JP3270571B2 - アリルブロミド類の製造方法 - Google Patents

アリルブロミド類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広く有機合成化学の分
野において、とりわけ農医薬、染料等のファインケミカ
ル製品製造時の中間体として有用なアリルブロミド類の
製造法に関する。更に詳しくはアリルクロリド類を原料
とするハロゲン交換反応によるアリルブロミド類の製造
法における改良された製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
式(2)(化3)
【0003】
【化3】
【0004】(式中、R、R1およびR2はそれぞれ独立
に水素原子または低級アルキル基を示す。)で表される
アリルブロミド類の製造方法については種々の方法が開
示されている。式(2)の基本的化合物であるアリルブ
ロミド{式(2)中、R=R 1=R2=H}について公知
の製造法をみると、一般的にはアリルアルコールを硫酸
存在下に臭化水素酸と反応させることで製造される。
【0005】例えば、オーガニック・シンセシス{Or
ganic Synthesis,Coll.,1巻、
27頁(1976年)}によれば5.9モルの48%臭
化水素酸と4モルのアリルアルコールを混合し、この水
溶液中に攪拌下、300gの農硫酸を徐々に添加し、そ
の後蒸留することによりアリルブロミドを得ることがで
きる。この方法によれば、目的のアリルブロミドは92
〜96%と定量的に近い収率で製造することができる
が、多量の硫酸を使用する関係で工業的には多量の酸廃
水を生じ、その中和処理等の操作が必要となり費用が嵩
むなどの欠点を有する。
【0006】また、プロピレンを原料としてパーライト
触媒下に高温(350〜450 ℃)で臭化水素で臭素
化することによりアリルブロミドを製造する方法{ソ連
特許753,841号(1980年)}も知られている
が、この方法は1−ブロモプロペンが副生しアリルブロ
ミドへの選択率が低いばかりでなく副生物との分離にも
難点がある。
【0007】一方、アリルクロリド類のハロゲン交換反
応によるアリルブロミド類の製造方法も公知である。ジ
ャーナル・オブ・ザ・オーガニック・ケミストリー{J
o−urnal of the Organic Ce
mistry USSR 10巻、1122頁(197
4年)}によれば、アリルクロリドまたはメタリルクロ
リドを塩化第一銅の存在下に過剰の臭化水素酸でハロゲ
ン交換反応を行ってアリルブロミドまたはメタリルブロ
ミドを製造している。
【0008】また、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン
・ケミカル・ソサエティー{Jo−urnal of
the American Chemical Soc
e−ity,72巻、4316頁(1950年)}には
メタリルクロリドをメタノール中臭化ナトリウムでハロ
ゲン交換反応を行って、メタリルブロミドとする方法、
ならびに、アセトン中臭化リチウムでメタリルブロミド
とする方法が開示されている。
【0009】しかしながら、前者の方法はメタリルクロ
リドの転化率が70%以下と低いばかりでなく、産業上
規制の対象となる重金属化合物を触媒として使用する為
に廃水対策にも特別の注意を必要としなければならな
い。また後者の方法にしてもメタリルブロミドの収率は
たかだか54%にしかすぎない。
【0010】従来、相間移動触媒および水を用いた、金
属臭化物によるアルキルクロリドのアルキルブロミドへ
のハロゲン交換反応に関しては、シンセシス{SYNT
H−ESIS 1巻 34−5頁(1984年)}およ
び ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサエティー・
ケミカル・コミュニケ−ションズ{Journalof
the Chemical Soceity Che
mical Co−mmunications,125
0頁(1986年)}において公知となっているが、本
発明の方法であるアリルハライド類に関する、アリルク
ロリド類と金属臭化物との反応を少量の水と相間移動触
媒存在下にて実施するアリルブロミド類の製造法は知ら
れていない。
【0011】アリルブロミド類を製造する方法として前
述の方法以外にもいくつかの方法が知られているが原料
面または収率面等で満足し得る方法は無い。本出願人ら
は、非プロトン性の極性溶媒中においてアリルクロリド
類と金属臭化物を反応させて相当するアリルブロミド類
を収率良く製造する方法を先に提案した(特開平3−1
69830号)。しかしながら、本出願人らが提案した
当該方法についても工業的観点に立つと必ずしも十分な
方法とは言いがたく、以下に述べるような問題点を内包
している。
【0012】すなわち、反応溶媒として非プロトン性の
極性溶媒の使用が必要であり、工業的にはこの反応溶媒
を回収して再使用する必要があること。また、非プロト
ン性の極性反応溶媒と同じ程度の沸点をもつアリルブロ
ミド類の製造には適用が困難であること等の問題点があ
