JP3292553B2 - デジタル移相器 - Google Patents

デジタル移相器

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JP3292553B2 JP19029593A JP19029593A JP3292553B2 JP 3292553 B2 JP3292553 B2 JP 3292553B2 JP 19029593 A JP19029593 A JP 19029593A JP 19029593 A JP19029593 A JP 19029593A JP 3292553 B2 JP3292553 B2 JP 3292553B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の波形の入力波
(例えば、正弦波形の連続波)を位相シフトするデジタ
ル移相器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、連続波に所望の位相シフト量を与
える手段として、デジタル移相器が使用されてきてい
る。例えば、ベクトルスコープ(複合映像信号の複数の
クロミナンス成分の相対的な振幅と位相とを表示)にお
いて、入力として受けた副搬送波に対し所望の量だけ位
相シフトさせるのに、デジタル移相器が使用されてい
る。このようなデジタル移相器のとしては、特開昭62
−207012号(デジタル移相器)に開示されたもの
があり、このデジタル移相器は、周波数ヘテロダイン効
果を利用する構造である。また、特開平4−22970
3号(位相相関波形の発生方法)には、1つの波形ルッ
クアップテーブルをもつ直接デジタルシンセサイザ(D
DS)によって、波形を発生する方法が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開昭62−2
07012号のデジタル移相器は、周波数ヘテロダイン
効果を利用するため、複雑な回路構成となっている。従
って、本発明の目的は、DDS技法を使って入力波形を
位相シフトさせる移相方法及びデジタル移相器を提供す
ることである。本発明の別の目的は、ある固定の分解能
のD/Aコンバータを使って、位相分解能を上げること
ができる移相方法及びデジタル移相器を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的の実現のため、
本発明による、所定の周波数の入力波形から指定の位相
シフト量だけ位相シフトした位相シフト波形を発生する
移相方法は、イ)アナログ形態の前記入力波形を受け
て、該入力波形に位相同期していて前記所定周波数のN
倍の周波数をもつ発振信号を発生するステップであっ
て、前記Nは、2以上の整数である、前記のステップ、
ロ)指定の位相シフト量を表す位相シフト量指定信号を
発生するステップ、ハ)予め定めた複数の異なった位相
シフト量の位相シフト波形デジタル信号から、前記指定
位相シフト量をもつ位相シフト波形デジタル信号を生成
するステップ、ニ)前記生成された位相波形デジタル信
号をアナログ形態に変換して前記位相シフト波形を生成
するステップ、を備えるようにする。
【0005】また、本発明による、所定の周波数の入力
波形から指定の位相シフト量だけ位相シフトした位相シ
フト波形を発生するデジタル移相器は、イ)アナログ形
態の前記入力波形を受ける入力端子を備え、かつ前記入
力波形に位相同期していて前記所定周波数のN倍の周波
数をもつ発振信号を発生する電圧制御発振器を備えたP
LL回路であって、Nは、2以上の整数である、前記の
PLL回路、ロ)指定の位相シフト量を表す位相シフト
量指定信号を発生する位相シフト量指定手段、ハ)前記
発振信号と前記位相シフト量指定信号とを受けるように
接続しており、かつ複数の異なった位相シフト量の位相
シフト波形デジタル信号を記憶している位相シフト波形
