JP3298212B2 - 位置検出方法及び装置、露光方法、投影露光装置、並びに素子製造方法 - Google Patents

位置検出方法及び装置、露光方法、投影露光装置、並びに素子製造方法

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JP3298212B2 JP05273693A JP5273693A JP3298212B2 JP 3298212 B2 JP3298212 B2 JP 3298212B2 JP 05273693 A JP05273693 A JP 05273693A JP 5273693 A JP5273693 A JP 5273693A JP 3298212 B2 JP3298212 B2 JP 3298212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検物の位置検出を行
うための位置検出装置に関し、特に例えば半導体素子又
は液晶表示素子等の製造に使用される投影露光装置にお
いて、回路パターンが形成されたレチクルと、この回路
パターンが転写される感光基板とを相対的に位置合わせ
(アライメント)するためのアライメント装置に適用し
て好適な位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィ工程で製造する際に、フォトマスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)のパターンを
高分解能でフォトレジストが塗布されたウエハ等の感光
基板上に転写する投影露光装置が使用されている。斯か
る投影露光装置としては、ステップ・アンド・リピート
方式の縮小投影型露光装置(所謂ステッパー)が多用さ
れている。一般に半導体素子は、ウエハ上に多数層の回
路パターンを重ね合わせて形成されるため、ステッパー
には、これから露光するレチクルのパターンの投影像
と、それまでの工程によりウエハ上にマトリックス状に
形成されている回路パターン(チップ)とを正確に重ね
合わせるためのアライメント装置が設けられている。
【0003】このようなアライメント装置は、レチクル
に形成されたアライメントマーク(レチクルマーク)
と、それまでの工程によりウエハ上に形成されているア
ライメントマーク(ウエハマーク)との位置関係から、
レチクルとウエハの各ショット領域との位置合わせを行
うものである。従って、アライメント装置では、先ずレ
チクルマーク及びウエハマークの位置検出を行うための
アライメント系が重要な役割を果たしている。
【0004】従来のアライメント装置として、例えば特
開昭60−130742号公報において、TTL(スル
ー・ザ・レンズ)方式で且つレーザ・ステップ・アライ
メント方式のアライメント装置が開示されている。レー
ザ・ステップ・アライメント方式のアライメント系は、
細長い帯状のスポット光を投影光学系を介して回折格子
状のウエハマーク上に照射し、ウエハマークから発生す
る回折光(又は散乱光)を光電検出するものである。
【0005】従来の他のアライメント装置として、所謂
ダイバイダイ方式のアライメント装置が知られている。
この方式は、アライメント光として、主に回路パターン
を露光するときの露光波長の光又は広帯域の白色光等を
使用し、ウエハ上の各ショット領域への露光を行う前に
それぞれレチクルマークとウエハマークとを個別に又は
同時に検出するものである。ダイバイダイ方式用のアラ
イメント系としては、レーザ・ステップ・アライメント
方式と同様にウエハマーク等を光電検出するアライメン
ト系、又はレチクルマーク及びウエハマークの像をCC
Dカメラ等で撮像し、画像データとして処理することに
より位置検出を行うFIA(field image alignment)方
式のアライメント系が使用されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
の内で、FIA方式のアライメント系でレチクルマーク
及びウエハマークの位置検出を行う場合、通常は1次元
の撮像素子を使用してレチクルマーク及びウエハマーク
を例えばモニター受像機の画面に写し出し、この画面上
の像の状態から各マークの位置ずれを求めていた。
【0007】ところで、検出対象はX座標及びY座標よ
りなる2次元座標での位置であるため、1次元撮像素子
を使用して2次元座標上の位置検出を行うためには、少
なくとも2本の1次元撮像素子を使用するか、1次元撮
像素子を2次元座標内で回転させる必要がある。この場
合、1次元撮像素子を回転させる方式では安定性に欠け
るため、従来は各マークからの光路を分割して1次元撮
像素子を2本使用していた。しかしながら、このように
1次元撮像素子を2本使用した場合には、位置検出用の
光学系の組み立て誤差等により発生する非点収差によ
り、2本の1次元撮像素子に対応する2つの表示画面の
内の一方又は両方の画像にボケが発生してしまい、画像
処理により正確に位置検出を行うことができないという
不都合があった。
【0008】但し、その非点収差の量が固定している場
合には、それら2本の1次元撮像素子の撮像面の位置を
調整することにより、その非点収差の影響を除くことが
できる。しかしながら、この場合でも、温度等の外的条
件により、その非点収差の量が変化した場合には、それ
ら2本の1次元撮像素子の撮像面の位置を再び調整する
必要が生じるが、そのような再調整を行うことは困難で
ある。
【0009】また、FIA方式のアライメント系で例え
ばウエハマークの位置検出を行う場合に、2次元撮像素
子を用いれば光学系が単純化される。しかしながら、2
次元撮像素子を用いた場合には、2つの方向の画像を1
つの撮像面で撮像することになるため、撮像素子の位置
をずらして非点収差の補正を行うことができず、特に位
置検出用の光学系に起因する非点収差の影響が大きくな
る。更に、上述のレーザ・ステップ・アライメント方式
のアライメント系では、撮像素子による撮像は行われな
いが、より正確に位置検出を行うためには、位置検出用
の光学系における非点収差を低減することが望ましい。
【0010】本発明は斯かる点に鑑み、被検物上の計測
用マークからの位置検出用の光を位置検出光学系を介し
て観察面上に導き、この観察面上でのその位置検出用の
光の位置からその被検物の位置を検出する場合に、その
位置検出用の光学系で発生した非点収差を補正してより
正確に被検物の位置検出を行うことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の位置
検出装置は、例えば図1に示す如く、被検物(W)上の
計測用マーク(WM)からの位置検出用の光を位置検出
光学系(6,7)を介して観察面(10)上に導き、観
察面(10)上でのその位置検出用の光の位置から被検
物(W)の位置を検出する装置において、被検物(W)
と観察面(10)との間のその位置検出用の光の光路に
沿って第1トーリックレンズ(8)及び第2トーリック
レンズ(9)を配置し、これら2つのトーリックレンズ
の内の少なくとも一方のトーリックレンズをこのレンズ
の光軸を中心に回転可能又はこの光軸に沿って移動可能
に設け、それら2つのトーリックレンズの内の少なくと
も一方のトーリックレンズを回転又は移動することによ
り、その位置検出用の光に対して位置検出光学系(6,
7)で発生する非点収差を補正するようにしたものであ
る。
【0012】また、本発明による第2の位置検出装置
は、例えば図1に示す如く、被検物(W)上の計測用マ
ーク(WM)からの位置検出用の光を集光し、基準マー
ク(IM)が形成された基準マーク板(10)上に計測
用マーク(WM)の像を形成する位置検出光学系(6,
7)と、基準マーク(IM)及び計測用マーク(WM)
の像の2次元的な位置ずれ量を検出する計測手段(1
1,12,13M,13S)とを有し、基準マーク(I
M)と計測用マーク(WM)の像との位置ずれ量から被
検物(W)の位置を検出する装置において、被検物
(W)と基準マーク板(10)との間のその位置検出用
の光の光路に沿って第1トーリックレンズ(8)及び第
2トーリックレンズ(9)を配置し、それら2つのトー
リックレンズの内の少なくとも一方のトーリックレンズ
をこのレンズの光軸を中心に回転するか又はこの光軸に
沿って移動する駆動手段(50)を設け、それら2つの
