JP3273552B2 - 躯体蓄熱を利用した空調システム用の空調機 - Google Patents

躯体蓄熱を利用した空調システム用の空調機

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JP3273552B2 JP32362997A JP32362997A JP3273552B2 JP 3273552 B2 JP3273552 B2 JP 3273552B2 JP 32362997 A JP32362997 A JP 32362997A JP 32362997 A JP32362997 A JP 32362997A JP 3273552 B2 JP3273552 B2 JP 3273552B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は躯体蓄熱を利用した
空調システム用の空調機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近来、空調機の始動直後から室内環境を
良好にすることを目的としたり、または空調負荷のピー
クカットによる熱源・空調機器の容量低減等を計る目的
で、空調が必要な時間外に空調機を蓄熱運転して躯体に
予め熱(冷熱を含む)を蓄熱しておき、この熱を、空調
が必要な時間に放熱して利用することができる躯体蓄熱
を利用した空調システムが提案されている。例えば特願
平9−28209号や特願平9−260469号等の願
書に添付した明細書及び図面参照。尚、これらの空調シ
ステムは、空調空気の吹出方式に関して、床吹出方式と
天井吹出方式がある。
【0003】このような空調システムでは、空調空気を
空調空間には流さずに蓄熱空気通路に流して躯体に蓄熱
する蓄熱運転と、空調空気を蓄熱空気通路には流さず、
従って躯体に蓄熱された熱を放熱せずに空調空間の空調
を行う非放熱空調運転と、空調空気を蓄熱空気通路と空
調空間に流すことにより、躯体に蓄熱された熱を放熱し
ながら空調を行う放熱空調運転を行えるように構成して
おり、このような各運転を行えるようにすることによ
り、躯体に蓄熱された熱を最も有効に利用することがで
きる。
【0004】例えばこのような空調システムの一例を説
明すると、天井吹出方式のものとして、図10〜図13
に示すような構成のものがあり。即ち、この空調システ
ムは、天井3とコンクリートスラブ躯体1間の天井空間
4内に空調機8を設置すると共に、天井3に吹出口6と
吸込口7を構成し、躯体は中空部2を有する構成とし
て、中空部2により蓄熱空気通路を構成すると共に、蓄
熱空気通路は、その両端側において天井空間側に連通部
9a,9bを構成し、空調機8の吹出側を、切換機構1
1を備えた吹出空気経路12を介して一端側の連通部9
aと吹出口6に選択的に連通させる構成とすると共に、
空調機8の吸込側を、切換機構20を備えた吸込空気経
路21を介して一端側の連通部9aと天井空間4に選択
的に連通させる構成とし、他端側の連通部9bは天井空
間4と連通させた構成としている。この構成において、
吹出空気経路12は、空調機8の吹出側からの共通のダ
クト13cと、それから分岐したダクト13a,13b
から成り、夫々のダクト13a,13bにモータダンパ
ー14a,14bを設置して、これらのモータダンパー
14a,14bにより切換機構11を構成している。そ
して一方側のダクト13aを上記連通部9aの連通ダク
ト10に接続すると共に、他方側のダクト13bを吹出
口6に接続している。また吸込空気経路21は、空調機
8の吸込側への共通のダクト22cに合流するダクト2
2a,22bから成り、夫々のダクト22a,22bに
モータダンパー23a,23bを設置して、これらのモ
ータダンパー23a,23bにより切換機構20を構成
している。そして一方側のダクト22aを上記連通部9
aの連通ダクト10に接続すると共に、他方側のダクト
22bは吸込口16を介して天井空間4と連通させてい
る。
【0005】以上の構成において、蓄熱運転は図10に
示すように、吹出空気経路12においてはダンパー14
aを開、ダンパー14bを閉(以降、閉状態のダンパー
は図中黒塗りで示す。)とすると共に、吸込空気経路2
1においてはダンパー23aを閉、ダンパー23bを開
として空調機8を運転する。この運転では、空調機8か
らの空調空気は、吹出空気経路12を経て連通部9aか
ら躯体1の中空部2に流入して流れ、連通部9bから天
井空間4内に流出した後、天井空間4から吸込空気経路
