JP3268394B2 - 処理方法 - Google Patents

処理方法

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JP3268394B2
JP3268394B2 JP08993392A JP8993392A JP3268394B2 JP 3268394 B2 JP3268394 B2 JP 3268394B2 JP 08993392 A JP08993392 A JP 08993392A JP 8993392 A JP8993392 A JP 8993392A JP 3268394 B2 JP3268394 B2 JP 3268394B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0010】
【産業上の利用分野】本発明は、真空状態下で処理を行
う処理方法に係り、特に処理用のチャンバに連結される
搬送用のチャンバを真空排気する方法に関する。
【0020】
【従来の技術】半導体製造装置の最近の傾向として、複
数のプロセスチャンバを連結し、異なるプロセスを連続
的または同時進行的に行うようにしたマルチチャンバ方
式が普及している。
【0030】マルチチャンバ方式では、装置の中心にロ
ードロック・チャンバないしトランスポート・チャンバ
等の搬送室が設けられ、この搬送室から搬送アーム等の
ロボットによって各プロセスチャンバへ任意にアクセス
し、被処理体である半導体ウエハを搬入/搬出できるよ
うになっている。一般にプロセスチャンバでは真空状態
の下でプロセスが行われるため、プロセスチャンバ間で
ウエハを空気に触れさせずに搬送する必要があり、搬送
室もターボ分子ポンプ等の真空ポンプによって真空に排
気される。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ウエハ
は真空排気された搬送室内を搬送されるのであるが、そ
れでも搬送室内にはO2やH2O等の大気中分子が存在
し、それらのO2,H2分子によりウエハ表面が酸化し
て不所望な自然酸化膜が形成されることがある。特に、
あるプロセスチャンバにおいて金属層を蒸着するための
CVDプロセスが行われる場合、下地表面に自然酸化膜
が形成されていると、その上に蒸着される金属層の成膜
特性にバラツキが生じる。したがって、ウエハが搬送室
内で滞在または搬送中に酸化されることは望ましくな
い。
【0050】そのような被処理体の酸化を防止する方法
として、搬送室内の真空度を高める方法が考えられる。
しかし、大気中のガスのうち、N2ガス等は排気されや
すいが、O2ガス,H2Oガスはなかなか排気されずに
残りやすい。このため、中途半端に真空度を高くする
と、大気中よりも却って酸化されやすいことがある。
【0060】したがって、O2ガス,H2Oガスがほと
んどなくなるまで搬送室内を高真空に排気すれば、問題
が解決するようにも思われる。ところが、マルチチャン
バ方式の半導体製造装置では、搬送室とプロセスチャン
バとが連結されるため、搬送室の真空度をむやみに高く
することができない。つまり、一般にプロセスチャンバ
では反応ガスを利用して所定のプロセスが行われるた
め、搬送室の真空度がプロセスチャンバの真空度を超え
たならば、プロセスチャンバから反応ガスが搬送室へ流
入し、搬送室に流入した反応ガスはそこからカセットチ
ャンバ等を通って装置外部へ流出し、人体等に危害を与
える危険があり、環境保全の面から望ましくない。した
がって、たとえばプロセスチャンバの真空度が1×10
−5Torr程度の場合、搬送室の真空度は1×10
−4Torr程度が限度で、これ以上低くすることがで
きない。
【0070】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、処理用のチャンバに連結された搬送用のチャン
バにおいて被処理体の変質を効率的かつ確実に防止し、
ひいては処理品質を向上させる処理方法を提供すること
を目的とする。
【0080】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1の処理方法は、それぞれ密閉可能な
第1および第2のチャンバを連結し、前記第1のチャン
バ内で所定の第1の圧力の真空中で被処理体に所定の処
理を施すようにした処理方法において、前記第2のチャ
ンバを外気に開放して外部から前記被処理体を室内に搬
入する第1の工程と、前記第2のチャンバ内に前記被処
理体を搬入した後、前記第2のチャンバ内を密閉した状
態で所定の第2の圧力に達するまで真空排気する第2の
工程と、前記第2の圧力に達してから前記第2のチャン
バ内に不活性ガスを供給しながら真空排気を継続して前
記第2のチャンバ内を前記第1および第2の圧力のいず
れよりも高い所定の第3の圧力の真空状態にする第3の
工程と、前記被処理体に前記処理を施すために、前記第
3の圧力に保たれている前記第2のチャンバと前記第1
の圧力に保たれている前記第1のチャンバとを一時的に
連通させて、前記被処理体を前記第2のチャンバから前
記第1のチャンバに搬入する第4の工程と、前記第1の
チャンバ内で前記処理が済んだ後、前記第2のチャンバ
と前記第1のチャンバとを一時的に連通させて、前記第
1のチャンバから前記第2のチャンバへ前記被処理体を
搬出する第5の工程と、前記第1のチャンバから前記第
2のチャンバへ前記被処理体を搬出した後、前記第2の
チャンバに対する前記不活性ガスの供給と前記真空排気
とを終了させる第6の工程と、前記第2のチャンバを外
気に開放して前記第2のチャンバから外部へ前記処理の
済んだ前記被処理体を搬出する第7の工程とを有する。
【0090】上記第1の処理方法において、好ましく
は、前記第1の工程では前記被処理体が予め設定された
複数個単位で外部から前記第2のチャンバに搬入され、
前記第4の工程では前記被処理体が1個単位で前記第1
のチャンバに搬入され、前記第1のチャンバでは前記被
処理体が1個単位で前記処理を施され、前記第5の工程
では前記被処理体が1個単位で前記第1のチャンバから
搬出され、前記第7の工程では前記被処理体が前記複数
個単位で前記第2のチャンバから外部へ搬出されてよ
い。
【0100】また、本発明の第2の処理方法は、それぞ
れ密閉可能な第1および第2のチャンバを連結し、前記
第1のチャンバ内で所定の第1の圧力の真空中で被処理
体に所定の処理を施すようにした処理方法において、前
記第2のチャンバを外気に開放して外部から前記被処理
体を室内に搬入する第1の工程と、前記第2のチャンバ
内に前記被処理体を搬入した後、前記第2のチャンバ内
を密閉した状態で所定の第2の圧力に達するまで真空排
気する第2の工程と、前記第2の圧力に達してから前記
第2のチャンバ内に不活性ガスを供給しながら真空排気
を継続して前記第2のチャンバ内を前記第1および第2
の圧力のいずれよりも高い所定の第3の圧力の真空状態
する第3の工程と、前記第2のチャンバ内を前記第3
の圧力に維持している状態から前記不活性ガスの供給を
止めて前記第3の圧力よりも低い第4の圧力に達するま
で真空排気減圧する第4の工程と、前記第4の圧力に達
してから前記第2のチャンバ内に不活性ガスを供給しな
がら真空排気を継続して前記第2のチャンバ内を前記第
3の圧力に戻す第5の工程と、前記第4の工程と前記第
5の工程とを周期的に1回または複数回繰り返す第6の
工程と、前記被処理体に前記処理を施すために、前記第
3の圧力に保たれている前記第2のチャンバと前記第1
の圧力に保たれている前記第1のチャンバとを一時的に
連通させて、前記被処理体を前記第2のチャンバから前
記第1のチャンバに搬入する第7の工程と、前記第1の
チャンバ内で前記処理が済んだ後、前記第2のチャンバ
と前記第1のチャンバとを一時的に連通させて、前記第
1のチャンバから前記第2のチャンバへ前記被処理体を
搬出する第8の工程と、前記第1のチャンバから前記第
2のチャンバへ前記被処理体を搬出した後、前記第2の
チャンバに対する前記不活性ガスの供給と前記真空排気
とを終了させる第9の工程と、前記第2のチャンバを外
気に開放して前記第2のチャンバから外部へ前記処理の
済んだ前記被処理体を搬出する第10の工程とを有す
る。
【0110】上記第2の処理方法において、好ましく
は、前記第1の工程では前記被処理体が予め設定された
複数個単位で外部から前記第2のチャンバに搬入され、
前記第7の工程では前記被処理体が1個単位で前記第1
のチャンバに搬入され、前記第1のチャンバでは前記被
処理体が1個単位で前記処理を施され、前記第8の工程
では前記被処理体が1個単位で前記第1のチャンバから
搬出され、前記第10の工程では前記被処理体が前記複
数個単位で前記第2のチャンバから外部へ搬出されてよ
い。
【0120】また、上記第1または第2の処理方法にお
いて、好ましくは、前記第2のチャンバが、前記第1の
チャンバと第1のゲートバルブを介して接続され、室内
に前記被処理体を搬送するための搬送手段が配設されて
いる搬送室と、この搬送室と第2のゲートバルブを介し
て接続され、外部から前記被処理体の搬入および搬出の
可能なロード/アンロード室とを含んでよい。
【0130】本発明の一態様によれば、上記第1または
第2の処理方法において、前記第1のチャンバが複数個
設けられ、それら複数個の前記第1のチャンバに共通の
前記第2のチャンバが連結される。
【0140】本発明の別の態様によれば、少なくとも1
つの前記第1のチャンバでCVD処理が行われる。
【0150】
【作用】本発明では、搬送用の第2のチャンバ内に外部
より未処理の被処理体を搬入してから処理済みの被処理
体を搬出するまでの間、該チャンバの室内に不活性ガス
を送りながら室内を真空排気する。真空排気の開始前
は、第2のチャンバ内に大気ガスが充満しており、大気
状態と同様に不所望なガスたとえばO2ガス、H2Oガス
等が漂っている。 本発明では、先ず、第2のチャンバ内
を高真空度に真空排気することにより、ガスの絶対量を
可及的に少なくする。それでも、そのような不所望なガ
スは排気されにくく、その多くが残存し、それらの分圧
比はむしろ増大していく。そして、第2のチャンバ内の
真空度が設定値(第2の圧力)に達したなら、真空排気
を継続しつつ、そこに不活性ガスを供給する。これによ
り、第2のチャンバ内では、不活性ガスの分圧比および
絶対量が急激に増大すると同時に、不所望なガスの分圧
比が急激に減少する。また、不活性ガスに巻き込まれる
ようにして不所望なガスも効率的に室外へ排気されるた
め、不所望なガスの絶対量も減少する。そして、排気さ
れずに残る不所望なガスの分子は、相対的に多量な不活
性ガスの存在によって自由運動を抑制される。このよう
な雰囲気中においては、被処理体表面での不所望なガス
の分子による酸化反応が抑制される。したがって、不所
望なガスがなくなるまでチャンバ内が高真空に排気され
なくても、被処理体の酸化その他の変質は効果的に防止
される。これにより、たとえばCVDプロセスでは、被
処理体の表面に自然酸化膜が形成されにくいため、バラ
ツキの少ない均一な膜質を得ることができる。
【0160】
【実施例】以下、添付図を参照して本発明の実施例を説
明する。図1は本発明の一実施例による処理方法を実施
するマルチチャンバ型半導体製造装置の構成を概略的に
示す図である。
【0170】図1において、この半導体製造装置は、た
とえば半導体ウエハ上に金属層を形成する装置であっ
て、ドライエッチングのプロセスを行うための第1のプ
ロセスチャンバ10およびCVD(Chemical
Vapor Deposition)のプロセスを行う
ための第2のプロセスチャンバ12と、ウエハ搬送を行
うためのロードロック・チャンバ14およびトランスポ
ート・チャンバ16と、ウエハカセットをロード/アン
ロードするための一対のロード/アンロード室ま たは
セットチャンバ18,20とから構成される。
【0180】ロードロック・チャンバ14はゲートバル
ブ22,24を介してそれぞれカセットチャンバ18,
20に連結され、トランスポート・チャンバ16はゲー
トバルブ26,28を介してそれぞれ両プロセスチャン
バ10,12に連結されている。ロードロック・チャン
バ14とトランスポート・チャンバ16同士は互いに連
通し、搬送室を形成する。
【0190】ロードロック・チャンバ14内には、半導
体ウエハWを搬送するための伸縮回転自在な搬送アーム
30が設けられている。この搬送アーム30は、ゲート
バルブ22,24を介してカセットチャンバ18,20
から未処理のウエハWを搬出し、処理済のウエハWをカ
セットチャンバ18,20に搬入するように構成されて
いる。一方、トランスポート・チャンバ16内にも、半
導体ウエハWを搬送するための伸縮回転自在な搬送アー
ム32が設けられており、この搬送アーム32はゲート
バルブ26,28を介してそれぞれプロセスチャンバ1
0,12内にアクセスして、ウエハWを搬入または搬出
するように構成されている。ロードロック・チャンバ1
4側の搬送アーム30とトランスポート・チャンバ16
側の搬送アーム32は、互いにバッファプレート34を
介してウエハWを非同期的に受け渡しするようになって
いる。
【0200】両カセットチャンバ18,20には、この
半導体製造装置で処理を受けるべきウエハWをたとえば
25枚装填したウエハカセット36,38がそれぞれロ
ードされる。このカセット・ローディングの後、ゲート
バルブ22,24が開いて両カセットチャンバ18,2
0とロードロック・チャンバ14、トランスポート・チ
ャンバ16とが連通した状態の下で、本実施例による真
空排気方法にしたがいターボ分子ポンプ40によって各
チャンバ14,16,18,20が大気圧から所定の
たとえば1×10−2Torr程度まで排気される。
両反応チャンバ10,12は、ゲートバルブ26,28
を閉じたままで、それぞれ専用のターボ分子ポンプ(図
示せず)によって所定の圧力たとえば1×10−5To
rr程度まで真空排気される。
【0210】本実施例の装置においては、トランスポー
ト・チャンバ16に、開閉弁42を介して上記のターボ
分子ポンプ40が接続されるとともに、開閉弁44およ
び流量調整器(MFC)46を介して不活性ガス供給源
48が接続され、後述するように真空排気中の搬送室
(トランスポート・チャンバ16およびロードロック・
チャンバ14)に不活性ガスが供給されるようになって
いる。なお、ターボ分子ポンプ40はモータ50によっ
て回転駆動される。
【0220】真空状態の搬送室14,16において、ロ
ードロック・チャンバ14側の搬送アーム30は、カセ
ットチャンバ18,20内のウエハカセット36,38
から処理前のウエハWを1枚ずつ取り出してはそれをバ
ッファプレート34を介してトランスポート・チャンバ
16側の搬送アーム32に渡し、処理済のウエハWをバ
ッファプレート34を介してトランスポート・チャンバ
16側の搬送アーム32より受け取ってはそれをカセッ
トチャンバ18,20のウエハカセット36,38に戻
すというウエハ搬送作業を行う。また、トランスポート
・チャンバ16側の搬送アーム32は、バッファプレー
ト34を介してロードロック・チャンバ14側の搬送ア
ーム30より受け取ったウエハWを先ずエッチングプロ
セスのため反応チャンバ10に搬入し、エッチングプロ
セスの終了したウエハWを反応チャンバ10から搬出し
てそれをCVDプロセスのため反応チャンバ12へ移
し、CVDプロセスの終了したウエハWを反応チャンバ
12から搬出してそれをバッファプレート34を介して
ロードロック・チャンバ14側の搬送アーム30に渡す
というウエハ搬送作業を行う。
【0230】このように、真空状態の搬送室14,16
内でウエハWは搬送されるのであるが、搬送室14,1
6内は1×10−2Torr程度の圧力であるため、O
2 やH2 O等の酸化の原因となる不所望なガス分子がか
なり漂っており、それらの不所望なガス分子がウエハW
に全然作用しないわけではない。しかし、本実施例によ
れば、O2 やH2 O等の不所望なガス分子による酸化作
用が著しく抑制され、ウエハWの表面に自然酸化膜が形
成されるおそれが少なく、したがって反応チャンバ12
のCVDプロセスでは成膜特性のバラツキの少ない金属
層が得られる。
【0240】次に、図2〜図4を参照して本実施例によ
る真空排気方法の作用を説明する。図2は、本実施例に
よる真空排気方法の動作タイミングを示す図である。図
2において、時刻t0 で排気系の開閉弁42が開けら
れ、ターボ分子ポンプ40によって搬送室14,16内
が大気圧状態(760Torr)から真空排気される。
この真空引きは、搬送室14,16内の気圧が所定の
たとえば1×10−5Torr程度に達するまで行わ
れる。
【0250】真空引きが終了すると、時刻t1 でガス供
給系の開閉弁44が開けられ、不活性ガス供給源48よ
り不活性ガスたとえばN2 ガスが所定の圧力・流量で搬
送室14,16内に供給される。一方、ターボ分子ポン
プ40による真空排気も継続して行われる。このよう
に、搬送室14,16は、N2 ガスの供給を受けながら
真空排気されることによって、室内の圧力がたとえば1
×10−2Torr程度に保たれ、この真空状態の下で
