JP3292254B2 - 液晶配向方法及び液晶素子 - Google Patents
液晶配向方法及び液晶素子Info
- Publication number
- JP3292254B2 JP3292254B2 JP19858792A JP19858792A JP3292254B2 JP 3292254 B2 JP3292254 B2 JP 3292254B2 JP 19858792 A JP19858792 A JP 19858792A JP 19858792 A JP19858792 A JP 19858792A JP 3292254 B2 JP3292254 B2 JP 3292254B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- film
- alignment method
- crystal alignment
- organic film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置などに用
いられる液晶素子及びその配向方法に関するものであ
る。
いられる液晶素子及びその配向方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶の配向方法としては、一般的
に量産方法としてラビング方式が取られている。ラビン
グ方式は有機膜(通常はポリイミド膜が多い)上にラビ
ング布を一方向に擦り付けることで有機膜上に配向能を
付与する方式のものである(詳細は培風館(株)刊『液
晶』応用編、P52〜に詳しい)。
に量産方法としてラビング方式が取られている。ラビン
グ方式は有機膜(通常はポリイミド膜が多い)上にラビ
ング布を一方向に擦り付けることで有機膜上に配向能を
付与する方式のものである(詳細は培風館(株)刊『液
晶』応用編、P52〜に詳しい)。
【0003】また一般には用いられていないが、延伸し
た高分子フィルム上で液晶の配向がみられる(参考文
献;青山ら、モレキュラークリスタルアンドリキッドク
リスタル、72巻(レターズ)127頁(1981年)
/H.Aoyama et.al.,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,72(Letters)
127(1981))。
た高分子フィルム上で液晶の配向がみられる(参考文
献;青山ら、モレキュラークリスタルアンドリキッドク
リスタル、72巻(レターズ)127頁(1981年)
/H.Aoyama et.al.,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,72(Letters)
127(1981))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ラビング法ではラビング時の傷あるいはラビング時のご
みの発生などにより、表示品位、歩留まり低下などへの
影響が大きいという課題があった。
ラビング法ではラビング時の傷あるいはラビング時のご
みの発生などにより、表示品位、歩留まり低下などへの
影響が大きいという課題があった。
【0005】また高分子の延伸フィルムを用いるにして
も配向膜としては厚すぎるものとなり(通常の配向膜は
500から800オンク゛ストローム)、液晶素子の駆動電圧が
大幅に上昇してしまい、実際には使用不可能という課題
があった。
も配向膜としては厚すぎるものとなり(通常の配向膜は
500から800オンク゛ストローム)、液晶素子の駆動電圧が
大幅に上昇してしまい、実際には使用不可能という課題
があった。
【0006】本発明は、このような従来の液晶配向方法
の課題を考慮し、ラビング方式を用いず、厚さの点でも
問題の無い液晶配向方法及び液晶素子を提供することを
目的とするものである。
の課題を考慮し、ラビング方式を用いず、厚さの点でも
問題の無い液晶配向方法及び液晶素子を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一軸性の部材
を基板の表面に形成されている有機膜に密着させること
でその有機膜の表面に一軸性を転写させ液晶分子を配向
させるものである。
を基板の表面に形成されている有機膜に密着させること
でその有機膜の表面に一軸性を転写させ液晶分子を配向
させるものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、転写作用で配向が可能となる
ため、従来のラビング法とは異なり、擦るという作業が
無く、傷あるいはごみの発生がなく表示品位を損なわな
い。
ため、従来のラビング法とは異なり、擦るという作業が
無く、傷あるいはごみの発生がなく表示品位を損なわな
い。
【0009】また従来の高分子延伸法では厚みを薄くす
ることが難しかったのに対して、本発明では高分子フィ
ルムは単なる転写材であり、後に除去することによって
厚みに対する課題を克服できる。
ることが難しかったのに対して、本発明では高分子フィ
ルムは単なる転写材であり、後に除去することによって
厚みに対する課題を克服できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0011】実験として公知の方式でパターン化された
インジウム・スズ酸化物膜(ITO膜)を設けたガラス
基板上にスピンナー方式で所定の有機膜(配向膜種)を
塗布し、それぞれの条件で乾燥、硬化を行った。硬化条
件等を(表1)に示す。また、用いた高分子フィルムに
ついては(表2)に示す。
インジウム・スズ酸化物膜(ITO膜)を設けたガラス
基板上にスピンナー方式で所定の有機膜(配向膜種)を
塗布し、それぞれの条件で乾燥、硬化を行った。硬化条
件等を(表1)に示す。また、用いた高分子フィルムに
ついては(表2)に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】(表1)の有機膜(配向膜種)に(表2)