デジタル信号生成手段であって、前記複数の記憶位相シ
フト波形デジタル信号から、前記指定位相シフト量をも
つ位相シフト波形デジタル信号を生成する位相シフト波
形デジタル信号生成手段、ニ)生成された前記位相シフ
ト波形デジタル信号を受けるように接続しており、前記
位相波形デジタル信号をアナログ形態に変換して前記位
相シフト波形を生成する変換手段、で構成する。
【0006】本発明によれば、前記複数の位相シフト波
形デジタル信号の各々は、N個の波形データワードで構
成する。また、前記複数の記憶位相シフト波形デジタル
信号は、全位相シフト量範囲の内の一部分の範囲に対応
した信号とすることができる。また、前記全位相シフト
量範囲は、前記入力波形の1周期分の角度範囲とするこ
とができる。更に、前記位相シフト波形デジタル信号生
成手段は、イ)前記全位相シフト量範囲の0〜1/Nま
での位相シフト範囲の複数の位相シフト波形デジタル信
号を記憶した記憶手段であって、各記憶位相シフト波形
デジタル信号は、1周期分の波形であって、第1の1/
N周期部分に対応する第1の波形データワードから第N
の1/N周期部分に対応する第Nの波形データワードま
でのN個の波形データワードから成る、前記の記憶手
段、ロ)前記指定位相シフト量が、全位相シフト量範囲
の内、0〜1/Nの範囲から(N−1)/N〜N/Nの
範囲までのN個の1/N範囲のどれにあるかを判定する
判定手段、ハ)N個のレジスタ手段であって、生成する
位相シフト波形データワードの第1の1/N周期部分か
ら第Nの1/N周期部分までのN個の1/N周期部分
を、それぞれ保持するための第1から第NまでのN個の
レジスタ、ニ)前記複数の記憶波形デジタル信号の内の
1つの記憶位相シフト波形デジタル信号の前記第1から
第Nまでの波形データワードを、前記第1から第Nまで
のレジスタに対し、前記判定手段の判定結果に依存した
異なった振り分け方の内の1つで、振り分けて書込ん
で、該第1から第Nのレジスタに保持した波形データワ
ードで前記指定位相シフト量の位相シフト波形デジタル
信号を構成する書込手段、ホ)前記発振信号を受けるよ
うに接続しており、前記第1から第Nのレジスタの内容
を、前記入力波形の第1から第Nの1/N周期部分の
間、それぞれ読み出させて出力する読出手段、で構成で
きる。
【0007】更に、本発明によれば、前記変換手段は、
所定のビット数のデジタル信号をアナログ信号に変換す
るD/Aコンバータを含むものとし、ロ)各前記波形デ
ータワードは、前記所定ビット数のものとすることがで
きる。この場合、前記複数の記憶位相シフト波形デジタ
ル信号の内、隣接する位相シフト量に対応する各記憶位
相シフト波形デジタル信号の前記N個の波形データワー
ドが、互いに同一となる場合に、その一方の記憶位相シ
フト波形デジタル信号の前記N個の波形データワードの
内の少なくとも1つの波形データワードを、変更するこ
とにより、前記複数の記憶位相シフト波形デジタル信号
を互いに異なったものとすることができる。
【0008】
【実施例】図1に、本発明によるデジタル移相器の基本
構成を示す。このデジタル移相器Aは、ほぼ周波数Fin
の入力波形Winを所望の量位相シフトさせて、その結果
の位相シフト波形Woを発生する。この移相器Aは、大
きく分けて、PLL回路10と、そして位相シフト量指
定部20と、DDS(直接デジタルシンセサイザ)回路
を成す位相シフト波形デジタル信号生成部30及びD/
A変換部40と、から成る構成である。PLL回路10
は、従来公知の回路構造であって、入力波形Wiを受け
る位相比較器12と、ローパスフィルタ(LPF)14
と、電圧制御発振器(VCXO)16と、分周器18と
から成っている。ここで、Nを、連続波をサンプリング
定理に従って再現するのに必要な1周期当たりのサンプ
ル数とする。本発明では、後段のDDS回路部で、サン
プリング定理に従って、1周期当たり2個以上のN個
