ン、ジエチルシクロドデシルアミン、N,N−ジエチル
−1−アダマンタナミン、1−メチルピロリジン、1−
エチルピロリジン、1−エチルピペリジン、キヌクリジ
ン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−m−フ
ェネチアジン、4−t−ブチル−N,N−ジメチルアニ
リンなどが挙げられる。反応促進剤の他の例としては、
さらに、四級アンモニウム塩を挙げることができる。こ
こで用いられる四級アンモニウム塩の具体例としては、
テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テ
トラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、
テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアン
モニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムヨージ
ド、メチルトリ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テ
トラブチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアン
モニウムブロミド、テトラヘプチルアンモニウムブロミ
ド、フェニルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジ
ルトリエチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
【0023】さらに、反応促進剤の例としては、IIA
族、IIB族、 IIIB族の金属の水酸化物叉はIIA族、II
B族の金属のハロゲン化物を反応促進剤として用いるこ
とができる。ここで、IIA族、IIB族、 IIIB族の金属
の水酸化物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられ、
IIA族、IIB族の金属のハロゲン化物としては、例え
ば、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化マグネシウ
ムなどが挙げられる。また、オキソ酸とIA族、IIA
族、IIB族、 IIIB族の金属との塩を反応促進剤として
用いることができる。その具体例としては、硝酸ナトリ
ウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛、硝酸マグネシウム、
硝酸アルミニウム、燐酸ナトリウム、燐酸カルシウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
硫酸ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸ア
ルミニウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム、沃素
酸ナトリウムなどが挙げられる。その他、LiBF4 、NaBF
4、KBF4、NaPF6 、KPF6、NaPCl6、NaFeCl4 、NaSnCl
4 、NaSbF6、KSbF6 、NaAsF6、KAsCl6等のルイス酸のア
ルカリ金属塩も反応促進剤として使用することができ
る。さらに、有機スルホン酸塩が挙げられる。その具体
例としては、パラトルエンスルホン酸、クロロエタンス
ルホン酸、エチルメタンスルホン酸などと周期律表のI
A族、IIA族、IIB族、 IIIB族の金属(例えば、L
i、Na、K、Mg、Ca、Zn、Al等)との塩が挙
げられる。以上に例示した反応促進剤のうち、有機カル
ボン酸の金属塩が好適に用いられる。また、上記の各種
の反応促進剤を必要に応じて2種類以上併用することも
できる。これらの反応促進剤の使用量は、成分(a)の
エチレン系二元共重合体もしくはエチレン系多元共重合
体100重量部に対して0.001 〜20重量部の範囲、より
好ましくは0.01〜15重量部の範囲である。この量が0.
001重量部未満であると、反応が遅くなりすぎて組成
物中に架橋構造を効果的に導入することが困難となり、
また、20重量部を超えると、反応速度を向上させる点
で無意味であるばかりでなく、経済的にも好ましくな
い。
【0024】本発明において、成分(d)の発泡剤は、
炭酸水素ナトリウム及び有機カルボン酸からなり、成分
(a)のエチレン系共重合体100重量部に対して0.
1〜20重量部の範囲である。炭酸水素ナトリウムのみ
を発泡剤として用いても発泡体は得られるが、成形性が
悪くインラインでのリサイクル性に乏しい発泡体しか得
られない。しかし、有機カルボン酸を併用することによ
り、成形性が良く、インラインでのリサイクル性に優れ
る発泡体が得られるという利点がある。その作用機構に
ついては明らかではないが、炭酸水素ナトリウムが分解
して生じるナトリウムを有機カルボン酸が捕獲すること
により、ナトリウムと成分(a)のエチレン共重合体中
に含まれる酸無水物との反応あるいは相互作用を防ぐた
めと推測している。
【0025】このような有機カルボン酸としては、炭素
数1〜30の脂肪酸あるいは、芳香族系の酸、例えば、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ラ
ウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、オクテン酸、エ
ルカ酸、エライジン酸、アジピン酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ジグリ
コ−ル酸、安息香酸、クロロ安息香酸、アニス酸、フタ
ル酸、テレフタル酸、ナフトエ酸、ベンゼントリカルボ
ン酸、ナフタレンジカルボン酸が挙げられる。また、高
