JP3271860B2 - 電子機器の入力または表示のための装置 - Google Patents

電子機器の入力または表示のための装置

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JP3271860B2
JP3271860B2 JP26995694A JP26995694A JP3271860B2 JP 3271860 B2 JP3271860 B2 JP 3271860B2 JP 26995694 A JP26995694 A JP 26995694A JP 26995694 A JP26995694 A JP 26995694A JP 3271860 B2 JP3271860 B2 JP 3271860B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子式金銭登録機、P
OS(Point of sale scanning)ターミナル、銀行マシ
ーン、パーソナルコンピュータ、およびワードプロセッ
サなどの電子機器の入力または表示のための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】第1の従来技術(実開昭59−1526
36)では、キーボードの裏面の後方に、角度調節用の
操作つまみが左右に設けられている。その操作つまみ
は、操作つまみの外周面の軸線からずれた回転軸線を有
する偏心カムとなっており、操作つまみを、それぞれキ
ーボードの外側に押し、回転させることによって、キー
ボードの底面からの操作つまみの突出量が変化し、キー
ボードの角度調節ができる。左右の操作つまみの突出量
は、操作つまみに設けられる目盛りを一致させて操作つ
まみを回転させることによって等しく設定される。
【0003】第1の従来技術では、キーボードの角度を
調節するためには、キーボードを裏返して、キーボード
の裏面にある左右の操作つまみを回転させる必要があ
り、角度調節のための操作性が悪い。また、左右の操作
つまみの目盛りを一致させる必要があり、操作つまみの
設定操作が繁雑である。
【0004】第2の従来技術(実公平6−17152)
では、表示のための筺体と本体側の筺体は、突起とボル
トによって接合され、表示のための筺体の設定した角度
が、その自重などによって角変位して角度が変化しない
ように、板ばねによって表示のための筺体は本体側の筺
体に押圧付勢され、表示のための筺体の角度が変化しな
いように保持される。また、表示のための筺体は、係合
爪によって表示のための筺体の幅方向の移動が抑制され
ており、直接表示のための筺体を直接角変位させること
によって、角度を調節することができる。
【0005】第2の従来技術では、表示のための筺体の
角度を、板ばねによる押圧力によって保持しているの
で、角度の保持力が弱く、何らかの要因で外力が表示の
ための筺体に加わると、角度が容易に変化してしまう。
角度が変化してしまうと、変化した角度を元の状態に戻
す操作が必要であり、操作性が悪い。
【0006】図30は第3の従来技術による電子式金銭
登録機1の構成を示す斜視図であり、図31および図3
2は電子式金銭登録機1の部分的な構成を示す断面図で
ある。従来の電子式金銭登録機1は、外方に凸の円弧状
の形状の外周面を有する入力/表示手段3が、一対の取
付部材5およびボルト6によって、本体2に、前記外周
面に沿って角変位可能に取付けられている。入力/表示
手段3の側面には、操作つまみ4が設けられており、操
作つまみ4を緩めることによって、入力/表示手段3の
角度が、図33および図34に示されるように、自由に
変化させることができる。入力/表示手段3の角度が、
所望とする角度に設定できたら、操作つまみ4を閉める
ことによって、入力/表示手段3の角度が設定された角
度に保持される。
【0007】第3の従来技術では、操作つまみ4を閉め
ることによって、入力/表示手段3の角度を保持するこ
とができるが、角度の調節のたび毎に、操作つまみ4を
閉めるおよび緩める操作が必要であり、角度調節のため
の操作の操作性が悪い。
【0008】また、操作つまみ4が、入力/表示手段3
の側面に設けられているので、電子式金銭登録機1を設
置する際、電子式金銭登録機1の側面には、操作つまみ
4を操作するためのスペースを設ける必要があり、電子
式金銭登録機1の設置スペースが大きくなってしまうと
いう問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、入力
または表示のための手段の角度調節の操作性を向上する
ことができ、かつ設定された角度を保持することができ
る電子機器の入力または表示のための装置を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子機器本体
と、前記電子機器本体に、第1軸線まわりに角変位可能
に取り付けられた入力/または表示のための入力/表示
手段と、前記入力/表示手段に、前記第1軸線に平行な
第2軸線まわりに回転可能に取り付けられた操作つまみ
と、前記操作つまみと前記電子機器本体との間に介在さ
れる変換手段とを備え、前記変換手段は、前記操作つま
みを前記第2軸線まわりに回転させた場合には、その回
転力を前記入力/表示手段が前記第1軸線まわりに角変
位する方向の回動力に変換して前記入力/表示手段を前
記第1軸線まわりに角変位させるとともに、前記入力/
表示手段自体に前記第1軸線まわりに角変位させる方向
に力が加わった場合には、その力を前記操作つまみが前
記第2軸線まわりに回転することを妨げる摩擦力に変換
して前記入力/表示手段が前記第1軸線まわりに角変位
することを制限することを特徴とする電子機器の入力ま
たは表示のための装置である。また本発明は、前記変換
手段は、前記操作つまみに取り付けられるとともに、外
周面が前記第2軸線からずれた第3軸線を中心とする軸
直角断面が少なくとも真円の一部分をなすように形成さ
れた作動部材と、前記電子機器本体に取り付けられると
ともに、前記作動部材に摩擦接触することによって予め
定める一方向への前記作動部材の変位を許容する案内部
材とから構成されていることを特徴とする。また本発明
は、前記変換手段は、前記第2軸線のまわりに前記操作
つまみに取り付けられるとともに、第2軸線からの半径
方向の距離が周方向に沿って変化するカム面を有するカ
ム部材と、前記カム面に接触するように前記電子機器本
体に取り付けられているホロア部材から構成されている
ことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明に従えば、入力/表示手段に取り付けら
れた操作つまみが第2軸線まわりの一方側に回転操作さ
れると、その回転力が変換手段によって回動力に変換さ
れ、前記入力/表示手段は第1軸線まわりに角変位す
る。このように、操作つまみを回転操作するだけで、入
力/表示手段の角度を自由に調節することができる。
【0012】また、入力/表示手段に外力が加わった場
合は、その外力のうち入力/表示手段を第1軸線まわり
に角変位させる力が変換手段によって摩擦力に変換さ
れ、操作つまみが第2軸線まわりに回転するのが阻止さ
れるので、入力/表示手段は第1軸線まわりに角変位し
ない。このように、入力/表示手段に対して入力操作な
どの際に外力が加わっても、入力/表示手段は角変位し
ない。
【0013】また本発明に従えば、入力/表示手段に取
り付けられた操作つまみが第2軸線まわりの一方側に回
転操作されると、操作つまみに取り付けられた作動部材
の第3軸線は第2軸線からずれた位置にあるので、操作
つまみの回転操作に伴って作動部材が案内部材によって
案内されて、作動部材が予め定める一方向に変位する。
これに伴って、操作つまみの第2軸線が、操作つまみの
回転操作される方向に対応した入力/表示手段の第1軸
線を中心として第2軸線を通る円の周方向に移動され
る。操作つまみは入力/表示手段に回転可能に取り付け
られているので、操作つまみの第2軸線の移動に伴っ
て、入力/表示手段が第1軸線まわりに、前記電子機器
本体に対して操作つまみの第2軸線が移動される方向と
同一方向に角変位され、その結果、入力/表示手段の角
度が変化する。このように、操作つまみを回転操作する
ことによって、入力/表示手段の角度を調節することが
できる。
【0014】操作つまみに取り付けられている作動部材
は、案内部材に摩擦接触しており、作動部材の予め定め
る一方向への変位には摩擦抵抗が働く。このため、入力
/表示手段による入力操作などの際、入力/表示手段が
何らかの外力によって押圧されても、外力によって作動
部材が前記一方向に変位して操作つまみが回転してしま
うのを阻止し、入力/表示手段が設定されている角度を
変化させないようにしている。
【0015】したがって、操作つまみを回転操作させる
だけで入力/表示手段の角度を調節できるので、角度調
節時の操作性を向上することができる。また、入力/表
示手段の角度は入力/表示手段が入力操作などの際に押
圧されても変化しないように保持されているので、入力
操作中に角変位した入力/表示手段を元の状態に戻す操
作が必要なくなり、入力操作時の操作性が向上する。
【0016】また本発明に従えば、操作つまみに取り付
けられているカム部材のカム面には、電子機器本体に取
り付けられているホロア部材が接触する。操作つまみ
が、第2軸線まわりに一方向側に回転操作されると、ホ
ロア部材とカム面との接触部において、カム面がホロア
部材に対して摺動する。カム面が摺動すると、カム部材
のカム面は、操作つまみの第2軸線からの半径方向に対
する距離が周方向に沿って変化しているので、カム面と
ホロア部材との接触部から第2軸線までの距離が、操作
つまみの回転操作に伴って大または小に変化し、操作つ
まみの第2軸線が移動する。これに伴って、入力/表示
手段が操作つまみの第2軸線が移動する方向に対応した
方向に角変位する。このように、カム部材のカム面には
ホロア部材が接触されるので、前述の作動部材が案内部
材によって案内される構造に比べて、カム部材およびホ
ロア部材をコンパクトに構成することができ、それによ
って生じた余剰スペースを有効に利用することができ
る。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】他の実施例として、操作つまみの作動部材
が、案内部材によって一方向およびその逆方向に変位可
能に案内されるようにしてもよい。
【0023】また他の実施例として、操作つまみを第2
軸線まわりに一方側または逆側に角変位操作し、それに
よって、カム面とホロア部材との接触部から第2軸線ま
での距離が大または小に変化されるようにしてもよい。
【0024】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の電子機器である
電子式金銭登録機11の構成を示す斜視図である。電子
式金銭登録機11は、本体12と、入力/表示手段15
とを備えて構成される。入力/表示手段15には、操作
つまみ19が回転自在に備えられており、操作つまみ1
9を回転させることによって、入力/表示手段15の角
度、すなわち入力/表示手段15の上面に設けられる入
力/表示領域17aの角度が調節できるようになってい
る。本体12には、レシート排出口13を有する印字手
段と、表示手段14とが設けられる。
【0025】入力/表示手段15の入力/表示領域17
aには、商品や金銭の取引情報を入力するためのテンキ
ーや各種商品名を示す複数のキーなどが表示されてお
り、操作者はそれらのキーを指や入力ペンなどによって
指示することによって、取引情報を入力することができ
る。このようにして取引情報が入力されると、これに伴
って表示手段14の表示領域14aには、請求金額やつ
り銭金額などの金銭情報が表示される。また、レシート
排出口13の下部の本体12内部には、レシートに金銭
