JP3297602B2 - 板圧延における蛇行制御方法 - Google Patents

板圧延における蛇行制御方法

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JP3297602B2 JP19771896A JP19771896A JP3297602B2 JP 3297602 B2 JP3297602 B2 JP 3297602B2 JP 19771896 A JP19771896 A JP 19771896A JP 19771896 A JP19771896 A JP 19771896A JP 3297602 B2 JP3297602 B2 JP 3297602B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材のタンデム圧
延において、圧延中の圧延材料の安定した通板性を確保
するための圧延機制御技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】板材のタンデム圧延は、高精度な薄板を
大量生産できるプロセスであり、タンデム圧延機列を構
成する各圧延機間で圧延材に張力を作用させることがで
きるため、非常に安定した圧延操業が可能である。圧延
材に張力を作用させた場合、例えば、作業側と駆動側の
圧下装置の設定値(以下では圧下レベリングと略称す
る)の差に、ある程度の最適値からの偏差が存在して
も、それがそのまま左右の伸び率差になるのではなく、
張力の再配分によって伸び率の左右差が抑制されるた
め、通板事故に直結することは少ない。
【0003】しかしながら、圧延材の先端および後端に
ついては、前方あるいは後方張力を作用させることがで
きないので、張力による上記安定化作用が半減し、通板
事故を生じやすくなる。特に、後端通過時には尻絞りと
いう通板事故が発生することが多く、蛇行制御あるいは
尻絞り制御と呼ばれる圧下制御方法が従来から実施され
ている。なお、以下の説明では、多くの場合、作業側,
駆動側のことを「左,右」という表現で簡略表現する。
したがって、例えば「圧下設定値の左右差」とは、圧下
設定値の作業側と駆動側間の差を意味する。また、本発
明では圧延材がミルセンターから幅方向にずれて通過す
ることを「蛇行」と呼ぶものとする。
【0004】尻絞りは、圧延材後端近傍における作業側
と駆動側の伸び差率に起因する材料の蛇行が主原因と考
えられており、尻絞りの現象が現れ始める時点、すなわ
ち圧延材の後端が直前の圧延機から出た時点から、当該
圧延機の圧下設定値の左右差の制御すなわちレベリング
制御を実施するというのが、従来の蛇行制御方法であ
る。このときの検出端としては、当該圧延機の圧延荷重
の左右差や蛇行センサーによる板のオフセンター量の検
出信号などが用いられる。
【0005】例えば、特開昭59−191510号公報
には、圧延機入側の蛇行検出器によって圧延材の蛇行量
を検出して圧下レベリング制御を実施する技術が開示さ
れている。この技術の場合も、蛇行量そのものは、タン
デム圧延中には上述したように圧延材に作用する張力に
よって大きな変化を示すことがほとんどないため、実際
に有意な圧下レベリング制御を実施できるのは、圧延材
後端が直前の圧延機を出た時点以降になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の蛇
行制御方法は、圧延材後端が直前の圧延機から出た時点
から制御が開始されるため、実質的な制御の動作時間が
短く、尻絞り防止に間に合わない場合がある。また、当
該圧延機の圧下レベリングに最適値からの偏差があった
場合には、圧延材の後端が直前の圧延機を出た時点で、
それまで作用していた後方張力がなくなり、張力の左右
差による補償効果がなくなるため急激な蛇行が始まるこ
とになり、その現象が現れてから圧下レベリング制御を
始めたのでは、手遅れになる場合が多い。
【0007】本発明は、圧延材の上述の尻絞りや急激な
蛇行を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、圧延材後端
が直前の圧延機を出た時点から制御を開始するのではな
く、圧延材後端に達する前の定常圧延状態で、タンデム
圧延機列の各圧延機の圧下レベリングを最適な状態にし
ておく。
【0009】これを実現する本発明の第1の要旨は、複
数の圧延機で連続的かつ同時に板材をタンデム圧延する
に際し、圧延中に各圧延機のロール周速,作業側および
駆動側の圧下設定値ならびに各圧延機間に設置した圧延
材張力測定装置の作業側および駆動側の検出値を同時点
にサンプリングし、これらのデータに基づいて、圧延材
に作用している各圧延機間の張力の左右差を推定し、該
張力の左右差が零となるように、タンデム圧延の定常時
の方程式系を用いて各圧延機の圧下設定値左右差の操作
量を求め、これに基づいて各圧延機の圧下設定値の左右
差を制御することを特徴とする板圧延における蛇行制御
方法であり、第二の要旨は、複数の圧延機で連続的かつ
同時に板材をタンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延
機のロール周速,作業側および駆動側の圧下設定値およ
び圧延荷重、ならびに各圧延機間に設置した圧延材張力
測定装置の作業側および駆動側の検出値を同時点にサン
プリングし、これらのデータに基づいて、圧延材に作用
している各圧延機間の張力の左右差を推定し、該張力の
左右差が零となるように、タンデム圧延の定常時の方程
式系を用いて各圧延機の圧下設定値左右差の操作量を求
め、これに基づいて各圧延機の圧下設定値の左右差を制
御することを特徴とする板圧延における蛇行制御方法で
あり、第三の要旨は、複数の圧延機で連続的かつ同時に
板材をタンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロ
ール周速,作業側および駆動側の圧下設定値ならびに各
圧延機間に設置した圧延材張力測定装置の作業側および
駆動側の検出値を同時点にサンプリングし、さらに、上
記データ採取時点と実質同時点のタンデム圧延機列入側
および出側および各圧延機間の内の計3箇所以上におい
て板厚を板幅方向に2点以上測定し、これらのデータに
基づいて、圧延材に作用している各圧延機間の張力の左
右差を推定し、該張力の左右差が零となるように、タン
デム圧延の定常時の方程式系を用いて各圧延機の圧下設
定値左右差の操作量を求め、これに基づいて各圧延機の
圧下設定値の左右差を制御することを特徴とする板圧延
における蛇行制御方法であり、第四の要旨は、複数の圧
R>延機で連続的かつ同時に板材をタンデム圧延するに際
し、圧延中に各圧延機のロール周速,作業側および駆動
側の圧下設定値および圧延荷重、ならびに各圧延機間に
設置した圧延材張力測定装置の作業側および駆動側の検
出値を同時点にサンプリングし、さらに、上記データ採
取時点と実質同時点のタンデム圧延機列入側および出側
の板厚を板幅方向に2点以上測定し、これらのデータに
基づいて、圧延材に作用している各圧延機間の張力の左
右差を推定し、該張力の左右差が零となるように、タン
デム圧延の定常時の方程式系を用いて各圧延機の圧下設
定値左右差の操作量を求め、これに基づいて各圧延機の
圧下設定値の左右差を制御することを特徴とする板圧延
における蛇行制御方法であり、第五の要旨は、複数の圧
延機で連続的かつ同時に板材をタンデム圧延するに際
し、圧延中に各圧延機のロール周速,作業側および駆動
側の圧下設定値および圧延荷重、ならびに各圧延機間に
設置した圧延材張力測定装置の作業側および駆動側の検
出値を同時点にサンプリングし、さらに、上記データ採
取時点と実質同時点のタンデム圧延機列入側および/ま
たは出側の圧延材温度を板幅方向に2点以上測定し、こ
れらのデータに基づいて、圧延材に作用している各圧延
機間の張力の左右差を推定し、該張力の左右差が零とな
るように、タンデム圧延の定常時の方程式系を用いて各
圧延機の圧下設定値左右差の操作量を求め、これに基づ
いて各圧延機の圧下設定値の左右差を制御することを特
徴とする板圧延における蛇行制御方法であり、第六の要
旨は、複数の圧延機で連続的かつ同時に板材をタンデム
圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロール周速,作業
側および駆動側の圧下設定値および圧延荷重、ならびに
各圧延機間に設置した圧延材張力測定装置の作業側およ
び駆動側の検出値を同時点にサンプリングし、さらに、
上記データ採取時点と実質同時点のタンデム圧延機列入
側および出側の板厚を板幅方向に2点以上、および、タ
ンデム圧延機列入側および/または出側の圧延材温度を
板幅方向に2点以上測定し、これらのデータに基づい
て、圧延材に作用している各圧延機間の張力の左右差を
推定し、該張力の左右差が零となるように、タンデム圧
延の定常時の方程式系を用いて各圧延機の圧下設定値左
右差の操作量を求め、これに基づいて各圧延機の圧下設
定値の左右差を制御することを特徴とする板圧延におけ
る蛇行制御方法であり、第七の要旨は、圧延材と接触し
かつ圧延機のロール軸線に平行なロール軸に回動自在に
支持されたロールと、該ロールに負荷される鉛直方向の
力を作業側および駆動側それぞれ独立に検出可能な荷重
測定器とを備えた圧延材張力測定装置により、作業側お
よび駆動側の検出値をサンプリングするとともに、該圧
延材張力測定装置の張力測定用ロールに圧延材から作用
するスラスト力を検出もしくは推定し、該スラスト力に
よる該圧延材張力測定装置の検出値の誤差を修正するこ
とを特徴とする上記第一〜第六の要旨に示す板圧延にお
ける蛇行制御方法であり、第八の要旨は、圧延材に作用
している各圧延機間の張力の左右差を推定するに際し、
併せて第1圧延機入側の板厚の左右差および各圧延機に
おける変形抵抗の左右差を推定し、該張力の左右差およ
び各圧延機出側の圧延材速度の左右差が零となるよう
に、該第1圧延機入側の板厚の左右差および該変形抵抗
の左右差に基づきタンデム圧延の定常時の方程式系を用
いて各圧延機の圧下設定値左右差の操作量を求め、これ
に基づいて各圧延機の圧下設定値の左右差を制御するこ
とを特徴とした、上記第一〜第七の要旨に示す板圧延に
おける蛇行制御方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】圧延材の後端が直前の圧延機を出
たことによって起きる最も大きな変化は、言うまでもな
く後方張力がなくなることである。したがって、この時
から急激な蛇行が始まるのであれば、それは当該圧延機
の圧下レベリングが最適値からずれていたにもかかわら
ず、これによる張力差が後方張力すなわち圧延機入側の
張力の左右差によって補償されていたためである。この
ことから、圧延材後端に達する前の定常圧延状態の間
に、各圧延機間の張力の左右差をできるだけ零に近づけ
ておくのが、尻絞りの発生防止の決め手になるものと考
えられる。このためには、各圧延機間の圧延材に作用す
る張力の左右差を検出あるいは推定し、これを零に近づ
ける操作を行えばよい。
【0011】しかしながら、タンデム圧延状態では、各
圧延機の圧下レベリング操作は、各圧延機間の張力分布
を通じて、全ての圧延機における圧延状態に影響をおよ
ぼすので、たとえ張力の左右差が一つの圧延機間のみに
存在した場合においても、圧下レベリング修正は一般に
全圧延機に対して行わなければならない。
【0012】したがって、本発明の第一の発明では、タ
ンデム圧延機列による定常圧延状態において、ロール周
速,作業側および駆動側の圧下設定値ならびに圧延機間
の圧延材張力測定装置による作業側および駆動側の張力
検出値のデータを同時点でサンプリングし、これらのデ
ータに基づいて、圧延材に作用している各圧延機間の張
力の左右差を推定し、該張力の左右差が零となるよう
に、各圧延機の圧下設定値の左右差すなわち圧下レベリ
ングを制御する。以下に詳細に説明する。
【0013】N基の圧延機から構成されるタンデム圧延
機列の第i圧延機出側板厚の左右差すなわち板ウェッジ
量hdfiは、圧下レベリングSdfi,単位幅あたりの圧延
荷重(以下線荷重と略称する)の幅方向分布の左右差す
なわち線荷重差pdfi、および、圧延材板幅中心とタン
デム圧延機列の幅方向中心すなわちミルセンターとの距
離を、作業側を正として表した材料オフセンター量xci
によって、次式で表現できる。
【0014】 hdfi =(b/aBi)Sdfi+Didfi+Eici (i=1〜N) ・・・
(1) ここで、bは圧延材の板幅、aBiは補強ロール圧下支持
点間距離、Eiは材料オフセンター量が板ウェッジにお
よぼす影響係数すなわち第一種平行剛性であり、Di
線荷重差pdfiが板ウェッジにおよぼす影響係数すなわ
ち第二種平行剛性である。また、添え字dfは左右差を表
し、作業側から駆動側の値を差し引いたものを表すもの
とする。式(1)は純粋に圧延機側の変形特性を表してい
るものであるが、式(1)中の線荷重差pdfiは、主として
圧延材側の条件に左右される圧延荷重式の左右差として
次式のように表現される。
【0015】 pdfi =pdfi[kdfi,hdf(i-1),hdfi,σdf(i-1),σdfi] (i=1〜N) ・・・(2) ここで、kdfiは圧延材の変形抵抗左右差、σdfiは第i
圧延機出側張力の左右差(以下張力の左右差を張力差と
略称する)であり、式(2)は圧延理論で与えられる圧延
荷重式〔例えば公知文献「板圧延の理論と実際」(社団法
人 日本鉄鋼協会編)第2章に開示されている式(2.97),
式(2.185)および式(2.196)〕の作業側と駆動側の差とし
て与えられる。
【0016】張力差σdfiを決める主要因は、各圧延機
における先進係数の左右差fdfiおよび後進係数の左右
差fbdfiであり、これらは圧延理論で与えられる先進係
数式〔例えば公知文献「板圧延の理論と実際」(社団法人
日本鉄鋼協会編)第2章に開示されている式(2.19)およ
び式(2.175)で計算される先進率fSに1を加算した式)
および後進係数式(例えば先進係数式に(出側板厚/入
側板厚)を乗じた式〕の左右差として与えられ、次式の
ような要因に左右されるものである。
【0017】 fdfi =fdfi[kdfi,hdf(i-1),hdfi,σdf(i-1),σdfi] (i=1〜N) ・・・(3) fbdfi =fbdfi[kdfi,hdf(i-1),hdfi,σdf(i-1),σdfi] (i=1〜N) ・・・(4) また、データサンプリング時は十分に定常圧延状態が実
現されているものと仮定すると、各圧延機間で新たな張
力変動が発生しないという条件より、次式を得る。
【0018】 VR(i+1)・fbdf(i+1)=VRi・fbdfi (i=1〜N−1) ・・・(5) ここで、VRiは第i圧延機のロール周速である。式(5)
のほか、タンデム圧延機列入側材料の座屈や水平面内で
の全体としての回転は通常生じないため、次式も成立す
る。
【0019】 fbdf1 =0 ・・・(6) 次に、圧延中に実測可能なデータとして圧延荷重がある
が、これは作業側および駆動側の補強ロール圧下支持点
位置にとりつけられた圧延荷重測定装置すなわちロード
セルによって検出される。そこで、第i圧延機のロード
セルによる圧延荷重測定値の左右差(以下圧延荷重差と
略称する)をPdfiとするとき、これは線荷重差pdfi
材料オフセンター量xciと次の関係を有する。
【0020】 Pdfi =[b2/(6aBi)]pdfi+(2/aBi)Pici +(aWi/aBi)Fdfi (i=1〜N) ・・・(7) ここで、Fdfiはロールベンディング力の左右差、aWi
は作業ロールの支点間距離であり、一般の操業ではF
dfi=0であるから、その場合、式(7)右辺第三項は省略
できる。
【0021】さらに、通常タンデム圧延機列の各圧延機
間には、圧延材の張力を検出するために圧延材張力測定
装置としてのロールが配置されている。これは、圧延材
と接触しかつ圧延機のロール軸線に平行なロール軸に回
動自在に支持されたロールと、該ロールに負荷される鉛
直方向の力を作業側および駆動側それぞれ独立に検出可
能な荷重測定器とを備えている。例えば、熱間タンデム
ミルの場合、各圧延機間にはルーパーロールが配置され
ており、このルーパーロールの左右支持部にロードセル
を配備し、圧延材をルーパーロールで押し上げる際の圧
延材からの反力すなわちルーパーロードセル荷重を検出
することによってルーパーロール位置における張力差の
計算が可能となる。但し、ルーパーロードセル荷重の左
右差Rdfiには、張力差σdfiの他に材料オフセンターの
影響も含まれ、次式のような関係式が成立する。
【0022】 Rdfi =[{b2/(6aLi)}σdfi+(2/aLi)σibxcLi] ×(sinθfi+sinθb(i+1))hi (i=1〜N−1) ・・・(8) ここで、Rdfiはルーパーロードセルに加わる鉛直方向
荷重の左右差(以下ルーパー荷重差と略称する)、aLi
はルーパーロール支点間距離、θfiおよびθb(i+1)はル
ーパーロールを境にして第i圧延機出側および第i+1
圧延機入側の板面が水平面となす角度(図2参照)、h
iおよびσiは第i圧延機出側の板厚および圧延機間張力
である。xcLiはルーパー位置における材料オフセンタ
ー量であり、近似的には第iおよび第i+1圧延機にお
ける材料オフセンター量xci,xc(i+1)の内挿式すなわ
ち次式で求めることができる。
【0023】 xcLi =βici+(1−βi)xc(i+1) ・・・(9) 蛇行の状況によっては、図3の(a)に示すように、ル
ーパーロール回転方向と圧延材の進行方向に相対差が生
じ、ルーパーロールと圧延材の接触部における相対滑り
に起因したルーパーロール軸方向の力すなわちスラスト
力Siが生じることがある。このスラスト力Siは、図3
の(b)に示す左ル−パ−荷重Rwiと右ル−パ−荷重R
diとの差すなわちルーパー荷重差Rdfiに影響するた
め、場合によっては、式(8)に無視し得ない誤差が生じ
ることも考えられる。
【0024】従って、その際は、まず、このスラスト力
iをルーパーロール支持機構にいわゆるスラスト力計
を設置し直接検出するか、もしくは、例えば前後の第i
および第i+1圧延機における材料オフセンター量
ci,xc(i+1)やルーパー荷重Rti(左右ロードセル検
出値の和)およびスラスト係数γを用いた次式で推定す
る。 Si=sgn(xc(i+1)−xci)γRti ここで、sgn(X)はXの符号を表す関数である。次
に、上記のように直接検出もしくは推定されたスラスト
力Sを考慮した次式を上記式(8)の代わりに用いるこ
とによって、ルーパー荷重差Rdfiのスラスト力に起因
した誤差を解消することが好ましい。
【0025】 Rdfi =[{b2/(6aLi)}σdfi+(2/aLi)σibxcLi] ×(sinθfi+sinθb(i+1))hi+(2/aLi)rLii (i=1〜N−1) ・・・(8') ここで、rLiはルーパーロール半径であり、スラスト力
iの符号は駆動側から作業側に向って圧延材からルー
パーロールに作用した場合を正としている。
【0026】冷間タンデムミルの場合は、ルーパーロー
ルの代わりにテンションロールを用いることになるが、
このテンションロールの左右支持部にロードセルを配置
し、圧延材をテンションロールで押し上げる際の荷重を
検出する事によってテンションロールの位置における張
力差の計算が可能となる。張力検出の基本原理はルーパ
ーロールの場合と同じてあり、式(8),(9)は同様に使用
できる。なお、これにおいて生じるスラスト力の影響も
上記と同様に考慮するのが望ましい。また、例えば電磁
相関式張力検出器のように、圧延材に生じる張力および
その左右差を直接、すなわち反力測定に依らず、検出可
能な測定装置もあるが、その場合は式(8),式(9)を省略
し、直接測定された張力差σdfiの測定値をそのまま式
(1)〜式(7)の方程式系に用いればよい。
【0027】すなわち、式(8),(9)はルーパー荷重差測
定値Rdfiから張力差σdfiを求めることのみを目的とす
る式であり、以下では、圧延機間の圧延材張力測定装置
の検出値の左右差としてルーパー荷重差Rdfiが得られ
る場合を例に説明するが、張力差σdfiを直接測定でき
る場合でも同様に成立する。
【0028】本発明で用いる圧延材張力測定装置とは、
前述のように、タンデム圧延機間に圧延材の張力を検出
するために設けられたルーパーロールあるいはテンショ
