JP3298844B2 - 車体上部の衝撃エネルギ吸収構造 - Google Patents

車体上部の衝撃エネルギ吸収構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の車体上部の
衝撃エネルギ吸収構造に関し、特に、ピラー、ルーフサ
イドレール、ヘッダのような車体の構造部材と、この構
造部材の車室内方に間隔をおいて配置されるピラーガー
ニッシュ、ルーフライニングのような内装材と、前記間
隔内に配置される衝撃エネルギ吸収材とを備える車体上
部において衝撃エネルギを吸収する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、特に乗用車の車体の構造部材と
内装材との間の間隔内にエネルギ吸収材を配置し、内装
材から構造部材に向く衝撃荷重が加わったとき、前記エ
ネルギ吸収材を変形させて衝撃荷重が持つ衝撃エネルギ
を吸収させている。通常、前記エネルギ吸収材として格
子状のリブやウレタンパッド、薄い鋼板をハット状に折
り曲げたものなどを使用している。しかし、金属材料を
押し出し成形して作った金属パイプ(特開平11−55
03号公報)を使用することもあり、金属箔の芯材と、
この芯材の表裏にそれぞれ重ね合わされた金属以外の材
料のシートとからなり、前記芯材と前記表裏のシートと
を軸線方向へ連続的に凹凸状に変形して形成された、い
わゆるハイブリッドパイプ(特開平10−29482号
公報)を使用することもある。本発明は、ハイブリッド
パイプを使用する衝撃エネルギ吸収構造に係る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ハイブリッドパイプの
場合、四角形に形成したものの角部に丸みを付けたり、
厚みや幅、凹凸のピッチを変えることによりエネルギ吸
収特性を調整できるとされている(前記公報参照)が、
これではハイブリッドパイプを製作する時点でエネルギ
吸収特性の調整をする必要があった。
【0004】本発明は、ハイブリッドパイプを製作した
後にエネルギ吸収特性の調整を可能とする、車体上部の
衝撃エネルギ吸収構造を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明
は、車体の構造部材と、この構造部材の内方に間隔をお
いて配置される内装材と、前記間隔内に配置されるエネ
ルギ吸収材とを備える車体上部において衝撃エネルギを
吸収する構造に関する。前記エネルギ吸収材は、金属箔
の芯材と、この芯材の表裏にそれぞれ重ね合わされた金
属以外の材料のシートとからなるハイブリッドパイプで
ある。このハイブリッドパイプは、前記芯材と前記表裏
のシートとを軸線方向へ連続的に凹凸状に変形して形成
され、さらに軸線の回りでねじられている。
【0006】1の発明では、前記ハイブリッドパイプ
は、断面形状が多角形を呈するように形成され、その軸
線の方向が衝撃荷重の方向と交差するように配置され、
内装材に接着されている。
【0007】ハイブリッドパイプを所定の長さに切断し
た後、ハイブリッドパイプの両端部を適当な工具で固定
し、一方の端部に回転力を加えることによって、又は両
方の端部に逆向きの回転力を加えることによってハイブ
リッドパイプは軸線の回りでねじられる。
【0008】ハイブリッドパイプを軸線回りでねじるこ
とにより、その外形たわみ抵抗が増大し、その軸線方向
の単位長さ当たりのねじり角度すなわちねじりピッチを
変えることにより、ハイブリッドパイプのエネルギ吸収
特性を調整することができる。その結果、初期荷重の立
ち上がりの急な矩形に近いエネルギ吸収特性を得ること
ができ、小さな有効変位で大きな衝撃エネルギを吸収で
きる。加えて、ハイブリッドパイプが金属箔の芯材と、
この芯材の表裏に重ね合わされたシートとからなるた
め、わずかな回転力でハイブリッドパイプをねじること
ができ、生産性を高めることができる。また、ハイブリ
ッドパイプは簡単に曲げることもできるため、構造部材
又は内装材に沿わせて配置することが容易である。
【0009】断面形状が多角形を呈するハイブリッドパ
イプは前記内装材への接着が容易である。衝撃荷重が加
わる内装材にハイブリッドパイプを接着した結果、ハイ
ブリッドパイプの見掛けの板厚が増加したこととなり、
立ち上がりの急な矩形に近いエネルギ吸収特性が得られ
る。
【0010】前記ハイブリッドパイプのねじり角度及び
