JP3267196B2 - トロイダル型無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機の変速制御装置

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JP3267196B2
JP3267196B2 JP17213897A JP17213897A JP3267196B2 JP 3267196 B2 JP3267196 B2 JP 3267196B2 JP 17213897 A JP17213897 A JP 17213897A JP 17213897 A JP17213897 A JP 17213897A JP 3267196 B2 JP3267196 B2 JP 3267196B2
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元治 西尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に用いられ
るトロイダル型無段変速機の変速制御装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両に採用されるトロイダ
ル型無段変速機では、変速制御を油圧によって行ってお
り、トロイダル型の無段変速機ではトルクシフトを抑制
するものとして、本願出願人が提案した特願平8−30
8331号等がある。
【0003】これは、図9、10に示すように、変速制
御を前進時と後進時でそれぞれ独立した変速制御弁で行
うもので、入出力ディスク6A、6Bの対向面にはパワ
ーローラ3、3が狭持され、パワーローラ3は図示しな
いローラ支持部材としてのトラニオンに軸支されてお
り、トラニオンの下部に設けた軸部4Aは図示しない油
圧シリンダに連結されて軸方向(図中Z軸方向)へ駆動
されるとともに、軸まわりで回動自在に支持されて、パ
ワーローラ3の傾転角を連続的に変更する。パワーロー
ラ3を支持する複数のトラニオンのうちの一つの軸部4
Aには、前進用のプリセスカム2と後進用のプリセスカ
ム2Rを一体的に配設し、前進用の変速制御弁7と後進
用の変速制御弁7Rを平行して配置したものである。
【0004】トラニオンの軸部4Aの下端には、軸方向
変位及び軸まわり変位を前進用フィードバックリンク5
4’と後進用フィードバックリンク154’へそれぞれ
伝達するためのプリセスカム2、2Rが一体的に形成さ
れて、このプリセスカム2に形成された傾斜面20、2
0Rが、フィードバックリンク54’、154’に設け
た係合部材55a、155aを案内する。そして、Y軸
に沿った揺動軸60に支持された前進用のフィードバッ
クリンク54’は揺動軸60を介して他端に設けたボー
ル58を図中X軸方向へ変位させる。
【0005】このボール58は、車両の前進時に上記油
圧シリンダへの作動油の吸排を行う変速制御弁7とステ
ップモータ50を連結する変速リンク9’の一端に形成
された係合部90’に係合する。
【0006】一方、変速リンク9’の他端には、減速機
構51を介してアクチュエータとしてのステップモータ
50により軸方向へ駆動されるスライダ52に突設した
ピン52aと係合する係合部91が形成され、さらに、
変速リンク9’の途中の所定の位置では、連結部材53
のピン53aを介して変速制御弁7の内周を摺動するス
プール8のロッド部80が連結される。
【0007】一方、後進用の後進用のフィードバックリ
ンク154’は、揺動軸60を介して他端を後進用変速
制御弁7Rのスプール8Rに連結される。
【0008】ここで、前進用のプリセスカム2の案内溝
20は、パワーローラ3がLo側へ傾転すると、トラニ
オンの軸部4Aに取り付けられたプリセスカム2も図中
Lo側へ回動して係合部材55aを下降させる一方、プ
リセスカム2がHi側へ回動すると係合部材55aを上
昇させ、他端のボール58と連結した変速リンク9’は
パワーローラ3の傾転に応じて図中LoまたはHi側へ
駆動される。
【0009】したがって、ステップモータ50が図示し
ないコントローラからの目標変速比に応じてスライダ5
2を駆動すると、変速リンク9’の一端の変位に応じて
スプール8が移動し、変速制御弁7の供給圧ポート17
Pをポート17Hまたはポート17Lに連通させて、図
示しない油圧シリンダのHi側またはLo側の油室に圧
油が供給されて油圧シリンダを駆動し、パワーローラ3
は油圧シリンダの駆動によるトラニオンの軸方向変位に
応じて傾転して変速比を変更し、この傾転運動はトラニ
オンの軸部4A、フィードバックリンク54’を介して
変速リンク9’の他端に伝達され、目標変速比と実際の
変速比が一致すると、スプール8はポート17H、17
L及び供給圧ポート17Pを封止する中立位置に復帰す
る。変速リンク9’は変速の度に上記動作を行って、図
10の角度αの範囲で揺動する。
【0010】なお、後進時ではプリセスカム2R、フィ
ードバックリンク154’及び変速制御弁7Rによって
前進時と同様に油圧の制御が行われる。
【0011】ここで、連結部材53と変速制御弁7との
間には、変速リンク9’の係合部90’、91とボール
58やピン53aとのガタ、あるいはフィードバックリ
ンク54’のガタを排除してフィードバック制御を正確
に行うため、連結部材53をX軸方向に沿って図10の
下方へ所定の力Fで付勢するスプリング81が介装され
ており、係合部90’、91はそれぞれボール58、ピ
ン52aに常時当接するとともに、ボール58へ作用す
る力に応じてフィードバックリンク54’の係合部55
aがプリセスカム2の傾斜面20に押圧されて、ガタの
影響を極力排除してフィードバック制御の精度を向上さ
せる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、変速リンク9’は連結部材53に設け
たピン53aを軸に揺動自在に支持される構造となって
いるため、変速リンク9’の図示しない孔部とピン53
aとの間には所定の間隙を形成している。一方、変速リ
ンク9’は、図10、図11に示すように、係合部91
はステップモータ50によってLo側からHi側の範囲
で図中X軸方向に変位する一方、フィードバックリンク
54’のボール58に駆動される係合部90’側もパワ
ーローラ3の実変速比に応じて図中Hi側からLo側の
範囲で変位し、この変速リンク9’の揺動運動は、入出
力ディスク6A、6Bの回転軸線Cと平行なY軸を中心
として、図11のように係合部90’が上下することに
なる。
【0013】ここで、変速リンク9’はスプリング81
によって図中下方に力Fで付勢されるため、ボール58
を押圧する係合部90’には図11に示すように、変速
リンク9’の傾き、すなわち係合部90’がボール58
と接触する角度に応じてY軸方向の分力F1が発生し、
実変速比が最Loにあるとき、ボール58は図中実線の
位置となって、このときの分力は図中右側へ向かう−F
1となる一方、実変速比が最Hiにあるとき、ボール5
8は図中58Hの位置となって、このときの分力は図中
左側へ向かうF1となる。そして、ボール58がほぼ最
Hiと最Loの中間となって、変速リンク9’の軸線が
X軸と直交する58Mの位置では、分力F1=0となっ
て、この中間位置58Mを境にして変速リンク9’に加
わる分力F1は符号が反転するため、連結部材53のピ
ン53aとの間隙に応じて変速リンク9’は図中Y軸方
向へ変位することになり、これは、ボール58が図中X
軸方向へ変位したことと等価であるから、プリセスカム
2からの実変速比を変速制御弁7へ伝達するフィードバ
ックゲインが中間位置58Mを境に変動して、フィード
バック制御の精度が低下するという問題があった。
【0014】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、変速リンクとフィードバックリンクのガタ
を抑制してフィードバックゲインの変動を防止すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、入出力デ
ィスクに挟持されて傾転自在なパワーローラを回転自在
に支持するとともに、所定の軸まわりに回動可能かつ軸
方向へ変位可能なローラ支持部材と、前記ローラ支持部
材を軸方向へ駆動する油圧シリンダへの油圧を制御する
変速制御弁と、前記ローラ支持部材の軸まわりの回動を
軸部に設けたカム及びこのカムに応動するフィードバッ
クリンクを介して前記変速制御弁へ実際の変速比を伝達
するフィードバック手段と、前記変速制御弁及びフィー
ドバック手段と係合した変速リンクを駆動するアクチュ
エータと、この変速リンクを所定の方向へ付勢して少な
くともフィードバック手段とのガタを吸収する付勢手段
を備えたトロイダル型無段変速機の変速制御装置におい
て、前記変速リンクとフィードバック手段は係合部材を
介して係合し、係合部材に発生する付勢手段の分力が常
時一定の方向となるように設定するフィードバックゲイ
ン安定化手段を備える。
【0016】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記フィードバックゲイン安定化手段は、係合部
材に発生する付勢手段の分力が常時一定の方向となるよ
うに変速リンクの揺動範囲を設定する。
【0017】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記フィードバックゲイン安定化手段は、係合部
材に発生する付勢手段の分力が常時一定の方向となるよ
うに、係合部材に形成された傾斜部で構成される。
【0018】また、第4の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記フィードバックゲイン安定化手段は、係合部
材に発生する付勢手段の分力が常時一定の方向となるよ
うに、変速リンクに設けた屈曲部で構成される。