や商品などに関する取引情報を印字するためのレシート
排出口13を有する印字手段が備えられており、取引情
報が印字手段によって印字されたレシートがレシート排
出口13から排出される。
【0026】図2は電子式金銭登録機11の部分的な構
成を示す分解斜視図であり、図3は電子式金銭登録機1
1の部分的な構成を示す断面図であり、図4は電子式金
銭登録機11の図3における断面に対して垂直方向の断
面図である。図5は電子式金銭登録機11の部分的な構
成を示す断面図であり、取付部材20が設けられる部分
で切ったときの断面図である。
【0027】入力/表示手段15は、ハウジング18
と、ハウジング18内に嵌め込まれて保持される入力/
表示素子17と、ハウジング18に嵌め込まれた入力/
表示素子17を上方から押えつけて支持する支持板16
と、ハウジング18に回転自在に取付けられる操作つま
み19とを備えて構成される。
【0028】支持板16は、中央部に四角形状の窓16
aが形成された長方形の板状の部材であり、側端部に
は、操作つまみ19のつまみ部19aが挿通される切欠
き16bが設けられる。入力/表示素子17は、液晶表
示素子などを含んで構成されており、液晶表示素子の表
示面にタッチパネルなどが貼付けられて入力/表示領域
17aが構成されている。入力/表示領域17aは、支
持板16の窓16aに臨んで設けられる。
【0029】ハウジング18は、外周面が外方に凸の円
弧状の形状を有する周壁18aと、周壁18aの周方向
に対して平行に設けられる両側の端壁18b,18cと
を備えて構成される。ハウジング18の外周面の軸直角
断面は、図3,4に示される回転軸線C1を中心とした
真円の一部分となっている。ハウジング18の周壁18
aには、一対の取付部材20が上方から挿通される一対
の取付孔18dと、周壁18aの周方向に沿った長孔1
8eとが設けられる。一方の端壁18bには、操作つま
み19の軸部19cが挿通される軸孔18fが設けられ
る。
【0030】操作つまみ19は、つまみ部19aと、作
動部材19bと、軸部19cとから構成される。つまみ
部19aは円板状の形状であり、つまみ部19aの両端
面から突出して作動部材19bと、軸部19cとがそれ
ぞれ形成される。作動部材19bは円柱状の形状であ
り、作動部材19bの軸線C3は、つまみ部19aおよ
び軸部19cの回転軸線C2と平行であり、かつ回転軸
線C2からずれた位置にある。このように構成される操
作つまみ19は、軸部19cがハウジング18の内方か
らハウジング18の端壁18bの軸孔18fに挿通さ
れ、ハウジング18の外側から軸部19cに止めリング
25が嵌め込まれて、回転軸線C2を中心に回転自在に
ハウジング18に取付けられる。操作つまみ19の回転
軸線C2は、ハウジング18の回転軸線C1と平行にな
っている。
【0031】本体12の上面には、入力/表示手段15
が取付けられる部分に、前述のハウジング18の外周面
に沿った凹面形状を有する入力/表示手段15を支持す
るための支持面21aが形成される。その支持面21a
を形成する支持部材21には、ハウジング18の外周面
の周方向に沿った一対の案内長孔21bが設けられる。
また、支持面21aを有する支持部材21には、支持面
21aから突出するようにして一対の案内部材22が取
付けられる。一対の案内部材22は、ハウジング18の
外周面の周方向に沿って所定の間隔で取付けられる。各
案内部材22の互いに対向する一対の面は、図3におけ
る上下方向に対して平行で、かつハウジング18の外周
面の周方向に対して垂直な案内面22aとなっている。
【0032】入力/表示手段15の本体12への取付け
は、次のようにして行われる。一対の取付部材20をハ
ウジング18に設けられる一対の取付孔18dにハウジ
ング18の内側から挿通し、本体12の下方から案内長
孔21bを介してワッシャが嵌め込まれた一対のボルト
23で取付部材20をそれぞれねじ止めする。取付部材
20と、ボルト23とがねじ止めされると、取付部材2
0の下端部が案内長孔21bに嵌め込まれているので、
入力/表示手段15は、案内長孔21bによって案内さ
れ、ボルト23に嵌め込まれたワッシャの上面が支持面
21aを形成する支持部材21の下面に摺接しながら、
入力/表示手段15がハウジング18の外周面に沿って
変位する。これによって、入力/表示手段15が回転軸
線C1を中心として角変位し、入力/表示手段15の角
度が調節可能となっている。
【0033】このようにして、入力/表示手段15が本
体12に取付けられると、本体12に取付けられる前述
の案内部材22は、ハウジング18に設けられる長孔1
8eを介してハウジング18内に挿通され、案内部材2
2の間に操作つまみ19の作動部材19bが嵌め込まれ
る。一方の案内部材22の案内面22aから他方の案内
部材22の案内面22aまでの距離は、作動部材19b
の直径とほぼ等しく設定されており、各案内部材22の
案内面22aは、作動部材19bの外周面に、作動部材
19bの軸線C3に関して外周面の両側で摩擦接触して
いる。すなわち、作動部材19bの外周面は案内面22
aとの2カ所の摩擦接触部P1,P2を有する。作動部
材19bの直径がたとえば30mmであるとき、案内面
22a間の間隔は、たとえば30.2mmに設定され
る。
【0034】ここで、本実施例では、充分な摩擦抵抗を
得るために、案内部材22が作動部材19bの両側の外
周面に常に摩擦接触するように設定しているが、片側に
のみ摩擦接触するだけで充分な摩擦抵抗が得られる場合
には、案内部材22の間隔を作動部材19bの直径より
もやや広めに設定してもよい。
【0035】また、作動部材19bは、案内部材22に
よって変位可能な方向が束縛されており、図3に示され
るように案内部材22の案内面22aに沿った上下方向
のみの変位が許容されている。
【0036】図6は電子式金銭登録機11において操作
つまみ19が回転方向A1に回転されて入力/表示手段
15が変位方向B1に変位された状態を示す図であり、
図7は操作つまみ19が回転方向A2に回転されて入力
/表示手段15が変位方向B2に変位された状態を示す
図である。前述のように構成される電子式金銭登録機1
1において、入力/表示手段15の角度の調節は、支持
板16に設けられた切欠き16bを介して入力/表示手
段15の上面から突出した操作つまみ19のつまみ部1
9aを回転させることによって行われる。
【0037】操作つまみ19が、回転軸線C2まわりに
回転方向A1に回転されると、操作つまみ19の作動部
材19bの変位方向が案内部材22によって図3におけ
る上下方向に束縛されているので、作動部材19bが案
内部材22によって上方に案内されながら、操作つまみ
19の回転軸線C2がハウジング18の外周面の周方向
と平行な方向である変位方向B1に移動される。操作つ
まみ19の回転軸線C2が変位方向B1に移動される
と、操作つまみ19は入力/表示手段15のハウジング
18に回転自在に取付けられているので、回転軸線C2
の移動に伴って入力/表示手段15が回転軸線C1を中
心として変位方向B1に変位され、図6に示される状態
となる。
【0038】これに対し、図3に示される状態から操作
つまみ19が回転方向A2に、すなわち回転方向A1と
反対方向に回転されると、上述の場合と同様に作動部材
19bが案内部材22によって図3における上下方向に
案内され、これに伴って操作つまみ19の回転軸線C2
が変位方向B2、すなわち前述の変位方向B1と反対方
向に移動され、回転軸線C2の移動に伴って入力/表示
手段15が変位方向B2に変位され、図7に示される状
態となる。図6または図7に示された状態から、操作つ
まみ19を回転方向A2またはA1に回転させると、操
作つまみ19の回転に伴って入力/表示手段15は、図
3に示される元の状態に戻る。
【0039】図8は、入力/表示手段15の上面に外力
F1が与えられた場合の状態を示す図である。電子式金
銭登録機11の入力操作などの際に、入力/表示手段1
5の上面に外力F1が与えられる場合を考える。ここ
で、外力F1は、入力/表示手段15の上面における入
力のための入力キーが設けられる領域Wにおいて、回転
軸線C1からの距離が最も遠い領域Wの端部P3に、入
力/表示手段15の上面に対して概ね垂直な方向に与え
られるものとする。回転軸線C1を中心として、端部P
3を通る円の端部P3における接線方向と、外力F1の
向きとの成す角をδとすると、外力F1に含まれる入力
/表示手段15を変位方向B1に角変位させる方向、す
なわち変位方向B1と平行な方向の成分の力F1(a)
の大きさは、F1cosδとなる。
【0040】外力F1に含まれる力F1(a)以外の成
分の力F1(b)は、入力/表示手段15の変位方向B
1に対して垂直な方向で、入力/表示手段15を本体1
2に押付ける方向に作用する。このため、力F1(b)
は、力F1(a)によって入力/表示手段15が変位方
向B1に角変位するのを妨げる摩擦力を、ハウジング1
8の外周面と支持部材21の支持面21aとの接触部、
および取付部材20と支持面21aとの接触部に生じさ
せる。
【0041】外力F1に含まれる力F1(a)は、操作
つまみ19を介して作動部材19bと変位方向B1下流
側の案内部材22との接触部P1に伝えられ、作動部材
19bが案内部材22を外力F1に対応した力F2で押
圧する。
【0042】ここで、力F2の作用する方向は、回転軸
線C1を中心として接触部P1を通る仮想円の接触部P
1における接線方向と平行な方向である。また、力F2
の大きさは、力F1(a)の大きさと比例しており、か
つ外力F1の作用点である端部P3から回転軸線C1ま
での距離と、接触部P1から回転軸線C1までの距離と
の比によって決まるが、簡単のため力F1(a)の大き
さと力F2の大きさとは、等しいと仮定する。
【0043】作動部材19bが案内部材22を力F2で
押圧すると、その反作用として作動部材19bが、案内
部材22によって力F2と反対方向の力F3で押圧され
る。力F3は、力F2の反作用力なので、力の大きさは
力F2と等しくなっている。
【0044】力F4は、力F3の案内面22aに対して
平行な方向の成分であり、力の大きさがF3sinθ、
すなわちF3=F1(a)からF1cosδsinθで
ある。力F5は、力F3の案内面22aに対して垂直な
方向の成分であり、力の大きさがF3cosθ、すなわ
ちF1cosδcosθである。力F4は、作動部材1
9bを矢印D方向に回転させる方向に作用する。
【0045】作用部材19bに作用する力が力F4のみ
である場合には、力F4によって操作つまみ19が回転
方向A1に回転されながら、作動部材19bが案内面2
2a上を図8における上方に摺動するのであるが、作動
部材19bに力F5による摩擦力が作用し、その摩擦力
によって作動部材19bの摺動が阻止される。これによ
って、入力/表示手段15の角度が保持される。
【0046】図8をもとに、角度δは約45°であり、
角度θは約30°である。したがって、 cosδsi
nθF1 = 0.35F1 となり、外力F1の35%
の成分が、入力/表示手段15を変位方向B1に変位さ
せる力となる。外力F1の残りの65%を占める力F1
(b)と力F5とは、入力/表示手段15の角変位を妨
げる力となる。
【0047】ここでは、外力F1に含まれる力F1
(a)の全成分が力F2として接触部P1に伝えられる
ことを仮定したが、実際には、ハウジング18と支持部
材21との間、および取付部材20と支持部材21との
間に発生する摩擦抵抗などによって、力F1(a)の全
成分が、力F2として伝えられることはない。このた
め、入力/表示手段15を角変位させる力の成分は、3
5%よりも小さくなる。
【0048】本実施例では、図8に示されるように、回
転軸線C1と、軸線C3とを結ぶ直線と、案内部材22