る。従ってこれらの問題点の改善が要請されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の技術の持つ問題点を解決する為になされたものであ
って、有機合成化学の分野、とりわけ農医薬や染料等の
製造時の中間体として有用な式(2)(化4)
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R、R1およびR2はそれぞれ独立
に水素原子または低級アルキル基を示す。)のアリルブ
ロミド類の改良された、より工業的な製造法を提供する
ことを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は従来の技術
の問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発
明者等の知見に基づけば、アリルハライド類、とりわけ
アリルブロミド類は水存在下、加熱すると加水分解を受
け易く、容易にアリルアルコール類等に変換し易い性質
を有する化合物類であるにもかかわらず、驚くべきこと
にアリルクロリド類と金属臭化物とのハロゲン交換反応
を、少量の水と相間移動触媒存在下に行うことによっ
て、高転化率、高収率で目的とするアリルブロミド類を
製造し得ること、および、金属臭化物はアリルクロリド
類に不溶であって、水および相間移動触媒が存在しない
反応系においては、ハロゲン交換反応は全く進行しな
い。
【0017】一方、水を添加した反応系においても、相
間移動触媒が存在しない場合は、微量の当該アリルブロ
ミド類は生成するものの、当該アリルクロリド類の転化
率が低い。また、相間移動触媒存在下、水が存在しない
反応系においても同様に転化率が低く、十分な転化率を
得るためには適正な範囲の水分量が必要であることを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は
式(1)(化5)
【0018】
【化5】
【0019】(式中、R、R1およびR2はそれぞれ独立
に水素原子または低級アルキル基を示す。)で表される
アリルクロリド類を水と相間移動触媒の存在下、金属臭
化物と反応させることを特徴とする式(2)(化6)
【0020】
【化6】
【0021】(式中、R、R1およびR2はそれぞれ独立
に水素原子または低級アルキル基を示す。)で表される
アリルブロミド類の製造方法である。
【0022】本発明の方法は、工業的に利用可能な優れ
た製造方法であって、本発明の方法によれば、比較的温
和な条件下、高い容積効率でアリルクロリド類を反応さ
せることが可能であり、高転化率かつ高収率でアリルブ
ロミド類を製造することができる。また、反応後の目的
物の単離も、反応終了後反応混合物に水を加えて無機塩
を溶解した後、分液操作のみで比較的高純度のアリルブ
ロミド類を得ることができ、更に必要に応じて蒸留精製
を行うことでアリルブロミド類の高純度品を得ることが
できる。
【0023】本発明により得られた当該アリルブロミド
類は、有機合成化学の分野、とりわけ農医薬や染料等有
用な製造中間体として十分使用可能な高品質を有する。
以下本発明の方法を説明する。
【0024】本発明においては式(1)のアリルクロリ
ド類を原料として使用する。具体的にはアリルクロリ
ド、メタリルクロリド、γ−メチルアリルクロリド、
γ,γ−ジメチルアリルクロリド、β−メチル−γ,γ
−ジメチルアリルクロリド、γ−エチルアリルクロリ
ド、γ−n−プロピルアリルクロリド、γ−イソプロピ
ルアリルクロリド、γ−n−ブチルアリルクロリド、γ
−sec−ブチルアリルクロリド、γ−イソ−ブチルア
リルクロリド、γ−第三級ブチルアリルクロリド等を挙
げることができる。
【0025】式(1)のアリルクロリド類のハロゲン交
換剤として用いられる金属臭化物は、金属臭化物であれ
ば特に制限はなく、具体的には臭化リチウム、臭化ナト
リウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化第一鉄、
臭化第二鉄、臭化第二銅、臭化ルビジュウム等を挙げる
ことができるが、工業的には臭化ナトリウムが好まし
い。
【0026】金属臭化物の使用量は理論量より少ない量
でも勿論反応するが、原料のアリルクロリド類の転化率
並びに目的生成物であるアリルブロミド類の収率を考慮
して通常は理論量以上使用するのが適当である。使用量
の上限については攪拌の効率ならびに経済的見地より原
料のアリルクロリド類に対して2倍モル以下が好まし
い。
【0027】本発明の方法は、アリルクロリド類と金属
臭化物の反応を少量の水と相間移動触媒存在下にて実施
することを特徴とするものである。反応系に添加する水
の量は、あまり少なすぎると反応の進行は著しく遅く、
また多すぎると収率の低下をきたす。水の使用量は原料
のアリルクロリド類に対して0.1〜30重量%の範
囲、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは2
〜15重量%の範囲である。
【0028】また使用する相間移動触媒の種類は、四級
アンモニウム塩類、ホスホニウム塩類、大環状ポリエー
テル類、鎖状ポリエーテル類等、ブロムアニオンを有機
相に移行させる性質を有する化合物であればいずれの化
合物であっても特に制限されるものではないが、経済的
見地から、四級アンモニウム塩類が好ましい。四級アン
モニウム塩類の例としては、テトラブチルアンモニウム
ブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラ
ヘキシルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモ
ニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロ
ミド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド等が挙
げられるが、ここに挙げた化合物によってなんら制限さ
れるものではない。また、相間移動触媒の使用量の上限
については特に制限はないが、経済的見地から使用量は
少ない方が好ましく、アリルクロリド類に対して0.1
〜20重量%の範囲が適当であり、0.5〜10重量%
の範囲がより好ましい。
【0029】本発明における具体的実施態様を示せば以
下の通りである。1モルのアリルクロリド類に所定量の
金属臭化物および所定量の相間移動触媒を装入し、所定
量の水を加えた後、加温して攪拌下に反応させる。反応
温度は、アリルクロリド類もしくはアリルブロミド類が
変質しない範囲であれば特に制限されるものではない
が、好ましくは20〜100℃の範囲が適当である。原
料、触媒および水の装入順序については上述の方法に限
定されるものではなく、アリルクロリド類に金属臭化物
を装入した後、攪拌下に水を加え、次いで、相間移動触
媒を装入するか、または、金属臭化物と相間移動触媒の
混合物に水を加えた後、アリルクロリド類を装入しても
よい。また、反応の方法にしても、原料、相間移動触媒
および水を全量装入して反応する方法、金属臭化物を分
割装入して反応させる方法、またはアリルクロリド類を
滴下しながら反応させる方法等、種々の方法が利用でき
る。
【0030】本発明において反応の進行状態はガスクロ
マトグラフィー等の手段を用いて知ることができる。上
記のハロゲン交換反応により生成したアリルブロミド類
の単離方法としては、反応後、必要に応じて反応混合物
を冷却し、副生した金属塩化物、残存金属臭化物および
相間移動触媒を溶解する量の水を加え、分液操作により
生成したアリルブロミド類を単離するという極めて簡単
な方法で単離する。より高純度のアリルブロミド類を得
る場合は、分液後、残存メタリルクロリドに相当する量
の金属臭化物、相間移動触媒および水を加えて再度ハロ
ゲン交換反応に付すか、または上記の単離方法で得られ
たアリルブロミド類を蒸留により精製するかまたは、蒸
留時に初留として得られるアリルクロリド類とアリルブ
ロミド類の混合物を除去して残存したアリルブロミド類
を得て、精製する方法が挙げられる。なお、初留として
得られた原料であるアリルクロリド類とアリルブロミド
類の混合物は、必要に応じて、再びハロゲン交換反応に
供することができる。蒸留の方法としては、常圧下での
蒸留または減圧蒸留のいずれの方法も可能である。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。
【0032】実施例1 冷却コンデンサーを取りつけた500mlの丸底フラス
コに臭化ナトリウム122.4g(1.2モル)、アリ
ルクロリド76.5g(1.0モル)、テトラブチルア
ンモニウムブロミド3.2g(10ミリモル)および水
3gを装入して攪拌しながら65℃において6時間反応
を行った。反応液を16℃まで冷却した後、反応液に水
300gを加え、分液し、油状物として117.1gの
粗アリルブロミドを得た。この粗アリルブロミドをガス
クロマトグラフィーにて分析した結果、アリルブロミド
の生成率は93.3%(対アリルクロリド)であり、原
料のアリルクロリドは6.4%(対仕込みのアリルクロ
リド)の残存であった。アリルブロミド以外に副生物は
ほとんどなく、選択的にアリルブロミドが生成してい
た。得られた粗アリルブロミドについて精留塔を装填し
た蒸留装置にて蒸留し、沸点69.5〜71.0℃のア
リルブロミド105.5g(純度98%以上)を得た。
収率87.2%(対アリルクロリド)。また、初留とし
て10.3gのアリルクロリドとアリルブロミドの混合
物を得た。
【0033】実施例2 冷却コンデンサーを取りつけた500mlの丸底フラス
コに臭化ナトリウム122.4g(1.2モル)、メタ
リルクロリド90.6g(1モル)、テトラブチルアン
モニウムブロミドの3.2g(10ミリモル)および水
5gを装入して攪拌しながら65℃において6時間反応
を行った。反応液を冷却した後、反応液に水300gを
加え、分液し、油状物として131.4gの粗メタリル
ブロミドを得た。この粗メタリルブロミドをガスクロマ
トグラフィーによって分析を行ったところメタリルブロ
ミドの生成率は94.1%(対メタリルクロリド)であ
り、原料のメタリルクロリドは5.5%(対仕込みのメ
タリルクロリド)の残存であった。メタリルブロミド以
外に副生物はほとんどなく、選択的にメタリルブロミド
が生成していた。得られた粗メタリルブロミドについて
精留塔を装填した蒸留装置にて200mmHg減圧下に
蒸留し、沸点52.0〜53.0℃のメタリルブロミド
118.9g(純度98%以上)を得た。収率88.1
%(対メタリルクロリド)。
【0034】比較例1(水を加えない条件での反応) 冷却コンデンサーを取りつけた100mlの丸底フラス
コに臭化ナトリウム24.5g(0.24モル)、メタ
リルクロリド18.0g(0.2モル)、テトラブチル
アンモニウムブロミドの0.6g(1.9ミリモル)を
装入した後、攪拌しながら65℃において6時間反応を
行った。反応液を冷却した後、反応液に水60gを加
え、分液して得られた油状物をガスクロマトグラフィー
により分析したところメタリルブロミドの生成率は6.
4%(対メタリルクロリド)であった。
【0035】比較例2(相間移動触媒を加えない条件で
の反応) 冷却コンデンサーを取りつけた100mlの丸底フラス
コに臭化ナトリウム24.5g(0.24モル)、メタ
リルクロリド18.0g(0.2モル)および水1.0
gを装入した後、攪拌しながら65℃において6時間反
応を行った。反応液を冷却した後、反応液に水60gを
加え、分液して得られた油状物をガスクロマトグラフィ
ーにより分析したところメタリルブロミドの生成率は
0.68%(対メタリルクロリド)であった。
【0036】実施例3〜6 実施例3〜6で反応に加える水の量について検討を行っ
た。その他の反応条件は実施例2と同じにした。結果を
第1表(表1)に示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例7〜8 実施例7〜8で反応に加える金属臭化物の種類について
検討を行った。その他の反応条件は実施例2と同じにし
た。結果を第2表(表2)に示す。
【0039】
【表2】
【0040】実施例9〜10 実施例9〜10で反応に用いるアリルクロリドの種類に
ついて検討を行った。その他の反応条件は実施例2と同
じにした。結果を第3表(表3)に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明の方法によれば、アリルクロリド
類を原料とし、特に溶媒を用いることなく、高い容積効
率において温和な条件下に効率よく、かつ高収率で目的
とするアリルブロミド類に変換することができる。しか
も、反応選択率が高いため、その単離方法は、室温下、
水との分液操作のみで十分である。より高純度のアリル
ブロミド類を得る場合も、温和な条件下での蒸留による
残存アリルクロリド類の除去のみでよく、単離精製が容
易である。さらに、蒸留によって得られた残存アリルク
ロリドとアリルブロミドの混合物はそのままハロゲン交
換反応の原料に使用できる利点がある。したがって、本
発明は有機合成化学の分野、とりわけ農医薬や染料等の
有用な合成中間体であるアリルブロミド類の工業的に価
値の高い製造方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−169830(JP,A) 特開 平2−207037(JP,A) 特開 平2−107336(JP,A) 特開 昭64−45321(JP,A) 特開 昭60−94919(JP,A) 特公 昭41−19683(JP,B1) 田伏岩夫他訳「相間移動触媒」、株式 会社化学同人、1978年9月5日発行、第 139〜146頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 21/14 C07C 17/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)(化1) 【化1】 (式中、R、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子ま
    たは低級アルキル基を示す。)で表されるアリルクロリ
    ド類を該アリルクロリド類に対して2〜15重量%の水
    と相間移動触媒の存在下、金属臭化物と反応させること
    を特徴とする式(2)(化2) 【化2】 (式中、、R、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子
    または低級アルキル基を示す。)で表されるアリルブロ
    ミド類の製造方法。
  2. 【請求項2】アリルクロリド類がメタリルクロリドであ
    り、アリルブロミド類がメタリルブロミドであり、金属
    臭化物が臭化ナトリウムである請求項1に記載の製造方
    法。
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田伏岩夫他訳「相間移動触媒」、株式会社化学同人、1978年9月5日発行、第139〜146頁

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