分子のカルボン酸、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸が挙げられる。特に好ましくはクエン酸が用い
られる。そして、これらの有機カルボン酸は、単独で用
いても良く、また2種類以上混合して用いることもでき
る。
【0026】発泡剤中の炭酸水素ナトリウムに対する有
機カルボン酸の混合比は、炭酸水素ナトリウム1モルに
対して有機カルボン酸中のカルボキシル基のモル比が
0.1〜10の範囲、好ましくは0.2〜8の範囲、さ
らに好ましくは、0.5〜5の範囲である。この範囲を
越えて炭酸水素ナトリウムの量が多すぎると発泡効率が
低下し、かつ発泡後のナトリウムにより成形性が悪化す
るため好ましくない。また、有機カルボン酸の量が多す
ぎると、発泡セルが安定せず好ましくない。
【0027】本発明の成分(d)の発泡剤の添加方法は
特に限定はなく、最終的に本発明の組成物の範囲となれ
ばよい。例えば、本発明に使用する共重合体以外のポリ
オレフィン、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン等に予め、炭酸水素ナトリウム
と有機カルボン酸を配合したマスターバッチの形で添加
したものでも良い。この場合、マスターバッチとしては
本発明の組成物の物性を損なわない範囲で、好ましくは
25重量%以下で用いることができる。
【0028】本発明の架橋発泡体を得るには、前記の成
分(a)、(b)及び(c)の規定量からなる樹脂組成
物に、成分(d)の規定量を配合してなる発泡性樹脂組
成物を調整する。本発明において、発泡性樹脂組成物に
は、該組成物の特性を損なわない範囲で各種の添加剤、
配合剤、充填剤を使用することが可能である。これらを
具体的に示せば、酸化防止剤(耐熱安定剤)、紫外線吸
収剤(光安定剤)、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、滑剤
(スリップ剤、アンチブロッキング剤)、ガラスフィラ
ー等の無機充填剤、有機充填剤、補強剤、着色剤(染
料、顔料)、香料などが挙げられる。この発泡性樹脂組
成物の調整にあたり、各成分の配合および混練には、プ
ラスチック及びその組成物の製造方法で通常知られてい
る方法を適用することができる。具体的には、例えば、
一般的に用いられている加圧ニーダー、ロールミル、ヘ
ンシェルミキサー、バンバリーミキサー、スタティック
ミキサー、スクリュー式押出機などを用いて、発泡剤の
分解温度以下で溶融混合する。溶融混合された発泡性樹
脂組成物は、既知の種々の成形方法、例えば、シ−ト成
形、ブロー成形、異形押出成形、インフレーション方式
によるフィルム成形、Tダイ方式によるフィルム成形、
押出ラミネーション等各種押出成形及び射出成形、カレ
ンダー成形などで、発泡剤の分解温度以上に加熱し、成
形させることによって、本発明の架橋発泡体は得られ
る。
【0029】例えば、成分(a)、(b)、(c)及び
(d)の規定量からなる発泡性樹脂樹脂組成物を160
〜260℃の樹脂温度で、成形させることによって架橋
発泡体を製造することができる。また、これらの製造の
際に、予め各成分の幾つかの組み合わせからなるマスタ
−バッチを製造し、得られたマスタ−バッチを用いるこ
とによって均一な架橋発泡体を得ることもできる。さら
には、発泡剤の分解温度以下で未発泡の各種形状の成形
物を成形した後、例えば、オ−ブン、加熱浴等により1
60〜260℃の温度に加熱し、発泡させて架橋発泡体
を得ることもできる。
【0030】
【実施例】更に、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるも
のではない。
【0031】(実施例1)槽型反応器を有する高圧法ポ
リエチレン製造設備を用いて、MFR(JIS−K72
10の表1条件4)10g/10分、無水マレイン酸に
由来する単位が3.0重量%であり、メチルアクリレー
トに由来する単位が19重量%であるエチレンと無水マ
レイン酸およびメチルアクリレートとの共重合体を製造
した。なお、共重合体の組成は、赤外線吸収スペクトル
によって決定した。この共重合体93.5重量部、トリ
メチロールプロパンのプロピレンオキシド(3.0mo
l)付加体1.6重量部(水酸基/酸無水物基=0.5
0)及び有機カルボン酸の金属塩としてMFR(JIS
−K7210の表1条件4)3.0g/10分、密度
0.94g/cm3 であるエチレン−メタクリル酸共重
合体の部分中和物(メタクリル酸含有量18重量%、該
メタクリル酸のうち約10%をナトリウムイオンで中和
した共重合体<ナトリウム塩>)5重量部(金属原子/
酸無水物基=0.03)、炭酸水素ナトリウム1.0重
量部およびクエン酸1.0重量部(カルボキシル基/炭
酸水素ナトリウム=0.76)を混合した。混合にあた
っては、5成分をヘンシェルミキサーでブレンドした
後、30mmφの同方向2軸押出機を用いて、120℃
で溶融混練し、ペレット化した。次いで、得られたペレ
ットをスクリュー径40mmφ、L/D=32圧縮比
2.6のシート成形機を用いて、240℃で溶融混練
し、180℃で押し出して、押出発泡シート成形を行っ
た。得られた架橋発泡シートは独立気泡を有する外観の
良好なシートであった。得られた発泡シートの密度、加
熱寸法変化率、外観、成形体のMFRを表1に示す。
【0032】(実施例2〜8)表1に示したエチレン系
共重合体、多価アルコール、反応促進剤および発泡剤を
用い、実施例1と同様にして発泡体を製造した。
【0033】(実施例9)表1に示したエチレン系共重
合体、多価アルコール、反応促進剤をヘンシェルミキサ
ーでブレンドした後、30mmφ同方向2軸押出機を用
いて、200℃で溶融混練りし、ペレット化した。次い
で、得られたペレットと市販のマスターバッチとして発
泡剤含有樹脂(LDSC)をドライブレンドした後、4
0mmφシート成形機を用いて、240℃で溶融混練り
し、180℃で押し出して、押出発泡シート成形を行っ
た。
【0034】(比較例1)多価アルコール化合物を配合
