JP3267053B2 - 道路情報処理システム - Google Patents

道路情報処理システム

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JP3267053B2
JP3267053B2 JP12755294A JP12755294A JP3267053B2 JP 3267053 B2 JP3267053 B2 JP 3267053B2 JP 12755294 A JP12755294 A JP 12755294A JP 12755294 A JP12755294 A JP 12755294A JP 3267053 B2 JP3267053 B2 JP 3267053B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、走行環境を把握する
走行環境検知伝送システム及び道路状態を制御したり一
般走行車両に提供する道路情報を得る道路情報処理シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、走行環境検知伝送システム及び道
路情報処理システムを含む道路管理システムの一つとし
て、路面凍結を検知する路面状況監視システムがある。
図27は、論文集(”Road Condition
Monitoring ForSafety”,25t
h ISATA,#920128,RTI/IVHS,
Florence,Italy,1992年 6月,第
449頁〜第456頁)に記載された路面状況監視シス
テムを示す構成図である。この路面状況監視システム
は、限られた地点に路面凍結センサーを埋設し、路面温
度分布の計測設備を搭載した移動観測車を巡回させて、
路面の温度分布の情報を収集し、この温度分布情報と気
象予測情報とから路面凍結地図を推定するものである。
【0003】図において、1は例えば赤外線カメラなど
の路面温度分布計測手段2を搭載した移動観測車、3は
地点情報収集手段であり、路面凍結センサー4や例えば
降水計などの気象観測手段5を有し、地点情報収集手段
3の設置された地点の地点観測情報8bを実時間で収集
する。6は計算手段で、収集した地点観測情報8bに基
いて、24時間先までの天候を予測する天候予測手段6
aと、天候予測手段6aからの予測天候情報と移動観測
車1からの路面温度分布計測情報8aとから路面の凍結
を判定する路面凍結判定手段6bと、路面状況予測手段
6cとで構成されている。計算手段6で生成される情報
は路面凍結地図情報7aと路面凍結予測地図情報7bで
ある。また、9はロードヒーティング制御手段、10は
道路保守計画支援手段、11は道路情報制御手段であ
り、計算手段6,ロードヒーティング制御手段9,道路
保守計画支援手段10及び道路情報制御手段11は道路
管理センターに配置されている。12はロードヒータ
で、ロードヒーティング制御手段9から出力されるロー
ドヒータ制御情報16で制御されている。13は道路保
守員に融解剤散布などの保全工事を指示する道路保守指
令で、道路保守計画支援手段10から出力される。14
は道路情報提供手段で、道路情報制御手段11からの道
路情報17を出力する。ここで、道路情報提供手段14
は、道路情報表示板14a,道路情報放送14b,道路
情報路側放送14c及び道路情報電話相談14dなどで
構成され、一般の走行車両15に対する安全情報を提供
する。
【0004】以下、この路面状況監視システムの動作に
ついて説明する。移動観測車1により定期または不定期
に収集された路面温度分布計測手段2からの路面温度分
布計測情報8aは、移動観測車1の巡回収集後に計算手
段6に入力される。また、地点情報収集手段3を構成す
る路面凍結センサー4や気象観測手段5の出力が通信手
段を介して各配備地点から集められ、計算手段6に実時
間で送られる。天候予測手段6aにおいては、離散的に
配された各地点からの地点観測情報8bをもとに天候予
測を行う。さらに、移動観測車1から得られた路面温度
分布計測情報8aと地点観測情報8bとをあわせて、現
時点での路面の凍結分布を推定し、路面凍結地図情報7
aを出力する。この路面凍結地図情報7aを走行車両1
5への注意情報,凍結路のロード・ヒーティング制御,
融解剤の使用指示に用いる。また、同時に路面状況予測
手段6cにおいて、将来24時間の範囲で路面凍結を予
測する路面凍結予測地図7bを出力し、同じく走行車両
15への予報や融解剤の準備及び道路保守用員のスケジ
ューリングに用いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の道路管理システ
ムは以上のように構成されており、走行環境検知伝送部
においては、路面情報を収集する移動観測車1で、路面
温度分布計測手段2が非接触で路面温度分布計測をする
際、赤外線カメラなどを用いている。この赤外線カメラ
はイニシャルコストのみならず耐用年数や保守性の観点
からコストの高いものであり、このため移動観測車1の
台数が制限され、道路広域にわたる情報収集を時間的に
も空間的にも緻密に実施することが困難であった。ま
た、路面温度分布計測手段2で観測された路面温度分布
は、乾燥、湿潤、圧雪、凍結、ジャム雪などの路面の状
態を反映はするが、実際に一般の走行車両15がスリッ
プせずに走るためには、滑り摩擦係数μを直接観測する
のが望ましい。ところが、路面温度分布計測手段2での
計測温度は、滑り摩擦係数μと相関性が弱い観測項目で
あった。また、路面凍結を検知する路面凍結センサー4
は路面状態を直接計測することで幾分滑り摩擦係数μに
近い情報が得られる。しかし路面凍結センサー4は、埋
設工事と路面の摩耗に伴って損耗するため、道路路面の
再生工事と同じ周期で交換敷設する必要があり、ランニ
ングコストの高いものになる。また、地点情報収集手段
3は空間的に離散配置されるために、結果として得られ
る路面凍結地図情報7a及び路面凍結予測地図情報7b
は、空間的広がりに関して精度・信頼性が低く且つコス
トの高いものであった。
【0006】また、道路情報処理部において、移動観測
車1で収集してきた各地点の路面温度分布計測情報8a
を計算手段6に入力して処理するので、観測した時間か
らの時間遅れが生じるという問題点があった。
【0007】また、道路管理部において、上記のような
従来の精度・信頼性が低い路面凍結地図情報7a及び路
面凍結予測地図情報7bに基いてロードヒータ12を制
御をするロードヒーティング制御手段9での判断も不適
切なものになり、不要なロードヒーティングにかかる電
力コストは莫大なものになってしまう。同じく、道路保
守計画支援手段10から道路保守員に融解剤散布などの
保全工事を指示する道路保守指令13も不正確になる。
さらに、道路情報制御手段11から道路情報提供媒体1
4を介して一般走行車両15に出力される道路情報も精
度が低くなる。このような保守指令の不正確さや信頼性
の欠如は最終的に一般車両の走行安全性を低下させると
いう問題点があった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、車両の安全で円滑な走行を実
現できる道路情報処理システムを得ることを目的とする
ものである。
【0009】
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の道路情報処理
システムは、複数の車両と情報交換を行うことにより、
上記複数の車両から、それぞれの車両の走行位置と、上
記それぞれの車両の走行状態を制御する走行制御手段に
用いる車両状態量または上記車両状態量より算出される
道路環境値とを道路関連情報として実時間で収集する路
車間通信手段、収集した道路関連情報を単位道路区間別
に集計し、各区間毎に平均値算出を行う道路情報集計手
段、及び上記平均値を基準値と比較することにより、各
区間の道路の凍結状態または大気汚染状態を判断し、道
路状況を広域的に判断する道路状況判断手段を備えたも
のである。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】また、この発明の道路情報処理システム