ねじりピッチ長さの少なくとも一方を変えるだけでエ
ネルギ吸収特性を調整できるため、エネルギ吸収すべき
部位毎に又は車種毎に好ましいエネルギ吸収特性を持つ
ハイブリッドパイプを選定できる。
【0011】前記ハイブリッドパイプを内装材に接着す
るとき、前記ハイブリッドパイプの接着面積及び接着部
位の少なくとも一方を変えるだけでエネルギ吸収特性を
調整できるため、エネルギ吸収すべき部位毎に又は車種
毎に好ましいエネルギ吸収特性を持つハイブリッドパイ
プを選定して内装材に取り付けることができる。
【0012】別の発明では、前記構造部材はピラーとル
ーフサイドレールとからなり、軸線回りでねじった前記
ハイブリッドパイプは、その軸線の方向が衝撃荷重の方
向と交差するように、前記ピラーと前記ルーフサイドレ
ールとの交差部に配置される。
【0013】ピラーすなわちフロントピラー、センタピ
ラー又はクォータピラーとルーフサイドレールとの交差
部は、フロントピラー又はルーフサイドレールと比べる
と、内装材となす間隔が小さく、従ってエネルギ吸収の
ための有効長さが小さいが、軸線回りでねじったハイブ
リッドパイプによれば、立ち上がりの急なエネルギ吸収
特性が得られるため、有効長さの小さな交差部でも効果
的に衝撃エネルギを吸収できる。
【0014】ハイブリッドパイプを軸線周りでねじって
あるため、ハイブリッドパイプをねじることによる前記
発明と同様な作用及び効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】衝撃エネルギ吸収構造は、断面状
態の図15を参照すると、車体の構造部材20と、構造
部材20の内方に間隔をおいて配置される内装材(ピラ
ーガーニッシュ)22と、前記間隔内に配置されるエネ
ルギ吸収材24とを備える車体上部において衝撃エネル
ギを吸収するものである。図15の実施例では、構造部
材20はインナパネル26と、アウタパネル28と、補
強パネル30とを備え、各パネルのフランジを重ね合わ
せて接合し、閉じ断面構造に形成したフロントピラーで
ある。
【0016】衝撃エネルギ吸収構造は、断面状態の図
を参照すると、車体の構造部材32と、構造部材32
の内方に間隔をおいて配置される内装材(ルーフライニ
ング)34と、前記間隔内に配置されるエネルギ吸収材
36とを備える車体上部において衝撃エネルギを吸収す
るものである。図16の実施例では、構造部材32はイ
ンナパネル38と、アウタパネル40とを備え、各パネ
ルのフランジを重ね合わせて接合し、閉じ断面構造に形
成したルーフサイドレールである。
【0017】衝撃エネルギ吸収構造は、前記の他、構造
部材がセンターピラー、クォータピラー、フロントヘッ
ダ又はリヤヘッダである場合にも、構造部材の内方に配
置される内装材との間の間隔内にエネルギ吸収材を配置
して実施できる。そして、エネルギ吸収材は、図15
エネルギ吸収材24又は図16のエネルギ吸収材36の
ように、それが配置される部位によって適当な形状とす
ることができる。以下には、エネルギ吸収材24又はエ
ネルギ吸収材36の形状とは関係なく、典型的なエネル
ギ吸収材を説明する。
【0018】斜視状態の図1に示したエネルギ吸収材5
0は、金属材料を押し出し成形して作られ、軸線の回り
でねじられた金属パイプである。図示の実施例では、ア
ルミニウムを押し出し成形して断面が四角形を呈するよ
うに形成したものを、所定の長さに切断し、ねじりを加
えてある。このいわゆるアルミパイプ50は、矢印Aの
向きの衝撃荷重がアルミパイプ50に加わるように配置
して使用される。アルミパイプ50は1-3mm程度の厚
みにすることができる。金属パイプはアルミニウム合金
や、アルミニウム以外の軽合金製とすることもできる。
【0019】図2に示した、エネルギ吸収材に加えられ
る荷重Fに対するエネルギ吸収材の断面変形による変位
のエネルギ吸収特性を参照すると、同じ厚み、同じ長
さのアルミパイプを、一方はねじりを加えないで、他方
はねじりを加えて試験したところ、ねじりを加えたもの
のエネルギ吸収特性52(実線)は、ねじりを加えない
もののエネルギ吸収特性54(破線)と比べて、荷重の
立ち上がりが高く、変位が小さくなっている。これは、
アルミパイプをねじることにより、図3に示すように、
前記断面変形前における外形たわみδが抑制されること
による。
【0020】ルーフサイドレール、又は後述するフロン
トピラーとルーフサイドレールとの交差部などにねじり
のないアルミパイプを配置した場合、アルミパイプに対
して斜め下方から突き上げる向きに衝撃荷重が作用す
る。そして、アルミパイプの上方には空間が存在するた
め、アルミパイプが断面変形する前にたわみ、荷重の立
ち上がりが緩やかとなってしまい、エネルギ吸収効率が
低下する。これに対して、ねじりを加えたアルミパイプ
50は外形たわみ抵抗が大きくなってたわみ量が減少す
る。この場合、ねじり量つまりアルミパイプの軸線方向
の単位長さ当たりのねじり角度であるねじりピッチを変
えることでエネルギ吸収特性を調整できる。具体的に
は、図4に示すように、同一ねじり角度でねじりピッチ
Pの長さを長くするほど、たわみ量(たわみ方向の変位
量)が増加する傾向を呈する。ただし、比例限界があ
り、また材質により傾きが変わる。
【0021】本発明は、後述のハイブリッドパイプに係
るが、アルミパイプを記載しておくことが比較の上で便
宜であると考える。
【0022】斜視状態の図5に示したエネルギ吸収材6
0は、さらに、軸線回りにねじりを加えないハイブリッ
ドパイプの斜視状態の図7及び断面状態の図8を参照す
ると、金属箔の芯材62と、この芯材62の表裏にそれ
ぞれ重ね合わされた金属以外の材料のシート64とから
なるハイブリッドパイプである。ハイブリッドパイプ6
0は、芯材62と表裏のシート64とを軸線方向へ連続
的に凹部66と凸部68とを持つように変形して形成さ
れている。さらに、図5のハイブリッドパイプ60は軸
線回りでねじられている。
【0023】図示の実施態様では、芯材62は硬質のア
ルミニウム箔であり、シート64はクラフト紙である。
アルミニウム箔は、厚さが0.05mm以上で幅が30mm
以上とし、クラフト紙は、厚さが0.2mm以上で幅が3
0mm以上とする。芯材62は、例えばステンレス箔、マ
グネシウム合金箔とすることもでき、シート64は樹脂
製とすることもできる。図7では、凹凸状の変形はら旋
状となっている。これに代えて、1つの凹部66が周方
向で連なり、この1つの凹部66に隣り合わせてそれぞ
れ独立した2つの凸部68が周方向で連なる、いわゆる
波状とすることもできる。
【0024】ハイブリッドパイプ60を図5に示すよう
に軸線回りでねじることによってアルミパイプ50と同
様な効果が得られる。ねじられたハイブリッドパイプ6
0は、矢印Aの向きの衝撃荷重がハイブリッドパイプ6
0に加わるように配置して使用される。
【0025】図5に示したハイブリッドパイプ60はね
じりピッチPを有する。このねじりピッチPを変えるこ
とによりエネルギ吸収特性を調整することができる。図
6の荷重F対変位Sのエネルギ吸収特性を参照すると、
ねじりのないもののエネルギ吸収特性54(破線)と比
べて、ねじりのあるもののエネルギ吸収特性70(実
線),72(一点鎖線),74(二点鎖線)は立ち上が
りが急となっている。ここで、ねじりピッチPの長さ
は、それぞれのエネルギ吸収特性を呈するハイブリッド
パイプ70,72,74の順で小さくなる。さらに、ね
じりピッチPの長さが短くなるほど、荷重の立ち上がり
が急となり、変位が小さくなっていることが分かる。
【0026】ハイブリッドパイプ60のねじり角度を変
えた場合、ねじり角度が大きくなるほど荷重の立ち上が
りが急となり、変位が小さくなることが確認されてい
る。そこで、ハイブリッドパイプ60のねじり角度及び
ねじりピッチ長さの少なくとも一方を変えてエネルギ吸
収特性を変化させることができる。なお、これら現象は
連続性があるため、ねじり量(ねじり角度又はねじりピ
ッチ長さ)をわずかに変更することによりエネルギ吸収
特性の微調整が可能である。
【0027】ハイブリッドパイプ60が、図示の実施態
様のように、断面形状が四角形を呈するように形成され
る場合、ハイブリッドパイプ60を前記内装材に容易に
接着することができる。特に、金属箔からなる芯材62
の表裏に重ね合わせたシート材64を紙で形成したハイ
ブリッドパイプ60では、内装材への接着が容易であ
り、高い接着強度を得ることができる。そして、ハイブ
リッドパイプ60を内装材に接着する場合には、自動車
の生産ライン以外の場所において予め内装材に接着する
ことによって、いわばサブアッセンブリ化することがで
きるため、車体への組み付けが容易となる。
【0028】荷重F対変位Sのエネルギ吸収特性を示す
図9を参照すると、3つのエネルギ吸収特性76,7
8,80(いずれも実線)が示されている。エネルギ吸