しなかった以外は、実施例1と同様に行った。180℃
でのシート成形時、気泡膜が破れ発泡不良を引き起こ
し、使用に耐えうるものではなかった。また、できたシ
ートは耐熱性が乏しく100℃で溶融した。
【0035】(比較例2)反応促進剤を添加しなかった
以外は実施例1と同様に行った。
【0036】(比較例3)エチレン系共重合体として、
エチレン−メチルメタクリレート二元共重合体を用いた
以外は、実施例1と同様に行った。
【0037】(比較例4)発泡剤として、炭酸水素ナト
リウムのみを用いた以外は実施例1と同様に行った。1
80℃でのシート成形時、シートの耳部分が荒れ、使用
に耐えうるものではなかった。また、成形後のMFR
(250℃測定)保持率は35%と大幅に流動性が低下
した。シートの耳荒れと流動性の低下はインラインでの
リサイクルを困難なものにすることを意味する。
【0038】(比較例5)発泡剤として、アゾジカルボ
ンアミドのみを用いた以外は実施例1と同様に行った。
180℃でのシート成形時、シートの耳部分が荒れ、使
用に耐えうるものではなかった。また、成形後のMFR
(250℃測定)保持率は2.6%と極端に流動性が低
下した。シートの耳荒れと流動性の低下はインラインで
のリサイクルを困難なものにすることを意味する。
【0039】(比較例6)発泡剤としてクエン酸のみを
用いた以外は実施例1と同様に行った。180℃でのシ
ート成形時、発泡セルが大きくなり、また安定せず好ま
しくなかった。
【0040】実施例および比較例で得られた発泡体につ
いて、その品質評価として、見かけ密度の測定、耐熱性
テスト及び外観テストを実施した。その結果を表1に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】なお、表中の記号は、下記のものを意味す
る。 TM−30P トリメチロールプロパンのプロピレンオキシド付加体
(3.0モル%) DG−CM デカグリセリンのカプリル酸モノエステル PE−45P ペンタエリスリトールのプロピレンオキシド付加体
(4.5モル%) HEA エチレンと2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト(8重量
%)共重合体 DGS ジグリセリンモノステアレート PET ペンタエリスリトール DG−80E デカグリセリンのエチレンオキシド付加体(8.0モル
%) PE−50E ペンタエリスリトールのエチレンオキシド付加体(5.
0モル%) 金属塩(a) エチレン−メタクリル酸(18重量%)共重合体のNa
塩(メタクリル酸10%モル中和)、MFR(JIS−
K7210の表1条件4)3.0g/10分 金属塩(b)=ステアリン酸ナトリウム MA=メチルアクリレート BA=ブチルアクリレート SCH=炭酸水素ナトリウム CIA=クエン酸 MAA=リンゴ酸 STA=ステアリン酸 ADA=アジピン酸 TFA=テレフタル酸 LDSC 低密度ポリエチレン100重量部に対して、炭酸水素ナ
トリウム/クエン酸(1/1)を30重量部配合してな
る発泡剤 ADCA=アゾジカルボンアミド
【0043】
【発明の効果】本発明の発泡性樹脂組成物及び架橋発泡
体は、見かけ密度が小さく、柔軟性及び耐熱性に優れ、
またリサイクル可能である特性を有する。したがって、
本発明の架橋発泡体は、自動車、車両、船舶等の内装材
料あるいは一般家屋をはじめとする建築用内装材料など
の用途に幅広く利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−259042(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)少なくともエチレンとラジカル重
    合性酸無水物とを構成モノマ−として含む共重合体であ
    り、該共重合体中のラジカル重合性酸無水物基の成分濃
    度が 0.1〜20 重量%であるエチレン系共重合体、
    (b)分子内に2個以上の水酸基を有する多価アルコ−
    ル化合物、(c)反応促進剤、(d)炭酸水素ナトリウ
    ムと有機カルボン酸からなる発泡剤(カルボキシル基/
    炭酸水素ナトリウム=0.1〜10モル比)からなり、
    かつ成分(d)である発泡剤が成分(a)であるエチレ
    ン系共重合体100重量部に対して 0.1〜20重量部の範
    囲であることを特徴とする発泡性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(a)であるエチレン系共重合体
    が、エチレン、ラジカル重合性酸無水物及びその他のラ
    ジカル重合性コモノマ−からなる多元共重合体であり、
    該多元共重合体中のラジカル重合性酸無水物基の成分濃
    度が 0.1〜20重量%であり、その他のラジカル重合性コ
    モノマ−基の成分濃度が 3〜40重量%である請求項1記
    載の発泡性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(b)の多価アルコ−ル化合物が、
    下記一般式(1) Ra C(CH2 OH)b …………… (1) (式中、Rは水素原子、炭素原子数1〜12個の鎖状ア
    ルキル基、環状アルキル基またはアラルキル基を示す。
    aは0〜2の整数を表し、bは2〜4の整数を表し、か
    つa+b=4を満足するように選択される。)叉は、一
    般式(2) 【化1】 (式中、nは0〜10の整数である。)で表される多価
    アルコール化合物にエチレンオキシドまたはプロピレン
    オキシドを付加させたポリオキシアルキレン化合物及び
    /叉は一般式(3) R’−COOH …………… (3) (式中、R’は炭素原子数2〜25個の鎖状アルキル
    基、環状アルキル基またはアラルキル基を示す。)で表
    される有機カルボン酸化合物と前記一般式(2)で表さ