ンロールのロードセルにより、圧延材からの鉛直方向の
反力すなわち荷重を検出して関接的に張力を測定するも
の、および電磁相関式張力検出器のように、直接張力を
検出する装置を含んでおり、圧延材張力測定装置の検出
値とは、これらの荷重,張力等の検出値をいう。また、
上記以外の形式の圧延材張力装置においても、その検出
値の左右差と張力差σdfiを関係づける式(8)に相当する
方程式が得られる場合には、該検出値を用いてよい。
【0029】さて、本発明は以上の式(1)〜(9)を利用し
て、各圧延機間の張力差を求め、これを零にするような
圧下制御を行うものであるが、このため、まず、ある測
定時点の圧延状態(以下現状と略称する)の把握を行わ
なければならない。
【0030】上記の方程式系に含まれる変数のうち、圧
下レベリングSdfi,圧延機寸法aBi,aWi,板幅b,
ロール周速VRi,圧延荷重Pi,圧延荷重差Pdfi,ロー
ルベンディング力の左右差Fdfi,ルーパー荷重差
dfi,ルーパーロールの支点間距離aLi,圧延板面が
水平面となす角度θfiおよびθbi,出側板厚hi,圧延
機間張力σi,内挿式の係数βi,第一種平行剛性Ei
よび第二種平行剛性Diは、既知量か、測定可能あるい
は設定計算等で推定可能な量であり、これらの変数を除
外した未知数を列挙すると次のようになる。
【0031】 Pdfi(i=1〜N),hdfi(i=0〜N),pdfi(i=1〜N), xci(i=1〜N),fdfi(i=1〜N),fbdfi(i=1〜N), kdfi(i=1〜N),σdfi(i=0〜N) ・・・(10) 式(10)の中のPdfi(i=1〜N)は一般に計測可能な
量であるが、トータル荷重Piに比べるとその絶体値は
小さく、信頼できるデータを得るには十分な精度検討が
必要なため、ここではまず未知数として取り扱う。ま
た、ルーパー位置における材料オフセンター量x
cLiは、式(9)を式(8)に代入することで簡単に消去され
るため、未知数としては取り扱わない。同時に後述する
方程式系には式(9)は含めないものとする。
【0032】上記式(10)に示す変数を全て未知数とした
場合、8N+2個の未知数が存在することになる。これ
に対して、式(1)〜(8)の方程式の数は7N−1個である
から、未知数をN+3個分減らさなければ、タンデム圧
延の蛇行に関する現状把握を行うことはできない。した
がって、式(10)の未知数の内、少なくともN+3個の値
は、測定するか、別の方法で推定する必要があり、この
選択の方法によって種々の実施態様が考えられる。
【0033】しかしながら、少なくともロール周速,圧
下設定値の左右差およびルーパー荷重の左右差は、同時
点のデータを一斉に測定する必要があり、このため圧延
中の作業側および駆動側の圧下設定値,ロール周速,各
圧延機間に設置した圧延材張力測定装置の作業側および
駆動側の検出値のデータの同時点サンプリングは、本発
明の必須要件となる。
【0034】本発明のように定常圧延時の測定値から張
力差を求め、圧下レベリング操作を行う方法として特開
平06−218412号公報が開示されているが、この
方法は作業側および駆動側の圧延機間の張力検出値を必
須要件としない点で本発明とは異なる。この相違は、特
開平06−218412号公報が開示している方法で
は、上述した本発明の方程式系に対して、各圧延機前後
のマスフロー一定条件を表すN個の方程式(11)が追加さ
れていることに由来すると考えられる。
【0035】 hdf(i-1)bi+fbdfi(i-1)=hdfii+fdfii (i=1〜N) ・・・(11) ここで、fi,fbiは第i圧延機における先進係数,後
進係数である。
【0036】ところが、圧延理論面での詳細な検討の結
果、上記の各圧延機前後のマスフロー一定条件式(11)
は、本来、先進係数および後進係数の左右差を求める式
(3),(4)に含まれることが判明した。換言すれば式
(3),(4)として、合理性のある式を用いれば、式(11)は
自動的に満足されることを意味している。
【0037】例えば、第i圧延機における先進率をfsi
とし、次式で求められるとする。
【0038】 fsi =fsi[ki,h(i-1),hi,σ(i-1),σi] ここで、kiは第i圧延機における変形抵抗、hiは出側
板厚、σiは出側張力を表す。先進係数fi,後進係数f
biは、上記先進率式を用いた次の式で求められる。
【0039】 fi=1+fsi[ki,h(i-1),hi,σ(i-1),σi] fbi=(hi/h(i-1))fi=(hi/h(i-1)){1+f
si[ki,h(i-1),hi,σ(i-1),σi]} 先進係数fi,後進係数fbiの左右差は、上記式中の各
変数に関する一階の偏微分項と各変数の左右差項の積の
和で、次のように近似される。
【0040】 fdfi≒(∂fsi/∂ki)kdfi+(∂fsi/∂h(i-1))hdf(i-1) +(∂fsi/∂hi)hdfi+(∂fsi/∂σ(i-1)df(i-1) +(∂fsi/∂σidfi (i=1〜N) ・・・(3') fbdfi≒(hi/h(i-1))〔(∂fsi/∂ki)kdfi +[(∂fsi/∂h(i-1))−{(1+fsi)/h(i-1)}]hdf(i-1) +[(∂fsi/∂hi)+{(1+fsi)/hi}]hdfi +(∂fsi/∂σ(i-1)df(i-1)+(∂fsi/∂σidfi〕 (i=1〜N) ・・・(4') 上式で得られる先進係数,後進係数の左右差fdfi,f
bdfiは、式(11)を恒等的に満たす。すなわち、式(3),
(4)を正当に表現すれば、式(11)は新たに追加されるべ
き方程式ではないことがわかる。このことは、式(11)が
式(3),(4)とは別に(独立に)存在することを前提に構
築された、特開平6−218412号公報に開示の方法
では、方程式数に対して未知数の個数が不当に大きくな
る。換言すれば、必須要件としての測定項目が不足する
ため、十分な蛇行制御精度が得られないことがわかる。
【0041】これに対し本発明では、制御の指針となる
各圧延機間の張力差を反映した圧延材張力測定装置の検
出値の左右差を用いることによって、特開平6−218
412号公報に開示の方法では実現し得ない高い蛇行制
御精度を得ることが可能である。
【0042】本願の第二発明は、第一の発明に対して、
現状把握のために圧延荷重差Pdfiのデータがある程度
信頼できる場合の実施形態に相当し、ロール周速,圧下
設定値,ルーパー荷重差とともに圧延荷重も左右差を含
めて同時点データを採取することを前提としている。こ
の場合は、未知数が7N+2個、方程式の数が7N−1
個であるから、Pdfiを除した未知数[式(10)]の内、
少なくとも3個は測定値または推定値を採用しなければ
ならない。この3個以上の変数の選び方によって種々の