の高分子フィルムを貼付け、耐熱真空パック袋(浪速工
業(株)製)を用いて真空パックを行い、各条件通り、加
熱アニール等を行った。
の高分子フィルムを貼付け、耐熱真空パック袋(浪速工
業(株)製)を用いて真空パックを行い、各条件通り、加
熱アニール等を行った。
【0015】液晶パネルの作成は高分子フィルムを剥離
した後、通常の方式であるスペーサー散布、シール樹脂
の印刷等を行い、真空注入によって液晶を注入した。
した後、通常の方式であるスペーサー散布、シール樹脂
の印刷等を行い、真空注入によって液晶を注入した。
【0016】用いた液晶材料はメルク(株)製ZLIを用
いた。配向方向が平行となるように高分子フィルムの延
伸方向を規定して一対の基板を貼合せた。
いた。配向方向が平行となるように高分子フィルムの延
伸方向を規定して一対の基板を貼合せた。
【0017】(表1)、(表2)の部材を用いた液晶パ
ネルの温度アニール条件および配向結果について(表
3)に示す。
ネルの温度アニール条件および配向結果について(表
3)に示す。
【0018】
【表3】 なお、上記(表3)及び後記する(表4)と(表5)に
おいて、配向状態の記号は次の定義による。 ◎ 非常に良好な配向 ○ 良好な配向 △ 一部、配向しない領域がある ▲ 部分的に配向する × 全く配向しない
おいて、配向状態の記号は次の定義による。 ◎ 非常に良好な配向 ○ 良好な配向 △ 一部、配向しない領域がある ▲ 部分的に配向する × 全く配向しない
【0019】(表3)より、延伸されていない高分子フ
ィルムでは液晶は配向せず、また温度アニールを加える
ことでより効果が大きいことがわかる。150℃アニー
ルよりも220℃アニールの方が配向性が高く、配向膜
分子の温度に対する分子鎖の流動性との相関があると思
われる。特に分子鎖の流動点を示すガラス転移点(T
g)との相関が容易に想像できる。
ィルムでは液晶は配向せず、また温度アニールを加える
ことでより効果が大きいことがわかる。150℃アニー
ルよりも220℃アニールの方が配向性が高く、配向膜
分子の温度に対する分子鎖の流動性との相関があると思
われる。特に分子鎖の流動点を示すガラス転移点(T
g)との相関が容易に想像できる。
【0020】また(表3)より、配向膜と同種類の高分
子フィルムを用いた方が効果が大きいと考えられる。
子フィルムを用いた方が効果が大きいと考えられる。
【0021】配向膜を用いない場合でも配向しており、
より簡略化されたプロセス(配向膜塗布工程無し)でも
配向が可能であるが、配向膜のある方が配向状態は良好
である。
より簡略化されたプロセス(配向膜塗布工程無し)でも
配向が可能であるが、配向膜のある方が配向状態は良好
である。
【0022】またポリイミド有機膜では仮硬化後にフィ
ルムを密着させたまま本硬化をさせてやると配向性が非
常に高くなることがわかった。
ルムを密着させたまま本硬化をさせてやると配向性が非
常に高くなることがわかった。
【0023】(表4)にラビング処理済みの配向膜を用
いた場合の転写効果について示す。これらの場合でも
(表3)と同様な結果が得られた。
いた場合の転写効果について示す。これらの場合でも
(表3)と同様な結果が得られた。
【0024】
【表4】
【0025】(表5)に光硬化性樹脂を用いた場合の結
果を示す。光硬化性樹脂としてはポリイミド(宇部興産
(株)製リソコートPI400)を用いた。有機膜厚はス
ピンコート法により約1000オングストロームとし
た。光硬化条件は通常の露光機を用いた。膜の加熱処理
は230℃/30分で行った。
果を示す。光硬化性樹脂としてはポリイミド(宇部興産
(株)製リソコートPI400)を用いた。有機膜厚はス
ピンコート法により約1000オングストロームとし
た。光硬化条件は通常の露光機を用いた。膜の加熱処理
は230℃/30分で行った。
【0026】
【表5】
【0027】光硬化性樹脂の場合でも十分な配向能を得
ることができた。
ることができた。
【0028】また、一般的に言って、有機膜を熱硬化性
膜とし、一軸性を有する部材を密着させたまま硬化して
ももちろんよい。
膜とし、一軸性を有する部材を密着させたまま硬化して
ももちろんよい。
【0029】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は従来のような有機膜表面を擦るラビング方式で
はなく、転写させる方式のためにごみ、傷等のプロセス
上の問題が少なく、非常に有効な方法と言える。
本発明は従来のような有機膜表面を擦るラビング方式で
はなく、転写させる方式のためにごみ、傷等のプロセス
上の問題が少なく、非常に有効な方法と言える。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−172320(JP,A) 特開 平3−9325(JP,A) 特開 平3−9321(JP,A) 特開 平4−245224(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】 相対向させる一対の基板のうちの少なく
とも一方の基板の表面に形成された有機膜に対して、延
伸により一軸性が付与された高分子フィルムを密着させ
た後加熱して一軸性の配向性を転写し、その後に前記高
分子フィルムを取り除き、前記一軸性の配向性が転写さ
れた前記有機膜の表面によって、相対向させた一対の基
板によって挟まれる液晶を配向させることを特徴とする
液晶配向方法。 - 【請求項2】加熱する際、有機膜のガラス転移点以上の
温度で加熱することを特徴とする請求項1記載の液晶配
向方法。 - 【請求項3】有機膜は熱硬化性膜であり、その熱硬化性
膜を高分子フィルムを密着する前に仮硬化させることを
特徴とする請求項1又は2記載の液晶配向方法。 - 【請求項4】有機膜は光硬化性膜であり、その光硬化性
