JP3264081B2 - 光波長変換素子および短波長光発生装置 - Google Patents

光波長変換素子および短波長光発生装置

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JP3264081B2 JP05732994A JP5732994A JP3264081B2 JP 3264081 B2 JP3264081 B2 JP 3264081B2 JP 05732994 A JP05732994 A JP 05732994A JP 5732994 A JP5732994 A JP 5732994A JP 3264081 B2 JP3264081 B2 JP 3264081B2
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    • G02F1/3548Quasi phase matching [QPM], e.g. using a periodic domain inverted structure

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コヒーレント光源を応
用した、光情報処理、光応用計測分野に使用される光波
長変換素子および光波長変換素子を用いた短波長コヒー
レント光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非線形光学効果を利用した第2高調波発
生素子(以下SHG素子とする)により、光(基本波)
を半分の波長の第2高調波に変換できる。これによって
半導体レーザ光を変換すると、小型の短波長光源が実現
でき、印刷、光情報処理、光応用計測制御分野などに応
用できるため盛んに研究が行われている。SHG素子に
おいて高効率の波長変換を実現するには、基本波と第2
高調波の間で位相整合条件の成立が必要不可欠である。
位相整合条件は、SHG素子の材料特性、基本波の波長
等に依存するが、一般的に許容度が狭いため、条件成立
には基本波波長の精密な制御が必要となる。
【0003】これを示す例として例えば、擬似位相整合
(以下、QPMと記す。)方式の分極反転光導波路を用
いた半導体レーザの波長変換の報告がある(山本他、ア
プライド・フィジックス・レターズApplied Physics Le
tters, Vol.62, No.21, 2599(1993))。LiTaO3基板に周
期状の分極反転層を有する光導波路を形成し、QPM−
SHG素子を構成している。
【0004】SHG素子は変換効率21%で31mWの
青色光の発生に成功しているが、基本波の許容度は0.
12nmしかなく、SHG素子の波長許容度が狭いことを
示している。一方、半導体レーザの発振波長は、温度ま
たは印加電流等によりモードホップを伴い変化する(例
えば、温度変化は、0.1〜0.2nm/℃、印加電流でも0.1
〜0.2nmのモードホップを伴い波長が変化する)ため、
半導体レーザの発振波長とSHG素子の位相整合波長と
を一致させることは容易ではない。
【0005】そこで、例えば図11に、示すようなグレ
ーティングフィードバックを利用した半導体レーザの波
長チューニングによる短波長光発生装置が示されてい
る。半導体レーザーとQPM−SHG素子を用いた従来
の短波長光発生装置の概略構成図を図14に示す。半導
体レーザー101から放射された光は、N.A.=0.55のコ
リメートレンズ102により平行ビームに変換され、λ
/2板103で偏向方向を回転させ、N.A.=0.45のフォ
ーカシングレンズ104により光導波路の入射部105
に集光される。光導波路の出射端より出射された基本波
と第2高調波はコリメートレンズ106により平行ビー
ムに変換された後、ダイクロイックミラー107により
基本波と第2高調波に分離される。
【0006】基本波はグレーティング108により波長
選択された後、レンズ106、光導波路、レンズ10
4、102およびλ/2板103を通って半導体レーザ
101に帰還される。グレーティング108の選択波長
により半導体レーザ101の発振波長を制御できる。こ
の結果、半導体レーザの波長変換により8mWの青色光
の発生に成功し、半導体レーザの温度変化に対しても1
7〜35℃の間で安定なSHG出力を得ている。
【0007】グレーティングフィードバック方式として
は、図14に示した外部グレーティングを利用する以外
に、SHG素子にグレーティングを集積したタイプも報
告されている。これを示す例として例えば、SHG素子
上に誘電体のグレーティング層を形成し、光導波路を伝
搬する基本波の一部をグレーティングにより波長選択
し、半導体レーザに帰還させ、外部グレーティングと同
様に半導体レーザの発振波長を固定するものである(特
願平5−85950号)。また集積したグレーティング