実施態様が考えられるが、Pdfiを未知数とする場合に
比べて利用可能なデータが多くなり、計測あるいは推定
しなければならないデータは少くなり、さらに、同じ計
測データを得た場合でも既知量が多い場合には、最小自
乗解の精度が上がるため、制御の収束性が高くなる。
【0043】このように、同時点の測定値に基づき、式
(1)〜式(8)の方程式系を解くことで現状の未知数の解
(以下現状解と略称する),現状の把握が可能となる。
【0044】次に、方程式の個数が未知数の個数と同数
以上となり、現状の把握が可能となった場合について、
各圧延機間の張力差を零とするための圧下レベリング
(以下最適圧下レベリングと略称する)操作量を求める
方法を説明する。
【0045】現状解として得られた(もしくは直接測定
された)張力差σdfiは一般には零ではないので、目標
は各圧延機間の張力差を零とすること、すなわち次式を
満たすことである。
【0046】 σdfi=0 (i=0〜N) ・・・(1
2) しかしながら、この条件を満たすためには、式に示す各
圧延機における先進係数および後進係数の左右差が零と
する条件を同時に満たす必要がある。
【0047】 fdfi =0 (i=1〜N) fbdfi=0 (i=1〜N) ・・・(13) 式(13)の条件が必要な理由は次のように説明される。各
圧延機間の張力差σdfiは、圧延機間において長さの左
右差が生じた圧延材を引張る(張力を負荷する)ことで
発生するものと考えられる。したがって、張力差を零と
するには、圧延機間の圧延材長さの左右差を生じさせな
いために、圧延材速度の左右差を示す先進係数および後
進係数の左右差fdfiおよびfbdfiを同時に零とする条
件すなわち式(13)が必須であることがわかる。
【0048】条件式(12),(13)の個数は3N+1個ある
が、式(5),(6)より、先進係数の左右差fdfi=0(i
=1〜N)を満たす場合、後進係数の左右差fbdfi=0
(i=1〜N)は恒等的に満たされるため、実質的な条
件式の数は2N+1個である。すなわち、張力差σdfi
を零とするためには、上述した式(1)〜(8)の現状把握の
ための方程式系に、σdfi=0(i=0〜N),fdfi
0(i=1〜N)の2N+1個の条件を追加し、新たに
圧下レベリング量Sdfi(i=1〜N)を未知数として
最適圧下レベリング操作量を求めるための方程式系を構
成し、解けばよいこととなる。
【0049】但し、その際に、張力差を零とするために
圧下レベリングを現状から修正変更することで、現状の
把握のための方程式系で測定もしくは推定により既知で
あるとした諸量の一部は少なからず変化するため、新た
に未知数として取り扱わなければならないこと、またこ
れとは逆に、現状の把握の際に未知量であり、方程式系
を解くことで値が得られた現状解の一部は圧下レベリン
グを修正してもほとんど変化しない、すなわち最適圧下
レベリングの修正量計算のための方程式系においては既
知量となることに注意する必要がある。
【0050】本発明では、第4および第6発明を適用し
た場合に新たに未知数として取り扱うべき変数の個数が
最も多く、 Sdfi(i=1〜N),Pdfi(i=1〜N),R
dfi(i=1〜N−1),hdfN の計3N個が新たな未知数となる。これに対し、現状解
の内、圧下レベリングを修正してもほとんど変化しない
と考えられる変数は、主として圧延材の温度,材質の左
右差に起因すると考えられる変形抵抗の左右差k
dfi(i=1〜N)と、タンデム圧延機列入側の板ウェ
ッジhdf0、および定常圧延中には比較的安定と考えら
れる各圧延機における材料オフセンター量xci(i=1
〜N)であり、kdfiに推定値を用いる、すなわち既知
量とした場合、を除いても、少なくともN+1個の変数
が新たに既知量となる。
【0051】したがって、現状の把握における未知数の
個数に比べ、最も多い場合で新たに2N−1個の未知数
が増えることになる。しかしながら、現状の把握に用い
た方程式系に比ベ、最適圧下レベリング操作量を求める
ための方程式系では方程式の数は2N+1個増えてお
り、最大2N−1個の未知数が増えても、現状の把握の
計算が可能である限り、タンデム圧延の定常時の方程式
系を用いて最適圧下レベリング操作量が求められる。
【0052】以下に、具体的な最適圧下レベリング操作
量を求めるための手順を、一例として示す。
【0053】前述のように、最適圧下レベリング操作の
ための条件σdfi=0(i=0〜N),fdfi=0(i=
1〜N)を、式(3)〜(6)に代入すると、次式が得られ
る。
【0054】 0=fdfi[kdfi,hdf(i-1),hdfi,0,0] (i=1〜N) ・・・(3") 0=fbdfi[kdfi,hdf(i-1),hdfi,0,0] (i=1〜N) ・・・(4") 上記式(3"),(4")を用いれば、第i圧延機の入側板ウェ
ッジhdf(i-1)と出側板ウェッジhdfiの関係を表す次の
方程式(14)が少なくともN個得られる。
【0055】 hdfi=F[hdf(i-1)] (i=1〜N) ・・・(14) ここで、第1圧延機入側の板ウェッジhdf0は圧下レベ
リング操作によっては変化しないため、前述した現状把
握で得られた値のままである。したがって、この第1圧
延機入側の板ウェッジの現状解(もしくは測定値)h
df0*を基に、式(14)を第1圧延機から順次適用すれ
ば、最適レベリング操作時の各圧延機出側の目標板ウェ
ッジhdfi*が求められる。この目標板ウェッジhdfi
を、式(2)に代入して目標線荷重差pdfi*を算出し、目
標板ウェッジおよび目標線荷重差を式(1)に代入するこ
とで、次式に示すように、張力の左右差を零とするため
の圧下レベリング解Sdfi*が得られることとなる。
【0056】 Sdfi*=(aBi/b)(hdfi*−Didfi*−Eici*) (i=1〜N) ・・・(15) 目標線荷重差pdfi*を算出する際に用いる変形抵抗の
左右差kdfiは、現状解として得られた値を用いる。ま
た、式(15)中の各圧延機における材料オフセンター量の
目標値はxci*、最適圧下レベリング操作が実現される
場合は圧延材は直進することになるので、全ての圧延機
で同一の値、例えば、零、もしくは現状の把握で得られ
た第1圧延機における材料オフセンター量を与えればよ
い。
【0057】最適圧下レベリング操作量ΔSdfiは、最
初に測定されていた値をSdfiとすると、次式で計算さ
れる。
【0058】 ΔSdfi =Sdfi*−Sdfi (i=1〜N) ・・・(16) 上記のように、現状把握が可能であれば、現状解として
得られた値をもとに最適圧下レベリング操作が行える。
なお、ここで算出したΔSdfiは、張力の左右差を零に
する理論解を求めたものであり、実際の制御に際しては
ΔSdfiを操作基本量として、これにチューニングファ
クターを乗じた値を実際の圧下レベリング操作量とする
などの、測定値や理論モデルの誤差に起因した過剰操作
やこれに伴う制御の不安定化を防止するための制御の常
套手段を採用することはいうまでもない。ただし、本制
御は定常圧延状態における各圧延機の圧延状況に相互依
存しており、制御のサイクルタイムは操作後新たな定常
状態に落ち着くまでの時間、少なくともタンデム圧延機
列の第1圧延機から最終圧延機まで材料が移送される時
間より長くする方が好ましい。
【0059】本願の第三の発明は、変形抵抗の左右差が
ほとんど無視できる場合、例えば冷間圧延などに好適で
ある。すなわちこの場合には、kdfi=0(i=1〜
N)とし、タンデム圧延機列入側および出側および各圧
延機間の内の計3箇所以上における板ウェッジの計測を
実施すれば、残る未知数は7N−1個となり、式(1)〜
(8)を解くことによって全ての未知数の値が求まり、蛇
行に関する現状把握が可能となり、上述したように最適
圧下レベリング操作が行える。
【0060】本願の第四発明は、圧延素材の組織等の幅
方向の非対称性により変形抵抗の左右差が無視し得ない
場合を想定したもので、この場合変形抵抗の左右差k
dfiは必ずしも零ではなくなる。圧延荷重差Pdfi(i=
1〜N)を未知数とすると、前述したように未知数の個
数が方程式の個数よりN+3個多くなるため、十分な精
度検討,対策を行った上で、圧延荷重差Pdfi(i=1
〜N)を測定するものとする。この時点で、未知数が方
程式に対して3個多いこととなる。
【0061】そこで、タンデム圧延機列入側,出側の板
厚を板幅方向に2点以上測定し、タンデム圧延機列入り
出側の板ウェッジ量hdf0,hdfNを求める。また、圧延
素材の組織等の幅方向の非対称性により生じた変形抵抗
の左右差は、各圧延機毎に強い相関性を有すると考えら
れるため、1つ以上の圧延機における変形抵抗の左右差
dfjを、未知数とする他の圧延機における変形抵抗の
左右差kdfk(k≠j)から内挿等の計算により推定す
る。これにより未知数が2個(入り出側の板ウェッジ)
減り、方程式(変形抵抗の左右差に関する内挿式等)が
1つ以上増えるため、方程式数が未知数の個数に対し同
数以上となり、唯一解もしくは最小自乗近似解として現
状解が得られ、最適圧下レベリング操作が可能となる。
【0062】本願の第五および第六の発明は、圧延材の
幅方向温度分布が左右非対称となる場合、例えば熱間圧
延などの場合に好適である。この場合も変形抵抗の左右
差kdfiは必ずしも零ではなくなる。そこで、タンデム
圧延機列入側および出側のすくなくとも1箇所において
圧延材の温度を板幅方向に2点以上測定し、この圧延材
温度分布のデータに基づいて各圧延機に圧延材が達した
時点の圧延材の板幅方向温度分布の推定を3つ以上の圧
延機について実施し、この推定温度分布と変形抵抗式、
例えば志田の式を用いて、変形抵抗の左右差kdfiの推
定計算式を3つ以上得る。次いでこれと同時点で測定し
た圧下設定値および圧延荷重の左右差,ロール周速、お
よび、圧延材張力測定装置の作業側および駆動側の反力
検出値に基づきタンデム圧延の定常時の方程式系を解く
ことで、現状解が得られ、最適圧下レベリング操作が可
能となる。
【0063】本願の第六の発明では、第五の発明に加え
てタンデム圧延機列入側,出側の板ウェッジ量を測定す
ることにより未知数の数を更に少なくでき、最小自乗近
似計算を用いてより高精度な現状解の計算と最適圧下レ
ベリング操作が可能となる。図4は、この第6の発明を
7個の圧延機で構成される熱間タンデムミルに適用する
場合の、圧延機および各種検出器の配置列を示す。この
例では、第1〜第7圧延機2a〜2gにおけるロール周
速VRiをワークロール回転数計6a〜6gの測定値か
ら、圧下設定値Sdfiを圧下位置センサー5a〜5gの
検出値から、圧延荷重Piおよび圧延荷重差Pdfiをロー
ドセル8a〜8gの左右検出値から、各圧延機間のルー
パー荷重差Rdfiをルーパーロール3a〜3fの左右支
持点に設置したロードセル7a〜7fの検出値から、タ
ンデム圧延機列入側,出側の板ウェッジhdf0,hdfN
板厚分布測定装置9a,9bの検出値から、圧延材温度
の左右差を放射温度計による幅方向温度分布測定器10
a,10bの検出値から求め、上述した方法で最適圧下
レベリング操作基本量ΔSdfiを計算し、チューニング
ファクターを乗じた上で圧下レベリング設定装置4a〜
4gに指令値として出力している。
【0064】なお、上記説明では未知数として取り扱っ
ていたものに測定値,推定値あるいは推定式を採用し、
既知量として、もしくは新たに加わる方程式として取り
扱っても本発明の趣旨は変わらない。
【0065】図1には、本発明の蛇行制御方法のアルゴ
リズムの概要を示している。測定値としては、圧下設定
値の左右差,ロール周速および圧延材張力測定装置の反
力検出値の左右差が必須データであり、必要に応じて圧
延荷重の左右差,タンデム圧延機列入り出側板ウェッジ
量,圧延機間の板厚ウェッジ量,変形抵抗の左右差,ル
ーパーロールに作用するスラスト力が、測定値,推定値
あるいは推定式として取り扱われ(ステップ1,2)、
定常圧延時の方程式系を解き(ステップ3)、現状の解
として、張力の左右差,変形抵抗の左右差,板ウェッジ
量,材料オフセンター量等が得られる。
【0066】次に、張力の左右差と先進係数の左右差を
零とおき、圧下設定値の左右差および圧延機間の張力測
定装置の出力の左右差を新たな未知数として再び定常圧
延時の方程式系を解き、圧下レベリングの目標値を求め
(ステップ4)、これにチューニングファクターを乗じ
た値を圧下レベリングの制御出力とする(ステップ5,
6)。
【0067】図5は、具体的な最適圧下レベリングの目
標値を求める手順(図1のステップ3〜6)の内容の具
体例を示したフローであり、現状解として得られた諸量
の内、変形抵抗の左右差,第1圧延機入側の板ウェッジ
量および第1圧延機における材料オフセンター量に基づ
き、まず、各圧延機出側の目標板ウェッジ量を求め(ス
テップ12)、次いで、これを実現した際に生じる線荷
重の左右差をもとめ(ステップ13)、該目標板ウェッ
ジ量および該線荷重の左右差に基づき圧下レベリングの
目標値を求める(ステップ14)ものである。
【0068】図1のアルゴリズムのうち、圧延機間の張
力差σdfiを求める手続きは、制御出力を求めるには必
ずしも必要ではないが、現状を把握して圧下レベリング
修正が必要かどうかを判断する場合や、計算そのものの
合理性を確かめる場合などには、指標として必要とな
る。以下、実施例に即して詳細に説明する。
【0069】
【実施例】
−実施例1− タンデム冷間圧延機列による圧延において、定常圧延中
の圧下レベリングSdfi(i=1〜N),圧延機列の入
り出側および各圧延機間のテンションロールの反力の左
右差Rdfi(i=0〜N)およびロール周速VRi(i=