上記したようなウエハ搬送作業が行われる。そして、カ
セット36,38の全ウエハWについてプロセスが終了
すると、時刻t2で開閉弁42,44が閉められて真空
排気およびN2 ガスの供給が止められ、カセット交換の
ため搬送室14,16内は大気圧まで戻される。
【0260】図3は、図2の真空排気の各段階における
搬送室14,16内の各ガスの分圧比を概念的に示す図
である。図中、各分子名で記した小枠の横方向の幅は当
該分子の分圧比を表し、小枠の面積は当該分子の絶対量
を表している。
【0270】真空排気の開始前は、大気ガスが充満して
おり、大気状態と同様にN2ガス、O2ガスが全体の約
75%、20%をそれぞれ占め、H2Oガス(水蒸気)
も幾らかの割合を占める(図3の(A))。ほかにも、
アルゴンや二酸化炭素等が微量に含まれているが、これ
らのガスは本発明の作用には直接関係しないので、無視
する。
【0280】時刻t0から開始された真空引きによっ
て、搬送室14,16に入っていた大気ガスのうち、N
2ガスはほとんど排気されるが、O2ガスやH2Oガス
等は排気されにくく、その多くが残存し、したがって搬
送室14,16内のガス中に占めるO2ガス、H2Oガ
スの割合つまり分圧比は増大する(図3の(B))。
【0290】しかし、時刻t1から開始されたN2ガス
の供給によって、N2ガスの分圧比および絶対量が急激
に増大すると同時に、O2ガス、H2Oガスの分圧比が
急激に減少する。また、N2ガスに巻き込まれるように
してO2ガス、H2Oガスも効率的に室外へ排気される
ため、O2ガス、H2Oガスの絶対量も減少する(図3
の(C))。室内の気圧は、真空排気速度とN2ガス供
給速度とが均衡する状態たとえば1×10−2Torr
まで上昇する。
【0300】こうして、プロセス実行中のたとえば時刻
t2で、ウエハWは、1×10−2Torr程度の真空
下で、N2ガスの分圧が大きくてO2ガス、H2Oガス
の分圧が小さい雰囲気に晒されることになる。かかる雰
囲気においては、相対的にN2分子がO2、H2O分子
よりも多数存在するため、O2、H2O分子がN2分子
によって運動を抑制され、ウエハ表面上の酸化反応、つ
まりO2、H2OがSiに置き換わる化学反応も抑制さ
れる。したがって、従来のようにN2ガスを流さずに単
に1×10−3Torr程度まで真空排気する方法より
も、ウエハWの酸化を効果的に防止することができる。
【0310】図4は、本実施例の真空排気方法による効
果の一例を示す成膜特性のデータを示す図である。この
データは、本実施例の真空排気方法を実施する半導体製
造装置において、1カセット分の半導体ウエハに金属層
としてWSi(タングステン・シリサイド)被膜をCV
Dプロセスによって蒸着した場合の各ウエハのシート抵
抗の値である。この例では、各ウエハのシート抵抗値が
160〜170Ω/□の範囲に収まっており、バラツキ
が小さい。このように、本実施例の真空排気方法を用い
ると、シート抵抗のバラツキの小さい均一な膜質の金属
層が得られる。
【0320】図5は、従来方法つまり搬送室の室内を単
に真空排気する方法を用いた場合の成膜特性のデータを
示す。従来方法によれば、先に処理されるウエハほどシ
ート抵抗が高く、後に処理されるウエハほどシート抵抗
が次第に低くなる傾向があり全体的には170〜200
Ω/□の範囲にわたり、バラツキが大きい。したがっ
て、均一な膜質の金属層を得るのは難しい。
【0330】以上、本発明の一実施例を説明したが、種
々の変形・変更が可能である。たとえば、図6に示すよ
うに、不活性ガスの供給を周期的に止めて、室内を周期
的に高真空に排気するようにしてもよい。また、本発明
で使用する不活性ガスとしては、N2ガスに限るもので
はなく、ArガスやXeガス等の他の不活性ガスも当然
に使用可能である。また、上記実施例では、ロードロッ
ク.チャンバ14、トランスポート・チャンバ16を両
カセットチャンバ18,20と連通させた状態で真空排
気したが、ゲート22,24を閉じて、両カセットチャ
ンバ18,20と別個にロードロック・チャンバ14、
トランスポート・チャンバ16を真空排気することも可
能である。
【0340】また、本発明の真空排気方法は、ロードロ
ック・チャンバ14、トランスポート・チャンバ16の
いずれか一つしか備えない半導体製造装置にも適用可能
である。また、単一チャンバ方式の半導体製造装置にお
ける任意の搬送室の真空排気にも、さらにはイオン注入
機の熱処理装置等の非化学的処理(物理的処理、熱処理
等)装置の処理室の真空排気にも適用が可能である。ま
た、被処理体としては半導体ウエハに限らず、LCD基
板などでもよく、酸化その他の変質を嫌う任意の被処理
体が可能である。
【0350】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の処理方法
によれば、処理用のチャンバに連結された搬送用のチャ
ンバにおいて不所望なガスがなくなるまでチャンバ内を
高真空に排気しなくても、被処理体の酸化その他の変質
を効率的かつ確実に防止することができ、ひいては処理
品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による真空排気方法を実施す
るマルチチャンバ型半導体製造装置の構成を概略的に示
す図である。
【図2】実施例による真空排気方法の動作タイミングを
示す図である。
【図3】実施例による真空排気方法の各段階における搬
送室内の各ガスの分圧比を概念的に示す図である。
【図4】実施例の真空排気方法の効果の一例として成膜
特性のデータを示す図である。
【図5】従来方法を用いた場合の成膜特性のデータを示
す図である。
【図6】変形例による真空排気方法の動作タイミングを
示す図である。
【符号の説明】
10 プロセスチャンバ 12 プロセスチャンバ 14 ロードロック.チャンバ 16 トランスポート・チャンバ 30 搬送アーム 32 搬送アーム 40 ターボ分子ポンプ 48 不活性ガス供給源

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ密閉可能な第1および第2のチ
    ャンバを連結し、前記第1のチャンバ内で所定の第1の
    圧力の真空中で被処理体に所定の処理を施すようにした
    処理方法において、 前記第2のチャンバを外気に開放して外部から前記被処
    理体を室内に搬入する第1の工程と、 前記第2のチャンバ内に前記被処理体を搬入した後、前
    記第2のチャンバ内を密閉した状態で所定の第2の圧力
    に達するまで真空排気する第2の工程と、 前記第2の圧力に達してから前記第2のチャンバ内に不
    活性ガスを供給しながら真空排気を継続して前記第2の
    チャンバ内を前記第1および第2の圧力のいずれよりも
    高い所定の第3の圧力の真空状態にする第3の工程と、 前記被処理体に前記処理を施すために、前記第3の圧力
    に保たれている前記第2のチャンバと前記第1の圧力に
    保たれている前記第1のチャンバとを一時的に連通させ
    て、前記被処理体を前記第2のチャンバから前記第1の
    チャンバに搬入する第4の工程と、 前記第1のチャンバ内で前記処理が済んだ後、前記第2
    のチャンバと前記第1のチャンバとを一時的に連通させ
    て、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバへ前記
    被処理体を搬出する第5の工程と、 前記第1のチャンバから前記第2のチャンバへ前記被処
    理体を搬出した後、前記第2のチャンバに対する前記不
    活性ガスの供給と前記真空排気とを終了させる第6の工
    程と、 前記第2のチャンバを外気に開放して前記第2のチャン
    バから外部へ前記処理の済んだ前記被処理体を搬出する
    第7の工程とを有する処理方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程では前記被処理体が予め
    設定された複数個単位で外部から前記第2のチャンバに
    搬入され、前記第4の工程では前記被処理体が1個単位
    で前記第1のチャンバに搬入され、前記第1のチャンバ
    では前記被処理体が1個単位で前記処理を施され、前記
    第5の工程では前記被処理体が1個単位で前記第1のチ
    ャンバから搬出され、前記第7の工程では前記被処理体
    が前記複数個単位で前記第2のチャンバから外部へ搬出
    されることを特徴とする請求項1に記載の処理方法。
  3. 【請求項3】 それぞれ密閉可能な第1および第2のチ
    ャンバを連結し、前記第1のチャンバ内で所定の第1の
    圧力の真空中で被処理体に所定の処理を施すようにした
    処理方法において、 前記第2のチャンバを外気に開放して外部から前記被処
    理体を室内に搬入する第1の工程と、 前記第2のチャンバ内に前記被処理体を搬入した後、前
    記第2のチャンバ内を密閉した状態で所定の第2の圧力
    に達するまで真空排気する第2の工程と、 前記第2の圧力に達してから前記第2のチャンバ内に不
    活性ガスを供給しながら真空排気を継続して前記第2の
    チャンバ内を前記第1および第2の圧力のいずれよりも
    高い所定の第3の圧力の真空状態にする第3の工程と、 前記第2のチャンバ内を前記第3の圧力に維持している
    状態から前記不活性ガスの供給を止めて前記第3の圧力
    よりも低い第4の圧力に達するまで真空排気する第4の
    工程と、 前記第4の圧力に達してから前記第2のチャンバ内に不
    活性ガスを供給しながら真空排気を継続して前記第2の
    チャンバ内を前記第3の圧力に戻す第5の工程と、 前記第4の工程と前記第5の工程とを周期的に1回また
    は複数回繰り返す第6の工程と、 前記被処理体に前記処理を施すために、前記第3の圧力
    に保たれている前記第2のチャンバと前記第1の圧力に
    保たれている前記第1のチャンバとを一時的に連通させ
    て、前記被処理体を前記第2のチャンバから前記第1の
    チャンバに搬入する第7の工程と、 前記第1のチャンバ内で前記処理が済んだ後、前記第2
    のチャンバと前記第1のチャンバとを一時的に連通させ
    て、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバへ前記
    被処理体を搬出する第8の工程と、 前記第1のチャンバから前記第2のチャンバへ前記被処
    理体を搬出した後、前記第2のチャンバに対する前記不
    活性ガスの供給と前記真空排気とを終了させる第9の工
    程と、 前記第2のチャンバを外気に開放して前記第2のチャン
    バから外部へ前記処理の済んだ前記被処理体を搬出する
    第10の工程とを有する処理方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の工程では前記被処理体が予め
    設定された複数個単位で外部から前記第2のチャンバに
    搬入され、前記第7の工程では前記被処理体が1個単位
    で前記第1のチャンバに搬入され、前記第1のチャンバ
    では前記被処理体が1個単位で前記処理を施され、前記
    第8の工程では前記被処理体が1個単位で前記第1のチ
    ャンバから搬出され、前記第10の工程では前記被処理
    体が前記複数個単位で前記第2のチャンバから外部へ搬
    出されることを特徴とする請求項3に記載の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第2のチャンバが、前記第1のチャ
    ンバと第1のゲートバルブを介して接続され、室内に前
    記被処理体を搬送するための搬送手段が配設されている
    搬送室と、この搬送室と第2のゲートバルブを介して接
    続され、外部から前記被処理体の搬入および搬出の可能
    なロード/アンロード室とを含むことを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のチャンバが複数個設けられ、
    それら複数個の前記第1のチャンバに共通の前記第2の
    チャンバが連結されることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の処理方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つの前記第1のチャンバで
    CVD処理が行われることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の処理方法。
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