としては、光導波路の内部にグレーティングを形成した
タイプも報告されている(K. Shinozaki他、アプライド
フィジックス・レターズ Applied Physics Letters. V
ol. 59, No. 29, 510-512 (1991))。波長1.327μ
mの基本波P1に対して、光導波路の長さを2mm、基
本波P1のパワーを60μWにしたとき高調波P2のパ
ワー0.652pWが得られていた。このときの変換効
率は4.1%/W・cm2であった。
【0008】一方、SHG素子による半導体レーザの波
長変換を行うため、SHG素子の位相整合波長を制御す
る方法がある。例えば、光導波路に電圧を印加して、電
気光学効果により光導波路の屈折率を制御することによ
り、位相整合波長を調整し、半導体レーザの発振波長に
位相整合波長を一致させる方法がある(特願平4−20
4815号)。
【0009】図15に電界印加により位相整合波長を調
整する従来の光波長変換素子の構成図を示す。図15に
おいて110は−Z板のLiTaO3基板、111は周期状分
極反転層、112はプロトン交換光導波路、113は電
極、114は半導体レーザ、115は入射部である。従
来の光波長変換素子においては電極の幅に関する記載は
行われていなかった。電極113に電圧を印加すると光
導波路にZ方向の電圧が印加される。このため、基板の
有する電気光学効果により、電気光学定数r33を介して
光のZ方向の電界成分に対する屈折率が変化しする。こ
れによって光波長変換素子の位相整合波長が変調され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】最初に、従来の短波長
光発生装置についての課題を述べる。
【0011】グレーティングフィードバックを利用した
従来の短波長光発生装置では、グレーティングにより半
導体レーザの発振波長を制御できるが、半導体レーザの
発振波長は0.1〜0.2nm毎に離散的に存在するため、波長
許容度の狭い光波長変換素子(例えばQPM−SHG素
子の場合、波長許容度は半値全幅で0.1nm程度)の位相
整合波長と完全に一致させるのが難しく、高効率化が困
難であり、出力が不安定になるという問題があった。ま
た、光波長変換素子の温度により位相整合波長が変動す
るため、環境温度の変化によりSHG出力が変動すると
いう問題があった。さらに、グレーティングを集積化し
た光波長変換素子では、グレーティングの反射波長に半
導体レーザの発振波長が固定されるため、グレーティン
グの反射波長と位相整合波長を精密に一致させるのが難
しく、高効率化が困難であるという問題があった。
【0012】そこで本発明は上記の点に鑑み、高効率変
換が可能で、環境温度変化に対して安定な出力特性を有
する短波長光発生装置を提供することを目的とする。
【0013】次に、光波長変換素子についての課題を述
べる。電気光学効果を利用して、光波長変換素子の位相
整合波長を調整する方法が示されている。電気光学効果
による屈折率変化は応答速度が速く、高速の変調が可能
であるが、変調可能な屈折率変化は10-4オーダと小さ
いため、変調できる位相整合波長の範囲は、1nm以下の
狭い範囲に限定されるという問題があった。
【0014】一方、基板の温度を変化させることにより
位相整合波長を制御することも可能であるが、温度変化
による変調は応答速度が遅く、高速の変調ができないと
いう問題があった。
【0015】そこで本発明は上記の点に鑑み、位相整合
波長が高速に変調可能で、かつ広い範囲に渡り変調でき
る光波長変換素子を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明では、 (1)強誘電体基板と、前記基板に形成した光導波路
と、前記基板に形成した周期状分極反転構造と、前記基
板上に形成されたストライプ状の第1の導体と、前記第
1の導体の両側または片側に形成されたストライプ状の
第2の導体とを備え、前記第1および第2の導体のスト
ライプ方向が互いにほぼ平行で、かつ前記第1および第
2の導体間に電位差を有し、かつ前記第1または第2の
導体の少なくとも一方に電流が流れており、なおかつ前
記第1および第2の導体間の電位差が、前記光導波路の
伝搬方向に渡り変化することで、前記光導波路に印加さ
れる電界が、伝搬方向に渡り徐々に変化している光波長
変換素子とする。 (2)半導体レーザと、前記光波長変換素子と、集光光
学系とを備え、前記光波長変換素子の位相整合波長が、
前記半導体レーザの発振波長に一致するように、前記光
波長変換素子に形成された第1または第2の導体に印加
される電流および、前記導体間の電位差が調整されてい
ることを特徴とする短波長光発生装置とする。
【0017】
【作用】本発明は前述した方法により、電極に電流を流