1〜N)の同時点データと、これとほぼ同時点の圧延機
列入側,出側の板ウェッジhdf0,hdfNを測定した。こ
れらのデータを得た上で、冷間圧延であることを考慮し
て各圧延機における変形抵抗の左右差kdfi=0(i=
1〜N)と仮定することにより、変数〔式(10)〕の内の
未知数の数は7N個となる。これに対し、方程式の数
は、圧延機列の入り出側のテンションロールの反力差に
関する式(8)が成立することを考慮すれば7N+1個と
なり、式(1)〜(8)の方程式系を線形近似した上で最小自
乗法により7N個の未知数を精度よく求めることができ
る。このように求められた張力差σdfiの値が許容値を
越えた場合に圧下レベリングの修正を施す。
【0070】次に最適圧下レベリング操作の基本量ΔS
dfiを求める際には、前述したように、張力差σdfi=0
(i=0〜N)と先進係数の左右差fdfi=0(i=1
〜N)の計2N+1個の条件式が追加され、解くべき方
程式の数は9N+2個となる。このとき、Sdfi(i=
1〜N),Rdfi(i=0〜N),hdfNが新たに未知数
となるが、全ての未知数の個数は9N+2個であり、唯
一解として最適圧下レベリング操作の目標値Sdfi*が
求められる。
【0071】なお、最適圧下レベリング操作基本量ΔS
dfiを求めるに際し、前述したように、各圧延機におけ
る材料オフセンター量の目標値xci*を第1圧延機にお
ける現状解xc1に等しいとし、xci*=xc1(i=1〜
N)の条件式を追加することで方程式数をさらに多くす
ることができ、レベリングの目標値Sdfi*を最小自乗
解として安定的に求めることができる。
【0072】このようにして計算された圧下レベリング
の目標値Sdfi*と現状値Sdfiから圧下レベリング操作
基本量ΔSdfiを計算し、これにチューニングファクタ
ーを乗じて制御出力とする。このような制御サイクルを
数回経ることによって、各圧延機間で圧延材に作用する
張力差を零に近づけることができ、圧延材の蛇行や尻絞
りを未然に防ぐことが可能となる。図6には本実施例1
のアルゴリズムを示す。
【0073】−実施例2− 熱間仕上げミル(7スタンド)による圧延において、定
常圧延中の圧下レベリングSdfi(i=1〜N),圧延
荷重差Pdfi,各圧延機間のルーパーロールの反力差R
dfi(i=1〜N−1)およびロール周速VRi(i=1
〜N)の同時点データと、これとほぼ同時点の圧延機列
入り出側の板の幅方向温度分布を測定した。幅方向温度
分布の測定結果に基づいて、仕上げミル内の各圧延機ロ
ールバイトにおける温度(の左右差)の推定計算を行
い、これより変形抵抗の左右差kdfiの値を推定し、既
知量とした。これらのデータを得た時点で変数〔式(1
0)〕の内の未知数の数は6N+2個となる。これに対
し、方程式の数は、式(1)〜(8)の7N−1個であり、本
実施例(N=7)の場合、未知数の数にくらべ方程式数
が4個多くなり、方程式系を線形近似した上で最小自乗
法により精度よく未知数を求めるこができる。このよう
に求められた張力差σdfiの値が許容値を越えた場合に
圧下レベリングの修正を施す。
【0074】最適圧下レベリング操作の基本量ΔSdfi
を求める際には、本願の第8発明を適用した。まず、式
(3'),(4')をσdfi=0(i=0〜N),fdfi=0(i
=1〜N)の条件を考慮して解くと、各圧延機入り出側
の板ウェッジ量が満たすべき関係式として次式が得られ
る。
【0075】 (hdfi/hi)=(hdf(i-1)/h(i-1)) (i=1〜N) ・・・(14) 上式に現状解として得られたミル入側の板ウェッジ量h
df0を代入し、各圧延機出側の板ウェッジ量の目標値h
dfi*を求める。次に、上記の推定したkdfiと現状解で
あるミル入側板ウェッジ量および各圧延機出側の目標板
ウェッジ量hdfi*、さらにσdfi=0(i=0〜N)を
式(2)に代入して目標の線荷重差pdfi*を求める。最後
に、式(15)に得られたhdfi*,pdfi*を代入して最適
圧下レベリングの目標値Sdfi*が得られる。その際、
式(15)中のxci*には第1圧延機における材料オフセン
ター量の現状解を用いている。このようにして計算され
た圧下レベリングの目標値Sdfi*と現状値Sdfiから圧
下レベリング操作基本量ΔSdfiを計算し、これにチュ
ーニングファクターを乗じて制御出力とする。このよう
な制御サイクルを数回経ることによって、各圧延機間で
圧延材に作用する張力差を零に近づけることができ、圧
延材の蛇行や尻絞りを未然に防ぐことが可能となる。図
7には本実施例2のアルゴリズムを示す。
【0076】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明によれば、定
常圧延中にタンデム圧延機列の各圧延機間で圧延材に作
用する張力差をほぼ零にすることができ、その結果、通
板時の事故はほとんど皆無となり、作業率および歩留を
大きく向上させ、産業上裨益するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蛇行制御方法のアルゴリズムを示す
フローチャートである。
【図2】 圧延機間の圧延材が水平面となす角を示すた
めの側面図である。
【図3】 (a)は、圧延材1の平面図であり、圧延機
間で圧延材からルーパーロールにスラスト力が作用する
状況を示す。(b)は、ル−パ−ロ−ルの正面図であ
る。
【図4】 本願の第6発明を7個の圧延機で構成される
熱間タンデムミルに適用する場合の、圧延機および各種
検出器の配置例を示す側面図である。
【図5】 本発明の第8発明のアルゴリズムを示すフロ
ーチャートである。
【図6】 本発明の実施例1のアルゴリズムを示すフロ
ーチャートである。
【図7】 本発明の実施例2のアルゴリズムを示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1:圧延材 2a〜2g:圧延
機 3a〜3f:ルーパーロール 4a〜4g:圧下
レベリング設定装置 5a〜5g:圧下位置センサー 6a〜6g:ワー
クロール回転数計 7a〜7f:ルーパーロードセル 8a〜8g:圧延
荷重ロードセル 9a,9b:板厚分布測定装置 10a,10b:
幅方向温度分布測定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延機で連続的かつ同時に板材を
    タンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロール周
    速,作業側および駆動側の圧下設定値ならびに各圧延機
    間に設置した圧延材張力測定装置の作業側および駆動側
    の検出値を同時点にサンプリングし、これらのデータに
    基づいて、圧延材に作用している各圧延機間の張力の左