は、複数の車両と情報交換を行うことにより、上記複数
の車両から、それぞれの車両の走行位置と、上記それぞ
れの車両の走行状態を制御する走行制御手段に用いる車
両状態量または上記車両状態量より算出される道路環境
値とを道路関連情報として実時間で収集する路車間通信
手段、収集した道路関連情報を、走行中の道路の状況に
応じて設定された基準値と比較し、基準値より大きい値
の時、危険フラグを出力する道路環境算出手段、単位道
路区間別に上記危険フラグが出力される頻度を集計する
道路情報集計手段、及び集計された上記頻度を、各道路
毎に設定された頻度の基準値と比較することにより、各
区間の道路の凍結状態または大気汚染状態を判断し、
路状況を広域的に判断する道路状況判断手段を備えたも
のである。
【0015】また、この発明の道路情報処理システム
は、上記各道路情報処理システムにおいて、それぞれの
車両が車両状態量を計測した時刻情報を道路関連情報と
して収集するものである。
【0016】また、この発明の道路情報処理システム
は、上記各道路情報処理システムにおいて、各地点の気
象情報を収集する気象情報収集手段、及び道路状況判断
手段の判断結果と、気象情報収集手段で収集した気象情
報とに基いて道路状況予測を行う道路状況予測手段を備
えたものである。
【0017】
【0018】また、この発明の道路情報処理システム
は、上記各道路情報処理システムにおいて、路車間通信
手段を局所間欠通信手段としたことを特徴とするもので
ある。
【0019】また、この発明の道路情報処理システム
は、上記各道路情報処理システムにおいて、路車間通信
手段を広域連続通信手段としたことを特徴とするもので
ある。
【0020】
【作用】この発明における道路情報処理システムでは、
路車間通信手段を介して時々刻々送信されてくる道路関
連情報を単位道路区間別に集計し、集計結果に基いて道
路の凍結状態または大気汚染状態を判断し、道路状況を
広域的に判断する。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】また、この発明における道路情報処理シス
テムでは、道路環境算出手段において、路車間通信手段
を介して収集した道路関連情報を、走行中の道路の状況
に応じて設定された基準値と比較し、基準値より大きい
値の時、危険フラグを出力する。道路情報集計手段では
単位道路区間別に上記危険フラグが出力される頻度を集
計する。さらに、道路状況判断手段で集計された上記頻
度を、各道路毎に設定された頻度の基準値と比較するこ
とにより、道路の凍結状態または大気汚染状態を判断
し、道路状況を広域的に判断する。
【0025】また、この発明における道路情報処理シス
テムは、上記各道路情報処理システムにおいて、それぞ
れの車両が車両状態量を計測した時刻情報を道路関連情
報として収集する
【0026】また、この発明における道路情報処理シス
テムは、上記各道路情報処理システムにおいて、気象情
報収集手段で気象観測情報や気象予測情報などの気象情
報を収集する。さらに、道路状況予測手段でこの気象情
報と道路状況に基いて未来の道路状況を予測する。
【0027】
【0028】また、この発明における道路情報処理シス
テムは、上記各道路情報処理システムにおいて、路車間
通信手段が局所間欠通信手段であり、通信できる範囲を
走行している時に、車両で計測した道路関連情報を送信
する。
【0029】また、この発明における道路情報処理シス
テムは、上記各道路情報処理システムにおいて、路車間
通信手段が広域連続通信手段であり、常時通信可能状態
にあり、車両で計測した道路関連情報を送信する。
【0030】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1による走行環境検
知伝送システムを図について説明する。図1は実施例1
による走行環境検知伝送システムを一部ブロックで示す
構成図である。図において、21は道路を走行する一般
の車両、22は車両21の車輪、23はエンジン、24
は変速機、30は車両21の走行位置を検出する自車位
置同定手段、40は走行状態を制御する走行制御手段
で、例えばブレーキ制御装置、50a〜50dは車両2
1の各車輪22の回転数を計測する車輪速度センサ、5
0eは変速機24の最終段に設置された出力軸回転数セ
ンサ、52は車両21に作用する前後左右の加速度を計
測する加速度センサである。車輪速度センサ50a〜5
0d,出力軸回転数センサ50e,及び加速度センサ5
2で車両状態計測手段を構成しており、ブレーキ制御装
置40に用いる車両状態量を計測する。60は車両21
に搭載される路車間通信手段、61は路車間通信用アン
テナである。路車間通信手段60は、路車間通信用アン
テナ61と車両外部に設けられている例えばビーコンな
どの路車間通信手段(図示せず)を介して、道路関連情
報の利用者へ無線伝送する。この時、送信される道路関
連情報は、自車位置同定手段30で計測された車両21
の走行位置を示す走行位置情報と、ブレーキ制御装置4
0で用いる車両状態量である。
【0031】以下、それぞれの手段について、動作を説
明する。自車位置同定手段30は、例えば、電子地図と
位置計測衛星を利用する全世界測位システム(Grob
al Positioning System,以下G
PSと記す)装置を用いたナビゲーションシステムなど
を利用して、車両21の現在の走行位置を決定する。こ
の自車位置同定手段30の構成を図2に示し、以下、こ
の図に基いて自車両の走行位置を検出する動作について
説明する。図において、31は地球の周回軌道上に打ち
上げられたGPS衛星、32はGPS衛星31より発せ
られる電波を受信するGPSアンテナ、33はマイクロ
コンピュータなどの計算機手段で構成されるGPSナビ
ゲーション装置、34は電子地図で、例えばCD−RO
Mなど大容量の記憶容量をもつメディアで供給されるも
のであり、例えば道路線形,道路種別,鉄道,河川など
の地図データで構成される。35はCD−ROMドライ
ブ装置、36はディスプレイ装置、37は自車両の走行
位置情報である。
【0032】GPS衛星31からは、衛星の現在位置と
現在位置における時刻の情報が送信される。GPSアン
テナ32で複数のGPS衛星31から送信される電波を
同時または時間的に分割して受信する。この受信した複
数のGPS衛星31の位置と時刻情報に基いて、GPS
ナビゲーション装置33で各GPS衛星31とGPSア
ンテナ32の間の直線距離を計算し、GPSアンテナ3
2の現在位置を算出する。一方、CD−ROMドライブ
装置35で電子地図34から自車両の走行位置の算出と
表示に必要な地図データを読み取る。さらに、GPSナ
ビゲーション装置33は、先に計算したGPSアンテナ
32の現在位置と読み取った地図データの両者を照合
し、ディスプレイ装置36に車両の現在の走行位置とそ
の周辺の地図を表示し、運転者に提示する。また、自車
両の走行位置情報37を路車間通信手段60へ出力す
る。
【0033】ここで出力する走行位置情報37として
は、例えば、現在の緯度・経度データでも良いし、電子
地図上に記載された道路のデータに従ったフォーマット
でも良い。走行位置情報37の表現の一例を図3に示
す。図において、R1〜R4は電子地図に登録された道
路番号、n1,n2は交差点(道路ノード)番号を示
す。車両21が図に示す位置を走行している時、その走
行位置は、例えば、”北緯xx度、東経**度”という
表現で車両21の位置を表わすことができる。また、”
道路番号R3上の、交差点番号n1から交差点番号n2
の方向に距離d”という表現でも表すことができる。
【0034】走行制御手段の一例であるブレーキ制御装
置40は、滑りやすい路面などでの急ブレーキの際に車
輪22をロックさせることのないように、ブレーキ油圧
の制御を行い、車両21の走行の安全性を向上するもの
である。図4は、ブレーキ制御装置40の代表的な構成
例を示すブロック図である。図において、41は車輪2
2の回転速度を計算する車輪速度計算部、42は速度計