膜を高分子フィルムを密着する前に仮硬化させることを
特徴とする請求項1又は2記載の液晶配向方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向
方法を利用して製造された液晶素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19858792A JP3292254B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 液晶配向方法及び液晶素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19858792A JP3292254B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 液晶配向方法及び液晶素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0643458A JPH0643458A (ja) | 1994-02-18 |
JP3292254B2 true JP3292254B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=16393665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19858792A Expired - Fee Related JP3292254B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 液晶配向方法及び液晶素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3292254B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000013058A1 (fr) | 1998-08-26 | 2000-03-09 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Agent de traitement pour couche d'alignement du cristal liquide et dispositif a cristaux liquide l'utilisant, et procede d'alignement du cristal liquide |
EP2455787A1 (en) | 2009-07-15 | 2012-05-23 | Asahi Glass Company, Limited | Process for production of laminate, and laminate |
-
1992
- 1992-07-24 JP JP19858792A patent/JP3292254B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0643458A (ja) | 1994-02-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11391993B2 (en) | Liquid crystal display device and manufacturing method thereof | |
US7742138B2 (en) | Liquid crystal display | |
US6027772A (en) | Optical alignment composition, alignment layer formed using the same and LCD having the alignment layer | |
JP3292254B2 (ja) | 液晶配向方法及び液晶素子 | |
JPH10282501A (ja) | 配向膜、その形成方法及び該配向膜を採用した液晶表示素子 | |
JP3015434B2 (ja) | 液晶配向膜、その製造方法及びそれを用いた液晶表示素子 | |
JPS6036580B2 (ja) | 液晶表示パネルの製造方法 | |
JPH0643457A (ja) | 液晶用配向膜の形成方法 | |
JPH02311824A (ja) | 配向制御膜と液晶素子 | |
JPH02311822A (ja) | 配向制御膜と配向制御法および液晶素子 | |
JP3272801B2 (ja) | 液晶パネル用基板の製造方法 | |
JPH0194318A (ja) | 液晶表示素子 | |
JP2000035578A (ja) | 配向膜形成方法及び液晶表示素子 | |
JPH11311788A (ja) | 液晶表示装置およびその製造方法 | |
JPH0253028A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3026880B2 (ja) | 液晶分子配向用ラビング布及び液晶表示素子の製造方法 | |
JP4230245B2 (ja) | 液晶表示装置及びその製造方法 | |
JPH0545653A (ja) | 液晶表示素子の製造方法 | |
JP3594766B2 (ja) | 液晶装置及びその製造方法 | |
JP3161645B2 (ja) | 液晶配向膜及びその製造方法並びに液晶表示装置 | |
JP5416537B2 (ja) | 液晶表示装置の製造方法 | |
JP3248734B2 (ja) | カラーフィルターおよびその製造方法 | |
JP2914889B2 (ja) | 液晶表示素子および製造方法 | |
JPH02157824A (ja) | 液晶素子 | |
JPH05241156A (ja) | 液晶分子配向用ラビング布及び液晶表示素子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |