JP3283179B2 - 光強度制御装置および光強度制御方法 - Google Patents

光強度制御装置および光強度制御方法

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JP3283179B2
JP3283179B2 JP07518296A JP7518296A JP3283179B2 JP 3283179 B2 JP3283179 B2 JP 3283179B2 JP 07518296 A JP07518296 A JP 07518296A JP 7518296 A JP7518296 A JP 7518296A JP 3283179 B2 JP3283179 B2 JP 3283179B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光源から発する
光束をモニター光束と主光束とに分割し、モニター光束
の光強度に基づいて光源の発光量を制御する光強度制御
装置、および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光強度制御装置は、例えば光デ
ィスク装置の分野において従来から利用されている。半
導体レーザー等の光源から発する光束はハーフミラー等
の光分割素子により分割され、一方はモニター光束とし
て光強度検出に用いられ、他方は主光束として像面に位
置する光ディスクに導かれて情報の読み書きに利用され
る。光強度制御装置では、モニター光束の光強度に基づ
いて光ディスク上で所定の光強度が得られるよう光源の
発光強度を制御する、いわゆるAPC (Automatic Powe
r Control)動作を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光強度制御装置においては、例えば複数の光源を用いた
装置で複数の光源からの光束の偏光状態が互いに異なる
場合、あるいは少なくとも1つの光源を用いた装置で環
境の変化によって光分割素子に入射する光束の偏光状態
が変化した場合等には、APC動作により像面上の強度
を所定の値に保つことができなくなる虞がある。
【0004】一般に、ハーフミラー等の光分割素子、並
びに主光束を像面上に導く光学素子の透過率、あるいは
反射率は偏光依存性を有しており、入射光束の偏光状態
によって透過光、あるいは反射光の光エネルギー (光
量)が変化する。特に、光分割素子により分割するモニ
ター光束の光量は、主光束側の光利用効率を確保するた
めに主光束の光量に対して著しく小さく設定されるた
め、モニター光束の光強度は入射光の偏光状態に応じて
大きく変化する。
【0005】このため、像面上に導かれた主光束の光強
度と、光分割素子で分割されたモニター光の光強度との
バランスが入射光束の偏光状態によって変化することと
なり、これらのバランスが崩れた場合にはモニター光束
の光強度に基づいてAPCを作動させて光源の発光量を
制御しても、像面上の主光束の光強度を所定のレベルに
保つことはできない。
【0006】上記の問題は、光ファイバーを利用した光
学系においてより顕著に現れる。これは、一般の光ファ
イバーが偏波面を保存せずに光伝搬させる性質を持ち
(入射する直線偏光の偏光方向と射出する直線偏光の偏
光方向とが直交する場合もある)、かつ、このような偏
光方向を変化させる作用の度合いが、光ファイバーのね
じれや湾曲といった設置状態の変化によって容易に変化
するためである。例えば、複数の光源から発する光束を
各光源に対応した光ファイバーにより導いて点光源を形
成するマルチビーム光学系で、光ファイバーから射出さ
れる光束をハーフミラーで分割してモニター光束を得る
場合には、たとえ光源から光ファイバーへ入射する光の
偏光状態が一定であるとしても、光ファイバーを射出し
てハーフミラーに入射する各光束の偏光状態は一定とな
らない。したがって、検出されるモニター光束の光強度
に基づいてAPCを作動させたとしても、正常に機能せ
ず、像面上の光強度を一定に保つことはできない。
【0007】この発明は、複数の光源を用いた装置で複
数の光源からの光束の偏光状態が互いに異なる場合、あ
るいは少なくとも1つの光源を用いた装置で環境の変化
によって光分割素子に入射する光束の偏光状態が変化し
た場合にも、モニター光束の強度に基づいて主光束の光
量を一定に制御することができる光強度制御装置、およ
び方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる光強度
制御装置は、独立して発光制御される複数の光源を備え
る光源部から発した光束をモニター光束と主光束とに分
割する光分割素子と、各光源から発したモニター光束の
光強度をそれぞれ別のタイミングで検出する光検出手段
と、光分割素子への入射光の偏光状態に拘わらず、モニ
ター光束の光強度と光分割素子の後段に設けられた結像
光学系により対象面上に導かれた主光束の光強度とが一
定の相関をもつよう光検出手段の出力を補正する補正手
段と、補正手段により補正された光検出手段の出力信号
に基づいて光源の発光強度を制御する制御手段とを有し
ており、補正手段および制御手段は、光検出手段により
検出された各光源から発したモニター光束の光強度に基
づいて対応する各光源の発光強度を制御することを特徴
とする。
【0009】上記の構成によれば、光分割素子に入射す
る光束の偏光状態によらずに、モニター光束側の補正手
段の出力と主光束の強度とに一定の相関を持たせること
ができ、これにより光分割素子の偏光依存性のみでな
く、主光束を導く光学系の偏光依存性をも含めた形でこ
れらの影響を抑えることができる。これにより、APC
動作を正常に機能させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる光強度制
御装置の実施形態を説明する。実施形態として示される
光強度制御装置は、8本のレーザ光を同時に走査させる
ことにより、一回の走査で8本の走査線を同時に形成す
るマルチビーム走査光学装置に適用されている。まず、
走査光学装置全体の斜視図である図1、その光学系の配
置を示す図2、断面図である図3、そして平面図である
図4に基づき、この装置の概略構成を説明する。なお、
以下の説明において「主走査方向」は、光軸に垂直な面
内で光束の走査方向に相当する方向、「副走査方向」
は、光軸に垂直な面内で主走査方向に直交する方向をい
うものとする。
【0011】走査光学装置は、図1に示されるように、
ほぼ直方体状の偏平なケーシング1内に走査光学系を配
して構成されている。ケーシング1の上部開口は、使用
時には上部蓋体2により閉成される。
【0012】走査光学系の光源部100は、図1および
図2に示されるように、それぞれ支持基板300に取り
付けられた8つのレーザーブロック310a〜310h
と、これらのレーザーブロックに1つづつ取り付けられ
た半導体レーザー101〜108と、8本の石英ガラス
製の光ファイバー121〜128と、半導体レーザーか
ら発する光束を光ファイバーにそれぞれ入射させるカッ
プリングレンズ(図示せず)と、これらの光ファイバーの
射出側の端部を直線上に並べて保持することにより直線
上に配列する8つの点光源を形成するファイバーアライ
メントブロック130とから構成されている。なお、光
ファイバー121〜128の入射側の端部は、レーザー
ブロック310a〜310hに固定されたファイバー支
持体319a〜319hにより保持されている。
【0013】光源部100のファイバーアライメントブ
ロック130から射出される発散光束は、円筒状のコリ
メートレンズホルダー340により保持されたコリメー
トレンズ140により平行光束とされ、スリット142
を透過して光分割素子であるハーフミラー144に入射
する。ハーフミラー144は、入射する光束の一部をモ
ニター光束として透過させ、残部を主光束として反射さ
せることにより分割する光分割素子として機能する。こ
のハーフミラー144の透過率は、S偏光とP偏光との
平均として一般に5〜10%である。
【0014】ハーフミラー144を透過したモニター光
束は、この発明の光強度制御装置の光検出手段、および
補正手段を構成するAPC(オートパワーコントロール)
信号検出部150に入射する。APC信号検出部150
は、透過光束を収束させる集光レンズ151と、この光
束を直交する2つの偏光成分に分離する偏光分離素子と
しての偏光ビームスプリッター153と、それぞれの偏
光成分の光エネルギーを検出するAPC用第1受光素子
155、APC用第2受光素子157とから構成されて
おり、その出力信号は半導体レーザー101〜108の
出力をフィードバック制御するために利用される。
【0015】一方、ハーフミラー144で反射された主
光束は、像面上での副走査方向のスポット位置を制御す
るよう光軸に直交する軸回りに回転可能に配置されたダ
イナミックプリズム160を経て、副走査方向にのみ正
のパワーを持つシリンドリカルレンズ170によりポリ
ゴンミラー180のミラー面の近傍で線状に結像され
る。ダイナミックプリズム160は、後述の感光体ドラ
ムの回転ムラ等に起因する走査対象面上でのスポットの
副走査方向の位置ズレを補正するために利用される。シ
リンドリカルレンズ170は、円筒状のシリンドリカル
レンズホルダー361により保持されており、図2に示
されるように、副走査方向においてそれぞれ正・負のパ
ワーを持つ2枚のレンズ171、173から構成され
る。
【0016】ポリゴンミラー180は、図3に示される
ようにケーシング1に固定されたポリゴンモータ371
により駆動され、図4中の矢印で示したように時計回り
方向に回転する。また、ポリゴンミラー180は、回転
による風切り音の発生や、空気中の塵埃との衝突による
ミラー面の損傷を避けるため、図1に示されるようにカ
ップ状のポリゴンカバー373により外気から遮断され
て配置されている。
【0017】ポリゴンカバー373には、その側面に光
路孔373eが形成されており、この光路孔373eに
はカバーガラス375がはめ込まれている。シリンドリ
カルレンズ170を透過した光束は、カバーガラス37
5を通してカバー内に入射し、ポリゴンミラー180に
より反射、偏向されて再びカバーガラス375を通して
外部に射出される。なお、ポリゴンカバー373の上面
には、ポリゴンミラー180の上面に付されたマークM
を検出するためのポリゴンセンサ(図示せず)を含むセン
サブロック376が設けられている。
【0018】ポリゴンミラー180の反射面には加工に
より例えば主走査方向の面形状の誤差が生じる。そし
て、一般に各反射面の加工誤差量にはバラツキが生じ
る。そこで、各面の誤差量を予め測定して記憶させてお
き、使用時にセンサの出力に応じていずれの反射面が走
査に使用されているかを識別することにより、反射面毎
の固有の誤差量に応じてビーム位置やビーム強度等を補
正することができる。
【0019】ポリゴンミラー180で反射された光束
は、結像光学系であるfθレンズ190を透過した後、
図3に示されるように折り返しミラー200により反射
されて感光体ドラム210上に達し、8つのビームスポ
ットを形成する。これらのビームスポットは、ポリゴン
ミラー180の回転に伴って同時に走査され、感光体ド
ラム210上には一回の走査で8本の走査線が形成され
る。
【0020】感光体ドラム210は、ビームスポットの
走査に同期して矢印R方向に回転駆動され、これにより
感光体ドラム210上に静電潜像が形成される。この潜
像は、公知の電子写真プロセスにより、図示せぬ用紙に
転写される。
【0021】fθレンズ190は、ポリゴンミラー18
0側から折り返しミラー200側に向けて順に、主走査
方向、副走査方向の両方向に関してそれぞれ負、正、
正、負のパワーを有する第1、第2、第3、第4レンズ
191,193,195,197が配列して構成され、副
走査方向においてポリゴンミラー180のミラー面近傍
で線状に結像された光束を感光体ドラム210上に楕円
形状に再結像させるパワーを有する。
【0022】fθレンズ190の第1レンズ191は、
ポリゴンミラー180側が負のパワーを持つ球面、折り
返しミラー200側が副走査方向にのみ負のパワーを持
つシリンダー面である負レンズであり、主走査方向に比
較的弱い負のパワーを有すると共に、副走査方向に比較
的強い負のパワーを有する。
【0023】第2レンズ193は、ポリゴンミラー18
0側が凸の球面、折り返しミラー200側が正のトーリ
ック面であるメニスカス形状のトーリックレンズであ
り、主走査方向に比較的弱い正のパワーを有すると共
に、副走査方向に比較的強い正のパワーを有する。第3
レンズ195は、両面が球面であるメニスカス正レンズ
である。第4レンズ197は、両面が球面であり、ポリ
ゴンミラー180側の面が強い負のパワーを有し、折り
返しミラー200側の面が弱い正のパワー持つ負メニス
カスレンズである。fθレンズ190の4枚のレンズ
は、図3および図4に示されるように単一のレンズ台3
80上に固定されている。
【0024】図1〜図4中のx軸は、fθレンズ190
の光軸と平行な軸、y軸およびz軸は、x軸に垂直な面
内で互いに直行する軸である。y軸は主走査方向に一致
し、z軸はポリゴンミラー180と折り返しミラー20
0との間の光路中では副走査方向に一致する。
【0025】なお、fθレンズ190を透過した光束
は、各走査毎に、すなわちポリゴンミラーの1つの反射
面による走査毎に、描画範囲に入る前に同期信号検出用
光学系220により検出される。同期信号検出用光学系
220は、fθレンズ190の第4レンズ197と折り
返しミラー200との間の光路中に配置されて描画範囲
の手前で光束を反射させる第1ミラー221と、この第
1ミラー221で反射された光束を順に反射させる第
2、第3ミラー223,225と、これらのミラーによ
り導かれた光束を受光する受光素子230とから構成さ
れている。受光素子230は、感光体ドラム210と光
学的に等価な位置に配置されている。8本のビームは、
走査に伴って1本づつ順番に受光素子230に入射し、
受光素子230からは1走査毎に8つのパルスが出力さ
れる。パルスが検出されると、そのパルスに対応する半
導体レーザーを駆動するレーザー駆動部に1ライン分の
画像データが転送され、パルスの検出から一定時間経過
後に書き込みが開始される。
【0026】また、ケーシング1には、折り返しミラー
200で反射された光束を透過させる描画用開口11が
形成されると共に、折り返しミラー200の背後に検査
用開口12が形成されている。描画用開口11には、カ
バーガラス201が装着されている。検査用開口12
は、折り返しミラー200を除く光学素子を組み付けた
後に、これらの光学素子を調整する際に使用され、描画
のための使用時には図3に示されるように蓋板13によ
り閉成される。
【0027】続いて、図5〜12に基づいて上記の走査
光学系の各構成要素の詳細について説明する。図5は、
レーザーブロック310aの具体的な構成を示す断面
図、図6は図5をVI-VI線の方向から見た正面図で
ある。なお、レーザーブロック310a〜310hは、
全て同一の構造を有しているため、310aを代表とし
て説明する。これらの図に示されるように、レーザーブ
ロック310aは、半導体レーザー101を保持する半
導体レーザー保持部材311aと、カップリングレンズ
111を保持するカップリングレンズ保持部材313a
と、ファイバー支持体319aが固定されるファイバー
固定部材315aとの3つのブロックから構成されてい
る。半導体レーザー保持部材311aとカップリングレ
ンズ保持部材313aとは、図6に示されるように円柱
状であり、ファイバー固定部材315aは、直交する2
つの壁面から成る台座面が形成されるよう円柱のほぼ1
/4に相当する部分をその軸線方向に沿って切り欠いた
形状に形成されている。
【0028】半導体レーザー保持部材311aとファイ
バー固定部材315aとは、カップリングレンズ保持部
材313aを光の進行方向に沿って両側から挟み込むよ
うにボルトで固定されており、半導体レーザー保持部材
311aを支持基板300にネジ止めすることにより3
つの部材が一体のブロックとして支持基板300に固定
される。また、ファイバー支持体319aは、固定用金
具317aによりファイバー固定部材315aの2つの
壁面に当てつけられた状態で固定されている。
【0029】半導体レーザー101から発する発散光束
は、カップリングレンズ111により収束されて光ファ
イバー121に入射する。光ファイバー121は、ファ
イバー支持体319aの中心軸に沿って形成された貫通
孔に挿入されて接着剤により支持体319aに固定され
ている。
【0030】図5の例では、光ファイバー121の入射
端面が、入射光軸に直交しないよう傾けて設定されてい
る。さらに、入射端面を傾けた際にも入射端面で屈折し
た光軸上の光線が光ファイバー121の中心軸と平行に
ファイバー内を進むようファイバー支持体319aも全
体的に傾けて配置されている。
【0031】上記のように光ファイバー121の入射端
面を光軸に直交しないよう傾けることにより、この入射
端面での反射光は図5に示されるように入射方向とは異
なる方向に向かい、半導体レーザーに戻ることがない。
反射光が半導体レーザーに戻ると、半導体レーザーの発
振が不安定になったり、発振モードが単一モードから多
モードに変化し、あるいは発振波長の幅が広がるため、
像面上で所定のスポット径が得られなくなり、描画精度
か劣化する。戻り光を防ぐことにより、このような問題
の発生を回避することができる。
【0032】ここで、図7に示すように、カップリング
レンズ111の光軸L1と光ファイバー121の入射端
面121aの法線L2とのなす角度をθ1、カップリング
レンズ111の光軸L1と光ファイバー121の中心軸
L3とのなす角度をθ2、光ファイバー121の中心軸L
3と入射端面121aの法線L2とのなす角度をθ3と
し、光ファイバー121のコアの屈折率をnとすると、
以下の関係が成立する。すなわち、角度θ1が決まれ
ば、他の角度θ2、θ3は一義的に定められる。
【0033】θ3=sin-1((sinθ1)/n) θ2=θ1−θ3
【0034】なお、この例では、光ファイバー121を
ファイバー支持体319aに取り付けられた状態で一体
に研磨することにより、ファイバーの入射端面とファイ
バー支持体319の入射側の端面とを面一とし、かつ、
これらの面の法線が共にファイバーの中心軸に対して角
度θ3をなすよう加工されている。
【0035】また、この例では、光ファイバー121の
射出端面121bを光ファイバーの中心軸に直交する平
面に対して角度θ4だけ傾斜するよう斜めにカットして
いる。この構成によれば、たとえ光束の一部が光ファイ
バーの射出端面で反射したとしても、戻り光は半導体レ
ーザー側からの伝搬経路とは異なる経路で戻り、したが
って半導体レーザーへの戻り光は発生しない。
【0036】光ファイバー121〜128の射出側の端
部は、図8に示されるようにファイバーアライメントブ
ロック130によりまとめられ、射出側の端部では各光
ファイバーの中心軸が一直線上に並ぶよう位置決めされ
る。直方体状のファイバーアライメントブロック130
は、分解斜視図である図9に示されるように、光ファイ
バー121〜128の射出端を位置決めするためのアラ
イメント部133が形成された本体130と、本体13
0に位置決めされた光ファイバーを押さえる押さえ板1
39とから構成されている。なお、本体131のアライ
メント部133より光入射側には、押さえ板から離れる
方向に段差をもって導入部135が形成されている。
【0037】アライメント部133には、図9、および
ファイバーアライメントブロック130の拡大正面図で
ある図10に示されるように、それぞれの光ファイバー
に対応して互いに平行な8本のV字溝137,137,…
が形成されている。組み付け時には、光ファイバー12
1〜128をV字溝137,137,…にセットした後、
押さえ板139で強く押さえ、本体と押さえ板との間に
接着剤を流し込んで光ファイバー121〜128とファ
イバーアライメントブロック130とを一体に固定す
る。
【0038】ファイバーアライメントブロック130に
保持された光ファイバーの射出端面は、図11に示され
るように、中心軸が一直線上に揃って配列する。ファイ
バーアライメントブロック130は、図示せぬホルダー
に保持され、感光体ドラム210上でのビームスポット
が主走査、副走査両方向にそれぞれ所定間隔離れて形成
されるように、ファイバーの中心軸を結ぶ直線が主走査
方向に対して所定の角度をなすよう斜めに設定される。
【0039】図12は、感光体ドラム上のビームスポッ
トの配列を示す。物点となる光ファイバーの端面を図1
1のように配列することにより、ビームスポットもそれ
ぞれの中心が一直線上にのるよう形成される。この中心
を結ぶ直線は、主走査方向に対して所定の角度をなす。
これにより隣接するビームスポットの中心は主走査方
向、副走査方向においてそれぞれ所定の間隔をもって形
成される。
【0040】次に、上記の走査光学装置に含まれるこの
発明の光強度制御装置の主要部を構成するAPC信号検
出部150の作用について説明する。前述のように、一
般に光ファイバーは入射光の偏光状態を変化させる性質
を有しており、かつ、偏光状態の変化に与える影響が光
ファイバーの保持の状態、取り回し等によって微妙に異
なる。したがって、実施態様の装置のように複数の半導
体レーザーからの光束をそれぞれ光ファイバーを用いて
導く場合、入射側で半導体レーザーの偏光方向を同一方
向に揃えたとしても、光ファイバーから射出する光束の
偏光状態は互いに異なる。また、この偏光状態はファイ
バーの姿勢の変化や環境の変化によっても変化する。
【0041】図13は、光ファイバーを伝搬する光の偏
光状態の変化を測定するための光学系を示す。半導体レ
ーザー101からの光束をカップリングレンズ111に
より収束させて光ファイバー121に入射させる。光フ
ァイバー121からの射出光は、コリメートレンズ40
2により平行光とされ、偏光子400を介してセンサ4
03に入射する。ここで偏光子400を回転させながら
センサ403の出力を測定することにより、射出光の偏
光状態を知ることができる。ここでは、半導体レーザー
101を含む系を代表として示しているが、他の系につ
いても同様に調べることができる。
【0042】図14は、偏光状態の変化の一例を示し、
8本中4本の光ファイバー121〜126に偏光方向が
同一の直線偏光を入射させた際の各光ファイバーからの
射出光の偏光状態を図13の系により測定した結果を示
すグラフである。図中の横軸は偏光子400の回転角
(単位:deg.)、縦軸はパワーメータ410により検
出された光強度(単位:mW)を示す。出力の変動幅が小
さいものは射出光が円偏光に近いこと、変動幅が大きい
ものは射出光が直線偏光に近いことを意味する。図14
から、光ファイバーにより伝達される間に偏波面が回転
していること、すなわち光ファイバーの旋光性が観測さ
れている。中には位相が反転している組み合わせ、すな
わち偏光方向が直交している組み合わせも存在する。
【0043】次に、同一の光ファイバーが姿勢の変化に
よってどのように偏光状態を変化させるかを実測データ
に基づいて説明する。ここでは、図13のカップリング
レンズ111と光ファイバー121との間に図中波線で
示した偏光ビームスプリッター312aとλ/4板31
6aとを挿入して光ファイバー121に円偏光を入射さ
せ、上記の例と同様に偏光子400を回転させてセンサ
403の出力を測定する。
【0044】図15および図16は、1本の光ファイバ
ーに着目し、この光ファイバーの姿勢を故意に変化させ
た場合のセンサ出力の変化を示すグラフである。図15
は、光ファイバー121の湾曲状態の変化が偏光状態に
与える影響を調べるために、光ファイバー121の中間
部を「コ」字状に湾曲させた例、図13に示すように光
ファイバー121を1回ループさせた例、同様に2回、
3回ループさせた例について測定した結果を示してい
る。また、図16は、光ファイバー121のねじれによ
る変化が偏光状態に与える影響を測定するために、図1
3に示すように1回ループさせた光ファイバー121の
ループ部分を、ループ部分の入射側、射出側の直線部分
を通る軸を中心に回転させた際の各回転角度(0゜、4
5゜、90゜、135゜、180゜)において測定した
結果を示している。
【0045】これらの結果から、それぞれの出力波形の
振幅、位相が共に大きく変化していること、すなわち、
光ファイバーの取付条件、姿勢によって射出光の偏光状
態が変化することが解る。実際の装置の組み付け時に
は、偏光状態を変化させる程度の条件の変化は容易に生
じ得る。
【0046】一方、走査光学系を構成する殆どの光学素
子は、反射率、あるいは透過率に偏光依存性を有してい
る。特にハーフミラー144は大きな偏光依存性を持
つ。ハーフミラーの透過率は、例えばモニター光束とし
て全体光量の7.5%を利用する場合、代表的なコート
特性ではP偏光については10%、S偏光については5
%程度となる。
【0047】したがって、例えば第1の半導体レーザー
から発して光ファイバーから射出する光束がハーフミラ
ーの光分割面に対してP偏光として入射し、第2の半導
体レーザーから発して光ファイバーから射出する光束が
S偏光として入射する場合には、第1、第2の半導体レ
ーザーの光量が同一であるとしても、ハーフミラー14
4を透過した光束の光量の比は2:1となる。
【0048】このモニター光束の光量に基づき、従来の
APCの手法によりハーフミラー144を透過した光束
の光量が同一となるよう半導体レーザーの発光量をフィ
ードバック制御すると、第1の半導体レーザーの発光量
は第2の半導体レーザーの発光量の1/2となる。ここ
でハーフミラーから感光体ドラム210までの光学素子
の偏光依存性を無視して考えると、APC動作を行うこ
とにより感光体ドラム上のビームスポットの光量に最大
で2倍の開きが生じることとなる。APCは、本来感光
体ドラム面上でのビームスポットの光量が等しくなるよ
う制御するものであるにも拘わらず、従来の手法では制
御することによりかえって光量差が拡大される。
【0049】ビームスポットの光量の違いは、印刷され
るパターンの濃度の違いとして現れるため、複数のビー
ム間で光量に違いがあると、所望の濃度バランスが得ら
れず、例えば、均一な濃度を得たい部分で濃度が不均一
になるといった不具合が生じる。なお、このような不具
合は、ハーフミラーの偏光依存性をなくすことによって
も回避できるが、実施態様で示したような反射率と透過
率との差が大きいハーフミラーを作成する場合、薄膜作
成技術上、偏光依存性が小さい面を作ることが現実には
困難である。反射率と透過率との差を小さくすれば、偏
光依存性の小さいハーフミラーを作成することはできる
が、この場合には描画用に用いられる主光束としての利
用効率が小さくなり、光源の出力が比較的小さい場合に
は描画用に十分な光量が得られず、十分な光量を得るた
めにより出力が大きい光源を使用すれば、装置のコスト
アップにつながる。
【0050】そこで、実施態様の装置では、ハーフミラ
ー144を透過した光束を直交する2つの偏光成分に分
離し、それぞれの偏光成分をAPC用第1受光素子15
5、APC用第2受光素子157により受光すると共
に、各受光素子の出力信号Ss,Spに以下の式で所定の
重み付けをしてAPC信号Sを求め、この信号Sに基づ
いて各半導体レーザーの出力をフィードバック制御する
ことにより上記問題点を解決している。 S=K(Sp+k・Ss)
【0051】式中の符号Kは定数であり、例えばこの例
では0.5である。また、符号kは、以下の式により求
められる係数であり、装置の光学系が決まれば光学設計
データから算出される。また、装置のサンプルを抽出
し、抽出された装置の光学系を利用して実験的に求めて
もよいし、装置毎に調整し、設定してもよい。 k=k1×k2 ただし、k1 = Mp/Ms,k2 =Ps/Ppである。 M
p,Msは、それぞれハーフミラー144に対して電界ベ
クトルの振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を入
射させた際の透過光(モニター光束)の光強度であり、P
s,Ppは、その際の反射光(主光束)の像面上での光強度
である。代表的には、ハーフミラーの光分割面の入射面
内で振動するP偏光と、入射面に直交する面内で振動す
るS偏光とを用いて測定することができる。これらの比
率を設計値として計算し、あるいは測定データとして求
めておき、上記の補正信号Sに基づいて半導体レーザー
のパワーを制御することにより、感光体ドラム上でのビ
ームスポットの光量を正確に制御することができる。
【0052】なお、偏光ビームスプリッター153の分
離特性が完全であると仮定すると、ハーフミラー144
に対してP偏光として入射した成分は第1受光素子15
5のみにより検出され、S偏光として入射した成分は第
2受光素子157のみにより検出される。
【0053】続いて、上記の式により求められるAPC
信号Sを用いて半導体レーザーの出力を制御した場合の
感光体ドラム面上での光強度と、モニター光束の強度を
直接利用して制御した場合の感光体ドラム面上での光強
度とを比較して説明する。ここでは、ハーフミラー14
4のS偏光の透過率Hsを5%、P偏光の透過率Hpを1
0%とし、ハーフミラー144より感光体ドラム210
側の光学素子、すなわち、シリンドリカルレンズ17
0、ポリゴンミラー180、fθレンズ190、折り返
しミラー200の偏光特性を合成し、これらの素子によ
る損失をP偏光については10%、S偏光については1
%と仮定している。これにより、ハーフミラー144で
反射されたP偏光のうち感光体ドラム210に達する光
量の割合Dpは90%、同様にS偏光の光量の割合Dsは
99%となる。この場合、上記の係数k1,k2の値は以
下の通りとなる。 k1=Mp/Ms=Hp/Hs=2 k2=Ps/Pp={(1−Hs)・Ds}/{(1−Hp)・Dp}
≒1.16 k=k1・k2=2.32
【0054】以下の表1は、単一の受光素子により検出
されたモニター光束の強度を直接APC制御量として利
用した従来例、表2は実施形態の2つの受光素子15
5,157により検出されたモニター光束の各偏光成分
の強度Sp,Ssを上記の式S=K(Sp+k・Ss)に代入
してAPC制御量を求めた例をそれぞれ示す。なお、こ
こでは、S偏光の強度を基準として他のP偏光と円偏光
との強度をS偏光の強度に一致させるようAPC制御し
た例を示す。入射光としては、透過率の差が最も大きい
P偏光、S偏光と、これらの中間的な性質を持つ円偏光
とを例示している。また、各光強度を示す数値は、ハー
フミラーに入射する全光量を1とした際の割合で示され
ている。
【0055】
【表1】 モニター APC ドラム上強度 光束強度 制御量 APCなし APC作動 P偏光 0.100 0.100 0.810 0.405 S偏光 0.050 0.050 0.941 0.941 円偏光 0.075 0.075 0.874 0.583
【0056】
【表2】 モニター光束強度 APC ドラム上強度 Sp Ss 制御量(S) APCなし APC作動 P偏光 0.100 0.000 0.050 0.810 0.940 S偏光 0.000 0.050 0.058 0.941 0.941 円偏光 0.050 0.025 0.054 0.874 0.939
【0057】表1の従来例では、ハーフミラーにP偏光
とS偏光とが入射した場合、APCを作動させることに
より、感光体ドラム面上で最大約2.3(=0.941/0.40
5)倍の強度差が発生し、このままでは感光体ドラム上に
形成される潜像の濃度を所望の値に制御することができ
ず、実用には耐えない。一方、表2の例では、偏光状態
の変化にも拘わらず、APCを作動させた場合のドラム
面上での強度は一定となり、従来例におけるような不具
合はなく、潜像の濃度を正確に制御することができる。
【0058】図17および図18は、それぞれ従来の手
法、発明の手法でAPCをかけた場合の感光体ドラム面
上の光強度のバラツキを実測した結果を示すグラフであ
る。図17は、感光体ドラム面上の光強度(横軸、単位
:mW)と表1に示される従来例の手法で検出したモニ
ター光束受光用センサ電流の出力(縦軸、単位:μA)と
の関係を示す。一方、図18は、図17と同一の装置に
ついて、感光体ドラム面上の光強度(横軸、単位 :m
W)と表2に示される実施例の手法で検出、演算された
APC制御値S(縦軸、単位:mV)との関係を示す。各
光ファイバーの射出光の偏光状態のバラツキにより、図
17の例では同一のモニター信号に対して像面上の光強
度(b/a)が±33.5%も変化していたのに対し、図
18の例ではこれが±3.5%に抑えられており、感光
体ドラム面上での光強度の均一化について大幅な改善が
見られた。
【0059】なお、上記の例は、ハーフミラー144の
偏光特性と、これより感光体ドラム210側の光学素子
の偏光特性との両者を考慮して感光体ドラム210上で
の光量の変化を抑えるよう制御しているが、最も顕著な
偏光依存性を持つハーフミラー144の透過率のみを考
慮として制御することも可能である。この場合、APC
信号Sは、下記の式で求められる。式中の符号は前述の
式と同一である。S=K(Sp+k1・Ss)上記のように
モニター光として全光量の5〜10%を分割して利用す
る場合には、モニター光の強度比が偏光方向によって例
えばS偏光(5%)とP偏光(10%)とで2倍程度となる
一方、モニター光が分割された後の主光束の強度比は、
上記の例ではS偏光(95%)とP偏光(90%)とで約
1.06倍となり、光量比が低いモニター光と比較すれ
ばその偏光に依存する強度変化の割合は僅かである。し
たがって、ハーフミラー144の透過率の偏光依存性の
みを対象として補正してもよい。
【0060】以下の表3は、ハーフミラー144の偏光
依存性のみを考慮してAPCを作動させた場合の表2と
同様のデータを示している。この例では、APC制御が
ない場合とある場合とで各偏光成分の割合が同一の値を
とる。この表で値が一致するのは、ハーフミラー144
に入射する光束の全光量を一定と仮定しているためであ
る。全光量が変化した場合には、APCがない場合には
変化後の強度がそのまま保たれるが、APCを作動させ
れば下記のレベルまで一致させることができる。
【表3】 モニター光束強度 APC ドラム上強度 Sp Ss 制御量(S) APCなし APC作動 P偏光 0.100 0.000 0.050 0.810 0.810 S偏光 0.000 0.050 0.050 0.941 0.941 円偏光 0.050 0.025 0.050 0.874 0.874
【0061】このようにハーフミラー144の偏光依存
性のみを考慮して半導体レーザーの出力を制御した場合
にも、ドラム面上での強度差は約1.16倍となり、表
1に示した従来例と対比すると性能の顕著な改善が見ら
れる。
【0062】次に、上記の走査光学装置の制御系の構成
およびその作用を図19に基づいて説明する。図19
は、実施形態の走査光学装置の制御系の概略を示すブロ
ック図である。制御系は、装置全体を制御する中央制御
装置400を中心として、一走査毎に設定用、および描
画用の各タイミング信号を発生するタイミング信号発生
回路410、外部から入力される描画データを走査線毎
のドットデータである描画信号に変換して出力する描画
信号生成回路420、各描画信号に基づいて半導体レー
ザー101〜108をON/OFF駆動するレーザー駆動回路
451〜458、APC用の第1、第2受光素子15
5、157の出力に基づいてAPC信号を生成するAP
C信号生成回路430、検出されたAPC信号を各レー
ザー駆動回路451〜458に振り分けるスイッチング
回路440を備えて構成されている。
【0063】中央制御回路400は、ポリゴンモータ3
71を駆動してポリゴンミラー180を回転させると共
に、感光体ドラム210が一定速で回転するようドラム
モータ211を駆動する。また、中央制御回路400
は、ポリゴンミラー180の周方向の特定の位置に付さ
れたマークMを検出するポリゴンセンサ374の検出信
号に基づいて現在、あるいは次回の走査がポリゴンミラ
ーの何れの面によるものかを判断すると共に、感光体ド
ラム210の回転速度を検知するドラムセンサ213の
検出信号に基づいて感光体ドラムの回転ムラを検出す
る。
【0064】前述したように、ポリゴンミラーの面倒れ
や、感光体ドラムの回転ムラによる影響は感光体ドラム
上での各スポットの副走査方向へのシフトとして現れる
ため、この影響を補正するようダイナミックプリズム1
60の角度を変化させる。中央制御回路400には、ポ
リゴンミラー180の各面の面倒れによる感光体ドラム
上でのスポットのシフト量が予め測定されて入力されて
おり、ポリゴンセンサ374の出力から次回の走査に使
用される反射面が特定されると、その反射面によるスポ
ットのシフトを相殺できるダイナミックプリズム160
の角度を求め、これに基づいてプリズム駆動部161を
制御してダイナミックプリズム160の角度を設定す
る。ダイナミックプリズム160の設定角度は、プリズ
ムセンサ163により検出され、プリズム駆動部161
は、このセンサ出力に基づいてダイナミックプリズムを
クローズドループで制御する。面倒れによるスポットの
シフトは反射面毎に一定の値となるため、上記の設定角
度が当該反射面におけるダイナミックプリズム160の
基準角度となる。
【0065】一方、感光体ドラムの回転ムラは、面倒れ
のように既知の誤差ではなくランダムに発生する誤差で
あるため、中央制御回路400は、ドラムセンサ213
の出力から回転ムラの発生が検知された際に、検出され
た回転ムラによるスポットのシフトを相殺するようプリ
ズム駆動部161を制御する。ダイナミックプリズム1
60の調整角度とそれによる偏角の変動量との関係は非
線形であるため、面倒れによるシフトを補正するための
調整角度と回転ムラによるシフトを補正するための調整
角度とを独立して演算することはできない。このため、
中央制御回路400は、当該反射面における面倒れによ
るシフト量と回転ムラによるシフト量とを加算して総合
的なシフト量を求め、この総合的なシフト量を相殺する
ためのダイナミックプリズム160の調整角度を求めて
プリズム駆動部161を制御する。上記の制御により、
シリンドリカルレンズとfθレンズとの組み合わせによ
っては補正しきれないポリゴンミラー180の面倒れ、
および感光体ドラム210の回転ムラによるスポットの
副走査方向へのシフトを補正し、走査線の副走査方向の
位置を正確に制御することができる。
【0066】タイミング信号発生回路410は、前回の
走査が終了して走査に利用されるポリゴンミラーの反射
面が次の反射面に切り替わった後、第1、第2、第3の
タイミング信号を生成する。
【0067】第1のタイミング信号は、APC信号を得
るために各半導体レーザー101〜108をそれぞれ別
個に順次発光させるための信号であり、各レーザー駆動
回路451〜458、およびスイッチング回路440へ
出力される。APC信号生成回路430は、順次切り換
えられて発光する各半導体レーザーの出力をAPC用の
第1、第2受光素子155、157から検出し、これに
基づいて各半導体レーザー毎のAPC信号を出力する。
スイッチング回路440は、上記の第1のタイミング信
号にしたがってAPC信号生成回路430から出力され
るAPC信号を、対応するレーザー駆動回路に入力させ
るよう出力先を選択する。例えば、第1の半導体レーザ
ー101が発光している期間内の一定期間、スイッチS
W1を導通させ、その際に出力されているAPC信号を
第1のレーザー駆動回路451に入力させる。各レーザ
ー駆動回路451〜458は、入力されるAPC信号に
基づいて半導体レーザーの出力が基準レベルとなるよう
ゲインを設定する。
【0068】第2のタイミング信号は、水平同期信号を
得るために全ての半導体レーザーを同時に発光させるた
めの信号であり、各レーザー駆動回路451〜458に
出力される。同期信号検出用受光素子230に入射する
半導体レーザー101〜108からの光束は、主走査方
向において互いに分離されているため、同時に点灯させ
ても同期信号検出用受光素子230にはそれぞれの半導
体レーザー101〜108からの光束が異なるタイミン
グで達する。
【0069】第3のタイミング信号は、同期信号検出用
受光素子230から出力される信号を検出して生成され
る各走査線毎の水平同期パルスであり、このパルスは描
画信号生成回路420に出力される。描画信号生成回路
420は、各水平同期パルスが入力されてから一定時間
経過後、それぞれのレーザー駆動回路451〜458に
描画信号を供給して描画を開始させる。
【0070】APC信号生成回路430は、図20に示
されるとおり、ハーフミラー144を透過して偏光ビー
ムスプリッター153により分離された2つの直線偏光
成分のうちのP偏光成分を受光するAPC用第1受光素
子155の出力を増幅率αで増幅する第1アンプ431
と、S偏光成分を受光するAPC用第2受光素子157
の出力を増幅率kαで増幅する第2アンプ432と、増
幅率の係数kを調整することにより第2アンプ432の
ゲインを調整するゲイン調整回路433と、第1、第2
アンプ431、432の出力を加算してAPC信号を出
力する加算回路434とから構成されいてる。ゲイン調
整回路433による係数kは、予め設計値として定めて
もよいし、装置の組立調整時に1台毎に設定してもよ
い。APC信号Sは、前述したように受光素子155、
157の出力電圧をそれぞれSp、Ssとして、適当に増
幅(K倍)すると以下の式の通りとなる。 S=K(Sp + kSs)
【0071】また、レーザー駆動回路451の構成は、
図21に示す通りである。サンプルホールド回路451
aは、タイミング信号発生回路410からタイミング信
号が入力された際に、スイッチSW1のオンと同期して
APC信号生成回路430から出力されるAPC信号を
取り込んでホールドする。一方、基準電圧発生回路45
1bは、半導体レーザーの所定の基準出力に対応する基
準電圧を発生する。
【0072】差動アンプ451cは、これらのホールド
された信号と基準電圧との差を演算し、この結果得られ
た差動信号によりレーザードライブ回路451dのゲイ
ンを設定する。レーザードライブ回路451dは、描画
信号生成回路420から入力される描画信号に基づいて
半導体レーザー101をON/OFF制御するが、この際の駆
動電圧は差動アンプにより設定されたゲインにより調整
可能である。上記の構成により、レーザー駆動回路45
1cは、感光体ドラム面上におけるビームスポットの強
度が基準レベルとなるよう半導体レーザーの出力を制御
することができる。
【0073】なお、他のレーザー駆動回路452〜45
8も上記のレーザー駆動回路451と同一の構成であ
り、それぞれ対応する半導体レーザーの出力をAPC信
号生成回路430の出力に応じて調整しつつ、描画信号
に応じて半導体レーザー102〜108を駆動する。
【0074】図22は、上記のように構成された制御系
の一走査内での作動を示すタイミングチャートである。
このタイミングチャートでは、それぞれ、半導体レーザ
ー101〜108のON/OFF状態、スイッチング回路44
0の各スイッチSW1〜SW8のON/OFF状態、そして水平
同期信号HSの出力タイミングを横軸で示される同一の
時間軸上で表示している。
【0075】一走査の時間は、各半導体レーザーの出力
を調整する第1の期間P1と、水平同期信号を検出する
第2の期間P2と、実際に感光体ドラム210上にパタ
ーンを描画する第3の期間P3とに分けることができ
る。
【0076】第1の期間P1では、半導体レーザー10
1〜108を時系列的に切り換えて発光させ、それぞれ
の半導体レーザーの発光時間内にスイッチング回路44
0内の対応するスイッチをオンさせ、APC信号生成回
路430から出力されるAPC信号を対応するレーザー
駆動回路に入力させる。例えば、チャート中の時刻t1
とt2の間は半導体レーザー101、t2とt3との間は
半導体レーザー102がそれぞれ発光しており、これら
の期間内にスイッチSW1、SW2がそれぞれオンしてい
る。レーザー駆動回路は、この信号に基づいて感光体ド
ラム面上での光量が基準レベルとなるよう駆動電圧の制