算部、43は減速度計算部、44は推定車体速度計算
部、45はスリップ率算出部、46は制御油圧算出部で
ある。
【0035】以下、ブレーキ制御装置40の動作につい
て簡単に説明する。車輪速度計算部41で各車輪22に
装備された車輪速度センサ50a〜50dのパルス信号
を入力し、車輪22の回転速度を計算する。速度計算部
42は出力軸回転数センサ50eの信号を入力し、駆動
輪の回転数を計算する。また、減速度計算部43では加
減速センサ52の信号から車両21の減速状態を計算す
る。次に、推定車体速度計算部44は、車輪速度計算部
41,速度計算部42,減速度計算部43で算出された
信号を入力して、推定車体速度Vref を算出する。スリ
ップ率算出部45では、推定車体速度計算部44で計算
された推定車体速Vref と、車輪速度計算部41で算出
された各車輪22の回転速度を比較し、各車輪22のス
リップ率を算出する。制御油圧算出部46は、算出され
た各車輪22のスリップ率から、各車輪22に供給され
るブレーキ圧の制御量を計算し、例えば、過大なスリッ
プ状態にある車輪については、ブレーキ油圧を下げ、過
小な場合にはブレーキ油圧を上昇するようにブレーキシ
リンダを制御する。
【0036】上記のようなブレーキ制御装置40は、近
年次第に一般的な車両に搭載されるようになり、この実
施例では、この装置で計測される車両状態量である車輪
回転数,加減速度を出力し、これらの車両状態量を用い
て道路環境を検知する。
【0037】路車間通信手段60は、自車位置同定手段
30で得られた走行位置情報37とブレーキ制御装置4
0で用いられる各種の車両状態量を入力し、両者を結合
したフォーマットとした道路関連情報を、車両21の外
部に設置された車外路車間通信手段へ送信し、さらには
道路関連情報の利用者へ送信する。送信する信号の形態
の一例を図5に示す。図5(a)は走行位置情報を緯度
経度で示した場合であり、図5(b)は走行位置情報を
電子地図の道路番号,ノードで示した場合である。この
送信信号を車両側の路車間通信手段60,路車間通信用
アンテナ61,車両外部に設けられている例えばビーコ
ンなどの路車間通信手段(図示せず)を介して、道路関
連情報の利用者へ光や電波などの電磁波信号を用いて無
線伝送する。
【0038】このように構成することによって、車両2
1が現在走行している環境から受ける影響及び車両21
が環境に与える影響を、走行しながら車両21の走行位
置に関係付けて送信することが可能となる。さらに、こ
のような車両21を複数設けて情報を収集すれば、広い
地域の情報を実時間で収集できる走行環境検知伝送シス
テムが得られる。
【0039】実施例2.以下、この発明の実施例2によ
る走行環境検知伝送システムを図について説明する。図
6は実施例2による走行環境検知伝送システムを一部ブ
ロックで示す構成図である。図において、70は時刻生
成手段であり、実施例1と同一または相当部分は同一符
号で示す。
【0040】上記のように構成した走行環境検知伝送シ
ステムの主な動作は実施例1と同様である。この実施例
における時刻生成手段70は、正確な現在時刻を生成す
るものであり、例えば、水晶発振子を搭載した時計など
を車両21に設置している。路車間通信手段60は、自
車位置同定手段30で得られた走行位置情報とブレーキ
制御装置40で用いられる各種の車両状態量を入力する
と共に、時刻生成手段70で生成した現在の時刻を事象
の発生時刻として入力し、三者を結合したフォーマット
とした道路関連情報を、車両21の外部に設置された車
外路車間通信手段へ送信し、さらには道路関連情報の利
用者へ送信する。
【0041】送信する道路関連情報の形態の一例を図7
に示す。図7(a)は走行位置情報を緯度経度で示した
場合であり、図7(b)は走行位置情報を電子地図の道
路番号,ノードで示した場合である。このように、走行
位置情報と、左右前後の車輪回転数と加減速度などの車
両状態量に加え、現在の時刻を表す時分秒を路車間通信
手段60を介して送信する。
【0042】このように構成することにより、収集後に
道路情報を処理する際、車両が走行している環境から受
ける影響を、車両の走行位置に関係付け、かつ、事象が
発生した時刻を正確に把握できる。このため、道路側の
通信設備が離散的に配置されていた場合にも、正確な環
境情報を管理できると共に、広い地域の情報を、実時間
で速やかに収集する走行環境検知伝送システムが得られ
る。
【0043】なお、時刻発生手段70は水晶発振子に限
るものではなく、例えば、GPS衛星より発信される位
置計算のための信号に含まれる時刻情報を基準としても
良い。
【0044】実施例3.以下、この発明の実施例3によ
る走行環境検知伝送システムを図について説明する。図
8は実施例3による走行環境検知伝送システムを一部ブ
ロックで示す構成図である。図において、80は道路環
境算出手段の一例で、例えば走行環境算出手段である。
図中、実施例2と同一または相当部分は同一符号で示
す。なお、ここで、道路環境とは、走行上の安全性、道
路自体の傷み具合、環境汚染状況などを含むものとして
いる。
【0045】上記のように構成した走行環境検知伝送シ
ステムの主な動作は実施例2と同様である。この実施例
における走行環境算出手段80は、各種の車両状態量か
ら道路状態を表す道路環境値を算出するものである。各
種の車両状態量は、実施例2と同様のブレーキ制御装置
40で用いるものを使っている。即ち、図4に示した車
輪速度計算部41から出力される車輪22の回転速度
や、速度計算部42から出力される駆動輪の回転数や、
減速度計算部43から出力される車両21の減速状態な
どの出力情報47を用いて、道路環境を代表する信号で
ある道路環境値を算出する。
【0046】この道路環境値は、例えば、路面の摩擦係
数とし、この摩擦係数に基いて、路面が凍結している状
態または路面がきわめて滑りやすい状態にあるという走
行の安全性からみた道路環境を推定できる。路面の摩擦
係数の算出方法に関しては、例えば実開昭64−210
56号公報「アンチスキッド制御装置」に述べられてい
る手法がある。この手法を用い、減速度計算部43で算
出した減速度信号と、車輪速度計算部41で計算した車
輪22の回転速度と、速度計算部42で計算した駆動輪
の回転数を用いて、走行中の路面が高摩擦状態であるか
低摩擦状態であるかを推定する。路面の摩擦係数の他の
推定手法としては、例えば、特開平3−258650号
公報「路面摩擦係数検出装置」に記載された様な、各種
の車両状態量を計測してファジィ推論による路面の摩擦
係数を推定する手法や、特開平3−258651号公報
「路面摩擦係数検出装置」に記載されている様に、パワ
ーステアリング装置の信号を主に用いた推論手法などが
あり、これらを用いてもよい。
【0047】図8における路車間通信手段60は、自車
位置同定手段30で得られた走行位置情報と走行環境算
出手段80で得られた路面の摩擦係数を入力すると共
に、時刻生成手段70で生成した現在の時刻を事象の発
生時刻として入力する。これらの三者を結合したフォー
マットで車両21の外部に設置された車外路車間通信手
段へ送信し、さらには道路関連情報の利用者へ送信す
る。送信する信号の形態の一例を図9に示す。図9
(a)は走行位置情報を緯度経度で示した場合であり、
図9(b)は走行位置情報を電子地図の道路番号,ノー
ドで示した場合である。このように、走行位置情報と路
面の摩擦係数に加え、現在の時刻を表す時分秒を道路関
連情報として路車間通信手段60を介して送信する。
【0048】上記のようにこの実施例では、実施例2に
加え、走行制御手段40で制御を行うための車両状態量
から道路状態を表す道路環境値を算出する走行環境算出
手段80を車両21に搭載している。これにより、車両
21で計測した各種の車両状態量から特定の道路環境を
表す情報、例えば、路面の摩擦係数の情報を算出し、車
両21の外部の通信機器に送信する。図9を図5,図7
と比較しても、送信量は明らかに減少しており、さら
に、予め車両21で道路環境値を算出するので、後の集
計処理も簡略化される。例えば、路面の摩擦係数がO.
3以下の道路は滑りやすく危険であると判断し、ロード
ヒータを作動させたり、滑り摩擦抵抗軽減のための砂を
散布したり、運転者や道路管理者に警報を出すなど、道
路管理に活用できる。このように、車両21が現在走行
している環境から受ける影響を、車両21の走行位置に
関係付けて伝送でき、広い地域の情報を、時間的に連続
かつ速やかに収集できると共に、伝送量を必要な情報に
削減できる走行環境検知伝送システムが得られる。
【0049】また、実施例1ないし実施例3における走
行制御手段は、ブレーキング時の車輪の回転数制御を行
うアンチスキッドブレーキ装置に限るものではない。走
行制御手段は、電子的に車両21の走行状態の制御を行
うものであればよく、発進時の車輪の回転数制御を行う
トラクションコントロール装置などを用いることができ
る。
【0050】なお、走行環境算出手段80で計算に用い
る各種車両状態量は、ブレーキ制御装置40の計算部か
らの出力情報に限るものではない。例えば、各種の車両
状態計測手段50a〜50d,50e,52で計測され
た車両の走行状況,制御状況の情報を直接を入力して、
算出するように構成してもよい。
【0051】実施例4.以下、この発明の実施例4によ
る走行環境検知伝送システムを図について説明する。図
10は実施例4による走行環境検知伝送システムを一部
ブロックで示す構成図である。図において、81a、8
1bは路面パターン入力装置であり、実施例1と同一ま
たは相当部分は同一符号で示す。
【0052】次に動作について説明する。走行環境算出
手段80における処理動作を図11のフローチャートに
示し、この図に基いて走行環境算出手段80の処理動作
の一例について説明する。まずステップST21で、車
輪速度センサ50a〜50dから各車輪22の車輪回転
速度を入力し、この車輪回転速度からステップST22
で車両の速度(以下、車輪速度)を算出する。車輪速度
Vwの算出は、例えば、各車輪22の回転速度の平均値
をω、車輪半径rとして次式で算出する。 Vw = ω × r ・・・(1)
【0053】次に、ステップST23〜ST25で対地
速度を算出する。この対地速度の算出手法は、例えば、
計測自動制御学会論文集,第11巻,第4号,第473
頁〜第478頁,「相関を用いる自動車の速度測定」に
記載の路面に自然に存在する微細な濃淡むら及び凹凸か
ら得られる不規則信号に相関法を適用して測定する方法
や、計測自動制御学会論文集,第26巻,第5号,第5
44頁〜第549頁,1990年,「雑音で乱される加
速度と誤差を含む車輪速度からの車両絶対速さの推定」
に記載の計測方法や、特願平5−126021号明細書
「速度計測装置」に記載の対地速度計測方法などある
が、ここでは「相関を用いる自動車の速度測定」に記載
されたものを例にとって説明する。
【0054】図10に示すように、路面パターン入力装
置81a、81bは、車体に対し進行方向に沿った2箇
所に、間隔dをおいて設置されている。路面パターン入
力装置81a、81bのさらに詳しい構成を図12に示
す。図中、82はフォトトランジスタ、83は鏡筒、8
4は光学レンズ、85は絞りである。この路面パターン
入力装置は、路面の凹凸から得られる不規則信号(反射
光)を観測して光学レンズ84でフォトトランジスタ8
2に集め、フォトトランジスタ82で観測した反射光を
一次元の路面輝度情報として出力する。
【0055】ステップST23では、路面パターン入力
装置81a、81bから路面輝度情報を入力し、ステッ
プST24では、この2箇所で得られた2つの路面輝度
情報の相互相関関数を計算し、相互相関関数が最大とな
るときの時間遅れLを算出する。ステップST25で
は、ステップST24で得られた時間遅れLと、路面パ
ターン入力装置81a、81bの設置間隔dの値から、
対地速度Vtを次式で算出する。 Vt = d/L ・・・(2)
【0056】次に、ステップST26においてスリップ
率λを次式で算出する。 λ={(Vt−Vw)/Vt}×100% ・・・(3) 上記では、簡単のために車輪回転速度を各車輪22の車
輪速度センサから得られる車輪回転速度の平均値ωで代
表させて扱ったが、個別の量としてλをそれぞれ計算し
ても良い。
【0057】路車間通信手段60は、自車位置同定手段
30で得られた走行位置情報と上記走行環境算出手段8
0で算出したスリップ率の情報を入力し、両者を統合し
たフォーマットとした道路関連情報を、車両21の外部
に設置された車外の路車間通信手段へ送信し、さらには
道路関連情報利用者へ送信する。送信する信号形態は、
例えば、図9と同様の形態が考えられ、図9における路
面摩擦係数の代わりにスリップ率を送信するように置き
換えるものである。道路情報利用者は、例えば、路面の
スリップ率に基いて判断し、ロードヒータを作動させた
り、摩擦係数増加のための砂を散布したり、運転者や道
路管理者に警報を出すなど、道路管理に活用できる。
【0058】上記のようにこの実施例では、実施例3と
同様、車両状態量から道路状態を表す道路環境値とし
て、スリップ率を算出する走行環境算出手段80を車両
21に搭載している。これにより、車両21で計測した
各種の車両状態量から路面のスリップ率を算出し、車両
21の外部の通信機器に送信する。このため、実施例3
と同様、車両21が現在走行している環境から受ける影
響を、車両21の走行位置に関係付けて伝送でき、広い
地域の情報を、時間的に連続かつ速やかに収集できると
共に、伝送量を必要な情報に削減できる走行環境検知伝
送システムが得られる。
【0059】また、実施例3,実施例4において、算出
した道路環境値の数値を判断する手段を設け、道路管理
を行うために必要な情報のみを道路関連情報として車両
の外部へ送信し、道路管理を行う情報として集計するよ
うに構成すれば、さらに送信量を必要な情報に削減でき
る走行環境検知伝送システムが得られる。
【0060】実施例5.以下、この発明の実施例5によ
る走行環境検知伝送システムを図について説明する。図
13は実施例5による走行環境検知伝送システムに係る
走行制御手段を示す構成図である。図において、25は
エンジン23に接続される吸気管、26はエンジン23
からの排気を行う排気管、27はエンジン23の出力
軸、90は走行制御手段の一例であるエンジン制御装置
である。エンジン制御装置90は、出力軸27に連結さ
れた変速機24で走行状態に応じて減速比を可変にし
て、エンジン23を制御する。また、91aは、変速機
24の最終出力軸に設置された出力軸回転数センサであ
り、車両21の走行速度に相当する信号を得る。91b
は、エンジン23に吸入される空気状態を計測する吸気
センサであり、91cはエンジン23の回転数センサで
ある。さらに、91dはエンジン23から排出される排
気ガスの状態を計測する排気センサ、91eはエンジン
制御装置90によって駆動される燃料噴射弁であり、エ
ンジン23に供給する燃料の量を調整する。各センサ9
1a〜91dで車両状態計測手段を構成し、エンジン制
御装置90に用いる車両状態量を計測している。また、
この実施例で検知する道路環境値は、例えば、吸気や排
気ガス中に含まれる有害ガス濃度であり、他の各部分は
実施例1と同様である。
【0061】具体的にはエンジン制御装置90は、マイ
クロコンピュータなどの計算機で構成され、各センサ9
1a〜91dで計測する各種の車両状態量を入力して、
エンジン23の運転状態に適した燃料量を決定する。こ
の燃焼量に応じて燃料制御弁91eを操作して、適正な
燃焼状態及び出力状態を実現する。道路環境を表す数値
として、吸気センサ91bまたは排気センサ91dで計
測できる代表的な状態量から、例えば、吸気温度,エン
ジン23への吸入空気量,大気圧力,酸素濃度,残留空
気濃度,窒素酸化物(Nox)濃度,一酸化炭素(C
O)濃度など、環境の汚濁に関わる諸量を検知できる。
【0062】路車間通信手段60は、実施例1と同様、
自車位置同定手段30で得られた走行位置情報37と、
エンジン制御装置90で用いられる車両状態量を計測す
る際に得られたNox濃度などの道路環境を表す出力情
報48を入力し、両者を結合したフォーマットで車両2
1の外部に設置された車外路車間通信手段へ送信し、さ
らには道路関連情報の利用者へ送信する。
【0063】このようにして、走行用の動力源であるエ
ンジンのエンジン制御装置90で吸気・排気の状態量が
得られ、この吸気・排気の状態量から環境汚染の情報を
推定できる。即ち、走行中の車両21の吸気・排気の状
態量を車両の走行位置に関係付けて、実時間で、道路関
連情報の利用者へ送信する。この吸気・排気の状態量か
ら、車両21が現在走行している環境の汚染状態及び車
両21が走行することによる環境汚染に与える影響を把
握できる。例えば、排気状態量から、NOx濃度を集計
し、NOx濃度を道路地図上に表したり、0.06pp
m程度以上で道路管理者に警告するなど、さまざまな状
