JP3292443B2 - 車輌用放電灯の点灯回路 - Google Patents

車輌用放電灯の点灯回路

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JP3292443B2
JP3292443B2 JP9200696A JP9200696A JP3292443B2 JP 3292443 B2 JP3292443 B2 JP 3292443B2 JP 9200696 A JP9200696 A JP 9200696A JP 9200696 A JP9200696 A JP 9200696A JP 3292443 B2 JP3292443 B2 JP 3292443B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放電灯の個体差に起
因する放電灯の起動性のバラツキを低減することができ
るようにした車輌用放電灯の点灯回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近時、車輌用光源として小型の放電灯
(例えば、メタルハライドランプ)が注目を浴びてお
り、その電力制御については、点灯初期に定常点灯時の
数倍に亘る過大なランプ電流を流して発光管を急速に暖
めた後、定格電力での定電力制御に移行させる方法が知
られている。
【0003】例えば、横軸にランプ電圧をとり、縦軸に
ランプ電流をとって両者の関係を表したグラフ図におけ
る制御曲線について、ランプ電圧の低い領域でのランプ
電流が大きく、逆にランプ電圧が高い領域ではランプ電
流が小さくなる傾向を有するようにし、該制御曲線に沿
った電力制御を行うための回路構成を用いれば、上記の
制御を実現することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
制御回路にあっては、ランプ電圧−ランプ電流特性図
(第1図参照)において破線で示す制御曲線(g ′)
がランプ電圧軸(V に交わっており、その交点(V
によってランプ電圧の上限値が規定されるため、放
電灯によっては起動のかかり難いものが生じ得るという
問題がある。
【0005】即ち、放電灯の特性に製造上の個体差があ
る場合に、上記交点(V でのランプ電圧より高い始
動電圧を必要とするものについては放電灯の起動がかか
難くなる虞がある。
【0006】そこで、本発明は放電灯の個体差に起因す
る放電灯の起動性のバラツキを低減することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するために、放電灯のランプ電圧に関する検出信号
を得るためのランプ電圧検出回路と、放電灯のランプ電
流に関する検出信号を得るためのランプ電流検出回路
と、ランプ電圧検出回路及びランプ電流検出回路の検出
信号に基づいて放電灯のランプ電圧とランプ電流との関
係を規定するランプ電圧−ランプ電流特性に係る制御曲
線に従って放電灯の点灯制御を行う制御手段を有する
輌用放電灯の点灯回路において、上記制御手段に係る制
御曲線のうちランプ電圧軸寄りの領域での制御曲線が当
該ランプ電圧軸に対してほぼ平行の直線状とされ、当該
領域においてランプ電流がほぼ一定に制御されるように
したものである。
【0008】本発明によれば、制御曲線のうちランプ電
圧軸寄りの領域において制御曲線が当該ランプ電圧軸に
交わることがなく、この領域でランプ電流がほぼ一定に
制御されるため、放電灯の起動性がその個体差によって
大きく左右されない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の回路構成の説明に先だっ
て、制御方法について説明する。
【0010】(a.VL−IL制御特性)[図1、図2] 本発明に係るVL(ランプ電圧)−IL(ランプ電流)制
御パターンに対応するグラフ曲線gを図1に実線で示
す。
【0011】図中、VL=0から点Mに至る迄の領域Aa
(以下、「発光促進領域」という。)では一定の電流I
L=IO(ga参照)が流れ、点Mから点Q1にかけての領
域Ab(以下、「遷移領域」という。)では、グラフの
直線部gbに示すように、一定の傾きをもつ直線的な変
化となる。
【0012】ここで、直線部gbの延長線とVL軸とのな
す角をθとすると、直線部gbの傾きは−tanθであ
る。
【0013】点Q1から点Q2に至る領域Bは定電力制御
領域であり、点Q1と点Q2とを通る直線gcは定電力曲
線PQに対して直線近似を行なうことによって得られる
ものである。
【0014】尚、この定電力曲線PQにおける電力値は
ランプの定格電力であり、また、点mを通る定電力曲線
mとこのPQとの間には、点Mを通る定電力曲線PM
はじめ無数の定電力曲線が存在する。
【0015】点Q2から始まる領域Cでは、gdに示すよ
うにVLに関係なくILが一定(IL=IC)とされてい
る。その理由は領域Cにおける制御曲線として破線に示
すように領域Bにおける定電力近似直線gcを右方に延
長した直線gd´とすると、直線gcとVL軸との交点VO
がランプ起動時におけるランプ電圧の最大値となる。し
かし、ランプによっては始動時にVL>VOのランプ電圧
を必要とする場合があるので、領域CではIL=IC(一
定)とし、制御曲線とVL軸との交点が生じないように
している。これによって、ランプ起動時には高電圧(>
O)が発生され、ランプの起動がかかり易くなる。
【0016】ところで、グラフ曲線aで示すような制御
では点mから点m´に変化する際に横切る定電力曲線と
m−m´線(直線)とのなす角度がきつく、点mから点
m´にかけての電力変化が急峻である。尚、グラフ曲線
aにおいてランプ電圧VLが低い場合には点mに達する
迄の領域Aで過大な電流(実効値を「IO」と記す。)
が流れ、点mから点m´を経た後の領域では電流の実効
値がICとなる。
【0017】ランプの光束は一般に供給電力と発光管の
温度(発光効率に関与する。)との関数で表されるの
で、電力変化が大きいとこれに伴なって光束が大きく変
動することになる。
【0018】そこで、領域Abにおける直線部gbにある
適度な傾き(θ)をもたせることによりこの直線部gb
が点Mから点Q1にかけて定電力曲線をよぎるときの角
度が小さくなるようにその傾斜、−tanθを設定す
る。
【0019】これによって、光束Lの時間的変化は図2
に一点鎖線で示すグラフ曲線lのようになり、光束のピ
ーク値LMは破線で示すグラフ曲線b(図1のグラフ曲
線aに対応する。)のピーク値Lmより小さくなり、オ
ーバーシュートOやアンダーシュートUが小さくなり、
光束安定時間tMがtmに比して短く(tM<tm)なる。
尚、ここで、「オーバーシュート」については定格光束
Cを基準としてこれを超えた分の光束量として定義
し、「アンダーシュート」につてはLCを下回る分の光
束量として定義している。そして、「光束安定時間」を
光束LがLC±α(但し、αは定格光束に関する実用上
の許容範囲を規定する値である。)内に収束する迄の時
間として定義し、グラフ曲線bについての光束安定時間
が「tm」である。また、図1のグラフ曲線aに対応す
るグラフ曲線bについては、t=0(点灯開始時を起点
としている。)から光束のピーク値Lmにかけて鋭く立
ち上がり、オーバーシュートo、アンダーシュートuを
もった曲線となり、その後定格光束LCに安定するとい
った変化をみせる。
【0020】ところで、直線部gbの傾きが小さい方が
電力変化は緩やかになるが、これには一定の限界があ
る。即ち、傾きを小さくして行くと発光促進領域Aa
の電力(IL=IOとVL軸との間で囲まれる面積に相当
する。)が小さくなるので、ランプの発光が充分に促進
されず、光束安定時間がかえって長くなってしまうから
である。
【0021】グラフ曲線gについては、さらに、領域A
aから領域Abに遷移する際の制御曲線の形状に関しても
工夫を凝らしている。
【0022】即ち、ランプ電流ILが一定値(IO)の領
域Aaから直線部gbによって表現される領域Abに移行
する時には電力値の大きな変化が生じる。
【0023】これは、IL=IO上を右方(点Mの方向)
に進むにつれて電力値が大きくなり、点Mで最大値PM
を示した後直線部gb上を点Q1に向って進むにつれて電
力値が小さくなるからであり、点Mの近辺での電力値の
変化(斜線で示す。)が生じることとなる。
【0024】そこで、図1に破線で示す曲線hのように
定電力曲線PN(<PM)上の点Nを通る湾曲した曲線を
もって領域AaからAbへの移行を滑らかに制御する。
【0025】つまり、領域AaとAbとの境界においてI
L=IOの直線と直線部gbとの交点Mで角部を生じない
ようにすることで電力値の変化を抑える。
【0026】このようにすると、光束の変化は、図2の
実線で示すグラフ曲線l´のようにオーバーシュートO
´が小さくなり(ピーク値LN<LM)、光束安定時間t
Nがさらに短縮される(tN<tM)。
【0027】(b.設計手順)[図3乃至図6] VL−IL特性に関する設計手順を定格電力35Wのメタ
ルハライドランプを例にして図3乃至図6のVL−IL
性図に示す。
【0028】(1)定電力制御領域BでのVL−IL関係
を規定する(図3参照) 先ず、定電力制御領域Bを規定することになるが、この
時に基準となるのは35Wの定電力曲線P35である。
【0029】ところで、領域Bの区間を設定するには、
ランプ電力のバラツキを考慮する必要がある。
【0030】即ち、ランプの製造過程における品質のバ
ラツキや、ランプの使用時間の違いによって生じるバラ
ツキにより、定常時のランプ電圧(これを「VLS」と記
す。)は一定していないので、この点を考慮して、VLS
を中心にして、ある幅δをもった範囲(つまりVLS−δ
≦VL≦VLS+δ)で定電力制御を行なう。
【0031】例えば、VLS=80Vとし、δ=20Vと
したとき、定電力曲線P35を表わす式VL・IL=35を
60≦VL≦100の範囲において、 IL=k・(VL−VO) (I)式 (k=−0.0069、VO=137.5)という直線
の式によって近似する。この(I)式が直線gcを表わ
している。
【0032】(2)遷移領域AbでのVL−IL関係を規
定する(図4参照) 次に、直線部gbの傾きを決定することになるが、先
ず、領域Abの右端Q1を決める。
【0033】この右端Q1は先に示した領域Bの左端に
一致するように選ぶ。
【0034】即ち、(I)式においてVL=60を代入
すると点Q1(60,0.535)が得られる。
【0035】尚、この点Q1を定電力近似直線gcの左方
延長上の点の近傍に選ぶようにしても良い。
【0036】次に領域Abの左端の点Mの決定に移る
が、これはランプ点灯直後のランプ電圧VLとランプに
流し得る最大電流値(「IMAX」と記す。)によって規
定する。
【0037】例えば、VL=25(V)においてIMAX
4(A)の場合(力率を1とする。)には100Wの定
電力曲線P100上の点M(25,4)となる。よって、
この点Mと点Q1とを通る直線(但し、25≦VL<6
0)が直線gbであり、その傾きは−tanθ≒−0.
1となる。
【0038】(3)発光促進領域Aaにおける電流値IO
を決定する(図5参照) ランプの損傷(電極の焼き切れ等)が起こらない程度の
最大電流値IMAXに設定する(IO=IMAX)。
【0039】尚、図1に破線で示した曲線hの制御カー
ブを得るための手法については後述する。
【0040】(4)領域Cにおける電流値を決定する
(図6参照) 定電流領域CではICの値を(I)式においてVL=10
0を代入して得られるIL≒0.26(A)とすること
によって領域Bとの境界点における連続性を保証する。
【0041】
【実施例】図7乃至図9は本発明の第1の実施例を示す
ものであり、図示した実施例は本発明を矩形波点灯方式
による自動車用メタルハライドランプの点灯回路1に適
用したものである。
【0042】(a.回路)[図7、図8] 図7は点灯回路1の概要を示すものである。
【0043】(a−1.概要)[図7] 2はバッテリーであり、バッテリー電圧は保護回路3を
介してインバータ回路4に送られるようになっている。
【0044】保護回路3は回路状態の異常を示す信号が
後述するV−I制御部から送られてきたときに、後段へ
の電源供給を遮断するために設けられている。そして、
保護回路3は、回路が正常な動作状態にあるときには、
図示しない点灯スイッチ及びビーム選択スイッチからの
信号(走行ビームの指令信号を「SH」とし、すれ違い
ビームの指令信号を「SL」とする。)が入力されたと
きに、バッテリー電圧を後段のインバータ回路4に供給
するようになっている。
【0045】インバータ回路4は、EMIフィルタ5、
同期式DC−DCコンバータ6、6´、同期スイッチ素
子7、7´とから構成されている。
【0046】即ち、ノイズ防止用に設けられたEMIフ
ィルタ5の後段には同期式DC−DCコンバータ6、6
´が互いに並列に設けられており、同期式DC−DCコ
ンバータ6、6´のプラス側出力端子間には直列接続の
同期スイッチ素子7、7´(図ではスイッチの記号で示
す。)が設けられている。
【0047】同期式DC−DCコンバータ6、6´は後
述するドライバー回路からの信号によってその昇圧比が
制御され、また、同期スイッチ素子7、7´は後述する
ドライバー回路からの信号であって上記した信号とは別
系統の信号によって相反的なスイッチング制御がなされ
る。
【0048】8は電流検出回路であり、その一端が同期
式DC−DCコンバータ6、6´のグランド側出力端子
に接続されると共に接地され、他端が同期スイッチ素子
7と7´との間に接続されている。
【0049】9は電圧検出回路であり、インバータ回路
4の出力電圧を検出するためにその出力端子間に設けら
れている。
【0050】10、10´はイグナイタ回路であり、定
格電力35Wのメタルハライドランプ11、11´の起
動用にそれぞれ設けられている。
【0051】12はビーム切換部であり、指令信号
H、SLに応じてイグナイタ回路10、10´を選択的
に動作させるために設けられている。
【0052】即ち、ビーム切換部12に指令信号SH
入力されると走行ビーム用のメタルハライドランプ11
の点灯初期においてイグナイタ回路10によるトリガー
パルスがランプ11に供給され、また、指令信号SL
ビーム切換部12に入力されるとすれ違いビーム用のメ
タルハライドランプ11´の点灯初期においてイグナイ
タ回路10´によるトリガーパルスがランプ11´に供
給されるようになっている。
【0053】13はV−I制御部であり、インバータ回
路4の出力電圧に関する検出信号が電圧検出回路9から
送られて来ると、検出信号に応じた電流指令値を演算に
より求めて、指令信号(これを「SI」と記す。)を後
述するPWM制御部に送出するものである。即ち、V−
I制御部13はランプ電圧VLとランプ電流ILとの関係
が図1で説明した制御曲線になるように予め計画されて
いるので、インバータ回路4の出力電圧に関する検出信
号に応じたランプ電流ILが流れるように制御を行な
う。また、V−I制御部13は、ランプ点灯初期におけ
るランプ電流ILが過大な値(IL>IOにならないよう
に制限するための信号(これを「SLIM」と記す。)を
後述するPWM制御部に送出する。
【0054】14はPWM制御部であり、2つのエラー
アンプ15、15´、コンパレータ16、三角波発振器
17、基準電圧発生部18が設けられている。
【0055】即ち、一方のエラーアンプ15にはV−I
制御部13からの指令信号SIと電流検出回路8による
検出信号とが入力され、また他方のエラーアンプ15´
にはV−I制御部13からの電流制限信号SLIMと電流
検出回路8による検出信号とが入力される。
【0056】そして、これらエラーアンプ15、15´
の出力信号のアナログOR(和)信号がコンパレータ1
6の一方の入力端子に送られ、コンパレータ16の他方
の入力端子には三角波発振器17からの三角波状パルス
が入力され、両者の比較結果としての出力信号が乗算部
19に送出される。
【0057】尚、基準電圧発生部18はバッテリー電圧
の変動に影響されない安定した電圧を得るために設けら
れており、この電圧は回路各部(V−I制御部13等)
に供給される。
【0058】20はタイミング信号発生部であり、発振
器21からの矩形波状パルス信号を分周すると共に、互
いに反相関係にある2つのタイミング信号を作り出す。
そして、これらの信号は乗算部19に送られて、ここで
コンパレータ16の出力信号と掛け合わされた後ドライ
バー回路22のゲートドライバー23、23´をそれぞ
れ介して同期式DC−DCコンバータ6、6´への制御
信号となり、また、これらのタイミング信号はドライバ
ー回路22のバッファ24、24´をそれぞれ介した後
同期スイッチ素子7、7´への制御信号となる。
【0059】25は休止期間制御/ランプ電流波形整形
回路であり、発振器21からの信号を受けてPWM制御
部14の出力信号の休止期間を制御し、ランプ電流の立
ち上(下)がりにおけるエッジの傾斜を緩和したり、ビ
ーム切換部12からビーム切換信号(これを「S12」と
記す。)を受けたときにPWM制御部14の出力電圧を
一時的にゼロとすることができるように、その出力端子
がエラーアンプ15、15´の出力端子にOR接続され
ている。即ち、コンパレータ16の出力信号のデューテ
ィーサイクルはエラーアンプ15、15´及び休止期間
制御/ランプ電流波形整形回路25からの信号によって
規定されることになる。
【0060】(a−2.要部の回路構成)[図8] 図8は点灯回路1についてその要部の詳細を示すもので
ある。尚、図では走行ビーム用のイグナイタ回路10及
びメタルハライドランプ11しか示していないが、これ
は回路動作についてはすれ違いビームに関しても同様の
動作(つまり、イグナイタ回路10を10´に置き換
え、メタルハライドランプ11を11´に置き換えて考
えれば良い。)がなされるので、簡略化及び理解の容易
さを優先に考えてすれ違いビームに関する部分はあえて
省略した。
【0061】(a−2−a.インバータ回路)26、2
6´は直流電圧入力端子であり、バッテリー電圧が保護
回路3を介して送られてくる。尚、26がプラス側端
子、26´がグランド側端子とされている。
【0062】27は直流電圧入力端子26、26´間に
介挿されたコンデンサ、28はその一端が直流電圧入力
端子26に接続されたコイルであり、該コイル28の後
段において回路は2系統に分かれ、各々の電源ライン間
にはコンデンサ29、29´が介挿されている。そし
て、これらの回路素子によってπ型のEMIフィルタ5
が形成されている。
【0063】同期式DC−DCコンバータ6、6´に
は、図示するようにフォワード型コンバータが用いられ
ており、トランスの一次巻線側に設けられた能動スイッ
チ素子に与えられる制御パルスのデューティーサイクル
を変化させることで所望の昇圧比を得ることができるよ
うになっている。
【0064】30は同期式DC−DCコンバータ6を構
成する同相巻きのトランスであり、その一次巻線30a
のセンタータップはコンデンサ29のプラス側端子に接
続されている。
【0065】31はNチャンネルのFETであり、その
ドレインが一次巻線30aの終端側端子に接続され、そ
のソースがコンデンサ29のグランド側端子に接続され
ている。
【0066】このFET31のゲートには後述するゲー
トドライバーからの制御信号(これを「Sa」と記
す。)が抵抗32を介して送られてくるようになってお
り、この信号SaによってFET31のスイッチング制
御が行われる。
【0067】33はFET31のゲート−ソース間に介
挿された抵抗である。
【0068】34はダイオードであり、そのカソードが
一次巻線30aの始端側端子に接続され、アノードがF
ET31のソースに接続されている。
【0069】35、36はトランス30の二次巻線30
b側に設けられたダイオードであり、ダイオード35の
アノードが二次巻線30bの始端側端子に接続され、ダ
イオード36のアノードが二次巻線30bの終端側端子
に接続されており、これらダイオード35、36のカソ
ードはともにコイル37の一端に接続されている。
【0070】同期式DC−DCコンバータ6´は、これ
を構成するトランスが逆相巻きとされている点を除いて
上記した同期式DC−DCコンバータ6と同様の構成を
有している。
【0071】即ち、トランス30´の一次巻線30´a
のセンタータップがコンデンサ29´のプラス側端子に
接続されており、NチャンネルFET31´のドレイン
が一次巻線30´aの終端側端子に接続され、そのソー
スが直流電圧入力端子26´に接続されている。そし
て、FET31´のゲートには後述するゲートドライバ
ーからの信号(これを「Sb」と記す。)が抵抗32´
を介して送られてくる。
【0072】33´はFET31´のゲート−ソース間
に介挿された抵抗である。
【0073】34´はダイオードであり、そのカソード
が一次巻線30´aの始端側端子に接続され、アノード
がFET31´のソースに接続されている。
【0074】35´、36´はトランス30´の二次巻
線30´b側に設けられたダイオードであり、一方のダ
イオード35´のアノードが二次巻線30´bの始端側
端子に接続され、他方のダイオード36´のアノードが
二次巻線30´bの終端側端子に接続されており、これ
らダイオード35´、36´のカソードはともにコイル
37´の一端に接続されている。そして、ダイオード3
6、36´のアノードはともに接地されている。
【0075】同期スイッチ素子7、7´としてはNチャ
ンネルFET38、38´が用いられており、これらF
ET38、38´はコイル37、37´の出力側端子間
において直列に設けられている。即ち、一方のFET3
8が同期スイッチ素子7に対応し、他方のFET38´
が同期スイッチ素子7´に対応しており、各ドレインは
コイル37、37´の出力側端子にそれぞれ接続される
と共に、各ソースはともに抵抗39を介して接地されて
いる。そして、FET38、38´の各ゲートには後述
するドライバー回路のバッファからの信号(これらをそ
れぞれ「Sc」、「Sd」とする。)が抵抗40、40´
をそれぞれ介して送られるようになっている。
【0076】抵抗39は電流検出回路8に対応してお
り、その一端(FET38、38´のソース側)から取
り出されれる電流検出信号(これを「Si」と記す。)
がPWM制御部14に送られる。
【0077】41、41´は電圧検出回路9を構成する
分圧抵抗であり、これらはFET38、38´に並列に
設けられている。そして、分圧抵抗41、41´によっ
て得られた電圧検出信号(これを「Se」と記す。)は
V−I制御部13に送られる。 42はコンデンサであ
り、分圧抵抗41、41´に並列に設けられている。
【0078】(a−2−b.イグナイタ回路)イグナイ
タ回路10はトリガーパルス発生部43とトリガートラ
ンス44とからなる。
【0079】トリガートランス44は、その一次巻線4
4aがトリガーパルス発生部43の出力段に接続され、
その二次巻線44bがメタルハライドランプ11への給
電系路上に設けられている。そして、ランプの始動時に
はイグナイタ回路10がビーム切換部12からの信号を
受けて動作し、トリガーパルスが発生され、これはトリ
ガートランス44により昇圧された後ランプ11に印加
される。
【0080】(a−2−c.V−I制御部)45は電圧
検出信号入力端子であり、分圧抵抗41、41´による
検出信号Seが加えられる。
【0081】46は演算増幅器47によって構成される
電圧バッファであり、その非反転入力端子が抵抗48を
介して電圧検出信号入力端子45に接続され、反転入力
端子が出力端子に接続されている。
【0082】49はツェナーダイオードであり、そのカ
ソードが電圧検出信号入力端子45に接続され、アノー
ドが接地されている。
【0083】50はダイオードであり、そのカソードが
演算増幅器47の非反転入力端子に接続され、そのアノ
ードが可変抵抗51の可動側端子に接続されている。そ
して、可変抵抗51には、基準電圧発生部18による基
準電圧(これを「Vref」と記す。)が加えられてい
る。
【0084】電圧バッファ46の出力は同様の構成をも
った2系統の回路52、53を介してエラーアンプ15
に入力される。
【0085】即ち、回路52は前述した遷移領域Ab
おける制御を行なう回路であり、差動増幅回路54とそ
の後段の理想ダイオード回路55とからなる。
【0086】差動増幅回路54は抵抗56により負帰還
のかかった演算増幅器57により構成され、その反転入
力端子が抵抗58を介して演算増幅器47の出力端子に
接続されている。そして非反転入力端子には基準電圧V
refをもとにして可変抵抗59での設定により得られる
所定電圧(これを「V1」とする。)が加えられてい
る。
【0087】理想ダイオード回路55は、演算増幅器6
0の出力端子がダイオード61のアノードに接続され、
ダイオード61のカソードが反転入力端子に接続される
と共に、出力端子と反転入力端子との間にコンデンサ6
2が介挿されており、演算増幅器60の非反転入力端子
が差動増幅回路54の出力端子に接続されて成る。
【0088】回路53は定電力制御領域Bにおける制御
を行なう回路であり、差動増幅回路63とその後段の理
想ダイオード回路64とから成る。
【0089】即ち、差動増幅回路63は抵抗65によっ
て負帰還のかかった演算増幅器66を用いて構成されて
おり、その反転入力端子が抵抗67を介して電圧バッフ
ァ46の出力端子に接続され、非反転入力端子には基準
電圧Vrefをもとにして可変抵抗68での設定によって
得られる電圧(これを「V2」とする。)が加えられて
いる。
【0090】理想ダイオード回路64は、演算増幅器6
9の出力端子がダイオード70のアノードに接続され、
該ダイオード70のカソードが演算増幅器69の反転入
力端子に接続されると共に、反転入力端子と出力端子と
の間にはコンデンサ71が介挿されて成る。そして、演
算増幅器69の非反転入力端子が差動増幅回路63の出
力端子に接続されている。
【0091】(a−2−d.PWM制御部)72はエラ
ーアンプ15を構成する演算増幅器であり、その反転入
力端子が抵抗73を介して理想ダイオード回路55、6
4の出力端子(つまり、ダイオード61、70のカソー
ド)に接続されており、指令信号SIが入力される。そ
して、演算増幅器72の非反転入力端子は抵抗74を介
して電流検出信号入力端子75に接続されており、この
端子を介して電流検出信号Siが送られてくる。
【0092】76は演算増幅器72の反転入力端子と出
力端子との間に介挿された帰還抵抗、77は反転入力端
子とグランドラインとの間に介挿された抵抗である。
【0093】78はエラーアンプ15´を構成する演算
増幅器であり、その非反転入力端子は抵抗79を介して
電流検出信号入力端子75に接続され、電流検出信号S
iが入力されるようになっており、また、反転入力端子
には基準電圧Vrefをもとに可変抵抗80での設定によ
って得られる所定の電圧が加えられている(これが電流
制限信号SLIMに相当する。)。
【0094】81は演算増幅器78の反転入力端子と出
力端子との間に設けられた帰還抵抗である。
【0095】上記した演算増幅器72、78の出力端子
はコンパレータ16のマイナス入力端子に接続されてお
り、エラーアンプ15、15´の出力端子についてアナ
ログOR(和)の接続関係が成立している。
【0096】そして、コンパレータ16のプラス入力端
子には三角波発振器17による三角波(基本周波数約3
00KHz)が入力される。
【0097】コンパレータ16による比較出力はバッフ
ァ82を介して乗算部19に送出されることになる。
【0098】(a−2−e.タイミング信号発生部)タ
イミング信号発生部20はD型フリップフロップ83を
用いて構成されており、そのD入力端子がQ出力端子に
接続されることによって実質的にはT型フリップフロッ
プが形成されている。そして、そのクロック入力端子に
は発振器21からの矩形波信号(基本周波数200H
z)が入力される。
【0099】(a−2−f.乗算部及びドライバー回
路)乗算部19は2入力のNAND回路84、84´に
より構成されており、NAND回路84、84´の一方
の入力端子にはPWM制御部14の出力信号(PWM信
号)が入力される。そして、NAND回路84の他方の
入力端子にはフリップフロップ83のQ出力が入力さ
れ、NAND回路84´の他方の入力端子にはフリップ
フロップ83のQバー出力(図ではQの上に「−」を付
して示す。)が入力される。
【0100】NAND回路84、84´の出力信号はゲ
ートドライバー23、23´をそれぞれ介して制御信号
a、Sbとしてインバータ回路4のFET31、31´
に送られる。
【0101】85、85´は2入力のNAND回路を用
いて形成されたNOT回路であり、その一方85の入力
端子が2つともフリップフロップ83のQ出力端子に接