御レベルを調整する。
【0077】第2の期間P2では、時刻t5からt6の間
8つの半導体レーザー101〜108を同時に発光さ
せ、水平同期信号検出用受光素子230の立ち上がりを
検知して各走査線毎の8つの水平同期パルスが生成され
る。第3の期間P3では、各水平同期パルスから所定時
間経過した所定のタイミングで描画信号に基づいて半導
体レーザーがON/OFF制御され、感光体ドラム上にパター
ンが形成される。同時に形成される8本の走査線のう
ち、第1番目の走査線は、時刻t7〜t11の間半導体レ
ーザー101を制御することにより形成される。同様
に、第2番目の走査線は時刻t8〜t12の間、第3番目
の走査線は時刻t9〜t13の間、第8番目の走査線は時
刻t10〜t14の間、それぞれ半導体レーザー102、1
03、108を制御することにより形成される。各半導
体レーザーからの光束によって形成されるビームスポッ
トは主走査方向に所定量離れているため、先行するビー
ムスポットによる書き込みが開始されてから所定量走査
された時点で次のビームスポットによる書き込みを開始
させることにより、感光体ドラム210上での走査線の
主走査方向の位置を揃えることができる。
【0078】なお、APC信号発生回路は、図20に示
したように電気的にゲインを設定する構成に限られず、
例えば図23に示す回路430aように、受光素子15
5,157に入射する光束の少なくとも一方の光量を調
整する調光手段を設けてもよい。この例では、一方の受
光素子155と偏光ビームスプリッター153との間に
調光手段としてフィルター158を挿入することによ
り、受光量そのもののバランスを光学的な手段により調
整する構成としている。フィルター158の透過率は、
ハーフミラー144への入射光束の偏光状態に拘わら
ず、APC信号のレベルと感光体ドラム210上の光強
度とが一定の相関を持つよう定められる。
【0079】フィルター158としては、NDフィルタ
ー、偏光子等を用いることができる。NDフィルターを
用いる場合には、調整時には透過率が異なる複数のフィ
ルターを用意しておき、装置毎の特性に合わせて適当な
透過率のフィルターを選択して装着すればよい。また、
偏光子を利用する場合には、これを光軸回りに回転させ
ることにより透過光量を調節し、適切な光量が得られる
位置で固定すればよい。
【0080】図24は、さらに他のAPC信号生成回路
430bを示す。この例では、単一の受光素子155を
用い、ハーフミラー144と受光素子155との間に偏
光子159を配置して構成されている。この例では、偏
光子159は、ハーフミラー144への入射光束の偏光
状態に拘わらず、半導体レーザーの一定の発光量に対し
てAPC信号と像面上の光強度との関係が一定となるよ
う透過軸の角度が設定されている。すなわち、ハーフミ
ラー144の偏光依存性に基づく影響と、主光束側の光
学系の偏光特性による影響とを排除するよう設定されて
いる。
【0081】説明を簡略化するために主光束側の光学系
での透過、反射率に偏光依存性がないものと仮定する
と、図25に示すように、偏光板の透過軸が光束の進行
方向に垂直な面内でハーフミラーの入射面の方向(P偏
光の軸方向)に対してなす角度θを、P偏光を入射させ
た場合の強度をSp、S偏光を入射させた場合の強度を
Ssとして、θ=tan-1(Sp/Ss)で求められる値に
設定すればよい。偏光板159を透過する各偏光成分の
強度は、各編構成分の透過軸への投影となるため、偏光
板159の角度を上記のように設定することにより、受
光素子に達するP偏光の光振幅はハーフミラー透過した
際の強度のcosθ倍、S偏光の光振幅はsinθ倍と
なる。これにより、透過軸上に投影した両偏光の振幅強
度は等しくなり、ハーフミラー144の偏光依存性に影
響されずにハーフミラーに入射する光束の光量を検知す
ることができる。
【0082】なお、図24の構成においても、ハーフミ
ラー144と感光体ドラム210との間の光学素子の偏
光依存性を含めて補正することもできる。この場合に
は、以下の条件を満たすように偏光子159の透過軸の
角度θが設定される。 θ=tan-1√k ただし、kは、ハーフミラー144にP偏光を入射させ
た場合のモニター光束の光強度をMp、その際の主光束
の感光体ドラム210上での光強度をPp、S偏光を入
射させた場合のモニター光束の光強度をMs、その際の
主光束の感光体ドラム210上での光強度をPsとし
て、k=(Mp/Ms)・(Ps/Pp)により定められる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、少なくともモニター光束と主光束とを分割する光分
割素子の偏光依存性を考慮してAPC信号を生成するこ
とにより、光分割素子に入射する光束の偏光状態に拘わ
りなく主光束の光量を正確に制御することができる。ま
た、光分割素子より後段の光学素子の偏光依存性をも考
慮してAPC信号を生成すれば、さらに高い精度で主光
束の光量を一定に制御することができる。
【0084】したがって、例えば複数の光源からの光束
を光ファイバーを用いて偏向器側に導くマルチビーム用
の走査光学系等に利用すれば、光ファイバーの姿勢の変
化や経時変化により光分割素子に入射する光束の偏光状
態が変化したとしても、このような変化に依存せずにモ
ニター光束に基づいて走査対象面上のスポットの強度を
制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる光強度制御装置が適用され
る走査光学装置の実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の装置の副走査方向の断面図である。
【図3】 図1の装置の主走査方向の平面図である。
【図4】 図1の装置の光学系のみを取り出して示す主
走査方向の説明図である。
【図5】 図1の装置のレーザーブロック部分の詳細を
示す断面図である。
【図6】 図5をVI-VI線方向から見た正面図である。
【図7】 レーザーブロック内における光束の入射方向
と光ファイバーの入射端面の角度との関係を示す説明図
である。
【図8】 図1の装置のファイバー支持体からファイバ
ーアライメントブロックまでの構成を示す平面図であ
る。
【図9】 ファイバーアライメントブロック部分の分解
斜視図である。
【図10】 ファイバーアライメントブロックの拡大正
面図である。
【図11】 ファイバーの配列を示す説明図である。
【図12】 感光体ドラム上でのビームスポットの配列
を示す説明図である。
【図13】 光ファイバーからの射出光の偏光状態を測
定するための光学系を示す説明図である。
【図14】 8本中6本の光ファイバーに振動面の方向
が同一の直線偏光を入射させた際の各光ファイバーから
の射出光の偏光状態を測定した結果を示すグラフであ
る。
【図15】 光ファイバーの湾曲、ループによる偏光の
変化を示すグラフである。
【図16】 光ファイバーのループを回転させた場合の
偏光の変化を示すグラフである。
【図17】 従来の手法でAPCをかけた場合の感光体
ドラム面上の光強度のバラツキを実測した結果を示すグ
ラフである。
【図18】 本発明の手法でAPCをかけた場合の感光
体ドラム面上の光強度のバラツキを実測した結果を示す
グラフである。
【図19】 実施形態の走査光学装置の制御系を示すブ
ロック図である。
【図20】 図13中のAPC信号生成回路の詳細を示
すブロック図である。
【図21】 図13中のレーザー駆動回路の詳細を示す
ブロック図である。
【図22】 実施形態の走査光学装置の作動を説明する
タイミングチャートである。
【図23】 図13中のAPC信号生成回路の他の例を
示すブロック図である。
【図24】 図13中のAPC信号生成回路のさらに他
の例を示すブロック図である。
【図25】 図18に用いられる偏光子の作用を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
100 光源部 101〜108 半導体レーザー 121〜128 光ファイバー 130 ファイバーアライメントブロック 140 コリメートレンズ 144 ハーフミラー 150 APC信号検出部 153 偏光ビームスプリッター 155 APC用第1受光素子 157 APC用第2受光素子 158 フィルター 159 偏光子 180 ポリゴンミラー 190 fθレンズ 210 感光体ドラム 430 APC信号生成回路 433 ゲイン調整回路 451〜458 レーザー駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金沢 浩 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭 光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−65400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10 B41J 2/44 G11B 7/125