収特性76は、図10の(a)に示すように、剛体壁
(構造部材)75と板材(内装材)77との間にハイブ
リッドパイプ60を配置し、ハイブリッドパイプ60を
全く自由状態にしたもの、エネルギ吸収特性78は、図
10の(b)に示すように、ハイブリッドパイプ60を
剛体壁75に接着材79で全面接着したもの、そしてエ
ネルギ吸収特性80は、図10の(c)に示すように、
ハイブリッドパイプ60を板材77に接着剤79で全面
接着したものである。エネルギ吸収特性80のうち破線
で示したエネルギ吸収特性82は、アルミパイプ50を
板材77に全面接着したものである。
【0029】図9から次の事実が分かる。すなわち、ハ
イブリッドパイプ60を自由状態にしたもののエネルギ
吸収特性76は、荷重の立ち上がりが低く、また変位が
最も大きい。これに対して、ハイブリッドパイプ60を
剛体壁に接着したもののエネルギ吸収特性78は、荷重
の立ち上がりは自由状態のもののエネルギ吸収特性76
と同じであるが、最高荷重を維持しており、変位は自由
状態のもののエネルギ吸収特性76より小さい。さら
に、ハイブリッドパイプ60を板材に接着したもののエ
ネルギ吸収特性80は、荷重の立ち上がりが急である
が、変位は剛体壁に接着したもののエネルギ吸収特性7
8と同じである。従って、ハイブリッドパイプ60を内
装材に接着することにより、立ち上がりが急で、変位が
少ないエネルギ吸収特性を得ることができる。
【0030】ハイブリッドパイプ60を内装材に接着す
る場合、ハイブリッドパイプ60の接着面積及び接着部
位の少なくとも一方を変えてエネルギ吸収特性を変化さ
せることができる。
【0031】接着面積が大きいほど、内装材によるハイ
ブリッドパイプ60の拘束力が大きくなるため、荷重の
立ち上がりが急となる。また、接着部位が軸線方向の端
部であるか中間部であるかによって、軸線方向の伸びが
変わるため、荷重の立ち上がりを変えることができる。
さらに、ハイブリッドパイプ60の場合、図11の
(a)に示すように、軸線に交差する断面において端部
の2箇所に接着剤61を塗るか、図11の(b)に示す
ように、軸線に交差する断面において端部の2箇所と中
間部の1箇所との合計3箇所に接着剤61を塗るかによ
っても接着面積が変わるため、荷重の立ち上がりを変え
ることができる。
【0032】前記構造部材が、側面状態の図12の
(a)に示すように、フロントピラー20とルーフサイ
ドレール32とからなる場合、ハイブリッドパイプ60
は、フロントピラー20とルーフサイドレール32との
交差部21に配置することができる。同様に、側面状態
の図12の(b)に示すように、ハイブリッドパイプ6
0は、センターピラー35とルーフサイドレール32と
の交差部や、クォータピラー37とルーフサイドレール
32との交差部に配置することができる。
【0033】荷重F対変位Sのエネルギ吸収特性を示す
図13を参照すると、例えばフロントピラー20では
ネルギ吸収のための大きな有効長さを取ることができる
ため、荷重の立ち上がりが緩やかで変位の大きなエネル
ギ吸収特性82(破線)とすることができる。これに対
して、交差部21では有効長さが短いため、荷重の立ち
上がりが急で変位が小さいエネルギ吸収特性84(実
線)とする必要がある。前述の説明から明らかであるよ
うに、軸線回りでねじったハイブリッドパイプ60によ
れば、交差部21に配置する要件を満たすことができ
る。なお、図12の(b)に示したように、センターピ
ラー35とルーフサイドレール32との交差部又はクォ
ータピラー37とルーフサイドレール32との交差部に
おいても同様に有効長さが短いため、軸線回りでねじっ
たハイブリッドパイプを配置することが有効である。
【0034】ハイブリッドパイプ60を内装材に接着す
る場合、さらに荷重の立ち上がりの急なエネルギ吸収特
性が得られる。図14の(a)に示すように、板厚t
のハイブリッドパイプ60を構造部材110に接着した
場合、衝撃荷重が加わるとハイブリッドパイプ60の断
面が変形する前に内装材112側の受圧面が湾曲変形す
る。その結果、荷重の立ち上がりが緩やかとなってしま
う。これに対して、ハイブリッドパイプ60を内装材1
12に接着した場合、受圧面の見掛け板厚tがハイブ
リッドパイプ60の板厚と内装材の板厚との和となるた
め、断面変形に先立つ湾曲変形が少なく、荷重の立ち上
がりが急となる(図14の(b))