の各案内面22aとは平行になっていないが、平行とな
るように案内部材22および操作つまみ19を設けたと
き、角度θが最も小さくなり、入力/表示手段15の角
変位を阻止する力F5が最も大きくなる。
【0049】以上のように、入力/表示手段15、すな
わち入力/表示手段15の入力/表示領域17aが設け
られる上面の角度は、操作つまみ19を回転させること
によって調節されるので、従来のように固定つまみを閉
めたり緩めたりする操作が必要なく、角度調節の操作性
を向上することができる。
【0050】また、入力/表示手段15の角度は、入力
/表示手段15が入力操作などの際に押圧されて入力/
表示手段15の上面に外力が与えられても、操作つまみ
19によって予め設定された角度に保持されるので、従
来のように外力によって変化した角度を元の状態に戻す
操作が必要なく、操作性を向上することができる。
【0051】また、操作つまみ19は、入力/表示手段
15の上面に突出するようにして設けられるので、操作
つまみ19が操作しやすい位置で、かつ目につきやすい
位置にあり、電子式金銭登録機11の操作性を向上する
ことができる。
【0052】また、操作つまみ19は入力/表示手段1
5の上面に突出しているので、従来の操作つまみが入力
/表示手段の側面に突出して設けられる場合に比べて、
電子式金銭登録機11の設置スペースを省スペース化す
ることができる。
【0053】図9は、本発明の他の実施例である電子式
金銭登録機11aの部分的な構成を示す断面図であり、
図10は電子式金銭登録機11aの図9の断面に対して
垂直方向の断面図である。図11は、電子式金銭登録機
11aに備えられる操作つまみ119の構成を示す斜視
図である。図9〜図11において、図1〜図8に示され
る電子式金銭登録機11と対応および類似する部分には
同一の参照符号を付す。電子式金銭登録機11aにおい
て特徴とする点は、操作つまみ119の作動部材19b
の外周面に、摩擦部材19dが嵌め込まれている点であ
る。摩擦部材19dは、ゴム製のリング状の形状であ
る。摩擦部材19dの外周面は、案内部材22の案内面
22aと摩擦接触する2カ所の接触部P4,P5を有す
る。
【0054】図12は、摩擦部材19dが嵌め込まれた
作動部材19bが案内部材22に接触している状態を示
す図である。作動部材19bには摩擦部材19dが嵌め
込まれているので、摩擦部材19dが、図12に示され
るように案内部材22の案内面22aと弾発的に接触
し、これによって操作つまみ119の案内部材22への
接触面積が拡大する。また、摩擦部材19dを形成する
ゴム部材は、他の部材と接触したときの摩擦抵抗が大き
な部材なので、作動部材19bの案内部材22に案内さ
れた図9における上下方向の変位をより効果的に抑制す
ることができる。これによって、入力/表示手段15の
上面により大きな外力が与えられても、入力/表示手段
15の角度を、操作つまみ19によって設定された角度
に保持することができる。
【0055】図13は本発明のまた他の実施例の電子式
金銭登録機11bの部分的な構成を示す断面図であり、
図14は電子式金銭登録機11bの図13の断面に対し
て垂直方向の断面図である。図15は、電子式金銭登録
機11bの部分的な構成を示す斜視図である。図13〜
図15において、図1〜図8に示される電子式金銭登録
機11と対応および類似する部分には同一の参照符号を
付す。電子式金銭登録機11bにおいて特徴とする点
は、板ばねが整形されて形成される案内部材122によ
って操作つまみ19の作動部材19bが案内される点で
ある。
【0056】案内部材122は、長手形状を有する板ば
ねがコの字形に折り曲げられて形成されており、その両
端部は互いに離反する方向に折り曲げられてねじ孔が設
けられた取付部となっている。このようにして形成され
る案内部材122は、本体12の下方から支持部材21
に設けられる取付孔21cを介してコの字形に形成され
た部分が案内面21aから上方に突出するようにして本
体12に取付けられ、案内部材122の取付部が2つの
ボルト26によって支持部材21にねじ止めされる。
【0057】このようにして取付けられた案内部材12
2は、案内部材122の互いに対向する面である一対の
案内面122aの間の間隔が、操作つまみ19の作動部
材19bの直径よりもやや狭く設定されている。このよ
うに設定された案内面122aの間に作動部材19bが
嵌め込まれると、作動部材19bが案内部材122の弾
発力によって両側から挟持される。
【0058】図16は、電子式金銭登録機11bにおい
て操作つまみ19が回転方向A1に回転されて入力/表
示手段15が変位方向B1に変位された状態を示し、図
17は操作つまみ19が回転方向A2に回転されて入力
/表示手段15が変位方向B2に変位された状態を示
す。前述の実施例の電子式金銭登録機11の場合と同様
に、操作つまみ19が回転方向A1またはA2に回転さ
れると、操作つまみ19の作動部材19bが案内部材1
22による案内によって図13における上下方向に変位
されて、操作つまみ19の回転軸線が移動され、これに
伴って入力/表示手段15が変位方向B1またはB2に
変位され、図16または図17に示される状態となる。
【0059】図18は、電子式金銭登録機11bにおい
て入力/表示手段15の上面に外力F6が与えられた場
合の状態を示す図である。図13に示される状態におい
て、入力/表示手段15の上面に、入力/表示手段15
を変位方向B1に変位させる方向の外力F6が与えられ
ると、作動部材19bの両側の外周面には案内部材12
2の案内面122aが案内部材122の弾発力によって
押圧されており、案内部材122と作動部材19bとの
接触部には強力な摩擦力が働いているので、操作つまみ
19は回転されないまま、入力/表示手段15が点線で
示される状態から実線で示される状態まで変位方向B1
に変位する。しかし、上面に与えられている外力F6が
取り除かれると、案内部材122が図18の実線で示さ
れるたわんだ状態から点線で示されるもとの状態に戻
り、これに伴って入力/表示手段15も点線で示される
元の状態に戻る。
【0060】したがって、操作つまみ19の作動部材1
9bは、案内部材122の弾発力によって両側から挟持
されており、これによって作動部材19bと案内部材1
22の案内面122aとの接触部に強力な摩擦力が発生
するので、入力/表示手段15の上面に強力な外力が与
えられても、入力/表示手段15の角度を、操作つまみ
19によって設定された角度に保持することができる。
【0061】図19は本発明のまた他の実施例の電子式
金銭登録機11cの部分的な構成を示す断面図であり、
図20は電子式金銭登録機11cの図19の断面に対し
て垂直な方向の断面図である。図21は、電子式金銭登
録機11cの部分的な構成を示す斜視図である。図19
〜図21において、図1〜図8に示される金銭登録機1
1および図9〜図12に示される金銭登録機11aと対
応および類似する部分には同一の参照符号を付す。
【0062】金銭登録機11cにおいて特徴とする点
は、操作つまみ119の摩擦部材19dが嵌め込まれた
作動部材19bがリング状の制動部材31によって外囲
され、作動部材19bが制動部材31を介して案内部材
122によって案内される構成とし、これによって摩擦
部材19dと制動部材31との接触部、および制動部材
31と案内部材122との接触部における接触カ所を増
加させ、かつ接触面積を拡大させた点である。
【0063】制動部材31は、剛性の部材で形成され、
後述する案内部材122の案内面122cに摺接する両
側の外周面は、平坦な面となっている。本体12の支持
面21aに取付けられる案内部材122は、支持面21
aから上方に突出するようにして取付けられる一対の縦
棒122aと、その一対の縦棒122aに橋渡されるよ
うにして取付けられる横棒122bとを備えて構成され
る。横棒122bは、縦棒122aの内方側の端面に取
付けられており、縦棒122aと垂直方向に交わってい
る。縦棒122aの互いに対向する面は、互いに平行な
一対の案内面122cとなっている。横棒122bの縦
棒122a側の端面も、案内面122dとなっている。
【0064】図19および図20に示されるように、外
周面が制動部材31によって外囲された作動部材19b
が案内部材122の縦棒122aの間に嵌め込まれる
と、制動部材31の外周面が、作動部材19bの軸線に
関して、両側で案内部材122の一対の案内面122c
に摺接され、制動部材31の軸方向に対する両側の端面
が案内部材122の案内面122dと、操作つまみ11
9のつまみ部19aとに摺接される。このとき、制動部
材31は案内部材122の横棒122dと操作つまみ1
19のつまみ部19aとによって挟持されているので、
作動部材19bから抜け落ちないようになっている。
【0065】図22は、作動部材19bに嵌め込まれた
摩擦部材19dと制動部材31との接触部、および制動
部材31と案内部材122との接触部における接触状態
を示す図である。図22に示されるように、摩擦部材1
9dはいかなる状態においても常に制動部材31の内周
面31aに2カ所以上で接触するように設定されてい
る。本実施例では、摩擦部材19dは、図19における
上下の外周面および左右の外周面の4カ所の外周面が同
時に制動部材31に接触するように設定されているが、
作動部材19bの直径や摩擦部材19dの厚みなどを適
当に調節することによって、摩擦部材19dが2カ所ま
たは3カ所で制動部材31に接触するように設定するこ
ともできる。
【0066】また、制動部材31は、制動部材31の両
側の外周面が案内部材122の案内面122cに摺接さ
れ、摩擦接触している。制動部材31の軸方向に対する
両側の端面は、案内部材122の案内面122dと操作
つまみ119のつまみ部19aとに摺接され、摩擦接触
している。
【0067】このように、本実施例では摩擦部材19d
が嵌め込まれた作動部材19bを制動部材31で外囲す
ることによって、摩擦部材19dと制動部材31の接触
部、および制動部材31と案内部材122との接触部に
おける接触カ所が増加されており、かつ接触面積も拡大
されている。
【0068】図23は、電子式金銭登録機11cにおい
て操作つまみ119が回転方向A1に回転されて入力/
表示手段15が変位方向B1に変位された状態を示す図
であり、図24は操作つまみ119が回転方向A2に回
転されて入力/表示手段15が変位方向B2に変位され
た状態を示す図である。前述の各実施例の場合と同様
に、操作つまみ119が回転方向A1またはA2に回転
されると、操作つまみ119の作動部材19bが、制動
部材31を介して案内部材122によって図23または
図24に示されるように上下方向に案内されながら、操
作つまみ119の回転軸線が、変位方向B1またはB2
に移動され、これに伴って入力/表示手段15が変位方
向B1またはB2に変位され、図23または図24に示
される状態となる。
【0069】したがって、操作つまみ119の摩擦部材
19dが嵌め込まれた作動部材19bは、制動部材31
によって外囲されているので、摩擦部材19dと制動部
材31との接触部、および制動部材31と案内部材12
2との接触部における接触カ所を増加させることがで
き、かつ接触面積も拡大させることができる。その結
果、前述したように入力/表示手段15の上面により強
力な外力が、入力/表示手段15を変位方向B1または
B2に変位させる方向に与えられても、摩擦部材19d
と制動部材31との接触部、および制動部材31と案内
部材122との接触部により強力な摩擦力を発生させる
ことができ、これによって入力/表示手段15の角度
を、操作つまみ119によって設定した角度に保持する
ことができる。
【0070】図25は、本発明のまた他の実施例の電子
式金銭登録機11dの部分的な構成を示す断面図であ
り、図26は電子式金銭登録機11dの図25の断面に
対して垂直な方向の断面図である。図27は、電子式金
銭登録機11dの部分的な構成を示す斜視図である。図
25〜図27において、前述の図1〜図8の電子式金銭
登録機11と対応および類似する部分には同一の参照符
号を付す。電子式金銭登録機11dにおいて特徴とする
点は、操作つまみ219に作動部材19bに代わりにカ
ム部材19eが設けられる点である。
【0071】操作つまみ219には、つまみ部19aの
軸部19cが設けられない側の端面から突出して形成さ
れるカム部材19eが設けられる。カム部材19eは、
一端から他端にかけて回転軸線C2からのつまみ部19
aの半径方向に対する距離が、つまみ部19aの周方向
に対して徐々に大きくなるように設けられる。カム部材
19eの長手方向に沿った両側面は、回転軸線C2に対
して平行な一対のカム面19f,19gとなっている。
【0072】一方、本体12の支持面21aには、上方
に突出するようにしてホロア部材36が取付けられる。
ホロア部材36は、概ね鍵形の形状を有し、縦板部36
aと横板部36bとを備えて構成される。横板部36b
には、操作つまみ219のカム部材19eが嵌め込まれ
る溝36cが設けられる。溝36cの幅は、溝36cの
内面がカム部材19eのカム面19f,19gに摩擦接
触するようにカム部材19eの幅よりも僅かに広めに設
定されている。また、溝36cとカム部材19eとの接
触部における摩擦抵抗を高めるために、溝36cの内面
にゴム部材を取付けてもよい。
【0073】図28は、電子式金銭登録機11dにおい
て操作つまみ219が回転方向A1に回転されて入力/
表示手段15が変位方向B1に変位された状態を示す図
であり、図29は、操作つまみ219が回転方向A2に
回転されて入力/表示手段15が変位方向B2に変位さ
れた状態を示す図である。図25に示される状態(図2
8および図29では点線で示される状態)から、操作つ
まみ219が回転方向A1に回転されると、操作つまみ
219の回転に伴ってカム部材19eが、ホロア部材3
6の溝36cに対して、回転軸線C2からカム部材19
eまでのつまみ部19aの半径方向の距離が短くなる方
向に摺動する。
【0074】半径方向の距離が短くなる方向にカム部材
19eが摺動すると、ホロア部材36は本体12に取付
けられているので、操作つまみ219の回転軸線C2が
変位方向B1に移動され、これに伴って入力/表示手段
15が変位方向B1に変位され、図28に示す状態とな
る。
【0075】これに対し、図25に示される状態から操
作つまみ219が回転方向A2に回転されると、カム部
材19eが、ホロア部材36の溝36cに対して、回転
軸線C2からカム部材19eまでのつまみ部19aの半
径方向の距離が大きくなる方向に摺動され、これに伴っ
て操作つまみ219の回転軸線C2が変位方向B2に移
動されて入力/表示手段15が変位方向B2に変位さ
れ、図29に示される状態となる。このようにして、操
作つまみ219を回転方向A1またはA2に回転させる
ことによって、入力/表示手段15の角度を所望とする
角度に調節することができる。
【0076】したがって、本実施例では作動部材19b
を案内する案内部材22,122の代わりに、カム部材
19eが嵌め込まれる溝36cを有するホロア部材36
が本体12に取付けられているので、案内部材22,1
22に比べてホロア部材36の構造の方がコンパクトで
あり、ホロア部材36を用いることによって生じる余剰
スペースを有効に利用することができる。
【0077】また、電子式金銭登録機11,11a,1
1b,11cでは、操作つまみ19,119の作動部材
19bを図3,9,13,19における上下方向に案内
するようにしたが、上下方向に限らず、横方向や斜め方
向に案内するようにしてもよい。
【0078】また、電子式金銭登録機11dでは、操作
つまみ219のカム部材19eとホロア部材36との摺
接部において、カム部材19eが図25における上下方
向に摺動するようにしたが、上下方向に限らず、横方向
や斜め方向に摺動するようにしてもよい。
【0079】また、上述の各実施例では、操作つまみ1
9,119,219によって電子式金銭登録機11,1
1a〜11cの入力/表示手段15の角度を調節するよ
うにしたが、パーソナルコンピュータやワードプロセッ
サなどの表示画面やキーボードの操作面の角度を調節す
るようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、操作つま
みを回転操作するだけで、入力/表示手段の角度を自由
に調節することができる。これによって、入力/表示手
段の角度調節時の操作性が向上する。
【0081】また、入力/表示手段に対して入力操作な
どの際に外力が加わっても、入力/表示手段は角変位し
ない。これによって、入力操作中に角変位した入力/表
示手段を元の状態に戻す操作が必要なくなり、入力操作
時の操作性が向上する。
【0082】また本発明によれば、カム部材のカム面に
はホロア部材が接触されるので、前述の作動部材が案内
部材によって案内される構造に比べて、カム部材および
ホロア部材をコンパクトに構成することができ、それに
よって生じた余剰スペースを有効に利用することができ
る。
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電子機器である電子式金銭
登録機11の構成を示す斜視図である。
【図2】電子式金銭登録機11の部分的な構成を示す分
解斜視図である。
【図3】電子式金銭登録機11の部分的な構成を示す断
面図である。
【図4】電子式金銭登録機11の部分的な構成を示す断
面図である。
【図5】電子式金銭登録機11の部分的な構成を示す断
面図である。
【図6】電子式金銭登録機11において操作つまみ19
が回転方向A1に回転されて入力/表示手段15が変位
方向B1に変位された状態を示す図である。
【図7】電子式金銭登録機11において操作つまみ19
が回転方向A2に回転されて入力/表示手段15が変位
方向B2に変位された状態を示す図である。
【図8】電子式金銭登録機11において入力/表示手段
15に外力F1が与えられた際の状態を示す図である。
【図9】本発明の他の実施例の電子式金銭登録機11a
の部分的な構成を示す断面図である。
【図10】電子式金銭登録機11aの部分的な構成を示
す断面図である。
【図11】電子式金銭登録機11aに備えられる操作つ
まみ119の構成を示す斜視図である。
【図12】操作つまみ119の作動部材19bに嵌め込
まれた摩擦部材19dが案内部材22に接触した状態を
示す図である。
【図13】本発明のまた他の実施例の電子式金銭登録機
11bの部分的な構成を示す断面図である。
【図14】電子式金銭登録機11bの部分的な構成を示
す断面図である。
【図15】電子式金銭登録機11bの部分的な構成を示
す斜視図である。
【図16】電子式金銭登録機11bにおいて操作つまみ
19が回転方向A1に回転されて入力/表示手段15が
変位方向B1に変位された状態を示す図である。
【図17】電子式金銭登録機11bにおいて操作つまみ
19が回転方向A2に回転されて入力/表示手段15が
変位方向B2に変位された状態を示す図である。
【図18】電子式金銭登録機11bにおいて入力/表示
手段15に外力F6が与えられた際の状態を示す図であ
る。
【図19】本発明のまた他の実施例の電子式金銭登録機
11cの部分的な構成を示す断面図である。
【図20】電子式金銭登録機11cの部分的な構成を示
す断面図である。
【図21】電子式金銭登録機11cの部分的な構成を示
す斜視図である。
【図22】摩擦部材19dと制動部材31との接触部、
および制動部材31と案内部材122との接触部におけ
る接触状態を示す図である。
【図23】電子式金銭登録機11cにおいて操作つまみ
119が回転方向A1に回転されて入力/表示手段15
が変位方向B1に変位された状態を示す図である。
【図24】電子式金銭登録機11cにおいて操作つまみ
119が回転方向A2に回転されて入力/表示手段15
が変位方向B2に変位された状態を示す図である。
【図25】本発明のまた他の実施例の電子式金銭登録機
11dの部分的な構成を示す断面図である。
【図26】電子式金銭登録機11dの部分的な構成を示
す断面図である。
【図27】電子式金銭登録機11dの部分的な構成を示
す斜視図である。
【図28】電子式金銭登録機11dにおいて操作つまみ
219が回転方向A1に回転されて入力/表示手段15
が変位方向B1に変位された状態を示す図である。
【図29】電子式金銭登録機11dにおいて操作つまみ
219が回転方向A2に回転されて入力/表示手段15
が変位方向B2に変位された状態を示す図である。
【図30】従来の電子式金銭登録機1の構成を示す斜視
図である。
【図31】電子式金銭登録機1の部分的な構成を示す断
面図である。
【図32】電子式金銭登録機1の部分的な構成を示す断
面図である。
【図33】電子式金銭登録機1において入力/表示手段
が角変位された状態を示す。
【図34】電子式金銭登録機1において入力/表示手段
が角変位された状態を示す。
【符号の説明】
11,11a〜11d 電子式金銭登録機 12 本体 14 表示手段 15 入力/表示手段 19,119,219 操作つまみ 19b 作動部材 19d 摩擦部材 19e カム部材 22,122 案内部材 31 制動部材 36 ホロア部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器本体と、 前記電子機器本体に、第1軸線まわりに角変位可能に取
    り付けられた入力/または表示のための入力/表示手段
    と、 前記入力/表示手段に、前記第1軸線に平行な第2軸線
    まわりに回転可能に取り付けられた操作つまみと、 前記操作つまみと前記電子機器本体との間に介在される
    変換手段とを備え、 前記変換手段は、前記操作つまみを前記第2軸線まわり
    に回転させた場合には、その回転力を前記入力/表示手
    段が前記第1軸線まわりに角変位する方向の回動力に変
    換して前記入力/表示手段を前記第1軸線まわりに角変
    位させるとともに、前記入力/表示手段自体に前記第1
    軸線まわりに角変位させる方向に力が加わった場合に
    は、その力を前記操作つまみが前記第2軸線まわりに回
    転することを妨げる摩擦力に変換して前記入力/表示手
    段が前記第1軸線まわりに角変位することを制限するこ
    とを特徴とする電子機器の入力または表示のための装
    置。
  2. 【請求項2】 前記変換手段は、 前記操作つまみに取り付けられるとともに、外周面が前
    記第2軸線からずれた第3軸線を中心とする軸直角断面
    が少なくとも真円の一部分をなすように形成された作動
    部材と、 前記電子機器本体に取り付けられるとともに、前記作動
    部材に摩擦接触することによって予め定める一方向への
    前記作動部材の変位を許容する案内部材とから構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の電子機器の入力
    または表示のための装置。
  3. 【請求項3】 前記変換手段は、 前記第2軸線のまわりに前記操作つまみに取り付けられ
    るとともに、第2軸線からの半径方向の距離が周方向に
    沿って変化するカム面を有するカム部材と、 前記カム面に接触するように前記電子機器本体に取り付
    けられているホロア部材から構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の電子機器の入力または表示のため
    の装置。
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