21を経て空調機8に還流し、このような運転により躯
体1に蓄熱を行うことができる。
【0006】次に、非放熱空調運転は図11に示すよう
に、吹出空気経路12においてはダンパ14aを閉、ダ
ンパ14bを開とすると共に、吸込空気経路21におい
てはダンパ23aを閉、ダンパ23bを開として空調機
8を運転する。この運転では、空調機8からの空調空気
は、吹出空気経路12を経て、天井3の吹出口6から居
室空間5内に流入すると共に、居室空間5内の空気が吸
込口7から天井空間4内に流入し、次いで、天井空間4
から吸込空気経路21を経て空調機8に還流する。従っ
て、躯体1の中空部2に空調空気が流れないので、躯体
に蓄熱されている熱は空調空気により放熱されずに保存
される。
【0007】次に、放熱空調運転は図12に示すよう
に、吹出空気経路12においてはダンパ14aを閉、ダ
ンパ14bを開とすると共に、吸込空気経路21におい
てはダンパ23aを開、ダンパ23bを閉として空調機
8を運転する。この運転では、空調機8からの空調空気
は、吹出空気経路12を経て、天井3の吹出口6から居
室空間5内に流入すると共に、居室空間5内の空気が吸
込口7から天井空間4内に流入する。このように天井空
間4内に流入した空調空気は、図11の場合とは異な
り、連通部9bから中空部2内に流入して流れ、次い
で、連通部9aから連通ダクト10を経て吸込空気経路
21を経て空調機8の吸込側に還流する。このように居
室空間5内の空気が空調機8の上流側において躯体1の
中空部2内を流れるので、躯体1に蓄熱されている熱が
空気に放熱され、こうして躯体に蓄熱されている熱を空
調に有効利用することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたとおり、
躯体に蓄熱された熱を最も有効に利用するために、蓄熱
運転と、非放熱空調運転と、放熱空調運転を行えるよう
に構成した空調システムでは、空調機の吹出側と吸込側
で空気経路を切換えるためのダンパー類が多くなるた
め、作業量が多く、施工が面倒であると共に、制御も複
雑であるという課題があった。従って本発明では、この
ような課題を解決することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明では、まず、空調機による空調空気を空調
空間には流さずに蓄熱空気通路に流して躯体に蓄熱する
蓄熱運転と、空調空気を蓄熱空気通路には流さずに空調
空間に流して空調を行う非放熱空調運転と、空調空気を
蓄熱空気通路と空調空間に流すことにより、躯体に蓄熱
された熱を放熱しながら空調を行う放熱空調運転を行え
るように構成した空調システムに使用する空調機であっ
て、空調機のキャビネット内に、空調機の構成要素を設
置した空気調整室を構成すると共に、空気調整室の吹出
側に隣接して、第1の空気経路切替室を構成し、この第
1の空気経路切替室と空気調整室の吹出側を第1の連通
部を介して連通させると共に、空気調整室の吸込側と第
1の空気経路切替室に隣接して第2の空気経路切替室を
構成し、第2の空気経路切替室には、第1の空気経路切
替室と空気調整室の吸込側との間に、夫々第2の連通部
と第3の連通部を構成すると共に、空気調整室の吸込側
と、第1の空気経路切替室と、第2の空気経路切替室の
夫々に第1、第2、第3の接続部を構成し、上記第1、
第2の接続部と第2、第3の連通部の夫々にダンパーを
設け、上記第2の接続部を空調空間への空調空気の吹出
側に連なるダクトに接続し、また第1の接続部を空調空
間からの空調空気の還流側に連なるダクトに接続すると
共に、第3の接続部を躯体に構成した蓄熱空気通路に連
なるダクトに接続する構成とした躯体蓄熱を利用した空
調システム用の空調機を提案する。
【0010】また本発明では、他の案として、空調機に
よる空調空気を空調空間には流さずに蓄熱空気通路に流
して躯体に蓄熱する蓄熱運転と、空調空気を蓄熱空気通
路には流さずに空調空間に流して空調を行う非放熱空調
運転と、空調空気を蓄熱空気通路と空調空間に流すこと
により、躯体に蓄熱された熱を放熱しながら空調を行う
放熱空調運転を行えるように構成した空調システムに使
用する空調機であって、空調機のキャビネット内に、空
調機の構成要素を設置した空気調整室を構成すると共
に、空気調整室の吹出側に隣接して、第1の空気経路切
替室を構成し、この第1の空気経路切替室と空気調整室
の吹出側を第1の連通部を介して連通させると共に、空
気調整室の吸込側と第1の空気経路切替室に隣接して第
2の空気経路切替室を構成し、第2の空気経路切替室に
は、第1の空気経路切替室と空気調整室の吸込側との間
に、夫々第2の連通部と第3の連通部を構成すると共
に、空気調整室の吸込側と、第1の空気経路切替室と、
第2の空気経路切替室の夫々に第1、第2、第3の接続
部を構成し、上記第1の接続部と第3の連通部を選択的
に開とする第1の切替ダンパーと、上記第2の接続部と
第2の連通部を選択的に開とする第2の切替ダンパーを
設け、上記第2の接続部を空調空間への空調空気の吹出
側に連なるダクトに接続し、また第1の接続部を空調空
間からの空調空気の還流側に連なるダクトに接続すると
共に、第3の接続部を躯体に構成した蓄熱空気通路に連
なるダクトに接続する構成とした躯体蓄熱を利用した空
調システム用の空調機を提案する。
【0011】また本発明では、以上の構成の空調機にお
いて、空気調整室に設置しているファンは、風量を切換
可能に構成することを提案する。そして、この場合、フ
ァンは、回転数を2段階で制御して風量を切換える構成
とし、蓄熱運転時には回転数を低くすることにより、風
量を空調運転時の風量よりも少なくすることを提案す
る。
【0012】また本発明は、以上の構成に空調機におい
て、空気調整室に設置しているフィルタにバイパス経路
を構成し、このバイパス経路にダンパーを設けることを
提案する。
【0013】以上の本発明によれば、空調機を適所に設
置すると共に、第2の接続部を空調空間への空調空気の
吹出側に連なるダクトに接続し、また第1の接続部を空
調空間からの空調空気の還流側に連なるダクト接続す
ると共に、第3の接続部を躯体に構成した蓄熱空気通路
に連なるダクトに接続することにより、躯体蓄熱を利用
した空調システムを構成することができる。
【0014】そして、空調機のキャビネット内に設けた
ダンパー又は切替ダンパーを操作して空調空気の空気経
路を切り替えることにより、空調システムを、蓄熱運
転、非放熱空調運転及び放熱空調運転の各運転モードに
選択的に切り替えて運転することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。まず、図1は本発明の空調機を適用した空調システ
ムの実施の形態として、床吹出方式の空調システムを模
式的に表した透視図である。この空調システムでは、空
調空気を、空調機101の吹出側からダクト102を通
して二重床103とコンクリートスラブ躯体104との
間に構成した床下空間部105を介して床103に設け
た吹出口106から居室空間107に供給すると共に、
天井パネル108に設けた吸込口109から、この天井
パネル108と天井側の躯体104との間の天井内空間
110に流入させ、ここを通過させて空調機101の吸
込側にダクト111を介して還流させる床吹き出し式の
空調システムにおいて、躯体104は中空部112を有
する中空スラブにより構成すると共に、この中空部11
2により蓄熱空気通路を構成して、上記空調空気を必要
に応じてこの蓄熱空気通路112に流すよう構成してい
る。この場合、蓄熱空気通路112は隣接した一対の中
空部112を一端側において直列に接続して直列経路を
構成しており、直列の蓄熱空気通路112の両端の連通
口113,114を天井内空間110の一端側に配置し
ている。また一方側の連通口113は連通ダクト115
(図1では省略)により連通させ、他方側の連通口11
4はそのまま天井内空間110に開口している。そして
一方側の連通口113は連通ダクト115を介してダク
ト116により空調機101に接続している。
【0016】図2〜図4は図1の空調システムに適用す
る本発明の空調機の第1の実施の形態を、この空調シス
テムに適用した状態として運転モードごとに示す説明図
である。符号117は空調機101のキャビネットを示
すもので、本発明の空調機101では、このキャビネッ
ト117内に、空調機101の構成要素(後述)を設置
した空気調整室118と、この空気調整室118の吹出
側に隣接する第1の空気経路切替室119と、空気調整
室118の吸込側と第1の空気経路切替室119に隣接
する第2の空気経路切替室120を構成している。
【0017】空調機101の構成要素は、例えば図に示
すように空気調整室118の吸込側から吹出側に設置し
ている、フィルター121と、冷水コイル122と、温
水コイル123と、加湿器124と、ファン125とか
ら構成している。しかしながら、空調機101の構成要
素は、この構成の他、適宜に構成できることは勿論であ
る。
【0018】第1の空気経路切替室119と空気調整室
118の吹出側は第1の連通部126を介して連通させ
ており、また第2の空気経路切替室120は、第1の空
気経路切替室119と空気調整室118の吸込側との間
に、夫々第2の連通部127と第3の連通部128を構
成している。一方、空気調整室118の吸込側と、第1
の空気経路切替室119と、第2の空気経路切替室12
0の夫々には、第1、第2、第3の接続部129,13
0,131を構成しており、そして第1、第2の接続部
129,130と第2、第3の連通部127,128の
夫々にダンパー132,133,134,135を設け
ている。
【0019】以上の構成において、空調機101を、空
調空間である居室空間107に隣接する格納室136内
に設置し、上記第2の接続部130を居室空間107へ
の空調空気の吹出側に連なるダクト102に接続し、ま
た第1の接続部129を居室空間107からの空調空気
の還流側、即ち天井内空間110に連なるダクト111
を接続すると共に、第3の接続部131を、連通ダクト
115を介して蓄熱空気通路112に連なるダクト11
6に接続することにより、躯体蓄熱を利用した空調シス
テムを構成することができ、この空調システムでは、後
述するように、蓄熱運転、非放熱空調運転及び放熱空調
運転の各運転モードに選択的に切り替えて運転すること
ができる。本発明では、このような空調システムを構成
するために個別のダンパーをダクト等を介して接続する
ような作業は全く不要である。
【0020】以上の構成において、蓄熱運転は図2に示
すように、ダンパー132,134を開、ダンパー13
3,135を閉として運転を行う。以降、図において閉
状態のダンパーは黒塗りで表示する。即ち、この状態に
おいては、空調空気はファン125から連通口126を
介して第1の空気経路切替室119内に流入した後、開
状態のダンパー134を経て第2の空気経路切替室12
0に流入し、次いで第3の接続部131に接続したダク
ト116を通して流れる。次いで空調空気は、ダクト1
16から連通ダクト115を介して蓄熱空気通路112
内に流入して流れ、次いで蓄熱空気通路112から天井
内空間110に流出した後、この天井内空間110から
ダクト111を経て空調機101の吸込側に還流する。
尚、図では、空調機101から蓄熱空気通路112の往
路までの流れを実線で、蓄熱空気通路112の復路から
空調機101までの流れを破線で表している。空調機1
01の吸込側に還流した空調空気は、開状態のダンパー
132を経て空気調整室118の吸込側に流入し、フィ
ルター121、冷水コイル122、温水コイル123、
加湿器124等の構成要素により調整された後、ファン
125により再び吹き出されて上述した経路での循環に
供される。
【0021】次に、非放熱空調運転は図3に示すよう
に、ダンパー132,133を開、ダンパー134,1
35を閉として運転を行う。この状態においては、空調
空気はファン125から第1の連通部126を介して第
1の空気経路切替室119内に流入した後、開状態のダ
ンパー133を経て第2の接続部133に至り、そこか
らダクト102に流入して床下空間部105に吹き出
し、床103に設けた吹出口106から居室空間107
内に流入する。次いで居室空間107内の空気は、天井
パネル108に設けた吸込口109から、この天井パネ
ル108と天井側の躯体104との間の天井内空間11
0に流入し、ここを通過して空調機101の吸込側にダ
クト111を介して還流する。尚、図では、空調機10
1から居室空間107までの流れを実線で、居室空間1
07から空調機101までの流れを破線で表している。
この運転状態では、空調機101の空調要素により空気
調整された空調空気は、空調機101と居室空間107
との間で循環し、空調空気通路112には流れないの
で、上述した図2の運転により躯体104に蓄熱された
熱は放熱されずに保持され、この状態で居室空間の空調
が行われる。
【0022】次に、放熱空調運転は図4に示すように、
ダンパー133,135を開、ダンパー132,134
を閉として運転を行う。この状態においては、空調空気
はファン125から連通口126を介して第1の空気経
路切替室119内に流入した後、開状態のダンパー13
3を経て第2の接続部133に至り、そこからダクト1
02に流入して床下空間部105に吹き出し、床103
に設けた吹出口106から居室空間107内に流入す
る。次いで居室空間107内の空気は、天井パネル10
8に設けた吸込口109から、この天井パネル108と
天井側の躯体104との間の天井内空間110に流入し
た後、連通口114から蓄熱空気通路112に流入し
て、この蓄熱空気通路112を流れ、先に蓄熱されてい
た熱を回収する。次いで蓄熱を回収した空気は、連通口
113,連通ダクト115を経てダクト116内に流入
して空調機101まで還流する。即ち、連通ダクト11
5を経て空調機101に還流する空気は、第3の接続部
131を経て第2の空気経路切替室120に流入し、次
いで開状態のダンパー135から空気調整室118の吸
込側に流入する。そして還流した空気は、フィルター1
21、冷水コイル122、温水コイル123、加湿器1
24等の構成要素により調整された後、ファン125に
より再び吹き出されて、上述した経路での循環に供され
る。尚、図では、空調機101から居室空間107まで
の流れを実線で、居室空間107から蓄熱空気通路11
2の往路までの流れを破線で、蓄熱空気通路112から
空調機101までの流れを2点鎖線で示している。
【0023】以上に詳細に説明したとおり、本発明の空
調機を適用することにより、空調機のキャビネット内に
設けたダンパーを操作して空調空気の空気経路を切り替
えることにより、空調システムを、蓄熱運転、非放熱空
調運転及び放熱空調運転の各運転モードに選択的に切り
替えて運転することができ、このような空調システムを
構成するために個別のダンパーをダクト等を介して接続
するような作業は全く不要である。
【0024】以上の説明及び図2〜図4に示すように、
ダンパー132と135及びダンパー133と134
は、夫々隣接して構成されていると共に、夫々一方側が
開状態の場合には、他方側は閉状態である。従って、こ
れらのダンパー132と135及びダンパー133と1
34は夫々切替ダンパーにより構成することができる。
即ち、図5〜図7は図1の空調システムに適用する本発
明の空調機の第2の実施の形態を、この空調システムに
適用した状態として運転モードごとに示す説明図であ
る。この第2の実施の形態では、上述したとおり、ダン
パー132と135及びダンパー133と134に代え
て、切替ダンパー137、138を設けたものである。
図5は、切替ダンパー137を第1の接続部129側を
開、第3の連通部128側を閉とすると共に、切替ダン
パー138は第2の接続部130側を閉、第2の連通部
127側を開とするように操作したもので、この状態
は、図中の矢印でしめすように、図2の蓄熱運転状態に
対応する。図6は、切替ダンパー137を図5と同様に
第1の接続部129側を開、第3の連通部128側を閉
とすると共に、切替ダンパー138は第2の接続部13
0側を開、第2の連通部127側を閉とするように操作
したもので、この状態は、図中の矢印でしめすように、
図3の非放熱空調運転状態に対応する。更に図7は、切
替ダンパー137を第1の接続部129側を閉、第3の
連通部128側を開とすると共に、切替ダンパー138
は図6と同様に第2の接続部130側を開、第2の連通
部127側を閉とするように操作したもので、この状態
は、図中の矢印でしめすように、図4の放熱空調運転状
態に対応する。その他の構成及び動作は、図2〜図4に
示す第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は
省略する。
【0025】次に図8、図9は本発明の空調機の第3の
実施の形態を示すものである。この実施の形態では、空
調機101の構成要素としてのフィルタ121にバイパ
ス経路139を構成し、このバイパス経路139にダン
パー140を設けた構成である。このような構成では、
蓄熱運転時において、循環する空調空気が必ずしもフィ
ルタ121を通過する必要が無い場合に図8に示すよう
にダンパー140を開として、空調空気をバイパス経路
139に流すことにより、圧力損失を低減することがで
き、従って搬送動力を低減することが可能である。この
際、フィルター121には空気の流れに対して抵抗があ
るため、ダンパー140が開の場合には、フィルター1
21には殆ど空気が流れないが、フィルター121への
空気の流れを完全に遮断することを目的としてフィルタ
ー121の上流側にダンパー140′を設置することも
できる。また、非放熱空調運転、放熱空調運転時には、
ダンパー140を閉とすれば、空調空気はバイパス経路
139に流さずにフィルター121を通して流すことが
できる。尚、図では個別のダンパーを設置しているが、
切替ダンパーに代えることができることは勿論である。
【0026】次に、以上に述べたような空調システムで
は、蓄熱運転時には、非放熱空調運転時や放熱空調運転
時と比較して風量を少なくすることが可能なため、この
ような場合に応じて、ファン125の回転数を切り替え
て運転することにより、所要の搬送動力を低減すること
ができ、このような風量の切替運転は、ファン125の
回転数の2段階制御で行うことができる。
【0027】尚、以上における本発明の実施の形態の説
明では、本発明の空調機を利用した構成する空調システ
ムは床吹出方式の構成であるが、図10〜図13に示す
ような天井吹出方式の空調システムにも適用できること
は勿論であり、蓄熱空気通路の構成も適宜である。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上のとおり、空調が必要な時
間外に空調機を蓄熱運転して躯体に予め熱(冷熱を含
む)を蓄熱しておき、この熱を、空調が必要な時間に利
用することができる躯体蓄熱を利用した空調システムを
構成する空調機において以下に示すような効果がある。 a.空調機のキャビネット内に設けたダンパーを操作し
て空調空気の空気経路を切り替えることにより、空調シ
ステムを、蓄熱運転、非放熱空調運転及び放熱空調運転
の各運転モードに選択的に切り替えて運転することがで
き、このような空調システムを構成するために個別のダ
ンパーをダクト等を介して接続するような作業は全く不
要である。 b.従って現場作業を大幅に軽減することができると共
に、ダクトスペースを減少することができる。 c.蓄熱運転時において、循環する空気はフィルターを
バイパスするように構成すれば、搬送動力の低減化を計
ることができる。 d.蓄熱運転時の風量を低減する制御を行うことによ
り、搬送動力の低減化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の空調機を適用した空調システムの実
施の形態として、床吹出方式の空調システムを模式的に
表した透視図である。
【図2】 本発明の空調機の第1の実施の形態を蓄熱運
転状態により概念的に示す説明図である。
【図3】 本発明の空調機の第1の実施の形態を非放熱
空調運転状態により概念的に示す説明図である。
【図4】 本発明の空調機の第1の実施の形態を放熱空
調運転状態により概念的に示す説明図である。
【図5】 本発明の空調機の第2の実施の形態を蓄熱運
転状態により概念的に示す説明図である。
【図6】 本発明の空調機の第2の実施の形態を非放熱
空調運転状態により概念的に示す説明図である。
【図7】 本発明の空調機の第2の実施の形態を放熱空
調運転状態により概念的に示す説明図である。
【図8】 本発明の空調機の第3の実施の形態を蓄熱運
転状態により概念的に示す説明図である。
【図9】 本発明の空調機の第3の実施の形態を空調運
転状態により概念的に示す説明図である。
【図10】 従来の空調システムの一例を蓄熱運転状態
により概念的に示す要部断面図である。
【図11】 従来の空調システムの一例を非放熱運転状
態により概念的に示す要部断面図である。
【図12】 従来の空調システムの一例を放熱運転状態
により概念的に示す要部断面図である。
【符号の説明】
101 空調機 102 ダクト 103 二重床 104 躯体 105 床下空間部 106 吹出口 107 居室空間 108 天井パネル 109 吸込口 110 天井内空間 111,116 ダクト 112 中空部 113,114 連通口 115 連通ダクト 117 キャビネット 118 空気調整室 119 第1の空気経路切替室 120 第2の空気経路切替室 121 フィルター 122 冷水コイル 123 温水コイル 124 加湿器 125 ファン 126 第1の連通部 127 第2の連通部 128 第3の連通部 129 第1の接続部 130 第2の接続部 131 第3の接続部 132,133 ダンパー 134,135 ダンパー 136 格納室 137,138 切替ダンパー 139 バイパス経路 140 ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−42769(JP,A) 特開 平9−79613(JP,A) 特開 平9−142130(JP,A) 特開 平6−34175(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00 F24F 11/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調機による空調空気を空調空間には流