すと薄膜ヒータの役割もはたすため、電極により電圧印
加と温度印加を同時にはたすことが可能となり、光波長
変換素子の位相整合波長許容度を拡大することができる
ため、安定したSHG出力が得られる。
【0018】また、上記の光波長変換素子と半導体レー
ザを組み合わせることにより、小型の短波長光発生装置
を構成できる。半導体レーザから出射された光を集光光
学系により光波長変換素子の光導波路に結合させ、半導
体レーザの発振波長に光波長変換素子の位相整合波長が
一致するよう、温度印加手段と電界印加手段により調整
すると、広い温度範囲に渡り、高速に位相整合波長を変
調することが可能となり、半導体レーザの光を高効率で
波長変換することが可能となる。
【0019】また、温度等の環境変化により、光波長変
換素子の位相整合波長または半導体レーザの発振波長が
変動しても、上記手段により位相整合波長を変調するこ
とで、常に一定のSHG光が得られるため、安定な出力
特性を有する短波長光発生装置を形成できる。
【0020】
【実施例】(参考例1) 以下本発明の参考例1について説明する。
【0021】図1は、本発明の参考例1の光波長変換素
子の構成斜視図である。1は−C板のLiTaO3基板(結晶
のC軸に垂直な面の−側)、4は分極反転層、5はプロ
トン交換光導波路、6は波長860nmの基本光、7は
波長430nmの第2高調波(以下、SHG光と略
す。)、8は分極反転層の周期Λ、9は分極反転部の幅
W、10は電極、11は薄膜ヒータ、12はSiO2バッフ
ァ層である。この分極反転層4の周期Λは、基本波6の
波長λ、光導波路5の屈折率と形状で異なる。光導波路
幅は4μm、深さは2μm、基本波6の波長λが860
nmのとき、1次の周期Λが約3.8μmである。
【0022】次に、本参考例1の光波長変換素子の作製
方法について述べる。−C板のLiTaO3基板の表面にTa膜
をスパッタリング法で30nm堆積する。フォトリソグラフ
ィ法とドライエッチングで分極反転用周期パターンをTa
膜に転写する。基板を260℃のピロ燐酸中で20分間熱処
理して、非マスク部分直下のプロトン交換を行う。その
後540℃で30秒間熱処理して周期状の分極反転層を形成
する。TaマスクをHFで除去した後、酸素雰囲気中で420
℃、6時間アニール処理する。次に光導波路用スリット
を形成する。基板にTaを30nm堆積した後、フォトリソグ
ラフィ法とドライエッチングにより光導波路のパターン
を形成する。260℃のピロ燐酸中で14分間熱処理しプロ
トン交換を行う。その後420℃で1分間アニール処理し
て光導波路を形成する。次に電極及びヒータの形成方法
を図2を用いて説明する。
【0023】(a)分極反転層と光導波路を形成した基
板表面にSiO2膜を400nm堆積する。SiO2は電極または
薄膜ヒータが光導波路の伝搬損失を増加させないための
バッファ層の役割をはたす。SiO2の厚みは、200nmでは
光導波路の伝搬損失が増加したため、バッファ層として
機能するには、SiO2の厚みは400nm以上必要であること
が明らかになった。(b)レジストを1μm堆積し、フ
ォトリソグラフィ法により電極およびヒータのパターニ
ングを行う。(c)Tiを200nm蒸着する。(d)アセト
ン中で洗浄してリフトオフによりレジスト上に堆積した
Tiを除去し、電極およびヒータのパターンを形成する。
光導波路の両端面を光学研磨し素子を形成した。作製し
た光波長変換素子は幅10mm、長さ10mm、厚み0.5mmであ
った。電極は幅4μmのストライプからなり、電極間隔
は3μmであった。
【0024】次に、本参考例1の光波長変換素子の特性
評価を行った結果について述べる。ここで、光波長変換
素子の波長変換の原理について簡単に説明する。波長変
換は、非線形光学効果を利用して、基本波を高調波に変
換する方法で、ここでは2次の非線形光学効果を利用し
て第2高調波(基本波の半分の波長)に変換する。波長
変換を高効率に行うには、基本波と第2高調波の光の位
相を伝搬方向に対して一致させる位相整合条件を成立さ
せなければならない。そのため、本参考例1では、周期
状の分極反転層からなる非線形グレーティングにより、
基本波と第2高調波間の位相差を補償する擬似位相整合
方式を採用した。
【0025】本方式は、グレーティングの周期を変える
ことで広い範囲の波長に対して位相整合条件を満足で
き、かつ高効率の波長変換が行えるという特長がある。
反面、グレーティングを利用するため、位相整合の波長
許容度が0.1nm程度と小さいという問題がある。さら
に、非線形グレーティングの屈折率変化により位相整合
波長が変化するという特徴がある。そこで、非線形グレ
ーティングの屈折率変化による位相整合波長の制御につ
いて検討した。
【0026】最初に、ヒータ加熱による位相整合波長の
変調特性を評価した。Ti:Al2O3レーザからの光を光導波