【0019】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、フィードバ
ック手段は変速リンクと係合してローラ支持部材の回動
に応じた実際の変速比を変速制御弁へ伝達して、変速リ
ンクとフィードバック手段はフィードバックリンクと変
速リンクに形成した係合部材を介して連結されており、
変速リンクを所定の方向へ付勢することで係合部材とフ
ィードバックリンクのガタを吸収するが、係合部材には
付勢手段の分力が発生する。ここで、フィードバックゲ
イン安定化手段はこの分力を常時一定の方向に設定する
ため、変速制御弁と変速リンクの連結または係合部が常
時一定の方向に押圧されるため、前記従来例のように、
分力の方向が変化することがなくなって、変速制御弁と
変速リンクの間にガタが発生してフィードバックゲイン
が変化するのを防止でき、トロイダル型無段変速機の変
速制御の精度を向上させることが可能となる。
【0020】また、第2の発明は、係合部材に発生する
付勢手段の分力の方向が一定となるように、変速リンク
の揺動範囲を設定することで、変速制御弁と変速リンク
の間にガタが発生するのを確実に防いで、フィードバッ
クゲインの変動を防止できる。
【0021】また、第3の発明は、フィードバックリン
クと係合する係合部材に傾斜部を設けて、付勢手段の分
力の方向を常時一定とすることができ、係合部材の形状
を変更するだけでよいため、従来例と同様の変速制御装
置へ容易に適用でき、変速制御装置を収装するオイルパ
ン等の設計を変更する必要がなくなって、製造コストの
低減を図ることができる。
【0022】また、第4の発明は、変速リンクに屈曲部
を設けることで、係合部材が受ける分力を常時一定とす
ることができ、変速リンクの形状を変更するだけでよい
ため、従来例と同様の変速制御装置へ容易に適用でき、
変速制御装置を収装するオイルパン等の設計を変更する
必要がなくなって、製造コストの低減を図ることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0024】図1〜図4は、本発明を前記後者の従来例
と同様のトロイダル型無段変速機の変速制御装置へ適用
した例を示し、前記従来例と同一のものに同一の図番を
付して重複説明を省略する。
【0025】複数のトラニオンのうちの一つには、軸部
4Aの下端に前進用のプリセスカム2と後進用のプリセ
スカム2Rが一体的に形成される。
【0026】図1、図2において、軸部4Aよりも右側
(出力ディスク6B側)のバルブボディ70に前進用の
変速制御弁7が配設され、軸部4Aよりも左側(入力デ
ィスク6A側)には後進用の変速制御弁7Rが配設され
る。そして、前進用のプリセスカム2は前進用変速制御
弁7側に配設される一方、後進用のプリセスカム2Rは
後進用変速制御弁7Rに面して配設される。
【0027】これらプリセスカム2、2Rにはそれぞ
れ、前進用のフィードバックリンク54及び後進用のフ
ィードバックリンク154からそれぞれ突設された係合
部材55a、155aと係合する傾斜面が形成されてお
り、例えば前進用のプリセスカム2では、図6(A)、
(B)に示すように、変速比がLo側からHi側へ変化
するにつれて係合部材55aが上昇するような斜面20
が形成されて、他端のボール58は図中X軸方向へ変位
し、図6(B)のように、ボール58はLo側の位置か
らプリセスカム2側のHi側の位置へ向けて変位する。
【0028】同じく後進用のプリセスカム2Rも同様に
して、変速比がLo側からHi側へ変化するにつれて係
合部材155aが昇降するような傾斜面(図示せず)が
形成されて、他端に連結された後進用変速制御弁7Rの
スプール8RをX軸方向へ駆動する。
【0029】ここで、図1〜図4に示すように、前進用
のフィードバックリンク54は、一端でプリセスカム2
と係合する一方、他端で変速リンク9と係合する、図中
X軸方向に延設されたアーム55と、同じくZ軸方向に
延設されたアーム56を筒状部材57を介して結合した
L字状の部材で形成され、アーム55の端部にプリセス
カム2と係合する係合部材55aを突設する一方、アー
ム56の下端には変速リンク9の係合部90と係合する
ボール58が固設される。なお、係合部90はX−Y平
面内でコの字状に形成され、内周でボール58と摺接す
る。
【0030】そして、筒状部材57の内周に挿通された
揺動軸60を介してフィードバックリンク54はY軸ま
わりに揺動自在に支持される。
【0031】Y軸方向に沿って配設される揺動軸60
は、バルブボディ70に形成したブラケット71、72
で両端を支持され、上記L字状の前進用フィードバック
リンク54に加えて、後進用のフィードバックリンク1
54も同軸上に支持してY軸まわりで揺動自在に支持す
る。
【0032】すなわち、図4に示すように、揺動軸60
は段部60aを介して異なる外径を備え、外径の小さい
側の端部(図中左側)にネジを形成してブラケット71
のネジ穴へ螺合させるとともに、ブラケット71を貫通
した端部に螺合したナットを介してバルブボディ70に
締結される一方、外径の大きい端部(図中右側)をブラ
ケット72の貫通孔に嵌合させている。そして、ブラケ
ット71と72の間に所定の厚さのカラー59を介して
フィードバックリンク54、154を挿通しており、ブ
ラケット71の端面と段部60aの間隔を調整すること
により、フィードバックリンク54、154の軸方向の
ガタを最小にしながら揺動自在に支持する。
【0033】ここで、変速リンク9の係合部90に働く
Y軸方向の分力F1の符号を、図1、図5に示すよう
に、図中右側へ向かう分力の符号を負、左側へ向かう分
力の符号を正とすると、フィードバックリンク54を構
成するアーム55、56の関係は、図6(B)に示すよ
うに、軸まわりの取り付け角度θを所定の鈍角に設定さ
れて、さらに、フィードバックリンク54及びステップ
モータ50による変速リンク9の変位は、図1、図5の
ように、ボール58が最もプリセスカム2側へ変位した
とき、すなわち、ボール58が図中58に位置する最H
i変速比のときに、変速リンク9の係合部90に働くY
軸方向の分力F1が0以下(ここでは、F1=0)とな
るように設定する一方、ボール58が最もプリセスカム
2から離れたとき、すなわち、ボール58の位置が図中
実線で示すように最Lo変速比のときに、変速リンク9
の係合部90に働くY軸方向の分力F1が所定の負値−
F1となるように設定する。
【0034】以上のように構成されて、次に作用につい
て説明する。
【0035】ステップモータ50が目標変速比へ向けて
変速リンク9の係合部91側をX軸方向へ駆動すると、
スプール8の変位によって図示しない油圧シリンダへ圧
油が供給され、トラニオンの軸方向変位に応じてパワー
ローラ3が傾転して、フィードバックリンク54を介し
て変速リンク9の係合部90がX軸方向へ駆動され、目
標変速比と実変速比が一致するとスプール8は中立位置
へ復帰する。
【0036】この変速動作の際、例えば、変速比が最L
oから最Hiへ変化する場合、図1、図5のように、ス
プリング81がX軸方向に沿って変速リンク9を付勢す
るため、フィードバックリンク54のボール58に駆動
される係合部90には、係合部90の傾きに応じてY軸
方向への分力F1が発生するが、最Lo変速比ときに負
値−F1、最Hi変速比のときに分力F1=0となる。
【0037】このため、前記従来例のように、変速リン
ク9に加わるY軸方向の分力が正から負、あるいは負か
ら正へ切り替わることがなくなって、連結部材53のピ
ン53aと変速リンク9の連結部は常時一定の方向へ付
勢されるためガタを生じることがなくなり、プリセスカ
ム2、フィードバックリンク54及び係合部90からの
実変速比のフィードバックゲインが変化するのを確実に
防止でき、変速制御の精度を向上させることが可能とな
るのである。
【0038】なお、上記実施形態では最Hi変速比のと
きの分力F1が0になるよう設定したが、F1<0とす
れば、係合部90に加わる分力F1は常時負値となり、
ピン53aと変速リンク9の間にガタが発生するのを確
実に防止でき、また、図示はしないが、係合部90に加
わる分力F1が常時正となるように設定しても、同様に
ガタが発生するのを確実に防止できるのである。
【0039】図7は第2の実施形態を示し、ボール58
を介してフィードバックリンク54に係合する変速リン
ク9の係合部90に傾斜部90Aを形成したもので、そ
の他の構成は前記第1実施形態と同様である。
【0040】この傾斜部90Aは、コの字状の部材で形
成された係合部90の内周で、ボール58と摺接するよ
う所定の角度で形成される。傾斜部90Aの角度は、ボ
ール58が58Hの位置にある最Hi変速比のときに、
係合部90に作用するY軸方向の分力F1が0、最Lo
変速比のときに分力F1が所定の負値−F1となるよう
に設定される。
【0041】したがって、前記第1実施形態と同様に、
分力F1の符号の変化による変速リンク9と連結部材5
3のピン53aのガタを防いで、変速制御の精度を向上
させることができる。
【0042】そして、この場合では、変速リンク9とフ
ィードバックリンク54及びステップモータ50のスラ
イダ52との相対位置関係を、前記従来例と同様に設定
することができ、例えば、図示のように変速リンク9の
揺動範囲を前記従来例と同様のαに設定することで、変
速制御装置を収装するオイルパン等の設計を変更する必
要がなくなって、製造コストの低減を図ることができ
る。
【0043】図8は第3の実施形態を示し、前記第2実
施形態の傾斜部90Aに代わって、係合部90とピン5
3aの間の変速リンク9に屈曲部9Aを設けたもので、
その他の構成は前記第2実施形態と同様である。
【0044】屈曲部9Aは、フィードバックリンク54
のボール58が図中58Hの位置にある最Hi変速比の
ときに、コの字状の部材で形成された係合部90に作用
するY軸方向の分力F1所定のが負値−F1、最Lo変
速比のときに分力F1が所定の負値−F2となるように
図中上方へ屈曲する。なお、分力は−F1>−F2であ
る。
【0045】したがって、係合部90を介して変速リン
ク9に加わる分力F1は常時負値となり、前記第1実施
形態と同様に、分力F1の符号の変化による変速リンク
9と連結部材53のピン53aのガタを確実に防止し
て、変速制御の精度を向上させることができる。
【0046】そして、この場合も、変速リンク9とフィ
ードバックリンク54及びステップモータ50のスライ
ダ52との相対位置関係を、前記従来例と同様に設定す
ることができ、例えば、図示のように変速リンク9の揺
動範囲を前記従来例と同様のαに設定することで、変速
制御装置を収装するオイルパン等の設計を変更する必要
がなくなって、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、変速制御装置の概
略図。
【図2】同じく、変速機底面側から見た変速制御装置の
要部正面図。
【図3】同じく、図2の側面図。
【図4】同じく、図2のA−A矢示断面図。
【図5】ボールと変速リンクの関係を示す概略底面図で
ある。
【図6】プリセスカムとフィードバックリンクの関係を
示す説明図で、(A)はプリセスカムの底面図を、
(B)は(A)のB矢示側面図で、前進用プリセスカム
とフィードバックリンクの関係を示す。
【図7】第2の実施形態を示し、ボールと変速リンクの
関係を示す要部底面図である。
【図8】第3の実施形態を示し、ボールと変速リンクの
関係を示す概略底面図である。
【図9】従来例を示し、トロイダル型無段変速機の変速
制御装置の概略斜視図。
【図10】同じく、従来例を示し、変速制御装置の概略
底面図。
【図11】同じく、フィードバックリンクのボールと変
速リンクの関係を示す底面図である。
【符号の説明】
2、2R プリセスカム 3 パワーローラ 4A 軸部 6A 入力ディスク 6B 出力ディスク 7 変速制御弁 7R 後進用変速制御弁 8、8R スプール 9 変速リンク 50 ステップモータ 53 連結部材 54、154 フィードバックリンク 55、56、155、156 アーム 55a、155a 係合部材 58 ボール 60 揺動軸 70 バルブボディ 81 スプリング

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力ディスクに挟持されて傾転自在な
    パワーローラを回転自在に支持するとともに、所定の軸
    まわりに回動可能かつ軸方向へ変位可能なローラ支持部
    材と、 前記ローラ支持部材を軸方向へ駆動する油圧シリンダへ
    の油圧を制御する変速制御弁と、 前記ローラ支持部材の軸まわりの回動を軸部に設けたカ
    ム及びこのカムに応動するフィードバックリンクを介し
    て前記変速制御弁へ実際の変速比を伝達するフィードバ
    ック手段と、 前記変速制御弁及びフィードバック手段と係合した変速
    リンクを駆動するアクチュエータと、 この変速リンクを所定の方向へ付勢して少なくともフィ
    ードバック手段とのガタを吸収する付勢手段を備えたト
    ロイダル型無段変速機の変速制御装置において、 前記変速リンクとフィードバック手段は係合部材を介し
    て係合し、係合部材に発生する付勢手段の分力が常時一
    定の方向となるように設定するフィードバックゲイン安
    定化手段を備えたことを特徴とするトロイダル型無段変
    速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記フィードバックゲイン安定化手段
    は、係合部材に発生する付勢手段の分力が常時一定の方
    向となるように変速リンクの揺動範囲を設定することを
    特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機の
    変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記フィードバックゲイン安定化手段
    は、係合部材に発生する付勢手段の分力が常時一定の方
    向となるように、係合部材に形成された傾斜部であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速
    機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記フィードバックゲイン安定化手段
    は、係合部材に発生する付勢手段の分力が常時一定の方
    向となるように、変速リンクに設けた屈曲部であること
    を特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機
    の変速制御装置。
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