続され、他方85´の入力端子が2つともフリップフロ
ップ83のQ出力端子に接続されている。そして、これ
らNOT回路85、85´の出力信号はバッファ24、
24´をそれぞれ介して制御信号Sc、Sdとして同期ス
イッチ素子7、7´に各別に送出される。
【0102】(b.動作)[図9] 次に、点灯回路1の動作について説明する。
【0103】先ず、メタルハライドランプ11(11
´)への電力供給系路に関して説明を行なう。
【0104】図示しない点灯スイッチの投入によって、
バッテリー電圧がインバータ回路4を構成する同期式D
C−DCコンバータ6、6´にそれぞれ入力される。
【0105】同期式DC−DCコンバータ6、6´はそ
のFET31、31´がゲートドライバー23、23´
からの制御信号Sa、Sbによってそれぞれスイッチング
制御され、各コンバータの出力電圧が制御される。
【0106】また、同期スイッチ素子7、7´がバッフ
ァ24、24´からの制御信号Sc、Sdによって相反的
にスイッチング制御される。即ち、同期スイッチ素子7
´(FET38´)がオン状態で、かつ、同期スイッチ
素子7(FTE38)がオフの状態では、コイル37→
トリガートランス44の二次巻線44b→ランプ11→
FET38´→抵抗39へという電流系路が形成されて
インバータ回路4の出力として同期式DC−DCコンバ
ータ6の出力が選択され、また、同期スイッチ素子7
(FET38)がオン状態で、かつ、同期スイッチ素子
7´(FET38´)がオフの状態では、コイル37´
→ランプ11→トリガートランス44の二次巻線44b
→FET38→抵抗39へという電流経路が形成され、
インバータ回路4の出力として同期式DC−DCコンバ
ータ6´の出力が選択される。
【0107】このように各同期式DC−DCコンバータ
6、6´の交番動作によって得られる矩形波状電圧がメ
タルハライドランプ11(11´)に供給されることに
なる。
【0108】この状況を概略的に示すものが図9に示す
波形図であり、図中、Sa、Sb、Sc、Sdは前述した制
御信号であり、F(IL)はランプ電流の波形を示してい
る。
【0109】図からわかるように制御信号Sa、SbはV
−I制御部13によって規定されるデューティーサイク
ルをもった高周波のひとかたまりの波が1/100[s
ec]の周期で繰り返され、両者Sa、Sbは180°の
位相差をもっている。
【0110】また、制御信号Sc、Sdはその基本周波数
が100Hzで、かつ、反相の関係にある矩形波であ
り、ScとSb、SdとSaが対をなす関係になっている。
【0111】ランプ電流の波形F(IL)は低周波(10
0Hz)の矩形波に高周波(300KHz)信号が重畳
された波形となる。
【0112】次に、V−I制御に関する動作について説
明する。
【0113】先ず、発光促進領域Aaでの制御に関与す
るのはダイオード50及び可変抵抗51である。
【0114】即ち、ランプ電圧VLが低く、電圧検出信
号Seの電圧レベルが小さいときにはダイオード50の
導通により電圧バッファの出力が一定値となる。尚、領
域Aaにおけるランプ電流の上限値を決定しているのは
エラーアンプ15´であり、ランプ点灯の初期において
電流検出信号Siの電圧値と可変抵抗80による基準電
圧との差がゼロになるようにPWM制御がなされる。
【0115】電圧検出信号のレベルが大きくなってくる
と、ダイオード50の端子電圧がダイオード50の順方
向電圧−電流特性における非線形領域に入ってくるので
領域AaからAbへの移行時における制御曲線hが得られ
る。つまり、ダイオードの特性に関する非直線性を利用
して湾曲したカーブ(h)を実現している。
【0116】遷移領域Abにおける直線部gbに対応した
制御信号を作り出すのが回路52であり、電圧バッファ
46を介した電圧検出信号Seの電圧レベルと基準レベ
ルV1との差電圧に対応した理想ダイオード回路55の
出力信号がエラーアンプ15に送出される。つまり、理
想ダイオード回路55の出力信号はランプ電圧VLに対
して流れるべきランプ電流ILを指示するための指令信
号SIであり、これと実際のランプ電流ILに対応する電
流検出信号Siとがエラーアンプ15で比較され、差電
圧に応じたデューティーサイクルをもつPWM波がコン
パレータ16及び三角波発振器17により生成される。
このPWM波が乗算部19のNAND回路84、84´
において発振器21及びフリップフロップ83からの低
周波の矩形波と掛け合わされ、ゲートドライバー23、
23´を通ることで制御信号Sa、Sbとなる。
【0117】定電力制御領域Bにおける制御に関して
は、これを実現する回路53が上記した回路52と同様
な構成をしていることから容易に理解できる。
【0118】即ち、電圧検出信号Seのレベルと基準レ
ベルV2の差に対応した理想ダイオード回路64の出
力、即ち、ランプ電流に関する指令信号SIがエラーア
ンプ15に送られ、ここで実際のランプ電流ILに対応
する電流検出信号Siと比較され、この差がゼロになる
ようにPWM制御がなされる。つまり、コンパレータ1
6及び三角波発生回路17によって得られるPWM波が
乗算部19においてタイミング信号発生部20からの低
周波の矩形波信号と掛け合わされて制御信号Sa、Sb
なる。
【0119】制御曲線は(I)式で示したように直線的
になり、これが定電力曲線P35を近似する。
【0120】領域Cに関与する回路部分は電圧バッファ
46の前段に設けられたツェナーダイオード49であ
る。
【0121】このツェナーダイオード49のカソードが
分圧抵抗41と41´との間に接続されていることから
判るように、ランプ電圧VLが大きく、これに対応した
電圧検出信号Seのレベルが増大しても電圧バッファ4
6の入力電圧はツェナーダイオード49のツェナー電圧
(これを「VZ」とする。)以上にはならず、電圧バッ
ファ46の出力電圧は一定値(VZ)となる。
【0122】尚、領域Bから領域Cへの移行時点はイン