況に応じた道路管理を行える。この実施例では、通常、
車両に備わっているセンサで計測された車両状態量を実
時間で送信するように構成しており、車両に状態量計測
用の特別なセンサを設けなくても、広い地域の情報を、
時間的に連続かつ速やかに収集する走行環境検知伝送シ
ステムが得られる。
【0064】なお、車両状態計測手段としては、上記の
ような各種の車両状態量を複合して計測できるセンサを
車両に設置する構成にしても良いし、例えば、窒素酸化
物単体を測定できるようなセンサ(Noxセンサ)を用
いても良い。また、CO濃度などの大気環境に係わる情
報を計測できるセンサを設け、これらの情報を車両の外
部に送信して道路環境を検知してもよい。
【0065】また、この実施例5に実施例2で示した時
刻生成手段70を設けて、路車間通信手段60で時刻情
報を付加して車両の外部へ送信すれば、車両が走行して
いる環境から受ける影響及び車両が環境に与える影響
を、車両の走行位置に関係付け、かつ、事象が発生した
時刻と連携させて伝送することが可能となり、事象が発
生した時刻を正確に管理することができるようになる。
さらに、道路側の通信設備が離散的に配置されていた場
合にも、正確な環境情報を管理することのできる走行環
境検知伝送システムが得られる。
【0066】また、この実施例5に実施例3,4で示し
た様に走行環境算出手段80を設けて、各車両21で道
路環境を算出し、判断した結果を路車間通信手段60で
車両外部の通信機器に送信してもよい。このように構成
すれば、車両21が現在走行している環境から受ける影
響及び車両が環境に与える影響を、車両21の走行位置
に関係付けて伝送でき、広い地域の情報を、時間的に連
続かつ速やかに収集できると共に、伝送量を必要な情報
に削減できる走行環境検知伝送システムが得られる。
【0067】なお、実施例1ないし実施例5における車
両21は一般車両としたが、これに限るものではない。
また、この車両は一台でも可能であるが、複数の車両2
1を車両群として同時刻に各地図上の異なる地点を走行
させて、各地点の同時刻の車両状態量を検知すれば、広
範囲、高分解能で道路関連情報を計測し送信できる。こ
の車両には、走行制御手段と自車位置同定手段と車両状
態計測手段と路車間通信手段の一部を備えている。この
ような車両の実現性を考慮した場合、走行制御手段とし
ては、安価でありアンチスキッドブレーキ装置やGPS
ナビゲーション装置が普及期に入っているので、一般車
両でも特別な装置を備えなくても可能である。
【0068】また、車両に搭載される路車間通信手段6
0としては、車両から道路への情報アップリンクを有す
る車両、例えば道路管理者パトロールカー,警察パトカ
ー,無線タクシー,及び路線バスなどでは他に特別な装
置を設けなくてもよい。また、今後整備される一般ドラ
イバーへの交通情報サービスにおけるアップリンク通信
手段も今後整備されつつある。また、すでに普及期に入
っている車載電話サービスを介せば一般車両においても
簡単に搭載可能であり、その情報収集の時間・空間密度
の向上を期待できる。
【0069】また、実施例1ないし実施例5における自
車位置同定手段30は、GPS装置に限るものではな
く、ジャイロや速度計や方位センサなどを組み合わせ
て、外部からの援助信号を受けずに計算するような構成
のものでもよいし、これらのハイブリッド型でもよい。
【0070】実施例6.以下、この発明の実施例6によ
る道路情報処理システムを図について説明する。図14
は実施例6による道路情報処理システムを示すブロック
図である。図において、100は車両21などに設置さ
れたセンサで検知され、実時間で送信されてくる道路関
連情報、101は道路関連情報の収集側に設けられ、情
報送受信のためのインターフェースを有する路車間通信
手段、102は収集された道路関連情報を内容に応じて
集計する道路情報集計手段、103は道路情報集計手段
で集計された道路関連情報に基いて道路の状況を推定す
る道路状況判断手段、104は道路状況判断手段104
から出力される道路情報である。
【0071】次に動作について説明する。この道路情報
処理システムに送信される道路関連情報100は、例え
ば、車両のタイヤのスリップ率,路面の摩擦係数などの
車両走行の安全性に係る情報、路面ひび割れ,轍掘れ,
凹凸などの道路の性状に係わる情報、CO濃度,NOx
濃度などの大気環境に係る情報に、これらの情報が検知
された位置、例えば、経緯度の情報が統合されたもので
あり、この道路関連情報は路車間通信手段101で受信
される。路車間通信手段101は、例えば、光や電波な
どの電磁波信号を媒体にした無線通信、電話回線や専用
回線などを用いた有線通信のどちらの構成でも良い。
【0072】道路情報集計手段102は、路車間通信手
段101で受信した道路関連情報を、例えば、摩擦係数
とか、タイヤのスリップ率とかの情報の種類別に、単位
道路区間別、単位時間別に集計する。例えば、この集計
処理は情報が送信されてくる頻度算出や濃度などの平均
値算出を行う。単位道路区間や単位時間の長さは、要求
される精度に応じて適当な値を選べば良い。この道路情
報集計手段102の動作の一例の概念を図15に示す。
図15の場合、車両21が国道x号線を走行していると
し、a地点から区間i、b地点、区間j、c地点、区間
k、d地点を順次通過しながら摩擦係数とNOx濃度を
計測して地点、時刻と共に実時間で送信する。路車間通
信手段101で受信した摩擦係数とNOx濃度を収集
し、区間毎に分類する。例えば、区間iから送信された
摩擦係数とNOx濃度を時刻t1〜t2,t2〜t3,
t3〜t4に分類して集計し、平均値を計算する。
【0073】道路状況判断手段103は道路情報集計手
段102から出力される集計結果に基いて、道路の凍結
や大気汚染状況の判断を行う。例えば、路面凍結の状況
を判断するには、摩擦係数の単位時間内の平均値がある
基準値より小さい場合に、その道路区間に路面凍結あり
と判断する。例えば、基準値を0.3程度に設定し、路
面の摩擦係数がO.3以下の道路は滑りやすく危険であ
ると判断し、ロードヒータを作動させたり、滑り摩擦抵
抗軽減のための砂を散布したり、運転者や道路管理者に
警報を出すなど、道路管理に活用できる。また、NOx
濃度で大気汚染の状況を判断する場合も同様である。基
準値を0.06ppm程度に設定し、NOx濃度が基準
値以上で道路管理者に警告するなど、さまざまな状況に
応じた道路管理を行える。他の情報の種類についても同
様に、それぞれの情報に応じた基準値を設定して道路状
況を判断する。道路状況の推定結果は、図16に示すよ
うに、例えば、道路地図上に推定結果を対応付けた表示
用の道路状況地図情報も出力する。図16は例えばCR
Tなどの表示装置への表示例を示すものであり、直線は
道路を示し、各道路上に、路面凍結(T),大気汚染
(0),路面ひび割れ(H)の情報を表している。
【0074】このように実施例6による道路情報処理シ
ステムは、実時間で時々刻々送信されてくる道路関連情
報を処理して、現在の道路の状況を推定して出力するの
で、広い地域の道路関連情報を、実時間で収集して処理
でき、車両の安全で円滑な走行を実現できる道路情報処
理システムが得られる。
【0075】実施例7.以下、この発明の実施例7によ
る道路情報処理システムを図について説明する。図17
は実施例7による道路情報処理システムを示すブロック
図である。図において、105は受信した道路関連情報
100から特定の道路状態を推定する道路環境算出手段
であり、道路情報集計手段102は推定された道路状態
に基いて、道路関連情報を集計する。他の各部分におい
て実施例6と同一符号は、実施例7と同一または相当部
分である。
【0076】次に動作について説明する。道路関連情報
100,路車間通信手段101,道路関連情報集計手段
102,道路状況判断手段103,道路状況情報104
は、実施例6で説明した内容,動作と同様である。道路
環境算出手段105における処理動作を図18のフロー
チャートに示し、この図に基いて道路環境算出手段10
5の処理動作の一例について説明する。ここでは、車両
21から路面の摩擦係数が実時間で送信されてくる場合
について説明する。まずステップST1で、受信した道
路関連情報100の路面凍結判断の指標となる路面の摩
擦係数の値が予め設定してある基準値よりも大きいかど
うか判断する。この判断で、摩擦係数が基準値よりも小
さい場合は、ステップST2で危険フラグに1をたて、
摩擦係数が基準値よりも大きい場合は、ステップST3
で危険フラグを0にする。道路環境算出手段105で用
いる基準値は、走行中の道路の勾配や舗装面の性質など
を考慮して、車両21が走行する上で危険な状態か否か
の考慮に基いて予め設定しており、路面の摩擦係数の場
合、例えば0.3程度を基準値として設定している。車
両21が走行中の道路は、車両21から送信される位置
情報で決定できる。
【0077】道路情報集計手段102では、実施例6に
おける摩擦係数の平均値を時刻別に集計する代わりに、
危険フラグが1である頻度を集計する。この集計結果
を、例えば、図19に示すように、摩擦係数などの情報
種別、その危険頻度、検知の時間帯などの情報を、対応
する道路地図上に重畳してCRT画面などのディスプレ
イ装置に表示して道路管理者に提示する。道路管理者は
集計結果に基いて道路管理を行う。この危険頻度の集計
結果は、山間部または市街地の道路であるかとか、季
節,曜日,時間帯などによって、危険状態を示す検出頻
度が異なる。しかし、これらを示す情報は道路地図上に
重畳して表示されるので、道路管理者は市街地とか山間
部などの状況に応じて柔軟に判断できる。例えば、山間
部での事故は死亡事故につながる可能性が高いので危険
頻度1回の重みを重視して対応するなどの管理が考えら
れる。また、危険頻度がある基準値以上になったとき
に、ロードヒータを作動させたり、滑り摩擦抵抗軽減の
ための砂を散布など、道路管理の自動化ができる。自動
化する場合の基準値の設定は、例えば、各道路の統計的
交通量(季節、曜日、時間帯別など)を調査しておき、
その交通量の大きさや、市街地や山間部などの位置に応
じて各道路別に予め頻度の基準値を設定する。
【0078】複数の車両21で計測し実時間で送信され
てくる道路関連情報は、大量のものとなる。そこで、こ
の実施例では、道路環境算出手段105において、大量
の道路関連情報の中で、この道路情報処理システムで必
要とする道路安全性、保守、環境などに影響を及ぼすよ
うな特定の道路状態を表す道路環境値を算出する。この
ため、道路情報集計手段102で処理する情報量の削減
が図れ、処理内容も簡単にできる。また、実施例6のよ
うに道路環境算出手段105を備えていないシステムで
は、車両21などのセンサ側や、路側に設置された通信
手段において、検知情報を送信するか棄却するかの判断
し、必要な情報のみを路車間通信手段101を介して送
信すれば、この実施例と同様、道路情報集計手段102
で処理する情報量の削減が図れ、処理内容も簡単にでき
る。
【0079】なお、実施例6,実施例7における車両
は、道路関連情報100として、例えば、車両のタイヤ
のスリップ率,路面の摩擦係数などの車両走行の安全性
に係る情報や、CO濃度,NOx濃度などの大気環境に
係る情報に、これらの情報が検知された位置、例えば、
経緯度の情報が統合されたものを送信するとしている。
具体的には、実施例1で詳しく述べたような、ブレーキ
制御装置などの走行制御手段に用いる車両状態量と自車
位置同定手段で得た位置情報を道路関連情報として送信
するものである。また、これに加えて、実施例2で示し
た車両のように、時刻生成手段を備え、車両状態量と走
行位置情報に加えて時刻情報を道路関連情報として送信
するように構成すれば、車両が走行している環境から受
ける影響を、車両の走行位置に関係付け、かつ、事象が
発生した時刻を正確に把握できる。このため、道路側の
路車間通信手段101が離散的に配置されていた場合に
も、正確な環境情報を管理できる。また、これに加え
て、実施例3,4で示した車両のような走行環境算出手
段を備え、道路環境を表す数値を車両状態量から算出
し、道路環境値と走行位置情報を道路関連情報として送
信するように構成すれば、送信情報量を大幅に削減で
き、道路情報集計手段102にかかる付加を削減でき
る。
【0080】実施例8.以下、この発明の実施例8によ
る道路情報処理システムに係る車両と道路関連情報につ
いて説明する。この実施例は、車両21で計測する道路
関連情報の他の実施例を示すものである。実施例1〜実
施例7における道路関連情報100は、例えば、車両の
タイヤのスリップ率,路面の摩擦係数などの車両走行の
安全性に係る情報やCO濃度,NOx濃度などの大気環
境に係る情報に、これらの情報が検知された位置、例え
ば、経緯度の情報が統合されたものとした。これに対
し、この実施例では道路関連情報として、例えば道路の
性状を示す縦断凹凸,横断凹凸(轍掘れ)などの道路の
性状に係る情報と、これらの情報が検知された位置、例
えば、経緯度の情報が統合されたものとする。道路の性
状に係る情報情報を計測するためのセンサを車両21に
設けている。この道路の性状を検知するセンサは、例え
ば、レーザー研究,第18巻,第12号,第13頁〜第
17頁,「レーザーによる路面性状計測システム」に詳
しく記載されている。
【0081】図20は縦断凹凸を計測する動作を説明す
る説明図であり、車両21の一部と道路を示している。
図において、92a,92b,92cは、それぞれ路面
にレーザービームを投射し、三角測量の原理により対象
までの距離を非接触で測定するレーザー変位計である。
例えば3個のレーザー変位計92a,92b,92c
を、1.5m程度の間隔で車体21の基礎フレームに取
付けている。このレーザー変位計92a,92b,92
cによる縦断凹凸測定の基本原理を説明する。レーザー
変位計92a,92b,92cで、それぞれ設置された
3点における路面までの距離を測定する。この計測値を
L1、L2、L3とすると凹凸量(d)は式4で求めら
れる。 d=(L1+L3)/2−L2 ・・・(4) この値を測線全長にわたって求め、その標準偏差を計算
して、この値をその区間における縦断凹凸量とする。
【0082】また、図21は横断凹凸を計測する動作を
説明する説明図であり、車両21の一部と道路を示して
いる。図において、93a,93bはレーザー光を扇状
に成形(ファンビーム)して路面上に投射するファンビ
ーム投光器、93c,93dはCCDカメラである。フ
ァンビーム投光器93a,93bを路面に対して例えば
入射角63.5度程度でファンビームを投射する様に構
成し、約5mの合成照射幅を確保するために車体左右に
2個取付ける。CCDカメラ93c,93dはファンビ
ーム投光器93a,93bの照射光(輝線)をそれぞれ
撮像するために2個取り付けられ、投射ファンビームと
は異なる方向から輝線を撮像する。このようにして得ら
れた2つの画像を1つの画像に位置合わせして合成し、
図22のような路面の横断凹凸を示す画像を得る。図2
2は横軸に道路横断方向の距離(m)、縦軸に深さ方向
(mm)を示すものである。轍掘れの深さは、この画像
を解析して測定する。
【0083】上記のようにして得られた縦断凹凸量や横
断凹凸量を実施例6または実施例7と同様、路車間通信
手段101を介して収集し、道路環境集計手段102で
集計し、道路状況判断手段103で道路の性状を判断す
る。例えば、縦断凹凸量や横断凹凸量が予め決定した基
準値よりも大きくなれば、道路の修理が必要であると判
断し、道路管理者に警告する。また、縦断凹凸量や横断
凹凸量の大きさを道路地図上に表示し、安全のための保
全の判断材料に用いてもよい。
【0084】このように、この実施例では、道路の性状
を示す各種の情報を収集し、集計することにより、道路
管理を行い、車両の安全で円滑な走行を実現できる。な
お、この実施例は、車両21で計測する道路関連情報と
して道路の性状を示す縦断凹凸量や横断凹凸量を計測し
て収集し、集計するものを示しているが、道路関連情報
としては、これに限るものではなく、他のものでもよ
い。
【0085】実施例9.以下、この発明の実施例9によ
る道路情報処理システムを図について説明する。図23
は実施例9による道路情報処理システムを示すブロック
図である。図において、106は各地点の温度、湿度、
気圧、天候などの気象観測情報・気象予測情報、107
は過去の気象や気象に応じた路面状況などの気象・道路
状況データベース、108は気象観測情報・気象予測情
報106及び気象・道路状況データベース107の情報
を入手する気象情報収集手段、109は道路状況予測手
段で、気象情報収集手段108で収集した各地点の気象
情報と道路状況判断手段103での判断結果を利用し
て、未来の道路状況を予測する。110は道路状況予測
手段109の出力情報で、例えば道路状況予測地図であ
る。他の各部分において実施例6と同一符号は、実施例
6と同一または相当部分である。
【0086】次に動作について説明する。気象観測情報
・気象予測情報106は、各地点に設置された各種セン
サから得られる温度,湿度,気圧,風力,風向,降水量
などの地点気象観測情報・気象予測情報である。また、
気象・道路状況データベース107中の気象状況は、過
去の時刻・季節・気象の統計データに応じてデータベー
ス化されたものである。気象・道路状況データベース1
07中にはさらに道路状況が記憶されており、過去の季
節、時刻、気象に応じた湿潤、乾燥、凍結、積雪などの
路面状況などの統計情報である。気象観測情報・気象予
測情報106及び過去の気象情報のデータベース107
は、例えば日本気象協会などから得られる情報を用い