トーリックレンズの内の少なくとも一方のトーリックレ
ンズを回転又は移動することにより、その位置検出用の
光に対して位置検出光学系(6,7)で発生する非点収
差を補正するようにしたものである。
【0013】また、本発明による第3の位置検出装置
は、例えば図8に示す如く、マスク(R)上に形成され
たパターンの像を投影光学系(PL)を介して感光基板
(W)上に投影する露光装置に設けられ、感光基板
(W)上の計測用マーク(WM)から投影光学系(P
L)を介して得られる位置検出用の光を集光し、観察面
(35の撮像面)上に計測用マーク(WM)の像を形成
する位置検出光学系(PL,28,27,29,51,
36,34)と、その観察面上のその計測用マークの像
の2次元的な位置ずれ量を検出する計測手段(35,4
1)とを有し、計測用マーク(WM)の像の位置ずれ量
から感光基板(W)の位置を検出する位置検出装置にお
いて、投影光学系(PL)とその観察面との間のその位
置検出用の光の光路に沿って第1トーリックレンズ
(9)及び第2トーリックレンズ(8)を配置し、それ
ら2つのトーリックレンズの内の少なくとも一方のトー
リックレンズをこのレンズの光軸を中心に回転可能又は
この光軸に沿って移動可能に設け、それら2つのトーリ
ックレンズの内の少なくとも一方のトーリックレンズを
回転又は移動することにより、その位置検出用の光に対
してその投影光学系で発生する非点収差を補正するよう
にしたものである。次に、本発明による投影露光装置
は、レチクルを照明する照明光学系と、そのレチクルの
パターン像をその被検物としての感光性基板に投影する
投影光学系と、上記の本発明のいずれかの位置検出装置
とを有し、この位置検出装置によってその感光性基板の
位置を検出するものである。また、本発明の第1の素子
製造方法は、その本発明の投影露光装置を用いて半導体
素子、又は液晶表示素子を製造する素子製造方法であっ
て、その照明光学系を用いてそのレチクルを照明し、そ
の投影光学系を用いてそのレチクルのパターン像をその
感光性基板に投影露光するものである。また、本発明の
第1の露光方法は、その本発明の投影露光装置を用いた
露光方法であって、その照明光学系を用いてそのレチク
ルを照明し、その投影光学系を用いてそのレチクルのパ
ターン像をその感光性基板に投影露光するものである。
次に、本発明の第1の位置検出方法は、被検物上の計測
用マークからの位置検出用の光を位置検出光学系を介し
て観察面に導く工程と、この観察面上でのその位置検出
用の光の位置からその被検物の位置を検出する工程と、
その位置検出光学系で発生する非点収差を補正するため
に、その被検物とその観察面との間のその位置検出用の
光の光路に沿って配置された2つのトーリックレンズの
内の少なくとも一方のトーリックレンズを回転又は移動
させる工程とを有するものである。また、本発明の第2
の位置検出方法は、被検物上の計測用マークからの位置
検出用の光を位置検出光学系を介して観察面に導く工程
と、この観察面上でのその位置検出用の光からその被検
物の位置を検出する工程と、その位置検出光学系で発生
する非点収差を求める工程と、その位置検出光学系で発
生する非点収差を補正するために、その被検物とその観
察面との間の光路中に配置された2つのトーリックレン
ズの内の少なくとも一方のトーリックレンズを回転又は
移動させる工程とを有するものである。また、本発明の
第2の素子製造方法は、上記の本発明の位置検出方法を
用いてその被検物としての感光性基板の位置を検出する
工程と、照明光学系を用いてレチクルを照明する工程
と、投影光学系を用いてそのレチクルのパターン像をそ
の感光性基板に投影露光する工程とを有して、半導体素
子又は液晶表示素子を製造するものである。また、本発
明の第2の露光方法は、上記の本発明の位置検出方法を
用いてその被検物としての感光性基板の位置を検出する
工程と、照明光学系を用いてレチクルを照明する工程
と、投影光学系を用いてそのレチクルのパターン像をそ
の感光性基板に投影露光する工程とを有するものであ
る。
【0014】
【作用】斯かる本発明の第1の位置検出装置によれば、
第1及び第2光学部材を有し非点収差を補正する補正光
学系を設けており、この第1及び第2光学部材として
は、2つのトーリックレンズ(8,9)が使用されてい
る。一般にトーリックレンズは光軸に対して垂直な面内
の直交する2方向の屈折力が異なるレンズであり、2つ
のトーリックレンズの一体としての回転角(絶対回転
角)、2つのトーリックレンズの相対回転角又は間隔を
変えることにより、2つのトーリックレンズを通過する
光の直交する2方向の焦点位置のずれ量を変えることが
できる。言い替えると、2つのトーリックレンズの絶対
回転角、相対回転角又は間隔を変えることにより、これ
ら2つのトーリックレンズを通過する光に所望の量の非
点収差を与えることができる。従って、その位置検出光
学系で発生する非点収差を、例えばそれら2つのトーリ
ックレンズで発生する非点収差で相殺することにより、
計測用マーク(WM)の像の2次元的な位置を正確に検
出することができる。
【0015】同様に、本発明の第2の位置検出装置にお
いても、第1及び第2光学部材を有し非点収差を補正す
る補正光学系を設けており、この第1及び第2光学部材
としは、2つのトーリックレンズ(8,9)が使用され
ている。また、本発明では、基準マーク(IM)が形成
された基準マーク板(10)上に計測用マーク(WM)
の像を結像する方式であるため、その位置検出光学系で
非点収差が生じた場合に、何の補正も行わないと、その
計測用マーク(WM)の像の2次元的な位置を正確に検
出することができない。そこで、本発明では、駆動手段
(50)によりそれら2つのトーリックレンズの相対回
転角又は間隔を調整して、その位置検出光学系で生じる
非点収差をそれら2つのトーリックレンズで発生する非
点収差で相殺することにより、計測用マーク(WM)の
像の2次元的な位置を正確に検出することができる。
【0016】また、本発明の第3の位置検出装置におい
ても、第1及び第2光学部材を有し非点収差を補正する
補正光学系を設けており、この第1及び第2光学部材と
しは、2つのトーリックレンズ(8,9)が使用されて
いる。また、本発明では、感光基板(W)上の計測用マ
ーク(WM)からの位置検出用の光は投影光学系(P
L)を介して取り出されるが、投影光学系(PL)は露
光光に対して諸収差が補正されている。従って、特に位
置検出用の光の波長が露光波長と異なる場合には、その
位置検出用の光に対して投影光学系(PL)で非点収差
が発生することがある。そこで、本発明では、それら2
つのトーリックレンズの絶対回転角、相対回転角又は間
隔を調整し、投影光学系(PL)で生じる非点収差をそ
れら2つのトーリックレンズで発生する非点収差で相殺
することにより、計測用マーク(WM)の像の2次元的
な位置を正確に検出し、ひいては感光基板(W)の位置
を正確に検出することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の第1実施例につき図1〜図6
を参照して説明する。本実施例は、投影露光装置に備え
られたオフ・アクシスのFIA方式のアライメント系に
本発明を適用したものである。図1は本実施例の投影露
光装置の要部を示し、この図1において、図示省略され
た照明光学系からの露光光によりレチクルRのパターン
が均一な照度で照明され、レチクルRのパターンの像が
投影光学系PLを介して、等倍又は所定の倍率で縮小あ
るいは拡大されてウエハW上の各ショット領域に露光さ
れる。レチクルRのパターン領域の近傍には位置合わせ
用のレチクルマークRMが形成され、それに対応してウ
エハW上の各ショット領域の近傍にはそれぞれ位置合わ
せ用のウエハマークWMが形成されている。ウエハWは
ウエハステージ1上に載置され、ウエハステージ1は、
投影光学系PLの光軸AX1に垂直な2次元平面(この
直交座標軸をX軸及びY軸とする)でウエハWの位置決
めを行うXYステージ及びその光軸AX1に平行なZ方
向にウエハWを位置決めするZステージ等より構成され
ている。
【0018】レチクルR上にはレチクルマークRMの位
置検出を行うためのレチクルアライメント系用の対物レ
ンズ2が配置され、対物レンズ2とレチクルRとの間に
光路折り曲げ用のミラー3が配置されている。レチクル