(N≧2)のサンプルを使って入力波形を合成するた
め、1周期を2以上のN個に分割する必要がある。この
ため、VCXO16は、FinのN倍の周波数で発振する
水晶発振子を備え、そして分周器18で1/Nに分周す
る。
【0009】VCXO16からのNFinの周波数の発振
信号を受ける位相シフト波形デジタル信号生成部30
は、全位相シフト量範囲内の異なった位相シフト量をも
つ位相シフト波形デジタル信号の全てを生成するのに必
要な、所定の数の位相シフト波形デジタル信号を記憶し
ている。各々の記憶した位相シフト波形デジタル信号
は、位相シフト波形の1周期分の信号であって、上述の
ように、1周期当たりN個のサンプル(又はデータワー
ド)から成っている。
【0010】位相シフト量指定部20は、上記全位相シ
フト量範囲の内、希望の位相シフト量を指定する信号を
生成部30に供給する。この時、生成部30は、その指
定位相シフト量の位相シフト波形デジタル信号を生成す
る。即ち、そのデジタル信号を成す一連のN個のデータ
ワードを、VCXO16からの発振信号に同期して、順
番に出力し、そして1周期分の出力が完了すると、再
び、そのN個のデータワードの最初のものに戻って出力
し、そしてこれを繰り返すことにより、連続して位相シ
フト波形デジタル信号を出力する。これを受けるD/A
変換部は、そのデジタル信号をアナログ形態に変換する
ことにより、指定の位相シフト量の位相シフト波形Wo
を発生する。
【0011】次に、図2に、図1の基本構成をより具体
化した実施例であるデジタル移相器Bを示す。このデジ
タル移相器Bは、テレビジョン信号の副搬送波SCの位
相シフトに使用するためのものであり、また、1周期当
たりのサンプル(又はデータワード)数N=4としてい
る。また、このデジタル移相器では、全位相シフト量範
囲は0〜360度(0.1度の位相分解能)であり、そ
して位相シフト波形デジタル信号として全位相シフト量
範囲の1/4即ち0〜90度分のデータをもっている。
また、その位相シフト波形デジタル信号の各データワー
ドは、10ビットで表す。
【0012】詳しくは、移相器Bは、周波数FSCの副搬
送波SCを受けるPLL回路100と、位相シフト量入
力部200と、そしてDDS回路を成す、CPU30
0、メモリ320、ラッチ形式のレジスタ部340(4
つのレジスタR1〜R4を含む)、10ビット分解能の
D/Aコンバータ400、及び位相シフトした副搬送波
SCPSを出力するローパスフィルタ402と、から成っ
ている。本移相器Bでは、N=4のため、VCXO16
0は4FSCの周波数の水晶発振子をもっていて、発振信
号OOを出力する。また、図1の分周器18に対応する
ものとして、1/2分周器182と、同じく1/2分周
を行う分周器を備えたデコーダ184とがある。デコー
ダ184は、分周器182の出力を更に1/2分周して
得た1/4分周出力を位相比較器120に印加する一方
で、分周器182の1/2分周出力の反転したものとそ
の1/4分周出力の反転したものとを、レジスタ部34
0に対し、読出制御信号RCとして供給する。図3に示
すように、それら反転1/4分周出力と反転1/2分周
出力とは、“00”,“01”,“10”,“11”の
組合せの時、それぞれ、入力副搬送波SCの第1の1/
4周期区間T1、第2の1/4周期区間T2、第3の1
/4周期区間、第4の1/4周期区間T4を示す。
【0013】レジスタ部340は、東芝の型番TC74
HC670のIC3個で実現した4ワード×4ビットの
レジスタであり、レジスタR1〜R4の各々は、4ビッ
トからなる1つのワードを保持することができる。これ
らレジスタR1〜R4は、それぞれ、生成する位相シフ
ト波形の第1、第2、第3及び第4の1/4周期部分の
各生成データワードGDW1〜GDW4を保持するのに
使用する。
【0014】図示のように、レジスタ部340は、4つ
のレジスタR1〜R4の内のどの1つにデータワードを
書込むかを指定するためのアドレス端子WA,WB(但
し、レジスタR1,R2,R3,R4のアドレスは、そ
れぞれ、“00”,“01”,“10”,“11”)、書
込むデータワードを受けるデータ端子D1〜D10、書
込イネーブル端子WE ̄端子、そしてレジスタR1〜R
4の内のどの1つからデータワードを読出すかを指定す
るための読出アドレス端子RA,RB、そして読出した
データワードを出力する出力端子Q1〜10を備えてい
る。読出アドレス端子RA,RBは、デコーダ184か
らの反転1/4分周出力と反転1/2分周出力とから成
る読出制御信号RCを受ける。尚、レジスタ340への
書込については、後述する。
【0015】図4には、正弦波を10ビットデータワー
ドで表した時の、正弦波の幾つかの点のサンプル値(1
6進)を示す。図示のように、データワードは、001
Hの最小値から3FFHの最大値を取り、そして中間値
は200Hとなる。また、正弦波の位相シフト波形のサ
ンプルする点は、その位相シフト波形の第1の1/4周
期部分ではその中央の45度の位置であり、同様に第
2、第3、第4の1/4周期部分の各々の中央の角度位
置(即ち、135度、225度、315度)である。
【0016】次に、レジスタ340からのデータワード
GDW1〜GDW4を受ける10ビット分解能のD/A
コンバータ400は、発振信号Ooをクロック端子(C
K)に受け、これに同期して、受けたデータワードを、
アナログ信号に変換して出力する。このアナログ信号を
受けるローパスフィルタ402は、平滑化して位相シフ
ト副搬送波SCPSを出力する。
【0017】ここで、既に位相シフト量例えば−45度
(図3の(e)参照)が入力されていて、それに対応す
る位相シフト波形デジタル信号の各データワードがレジ
スタ340に保持されているとした時(即ち、GDW1
=200H,GDW2=3FFH,GDW3=200
H,GDW4=001H)、デジタル移相器Bの動作は
以下の通りである。即ち、図3のタイミング図に示すよ
うに、入力された副搬送波SCに同期して発振信号OO
とそして読出制御信号RCが発生する。読出制御信号R
Cは、T1の区間中レジスタR1をアドレス指定してそ
の内容200Hを読出させ、そしてD/Aコンバータに
よる変換及びフィルタによる平滑化が生ずる。区間T2
のときには、同様にしてレジスタR2の内容3FFH
を、区間T3のときにはレジスタR3の内容200H、
そして区間T4の時にはレジスタR4の内容001Hを
読出させ、そしてこれらは同じく変換/平滑化される。
従って、図3の(e)に示した階段状の波形を滑らかに
したものが出力される。1周期分の読出が終わると、再
び上記のレジスタR1〜R4の内容を循環的に繰り返し
読出させて、位相シフト副搬送波を発生し続ける。
【0018】次に、図5〜図7を参照して、レジスタへ
の位相シフト波形デジタル信号の書込について説明す
る。図5には、0.1度の分解能で90度分、即ち、−
0.0度から−89.9度の900個の異なった位相シフ
ト量の位相シフト波形デジタル信号PHDについて、そ
のメモリ320内での配置を示す。個々の位相シフト量
の位相シフト波形デジタル信号は、各々、8バイトであ
り、そして、各デジタル信号を構成する記憶データワー
ドSDW1〜SDW4は、各々、2バイトである。この
900個の位相シフト波形デジタル信号は、360度の
全位相シフト量範囲の残りの位相シフト量に対して、流
用する。即ち、−90.0〜−179.9度、−180.
0〜−269.9度、−270.0〜−359.9度の各
範囲の位相シフト波形デジタル信号を形成するのに使用
する。具体的に−0.1度のデータワードSDW10.1
SDW40.1で説明すると、−90.1度のデジタル信号
のデータワードは、(SDW40.1,SDW10.1,SD
W20.1,SDW30.1)で形成でき、また、−180.
1度のデジタル信号のデータワードは、(SDW
0.1,SDW40.1,SDW10.1,SDW20.1)で、
そして−270.1度のデータワードは、(SDW
0.1,SDW30.1,SDW40.1,SDW10.1)で形
成できる。
【0019】図6には、この90度分のデータで360
度分のデータを形成するための、CPU300で実行す
る位相シフト波形データ構成フローを示す。フローの最
初のステップ600において、例えばロータリエンコー
ダである入力部200からの位相シフトデータ入力を受
ける。この入力は、位相シフト変化の向き(+,−)と
量(△)である。次のステップ602で、その向きにつ
いての判定を行って、+の時ステップ604に、そして
−の時ステップ606に進む。それらステップ604と
606とでは、新位相シフト角PHNを旧位相シフト角
PHOと△とから計算する。次に、ステップ608で、
その新位相シフト角PHNが、0.0度〜89.9度の範
囲にあるとき、一連のステップ609〜616に進む。
また、90.0度〜179.9度内のとき、ステップ61
8を経てステップ619〜626に、180.0度〜2
69.9度内のとき、ステップ628からステップ62
9〜636に、そして270.0度〜359.9度内のと
き、ステップ637〜644に進む。
【0020】PHNが、0.0度〜89.9度の範囲にあ
るときについて説明すると、ステップ609で、メモリ
から取り出す取出位相シフト角PHFをPHNに等しく
し、そしてステップ610で、PHFの位相シフト波形
デジタル信号のデータワードSDW1をレジスタR1に
転送する。この転送は、図7のデータ転送サブルーチン
で行う。即ち、ステップ700で、PHFの位相シフト
角の位相シフト波形デジタル信号の最初のデータワード
を取り出し、ステップ702で、転送先のレジスタ、即
ちレジスタR1のアドレス“00”を設定し、そしてこ
れらレジスタアドレスとデータワードをステップ704
でレジスタ340の端子WA,WBと端子D1〜D10
に対し送出する。次に、ステップ706で書込イネーブ
ル信号WE ̄を、レジスタ340の端子WE ̄に送出し
て、対応のレジスタR1にそのデータワードを書込ませ
る。
【0021】同様にして、ステップ612、614、6
16で転送を行う。その結果、レジスタR1〜R4内の
生成データワードGDW1〜GDW4は、GDW1=S
DW1,GDW2=SDW2,GDW3=SDW3,G
DW4=SDW4となる。
【0022】ステップ618でYESの時、90.0度
〜179.9度内のとき、ステップ619で、PHNから
90を引いたものを取出位相シフト角PHFとし、そし
てステップ620〜626で、上記のステップ610〜
616と同様の処理を行う。但し、今度は、データワー
ドの転送先のレジスタの番号が1つずれる。従って、レ
ジスタR1〜R4内の生成データワードGDW1〜GD
W4は、GDW1=SDW4,GDW2=SDW1,G
DW3=SDW2,GDW4=SDW3となる。同様
に、ステップ628でYESの時、即ち180.0度〜
269.9度内のとき、ステップ629で、PHF=PH
N−180の演算を行い、そして再び転送先のレジスタ
番号が1つずれるため、レジスタR1〜R4内の生成デ
ータワードGDW1〜GDW4は、GDW1=SDW
3,GDW2=SDW4,GDW3=SDW1,GDW
4=SDW2となる。ステップ628でNOの時、即ち
270.0度〜359.9度内のとき、ステップ637
で、PHF=PHN−270の演算を行い、そして更に転
送先のレジスタ番号が1つずれるため、レジスタR1〜
R4内の生成データワードGDW1〜GDW4は、GD
W1=SDW2,GDW2=SDW3,GDW3=SD
W4,GDW4=SDW1となる。以上のようにして、
レジスタR1〜R4に、指定された位相シフト角の位相
シフト波形デジタル信号を構成するデータワードを格納
する。このようにして、90度分の位相シフトデータで
360度分の位相シフトデータを構成できる。
【0023】その格納したデータワードは、新たな位相
シフトデータ入力がない限り、そのままレジスタに保持
し続ける。もし、新たな位相シフトデータが入力された
場合には、上記の現行の位相シフト角PHNを旧位相シ
フト角PHOとして、処理を行う。レジスタに格納され
たデータワードの読出/変換/平滑化については、前述
した通りである。
【0024】次に、図8を参照して、位相分解能を上げ
るために、位相シフト波形デジタル信号のデータワード
に対するビット操作について説明する。図8(A)は、
位相シフト角が−29度付近と−70度付近の各々につ
いて、4つの隣接した位相シフト角の各データワード群
を示している。本実施例では、10ビット分解能のD/
Aコンバータと10ビットのデータワード表現を使っ
て、0.1度の位相分解能の位相シフトデータを作成し
たため、図示のように、−29.4度と−29.5度のデ
ータワード群が互いに同じとなり、また、−70.2度
と−70.3度のデータワード群が互いに同じとなって
いる。
【0025】本実施例では、D/Aコンバータの分解能
及びデータワードのビット数を増やさずに、全ての位相
シフト角のデジタル信号を互いに異なったものとするた
め、同一となったデータワード群に対しビット操作を行
う。本実施例では、1例として、以下の規則でビット操
作する(但し、その他の方法で変更することも可能であ
る)。
【0026】1) 変更を施すデータワード群は、互い
に隣接する位相シフト角のデータワード群の内、位相シ
フト角の小さい方とする。
【0027】2) 変更するデータワードは、−0.0
度〜−44.9度ではデータワード1、−45.0度〜−
89.9度ではデータワード3とする。
【0028】3) 変更の量は、−0.0度〜−44.9
度では1増やし、−45.0度〜−89.9度では1減ら
す。
【0029】図8(B)には、上記規則でビット操作し
た後のデータワード群を示す(変更箇所には下線)。−
29.4度のものでは、データワードSDW1に1を足
して289Hから28AHに変更してある。但し、この
変更をしても、−29.3度のものとはデータワードS
DW3が依然として違っている。また、−70.2度の
ものでは、データワードSDW3から1を引いて、2D
AHから2D9Hにしている。同じく、−70.1度の
ものとは同じになっておらず、波形全体の位相シフト角
は−70.1度のものよりも大きい。このビット操作に
より、最終的な位相シフト波形は、その位相が若干進む
方向に歪むことになる。この結果、0.1度の位相分解
能により一層近い分解能が実現できる。
【0030】以上に本発明の実施例について説明した
が、以下の変更が可能である。第1に、上記実施例で
は、90度分の位相シフト波形デジタル信号を準備した
が、90度分以上あるいはそれ以下、もしくは全位相シ
フト量範囲の位相シフト波形デジタル信号を準備するこ
ともできる。第2に、上記実施例ではN=4としたが、
その他の値にしても良い。その際、デコーダ、レジスタ
の数、1データワード群のワードの数等を変更すれば良
い。第3に、上記実施例では、入力される波形は正弦波
であるが、その他の周期的な波形に対し位相シフトを行
うようにすることもできる。
【0031】
【発明の効果】以上、本発明によれば、異なった位相シ
フト量の波形を個別のデジタル信号として保持している
ため、簡単な構成で、個々の位相シフト波形を生成する
ことができる。また、1周期をN個のデータワードで表
すため、ある固定分解能のD/Aコンバータの使用時
に、位相分解能をより高くすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル移相器の基本構成を示すブロ
ック図。
【図2】本発明のデジタル移相器のより具体化した実施
例を示すブロック図。
【図3】図2のデジタル移相器の動作についてのタイミ
ング図。
【図4】正弦波(位相シフトなし)の角度とサンプル値
(データワード)との関係を示す図。
【図5】図2のデジタル移相器内のメモリにルックアッ
プテーブルとして記憶した位相シフト波形デジタル信号
のマップを示す図。
【図6】図2のデジタル移相器内のCPUで実行する位
相シフト波形データ構成フローを示すフローチャート。
【図7】図6のフロー内で実行するデータ転送サブルー
チンを示すフローチャート。
【図8】(A)と(B)は、図5の位相シフト波形デジ
タル信号を成す波形データワードに対するビット操作前
とビット操作後のものを示す図。
【符号の説明】
10,100:PLL回路 20,200:位相シフト量指定(入力)部 30:位相シフト波形デジタル信号生成部 40:D/A変換部 300:CPU 320:メモリ 340:レジスタ 400:D/Aコンバータ 402:ローパスフィルタ OO:発振信号 RC:読出制御信号 R1〜R4:レジスタ GDW1〜GDW4:生成データワード群 SDW1〜SDW4:記憶データワード群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−27653(JP,A) 特開 昭58−170205(JP,A) 特開 昭57−84612(JP,A) 特開 平2−280415(JP,A) 実開 昭61−176809(JP,U) 実開 昭61−21119(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 17/08 H03L 7/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の周波数の入力波形から指定の位相シ
    フト量だけ位相シフトした位相シフト波形を発生するデ
    ジタル移相器であって、 イ) アナログ形態の前記入力波形を受ける入力端子を
    備え、かつ前記入力波形に位相同期していて前記所定周
    波数のN倍の周波数をもつ発振信号を発生する電圧制御
    発振器を備えたPLL回路であって、Nは、2以上の整
    数である、前記のPLL回路、 ロ) 指定の位相シフト量を表す位相シフト量指定信号
    を発生する位相シフト量指定手段、 ハ) 前記発振信号と前記位相シフト量指定信号とを受
    けるように接続しており、かつ複数の異なった位相シフ
    ト量の位相シフト波形デジタル信号を記憶している位相
    シフト波形デジタル信号生成手段であって、前記複数の
    記憶位相シフト波形デジタル信号から、前記指定位相シ
    フト量をもつ位相シフト波形デジタル信号を生成する位
    相シフト波形デジタル信号生成手段、 ニ) 生成された前記位相シフト波形デジタル信号を受
    けるように接続しており、前記位相シフト波形デジタル
    信号をアナログ形態に変換して前記位相シフト波形を生
    成する変換手段、を備え、 前記複数の記憶位相シフト波形デジタル信号は、全位相
    シフト量範囲の内の一部分の範囲に対応した信号であ
    り、 前記複数の記憶位相シフト波形デジタル信号の各々は、
    N個の波形データワードで構成し、 前記位相シフト波形デジタル信号生成手段が、 a) 前記全位相シフト量範囲の0〜1/Nまでの位相
    シフト範囲の複数の位相シフト波形デジタル信号を記憶
    した記憶手段であって、各記憶位相シフト波形デジタル
    信号は、1周期分の波形であって、第1の1/N周期部
    分に対応する第1の波形データワードから第Nの1/N
    周期部分に対応する第Nの波形データワードまでのN個
    の波形データワードから成る、前記の記憶手段、 b) 前記指定位相シフト量が、全位相シフト量範囲の
    内、0〜1/Nの範囲から(N−1)/N〜N/Nの範
    囲までのN個の1/N範囲のどれにあるかを判定する判
    定手段、 c) N個のレジスタ手段であって、生成する位相シフ
    ト波形データワードの第1の1/N周期部分から第Nの
    1/N周期部分までのN個の1/N周期部分を、それぞ
    れ保持するための第1から第NまでのN個のレジスタ、 d) 前記複数の位相シフト記憶波形デジタル信号の内
    の1つの記憶位相シフト波形デジタル信号の前記第1か
    ら第Nまでの波形データワードを、前記第1から第Nま
    でのレジスタに対し、前記判定手段の判定結果に依存し
    た異なった振り分け方の内の1つで、振り分けて書込ん
    で、該第1から第Nのレジスタに保持した波形データワ
    ードで前記指定位相シフト量の位相シフト波形デジタル
    信号を構成する書込手段、 e) 前記発振信号を受けるように接続しており、前記
    第1から第Nのレジスタの内容を、前記入力波形の第1
    から第Nの1/N周期部分の間、それぞれ読み出させて
    出力する読出手段、 から成ること、を特徴とするデジタル移相器。
  2. 【請求項2】請求項に記載のデジタル移相器であっ
    て、前記全位相シフト量範囲は、前記入力波形の1周期
    分の角度範囲であること、を特徴とするデジタル移相
    器。
  3. 【請求項3】請求項に記載のデジタル移相器であっ
    て、 イ) 前記変換手段は、所定のビット数のデジタル信号