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立して発光制御される複数の光源を備
    える光源部から発した光束をモニター光束と主光束とに
    分割する光分割素子と、 前記各光源から発したモニター光束の光強度をそれぞれ
    別タイミングで検出する光検出手段と、 前記光分割素子への入射光の偏光状態に拘わらず、前記
    モニター光束の光強度と前記光分割素子より後段の光学
    系により対象面上に導かれた前記主光束の光強度とが一
    定の相関をもつよう前記光検出手段の出力を補正する補
    正手段と、 前記補正手段により補正された前記光検出手段の出力信
    号に基づいて前記複数の光源の発光強度を制御する制御
    手段とを有し、 前記補正手段および前記制御手段は、前記光検出手段に
    より検出された各光源から発したモニター光束の光強度
    に基づいて対応する各光源の発光強度を制御することを
    特徴とする光強度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記光分割素子および
    前記後段の光学系の少なくとも何れか一方の偏光特性に
    起因するモニター光束の光強度と前記主光束の対象面上
    での光強度との対応関係のズレを補正することを特徴と
    する請求項1に記載の光強度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記光源部は、前記各光源から発する光
    束をそれぞれ前記光分割素子側に伝達する複数の光ファ
    イバーを備えることを特徴とする請求項1または2に記
    載の光強度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記光検出手段は、モニター光束を電界
    ベクトルの振動方向が互いに直交する第1、第2の直線
    偏光に分離する偏光分離素子と、分離された前記第1、
    第2の直線偏光をそれぞれ受光する第1、第2の受光素
    子とを備え、該受光素子の出力に基づいて前記偏光分離
    素子により分離された光束の光強度に所定の重み付けを
    した信号を出力することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の光強度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、前記第1、第2の受光
    素子の出力に電気的に所定の重み付けをするゲイン設定
    手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の光強度
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記補正手段は、前記光分割素子に前記
    第1の直線偏光を入射させた場合のモニター光束の光強
    度をMp、その際の主光束の前記対象面上での光強度を
    Pp、前記第2の直線偏光を入射させた場合のモニター
    光束の光強度をMs、その際の主光束の前記対象面上で
    の光強度をPs、前記偏光分離素子により分離された第
    1の直線偏光を受光する前記第1の受光素子の出力をS
    p、前記偏光分離素子により分離された第2の直線偏光
    を受光する前記第2の受光素子の出力をSsとして、以
    下の式、 S=K(Sp+k・Ss) ただし、K:定数、k=(Mp/Ms)・(Ps/Pp) により出力信号Sを得ることを特徴とする請求項4また
    は5に記載の光強度制御装置。
  7. 【請求項7】 前記補正手段は、前記第1、第2の受光
    素子に入射する光束の少なくとも一方の光量を調整する
    調光手段から構成されることを特徴とする請求項4に記
    載の光強度制御装置。
  8. 【請求項8】 前記調光手段は、NDフィルターである
    ことを特徴とする請求項7に記載の光強度制御装置。
  9. 【請求項9】 前記調光手段は、偏光子であることを特
    徴とする請求項7に記載の光強度制御装置。
  10. 【請求項10】 前記光検出手段は、単一の受光素子か
    ら成り、前記補正手段は、前記光分割素子と前記受光素
    子との間に配置された偏光子であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の光強度制御装置。
  11. 【請求項11】 前記光源は、半導体レーザーであるこ
    とを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光強
    度制御装置。
  12. 【請求項12】 独立して発光制御される複数の光源か
    ら発した光束をそれぞれモニター光束と主光束とに分割
    する光分割素子と、 前記各光源から発して分割されたモニター光束の強度を
    それぞれ別タイミングで検出する光検出手段と、 前記光分割素子への入射光束の偏光状態に依存する前記
    光検出手段の出力のバラツキを補正する補正手段と、 前記補正手段により補正された前記光検出手段の出力信
    号に基づいて前記各光源の発光強度を制御する制御手段
    とを有することを特徴とする光強度制御装置。
  13. 【請求項13】 前記補正手段は、前記光分割素子への
    入射光束の偏光状態に拘わらず、前記補正手段の出力と
    前記光分割素子より後段の光学系により対象面上に導か
    れた前記主光束の光強度とが一定の相関を持つよう設定
    されていることを特徴とする請求項12に記載の光強度
    制御装置。
  14. 【請求項14】 前記補正手段は、前記光分割素子への
    入射光束の偏光状態に拘わらず、前記光源の一定の発光
    量に対して前記補正手段の出力が一定となるよう設定さ
    れていることを特徴とする請求項12に記載の光強度制
    御装置。
  15. 【請求項15】 前記光検出手段は、モニター光束を電
    界ベクトルの振動方向が互いに直交する第1、第2の直
    線偏光に分離する偏光分離素子と、分離された前記第
    1、第2の直線偏光をそれぞれ受光する第1、第2の受
    光素子とを備えることを特徴とする請求項12〜14の
    いずれかに記載の光強度制御装置。
  16. 【請求項16】 前記補正手段は、前記第1、第2の受
    光素子の出力に電気的に所定の重み付けをするゲイン設
    定手段を備えることを特徴とする請求項15に記載の光
    強度制御装置。
  17. 【請求項17】 前記補正手段は、前記光分割素子に前
    記第1の直線偏光を入射させた場合のモニター光束の強
    度をMp、前記第2の直線偏光を入射させた場合のモニ
    ター光束の強度をMs、前記偏光分離素子により分離さ
    れた前記第1の直線偏光を受光する前記第1の受光素子
    の出力をSp、前記偏光分離素子で分離された前記第2
    の直線偏光を受光する前記第2の受光素子の出力をSs
    として、以下の式、 S=K(Sp+k1・Ss) ただし、K:定数、k1=Mp/Ms により出力信号Sを得ることを特徴とする請求項15に
    記載の光強度制御装置。
  18. 【請求項18】 前記補正手段は、前記第1、第2の受
    光素子に入射する光束の少なくとも一方の光量を調整す
    る調光手段から構成されることを特徴とする請求項15
    に記載の光強度制御装置。
  19. 【請求項19】 前記光検出手段は、単一の受光素子か
    ら成り、前記補正手段は、前記光分割素子と前記受光素
    子との間に配置された偏光子であることを特徴とする請
    求項12〜14のいずれかに記載の光強度制御装置。
  20. 【請求項20】 独立して発光制御される複数の光源か
    ら発した光束のそれぞれを光分割素子によりモニター光
    束と主光束とに分割し、前記各光源から発したモニター
    光束を光検出手段により検出すると共に補正手段により
    補正し、前記補正手段の出力信号に基づいて前記各光源
    の発光強度を制御する光強度制御方法において、 設定段階として、 前記光分割素子に第1の直線偏光を入射させた際の前記
    モニター光束の光強度と前記光分割素子より後段の光学
    系により対象面上に導かれた前記主光束の強度とを測定
    する第1のステップと、 前記光分割素子に前記第1の直線偏光とは電界ベクトル
    の振動方向が直交する第2の直線偏光を入射させた際の
    前記モニター光束の強度と前記主光束の前記対象面上の