バータ回路4の出力電圧に関する検出信号の電圧レベル
がツェナー電圧VZに等しくなる時である。
【0123】しかして、コールドスタート(ランプを冷
えた状態から点灯させること)時のV−I制御動作につ
いて言えば、点灯スイッチの投入直後の起動時には領域
Cでの制御下にあり、その後領域Aa→Abと遷移して定
電力制御領域Bに落ちつくことになる。尚、コールドス
タート時以外の場合にはランプの消灯から再点灯時迄の
消灯時間に応じて領域Ab→Bへの移行がなされるか又
は直ちに領域Bへの制御に移る。
【0124】図10及び図11は本発明の第2の実施例
1Aを示すものであり、本発明を正弦波点灯方式の点灯
回路に適用した例を示している。
【0125】尚、この第2の実施例1Aの構成部分に関
して前記第1の実施例の構成部分と同様の働きをもつ部
分については第1の実施例で用いた符号と同じ符号を付
することによりその説明を省略する。
【0126】(a.概要)[図10] 図10は点灯回路1Aの全体的な構成を示しており、説
明の簡略化のために1灯のメタルハライドランプについ
ての点灯回路として示す。
【0127】バッテリー2は直流電圧入力端子101、
101´間に接続されている。
【0128】102は点灯スイッチであり、DC昇圧回
路103のプラス側端子と直流電圧入力端子101(バ
ッテリー2の正極に接続されている。)とを結ぶプラス
ライン104上に設けられている。尚、104´はDC
昇圧回路103の他方の入力端子と直流電圧入力端子1
01´とを結ぶグランドラインである。
【0129】105は高周波昇圧回路であり、DC昇圧
回路103の直流出力電圧を正弦波交流電圧に変換して
出力する。
【0130】106はイグナイタ回路であり、ランプ1
1の起動時にイグナイタ始動回路107からの信号を受
けてトリガーパルスを発生させ、これを高周波昇圧回路
105の交流出力に重畳して交流出力端子108、10
8´に接続されたメタルハライドランプ11に印加する
ように設けられている。
【0131】109はランプ電圧検出回路であり、交流
出力端子108、108´間にかかるランプ電圧を分圧
した後整流することでランプ電圧VLに関する検出信号
eを得て、これをV−I制御部13やイグナイタ始動
回路107に送出する。
【0132】110はランプ電流検出回路であり、ラン
プ電流を電圧変換した後整流することでランプ電流IL
に関する検出信号Siを得てこれをV−I制御部13に
送出する。
【0133】V−I制御部13の出力する指令信号はP
WM制御部14に送出され、PWM制御部14によって
生成される制御信号(つまり、PWM波であり、これを
「PS」と記す。)がゲート駆動回路111を介してD
C昇圧回路103にフィードバックされる。
【0134】(b.要部の回路構成)[図11] 図11は点灯回路1Aの要部のみを詳細に示すものであ
る。
【0135】(b−1.DC昇圧回路)DC昇圧回路1
03はチョッパー式のDC−DCコンバータの構成とさ
れており、プラスライン104上に設けられたインダク
タ112と、その後段においてプラスライン104とグ
ランドライン104´との間に設けられ、かつ、PWM
制御部14からゲート駆動回路111を介して送られて
くる制御パルスPSによってスイッチング動作されるN
チャンネルFET113と、プラスライン104上にお
いてそのアノードがFET113のドレインに接続され
た整流用ダイオード114と、該ダイオード114のカ
ソードとグランドライン104´との間に設けられた平
滑コンデンサ115とから構成されている。そして、D
C昇圧回路103はPWM制御部14からゲート駆動回
路111を介して送られてくる制御パルスPSによって
FET113がオン状態となったときにインダクタ11
2がエネルギーを蓄え、FET113がオフ状態になっ
たときに蓄えられたエネルギーを放出し、これに相当す
る電圧を入力電圧に重畳して直流昇圧を行なうようにな
っている。
【0136】(b−2.高周波昇圧回路)高周波昇圧回
路105はプッシュプル方式の自励式インバータ回路の
構成とされている。
【0137】即ち、DC昇圧回路103のプラス側出力
端子とトランス116の一次巻線116aのセンタータ
ップとを結ぶライン上にはチョークコイル117が設け
られており、NチャンネルFET118のドレインが一
次巻線116aの始端側端子に接続され、Nチャンネル
FET118´のドレインが一次巻線116aの終端側
端子に接続されている。
【0138】そして、FET118、118´のソース
はともにグランドライン104´に接続されている。
【0139】119はトランス116aの一次側に設け
られた帰還巻線であり、その一端が抵抗を介してFET
118のゲートに接続され、他端が抵抗を介してFET
118´のゲートに接続されている。
【0140】120はFET118のゲート−ソース間
に介挿された抵抗、120´はFET118´のゲート
−ソース間に介挿された抵抗である。
【0141】121、121´は定電流ダイオードであ
り、その一方121がチョークコイル117の入力側端
子とFET118のゲートとの間に介挿され、他方12
1´がチョークコイル117の入力側端子とFET11
8´のゲートとの間に介挿されている。
【0142】122はトランス116の一次側に設けら
れたコンデンサ、123は二次側に設けられたコンデン
サである。
【0143】しかして、この回路では帰還巻線119に
生じる起電圧によってFET118と118´とが相反
的にスイッチング動作し、これによってトランス116
の二次巻線116bの両端に正弦波交流電圧が発生す
る。
【0144】(b−3.ランプ電圧検出回路)124、
124´はランプ電圧に関する分圧抵抗であり、交流出
力端子108、108´間に設けられている。
【0145】125はコンデンサ、126はツェナーダ
イオードであり、これらは分圧抵抗124´に並列に設
けられている。
【0146】ツェナーダイオード126の端子電圧は抵