る。気象情報収集手段108は、気象観測情報・気象予
測情報106と気象・道路状況データベース107など
の気象情報をオンラインで入力する。
【0087】道路状況予測手段109は、気象情報収集
手段108で得られた気象情報、及び道路状況判断手段
103の出力情報である道路状況情報104を用いて、
例えば、今後どこの路面で凍結が生じるかなどの予測を
行う。路面の凍結の予測は、例えば、重回帰分析による
統計的凍結予測法で行う。具体的には、本四公団発行の
「本四技報」第15巻,第57号,第14頁〜第17
頁,1991年に記載の線形多重回帰式を用いた温度予
測がある。道路状況予測地図110は、例えば、図17
で示した道路状況判断手段103の出力情報の表示例と
同様の出力形式でもよい。即ち、道路地図上に凍結が予
測される箇所とその時間を対応させて、例えば24時間
程度未来の道路状況予測地図110を出力する。
【0088】図24は、道路状況予測手段109におけ
る道路状況予測地図110を作成する部分の処理を示す
フローチャートである。道路地図は複数の地図構成点で
表わされ、各構成点における道路状況を予測して道路状
況予測地図110を作成する。まず、ステップST11
で、地図構成点のスキャンが終了したかどうかを判断
し、終了していない場合は、ステップST12の処理を
行う。ステップST12では、地図構成点における現時
点での地点凍結情報を道路状況判断手段103より入力
する。次に、ステップST13で、地図構成点における
現在及び過去の気象情報を気象情報収集手段108より
入力する。これらの入力した情報を用いて、ステップS
T14で、時刻・季節・気象状況に応じ、過去の道路状
況,気象状況に基き、重回帰分析により道路の凍結状況
を統計的に予測する。そこでステップST15で地図構
成点を更新し、ステップST11に戻る。ステップST
11の判定で、地図構成点においてすべて予測終了した
場合、ステップST16で、道路状況予測地図110を
画像として出力する。
【0089】上記のように、この実施例では現在の道路
状況の推定結果に加えて、気象情報を参照して未来の道
路状況を予測して出力するので、車両の安全で円滑な走
行を実現できる道路情報処理システムが得られる。
【0090】上記実施例では、日本気象協会などから提
供される気象観測情報、気象予測情報、過去の気象情報
のデータベース107や、過去の気象、季節、時刻に応
じた道路状況のデータベースの情報を参照して未来の道
路状況を予測しており、信頼性の高い道路状況予測が得
られる。また、道路状況予測に際し、現在及び過去の道
路状況、並びに気象観測情報及び気象予測情報を用いて
予測する手法に限るものではなく、道路状況が予測でき
る手法ならどのような手法を用いてもよい。ただし、少
なくとも現在の道路状況と気象観測情報とに基いて予測
するものである。
【0091】実施例10.以下、この発明の実施例10
による走行環境検知伝送システム及び道路情報処理シス
テムに係る路車間通信手段について説明する。図25は
実施例10による路車間通信手段を示す説明図である。
図において、120は種々の車両状態量を計測する各種
のセンサを搭載し、センサによる検知情報を送信する装
置を有する車両、121は、車両120から送信される
情報を受信して、道路関連情報の利用者へ送信する路車
間通信手段で、例えば、双方向局所間欠通信手段であ
る。この路車間通信手段121は車両120の外部に設
けられているものであり、車両120の内部には、図1
で示したような車載用の路車間通信手段60を備え、路
車間通信手段60,121の間で、情報交換が可能であ
る。
【0092】次に動作について説明する。双方向局所間
欠通信手段121は、例えば、路側に局所的に設けら
れ、光または電波を媒体としたビーコンで実現できる。
センサを搭載した車両120は、例えば、車両120が
タイヤのスリップ率の情報を検知すると、その車両12
0の位置情報や時刻の情報などを付加して、これらの情
報を双方向局所間欠通信手段121との通信範囲に到達
するまで保持する。上記の位置情報や時刻の情報は、例
えば、上記実施例で記載したようにGPS装置により得
ることができる。ビーコン121と車両120との通信
のタイミングは、例えば、ビーコン121から通信範囲
に車両が到達したという信号を車両が受信した時に行
う。
【0093】この実施例のように、路車間通信手段にビ
ーコンを用いれば、車両120が検知した道路関連情報
を速やかに実時間で車両120の外部の道路関連情報の
利用者に送信することができる。また、現在及び将来に
わたり、設置が進められているビーコンなどの設備を利
用できるため、新たな設備投資が必要でなく、経済的効
果も大きい。
【0094】なお、車両120としては、前述のよう
に、車両から道路への情報アップリンクを有する道路管
理者パトロールカー、警察パトカー、無線タクシー、路
線バスなどから配備可能である。今後整備される一般ド
ライバーへの交通情報サービスにおけるアップリンク通
信手段や、すでに普及期に入っている車載電話サービス
を介せば、一般車両にまで拡大することは可能である。
一般車両で道路関連情報を送信するように構成すれば、
その情報収集の時間・空間密度の向上を期待できる。ま
た、双方向局所間欠通信手段121をビーコンで構成し
た場合、このビーコンと通信を行う車載用の路車間通信
手段を車両に搭載することが必要になるが、一対一の近
傍路面における安全情報を交換することも可能となり、
安全性の飛躍的な向上が期待できる。
【0095】実施例11.以下、この発明の実施例11
による走行環境検知伝送システム及び道路情報処理シス
テムに係る路車間通信手段について説明する。図26は
実施例11による路車間通信手段を示す説明図である。
図において、122は路車間通信手段で、例えば、双方
向広域連続通信手段である。これは具体的には道路公団
で使用されている業務用無線で構成し、車両120から
送信される情報を実時間で連続的に受信して、道路関連
情報の利用者へ送信する。
【0096】次に動作について説明する。センサを搭載
した車両120は、例えば、車両120がタイヤのスリ
ップ率の情報を検知すると、その車両120の位置情報
や時刻の情報などを付加する。その後、業務用無線12
2を介して、連続的に道路関連情報の利用者へ送信す
る。業務用無線122は連続的に送受信可能な状態にな
っており、得られた情報を実時間で送信することができ
る。また、上記の業務用無線のように、他の用途のため
に設置済みの通信手段を利用でき、新たな設備投資が必
要でなく、経済的効果も大きい。
【0097】なお、広域連続通信手段122は、業務用
無線の他、漏洩磁束ケーブル、移動電話、衛星通信など
を用いてもよい。
【0098】実施例10,実施例11において、他の各
部は実施例1〜実施例9のいずれかと同様でもよいし、
他の構成でもよい。例えば、実施例3に示すように、車
両で道路関連情報を検知した後、道路情報処理に必要な
情報を予め計算して、位置情報や時刻の情報を付加し、
送信するように構成すれば選別して、この情報にその位
置情報や時刻の情報を付加し、送信するように構成すれ
ば、道路関連情報の送信量を必要な情報に削減できると
共に、後の統計処理などを簡略化できる。また、さらに
この情報を選別して送信量を減らすこともできる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、複数
の車両と情報交換を行うことにより、上記複数の車両か
ら、それぞれの車両の走行位置と、上記それぞれの車両
の走行状態を制御する走行制御手段に用いる車両状態量
または上記車両状態量より算出される道路環境値とを道
路関連情報として実時間で収集する路車間通信手段、収
集した道路関連情報を単位道路区間別に集計し、各区間
毎に平均値算出を行う道路情報集計手段、及び上記平均
値を基準値と比較することにより、各区間の道路の凍結
状態または大気汚染状態を判断し、道路状況を広域的に
判断する道路状況判断手段を備えたことにより、広い地
域の道路関連情報を、実時間で収集して、道路の凍結状
態または大気汚染状態を判断するので、車両の安全で円
滑な走行を実現できる道路情報処理システムが得られる
効果がある。
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】また、この発明によれば、複数の車両と情
報交換を行うことにより、上記複数の車両から、それぞ
れの車両の走行位置と、上記それぞれの車両の走行状態
を制御する走行制御手段に用いる車両状態量または上記
車両状態量より算出される道路環境値とを道路関連情報
として実時間で収集する路車間通信手段、収集した道路
関連情報を、走行中の道路の状況に応じて設定された基
準値と比較し、基準値より大きい値の時、危険フラグを
出力する道路環境算出手段、単位道路区間別に上記危険