    をアナログ信号に変換するD/Aコンバータを含んでお
    り、 ロ) 各前記波形データワードは、前記所定ビット数の
    ものであること、 を特徴とするデジタル移相器。
  4. 【請求項4】請求項に記載のデジタル移相器であっ
    て、前記複数の記憶位相シフト波形デジタル信号の内、
    隣接する位相シフト量に対応する各記憶位相シフト波形
    デジタル信号の前記N個の波形データワードが、互いに
    同一となる場合に、その一方の記憶位相シフト波形デジ
    タル信号の前記N個の波形データワードの内の少なくと
    も1つの波形データワードを、変更することにより、前
    記複数の記憶位相シフト波形デジタル信号を互いに異な
    ったものとすること、を特徴とするデジタル移相器。
  5. 【請求項5】請求項1からのいずれかに記載のデジタ
    ル移相器であって、前記入力波形は、正弦波であるこ
    と、を特徴とするデジタル移相器。
  6. 【請求項6】請求項1からのいずれかに記載のデジタ
    ル移相器であって、前記入力波形は、テレビジョン信号
    の副搬送波であること、を特徴とするデジタル移相器。
  7. 【請求項7】請求項1からのいずれかに記載のデジタ
    ル移相器であって、前記Nは4であること、を特徴とす
    るデジタル移相器。
  8. 【請求項8】所定の周波数の入力波形から指定の位相シ
    フト量だけ位相シフトした位相シフト波形を発生する移
    相方法であって、 イ) アナログ形態の前記入力波形を受けて、該入力波
    形に位相同期していて前記所定周波数のN倍の周波数を
    もつ発振信号を発生するステップであって、前記Nは、
    2以上の整数である、前記のステップ、 ロ) 指定の位相シフト量を表す位相シフト量指定信号
    を発生するステップ、 ハ) 予め定めた複数の異なった位相シフト量の位相シ
    フト波形デジタル信号から、前記指定位相シフト量をも
    つ位相シフト波形デジタル信号を生成するステップ、 ニ) 前記生成された位相波形デジタル信号を前記発振
    信号に同期してアナログ形態に変換して前記位相シフト
    波形を生成するステップ、を備え、 前記複数の位相シフト波形デジタル信号の各々は、N個
    の波形データワードで構成し、 前記複数の位相シフト波形デジタル信号は、全位相シフ
    ト量範囲の内の一部分 の範囲に対応した信号であり、 前記位相シフト波形デジタル信号を生成するステップ
    が、 a) 前記全位相シフト量範囲の0〜1/Nまでの位相
    シフト範囲の複数の位相シフト波形デジタル信号を準備
    するステップであって、各位相シフト波形デジタル信号
    は、1周期分の波形であって、第1の1/N周期部分に
    対応する第1の波形データワードから第Nの1/N周期
    部分に対応する第Nの波形データワードまでのN個の波
    形データワードから成る、前記のステップ、 b) 前記指定位相シフト量が、全位相シフト量範囲の
    内、0〜1/Nの範囲から(N−1)/N〜N/Nの範
    囲までのN個の1/N範囲のどれにあるかを判定する判
    定ステップ、 c) 前記複数の位相シフト波形デジタル信号の内の1
    つの位相シフト波形デジタル信号の前記第1から第Nま
    での波形データワードを、生成する位相シフト波形デー
    タワードの第1の1/N周期部分から第Nの1/N周期
    部分までのN個の1/N周期部分をそれぞれ保持するた
    めの第1から第NまでのN個のレジスタに対し、前記判
    定結果に依存した異なった振り分け方の内の1つで、振
    り分けて書込んで、該第1から第Nのレジスタに保持し
    た波形データワードで前記指定位相シフト量の位相シフ
    ト波形デジタル信号を構成するステップ、 d) 前記発振信号を受け、前記第1から第Nのレジス
    タの内容を、前記入力波形の第1から第Nの1/N周期
    部分の間、それぞれ読み出させるステップ、から成るこ
    と、を特徴とする移相方法。
  9. 【請求項9】請求項に記載の移相方法であって、前記
    全位相シフト量範囲は、前記入力波形の1周期分の角度
    範囲であること、を特徴とする移相方法。
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