抗127及びツェナーダイオード128を介して演算増
幅器129の非反転入力端子に入力される。
【0147】この演算増幅器129はその出力段に設け
られたダイオード130、出力端子−反転入力端子間の
コンデンサ131とともに理想ダイオード回路132を
構成しており、この出力信号がランプ電圧の検出信号S
eである。
【0148】検出信号SeはV−I制御部13の電圧検
出信号入力端子45に入力され、電圧バッファ46、回
路52又は53を経た後PWM制御部14のエラーアン
プ15に送られる。
【0149】(b−4.ランプ電流検出回路)133は
ランプ電流の検出用抵抗であり、トランス116の二次
巻線116bの終端側端子と交流出力端子108´とを
結ぶライン上に設けられている。
【0150】134は抵抗133に並列に設けられたコ
ンデンサであり、その端子電圧が抵抗135及びツェナ
ーダイオード136を経て演算増幅器137の非反転入
力端子に入力される。
【0151】演算増幅器137は、その出力段のダイオ
ード138、コンデンサ139とともに理想ダイオード
回路140を構成しており、該回路140の出力信号が
ランプ電流に関する検出信号Siとされ、V−I制御部
13の電流検出信号入力端子75を介してPWM制御部
14のエラーアンプ15、15´に送られる。
【0152】(b−5.PWM制御部)エラーアンプ1
5、15´の各出力信号はコンパレータ16に入力さ
れ、ここで三角波との間のレベル比較がなされる。
【0153】コンパレータ16の出力するPWM波はエ
ラーアンプ15又は15´の出力電圧に対応したデュー
ティーサイクルをもっており、これがバッファ82、ゲ
ート駆動回路111を介してDC昇圧回路103のFE
T113のゲートに制御信号PSとして送られる。
【0154】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1に係る発明によれば、放電灯の起動時にお
ける放電灯への印加電圧について上限が規制されないよ
うにして、ランプ電圧軸寄りの領域での制御曲線に従っ
てランプ電流の定電流制御を行うことで、放電灯の個体
差によって起動のかかり易さに著しいバラツキが生じな
いようにすることができる。
【0155】また、請求項2に係る発明によれば、制御
曲線のうち定電力制御領域における線分又は折れ線とラ
ンプ電圧軸との交点でのランプ電圧によって放電灯の起
動時におけるランプ電圧の上限値が規制されないように
し、放電灯に高電圧を供給して起動を確実なものとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図6とともに本発明における点灯制御
方法を説明するためのグラフ図であり、本図はランプ電
圧−ランプ電流特性を示すグラフ図である。
【図2】放電灯の光束の時間的変化を示す概略的なグラ
フ図である。
【図3】図4乃至図6とともにランプ電圧−ランプ電流
特性に関する設計手順の一例を順を追って示すグラフ図
であり、本図は制御曲線のうち定電力制御領域Bの部分
を示す。
【図4】制御曲線のうち移行領域Abの部分について説
明するための図である。
【図5】制御曲線のうち発光促進領域Aaの部分につい
て説明するための図である。
【図6】制御曲線のうち定電力制御領域に隣接する定電
流での制御領域Cの部分について説明するための図であ
る。
【図7】図8及び図9とともに本発明の第1の実施例を
示すもので、本図は概要を示す回路ブロック図である。
【図8】要部の回路図である。
【図9】概略波形図である。
【図10】図11とともに本発明の第2の実施例を示す
ものであり、本図は概要を示す回路ブロック図である。
【図11】要部の回路図である。
【符号の説明】
1・・・車輌用放電灯の点灯回路、8(39)・・・ラ
ンプ電流検出回路、9(41、41´)・・・ランプ電
圧検出回路、11、11´・・・放電灯、13・・・電
圧−電流特性制御回路(制御手段)、B・・・定電力制
御領域、C・・・ランプ電圧軸寄りの領域、1A・・・
車輌用放電灯の点灯回路、109・・・ランプ電圧検出
回路、110・・・ランプ電流検出回路
フロントページの続き (56)参考文献 国際公開88−9108(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 41/14 - 41/298

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電灯のランプ電圧に関する検出信号を
    得るためのランプ電圧検出回路と、 放電灯のランプ電流に関する検出信号を得るためのラン
    プ電流検出回路と、 ランプ電圧検出回路及びランプ電流検出回路の検出信号
    に基づいて放電灯のランプ電圧とランプ電流との関係を
    規定するランプ電圧−ランプ電流特性に係る制御曲線に
    従って放電灯の点灯制御を行う制御手段を有する車輌用
    放電灯の点灯回路において、 上記制御手段に係る制御曲線のうちランプ電圧軸寄りの
    領域での制御曲線が当該ランプ電圧軸に対してほぼ平行
    の直線状とされ、当該領域においてランプ電流がほぼ一
    定に制御されることを特徴とする車輌用放電灯の点灯回
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車輌用放電灯の点灯回
    において、 制御手段に係る制御曲線のうち放電灯の定電力制御を行
    う定電力制御領域での制御曲線が双曲線状の定電力曲線
    に対する直線近似によって得られる線分又は折れ線とさ
    れるとともに、該定電力制御領域に隣接するランプ電圧
    軸寄りの領域での制御曲線が当該ランプ電圧軸に対して
    ほぼ平行の直線状とされていることを特徴とする車輌用
    放電灯の点灯回路
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