アライメント系の光軸AX2は、投影光学系PLを経て
ウエハW側に伸びており、レチクルアライメント系で
は、対物レンズ2を介して例えばレチクルマークRMと
ウエハステージ1上の指標マーク(図示省略)との位置
ずれ量を検出することができる。
【0019】また、投影光学系PLの側面にオフ・アク
シスのFIA方式のアライメント系4が配置され、この
アライメント系4において、光源5から射出された位置
検出用の照明光(アライメント光)の内でビームスプリ
ッター6を透過した光が、対物レンズ7を介して、ウエ
ハW上のウエハマークWM上に照射される。そして、ウ
エハマークWMで反射されたアライメント光が、対物レ
ンズ7を経てビームスプリッター6に戻り、ビームスプ
リッター6で反射されたアライメント光が、負のシリン
ドリカルレンズ8及び正のシリンドリカルレンズ9を経
て焦点板10上にウエハマークWMの像を結像する。
【0020】焦点板10上には指標マークIMが形成さ
れており、焦点板10を透過したアライメント光が、リ
レーレンズ11を経てハーフプリズム12に達し、ハー
フプリズム12を透過した光が、2次元CCDよりなる
第1撮像素子13Mの撮像面にウエハマークWM及び指
標マークIMの像を結像する。また、ハーフプリズム1
2で反射された光が、2次元CCDよりなる第2撮像素
子13Sの撮像面にウエハマークWM及び指標マークI
Mの像を結像する。このアライメント系4の光軸AX3
のウエハWとの交点が、投影光学系PLの光軸AX1に
対してX方向にずれているものとすると、投影光学系P
Lのメリジオナル方向はX方向となり、投影光学系PL
のサジタル方向はY方向となる。
【0021】本例の第1撮像素子13Mは、撮像面にお
いて、メリジオナル方向と共役な方向に水平走査線の方
向が設定されており、第1撮像素子13Mの撮像信号よ
り、ウエハマークWMの像と指標マークIMとのメリジ
オナル方向(本例ではX方向)の位置ずれ量が検出でき
る。一方、第2撮像素子13Sは、撮像面において、サ
ジタル方向と共役な方向に水平走査線の方向が設定され
ており、第2撮像素子13Sの撮像信号より、ウエハマ
ークWMの像と指標マークIMとのサジタル方向(本例
ではY方向)の位置ずれ量が検出できる。
【0022】本例では、第1撮像素子13M及び第2撮
像素子13Sの撮像信号を処理することにより、ウエハ
W上のウエハマークWMの焦点板10上の像と指標マー
クIMとの2次元的な位置ずれ量を求めることができ
る。そこで、予め図1のアライメント系の光軸AX3と
投影光学系PLの光軸AX1との間隔であるベースライ
ン量を求めておき、例えばウエハステージ1を駆動し
て、そのウエハマークWMの像と指標マークIMとの位
置ずれ量を所定の範囲内に追い込んでから、そのベース
ライン量分だけウエハステージ1を移動させることによ
り、そのウエハマークWMが属するショット領域を投影
光学系PLの露光フィールド内に設定することができ
る。
【0023】但し、この際に対物レンズ7や光路の引き
回し用のビームスプリッター6によってアライメント光
に対して非点収差が発生すると、焦点板10上に結像さ
れるウエハマークWMの像にメリジオナル方向とサジタ
ル方向とで焦点ずれが発生する。そのため、仮にウエハ
マークWMの像のメリジオナル方向の焦点位置を焦点板
10上に合わせると、ウエハマークWMの像のサジタル
方向の焦点位置は焦点板10から外れることになり、ウ
エハマークWMの像と指標マークIMとをメリジオナル
方向及びサジタル方向で同時に合焦することができなく
なる。従って、第1撮像素子13M又は第2撮像素子1
3Sの何れか又は両方で、ウエハマークWMの像と指標
マークIMとの位置ずれ量を正確に検出できなくなる。
【0024】そこで、本実施例では、非点収差を補正す
る補正光学系を構成する負のシリンドリカルレンズ8と
正のシリンドリカルレンズ9との相対回転角又はそれら
2枚のシリンドリカルレンズの間隔を変えることによ
り、それら2枚のシリンドリカルレンズで発生する非点
収差で、対物レンズ7又はビームスプリッター6で発生
した非点収差を相殺させる。これにより、ウエハマーク
WMの像と指標マークIMとのメリジオナル方向及びサ
ジタル方向の位置ずれ量を、それぞれ第1撮像素子13
M及び第2撮像素子13Sの撮像信号から正確に求める
ことができる。
【0025】また、本実施例では、それら2枚のシリン
ドリカルレンズの相対回転角及び間隔をそれぞれ所望の
状態に設定するための設定装置50が設けられている。
なお、本例において、焦点板10と撮像素子13M,1
3Sとの間で、即ち例えばリレーレンズ11で非点収差
が生じた場合には、撮像素子13M,13Sの光軸AX
3方向の位置をそれぞれ調整することにより合焦を行う
ことができる。従って、焦点板10と撮像素子13M,
13Sとの間のみで非点収差が生じた場合には、シリン
ドリカルレンズ8,9を設置する必要はない。
【0026】次に、図2及び図3を参照して、図1のシ
リンドリカルレンズ8,9の相対回転角又は両者の間隔
により非点収差がどの程度変化するのかを定量的に説明
する。ここでは、負のシリンドリカルレンズ8の焦点距
離を−fC 、正のシリンドリカルレンズ9の焦点距離を
C として、且つ2枚のシリンドリカルレンズ8,9を
薄肉レンズ系として扱う。
【0027】A.回転した場合の非点収差の変化 先ず、図2(a)に示すように、光軸AX3を軸として
負のシリンドリカルレンズ8を角度θだけ回転した場合
の非点収差量を求める。角度θが0でシリンドリカルレ
ンズ8及び9の屈折力が共に0になる方向、即ち第1の
シリンドリカルレンズ8の母線方向と第2のシリンドリ
カルレンズ9の母線方向とが互いに一致した時の固定の
第2のシリンドリカルレンズ9の母線方向をメリジオナ
ル方向(M方向)として、このM方向に垂直な方向をサ
ジタル方向(S方向)とする。また、図2(b)に示す
ように、シリンドリカルレンズ8,9の主点から物点ま
での距離をa、その主点からメリジオナル方向及びサジ
タル方向の像点までの距離をそれぞれbM 及びbS とす
る。
【0028】この場合、2枚のシリンドリカルレンズ
8,9のメリジオナル方向の合成焦点距離をFM とする
と、メリジオナル方向の薄肉レンズの結像公式より次の
2つの式が得られる。
【0029】
【数1】
【0030】
【数2】
【0031】同様に、2枚のシリンドリカルレンズ8,
9のサジタル方向の合成焦点距離をFS とすると、サジ
タル方向の薄肉レンズの結像公式より次の2つの式が得
られる。
【0032】
【数3】
【0033】
【数4】
【0034】なお、入射光束が平行光束の場合には、メ
リジオナル方向又はサジタル方向の射出光束が発散して
しまうため、以下では、入射光束が平行光束の平行系と
入射光束が収斂光束である結像系とに分けて説明する。
【0035】A−1.平行系の場合 図2(c)は平行系の光路図を示し、この図2(c)に
示すように、平行系では2枚のシリンドリカルレンズ
8,9の後に焦点距離fの凸レンズ14を配置して、こ
の凸レンズ14による結像位置を考える。そして、メリ
ジオナル方向では、図2(c)の実線で示す如き結像関
係が成立しており、ここで(数2)に(a=∞)を代入
することにより、次式が得られる。
【0036】
【数5】
【0037】また、サジタル方向では図2(c)の二点
鎖線で示す如き結像関係が成立しており、(数3)及び
(数4)に(a=∞)を代入することにより、次式が得
られる。
【0038】
【数6】
【0039】また、シリンドリカルレンズ8,9の主点
と凸レンズ14(結像レンズ)の主点との間隔をx1
して、凸レンズ14により結像されるメリジオナル方向
及びサジタル方向の像と凸レンズ14の主点との間隔を
それぞれCM 及びCS とすると、図2(c)の実線で示
す如き関係からメリジオナル方向についての凸レンズ1
4に関する結像公式より次式が得られる。
【0040】
【数7】
【0041】同様に、図2(c)の二点鎖線で示す如き
関係からサジタル方向についての凸レンズ14に関する
結像公式より次式が得られる。
【0042】
【数8】
【0043】従って、シリンドリカルレンズ8,9及び
凸レンズ14によるメリジオナル方向の結像位置とサジ
タル方向の結像位置との差である非点隔差δRPは、次の
ようになる。この非点隔差δRPが、図2(c)の平行系
における非点収差を定量的に示すものである。
【0044】
【数9】
【0045】ここで、上記(数9)の関係が成立する時
の構成を図1の実施例に対応させて説明する。図1の実
施例において、2枚のシリンドリカルレンズ8、9と焦
点板10との間に図2(c)の如き結像レンズ14を配
置し、ウエハマークWMから反射するアライメント光を
対物レンズ7がほぼ平行光束に変換して2枚のシリンド
リカルレンズ8、9へ導き、この2枚のシリンドリカル
レンズ8、9を介した平行光束を集光してウエハマーク
WMの像を焦点板10上に形成する構成とした時に上記
(数9)の関係が成立する。このとき、対物レンズ7と
結像レンズ14との間に配置される2つのシリンドリカ
ルレンズ8,9は対物レンズ7側から順に、負のシリン
ドリカルレンズ8、正のシリンドリカルレンズ9が配置
された構成となっているが、逆に、対物レンズ7側から
順に、正のシリンドリカルレンズ9、負のシリンドリカ
ルレンズ8を配置した構成とし、その両者のシリンドリ
カルレンズを相対的に回転させた時にも上記(数9)の
関係が成立する。
【0046】A−2.結像系の場合 結像系の場合には、図2(b)において、メリジオナル
方向の結像位置までの距離bM とサジタル方向の結像位
置までの距離bS との差がそのまま非点隔差となる。即
ち、(数1)及び(数2)より距離bM は次のようにな
る。
【0047】
【数10】
【0048】また、(数3)及び(数4)より距離bS
は次のようになる。
【0049】
【数11】
【0050】従って、シリンドリカルレンズ8,9によ
るメリジオナル方向の結像位置とサジタル方向の結像位
置との差である非点隔差δRCは、次のようになる。
【0051】
【数12】
【0052】ここで、上記(数12)は、図1の実施例
に対応させて説明すれば、対物レンズ7により集光され
た収斂光束中に、対物レンズ7側から順に、負のシリン
ドリカルレンズ8、正のシリンドリカルレンズ9を配置
した場合について求められた結果であるが、逆に、対物
レンズ7側から順に、正のシリンドリカルレンズ9、負
のシリンドリカルレンズ8を配置し、両者のシリンドリ
カルレンズを相対的に回転させた場合にも上記(数1
2)の関係が成立する。
【0053】B.間隔を変えた場合の非点収差の変化 図3(a)に示すように、光軸AX3を軸として正(焦
点距離fC )のシリンドリカルレンズ9と負(焦点距離
−fC )のシリンドリカルレンズ8との間隔をdに設定
した場合の非点収差量を求める。シリンドリカルレンズ
9及び8の屈折力が共に0である方向、即ち第1のシリ
ンドリカルレンズ8の母線方向と第2のシリンドリカル
レンズ9の母線方向とが互いに一致する時の両者のシリ
ンドリカルレンズ8,9の母線方向をメリジオナル方向
(M方向)として、このM方向に垂直な方向をサジタル
方向(S方向)とする。従って、メリジオナル方向の結
像位置はシリンドリカルレンズ9,8により全く影響さ
れない。
【0054】なお、入射光束が平行光束の場合には、メ
リジオナル方向の射出光束が収斂しないため、以下で
は、入射光束が平行光束の平行系と入射光束が収斂光束
である結像系とに分けて説明する。
【0055】B−1.平行系の場合 図3(b)は平行系の光路図を示し、この図3(b)に
示すように、平行系では2枚のシリンドリカルレンズ
9,8の後に焦点距離fの凸レンズ14(結像レンズ)
を配置して、この凸レンズ14による結像位置を考え
る。そして、シリンドリカル9に入射する光束が光軸A
X3に平行な平行光束とすると、シリンドリカルレンズ
9,8及び凸レンズ14によるメリジオナル方向の結像
位置は、図3(b)の二点鎖線で示す如く、凸レンズ1
4から距離fの位置である。また、図3(b)の実線で
示す如く、正のシリンドリカルレンズ9によるサジタル
方向の結像に関しては、シリンドリカルレンズ9の主点
から像点までの距離をbA とすると、次の関係が成立す
る。
【0056】
【数13】
【0057】また、シリンドリカルレンズ9,8の間隔
はdであるため、図3(b)の実線で示す如く、負のシ
リンドリカルレンズ8に関するサジタル方向の結像に関
しては、シリンドリカルレンズ8の主点から像点までの
距離をcA とすると、結像公式より次の関係が成立す
る。
【0058】
【数14】
【0059】この式を距離cA について解くと次のよう
になる。
【0060】
【数15】
【0061】そして、図3(b)の実線で示す如く、凸
レンズ14(結像レンズ)に関するサジタル方向の結像
に関して、凸レンズ14の主点から物点までの距離をx
S 、その主点から像点までの距離をyS とすると、結像
公式より次の関係が成立する。
【0062】
【数16】
【0063】また、正のシリンドリカルレンズ9から凸
レンズ14までの間隔をx1 とすれば、次の関係が成立
する。
【0064】
【数17】
【0065】その(数17)を(数16)に代入して距
離yS について解くと次のようになる。
【0066】
【数18】
【0067】従って、シリンドリカルレンズ9,8及び
凸レンズ14によるメリジオナル方向の結像位置とサジ
タル方向の結像位置との差である非点隔差δGPは、次の
ようになる。
【0068】
【数19】
【0069】ここで、上記(数19)の関係が成立する
時の構成を図1の実施例に対応させて説明する。図1の
実施例において、2枚のシリンドリカルレンズ8、9と
焦点板10との間に図3(b)の如き結像レンズ14を
配置し、ウエハマークWMから反射するアライメント光
を対物レンズ7がほぼ平行光束に変換して2枚のシリン
ドリカルレンズ8、9へ導き、この2枚のシリンドリカ
ルレンズ8、9を介した平行光束を集光してウエハマー
クWMの像を焦点板10上に形成する構成とした時に上
記(数19)の関係が成立する。このとき、対物レンズ
7と結像レンズ14との間に配置される2つのシリンド
リカルレンズ8,9は、対物レンズ7側から順に、正の
シリンドリカルレンズ9、負のシリンドリカルレンズ8
が配置された構成となっているが、逆に、対物レンズ7
側から順に、負のシリンドリカルレンズ8、正のシリン
ドリカルレンズ9を配置した構成とし、その両者のシリ
ンドリカルレンズを相対的に回転させた時には、以下の
(数20)の関係が成立する。
【0070】
【数20】
【0071】B−2.結像系の場合 図3(c)は結像系を示し、この図3(c)において、
シリンドリカルレンズ9の主点と物点との距離をaA
すると、この距離aA が、シリンドリカルレンズ9の主
点からシリンドリカルレンズ9,8によるメリジオナル
方向の結像位置までの距離である。
【0072】そして、図3(c)の実線で示す如く、正
のシリンドリカルレンズ9によるサジタル方向の結像に
関して、シリンドリカルレンズ9の主点から像点までの
距離をbA とすると、次の関係が成立する。
【0073】
【数21】
【0074】また、シリンドリカルレンズ9,8の間隔
はdであるため、負のシリンドリカルレンズ8に関する
サジタル方向の結像に関しては、図3(c)の実線で示
す関係からシリンドリカルレンズ8の主点から像点まで
の距離をcA とすると、結像公式より次の関係が成立す
る。
【0075】
【数22】
【0076】(数20)及び(数21)より距離bA
消去すると、距離cA は次のようになる。
【0077】
【数23】
【0078】従って、シリンドリカルレンズ9,8によ
るメリジオナル方向の結像位置とサジタル方向の結像位
置との差である非点隔差δGCは、次のようになる。
【0079】
【数24】
【0080】ここで、上記(数24)は、図1の実施例
に対応させて説明すれば、対物レンズ7により集光され
た収斂光束中に、対物レンズ7側から順に、正のシリン
ドリカルレンズ9、負のシリンドリカルレンズ8を配置
した場合について求められた結果であるが、逆に、対物
レンズ7側から順に、負のシリンドリカルレンズ8、正
のシリンドリカルレンズ9を配置し、両者のシリンドリ
カルレンズを相対的に回転させた場合は以下の(数2
5)の関係が成立する。
【0081】
【数25】
【0082】以上のように、本例ではそれぞれトーリッ
クレンズとしての2枚のシリンドリカルレンズ8,9の
相対回転角又は間隔を変えることにより、アライメント
光に対して所望の非点収差を与えることができる。次
に、図1の実施例において、シリンドリカルレンズ8,
9により対物レンズ7及びビームスプリッター6で発生
する非点収差を補正する際の動作の一例につき説明す
る。先ず、図1の焦点板10には、図4(a)に示すよ
うに、L字型の1対のマークよりなる指標マークIMが
形成されているものとして、図1のウエハW上のウエハ
マークWMの内でメリジオナル方向の位置検出用のマー
クは、図4(b)に示すように、メリジオナル方向に所
定ピッチで配列されたライン・アンド・スペースパター
ンよりなるマークWM1であるとする。この場合、図1
の第1撮像素子13Mに接続されたモニター受像機の画
面13Maには、図4(c)に示すように、指標マーク
像IM′及びマーク像WM1′が重畳して結像される。
【0083】図5(a)〜(c)は、その図4(c)の
画像を或る水平走査線LXに沿って走査した場合に得ら
れる撮像信号を示す。また、図5(a)〜(c)は、そ
れぞれ図1のウエハステージ1を介してウエハWの露光
面の高さ(Z方向の位置)を変えた場合に得られる撮像
信号でもあり、撮像信号51及び52はそれぞれ指標マ
ーク像IM′に対応する信号であり、撮像信号53A〜
53Cはそれぞれマーク像WM1′に対応する信号であ
る。図5(a)〜(c)より分かるように、ウエハWの
露光面の高さを変えると、指標マーク像IM′のピーク
とボトムとのコントラストは常に一定であるが、マーク
像WM1′のピークとボトムとのコントラストは次第に
変化する。そして、図5(b)に示すように、撮像信号
53Bのコントラストが最も良好になるときが、ウエハ
WのウエハマークWMがメリジオナル方向で焦点板10
と合焦するときであると考えられる。
【0084】そこで、図1において、ウエハステージ1
をZ方向に走査して、第1撮像素子13Mの撮像信号よ
り、ウエハマークWMがメリジオナル方向で焦点板10
と合焦するときの、ウエハステージ1のZ方向の高さZ
M を求める。同様に、図1において、ウエハステージ1
をZ方向に走査して、第2撮像素子13Sの撮像信号よ
り、ウエハマークWMがサジタル方向で焦点板10と合
焦するときの、ウエハステージ1のZ方向の高さZS
求める。サジタル方向の合焦の検出を行うには、例えば
図6に示すように、ウエハマークWMの内のサジタル方
向に所定ピッチで形成されたライン・アンド・スペース
パターンよりなるマークWM2が使用される。この結
果、メリジオナル方向で合焦するときの高さZM と、サ
ジタル方向で合焦するときの高さZS との差が非点収差
の量を表すことになる。従って、図1の設定装置50に
より、シリンドリカルレンズ8及び9の相対回転角又は
間隔を調整して、その高さZM と高さZS とを一致させ
ることにより、対物レンズ7及びビームスプリッター6
に起因する非点収差が完全に補正される。
【0085】次に本発明の第2実施例につき図7を参照
して説明する。本実施例は、TTL(スルー・ザ・レン
ズ)方式のアライメント系に本発明を適用したものであ
る。図7は本例の投影露光装置の要部を示し、この図7
において、図示省略された照明光学系からの露光光によ
りレチクルRのパターンが投影光学系PLを介してウエ
ハW上に露光される。また、ウエハW上の各ショット領
域の近傍にはそれぞれウエハマークWMが形成されてい
る。本例の投影光学系PLの側面の上方にはTTL方式
のアライメント系15が配置され、このアライメント系
15において、光源16から射出されたアライメント光
が、第1リレーレンズ17、所定の波長の光を選択する
フィルター板18及び第2リレーレンズ19を経てビー
ムスプリッター20に入射する。ビームスプリッター2
1を透過したアライメント光が、対物レンズ21及び光
路折り曲げ用のミラー22を経て投影光学系PLに入射
し、投影光学系PLから射出されたアライメント光がウ
エハマークWM上に照射されている。本例のアライメン
ト光の波長は、ウエハW上の感光材を感光させないよう
に、露光光の波長とは異ならしめてある。
【0086】ウエハマークWMから反射されたアライメ
ント光は、投影光学系PL、折り曲げミラー22を経
て、ウエハWの露光面との共役面R′上にウエハマーク
WMの像を結像する。その共役面R′は、露光光のもと
でウエハWの露光面と共役な面と間隔ΔLだけ離れてい
る。この間隔ΔLは、露光光及びアライメント光に対す
る投影光学系PLにおける色収差に起因する量である。
その共役面R′からのアライメント光は、対物レンズ2
1を経てビームスプリッター20に戻り、ビームスプリ
ッター20で反射されたアライメント光が、倍率色収差
補正用のプリズム23、正のシリンドリカルレンズ9、
負のシリンドリカルレンズ8及び結像レンズ24を経
て、2次元CCD等よりなる2次元撮像素子25の撮像
面上にウエハマークWMの像を結像する。
【0087】その2次元撮像素子25の撮像面上でのウ
エハマークWMの像の2次元的な位置より、所定の基準
位置からのウエハマークWMの位置ずれ量を検出するこ
とができる。本例における第1及び第2の楕円ゾーンプ
レート8,9は、ウエハマークWMを反射するアライメ
ント光が投影光学系PL、ミラー22及び対物レンズ2
1を介して集光された略平行光束となる対物レンズ21
と結像レンズ24との間に配置されているため、上述の
(数9)を満足するように第1の楕円ゾーンプレート8
と第2の楕円ゾーンプレート9とを相対的に回転、ある
いは上述の(数19)を満足するように第1の楕円ゾー
ンプレート8と第2の楕円ゾーンプレート9との間隔を
相対的に変化させることが好ましい。。これにより、ア
ライメント系15内で発生する非点収差を補正すること
ができる。
【0088】特に、本例においては、TTL方式で露光
光とは別波長の光でアライメントを行っているため、非
点収差が主に投影光学系PLで発生するが、2枚の楕円
ゾーンプレート8,9の相対回転角又は間隔を調整する
ことにより、全体として非点収差を0とすることができ
る。しかも、アライメント光に対して非点収差が投影光
学系PLのみならず、折り曲げミラー22、対物レンズ
21、ビームスプリッター20及び結像レンズ24等で
発生する場合にも、2枚の楕円ゾーンプレート8,9の
相対回転角又は間隔を調整することにより、全体として
非点収差を0とすることができる。これにより、ウエハ
マークWMの2次元的な位置を正確に検出できる。
【0089】また、通常の露光時には折り曲げミラー2
2は障害になるため、投影光学系PLの露光フィールド
を広くするために、露光時には折り曲げミラー22を待
避することが望ましい。しかしながら、折り曲げミラー
22を待避する場合には、再びウエハマークWMの位置
検出を行うため、その折り曲げミラー22をレチクルR
と投影光学系PLとの間に設定するときの位置再現性が
問題となる。即ち、折り曲げミラー22の位置により、
アライメント光に対して発生する非点収差の量が異な
り、ウエハマークWMの正確な位置検出ができなくなる
ためである。
【0090】そこで、折り曲げミラー22の設定位置を
計測するためのセンサーを設け、予め折り曲げミラー2
2の設定位置により非点収差の量を計測しておき、その
後折り曲げミラー22を設定した場合には、その位置に
応じてシリンドリカルレンズ9,8の相対回転角又は間
隔を変えることにより、その折り曲げミラー22の位置
による非点収差の変化量を補正すると良い。また、投影
光学系PLの周囲の室温又は気圧等によっても非点収差
の量が変化するため、予め室温及び気圧による非点収差
の変化量を測定しておき、投影露光装置の使用時には、
温度センサー及び気圧センサーの測定結果に応じてシリ
ンドリカルレンズ9,8により発生する非点収差の量を
調整すると良い。
【0091】次に、図8を参照して本発明の第3実施例
につき説明する。本例は、TTR(スルー・ザ・レチク
ル)方式のアライメント系に本発明を適用したものであ
る。図8は本例の投影露光装置の要部を示し、この図8
において、図示省略された照明光学系からの露光光によ
りレチクルRのパターンが投影光学系PLを介してウエ
ハW上に露光される。また、ウエハW上の各ショット領
域の近傍にはそれぞれウエハマークWMが形成されてい
る。本例のレチクルRの上方にはTTR方式のアライメ
ント系26が配置され、このアライメント系26におい
て、光源16から射出されたアライメント光が、第1リ
レーレンズ17、所定の波長の光を選択するフィルター
板18及び第2リレーレンズ19を経てビームスプリッ
ター27に入射する。ビームスプリッター27で反射さ
れたアライメント光が、対物レンズ28及びレチクルR
を経て投影光学系PLに入射し、投影光学系PLから射
出されたアライメント光がウエハマークWM上に照射さ
れている。本例のアライメント光の波長は、ウエハW上
の感光材を感光させないように、露光光の波長とは異な
らしめてある。
【0092】レチクルR上には位置検出用のレチクルマ
ークRMが形成してあり、対物レンズ28から射出され
たアライメント光はレチクルマークRMにも照射されて
いる。レチクルマークRMからの反射光はそのまま対物
レンズ18に戻る。一方、ウエハマークWMから反射さ
れたアライメント光は、投影光学系PL及びレチクルR
を経て、ウエハWの露光面との共役面R′上にウエハマ
ークWMの像を結像する。その共役面R′は、レチクル
Rのパターン形成面と間隔ΔLだけ離れている。この間
隔ΔLは、露光光及びアライメント光に対する投影光学
系PLにおける色収差に起因する量である。従って、共
通の光学系では、ウエハマークWMの像とレチクルマー
クRMの像とを同時に観察することができないため、本
例では次のようにしている。
【0093】即ち、ウエハマークWMからのアライメン
ト光及びレチクルマークRMからのアライメント光は、
対物レンズ28を経てビームスプリッター27に戻る。
このビームスプリッター27を透過したアライメント光
の内で、更にビームスプリッター29及びミラー30で
反射された光が、平行平板ガラス31、結像レンズ32
及びミラー33を経てビームスプリッター34に至る。
このビームスプリッター34で反射された光が、2次元
CCD等よりなる2次元撮像素子35の撮像面上にレチ
クルマークRMの像を結像する。
【0094】一方、ビームスプリッター27を透過した
後、ビームスプリッター29を透過したアライメント光
が、平行平板ガラス54、正のシリンドリカルレンズ
9、負のシリンドリカルレンズ8及び結像レンズ36を
経てビームスプリッター34に達し、ビームスプリッタ
ー34を透過した光が、2次元撮像素子35の撮像面上
にウエハマークWMの像を結像する。この際に、結像レ
ンズ32による光束中にはウエハマークWMからの光が
混入しているが、2次元撮像素子35の撮像面ではその
ウエハマークWMの像はデフォーカスされている。同様
に、結像レンズ36による光束中にはレチクルマークR
Mからの光が混入しているが、2次元撮像素子35の撮
像面ではそのレチクルマークRMの像はデフォーカスさ
れている。従って、2次元撮像素子35の撮像面には、
レチクルマークRMの像とウエハマークWMの像とが重
畳して鮮明に結像される。2次元撮像素子35の撮像信
号が信号処理装置41に供給され、信号処理装置41で
求められたウエハマークWM及びレチクルマークRMの
位置情報が、装置全体の動作を制御する主制御系38に
供給されている。
【0095】信号処理装置41では、その2次元撮像素
子35の撮像面上でのウエハマークWMの像とレチクル
マークRMの像との2次元的な位置ずれより、レチクル
RとウエハWの当該ショット領域との位置ずれ量を検出
する。本例における第1及び第2の楕円ゾーンプレート
8,9は、ウエハマークWMを反射するアライメント光
が投影光学系PL及び対物レンズ28を介して集光され
て略平行光束となる対物レンズ28と結像レンズ36と
の間に配置されているため、上述の(数9)を満足する
ように第1の楕円ゾーンプレート8と第2の楕円ゾーン
プレート9とを相対的に回転、あるいは上述の(数1
9)を満足するように第1の楕円ゾーンプレート8と第
2の楕円ゾーンプレート9との間隔を相対的に変化させ
ることが好ましい。これにより、アライメント系15内
で発生する非点収差を補正することができる。
【0096】特に、本例においては、TTR方式で露光
光とは別波長の光でアライメントを行っているため、非
点収差が主に投影光学系PLで発生するが、2枚の楕円
ゾーンプレート8,9の相対回転角又は間隔を調整する
ことにより、全体として非点収差を0とすることができ
る。しかも、アライメント光に対して非点収差が投影光
学系PLのみならず、対物レンズ28、ビームスプリッ
ター27及び29、結像レンズ36、ビームスプリッタ
ー34等で発生する場合にも、2枚の楕円ゾーンプレー
ト8,9の相対回転角又は間隔を調整することにより、
全体として非点収差を0とすることができる。
【0097】これにより、ウエハマークWMのレチクル
マークRMに対する2次元的な位置ずれ量を正確に検出
できる。本例では2枚のシリンドリカルレンズ9,8の
相対回転角又は間隔を調整するための駆動装置37が設
けられ、駆動装置37は、装置全体の動作を制御する主
制御系38の指令に基づいて動作する。ところで、レチ
クルサイズが変わった場合やアライメントマークの位置
が打ち変えられた場合には、アライメント系26を投影
光学系PLの光軸Ax1と直交する方向へ移動させて、
アライメントを行わなければならない。しかしながら、
投影光学系PLの光軸Ax1に対するアライメントマー
ク(レチクルマークRM、ウエハマークWM)の位置が
変わる毎に、投影光学系PLにて発生する非点収差量が
変化する問題がある。
【0098】そこで、本例では、アライメント系駆動装
置50によりアライメント系26が投影光学系PLの光
軸Ax1と直交する方向(レチクルRと平行な方向)へ
移動可能に設けられ、このアライメント系駆動装置50
は主制御系38にて制御されている。そして、この主制
御系38の内部のメモリー部には、投影光学系PLの光
軸Ax1に対するアライメントマーク(レチクルマーク
RM、ウエハマークWM)の位置に応じた非点収差量、
換言すれば、投影光学系PLの光軸Ax1に対する像高
に応じた非点収差量の情報が予めメモリーされている。
【0099】ここで、レチクルサイズが変わった場合や
アライメントマークの位置が打ち変えられた場合には、
主制御系38は、アライメント系駆動装置50によって
アライメント系26を投影光学系PLの光軸Ax1と直
交する方向へ移動させて所定位置に設定し、その後、投
影光学系PLの光軸Ax1に対するアライメント系26
の光軸位置に応じた非点収差量をメモリー部内の情報に
基づいて求める。そして、主制御系38は、この求めら
れた非点収差量に基づいて、駆動装置37を駆動させ
て、2枚の楕円ゾーンプレート8,9の相対回転角又は
間隔を調整することにより、非点収差が全体として零と
なるように補正することができる。
【0100】以上の如く、本例によれば、レチクルサイ
ズが変わった場合やアライメントマークの位置を打ち変
えた場合にも投影光学系PLにて発生する非点収差を補
正でき、ウエハマークWMとレチクルマークRMとの2
次元的な位置を正確に検出することができる。なお、本
例の如き構成を図7に示すTTL方式の第2実施例の装
置に付加すれば、レチクルサイズが変わった場合やウエ
ハマークWMの位置を打ち変えた場合にも投影光学系P
Lにて発生する非点収差を補正でききることは言うまで
もない。
【0101】また、投影光学系PLの周囲の室温や大気
圧等により、投影光学系PLの投影倍率や歪曲収差等の
結像特性が変化することが分かっている。従って、レチ
クルRのパターン像をより高精度にウエハW上に露光す
るためには、投影光学系PLの結像特性を補正する機構
が必要である。そこで、本例の投影光学系PLには投影
光学系PLの倍率誤差等の結像特性を所定の範囲内で調
整するための結像特性補正装置39が設けられている。
結像特性補正装置39は、一例として、投影光学系PL
を構成する多数のレンズ間の空間(レンズ室)の内、所
定のレンズ室内の気体の圧力が可変になっており、その
レンズ室の気体の圧力を変えることにより、投影光学系
PLの倍率誤差等の結像特性を所定の範囲内で変えるこ
とができる。
【0102】主制御系38には、室温や大気圧を測定す
るための環境センサー40が接続され、主制御系38
は、その環境センサー40の計測結果に応じて結像特性
補正装置39を介して投影光学系PLの結像特性を補正
する。また、室温や大気圧により投影光学系PL及びそ
の他の光学部材における非点収差の量が変化することが
考えられる。そこで、予め環境センサー40による計測
結果とそれら光学部材における非点収差の変化量との関
係を計測しておき、主制御系38は、結像特性補正装置
39を介して投影光学系PLの結像特性を補正するのと
並行して、駆動装置37を介して2枚のシリンドリカル
レンズ9,8の相対回転角又は間隔を調整する。これに
より、環境により変化した非点収差を2枚のシリンドリ
カルレンズ9,8での非点収差の変化量で相殺すること
ができる。
【0103】また、通常の露光時にはアライメント系2
6は障害になるため、露光時にはアライメント系26を
待避できるようになっている。しかしながら、アライメ
ント系26を待避する場合には、再びウエハマークWM
及びレチクルマークRMの位置検出を行うため、そのア
ライメント系26をレチクルR上に設定するときの位置
再現性が問題となる。即ち、アライメント系26の位置
により、アライメント光に対して発生する非点収差の量
が異なり、ウエハマークWMの正確な位置検出ができな
くなるためである。
【0104】そこで、アライメント系26の設定位置を
計測するためのセンサーを設け、予めアライメント系2
6の設定位置に対する非点収差の量を計測しておき、そ
の後アライメント系26を設定した場合には、その位置
に応じてシリンドリカルレンズ9,8の相対回転角又は
間隔を変えることにより、そのアライメント系26の位
置による非点収差の変化量を補正する。
【0105】なお、上述実施例では、2枚のシリンドリ
カルレンズ8,9の内の少なくとも一方を回転させて相
対回転角又は2枚のシリンドリカルレンズ8,9の内の
少なくとも一方を移動させて相対的な、間隔を変えるこ
とにより非点収差量を調整しているが、2枚のシリンド
リカルレンズ8,9を一体として光軸の回りに回転して
も非点収差の状態を或る程度変えることができる。従っ
て、2枚のシリンドリカルレンズ8,9の一体としての
回転角(以下、「絶対回転角」という)を変えることに
より、位置検出用の光学系で発生する非点収差を補正す
るようにしても良い。また、それらシリンドリカルレン
ズ8,9の配置位置は任意であり、例えば図1の例であ
れば、ウエハWと焦点板10との間のどこに配置しても
良い。
【0106】また、上述実施例では、トーリックレンズ
としてシリンドリカルレンズが使用されているが、それ
ぞれ直交する2方向の焦点距離が異なる一般的な2枚の
トーリックレンズを使用して、これら2枚のトーリック
レンズの絶対回転角、相対回転角又は間隔等を変えるこ
とにより、位置検出用の光学系で発生する非点収差を補
正できることは明かである。
【0107】また、ウエハマークWMの像を画像処理す
る場合のみならず、レーザ・ステップ・アライメント方
式のアライメント系のように、ウエハマークWMからの
光を全体として光電変換する場合でも、本発明のように
トーリックレンズを用いて非点収差を補正することによ
り、より正確にウエハマークWMの位置検出を行うこと
ができる。
【0108】更に、本発明は半導体素子等の製造用の露
光装置のみならず、顕微鏡等にも適用できることは言う
までもない。このように、本発明は上述実施例に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得る。
【0109】
【発明の効果】本発明の各実施例によれば、それぞれ位
置検出用の光学系(例えば対物レンズ、光路折り曲げ用
のミラー等)又は投影光学系で発生した非点収差を光学
部材の交換を行うことなく補正でき、被検物の2次元的
な位置検出をより高精度に行うことができる利点があ
る。また、被検物としての基板等に化学処理などにより
反りやうねりなどが存在した場合に、位置検出用の光学
系の作動距離が変化しても、2枚のトーリックレンズに
より対応できるという利点もある。
【0110】また、例えば本発明の第3実施例のよう
に、2枚のトーリックレンズの内の少なくとも一方の回
転角や位置を変化させる駆動装置を設けた場合には、例
えば室温や大気圧の変化により位置検出用の光学系の非
点収差が変化したときでも、容易にその非点収差を補正
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例が適用された投影露光装置
の要部を示す構成図である。
【図2】(a)は第1実施例において2枚のシリンドリ
カルレンズの回転角を変える場合を示す斜視図、(b)
は結像系を示す光路図、(c)は平行系を示す光路図で
ある。
【図3】(a)は第1実施例において2枚のシリンドリ
カルレンズの間隔を変える場合を示す斜視図、(b)は
平行系を示す光路図、(c)は結像系を示す光路図であ
る。
【図4】(a)は指標マークIMを示す拡大図、(b)
はメリジオナル方向用のウエハマークを示す拡大図、
(c)は撮像素子により撮像された画像を示す図であ
る。
【図5】第1実施例において、ウエハWの露光面の高さ
を次第に変えた場合の撮像信号の変化を示す波形図であ
る。
【図6】第1実施例におけるサジタル方向用のウエハマ
ークを示す拡大図である。
【図7】本発明の第2実施例が適用された投影露光装置
の要部を示す構成図である。
【図8】本発明の第3実施例が適用された投影露光装置
の要部を示す構成図である。
【符号の説明】
R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ WM ウエハマーク IM 指標マーク 1 ウエハステージ 4 アライメント系 6 ビームスプリッター 7 対物レンズ 8 負のシリンドリカルレンズ 9 正のシリンドリカルレンズ 10 焦点板 11 結像レンズ 13M,13S 撮像素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅谷 綾子 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株式会社ニコン内 (56)参考文献 特開 平1−227431(JP,A) 特開 平2−28311(JP,A) 特開 平2−90512(JP,A) 特開 平3−61802(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G01B 11/00 G03F 9/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物上の計測用マークからの位置検出
    用の光を位置検出光学系を介して観察面上に導き、該観
    察面上での前記位置検出用の光の位置から前記被検物の
    位置を検出する位置検出装置において、 前記被検物と前記観察面との間の前記位置検出用の光の
    光路に沿って第1トーリックレンズ及び第2トーリック
    レンズを配置し、前記2つのトーリックレンズの内の少
    なくとも一方のトーリックレンズを該レンズの光軸を中
    心に回転可能又は該光軸に沿って移動可能に設け、 前記2つのトーリックレンズの内の少なくとも一方のト
    ーリックレンズを回転又は移動することにより、前記位
    置検出用の光に対して前記位置検出光学系で発生する非
    点収差を補正するようにしたことを特徴とする位置検出
    装置。
  2. 【請求項2】 被検物上の計測用マークからの位置検出
    用の光を集光し、基準マークが形成された基準マーク板
    上に前記計測用マークの像を形成する位置検出光学系
    と、前記基準マーク及び前記計測用マークの像の2次元
    的な位置ずれ量を検出する計測手段とを有し、前記基準
    マークと前記計測用マークの像との位置ずれ量から前記
    被検物の位置を検出する位置検出装置において、 前記被検物と前記基準マーク板との間の前記位置検出用
    の光の光路に沿って第1トーリックレンズ及び第2トー
    リックレンズを配置し、前記2つのトーリックレンズの
    内の少なくとも一方のトーリックレンズを該レンズの光
    軸を中心に回転するか又は該光軸に沿って移動する駆動
    手段を設け、 前記2つのトーリックレンズの内の少なくとも一方のト
    ーリックレンズを回転又は移動することにより、前記位
    置検出用の光に対して前記位置検出光学系で発生する非
    点収差を補正するようにしたことを特徴とする位置検出
    装置。
  3. 【請求項3】 マスク上に形成されたパターンの像を投
    影光学系を介して感光基板上に投影する露光装置に設け
    られ、前記感光基板上の計測用マークから前記投影光学