    強度とを測定する第2のステップと、 前記第1、第2のステップで測定された結果に基づき、
    前記光分割素子への入射光束の偏光状態に拘わらず、前
    記主光束の対象面上の強度と一定の相関を持つ補正信号
    が得られるよう前記補正手段の設定を調整する第3のス
    テップとを含み、 実使用段階として、 前記光検出手段により検出された信号を前記補正手段に
    より補正する第4のステップと、 前記補正手段の出力信号に基づいて前記各光源の発光強
    度を制御する第5のステップとを含むことを特徴とする
    光強度制御方法。
  21. 【請求項21】 独立して発光制御される複数の光源か
    ら発した光束のそれぞれを光分割素子によりモニター光
    束と主光束とに分割し、前記各光源から発したモニター
    光束を偏光分離素子により2つの偏光成分に分離し、分
    離されたそれぞれの光束を第1、第2の受光素子により
    受光し、前記第1、第2の受光素子の出力に所定の重み
    付けをして得られた補正信号に基づいて前記各光源の発
    光強度を制御する光強度制御方法において、 設定段階として、前記光分割素子に第1の直線偏光を入
    射させた際の前記モニター光束の光強度と前記光分割素
    子より後段の光学系により対象面上に導かれた前記主光
    束の光強度とを測定する第1のステップと、 前記光分割素子に前記第1の直線偏光とは電界ベクトル
    の振動方向が直交する第2の直線偏光を入射させ、前記
    モニター光束の光強度と前記主光束の対象面上での光強
    度とを測定する第2のステップと、 前記第1、第2のステップで測定された結果に基づき、
    前記光分割素子への入射光束の偏光状態に拘わらず、前
    記主光束の対象面上での強度と一定の相関を持つ補正信
    号が得られるよう前記第1、第2の受光素子の出力に所
    定の重み付けをする第3のステップとを含み、 実使用段階として、 前記第1、第2の受光素子の出力を演算して補正信号を
    生成する第4のステップと、前記補正信号に基づいて前
    記各光源の発光強度を制御する第5のステップとを含む
    ことを特徴とする光強度制御方法。
  22. 【請求項22】 複数の半導体レーザーから発する光束
    をそれぞれ偏向器に入射させ、偏向器により偏向された
    複数の光束を走査レンズにより収束させて走査対象面に
    スポットを形成する走査光学系の光強度調整装置におい
    て、 前記半導体レーザーと前記偏向器との間に設けられ、前
    記半導体レーザーから射出される複数の光束をそれぞれ
    モニター光と主光束とに分割する光分割素子と、 前記各光源から発して分割されたモニター光束の強度を
    検出する光検出手段と、 前記光分割素子への入射光束の偏光状態に拘わらず、前
    記モニター光束の光強度と前記主光束の走査対象面上で
    の光強度とが一定の相関をもつよう前記光検出手段の出
    力を補正する補正手段と、 前記補正手段により補正された前記光検出手段の出力信
    号に基づいて前記各光源の発光強度を制御する制御手段
    とを有することを特徴とする走査光学系の光強度制御装
    置。
  23. 【請求項23】 前記半導体レーザーと前記光分割素子
    との間に、前記各半導体レーザーから発する光束がそれ
    ぞれ入射する複数の光ファイバーを設け、前記光分割素
    子は、前記光ファイバーからの射出光を分割することを
    特徴とする請求項22に記載の走査光学系の光強度制御
    装置。
  24. 【請求項24】 前記光検出手段は、モニター光束を2
    つの偏光成分に分離する偏光分離素子と、分離されたそ
    れぞれの光束を受光する第1、第2の受光素子と、前記
    第1、第2の受光素子の出力に所定の重み付けをするゲ
    イン設定手段とを備えることを特徴とする請求項22ま
    たは23のいずれかに記載の光強度制御装置。
  25. 【請求項25】 独立して発光制御される複数の光源か
    ら発した光束をそれぞれモニター光束と主光束とに分割
    し、前記モニター光束を光検出手段により検出すると共
    に、検出された信号に基づいて前記各光源の発光強度を
    制御する光強度制御方法において、前記複数の光源を順
    に1つずつ発光させ、前記各光源から発したモニター光
    束をそれぞれ偏光方向が互いに直交する2つの偏光成分
    に分離し、分離された各偏光成分を第1、第2の受光素
    子により受光し、前記第1、第2の受光素子の出力に所
    定の重み付けをして加算し、加算結果に基づいて発光状
    態にある光源の発光強度を制御することを特徴とする光
    強度制御方法。
  26. 【請求項26】 前記第1、第2の受光素子の出力は、
    前記加算結果が前記光分割素子への入射光束の偏光状態
    に拘わらず、前記モニター光束の光強度と前記主光束の
    走査対象面上での光強度とが一定の相関をもつよう重み
    付けされることを特徴とする請求項25に記載の光強度
    制御方法。
  27. 【請求項27】 独立して発光制御される複数の光源か
    ら発した光束を複数の光学素子を含む光学系を介して対
    象面上に導くマルチビーム光学装置の光強度制御装置に
    おいて、前記光学系の少なくとも1つの光学素子の偏光
    特性に依存する前記対象面上での前記光束の強度の前記
    各光源毎のバラツキを補正するように、前記各光源の発
    光強度を制御することを特徴とする光強度制御装置。
  28. 【請求項28】 光源から発して偏向器により偏向され
    た光束を走査レンズにより走査対象面上に収束させる走
    査光学系の光強度制御手段において、前記走査光学系の
    少なくとも1つの光学素子の偏光特性に依存する前記走
    査対象面上での前記光束の強度の変化を補正するよう
    に、前記各光源の発光強度を制御することを特徴とする
    光強度制御装置。
  29. 【請求項29】 前記偏光子は、前記光分割素子に第1
    の直線偏光を入射させた場合と、前記第1の直線偏光と
    は電界ベクトルの振動方向が直交する第2の直線偏光を
    入射させた場合とで、前記光分割素子への入射光量と前
    記偏光子を透過する光量との関係が等しくなるよう設定
    されていることを特徴とする請求項10に記載の光強度
    制御装置。
  30. 【請求項30】 前記光分割素子に前記第1の直線偏光
    を入射させた場合の前記モニター光束の光強度をMp、
    その際の主光束の対象面上での光強度をPp、前記第2
    の直線偏光を入射させた場合の前記モニター光束の光強
    度をMs、その際の主光束の対象面上での光強度をPsと
    して、前記偏光子は、光束の入射方向に垂直な面内で前
    記第1の直線偏光の電界ベクトルの振動方向と前記偏光
    子の透過軸とのなす角度θが以下の式、 θ=tan-1√k ただし、k=(Mp/Ms)・(Ps/Pp) で定められるよう配置されていることを特徴とする請求
    項29に記載の光強度制御装置。
  31. 【請求項31】 独立して発光制御される複数の光源か
    ら発した光束のそれぞれを光分割素子によりモニター光
    束と主光束とに分割し、前記複数の光源から発したモニ
    ター光束を光検出手段により検出すると共に補正手段に
    より補正し、前記補正手段の出力信号に基づいて前記複
    数の光源の発光強度を制御する光強度制御方法におい
    て、 設定段階として、 前記光分割素子に第1の直線偏光を入射させた際の前記
    モニター光束の光強度と前記光分割素子より後段の光学
    系により対象面上に導かれた前記主光束の強度とを設計
    値に基づき計算により求める第1のステップと、 前記光分割素子に前記第1の直線偏光とは電界ベクトル
    の振動方向が直交する第2の直線偏光を入射させ、前記
    モニター光束の強度と前記主光束の対象面上の強度とを
    設計値に基づき計算により求める第2のステップと、 前記第1、第2のステップで計算により求められた結果
    に基づき、前記光分割素子への入射光束の偏光状態に拘
    わらず、前記主光束の対象面上の強度と一定の相関を持
    つ出力信号が得られるよう前記補正手段の設定を調整す
    る第3のステップとを含み、 実使用段階として、 前記光検出手段により検出された信号を前記補正手段に
    より補正する第4のステップと、 前記補正手段の出力信号に基づいて前記複数の光源の発
    光強度を制御する第5のステップとを含むことを特徴と
    する光強度制御方法。
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