【0035】なお、前記実施例において、ワイヤハーネ
ス等をハイブリッドパイプ60内に通すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体上部の衝撃エネルギ吸収構造に使用できる
エネルギ吸収材を示す斜視図である。
【図2】荷重対変位のエネルギ吸収特性図である。
【図3】図1に示したエネルギ吸収材の作用を示す斜視
図である。
【図4】たわみ量対ねじりピッチ長さの特性図である。
【図5】本発明に係る車体上部の衝撃エネルギ吸収構造
に使用するエネルギ吸収材の実施例を示す斜視図であ
る。
【図6】図5に示したエネルギ吸収材の荷重対変位のエ
ネルギ吸収特性図である。
【図7】本発明に係る車体上部の衝撃エネルギ吸収構造
に使用するエネルギ吸収材の別の実施例を示す斜視図で
ある。
【図8】図5の8−8線で切断した拡大断面図である。
【図9】荷重対変位のエネルギ吸収特性図である。
【図10】接着部位を説明する断面図で、(a)ないし
(c)は異なる状態を示している。
【図11】接着部位を説明する断面図で、(a)および
(b)は異なる状態を示している。
【図12】本発明に係る車体上部の衝撃エネルギ吸収構
造を適用できる自動車の部位を示す側面図で、(a)は
前方部分を、(b)は車体上部の全体を示している。
【図13】荷重対変位のエネルギ吸収特性図である。
【図14】図5又は図7に示したエネルギ吸収材の作用
を示すもので、(a)はエネルギ吸収材を構造部材に接
着したもの、(b)はエネルギ吸収材を内装材に接着し
たものである。
【図15】本発明に係る車体上部の衝撃エネルギ吸収構
造を適用できる部位(フロントピラー)を示す断面図で
ある。
【図16】本発明に係る車体上部の衝撃エネルギ吸収構
造を適用できる別の部位(ルーフサイドレール)を示す
断面図である。
【符号の説明】
20,32 構造部材 21 交差部 22,34 内装材 24,36 エネルギ吸収材 60 エネルギ吸収材(ハイブリッドパイプ) 62 芯材 64 シート 66 凹部 68 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16F 7/12 F16F 7/12 (56)参考文献 特開 平9−109920(JP,A) 特開 平10−29482(JP,A) 特開 平9−277953(JP,A) 特開 平8−198995(JP,A) 特開 平4−78773(JP,A) 実公 昭63−3558(JP,Y2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の構造部材と、この構造部材の内方
    に間隔をおいて配置される内装材と、前記間隔内に配置
    されるエネルギ吸収材とを備える車体上部において衝撃
    エネルギを吸収する構造であって、 前記エネルギ吸収材は、金属箔の芯材と、この芯材の表
    裏にそれぞれ重ね合わされた金属以外の材料のシートと
    からなるハイブリッドパイプであり、 このハイブリッドパイプは、前記芯材と前記表裏のシー
    トとを軸線方向へ連続的に凹凸状に変形して断面形状が
    多角形を呈するように形成され、かつ、軸線の回りでね
    じられており、 前記ハイブリッドパイプは、その軸線の方向が衝撃荷重
    の方向と交差するように配置され、前記内装材に接着さ
    れた、車体上部の衝撃エネルギ吸収構造。
  2. 【請求項2】 車体のピラーとルーフサイドレールとか
    らなる構造部材と、この構造部材の内方に間隔をおいて
    配置される内装材と、前記間隔内に配置されるエネルギ
    吸収材とを備える車体上部において衝撃エネルギを吸収
    する構造であって、 前記エネルギ吸収材は、金属箔の芯材と、この芯材の表
    裏にそれぞれ重ね合わされた金属以外の材料のシートと
    からなるハイブリッドパイプであり、 このハイブリッドパイプは、前記芯材と前記表裏のシー
    トとを軸線方向へ連続的に凹凸状に変形して形成され、
    かつ、軸線の回りでねじられており、 前記ハイブリッドパイプは、その軸線の方向が衝撃荷重
    の方向と交差するように、前記ピラーと前記ルーフサイ
    ドレールとの交差部に配置された、車体上部の衝撃エネ
    ルギ吸収構造。
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