フラグが出力される頻度を集計する道路情報集計手段、
及び集計された上記頻度を、各道路毎に設定された頻度
の基準値と比較することにより、各区間の道路の凍結状
態または大気汚染状態を判断し、道路状況を広域的に
断する道路状況判断手段を備えたことにより、広い地域
の道路関連情報を、実時間で収集して道路の凍結状態ま
たは大気汚染状態を判断するので、車両の安全で円滑な
走行を実現できるとともに、情報量の削減が図れ、処理
内容も簡単にできる道路情報処理システムが得られる効
果がある。
【0104】また、この発明によれば、上記各道路情報
処理システムにおいて、それぞれの車両が車両状態量を
計測した時刻情報を道路関連情報として収集することに
より、車両の走行位置と事象が発生した時刻が関係付け
でき、広い地域の道路関連情報を、実時間で収集して処
できる走行環境検知伝送システムが得られる効果があ
る。
【0105】また、この発明によれば、上記各道路情報
処理システムにおいて、各地点の気象情報を収集する気
象情報収集手段、及び道路状況判断手段の判断結果と、
気象情報収集手段で収集した気象情報とに基いて道路状
況予測を行う道路状況予測手段を備えたことにより、
記各道路情報処理システムの効果に加え、道路状況の予
測を行って、車両の安全で円滑な走行を実現できる道路
情報処理システムが得られる効果がある。
【0106】
【0107】また、この発明によれば、上記各道路情報
処理システムにおいて、路車間通信手段を局所間欠通信
手段としたことにより、上記各道路情報処理システム
効果に加え、このシステムのための専用の設備を設けず
に他の用途のための設備を利用した道路情報処理システ
ムが得られる効果がある。
【0108】また、この発明によれば、上記各道路情報
処理システムにおいて、路車間通信手段を広域連続通信
手段としたことにより、上記各道路情報処理システム
効果に加え、他の用途のための設備を利用して連続的に
送受信可能であり、車両で計測した道路関連情報を実時
間で送信することができる道路情報処理システムが得ら
れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による走行環境検知伝送シ
ステムを一部ブロックで示す構成図である。
【図2】実施例1に係る自車位置同定手段を示す構成図
である。
【図3】実施例1に係る走行位置情報の表現の一例を示
す説明図である。
【図4】実施例1に係るブレーキ制御装置の代表的な構
成例を示すブロック図である。
【図5】実施例1に係る送信信号の形態の一例を示す説
明図である。
【図6】この発明の実施例2による走行環境検知伝送シ
ステムを一部ブロックで示す構成図である。
【図7】実施例2に係る送信信号の形態の一例を示す説
明図である。
【図8】この発明の実施例3による走行環境検知伝送シ
ステムを一部ブロックで示す構成図である。
【図9】実施例3に係る送信信号の形態の一例を示す説
明図である。
【図10】この発明の実施例4による走行環境検知伝送
システムを一部ブロックで示す構成図である。
【図11】実施例4に係る走行環境算出手段の処理動作
を示すフローチャートである。
【図12】実施例4に係る路面パターン入力装置を示す
構成図である。
【図13】この発明の実施例5による走行環境検知伝送
システムに係る走行制御手段を示す構成図である。
【図14】この発明の実施例6による道路情報処理シス
テムを示すブロック図である。
【図15】実施例6に係る道路情報集計手段の動作の一
例の概念を示す説明図である。
【図16】実施例6に係り、例えば、道路地図上に推定
結果を対応付けた道路状況地図情報を示す説明図であ
る。
【図17】この発明の実施例7による道路情報処理シス
テムを示すブロック図である。
【図18】実施例7に係る道路環境算出手段の処理動作
を示すフローチャートである。
【図19】実施例7に係り、例えば、道路地図上に推定
結果を対応付けた道路状況地図情報を示す説明図であ
る。
【図20】この発明の実施例8に係る縦断凹凸を計測す
る動作を説明する説明図である。
【図21】実施例8に係る横断凹凸を計測する動作を説
明する説明図である。
【図22】実施例8に係る横断凹凸の計測結果の一例を
示すグラフである。
【図23】この発明の実施例9による道路情報処理シス
テムを示すブロック図である。
【図24】実施例9に係る気象情報収集手段の処理動作
を示すフローチャートである。
【図25】この発明の実施例10に係る路車間通信手段
を示す説明図である。
【図26】この発明の実施例11に係る路車間通信手段
を示す説明図である。
【図27】従来の路面状況監視システムを示す構成図で
ある。
【符号の説明】
21 車両 30 自車位置同定手段 40 走行制御手段 47 車両状態量 48 車両状態量 50a〜50d,50e,52 車両状態計測手段 60 路車間通信手段 70 時刻生成手段 80 道路環境算出手段 90 走行制御手段 100 道路関連情報 101 路車間通信手段 102 道路情報集計手段 103 道路状況判断手段 105 道路環境算出手段 108 気象情報収集手段 109 道路状況予測手段 120 車両 121,122 路車間通信手段
フロントページの続き (72)発明者 宇津井 良彦 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 産業システム研究所内 (56)参考文献 特開 平5−266399(JP,A) 特開 昭58−169700(JP,A) 特開 平5−79847(JP,A) 特開 昭61−256500(JP,A) 特開 平6−102339(JP,A) 特開 昭52−134989(JP,A) 特開 平5−282595(JP,A) 特開 平6−36187(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/00 - 1/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の車両と情報交換を行うことによ
    り、上記複数の車両から、それぞれの車両の走行位置
    と、上記それぞれの車両の走行状態を制御する走行制御
    手段に用いる車両状態量または上記車両状態量より算出
    される道路環境値とを道路関連情報として実時間で収集
    する路車間通信手段、収集した道路関連情報を単位道路
    区間別に集計し、各区間毎に平均値算出を行う道路情報
    集計手段、及び上記平均値を基準値と比較することによ
    り、各区間の道路の凍結状態または大気汚染状態を判断
    し、道路状況を広域的に判断する道路状況判断手段を備
    えた道路情報処理システム。
  2. 【請求項2】 複数の車両と情報交換を行うことによ
    り、上記複数の車両から、それぞれの車両の走行位置
    と、上記それぞれの車両の走行状態を制御する走行制御
    手段に用いる車両状態量または上記車両状態量より算出
    される道路環境値とを道路関連情報として実時間で収集
    する路車間通信手段、収集した道路関連情報を、走行中
    の道路の状況に応じて設定された基準値と比較し、基準
    値より大きい値の時、危険フラグを出力する道路環境算
    出手段、単位道路区間別に上記危険フラグが出力される
    頻度を集計する道路情報集計手段、及び集計された上記
    頻度を、各道路毎に設定された頻度の基準値と比較する
    ことにより、各区間の道路の凍結状態または大気汚染状
    態を判断し、道路状況を広域的に判断する道路状況判断
    手段を備えた道路情報処理システム。
  3. 【請求項3】 それぞれの車両が車両状態量を計測した
    時刻情報を道路関連情報として収集することを特徴とす
    る請求項1または2記載の道路情報処理システム。
  4. 【請求項4】 各地点の気象情報を収集する気象情報収
    集手段、及び道路状況判断手段の判断結果と、上記気象
    情報収集手段で収集した上記気象情報とに基いて道路状
    況予測を行う道路状況予測手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の道路情報処理シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 路車間通信手段は局所間欠通信手段であ
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
    の道路情報処理システム。
  6. 【請求項6】 路車間通信手段は広域連続通信手段であ
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
    の道路情報処理システム。
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