JP3297760B2 - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッド及びその製造方法

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JP3297760B2 JP34721192A JP34721192A JP3297760B2 JP 3297760 B2 JP3297760 B2 JP 3297760B2 JP 34721192 A JP34721192 A JP 34721192A JP 34721192 A JP34721192 A JP 34721192A JP 3297760 B2 JP3297760 B2 JP 3297760B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハードディスク
に記録された信号を再生するのに好適な磁気抵抗効果型
磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ハードディスク・ドライブ(駆
動装置)の記録再生ヘッドとしては、従来、磁性金属薄
膜を磁気コアとして使用する磁気誘導型の薄膜磁気ヘッ
ド(以下、インダクティブヘッドと称する。)が用いら
れている。しかし、ハードディスクに記録される記録信
号は益々短波長化し、上記インダクティブヘッドでは短
波長信号に対する再生感度が不十分で、このような短波
長化に対応しきれなくなってきている。このため、最近
では、記録用ヘッドとして上記インダクティブヘッド
を、信号再生用ヘッドとして短波長感度に優れた磁気抵
抗効果型ヘッド(以下、MRヘッドと称する。)を併せ
持つ複合型ヘッドが採用される方向にある。
【0003】上記複合型ヘッドにおいてMRヘッドは、
遷移金属に見られる磁化の向きとその内部を流れる電流
の向きのなす角によって、電気抵抗値が変化する磁気抵
抗効果現象を利用した再生ヘッドである。すなわち、磁
気記録媒体からの漏洩磁束をMR磁性薄膜が受けると、
その磁束により上記MR磁性薄膜の磁化の向きが回転
し、当該MR磁性薄膜内部に流れる電流の向きに対して
磁性量に応じた角度をもつようになる。それ故にMR磁
性薄膜の電気抵抗値は変化し、この変化量に応じた電圧
変化が電流を流しているMR磁性薄膜の両端の電極に現
れるので電圧信号として磁気記録信号を読み出せること
になる。
【0004】このようなMRヘッドとしては、上記MR
磁性薄膜よりなるMR素子と、該MR素子に所用の磁界
状態を与えるバイアス導体が上部磁性体,下部磁性体の
間に絶縁層を介して挟み込まれたシールド型のものが一
般的である。
【0005】上記シールド型のMRヘッドは、具体的に
は、上記構成要素とともにMR素子,バイアス導体にそ
れぞれ電流を供給するための電流導出入部となるリード
電極(以下,MRリード電極,バイアスリード電極と称
する。)を有した構成、すなわちAl2 3 −TiC等
よりなる非磁性基体上に、直接、下部磁性体,MRリー
ド電極,バイアスリード電極が形成され、この上にMR
素子,バイアス導体,上記MRリード電極とMR素子を
電気的に接続するMR導体,上部磁性体がそれぞれ間に
絶縁膜を介して順次形成された構成とされる。なお、こ
れら各構成要素は、いずれもスパッタ法,蒸着法,メッ
キ法等の薄膜形成技術とエッチング技術の併用によって
形成される金属薄膜あるいは絶縁薄膜である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
MRヘッドにおいて、消費電力を小さく抑える手法とし
ては、MR素子,バイアス導体に電流を供給するための
バイアスリード電極,MRリード電極の電気抵抗を小さ
くすることが効果的である。
【0007】ここで導電体において、電気抵抗は、ρL
/S(ρ:電気抵抗率,L:導体の長さ,S:導体の断
面積)で表され、電気抵抗を低めるには、長さを短くす
る、あるいは幅を広くするか厚さを厚くして断面積を大
きくすることが考えられる。
【0008】しかし、上記MRヘッドにおいてMRリー
ド電極,バイアスリード電極の長さは、元々占有面積を
小さくする観点からほとんど限界にまで短縮化されてお
り、またMRリード電極,バイアスリード電極の幅を広
くするとこれらによって占有される面積が広くなり好ま
しくない。したがって、これらリード電極の電気抵抗を