    さずに蓄熱空気通路に流して躯体に蓄熱する蓄熱運転
    と、空調空気を蓄熱空気通路には流さずに空調空間に流
    して空調を行う非放熱空調運転と、空調空気を蓄熱空気
    通路と空調空間に流すことにより、躯体に蓄熱された熱
    を放熱しながら空調を行う放熱空調運転を行えるように
    構成した空調システムに使用する空調機であって、空調
    機のキャビネット内に、空調機の構成要素を設置した空
    気調整室を構成すると共に、空気調整室の吹出側に隣接
    して、第1の空気経路切替室を構成し、この第1の空気
    経路切替室と空気調整室の吹出側を第1の連通部を介し
    て連通させると共に、空気調整室の吸込側と第1の空気
    経路切替室に隣接して第2の空気経路切替室を構成し、
    第2の空気経路切替室には、第1の空気経路切替室と空
    気調整室の吸込側との間に、夫々第2の連通部と第3の
    連通部を構成すると共に、空気調整室の吸込側と、第1
    の空気経路切替室と、第2の空気経路切替室の夫々に第
    1、第2、第3の接続部を構成し、上記第1、第2の接
    続部と第2、第3の連通部の夫々にダンパーを設け、上
    記第2の接続部を空調空間への空調空気の吹出側に連な
    るダクトに接続し、また第1の接続部を空調空間からの
    空調空気の還流側に連なるダクトに接続すると共に、第
    3の接続部を躯体に構成した蓄熱空気通路に連なるダク
    トに接続する構成としたことを特徴とする躯体蓄熱を利
    用した空調システム用の空調機
  2. 【請求項2】 空調機による空調空気を空調空間には流
    さずに蓄熱空気通路に流して躯体に蓄熱する蓄熱運転
    と、空調空気を蓄熱空気通路には流さずに空調空間に流
    して空調を行う非放熱空調運転と、空調空気を蓄熱空気
    通路と空調空間に流すことにより、躯体に蓄熱された熱
    を放熱しながら空調を行う放熱空調運転を行えるように
    構成した空調システムに使用する空調機であって、空調
    機のキャビネット内に、空調機の構成要素を設置した空
    気調整室を構成すると共に、空気調整室の吹出側に隣接
    して、第1の空気経路切替室を構成し、この第1の空気
    経路切替室と空気調整室の吹出側を第1の連通部を介し
    て連通させると共に、空気調整室の吸込側と第1の空気
    経路切替室に隣接して第2の空気経路切替室を構成し、
    第2の空気経路切替室には、第1の空気経路切替室と空
    気調整室の吸込側との間に、夫々第2の連通部と第3の
    連通部を構成すると共に、空気調整室の吸込側と、第1
    の空気経路切替室と、第2の空気経路切替室の夫々に第
    1、第2、第3の接続部を構成し、上記第1の接続部と
    第3の連通部を選択的に開とする第1の切替ダンパー
    と、上記第2の接続部と第2の連通部を選択的に開とす
    る第2の切替ダンパーを設け、上記第2の接続部を空調
    空間への空調空気の吹出側に連なるダクトに接続し、ま
    た第1の接続部を空調空間からの空調空気の還流側に連
    なるダクトに接続すると共に、第3の接続部を躯体に構
    成した蓄熱空気通路に連なるダクトに接続する構成とし
    ことを特徴とする躯体蓄熱を利用した空調システム
    空調機
  3. 【請求項3】 空気調整室に設置しているファンは、風
    量を切換可能に構成したことを特徴とする請求項1又は
    2記載の躯体蓄熱を利用した空調システム用の空調機
  4. 【請求項4】 ファンは、回転数を2段階で制御して風
    量を切換える構成とし、蓄熱運転時には回転数を低くし
    て、風量を空調運転時の風量よりも少なくすることを
    徴とする請求項3記載の躯体蓄熱を利用した空調システ
    ム用の空調機
  5. 【請求項5】 空気調整室に設置しているフィルタにバ
    イパス経路を構成し、このバイパス経路にダンパーを設
    けたことを特徴とする請求項1又は2記載の躯体蓄熱を
    利用した空調システム用の空調機
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