    右差を推定し、該張力の左右差が零となるように、タン
    デム圧延の定常時の方程式系を用いて各圧延機の圧下設
    定値左右差の操作量を求め、これに基づいて各圧延機の
    圧下設定値の左右差を制御することを特徴とする板圧延
    における蛇行制御方法。
  2. 【請求項2】 複数の圧延機で連続的かつ同時に板材を
    タンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロール周
    速,作業側および駆動側の圧下設定値および圧延荷重、
    ならびに各圧延機間に設置した圧延材張力測定装置の作
    業側および駆動側の検出値を同時点にサンプリングし、
    これらのデータに基づいて圧延材に作用している各圧延
    機間の張力の左右差を推定し、該張力の左右差が零とな
    るように、タンデム圧延の定常時の方程式系を用いて各
    圧延機の圧下設定値左右差の操作量を求め、これに基づ
    いて各圧延機の圧下設定値の左右差を制御することを特
    徴とする板圧延における蛇行制御方法。
  3. 【請求項3】 複数の圧延機で連続的かつ同時に板材を
    タンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロール周
    速,作業側および駆動側の圧下設定値ならびに各圧延機
    間に設置した圧延材張力測定装置の作業側および駆動側
    の検出値を同時点にサンプリングし、さらに、上記デー
    タ採取時点と実質同時点のタンデム圧延機列入側および
    出側ならびに各圧延機間の内の計3箇所以上において板
    厚を板幅方向に2点以上測定し、これらのデータに基づ
    いて、圧延材に作用している各圧延機間の張力の左右差
    を推定し、該張力の左右差が零となるように、タンデム
    圧延の定常時の方程式系を用いて各圧延機の圧下設定値
    左右差の操作量を求め、これに基づいて各圧延機の圧下
    設定値の左右差を制御することを特徴とする板圧延にお
    ける蛇行制御方法。
  4. 【請求項4】 複数の圧延機で連続的かつ同時に板材を
    タンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロール周
    速,作業側および駆動側の圧下設定値および圧延荷重、
    ならびに各圧延機間に設置した圧延材張力測定装置の作
    業側および駆動側の検出値を同時点にサンプリングし、
    さらに、上記データ採取時点と実質同時点のタンデム圧
    延機列入側および出側の板厚を板幅方向に2点以上測定
    し、これらのデータに基づいて、圧延材に作用している
    各圧延機間の張力の左右差を推定し、該張力の左右差が
    零となるように、タンデム圧延の定常時の方程式系を用
    いて各圧延機の圧下設定値左右差の操作量を求め、これ
    に基づいて各圧延機の圧下設定値の左右差を制御するこ
    とを特徴とする板圧延における蛇行制御方法。
  5. 【請求項5】 複数の圧延機で連続的かつ同時に板材を
    タンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロール周
    速,作業側および駆動側の圧下設定値および圧延荷重、
    ならびに各圧延機間に設置した圧延材張力測定装置の作
    業側および駆動側の検出値を同時点にサンプリングし、
    さらに、上記データ採取時点と実質同時点のタンデム圧
    延機列入側および/または出側の圧延材温度を板幅方向
    に2点以上測定し、これらのデータに基づいて、圧延材
    に作用している各圧延機間の張力の左右差を推定し、該
    張力の左右差が零となるように、タンデム圧延の定常時
    の方程式系を用いて各圧延機の圧下設定値左右差の操作
    量を求め、これに基づいて各圧延機の圧下設定値の左右
    差を制御することを特徴とする板圧延における蛇行制御
    方法。
  6. 【請求項6】 複数の圧延機で連続的かつ同時に板材を
    タンデム圧延するに際し、圧延中に各圧延機のロール周
    速,作業側および駆動側の圧下設定値および圧延荷重、
    ならびに各圧延機間に設置した圧延材張力測定装置の作
    業側および駆動側の検出値を同時点にサンプリングし、
    さらに、上記データ採取時点と実質同時点のタンデム圧
    延機列入側および出側の板厚を板幅方向に2点以上、お
    よび、タンデム圧延機列入側および/または出側の圧延
    材温度を板幅方向に2点以上測定し、これらのデータに
    基づいて、圧延材に作用している各圧延機間の張力の左
    右差を推定し、該張力の左右差が零となるように、タン
    デム圧延の定常時の方程式系を用いて各圧延機の圧下設
    定値左右差の操作量を求め、これに基づいて各圧延機の
    圧下設定値の左右差を制御することを特徴とする板圧延
    における蛇行制御方法。
  7. 【請求項7】 圧延材と接触しかつ圧延機のロール軸線
    に平行なロール軸に回動自在に支持されたロールと、該
    ロールに負荷される鉛直方向の力を作業側および駆動側
    それぞれ独立に検出可能な荷重測定器とを備えた圧延材
    張力測定装置により、作業側および駆動側の検出値をサ
    ンプリングするとともに、該圧延材張力測定装置の張力
    測定用ロールに圧延材から作用するスラスト力を検出も
    しくは推定し、該スラスト力による該圧延材張力測定装
    置の検出値の誤差を修正することを特徴とする、請求項
    1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5又は請求
    項6記載の、板圧延における蛇行制御方法。
  8. 【請求項8】 圧延材に作用している各圧延機間の張力
    の左右差を推定するに際し、併せて第1圧延機入側の板
    厚の左右差および各圧延機における変形抵抗の左右差を
    推定し、該張力の左右差および各圧延機出側の圧延材速
    度の左右差が零となるように、該第1圧延機入側の板厚
    の左右差および該変形抵抗の左右差に基づきタンデム圧
    延の定常時の方程式系を用いて各圧延機の圧下設定値左
    右差の操作量を求め、これに基づいて各圧延機の圧下設
    定値の左右差を制御することを特徴とする、請求項1,
    請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6又
    は請求項7記載の、板圧延における蛇行制御方法。
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