現状より低くするには厚さを厚くすることによって行う
他ないのが実情である。
【0009】ところが、MRリード電極,バイアスリー
ド電極の厚さを単純に厚くしていくと、図17,図18
に示すようにリード電極31によって形成される段差に
よってこの上に形成される各構成要素の被着性が劣化
し、特に被着面が鋭角となる導体端縁部付近33におい
て絶縁膜32の段切れが生じ、絶縁不良が誘発されると
いった不都合が生じる。
【0010】そこで、本発明はバイアスリード電極,M
Rリード電極を厚膜化した場合でも各構成要素が良好な
被着性を持って形成され、絶縁不良等の品質劣化を生ず
ることなくバイアスリード電極,MRリード電極の電気
抵抗を低減することが可能な磁気抵抗効果型磁気ヘッド
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、基板上に
下部磁性体,磁気抵抗効果素子,前記磁気抵抗効果素子
と接続される磁気抵抗効果素子導体,バイアス導体,磁
気抵抗効果素子導体に接続されるリード電極,バイアス
導体に接続されるリード電極,上部磁性体が積層されて
なる磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、下部磁性体,
リード電極が形成された形成面に絶縁膜が埋め込まれて
該形成面が平坦化され、この平坦化された面上に磁気抵
抗効果素子,バイアス導体,磁気抵抗効果素子導体,下
部磁性体が間に絶縁層を介して積層されてなることを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッド
の製造方法は、絶縁性基板上に下部磁性体を形成すると
ともに該下部磁性体と重ならない部分にリード電極を形
成する工程と、上記下部磁性体とリード電極上を被って
絶縁膜を形成し、該絶縁膜を研磨加工して平坦化すると
ともに下部磁性体とリード電極を露出させる工程と、上
記下部磁性体上に第1の絶縁膜を形成し、該第1の絶縁
膜上に磁気抵抗効果素子を形成する工程と、上記磁気抵
抗効果素子上に第2の絶縁膜を形成し、該第2の絶縁膜
上に磁気抵抗効果素子導体及びバイアス導体を形成する
工程と、上記磁気抵抗効果素子導体及びバイアス導体形
成面上に第3の絶縁膜を形成し、該第3の絶縁膜上に上
部磁性体を形成する工程よりなるものである。
【0013】
【作用】本発明においては、基板上に下部磁性体,MR
リード電極,バイアスリード電極を直接形成した後、こ
の形成面に絶縁膜を埋め込むことで表面平坦化し、この
平坦化された面上にMR素子,バイアス導体,MR素子
導体,上部磁性体を間に絶縁膜を介して形成する。
【0014】このように下部磁性体,MRリード電極,
バイアスリード電極の形成面に絶縁膜を埋め込むことで
表面平坦化すると、MRリード電極,バイアスリード電
極の厚さを厚くした場合でも、この上に形成される各構
成要素は平坦面上であるので良好な被着性を持って形成
され、絶縁膜の段切れ等が生じることがない。したがっ
て、絶縁不良等の品質劣化を生ずることなくMRリード
電極,バイアスリード電極の電気抵抗の低減が達成され
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面を
参照しながら説明する。本実施例のMRヘッドは、MR
素子,バイアス導体が上部磁性体,下部磁性体の間に絶
縁膜を介して挟み込まれてなるいわゆるシールド構造の
MRヘッドである。
【0016】すなわち、上記MRヘッドは、図1及び図
2に示すようにAl2 3 −TiC等よりなる非磁性基
板1上に下部磁性体2,MRリード電極3,4,バイア
スリード電極5が直接形成され、この上にMR素子6,
バイアス導体9,MR導体7,8及び上部磁性体10
が、間に絶縁膜14a,14b,14cを介して順次形
成されてなる。そして、このMRヘッドにおいては、磁
気記録媒体対接面Cにおいて上記MR素子6の一端が露
出されることにより再生ギャップが形成されるようにな
っている。
【0017】上記MR素子6は、図2に示すように長方
形パターンとして形成され、その長手方向が上記磁気記
録媒体対接面Cに対する直交方向となるように設けられ
るとともに、その一端縁が上記磁気記録媒体対接面Cに
臨んで露出されている。なお、上記MR素子6は、磁気
抵抗効果を有する強磁性体薄膜,例えばNi−Fe,N
i−Co,Ni−Fe−Co等からなっている。
【0018】このMR素子6には、磁気記録媒体対接面
C側である前端部にMR前端導体7が接続され、該MR
前端導体7は下部磁性体2を介してMR前端リード電極
3に電気的に接続されている。また、MR素子6の後端
部にはMR後端導体8が接続され、該MR後端導体8は
MR後端電極4に電気的に接続されている。したがっ
て、MR前端リード電極3,MR後端リード電極4を直
流電源と接続し電流を供給すると、MR前端リード電極
3,下部磁性体2,MR前端導体7,MR素子6,MR
後端導体8,MR後端リード電極4を通って電流が流
れ、MR素子6にセンス電流が供給される。
【0019】上記MR前端導体7は、上部磁性体の下地
層として積層され、上部磁性体と略同一の形状で形成さ
れている。このMR前端導体7は、MR素子の前端部と
接続窓部を介して電気的に接続されている。上記下部磁
性体2は、基板1上に直接積層されるとともにその先端
部が磁気記録媒体対接面Cに臨んで露出されている。上
記MR前端電極3は幅狭の長方形状をなす配線パターン
として上記下部磁性体2から磁気記録媒体対接面に対し
て平行となるように延在して設けられている。
【0020】一方、MR素子6の後端部に接続される上
記MR後端導体8は、平面形状が幅広の長方形状をなす
配線パターンとして形成され、上部磁性体10と下部磁
性体2の間に絶縁膜を介して設けられ、その一端部が上
記MR素子6の後端部に積層されるとともにその長手方
向が磁気記録媒体対接面に対して直交方向となるように
設けられている。また、上記MR後端電極4は、幅狭の
長方形状をなす配線パターンとして形成され、上記基板
1上の下部磁性体2のバック側に磁気記録媒体対接面C
に対して平行となり、且つMR後端導体8の後端部とそ
の一端が重なるようにして直接積層されている。このM
R後端電極4は、MR後端電極4とMR後端導体8の互
いに重なる部分に亘ってコンタクトホール17が形成さ
れることによってMR後端導体8と電気的に接続されて
いる。
【0021】なお、上記下部磁性体2の材料としては、
例えばNi−Fe等が用いられ、上記MR前端リード電
極3,MR後端リード電極の材料は、Ti等の非磁性且
つ導電性を有する金属材料が用いられる。
【0022】上記バイアス導体9は、上記MR素子6に
所要の磁化の向きの磁界状態を与えるものである。この
バイアス導体9は、平面形状が幅狭の長方形状をなす配
線パターンとして形成され、上記MR素子6上に絶縁膜
を介して所定の距離を隔てて積層されている。また、こ
のバイアス導体9は、上記MR素子6に対して略直交す
る方向,つまりMR素子6を横切る形で設けられてい
る。
【0023】このバイアス導体9の両端部には、該バイ
アス導体9に直流電源からのバイアス電流を通電するた
めのバイアスリード電極5がそれぞれ接続されている。
このバイアスリード電極5から直流電流を供給すること
により、上記バイアス導体9の長手方向に電流が通電
し、磁気記録媒体対接面と直交する方向にバイアス磁界
が発生して上記MR素子6に印加される。
【0024】上記バイアスリード電極5は、平面形状が
略L字状の配線パターンとして形成され、その一端がバ
イアスリード電極5の一端と重なるように基板1上に直
接積層されている。そしてこのバイアスリード電極5
は、該バイアスリード電極5とバイアス導体9とが互い
に重なる部分に亘ってコンタクトホール16が形成され
ることによってバイアス導体9と電気的に接続されてい
る。
【0025】そして、このMRヘッドにおいては、上記
MR素子6をシールドするために上記下部磁性体2とと
もに上部磁性体10が設けられている。上記上部磁性体
10は、上記MR前端電極3上に積層されて形成されて
いる。なお、上記上部磁性体10の材料としても上記下
部磁性体2において例示したものが使用される。
【0026】ここで、以上の説明のように上記MRヘッ
ドにおいてMR素子6にセンス電流を供給するためのM
R前端リード電極3,MR後端リード電極4,バイアス
導体9に電流を供給するための一対のバイアスリード電
極5は上部磁性体10とともに基板1上に直接形成され
る。
【0027】上記MRヘッドでは、このような上部磁性
体10,MR前端リード電極3,MR後端リード電極
4,バイアスリード電極5が形成された面に絶縁膜が埋
め込まれて表面平坦化されており、これによりこれらリ
ード電極を厚膜化した場合でもこの上に形成される各構
成要素が良好な被着性を持って形成できるようになって
いる。したがって、品質劣化を生ずることなくリード電
極の厚膜化による抵抗値の低減が可能となり、これによ
り消費電力の削減が達成されることとなる。
【0028】また、リード電極が厚膜であると、電気抵
抗が低減するとともにコンタクトホールをエッチングに
て形成するに際してリード電極層までもがエッチングさ
れるといったオーバーエチングが生じても、リード電極
がほとんど失われて断線するといった事態が回避され
る。上記方法を採用するとこのような効果も得ることが
でき、歩留りの向上が望める。
【0029】このようなMRヘッドは以下のようにして
作製される。
【0030】すなわち、図3に示すようにAl2 3
TiC等よりなる非磁性基体1上に、Fe−Ni等の磁
性材料膜をスパッタ法あるいはメッキ法によって成膜
し、エッチングにて所定の形状に成形加工して下部磁性
体2を形成する。なお、ここでは下部磁性体2の膜厚
は、1.5〜2.5μmとした。
【0031】次いで、図4,図5に示すように下部磁性
体2と重ならない領域にCu等の導電性材料膜をパター
ンメッキ法により成膜してMR前端リード電極3,MR
後端リード電極4及び一対のバイアスリード電極5を形
成する。なお、ここではこれら電極の膜厚は、1.5〜
2.5μmとした。
【0032】そして、下部磁性体2,MRリード電極
3,4,バイアス電極5が形成された面に絶縁膜を埋め
込み表面平坦化する。表面平坦化は、例えば以下のよう
にして行う。
【0033】すなわち、図6に示すようにAl2 3
の絶縁性材料を下部磁性体2,MRリード電極3,4,
バイアスリード電極5が形成された形成面を覆う如く被
着形成してこれら下部磁性体2,MRリード電極3,
4,バイアスリード電極5の暑さ以上の膜厚で絶縁膜1
5を成膜する。なお、ここでは、絶縁膜の膜厚は、3〜
5μmとした。そして、図7に示すように該絶縁膜の表
面を機械研磨して下部磁性体2,MRリード電極3,
4,バイアスリード電極5を露出させる。なお、平坦化
した後の膜厚は、1〜2μmであった。その結果、下部
磁性体2,MRリード電極3,4,バイアスリード電極
5の間にのみこれらと膜厚を同じくして絶縁膜15が残
存し、表面が平坦な状態となる。
【0034】以上のようにして下部磁性体2,MRリー
ド電極3,4,バイアスリード電極5の形成面を平坦化
した後、図8に示すように平坦化された平坦面上にAl
2 3 等の絶縁性材料膜をスパッタ法により成膜して第
1の絶縁膜14aを形成する。このとき第1の絶縁膜1
4aは平坦面上であるので良好な被着性をもって形成さ
れる。
【0035】そして、上記第1の絶縁膜14a上に、磁
気抵抗効果を有するFe−Ni等のMR磁性薄膜をスパ
ッタ法あるいは蒸着法により成膜し、エッチングにてパ
ターニングする。
【0036】その結果、平面形状が長方形パターンをな
し、その一端縁が磁気記録媒体対接面に臨んでおり、且
つその長手方向がこの磁気記録媒体対接面に対して略直
交するMR素子6が形成される。
【0037】次に、図9に示すように、上記MR素子6
上にAl2 3 等の絶縁性材料膜をスパッタ法により覆
う如く成膜して第2の絶縁膜14bを形成する。
【0038】そして、図10に示すようにMR素子6の
後端部からバック側に積層される第2の絶縁膜14bを
エッチングによって除去してMR素子6の後端部を露出
させるとともに後工程で形成されるMR後端導体とMR
後端リード電極4を接続するためのコンタクトホール1
7とやはり後工程で形成されバイアス導体とバイアスリ
ード電極5を電気的に接続するコンタクトホールを形成
する。
【0039】次いで、図11に示すように上記第2の絶
縁膜14b上にTi,Cu,TiをTi/Cu/Tiの
順にスパッタ法にて被着形成して導体膜を成膜し、エッ
チングにて所定の形状にパターニングしてバイアス導体
9及びMR後端導体8を同時に形成する。
【0040】図12に、以上のようにして形成されたM
R素子6,MR後端導体8,バイアス導体9のパターン
を示す。このようにMR素子6は、平面形状が長方形パ
ターンをなし、その一端縁が磁気記録媒体対接面Cに臨
んでおり、且つその長手方向がこの磁気記録媒体対接面
に対して略直交するように形成される。またMR後端導
体8は、平面形状が幅狭の長方形状パターンとして形成
し、第2の絶縁膜14bが除去されたMR素子6の後端
部に一端が積層され、その長手方向が磁気記録媒体対接
面に対して直交方向となるように形成される。バイアス
導体9は、平面形状が幅狭の長方形状パターンとして上
記MR素子6を横切るように形成される。そして、MR
後端導体8の後端部及びバイアス導体9の両端部にはぞ
れぞれコンタクトホール17,16が形成され、これに
よりMR後端導体8とMR後端リード電極4、バイアス
導体9とバイアスリード電極5との電気的接続がなされ
る。
【0041】そして、図13に示すように、このように
形成されたMR後端導体6,バイアス導体9上にAl2
3 等の絶縁性材料をスパッタ法により覆う如く成膜し
て第3の絶縁膜14cを形成した後、図14に示すよう
にMR素子6の前端部に積層された第2の絶縁膜14b
及び第3の絶縁膜14cをエッチングによって除去す
る。
【0042】次いで、図15に示すように絶縁膜が除去
されたMR素子6の前端部,第3の絶縁膜14c上を覆
ってTi等の導電性材料をスパッタ法によって被着形成
して,MR前端導体7を形成する。さらに、MR前端導
体7上にFe−Ni等の磁性材料をスパッタ法あるいは
メッキ法によって被着形成して磁性材料膜を成膜し、エ
ッチングにて所定の形状に成形加工して上部磁性体10
を形成し、図1に示すMRヘッドが完成する。
【0043】このようにして作製されたMRヘッドは、
上部磁性体10,MR前端リード電極3,MR後端リー
ド電極4,バイアスリード電極5を形成した後、この形
成面に絶縁膜を埋め込んで表面平坦化するので、この上
に形成される各構成要素が良好な被着性を持って形成さ
れ、良好な性能を発揮することとなる。
【0044】なお、以上が本発明のMRヘッドの基本的
な構成であるが、上記MRヘッドは、記録用となるイン
ダクティブヘッドを積層し、複合ヘッド構成としてもよ
い。
【0045】すなわち、上記MRヘッド上にインダクテ
ィブヘッドが積層された複合ヘッドは、図16に示すよ
うにMR素子6をシールドする上部磁性体10を、閉磁
路を構成する一方の薄膜磁気コアとし、この薄膜磁気コ
アに対向して積層される他方の薄膜磁気コア18とによ
って磁気記録媒体対接面に臨んでその前方端部間に記録
用ギャップgを構成するようになっている。すなわち、
MR素子6をシールドする上層の薄膜磁気コアに対向し
て積層される薄膜磁気コア18は、上記磁気記録媒体対
接面に臨む前方端部でシールドとして機能する薄膜磁気
コア10側に屈曲され、その間隙が狭くなされた対向部
分に記録用磁気ギャップgを構成するようになってい
る。
【0046】そして、上記一対の薄膜磁気コア10,1
8の接続部である磁気的結合部には、この磁気的結合部
を取り囲むようにしてスパイラル状のヘッド巻線19が
設けられている。ヘッド巻線19は、上記閉磁路を構成
する薄膜磁気コアとの絶縁性を確保するために、絶縁膜
20によって埋め込まれるようになっている。上記MR
ヘッドは、このようなインダクティブヘッドを積層して
複合構造とすることにより、消費電力が少なく、良好な
性能を発揮する記録再生用ヘッドとなる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、基板上に下部磁性体,MRリード電極,
バイアスリード電極を直接形成した後、この形成面に絶
縁膜を埋め込むことで表面平坦化し、この平坦化された
面上にMR素子,バイアス導体,MR素子導体,上部磁
性体を間に絶縁膜を介して形成するので、絶縁不良等の
品質劣化を生ずることなくMRリード電極,バイアスリ
ード電極の厚膜化による電気抵抗の低減を図ることがで
きる。
【0048】したがって、本発明によれば消費電力が少
なく、良好な性能を発揮する磁気抵抗効果型磁気ヘッド
を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの一構成例
を示す概略断面図である。
【図2】上記磁気抵抗効果型磁気ヘッドの平面図であ
る。
【図3】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のうち、
下部磁性体形成工程を示す概略断面図である。
【図4】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のうち、
リード電極形成工程を示す概略断面図である。
【図5】上記リード電極形成工程を示す平面図である。
【図6】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のうち、
絶縁膜埋め込み工程を示す概略断面図である。
【図7】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のうち、
表面平坦化工程を示す概略断面図である。
【図8】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のうち、
第1の絶縁膜,MR素子形成工程を示す概略断面図であ
る。
【図9】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のうち、
第2の絶縁膜形成工程を示す概略断面図である。
【図10】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のう
ち、第2の絶縁膜エッチング工程およびコンタクトホー
ル形成工程を示す概略断面図である。
【図11】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のう
ち、バイアス導体,MR後端導体形成工程を示す概略断
面図である。
【図12】形成されたMR素子,バイアス導体,MR後
端導体のパターンを示す平面図である。
【図13】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のう
ち、第3の絶縁膜形成工程を示す概略断面図である。
【図14】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のう
ち、第2の絶縁膜,第3の絶縁膜エッチング工程を示す
概略断面図である。
【図15】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造工程のう
ち、MR前端導体,上部磁性体形成工程を示す概略断面
図である。
【図16】本発明を適用した複合型ヘッドの一例を示す
概略断面図である。
【図17】従来の磁気抵抗型磁気ヘッドにおいて絶縁膜
の被着状態の一例を示す要部概略断面図である。
【図18】従来の磁気抵抗型磁気ヘッドにおいて絶縁膜
の被着状態の他の例を示す要部概略断面図である。
【符号の説明】
2 ・・・下部磁性体 3 ・・・MR前端リード電極 4 ・・・MR後端リード電極 5 ・・・バイアスリード電極 6 ・・・MR素子 7 ・・・MR前端導体 8 ・・・MR後端導体 9 ・・・バイアス導体 10・・・上部磁性体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に下部磁性体,磁気抵抗効果素
    子,前記磁気抵抗効果素子と接続される磁気抵抗効果素
    子導体,磁気抵抗効果素子導体に接続されるリード電
    極,バイアス導体,バイアス導体に接続されるリード電
    極,上部磁性体が積層されてなる磁気抵抗効果型磁気ヘ
    ッドにおいて、 基板上に下部磁性体,リード電極が形成され、この下部
    磁性体,リード電極が形成された形成面に絶縁膜が埋め
    込まれて該形成面が平坦化され、この平坦化された面上
    に磁気抵抗効果素子,バイアス導体,磁気抵抗効果素子
    導体,下部磁性体が間に絶縁膜を介して積層されてなる
    ことを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 基板上に下部磁性体を形成するとともに
    該下部磁性体と重ならない部分にリード電極を形成する
    工程と、 上記下部磁性体とリード電極上を被って絶縁膜を形成
    し、該絶縁膜を研磨加工して平坦化するとともに下部磁
    性体とリード電極を露出させる工程と、 上記下部磁性体上に第1の絶縁膜を形成し、該第1の絶
    縁膜上に磁気抵抗効果素子を形成する工程と、 上記磁気抵抗効果素子上に第2の絶縁膜を形成し、該第
    2の絶縁膜上に磁気抵抗効果素子導体及びバイアス導体
    を形成する工程と、 上記磁気抵抗効果素子導体及びバイアス導体形成面上に
    第3の絶縁膜を形成し、該第3の絶縁膜上に上部磁性体
    を形成する工程よりなる磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製
    造方法。
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