    系を介して得られる位置検出用の光を集光し、観察面上
    に前記計測用マークの像を形成する位置検出光学系と、
    前記観察面上の前記計測用マークの像の2次元的な位置
    ずれ量を検出する計測手段とを有し、前記計測用マーク
    の像の位置ずれ量から前記感光基板の位置を検出する位
    置検出装置において、 前記投影光学系と前記観察面との間の前記位置検出用の
    光の光路に沿って第1トーリックレンズ及び第2トーリ
    ックレンズを配置し、前記2つのトーリックレンズの内
    の少なくとも一方のトーリックレンズを該レンズの光軸
    を中心に回転可能又は該光軸に沿って移動可能に設け、 前記2つのトーリックレンズの内の少なくとも一方のト
    ーリックレンズを回転又は移動することにより、前記位
    置検出用の光に対して前記投影光学系で発生する非点収
    差を補正するようにしたことを特徴とする位置検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記観察面に形成されるメリジオナル方
    向の前記計測用マークの合焦像及びサジタル方向の前記
    計測用マークの合焦像から非点収差量を求める手段を更
    に設け、 該非点収差量を求める手段により得られた非点収差を補
    正するように、前記2つのトーリックレンズの内の少な
    くとも一方のトーリックレンズを回転又は移動させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記観察面に形成されるメリジオナル方
    向の前記計測用マークの合焦像及びサジタル方向の前記
    計測用マークの合焦像から非点収差量を求める手段を更
    に設け、 前記駆動手段は、前記非点収差量を求める手段により得
    られた非点収差を補正するように、前記2つのトーリッ
    クレンズの内の少なくとも一方のトーリックレンズを回
    転又は移動させることを特徴とする請求項2に記載の位
    置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記2つのトーリックレンズの内の少な
    くとも一方のトーリックレンズは、シリンドリカルレン
    ズを含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に
    記載の位置検出装置。
  7. 【請求項7】 レチクルを照明する照明光学系と、 前記レチクルのパターン像を前記被検物としての感光性
    基板に投影する投影光学系と、 前記感光性基板の位置を検出する請求項1〜6の何れか
    一項に記載の位置検出装置とを有することを特徴とする
    投影露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の投影露光装置を用いて
    半導体素子を製造する素子製造方法であって、 前記照明光学系を用いて前記レチクルを照明し、前記投
    影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記感光
    性基板に投影露光することを特徴とする素子製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の投影露光装置を用いて
    液晶表示素子を製造する素子製造方法であって、 前記照明光学系を用いて前記レチクルを照明し、前記投
    影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記感光
    性基板に投影露光することを特徴とする素子製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の投影露光装置を用い
    た露光方法であって、 前記照明光学系を用いて前記レチクルを照明し、前記投
    影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記感光
    性基板に投影露光することを特徴とする露光方法。
  11. 【請求項11】 被検物上の計測用マークからの位置検
    出用の光を位置検出光学系を介して観察面に導く工程
    と、 該観察面上での前記位置検出用の光から前記被検物の位
    置を検出する工程と、 前記位置検出光学系で発生する非点収差を補正するため
    に、前記被検物と前記観察面との間の前記位置検出用の
    光の光路に沿って配置された2つのトーリックレンズの
    内の少なくとも一方のトーリックレンズを回転又は移動
    させる工程とを有する位置検出方法。
  12. 【請求項12】 前記位置検出光学系で発生する非点収
    差を求める工程を更に有し、 前記2つのトーリックレンズの内の少なくとも一方のト
    ーリックレンズを回転又は移動させる工程では、前記非
    点収差を求める工程で求められた結果に基づいて前記2
    つのトーリックレンズの内の少なくとも一方のトーリッ
    クレンズを回転又は移動させる ことを特徴とする請求項
    11に記載の位置検出方法。
  13. 【請求項13】 前記非点収差を求める工程は、前記被
    検物の被検面を移動させて前記観察面に形成されるメリ
    ジオナル方向の前記計測用マークの合焦像を求める工程
    と、前記被検面を移動させて前記観察面に形成されるサ
    ジタル方向の前記計測用マークの合焦像を求める工程と
    を有することを特徴とする請求項12に記載の位置検出
    方法。
  14. 【請求項14】 前記2つのトーリックレンズの内の少
    なくとも一方のトーリックレンズは、シリンドリカルレ
    ンズを含むことを特徴とする請求項11、12、又は1
    3に記載の位置検出方法。
  15. 【請求項15】 被検物上の計測用マークからの位置検
    出用の光を位置検出光学系を介して観察面に導く工程
    と、 該観察面上での前記位置検出用の光から前記被検物の位
    置を検出する工程と、前記位置検出光学系で発生する非
    点収差を求める工程と、 前記位置検出光学系で発生する非点収差を補正するため
    に、前記被検物と前記観察面との間の光路中に配置され
    た2つのトーリックレンズの内の少なくとも一方のトー
    リックレンズを回転又は移動させる工程とを有する位置
    検出方法。
  16. 【請求項16】 前記2つのトーリックレンズの内の少
    なくとも一方のトーリックレンズは、シリンドリカルレ
    ンズを含むことを特徴とする請求項15に記載の位置検
    出方法。
  17. 【請求項17】 請求項11〜16の何れか一項に記載
    の位置検出方法を用いて前記被検物としての感光性基板
    の位置を検出する工程と、 照明光学系を用いてレチクルを照明する工程と、 投影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記感
    光性基板に投影露光する工程とを有することを特徴とす
    る半導体素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項11〜16の何れか一項に記載
    の位置検出方法を用いて前記被検物としての感光性基板
    の位置を検出する工程と、 照明光学系を用いてレチクルを照明する工程と、 投影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記感
    光性基板に投影露光する工程とを有することを特徴とす
    る液晶表示素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項11〜16の何れか一項に記載
    の位置検出方法を用いて前記被検物としての感光性基板
    の位置を検出する工程と、 照明光学系を用いてレチクルを照明する工程と、 投影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記感
    光性基板に投影露光する工程とを有することを特徴とす
    る露光方法。
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