路に入射し、SHG出力が最大になる位相整合波長を測
定した。ヒータは幅100μm、厚み200nmで抵抗は500Ω
であり、光導波路とヒータの距離は20μmであった。片
側のヒータにのみ電力を印加し印加電力と位相整合波長
との関係を求め図3に示す。
【0027】3Wの電力をヒータに印すると位相整合
波長が4nmに渡り変化した。光導波路の温度係数から
計算すると光導波路の温度は約150℃に上昇している。
ヒータ加熱により広い範囲に渡り位相整合波長が制御で
きることがわかった。さらに、温度印の応答速度を測
定した。ヒータに印加する電圧(40V)を周期的に変化
させて、位相整合波長の変調特性を測定した。その結
果、数Hzオーダの応答速度を有することが分かった。
基板の面積および厚みを小さくして、基板の熱容量を1/
10にすると数10Hzオーダの応答速度が得られた。
【0028】次に、電極による位相整合波長の変調特性
を評価した。LiTaO3は電気光学効果を有する材料であ
る。電気光学効果とは電圧印加により基板の屈折率が変
化する効果であり、印加する電界の方向と大きさによ
り、変化する屈折率の方向と大きさが結晶方向に対し、
一義的に決まっている。LiTaO3の場合、結晶のz方向に
電界を印加して、z方向の屈折率が変化するr33の電気
光学定数が30pm/Vと最も大きい。そこで平行電極を図1
に示す形にして、光導波路にz軸方向の電界が印加され
るように配置した。平行電極に直流電圧を印加して、印
加電圧と位相整合波長との関係を求めた結果を図4に示
す。±50Vの電圧を印加すると、位相整合波長は0.6n
m変調できた。変調の応答速度を測定したところ、数1
00MHz以上の応答速度を有していた。
【0029】以上示したように、ヒータ加熱による変調
では変調範囲が広いが応答速度が遅い、一方、電圧によ
る変調では高速の応答速度が実現できるが、変調範囲が
狭いという問題がある。そこで、ヒータと電極に同時に
電圧を印加して、変調特性を測定した。位相整合波長変
化の時間依存性を図5に示す。
【0030】(a)はヒータに2Wの電力を印加した場
合、(b)はヒータに2Wの電力を印加し、同時に電極に
電圧を印加した場合を示す。(a)の場合、波長が2nm変化
するが、位相整合波長が設定波長に到達するまで、約2
秒かかった。これは、素子温度が一定温度になるのに時
間がかかるためである。そこで、温度が定常状態になる
までの、屈折率変化を電界印加により補うため、図5
(b)に示すように、温度制御と同時に電極に電圧を印加
した。電界による屈折率の制御は、制御範囲は狭いが高
速の制御が可能となる。このため、図5(b)に示すよう
に、0.5秒以下で素子の屈折率を設定値に到達させる
ことが可能になった。温度制御と電界制御を併用するこ
とで、広い範囲に渡り高速の屈折率制御が可能になっ
た。
【0031】なお、本参考例1では電極構造として平行
3本電極を用いたが、平行2本電極でもZ方向の電界を
光導波路に印加できる。
【0032】なお、本参考例1では平行電極を用いた
が、他に櫛形電極を用いると、より効率よく位相整合波
長を変調できる。以下にその理由を述べる。平行電極で
電界を印加すると光導波路に同じ方向(Z軸方向)の電
界が一様に印加される。ところが、光波長変換素子が図
1に示したように周期状分極反転層からなる擬似位相整
合型の場合、光導波路は周期的に分極が反転した構造を
とり、分極が反転している部分では電気光学定数r33
符号も逆転している。そのため、平行電極で電圧を印加
すると光導波路の分極反転部分と非反転部分とでは屈折
率変化の増減は逆転する。従って、電圧印加により変化
する屈折率は光導波路全体で平均すると、相殺され小さ
くなってしまう。
【0033】一方、図6(a)に示す分極反転周期Λと
同じ周期を有する櫛形電極対を形成すると、図6(b)
に示すように、光導波路内の分極反転層に印加される電
界方向は分極反転部と非反転部で逆転するため、屈折率
変化は反転部、非反転部ともに同じ増減を示す。このた
め、電圧印加により効率よく屈折率を変化させることが
できた。例えば、櫛形電極に、±50Vの電圧を印加す
ると、位相整合波長を1nmに渡り変調でき、平行電極の
約2倍の位相整合波長変調が可能になった。櫛形電極の
櫛の歯の周期は、(2m−1)・Λ (m=1,2,3
・・・)であれば、効率よく、屈折率変化を与えること
ができる。
【0034】なお、本参考例1ではヒータにTi薄膜を用
いたが、他にCr、Ta、Wなどの高融点金属ならば何れの
金属でも使用できる。また、抵抗加熱、赤外線加熱、ペ
ルチェ素子等、基板に温度を印加できるなら、何れの方
法でも使用できる。
【0035】なお、本参考例1では、Tiを電極に用いた
が、他に透明電極またはAl、Au、Ag、Cr、Ni、Cu、Ta、
Feなど何れの金属でも同様に用いることができる。特に
透明電極を用いると電極が直接光導波路と接することに
より発生する光導波路の伝搬損失が小さいため、バッフ
ァ層12を省略できて有効である。
【0036】なお、本参考例1では、バッファ層にSiO2
を用いたが、他にTa2O5、SiNなどの誘電体、Siなどの半
導体を用いることができる。特に半導体は、基板温度変
化により発生する焦電効果による電界の発生を防ぎ、温
度特性の向上を実現できるため有効である。
【0037】なお、本参考例1では基板にLiTaO3基板を
用いたが他にMgO、Nb、NdなどをドープしたLiTaO3、ま
たはLiNbO3またはその混合物であるLiTa(1-x)NbxO3(0
≦x≦1)基板、そのほかKTP(KTiOPO4)でも同様な素
子が作製できる。LiTaO3、LiNbO3、KTPはともに、高
い非線形性を有するため、高効率の光波長変換素子が作
製できる。しかも、これらの材料においては周期的分極
反転層の形成方法が確認されているため、高効率の光波
長変換素子が形成できる。
【0038】(参考例2) 以下本発明の光波長変換素子の参考例2について説明す
る。
【0039】図7は、本発明の参考例2の光波長変換素
子の構成斜視図である。1は−C板のLiTaO3基板(結晶
のC軸に垂直な面の−側)、4は分極反転層、5はプロ
トン交換導波路、6は波長860nmの基本光、7は波
長430nmの第2高調波(以下、SHG光と略
す。)、8は分極反転層の周期Λ、9は分極反転部の幅
W、10は電極、11は薄膜ヒータ、12はSiO2バッフ
ァ層、13はSiO2バッファ層である。光導波路幅は4μ
m、深さは2μm、分極反転層の周期Λは約3.8μm
である。光波長変換素子の作製方法は参考例1とほぼ同
じである。但し、電極を形成後、SiO2バッファ層を1μ
m堆積し、その上にヒータを形成した。
【0040】次に、図7の光波長変換素子の動作原理に
ついて説明する。電極上に絶縁膜を挟んで薄膜ヒータを
形成した。絶縁膜を形成することにより、電極と薄膜ヒ
ータが電気的に分離され、集積化が可能になる。また、
ヒータと電極を積層構造に集積化することにより、ヒー
タによる、温度の熱伝導性が向上したため、温度印加に
よる屈折率変調の応答速度が参考例1の光波長変換素子
に比べて、約2倍早くなった。参考例1と同様に、ヒー
タと電極に電圧を印加し、非線形光学素子の屈折率変調
を行ったところ、0.3秒で所望の屈折率に、変調する
ことが可能になった。ヒータと電極を層状に集積化する
ことにより、より高速な位相整合波長の変調が可能にな
った。さらに、ヒータと電極を積層構造にすることによ
り、素子の占有面積が小さくなり、同じ面積の基板内
に、約3/2倍の波長変換素子が形成できるようになっ
た。
【0041】(実施例) 図8は、本発明の実施例の光波長変換素子の構成斜視図
である。1は−C板のLiTaO3基板(結晶のC軸に垂直な
面の−側)、4は分極反転層、5はプロトン交換光導波
路、6は波長860nmの基本光、7は波長430nm
の第2高調波(以下、SHG光と略す。)、8は分極反
転層の周期Λ、9は分極反転部の幅W、14は第1の導
体であるTi薄膜、15は第2の導体であるTi薄膜、1
2はSiO2バッファ層である。光導波路幅は4μm、深さ
は2μm、分極反転層の周期は約3.8μmである。
【0042】次に、図8の光波長変換素子の動作原理に
ついて説明する。第1の導体であるTi薄膜14の両端に
V1の電圧を印加、第2の導体15の両端にV2の電圧を
し電流を流すと、薄膜ヒータとして働き、光導波路
に温度を印加できる。同時にTi薄膜14、15間に電位
差Vを設けると光導波路に電界を印加できる。一対の電
極により、電界と温度を同時に印加することができる。
光波長変換素子の位相整合波長の変調特性としては、電
極とヒータを積層構造に集積化したタイプとほぼ同等の
特性を示した。さらに、この光波長変換素子は構造が単
純で、第2の参考例の素子作製に必要であったバッファ
層形成工程、薄膜ヒータ形成工程を省略できるため、作
製が容易であるという特徴を有する。
【0043】なお、電極構造としては、参考例1で示し
た3本のストライプ構造、櫛形電極構造構造でも、同様
の構成が得られる。特に、櫛形電極は電界制御による屈
折率変化が大きいため有効である。
【0044】次に、図8の光波長変換素子の構造を用い
て、光波長変換素子の位相整合許容度の拡大について検
討を行った結果について述べる。
【0045】図8に示した光波長変換素子の構成におい
て、第1の導体14に電流を流し、第2の導体15は一
定電圧(この場合は接地、電圧0)とした。実験では、
第1のTi薄膜のストライプ方向に40Vの電圧を印加し
た、Ti薄膜は、抵抗加熱による熱が発生し、ヒータとし
て作用した。さらに第14の導体と第2の導体15間の
電界は、光導波路の伝搬方向に渡って、0から40V/
3μmまで増加する。このため、光導波路の屈折率は、
電気光学効果により、図9に示したように、光導波路の
進行方向に渡って徐々に増加する。これによって、光波
長変換素子の位相整合波長が進行方向に渡り直線的に変
化することになり、素子全体の位相整合波長許容度が図
10に示したように0.1nmから1nmに10倍に拡
大することができた。この光波長変換素子を用いると、
基本波の波長変動に対し、安定したSHG出力が得られ
た。
【0046】(実施例) 光素子に温度印加手段と電界印加手段を形成することに
より、素子特性の安定化が図れる。ここでは、実施例
(図8)と同様の構成の光素子として光スイッチについ
て説明する。光導波路上に図8に示した電極構造を形成
と、安定な特性を有する光スイッチが構成できる。
【0047】図11を用いて、光スイッチの動作原理を
説明する。レーザ23から出た光を、ハーフミラー24
で分岐し、一方を光スイッチ25の光導波路に集光光学
系26により入射する。光導波路を通った光をコリメー
トし、分岐した光と合波し、検出器27で検出する。光
導波路上に形成した電極に電圧を印すると、光導波路
の屈折率が変化するため、光路差が変化し、合波した光
の干渉により光スイッチとして動作する。光出力を10
0MHzの周波数で変調できた。しかしながら、素子2
5の温度が変化すると、温度変化による光導波路の屈折
率変化が生じ、光路長が変わるため、スイッチの特性が
不安定になった。そこで、ヒータ電極に電流を流して、
光素子の温度を一定に保つことにより、出力の安定性が
図れ、出力変動を2%以下に抑えることができた。温度
制御と電界制御が電極により同時に行えるため、安定な
動作のスイッチが構成できた。
【0048】(実施例) 以下、本実施例の短波長光発生装置について説明する。
【0049】図12は、本発明の短波長光発生装置の構
成斜視図である。図12において、1は−C板のLiTaO3
基板(結晶のC軸に垂直な面の−側)、4は分極反転
層、5はプロトン交換光導波路、6は波長860nmの
基本光、7は波長430nmの第2高調波、8は分極反
転層の周期Λ、9は分極反転部の幅W、10は電極、1
1は薄膜ヒータ、12はSiO2バッファ層、20は半導体
レーザ、21は集光光学系である。光導波路幅は4μ
m、深さは2μm、基本波6の波長λが860nm、1
次の周期Λは3.8μmであった。
【0050】半導体レーザ20から出た基本光6は集光
光学系21により集光され光導波路5に入射する。入射
した基本光6は光導波路5内を伝搬するが、伝搬するに
つれ周期的な分極反転層4により徐々に基本光の半分の
波長のSHG光に変換される。半導体レーザの発振波長
は、一般的に、温度、駆動電流等の変化により変動す
る。例えば、0.8μm帯のファブリペロー型の半導体
レーザでは0.1〜0.2nm/℃の割合で変化する。
このため、通常の光波長変換素子では、位相整合波長許
容度が0.1nm程度しかないため、温度制御を1℃以
下に制御しないと、SHG出力は得られなかった。
【0051】ところが、参考例1の光波長変換素子を用
いると、位相整合波長を最大4.6nmに渡り変調でき
るため、±10℃の半導体レーザの温度変化に対して
も、位相整合波長を調整することで、SHG出力を安定
に保つことができた。さらに、SHG出力を検出して、
SHG出力が最大になるように、ヒータと電極に印加す
る電圧を調整するフィードバック回路を加えた。ヒータ
と電極により2nmの波長範囲を数10Hzの変調速度
で制御できるため、フィードバック回路により比較的速
い、応答速度の変調が可能になった。その結果、SHG
出力の変動を±10℃の半導体レーザの温度変化に対し
て、10%以下に抑えることが可能になった。但し、半
導体レーザがモードホップを起こした場合は、半導体レ
ーザの発振波長が大きく(0.1〜0.2nm)変動し
たため、出力は一時的に50%近く低下した。それ以外
では、変動を10%以下に抑えることが可能であった。
【0052】(参考例3) 半導体レーザのモードホップおよび波長変動を抑えるた
め、グレーティングフィードバックを利用した参考例3
短波長光発生装置について説明する。
【0053】図13は、本発明の短波長光発生装置の構
成斜視図である。図13において、1は−C板のLiTaO3
基板(結晶のC軸に垂直な面の−側)、4は分極反転
層、5はプロトン交換光導波路、22はグレーティン
グ、6は波長860nmの基本光、7は波長430nm
の第2高調波(以下、SHG光と略す。)、8は分極反
転層の周期Λ、9は分極反転部の幅W、10は電極、1
1は薄膜ヒータ、12はSiO2バッファ層、20は半導体
レーザ、21は集光光学系である。出射部近傍に形成さ
れたグレーティング22はDBRグレーティングとして
働き、光導波路5を伝搬する特定波長の基本光6が反射