    れる多価アルコ−ル化合物とを脱水縮合して得られるポ
    リグリセリンエステルである請求項1または2記載の発
    泡性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 成分(c)の反応促進剤が、カルボキシ
    ル基を含む重合体の金属塩または有機カルボン酸の金属
    塩である請求項1乃至3のいずれかに記載の発泡性樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載のいずれかの樹脂組
    成物を 160〜260 ℃の樹脂温度で発泡成形させて得られ
    る架橋発泡体。
JP19141993A 1993-08-02 1993-08-02 発泡性樹脂組成物及び架橋発泡体 Expired - Fee Related JP3302791B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19141993A JP3302791B2 (ja) 1993-08-02 1993-08-02 発泡性樹脂組成物及び架橋発泡体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19141993A JP3302791B2 (ja) 1993-08-02 1993-08-02 発泡性樹脂組成物及び架橋発泡体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0741591A JPH0741591A (ja) 1995-02-10
JP3302791B2 true JP3302791B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=16274304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19141993A Expired - Fee Related JP3302791B2 (ja) 1993-08-02 1993-08-02 発泡性樹脂組成物及び架橋発泡体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3302791B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5017740B2 (ja) * 1999-07-12 2012-09-05 東レ株式会社 ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体及びその製造方法
FR2975997B1 (fr) * 2011-06-01 2013-06-14 Michelin Soc Tech Pneumatique pour vehicule dont la bande de roulement comporte une composition de caoutchouc thermo-expansible

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0741591A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3274715B2 (ja) 樹脂組成物及び該組成物を用いた成形体
JP3329458B2 (ja) 樹脂組成物及び該組成物を用いた成形体
JPS6236435A (ja) 耐熱性に優れた架橋塩化ビニル系樹脂発泡体
CN112424279A (zh) 具有增强抗蠕变性的乙烯酸共聚物的离聚物
JP3302791B2 (ja) 発泡性樹脂組成物及び架橋発泡体
JP3212430B2 (ja) 架橋発泡体及びその製造方法
JP3479137B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物及び発泡体
JP3479138B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物及びシート
JP3372067B2 (ja) シートの製造方法
EP0565734A1 (en) Resin composition and molding produced therefrom
JPH08302091A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物及び発泡体
JP3515613B2 (ja) 耐熱性感熱接着剤及び該接着剤を用いる多層積層体
JP3418713B2 (ja) 架橋発泡体及びその製造方法
JP3421417B2 (ja) 樹脂組成物及び肉薄成形体
JP3162903B2 (ja) 積層体
JP3212422B2 (ja) 架橋発泡体の製造方法
CN112513160B (zh) 离聚物组合物
JPH0670152B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル樹脂混合物
JP3133835B2 (ja) 積層体
JPH0643513B2 (ja) エチレン系重合体混合物
JPH0827322A (ja) 樹脂組成物及び肉薄成形体
JP3386887B2 (ja) 架橋性樹脂組成物
JPH08283468A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物及び発泡体
JPH07241946A (ja) 積層体
JPH0643512B2 (ja) プロピレン系重合体混合物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020409

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100426

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees