JP3289634B2 - 圧電型電源装置 - Google Patents

圧電型電源装置

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JP3289634B2
JP3289634B2 JP04408997A JP4408997A JP3289634B2 JP 3289634 B2 JP3289634 B2 JP 3289634B2 JP 04408997 A JP04408997 A JP 04408997A JP 4408997 A JP4408997 A JP 4408997A JP 3289634 B2 JP3289634 B2 JP 3289634B2
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篤宏 角谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子を利用し
た圧電型電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車等に装備した各種
機器への電力供給は、発電機等の発電装置から電源線を
介して行うか、電池を用いて行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、発電
装置は大きな外形形状を有し静止部材に固定されてお
り、しかも、電源線も長い。このため、電力供給を行う
箇所が、狭い空間にある機器の可動部である場合には、
可動部の近くでの発電装置の配置は困難であり、また、
配線困難、接続不良、電力損失等を招き易い。
【0004】従って、機器の可動部に対し電源線を介し
て容易にかつ良好な電力供給を行うのは困難である。ま
た、電池による場合、充電可能であっても、その寿命に
問題がある。このため、半永久的な寿命を有し、かつ、
長い電源線を用いることなく、機器の可動部に良好にか
つ容易に電力供給できる小型電源装置の開発が要請され
ている。
【0005】これに対しては、特開昭59−19467
7号公報や特開平7−49388号公報にて示されてい
るように、圧電素子を用いて、機械的振動エネルギーを
電気エネルギーに変換する電源装置が提案されている。
しかし、このような電源装置では、圧電素子が共振周波
数にて振動しているときに、最大電力及び最大電流に基
づき最大電力が得られるようになっている。
【0006】従って、外部振動を受けて圧電素子の振動
周波数が共振周波数からずれると、電源装置により得ら
れる電力が最大電力よりも減少するという不具合を招
く。そこで、本発明者等は、圧電素子の共振周波数の範
囲を広げれば、上記不具合を解消できることに着目し、
圧電素子の特性につき種々の検討を加えてみた。この検
討にあたり、圧電素子に金属片を挟持してなるユニモル
フ型圧電振動子を用いた。
【0007】そして、圧電素子の歪みはこの圧電素子に
おける電荷エネルギーの保持及びその放出でもって変化
することに着目し、圧電素子を電気的負荷から開放した
状態にて、圧電素子に電荷エネルギーを保持する場合及
び圧電素子から電荷エネルギーを放出する場合で、圧電
振動子のヤング率がどのように変化するかにつき調べて
みた。
【0008】これによれば、圧電素子の電荷エネルギー
保持状態で生ずる圧電振動子のヤング率は、圧電素子の
電荷エネルギー放出状態で生ずるヤング率の2倍以上の
値となることが分かった.また、共振周波数及び圧電振
動子のヤング率を、ぞれぞれ、f及びεにより表すと、
この共振周波数f(Hz)と圧電振動子のヤング率εと
の関係は、次の数1の式により特定される。
【0009】
【数1】f=(1/2π){(ε・w・t3 )/(α・
M)}1/2 この数1の式で、w及びtは、それぞれ、圧電振動子の
幅及び厚さを表す。また、αは、定数を表し、Mは、圧
電振動子の先端部の質量の重さを表す。上記数1の式に
よれば、共振周波数fは、ヤング率εの平方根に比例し
て変化することが分かる。
【0010】従って、圧電素子を電荷エネルギー保持状
態にした場合のヤング率εに基づき数1の式から得られ
る共振周波数fをfa とし、圧電素子を電荷エネルギー
放出状態にした場合のヤング率εに基づき数1の式から
得られる共振周波数fをfbとすれば、共振周波数fa
は共振周波数fb よりも大きい値となる。これら共振周
波数を、圧電振動子の振幅との関係で示すと、図11に
示すようになる。
【0011】ここで、符号Aは、圧電素子の電荷エネル
ギー保持状態で振動周波数を変化させながら圧電振動子
を振動させた場合の圧電振動子の振幅と振動周波数との
関係を示すグラフである。また、符号Bは、圧電素子の
電荷エネルギー放出状態で振動周波数を変化させながら
圧電振動子を振動させた場合の圧電振動子の振幅と振動
周波数との関係を示すグラフである。
【0012】そして、グラフA上の共振周波数が共振周
波数fa であり、グラフB上の共振周波数が共振周波数
b である。なお、符号Qは、両グラフA、Bを一体と
した場合の共振先鋭度を示す。以上のような検討結果に
よれば、上述のような圧電素子の電荷エネルギーの保持
状態及び放出状態により、圧電振動子に互いに異なる両
共振周波数を与え得ることが分かった。
【0013】そして、これによれば、圧電振動子の振動
周波数が変動しても、この振動周波数が両共振周波数f
a 、fb の近傍の周波数範囲にあれば、圧電振動子の発
電効率を良好に維持できることが分かる。そこで、本発
明は、以上のような観点に基づき、圧電振動子のヤング
率の変化を有効に活用して、広い周波数範囲に亘り発電
効率の良好な小型の圧電型電源装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至3、7に記載の発明によれば、圧電振
動子が、互いに同一の分極方向に積層した両発電用圧電
素子と、これら両発電用圧電素子の間に上記分極方向に
て介装した周波数調整用圧電素子とを有する。また、短
絡回路が、周波数調整用圧電素子を選択的に短絡する。
【0015】これによれば、圧電振動子が、外部振動を
受けて振動すると、各圧電素子は、共に、電荷エネルギ
ーを発生し、当該振動を同一極性の圧電電圧に変換す
る。このとき、短絡回路がオフになれば、周波数調整用
圧電素子は、その電荷エネルギーを、両発電用圧電素子
との直列接続のもとに保持する。一方、短絡回路がオン
になれば、周波数調整用圧電素子40が短絡されてその
電荷エネルギーの中和でもって放出する。
【0016】ここで、周波数調整用圧電素子の電荷エネ
ルギー保持状態における圧電振動子のヤング率は、周波
数調整用圧電素子の電荷エネルギー放出状態におけるヤ
ング率よりも大きい。このため、圧電振動子が周波数調
整用圧電素子の電荷エネルギー保持状態にて共振する共
振周波数は、圧電振動子が周波数調整用圧電素子の電荷
エネルギー放出状態にて共振する共振周波数よりも高
い。
【0017】従って、上記外部振動の振動周波数が、周
波数調整用圧電素子の電荷エネルギー保持状態における
圧電振動子の共振周波数に近い場合には、短絡回路をオ
フすれば、圧電振動子は、周波数調整用圧電素子の電荷
エネルギー保持状態における共振周波数にて共振する。
また、上記外部振動の振動周波数が、周波数調整用圧電
素子の電荷エネルギー放出状態における圧電振動子の共
振周波数に近い場合には、短絡回路をオンすれば、圧電
振動子は、周波数調整用圧電素子の電荷エネルギー放出
状態における共振周波数にて共振する。
【0018】よって、短絡回路を上述のごとく外部振動
の振動周波数に応じてオンオフすれば、圧電振動子の共
振状態をほぼ確保できる。その結果、圧電振動子の発電
効率を常に良好に確保でき、整流回路の整流出力を十分
に大きくし得る。ここで、請求項2に記載の発明によれ
ば、補強用金属板が、両発電用圧電素子の一方と周波数
調整用圧電素子との間及びこの周波数調整用圧電素子と
他方の発電用圧電素子との間のいずれか一方に介装され
ている。
【0019】これにより、圧電振動子の強度を補強用金
属板により向上させつつ請求項1に記載の発明の作用効
果を達成できる。また、請求項4乃至7に記載の発明に
よれば、圧電振動子が、互いに逆の分極方向にて積層し
た両発電用圧電素子と、これら両発電用圧電素子の間に
介装した周波数調整用圧電素子とを有する。また、短絡
回路が周波数調整用圧電素子を選択的に短絡する。
【0020】これによっても、請求項1に記載の発明と
同様に、短絡回路を上述のごとく外部振動の振動周波数
に応じてオンオフすれば、圧電振動子の共振状態をほぼ
確保できる。その結果、圧電振動子の発電効率を常に良
好に確保でき、整流回路の整流出力を十分に大きくし得
る。ここで、請求項5に記載の発明によれば、補強用金
属板が、両発電用圧電素子の一方と周波数調整用圧電素
子との間及びこの周波数調整用圧電素子と他方の発電用
圧電素子との間のいずれか一方に介装されている。
【0021】これにより、圧電振動子の強度を補強用金
属板により向上させつつ請求項4に記載の発明の作用効
果を達成できる。また、請求項8に記載の発明は、外部
からの加振力により振動する圧電素子と、この圧電素子
のヤング率を変更するヤング率変更手段とを備える。こ
れにより、請求項1や4に記載の発明と同様の作用効果
を達成できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。 (第1実施形態)図1及び図2は、本発明に係る圧電型
電源装置が、車両の乗員保護システムのセンサ回路S用
電源として適用された例を示している。
【0023】この電源装置は、圧電振動子Pを備えてい
る。この圧電振動子Pは、その固定端部P1にて、図1
にて示すごとく、当該車両の車体の一部を構成する静止
部材10に嵌め込まれており、この圧電振動子Pは、固
定端部P1から水平状に延出している。圧電振動子P
は、図2及び図3にて示すごとく、両発電用圧電素子2
0、30の間に周波数調整用圧電素子40を導電接着剤
の接着により積層状に挟持して構成されている。
【0024】ここで、圧電素子20は、板状圧電磁器
と、この圧電磁器に両表面に設けた正側電極21と負側
電極22とを備えており、負側電極22は、圧電素子4
0の正側電極としての役割をも果たす。圧電素子30
は、板状圧電磁器と、この圧電磁器に両表面に設けた正
側電極31と負側電極32を備えており、正側電極31
は、圧電素子40の負側電極としての役割をも果たす。
なお、各圧電素子20、40、30は共に同一分極方向
に積層されている。
【0025】また、圧電振動子Pは重りP2を備えてお
り、この重りP2は、圧電振動子Pの先端部に固着され
ている。これにより、重りP2に当該車両の振動等の外
部振動が加わると、圧電振動子Pは、固定端部P1を基
準に図1にて上下方向に振動する。これに伴い、圧電振
動子Pは、後述のごとく、各圧電素子20、40、30
或いは両圧電素子20、30にて、当該振動に応じ電荷
エネルギーを発生することでこの振動を電圧に変換し、
交流の圧電電圧として圧電素子20の正側電極21及び
圧電素子30の負側電極32の間から発生する。
【0026】また、電源装置は短絡回路50を備えてい
る。この短絡回路50は、スイッチング回路からなるも
ので、当該短絡回路50は、その一側端子にて、圧電素
子20の負側電極22に接続されており、短絡回路50
の他側端子は、圧電素子30の正側電極31に接続され
ている。しかして、短絡回路50は、そのオンにより、
圧電素子20の負側電極22を圧電素子30の正側電極
31に短絡する。このことは、圧電素子40がその両端
端子にて短絡されることを意味する。一方、この短絡
は、短絡回路50のオフにより解除されて、圧電素子2
0の負側電極22と圧電素子30の正側電極31との間
が開放される。このことは、圧電素子40がその両電極
にて短絡回路50により開放されることを意味する。
【0027】また、電源装置は、図2及び図4にて示す
ごとく、整流回路60を備えており、この整流回路60
は、ダイオードブリッジ回路により構成されている。ま
た、この整流回路60は、その各入力端子にて、圧電素
子20の正側電極21及び圧電素子30の負側電極32
にそれぞれ接続されている。しかして、整流回路60
は、圧電振動子Pからの圧電電圧を全波整流し整流電圧
として2次電池70(NiCd電池からなる)に供給し
てこれを充電する。なお、2次電池70は、例えば、セ
ンサ回路S用電源として利用される。また、整流回路6
0は、半波整流回路であってもよい。
【0028】このように構成した本第1実施形態におい
て、圧電振動子Pが、当該車両の振動等の外部振動を受
けて振動すれば、各圧電素子20、40、30は、共
に、電荷エネルギーを発生し、当該振動を同一極性の圧
電電圧に変換する。このとき、短絡回路50がオフにな
れば、圧電素子40の両電極は短絡回路50により開放
状態に維持される。このため、圧電素子40は、その電
荷エネルギーをそのまま保持し、かつ、各圧電素子2
0、40、30は互いに直列接続される。
【0029】これに伴い、各圧電素子20、40、30
の圧電電圧の和が整流回路60に出力される。一方、短
絡回路50がオンになれば、圧電素子40の両電極が短
絡回路50により短絡される。このため、圧電素子40
の電荷エネルギーは、当該圧電素子40の両電極間にて
中和されることで、放出される。このとき、両圧電素子
20、30が互いに直列接続される。
【0030】これに伴い、両圧電素子20、30の圧電
電圧の和が整流回路60に出力される。以上述べたよう
な状態では、図11にて述べた圧電振動子の振動特性と
同様に、圧電素子40の電荷エネルギー保持状態におけ
る圧電振動子Pのヤング率εは、圧電素子40の電荷エ
ネルギー放出状態におけるヤング率εよりも大きく維持
される。
【0031】このため、圧電振動子Pが圧電素子40の
電荷エネルギー保持状態にて共振する共振周波数は、圧
電振動子Pが圧電素子40の電荷エネルギー放出状態に
て共振する共振周波数よりも高く維持される。従って、
上記外部振動の振動周波数が、圧電素子40の電荷エネ
ルギー保持状態における圧電振動子Pの共振周波数に近
い場合には、短絡回路50をオフすれば、圧電振動子P
は、圧電素子40の電荷エネルギー保持状態における共
振周波数にて共振する。
【0032】また、上記外部振動の振動周波数が、圧電
素子40の電荷エネルギー放出状態における圧電振動子
Pの共振周波数に近い場合には、短絡回路50をオンす
れば、圧電振動子Pは、圧電素子40の電荷エネルギー
放出状態における共振周波数にて共振する。よって、短
絡回路50を上述のごとく外部振動の振動周波数に応じ
てオンオフすれば、圧電振動子Pの共振状態をほぼ確保
できる。その結果、圧電振動子Pの発電効率を常に良好
に確保でき、整流回路60の整流出力も大きくし得る。
【0033】図5は、上記第1実施形態の変形例を示し
ている。この変形例では、上記第1実施形態にて述べた
圧電素子30が圧電素子20とは逆の分極方向となるよ
うに圧電素子40に積層されている。また、整流回路6
0が、その一側入力端子にて、両圧電素子20、30の
各正側電極21、31に接続されており、この整流回路
60の他側入力端子は、圧電素子30の負側電極32に
接続されるとともに短絡回路50を介し圧電素子20の
負側電極22に接続されている。その他の構成は上記第
1実施形態と同様である。
【0034】このように構成した本変形例では、上記第
1実施形態と同様に、圧電振動子Pが、外部振動を受け
て振動すれば、各圧電素子20、40、30は、共に、
電荷エネルギーを発生し、当該振動を圧電電圧に変換す
る。このとき、圧電素子40の両電極が短絡回路50の
オフにより開放状態に維持されれば、圧電素子40の電
荷エネルギーはそのまま保持された状態となる。但し、
両圧電素子20、40と圧電素子30とは分極方向が異
なるため、両圧電素子40、30の各圧電電圧が互いに
相殺される。従って、圧電素子20の圧電電圧が整流回
路60に出力される。
【0035】一方、短絡回路50がオンになれば、圧電
素子40が短絡される。このため、圧電素子40の電荷
エネルギーはその中和により放出される。このとき、両
圧電素子20、30は互いに並列接続される。従って、
両圧電素子20、30の各圧電電圧が同一極性にて整流
回路60に出力される。
【0036】以上述べたような状態でも、上記第1実施
形態にて述べたと同様に、圧電振動子Pが圧電素子40
の電荷エネルギー保持状態にて共振する共振周波数は、
圧電振動子Pが圧電素子40の電荷エネルギー放出状態
にて共振する共振周波数よりも高い。よって、短絡回路
50を上記第1実施形態と同様に外部振動の振動周波数
に応じてオンオフすれば、圧電振動子Pの共振状態をほ
ぼ確保できる。その結果、圧電振動子Pの強度を金属板
80により強化しつつ、圧電振動子Pの発電効率を常に
良好に確保できる。 (第2実施形態)図6は、本発明の第2実施形態を示し
ている。
【0037】この第2実施形態では、上記第1実施形態
にて述べた圧電振動子Pにおいて、圧電素子30に代え
て圧電素子30aが採用されるとともに、この圧電素子
30aと周波数調整用圧電素子40との間に金属板80
が介装されている。また、金属板80は、圧電素子30
aの正側電極及び圧電素子40の負側電極として兼用さ
れている。
【0038】短絡回路50は、その両端子にて、上記第
1実施形態とは異なり、圧電素子20の負側電極22と
金属板80との間に接続されている。その他の構成は上
記第1実施形態と同様である。このように構成した本第
2実施形態では、短絡回路50のオフ時には、上記第1
実施形態と同様に各圧電素子20、40、30aが金属
板80を介し直列接続される。このとき、圧電素子40
の電荷エネルギーは、短絡回路50のオフによりそのま
ま保持される。
【0039】一方、短絡回路50のオン時には、両圧電
素子20、30aが金属板80を介し直列接続される。
このとき、圧電素子40の電荷エネルギーは、短絡回路
50のオンにより放出される。以上により、本第2実施
形態でも、短絡回路50を上記第1実施形態と同様に外
部振動の振動周波数に応じてオンオフすれば、圧電振動
子Pの共振状態をほぼ確保できる。その結果、圧電振動
子Pの発電効率を常に良好に確保できる。
【0040】図7は、上記第2実施形態の変形例を示し
ている。この変形例では、上記第2実施形態にて述べた
圧電素子30aは、圧電素子20とは逆の分極方向に金
属板80に積層されている。このため、圧電素子30a
は、正側電極31(図2参照)を有する。また、整流回
路60は、その一側入力端子にて、両圧電素子20、3
0の各正側電極21、31に接続されており、この整流
回路60の他側入力端子は、金属板80に接続されると
ともに短絡回路50を介し圧電素子20の負側電極22
に接続されている。その他の構成は上記第2実施形態と
同様である。
【0041】このように構成した本変形例では、上記第
2実施形態と同様に、圧電振動子Pが、外部振動を受け
て振動すれば、各圧電素子20、40、30aは、共
に、電荷エネルギーを発生し、当該振動を圧電電圧に変
換する。このとき、圧電素子40の両電極が短絡回路5
0のオフにより開放状態に維持されれば、圧電素子40
の電荷エネルギーはそのまま保持した状態となる。但
し、両圧電素子20、40と圧電素子30とは分極方向
が異なるため、両圧電素子40、30aの各圧電電圧が
互いに相殺される。従って、圧電素子20の圧電電圧が
整流回路60に出力される。
【0042】一方、短絡回路50がオンになれば、圧電
素子40が短絡回路50により短絡される。このため、
圧電素子40の電荷エネルギーはその中和により放出さ
れる。このとき、両圧電素子20、30aは互いに並列
接続される。従って、両圧電素子20、30aの各圧電
電圧が同一極性にて整流回路60に出力される。
【0043】以上述べたような状態でも、上記第2実施
形態にて述べたと同様に、圧電振動子Pが圧電素子40
の電荷エネルギー保持状態にて共振する共振周波数は、
圧電振動子Pが圧電素子40の電荷エネルギー放出状態
にて共振する共振周波数よりも高い。よって、短絡回路
50を上記第2実施形態と同様に外部振動の振動周波数
に応じてオンオフすれば、圧電振動子Pの共振状態をほ
ぼ確保できる。その結果、圧電振動子Pの強度を金属板
80により強化しつつ圧電振動子Pの発電効率を常に良
好に確保できる。 (第3実施形態)図8は、本発明の第3実施形態を示し
ている。
【0044】この第3実施形態では、上記第2実施形態
にて述べた圧電素子30aに代えて圧電素子30b(上
記第1実施形態にて述べた圧電素子30と同様の構成を
有する)が新たな周波数調整用圧電素子90を介し金属
板80に積層されている。短絡回路50は、その一側入
力端子にて、両圧電素子20、30bの各負側電極2
2、32に接続されている。
【0045】整流回路60は、その各入力端子にて、圧
電素子20の正側電極21と圧電素子30bの負側電極
32に接続されている。その他の構成は上記第2実施形
態と同様である。このように構成した本第3実施形態で
は、短絡回路50のオフ時には、上記第2実施形態と同
様に各圧電素子20、40、30bが金属板80を介し
直列接続される。このとき、圧電素子40の電荷エネル
ギーは、短絡回路50のオフによりそのまま保持され
る。
【0046】一方、短絡回路50のオン時には、両圧電
素子20、30bが金属板80を介し直列接続される。
このとき、圧電素子40の電荷エネルギーは、短絡回路
50のオンにより放出される。以上により、本第2実施
形態でも、短絡回路50を上記第1実施形態と同様に外
部振動の振動周波数に応じてオンオフすれば、圧電振動
子Pの共振状態をほぼ確保できる。その結果、圧電振動
子Pの強度を金属板80による強化しつつ圧電振動子P
の発電効率を常に良好に確保できる。
【0047】図9は、上記第3実施形態の変形例を示し
ている。この変形例では、上記第3実施形態にて述べた
短絡回路50の一側入力端子が、両圧電素子20、30
bの各負側電極22、32に接続されている。また、整
流回路60が、その一側入力端子にて、圧電素子20の
負側入力電極に接続されており、この整流回路60の他
側入力端子は、両圧電素子20、30bの各正側電極2
1、31に接続されている。その他の構成は上記第3実
施形態と同様である。
【0048】このように構成した本変形例では、短絡回
路50のオフ時には、上記第3実施形態と同様に各圧電
素子20、40、90が金属板80を介し直列接続され
る。このとき、圧電素子30bは各圧電素子20、4
0、90とは逆分極特性を有する。また、両圧電素子4
0、90の電荷エネルギーは、短絡回路50のオフによ
りそのまま保持される。
【0049】一方、短絡回路50のオン時には、両圧電
素子20、90が金属板80を介し短絡される。このと
き、圧電素子40、90の電荷エネルギーは、短絡回路
50のオンにより放出される。以上により、本変形例で
も、短絡回路50を上記第3実施形態と同様に外部振動
の振動周波数に応じてオンオフすれば、圧電振動子Pの
共振状態をほぼ確保できる。その結果、圧電振動子Pの
強度を金属板80により強化しつつ圧電振動子Pの発電
効率を常に良好に確保できる。
【0050】なお、本発明の実施にあたり、圧電振動子
Pに代えて、図10にて示すごとく、圧電振動子Paを
採用して実施してもよい。この場合、圧電振動子Pa
は、上記各実施形態及び変形例にて述べた圧電振動子P
の平面形状を、図10にて示すごとく、2等辺三角形に
変形して構成されている。これによっても、上記上記各
実施形態及び変形例にて述べた作用効果を達成できる。
【0051】また、上記各実施形態では、圧電型電源を
車両に装備した例について説明したが、これに限らず、
船舶等の各種の移動体や産業機器等の電源を必要とする
機械的振動発生体に本発明を適用して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用圧電型電源装置の圧電振動
子を示す斜視図である。
【図2】圧電型電源装置の概略構成図である。
【図3】圧電振動子の断面図である。
【図4】図2の整流回路の詳細回路図である。
【図5】上記第1実施形態の変形例を示す概略構成図で
ある。
【図6】本発明の第2実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図7】上記第2実施形態の変形例を示す概略構成図で
ある。
【図8】本発明の第3実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図9】上記第3実施形態の変形例を示す概略構成図で
ある。
【図10】上記各実施形態の変形例を示す圧電振動子の
斜視図である。
【図11】ユニモルフ型圧電振動子の振幅と振動周波数
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
P、Pa…圧電振動子、P2…重り、20、30、30
a、30b…発電用圧電素子、40、90…周波数調整
用圧電素子、50…短絡回路、60…整流回路、80…
補強用金属板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石切山 守 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−245970(JP,A) 特開 平9−264778(JP,A) 特開 平8−321642(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに同一の分極方向に積層した両発電
    用圧電素子(20、30、30a、30b)と、これら
    両発電用圧電素子の間に前記分極方向にて介装した周波
    数調整用圧電素子(40)とを有する圧電振動子(P、
    Pa)と、 前記両発電用圧電素子の各外側電極(21、32)間に
    接続した整流回路(60)と、 前記周波数調整用圧電素子を選択的に短絡する短絡回路
    (50)とを備えた圧電型電源装置。
  2. 【請求項2】 前記両発電用圧電素子の一方と前記周波
    数調整用圧電素子との間及びこの周波数調整用圧電素子
    と他方の発電用圧電素子との間のいずれか一方に補強用
    金属板(80)が介装されていることを特徴とする請求
    項1に記載の圧電型電源装置。
  3. 【請求項3】 前記補強用金属板と前記両発電用圧電素
    子のうち前記補強用金属板と隣接し合う発電用圧電素子
    との間に、他の周波数調整用圧電素子(90)が前記分
    極方向にて介装されており、 前記短絡回路が、前記両周波数調整用圧電素子を前記補
    強用金属板を介して選択的に短絡することを特徴とする
    請求項2に記載の圧電型電源装置。
  4. 【請求項4】 互いに逆の分極方向にて積層した両発電
    用圧電素子(20、30、30a、30b)と、これら
    両発電用圧電素子の間に介装した周波数調整用圧電素子
    (40)とを有する圧電振動子(P、Pa)と、 前記周波数調整用圧電素子を選択的に短絡する短絡回路
    (50)と、 前記両発電用圧電素子の各外側電極と前記短絡回路との
    間に接続した整流回路(60)とを備えた圧電型電源装
    置。
  5. 【請求項5】 前記両発電用圧電素子の一方と前記周波
    数調整用圧電素子との間及びこの周波数調整用圧電素子
    と他方の発電用圧電素子との間のいずれか一方に補強用
    金属板(80)が介装されていることを特徴とする請求
    項4に記載の圧電型電源装置。
  6. 【請求項6】 前記補強用金属板と前記両発電用圧電素
    子のうち前記補強用金属板と隣接し合う発電用圧電素子
    との間に、他の周波数調整用圧電素子(90)が介装さ
    れており、 前記短絡手段が、前記両周波数調整用圧電素子を前記補
    強用金属板を介して選択的に短絡することを特徴とする
    請求項5に記載の圧電型電源装置。
  7. 【請求項7】 前記短絡回路がスイッチング回路である
    ことを特徴とする請求項1乃至6に記載の圧電型電源装
    置。
  8. 【請求項8】 外部からの加振力により振動する圧電素
    子(20、30、30a、30b)と、この圧電素子の
    ヤング率を変更するヤング率変更手段(40、50、9
    0)とを備える圧電型電源装置。
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