され、集光光学系21を通って、半導体レーザ20に帰
還する。半導体レーザ20の発振波長は、この帰還波長
に固定されるため、半導体レーザの発振波長変動を抑え
て安定化が可能となり、モードホップによる波長変動も
なくなった。
【0054】本短波長光発生装置においては、半導体レ
ーザの温度および駆動電流等による波長変動は抑えるこ
とができる。しかしながら、安定化された半導体レーザ
と光波長変換素子の位相整合波長の整合が必要となる。
環境温度が変化すると光波長変換素子の温度特性によ
り、位相整合波長が変化する、このため、SHG出力の
安定化を図るには、光波長変換素子の位相整合波長の制
御が必要となる。そこで、光波長変換素子に集積化した
ヒータと電極により位相整合波長を制御した。参考例
で述べたように、2nmの波長範囲を0.5秒程度で制
御できるため、フィードバック回路により比較的速い、
応答速度の変調が可能になった。半導体レーザの出力は
100mW、光導波路に結合した光は70mWであっ
た。このときの変換効率は14%であり、10mWのS
HG出力がえられた。さらに、±20℃の環境温度の変
動に対して、SHG出力の変動を5%以下に抑えること
が可能になった。半導体レーザの波長変動およびモード
ホップを低減できたため、安定な出力の光波長変換素子
の作製が可能になった。
【0055】以上のように、本参考例3の短波長光発生
装置により、環境温度の変化に対して、安定で高出力の
青色コヒーレント光(SHG光)が得られた。その結
果、光ディスク、レーザプリンタなどの光源に応用でき
る。この短波長光源により、光ディスクの記憶容量を大
幅に増大でき、かつ非常に小型の機器が製造できる。
【0056】なお、本参考例3では、短波長光発生装置
を構成している光波長変換素子として、参考例1に示し
た光波長変換素子を用いたが、参考例2または実施例1
で示した光波長変換素子も同様に使用できる。参考例
で示した光波長変換素子は、より光効率の変調が可能
で、消費電力の小さな短波長光発生装置が構成でき有効
である。
【0057】なお、本参考例3では、半導体レーザの波
長安定化に、光導波路上に形成したDBRグレーティン
グを利用したが、他に、従来の実施例で説明した外部グ
レーティングを用いる方法がある。外部グレーティング
を用いると、光導波路上に形成したグレーティングにお
いて、発生する第2高調波の損失が生じないため、より
高効率の短波長光発生装置が構成できるため有効であ
る。
【0058】なお、本参考例3では、半導体レーザの波
長安定化に、光導波路上に形成したDBRグレーティン
グを利用したが、他に、狭帯域フィルターが利用でき
る。狭帯域フィルターを半導体レーザ光を光導波路内に
集光する光学系に挿入することで、特定波長を光導波路
に励起し、かつ、光導波路からの反射光を半導体レーザ
に帰還することで、波長安定化が図れる。狭帯域フィル
ターを用いると、機械的に安定な短波長光発生装置を構
成できるため有効である。
【0059】(参考例4) ここでは、外部の温度変化に対して、安定な出力特性を
有する参考例4の光波長変換素子について説明する。
【0060】図13の短波長光発生装置において、短波
長光発生装置の温度を変えて、出力の温度特性を測定し
た。その結果、出力は25℃で最大値をとり、温度の半
値全幅は約10℃であった。この原因は、光波長変換素
子の特性を測定した結果、以下のように分析された。光
波長変換素子における位相整合波長の温度係数(dn/d
T)は0.038nm/℃、グレーティング反射波長のdn/dTは
0.028nm/℃であった。このため、光波長変換素子の位
相整合波長と半導体レーザの発振波長(グレーティング
の反射波長できまる)の差は0.01nm/℃の温度係数を有
している。光波長変換素子の位相整合波長許容度の半値
全幅は約0.1nmであるから、0.1nm/(0.01nm/℃)より
短波長光発生装置の温度係数は約10℃の温度許容度を
有する。
【0061】以上のように、短波長光発生装置の温度係
数は、位相整合波長とグレーティングの反射波長のdn/d
Tの差により決定される。従って、位相整合波長とグレ
ーティングの反射波長のdn/dTを等しくすることが、可
能になれば外部温度変化に対して安定な特性を有する短
波長光発生装置が構成できる。
【0062】そこで、グレーティング上に、基板より温
度係数の大きな膜を堆積することで、グレーティング反
射波長のdn/dTを増加させ、位相整合波長とグレーティ
ング反射波長とのdn/dTの差を小さくすることで、出力
の温度特性の改善を図った。構成としては、図13に示
した短波長光発生装置と同じ構成であるが、グレーティ
ング22の上に、PLZT((Pb(1-x)Lax)(ZryTi(1-y))
(1-x/4)O3)の膜を200nm堆積した。PLZTは屈折率:約2.
5で、屈折率の温度変化dn/dTは10×10-5である。LiTaO3
基板のdn/dT:6.8×10-5/℃に比べ大きな屈折率変化を
有するPLZTをグレーティング上に堆積することにより、
グレーティング反射波長の温度係数は大きくなり、その
結果、反射波長の温度係数dn/dTは0.036nm/℃に増加し
た。これによって、位相整合波長とグレーティング反射
波長のdn/dTの差は0.002nm/℃まで低減することが可能
になり、出力の温度許容度は5倍の50℃に増加した。
外部の温度変化に対し安定な出力特性を有する素子を構
成できた。
【0063】なお、本参考例4では、グレーティング上
にPLZTを堆積したが、他に基板の温度変化dn/dTより大
きなdn/dTを有し、かつ、光導波路を導波する光に損失
を与えない膜ならば、何れの膜でもよい。膜厚を変える
ことで光導波路の温度係数をある程度制御できる。
【0064】なお、参考例4では、位相整合波長とグレ
ーティング反射波長のdn/dTを整合させるため、グレー
ティング上にPLZTを堆積したが、グレーティング以外の
部分に基板のdn/dTより小さなdn/dTを有する膜を堆積す
ると、位相整合波長のdn/dTが低下して、同様の結果が
得られる。例えば、Ta2O5、SiO2(dn/dT:約0.5×10-5
℃)などの酸化膜、が使用できる。また、TiO2(dn/d
T:-4〜-7×10-5/℃)、PbMoO4(-4〜-7×10-5/℃)
などはLiTaO3基板のdn/dtと逆符号を有するため有効で
ある。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、電極を電界印加と
ヒータとして同時に作用させることにより、光波長変換
素子の位相整合波長変調の電力の低消費化が図れるとと
もに、位相整合波長許容度の拡大が可能となるため、
の実用効果は大きい。
【0066】また、上記光波長変換素子と半導体レーザ
により小型の短波長コヒーレント光源を構成することに
より、安定な青色コヒーレント光を得ることができ、光
ディスク、レーザプリンターへの応用が可能になり、そ
の実用効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する参考例の光波長変換素子の構成
斜視図
【図2】本発明に関する参考例の光波長変換素子の作製
工程図
【図3】光波長変換素子のヒータに印加した電力と位相
整合波長の関係を表す特性図
【図4】光波長変換素子の電極に印加した電圧と位相整
合波長の関係を表す特性図
【図5】位相整合波長変化の時間依存性を表す図であ
り、 (a)はヒータにのみ電力を印加した場合の特性図 (b)はヒータと電極に同時に電圧を印加場合の特性図
【図6】光波長変換素子における電界分布を表す図であ
り、 (a)は光波長変換素子の断面図 (b)は光導波路に印加される電界と屈折率変化を表す
特性図
【図7】本発明に関する参考例の他の光波長変換素子の
構成斜視図
【図8】本発明の他の光波長変換素子の構成斜視図
【図9】光波長変換素子の光導波路の屈折率変化を表す
特性図
【図10】位相整合特性を表す図
【図11】本発明の光素子の測定光学系を示す図
【図12】本発明の短波長光発生装置の構成図斜視図
【図13】本発明に関する参考例の他の短波長光発生装
置の構成斜視図
【図14】従来の光波長変換素子の構成斜視図
【図15】従来の短波長光発生装置の構成斜視図
【符号の説明】
1 −C板のLiTaO3基板 4 分極反転層 5 プロトン交換光導波路 6 基本光 7 第2高調波 8 周期Λ 9 幅W 10 電極 11 ヒータ 12 バッファ層 13 バッファ層 14 電極A 15 電極B 20 半導体レーザ 21 集光光学系 22 グレーティング 23 レーザ 24 ハーフミラー 25 光スイッチ25 26 集光光学系 27 検出器 101 半導体レーザー 102 コリメートレンズ 103 λ/2板 104 フォーカシングレンズ 105 入射部 106 コリメートレンズ 107 ダイクロイックミラー 108 グレーティング 110 LiTaO3基板 111 分極反転部 112 プロトン交換光導波路 113 電極 114 半導体レーザ 115 入射部 116 出射部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強誘電体基板と、 前記基板に形成した光導波路と、 前記基板に形成した周期状分極反転構造と、 前記基板上に形成されたストライプ状の第1の導体と、 前記第1の導体の両側または片側に形成されたストライ
    プ状の第2の導体とを備え、 前記第1および第2の導体のストライプ方向が互いにほ
    ぼ平行で、 かつ前記第1および第2の導体間に電位差を有し、 かつ前記第1または第2の導体の少なくとも一方に電流
    が流れており、 なおかつ前記第1および第2の導体間の電位差が、前記
    光導波路の伝搬方向に渡り変化することで、前記光導波
    路に印加される電界が、伝搬方向に渡り徐々に変化して
    いる光波長変換素子。
  2. 【請求項2】前記第1または第2の導体の少なくとも一
    方が櫛形電極である請求項1記載の光波長変換素子。
  3. 【請求項3】前記光導波路の少なくとも一部の表面また
    は内部にグレーティングが形成されている請求項1記載
    の光波長変換素子。
  4. 【請求項4】半導体レーザと、 請求項1〜3の何れかに記載の光波長変換素子と、 集光光学系とを備え、 前記光波長変換素子の位相整合波長が、前記半導体レー
    ザの発振波長に一致するように、前記光波長変換素子に
    形成された第1または第2の導体に印加される電流およ
    び、前記導体間の電位差が調整されていることを特徴と
    する短波長光発生装置。
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