JP3298754B2 - ガードレール支柱用ブラケット - Google Patents
ガードレール支柱用ブラケットInfo
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- Refuge Islands, Traffic Blockers, Or Guard Fence (AREA)
Description
ムを支柱に取り付けるためのガードレール支柱用ブラケ
ットに関し,特に,大きな衝撃を吸収する必要があり,
かつ柵高さ低下防止を図る必要のあるガードレールに適
用して好適なガードレール支柱用ブラケットに関する。
の波形であるビームを用いたものが一般的であるが,最
近,衝撃吸収能力をさらに高くすることが望まれている
ため,図5(イ)に示すように,ガードレール1の支柱
2にブラケット3を介して取り付けられるビームとし
て,断面形状を3山の波形として断面性能を大きくした
構造のビーム4が検討されている。
車両がビームを乗り越えることがないように,所定の高
さに取り付けられていることが必要である。しかし,ガ
ードレールは大型の車両に対しても小形の車両に対して
も有効である必要があるので,このビーム4の上縁の高
さ位置すなわち柵高さHには限界がある。ところで,ビ
ームが支柱に密着して取り付けられているとすれば,衝
突した車両の衝撃力で支柱が曲がった時,支柱の傾斜に
応じてビームの柵高さは低くなる。この衝突時の支柱曲
がりによる柵高さ低下防止としては,図示のブラケット
3のように支柱2から十分張り出したものを用いるとよ
い。すなわち,このブラケット3によりビーム4を支柱
2から離間して取り付けた場合,図5(ロ)に示すよう
に,支柱2の傾斜が一定の範囲内(図示の傾斜は15
°)であれば,車両6の衝突により支柱2が傾斜するこ
とでむしろ柵高さH1が設置柵高さHより若干高くな
る。なお,図示例では,設置柵高さHが925mmであ
り,支柱2の傾斜角度15°において柵高さH1 が93
6mmと,ΔH1=11mm高くなる。ここで,支柱2
は路面よりの深さD=500mmの位置で折れ曲がると
想定している。また,図示の車両6は,衝突時に15°
傾斜した状態の大型トラックであり,後側の車輪6a,
および荷台6bのみを示す。
がり時の柵高さH1 は,図示のように大型トラック等の
車両6の場合には,その車輪6aに対しては問題ない
が,荷台6bを支持するには低く不十分であり,荷台6
b部分を支持しきれずに,車両6がビーム4を乗り越え
てしまうおそれがある。したがって,支柱曲がり時の柵
高さH1 がさらに高くなることが望まれる。
で,高い衝撃吸収能力を有するとともに,車両衝突によ
る支柱曲がり時のビームの柵高さを極力高くすることが
できるガードレール支柱用ブラケットを提供することを
目的とする。
明のガードレール支柱用ブラケットは,支柱にビーム長
手方向をなす上下2本の取付軸により取り付けられる張
出部材と,この張出部材の路内側端部に上側が路内側に
突出するように傾斜して,かつ支柱前面との間に空間が
存在するように支柱から離間して固定されたビーム取付
板とを備え,前記張出部材は,支柱をビーム長手方向両
側から挾む左右の側板を持ち,両側板に前記2本の取付
軸のうちの下側の取付軸を通す丸孔と,上側の取付軸を
通す孔であって前記丸孔を中心として円弧状をなす円弧
状長孔とを備えたことを特徴とする。
ムを取り付ける平板部とこの平板部の上端から路内側に
折曲された折曲部を持つ,側面から見て逆L字形の断面
を有することを特徴とする。
とともに,3つの山と2つの谷とを持つ波形断面のビー
ムを取り付けるためのガードレール支柱用ブラケットで
あって,前記ビーム取付板の平板部が張出部材の下縁よ
りさらに下方に延出する下方延出部を有するとともに,
このビーム取付板の前記折曲部に近接する下側に,前記
ビームの2つの谷のうちの上側の谷部を取り付けるため
のビーム取付孔を設け,前記下方延出部にビームの下側
の谷部を取り付けるためのビーム取付孔を設けたことを
特徴とする。
側板と,天板と,底板とで矩形筒形断面を有し,前記底
板に支柱を通す切り欠きを形成したことを特徴とする。
記構成の張り出し型のブラケットにより支柱から離間し
て取り付けられるので,車両がビームに衝突して支柱が
路外側に曲がった時,少なくとも一定の傾斜角度内の曲
がりに対しては,ビームの上縁の位置が高くなる。すな
わち,ビームの柵高さが上昇する。また,ビームは上側
が路内側に突出する傾斜でブラケットに取り付けられる
ので,支柱が一定の傾斜角度内で曲がることで,ビーム
が起きて垂直ないしそれに近い姿勢となり,この点でも
ビームの柵高さが上昇する。さらに,ブラケットの上側
の取付軸を通す孔が円弧状長孔であるから,車両がビー
ムに衝突した時,ビームおよびブラケットは下側の取付
軸を中心として路外側に回転するが,支柱の傾斜角度が
一定範囲内であれば,このビームおよびブラケットの回
転に伴って,ビームの柵高さが高くなる。このように,
ブラケットが張り出し型であることによる柵高さ上昇
と,ビームが傾斜していることによる柵高さ上昇と,ビ
ームおよびブラケットの回転による柵高さ上昇とが重な
って,十分な柵高さ上昇が実現される。
取付軸を中心として回転する際,ブラケットと支柱との
間の摩擦力等により,あるいは重量のあるビームの運動
エネルギー等として,車両の一定の運動エネルギーを吸
収し,ビーム自体の変形に伴う車両の運動エネルギーの
吸収と相まって車両に与える衝撃が緩和される。
形の上部の折曲部は,この部分をビームの上部の山の裏
面側に配置することで,車両衝突時にビームの上部の山
に作用する荷重を受け,ビームの剛性を補強する。
山であり,断面性能の大きな剛性大なるビームを得るこ
とが容易である。また,ビーム取付板の低い部分すなわ
ち下方延出部には小型の車両が主として衝突するが,こ
の下方延出部は衝撃力により変形し易いので,小型の車
両に対する衝撃緩和が効果的に行われる。したがって,
大型の車両および小型の車両の両方に対して,有効な防
護作用を果たす。
プを用いてブラケットを容易に製作できる。また,閉断
面であるから,ブラケットの剛性を容易に強化できる。
して説明する。図1は本発明の一実施例のガードレール
支柱用ブラケットを用いたガードレールの断面図,図2
は支柱近傍の背面図を示す。このガードレール11は,
例えば角パイプの支柱12にガードレール支柱用ブラケ
ット13を介して,例えば,3つの山と2つの谷を持つ
波形断面のビーム14を取り付けた構造である。
長手方向をなす上下2本の取付軸16,17により取り
付けられる張出部材19と,この張出部材19の路内側
(図1で右方)端部に,上側が路内側に突出する傾斜
(図示例は5°の傾斜)で,かつ支柱12から離間して
固定されたビーム取付板20とを備えている。前記張出
部材19は角パイプを用いており,図3にも示すよう
に,支柱12をビーム長手方向両側から挾む左右の側板
21と,支柱12の上部を覆う天板22と,支柱12を
通す切り欠き23aを形成した底板23とで矩形筒形断
面をなし,路内側端部はビーム取付板20に与える前記
の傾斜角度5°で切断しており,ビーム取付板20の裏
面側に全周突き合わせ溶接されている。そして,両側板
21に前記2本の取付軸16,17のうちの下側の取付
軸16を通す丸孔21aと,上側の取付軸17を通す孔
であって前記丸孔21aを中心として円弧状をなす円弧
状長孔21bとを備えている。実施例の取付軸16,1
7はボルトであり,ナット18とともにブラケット13
を支柱12に締め付け固定する。
り付ける平板部20aと,この平板部20aの上端から
路内側に折曲された折曲部20bとを持つ,側面から見
て逆L字形の断面を有し,また,平板部20aの下方の
一部は,張出部材19の下縁よりさらに下方に延出する
下方延出部20cとなっている。また,前記平板部20
aの前記折曲部20bに近接する下側に,前記3山のビ
ーム14の上側の谷部を取り付けための左右1対のビー
ム取付孔20dを有し,前記下方延出部20cにビーム
14の下側の谷部を取り付けるための左右1対のビーム
取付孔20eを有し,ビーム14は前記ビーム取付孔2
0d,20eにおいてボルト25およびナット26でビ
ーム取付板20に締め付け固定される。
ように設置される。図示例では,ビーム14の設置柵高
さHは図5の場合と同じく925mm,下側の取付軸1
6位置の高さhすなわちビーム14の回転中心高さは6
80mmである。このガードレール11に大型の車両6
が高速で衝突すると,図5(ロ)のように支柱12が曲
がって傾斜(図示は15°の傾斜)し,かつビーム14
がブラケット13と一体に下側の取付軸16を中心とし
て路外側(図5で左方)に回転する。なお,支柱12は
図5の場合と同じく路面よりの深さD=500mmの位
置で折れ曲がると想定している。
ケット13により支柱12から離間して取り付けられて
いるので,一定の傾斜角度内の曲がりに対しては,ビー
ム14の上縁の位置が高くなる。すなわち,ビーム14
の柵高さが上昇する。また,ビーム14は上側が路内側
に突出する傾斜でブラケット13に取り付けられるの
で,支柱12が一定の傾斜角度内で曲がることで,ビー
ム14が起きて垂直ないしそれに近い姿勢となり,この
点でもビーム14の柵高さが上昇する。さらに,ブラケ
ット13の上側の取付軸17を通す孔が円弧状長孔21
bであるから,上述のようにビーム14はブラケット1
3と一体に下側の取付軸16を中心として路外側に回転
し,支柱12の傾斜角度が一定範囲内であれば,この回
転によりビーム14の柵高さが高くなる。上記のよう
に,ビーム14が支柱12から離間していることに伴う
支柱曲がり時の柵高さ上昇と,ビーム14が傾斜してい
ることに伴う支柱曲がり時の柵高さ上昇と,ビーム14
が取付軸16を中心に回転することに伴う柵高さ上昇と
が重なって,十分な柵高さ上昇が実現される。図示例で
は柵高さH2 は1003mmと,ΔH2 =78mm高く
なり,図5に示した場合の柵高さ936mmより67m
mさらに高くなる。これにより,大型トラックの荷台を
支持するに必要な高さ1000mmを確保できる。
は,下側の取付軸16を中心として回転する際,ブラケ
ット13と支柱12との間の摩擦力等により,あるいは
重量のあるビーム14の運動エネルギー等として,車両
6の一定の運動エネルギーを吸収し,ビーム14自体の
変形に伴う車両6の運動エネルギーの吸収と相まって車
両6に与える衝撃が緩和される。なお,円弧状長孔21
bに弾性材料等を充填してさらに衝撃緩和を図ることも
できる。
の折曲部20bは,車両衝突時にビーム14の上部の山
の裏面に当たって荷重を受け止めるので,ビーム14の
剛性の補強となる。また,乗用車等の小型の車両の場合
は,概ねビーム14の中央の山より下方の部分に当たる
が,ビーム取付板20の下方延出部20cは片持ち状を
なすから,この低い部分に作用する衝撃力に対して変形
し易く,衝突エネルギーの吸収のために適切であり,小
型の車両に対する衝突緩和のために適切である。
らず,丸パイプ,H形鋼等任意である。また,本発明は
3山のビームを用いる場合に適切であるが,ビームの断
面形状は3山に限らず任意である。また,ブラケット1
3の張出部材は,必ずしも矩形筒形断面でなくてもよ
い。要するに,支柱の左右を挾む側板を持ち,剛性が十
分あればよい。
によれば,ビームに車両が衝突した時,ブラケットが張
り出し型であることにより柵高さの低下および車輪と支
柱の接触が防止され,ビームが傾斜していることにより
車両接触後のビームの垂直度が保持され,さらに,車両
衝突時にビームおよびブラケットが下側の取付軸を中心
として路外側に回転するので,このビームおよびブラケ
ットの回転によっても,ビームの柵高さが高くなる。し
たがって,十分な車両の誘導性と柵高さ上昇が実現さ
れ,車両乗り越えの有効な防止対策となる。
トが回転するので,車両の一定の衝突エネルギーを吸収
し,車両に与える衝撃が一層緩和される。
取付板の上部の折曲部がビームの補強となる。
断面性能の大きな剛性大なるビームを得ることが容易
で,衝撃吸収能力の大なるガードレールを容易に得るこ
とができる。また,下方延出部により小型の車両に対す
る衝撃緩和が効果的に行われる。したがって,大型の車
両および小型の車両の両方に対して,有効な防護作用を
果たす。
プを用いてブラケットを容易に製作できる。また,閉断
面であるから,ブラケットの剛性を容易に強化できる。
ットを用いたガードレールの断面図である。
る。
斜視図である。
を説明するための図で,同図(イ)は通常の設置状況,
同図(ロ)は衝突時を示す。
ドレールに車両が衝突した時の状況を説明するための図
で,同図(イ)は通常の設置状況,同図(ロ)は衝突時
を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 支柱にビーム長手方向をなす上下2本の
取付軸により取り付けられる張出部材と,この張出部材
の路内側端部に上側が路内側に突出する傾斜でかつ支柱
から離間して固定されたビーム取付板とを備え,前記張
出部材は,支柱をビーム長手方向両側から挾む左右の側
板を持ち,両側板に前記2本の取付軸のうちの下側の取
付軸を通す丸孔と,上側の取付軸を通す孔であって前記
丸孔を中心として円弧状をなす円弧状長孔とを備えたこ
とを特徴とするガードレール支柱用ブラケット。 - 【請求項2】 前記ビーム取付板は,ビームを取り付け
る平板部とこの平板部の上端から路内側に折曲された折
曲部を持つ,側面から見て逆L字形の断面を有すること
を特徴とする請求項1記載のガードレール支柱用ブラケ
ット。 - 【請求項3】 請求項2記載の構成を有するとともに,
3つの山と2つの谷とを持つ波形断面のビームを取り付
けるためのガードレール支柱用ブラケットであって,前
記ビーム取付板の平板部が張出部材の下縁よりさらに下
方に延出する下方延出部を有するとともに,このビーム
取付板の前記折曲部に近接する下側に,前記ビームの2
つの谷のうちの上側の谷部を取り付けるためのビーム取
付孔を設け,前記下方延出部にビームの下側の谷部を取
り付けるためのビーム取付孔を設けたことを特徴とする
ガードレール支柱用ブラケット。 - 【請求項4】 前記張出部材は,前記左右の側板と,天
板と,底板とで矩形筒形断面を有し,前記底板に支柱を
通す切り欠きを形成したことを特徴とする請求項1記載
のガードレール支柱用ブラケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27612094A JP3298754B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | ガードレール支柱用ブラケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27612094A JP3298754B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | ガードレール支柱用ブラケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08113925A JPH08113925A (ja) | 1996-05-07 |
JP3298754B2 true JP3298754B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=17565078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27612094A Expired - Lifetime JP3298754B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | ガードレール支柱用ブラケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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-
1994
- 1994-10-14 JP JP27612094A patent/JP3298754B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JPH08113925A (ja) | 1996-05-07 |
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