JP3261872B2 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンエーテ
ル,又はポリフェニレンエーテルを主成分とする熱可塑
性樹脂組成物に、特定の層間化合物を極めて均一に分散
してなるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、及び該
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物とポリアミド樹脂
とからなるポリフェニレンエーテルーポリアミド系樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性樹脂材料の強度や剛
性を高めたり寸法精度を高める目的で、様々な充填材、
例えばガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウイス
カー等の無機繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、タ
ルク、マイカ、カオリン、ウオラストナイト等の無機粉
体の配合が行われてきた。しかし、これらの手法は強度
や剛性を高めるものの、靱性を損なう欠点、比重が増す
欠点、表面外観が低下するといった欠点があった。こう
した充填材の混合における欠点は、一般に充填材の分散
不良あるいは分散物のサイズが大き過ぎることがその一
因と考えられており、こうした点からシランカップリン
グ剤による充填材の表面処理や微粉化、形状の工夫等に
よる分散の改善の試みがなされてきた。
【0003】分散サイズの低減の試みとして、熱可塑性
樹脂マトリックスに対し、陽イオン交換能を有する層状
珪酸塩に有機オニウムイオンをインターカレーションし
た層間化合物を均一に分散する方法が提案されており、
例えば、ポリアミド樹脂については、特開昭48−10
3653号公報、特開昭51−109998号公報、特
開昭58−35542号公報、特開昭62−74957
号公報、芳香族ポリエステル樹脂については特開平3−
62846号公報にそれぞれ開示されている。
【0004】しかし、熱可塑性樹脂の強度や剛性等を改
良する目的で様々な無機充填材の使用が提案されてきて
いるが、ポリフェニレンエーテル樹脂のような比較的疎
水性あって低極性である樹脂マトリックスにおける分散
性の改良は必ずしも満足できるものではなく、高強度・
高剛性と高靱性とを共に満足するポリフェニレンエーテ
ル系樹脂組成物を得ることは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強度
や剛性に優れると共に靱性に優れ、かつ比重の増加が少
なく成形表面外観に優れたポリフェニレンエーテル系樹
脂組成物、並びに、耐熱性、強度、剛性、靱性及び溶融
流動性に優れたポリフェニレンエーテル−ポリアミド系
樹脂組成物及びその製造方法を提供することにある。
【0006】本発明は上述の問題を解決するためになさ
れたものであり、その要旨は、ポリフェニレンエーテ
ル、又はポリフェニレンエーテルと熱可塑性エラストマ
ーとの熱可塑性樹脂組成物に、陽イオン交換能を有する
層状珪酸塩をホストとし炭素数12以上のアルキル基を
有する4級アンモニウムイオン及び/又は4級ホスホニ
ウムイオンをゲストとする層間化合物を、無機灰分量と
して0.1〜10重量%分散してなることを特徴とする
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、並びに該ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂組成物とポリアミド樹脂とを含
有してなり、且つ層間化合物がポリフェニレンエーテル
系樹脂組成物相に分散されてなることを特徴とするポリ
フェニレンエーテル−ポリアミド系樹脂組成物、さらに
は該ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物をポリアミド
樹脂と溶融混練することを特徴とするポリフェニレンエ
ーテル−ポリアミド系樹脂組成物の製造方法に存する。
【0007】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明におけるポリフェニレンエーテルはベンゼン環残基
がエーテル結合を介して結ばれた重合体であり加熱溶融
できるものである。これらはフェノール類又はその反応
性誘導体を原料として、公知の方法、例えば酸化カップ
リング触媒を用いた酸素又は酸素含有ガスによる酸化カ
ップリング重合等で製造される。該フェノール類及び重
合触媒等の具体例は例えば特開平4−239029号公
報等に詳述されているが、代表的なフェノール類として
はフェノール、o−クレゾール、2,6−キシレノー
ル、2,5−キシレノール、2,3,6−トリメチルフ
ェノール等のメチルフェノール類等が挙げられ、これら
フェノール類は単独あるいは2種以上の組み合わせとし
て用いても良い。最も一般的なポリフェニレンエーテル
樹脂としてはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニ
レン)エーテル、又はこれを主構造とする共重合体が挙
げられるが、2種以上のポリフェニレンエーテル樹脂を
含む混合物も使用することができる。本発明に用いられ
るポリフェニレンエーテル樹脂の分子量には特に制限は
ないが、通常0.6g/dl濃度のクロロホルム溶液の
25℃での極限粘度[η]が0.2〜0.6dl/gで
あり、靱性及び成形性の点から好ましくは0.35〜
0.55dl/gである。
【0008】ポリフェニレンエーテルと熱可塑性エラス
トマーとの熱可塑性樹脂組成物における熱可塑性エラス
トマーとしては、例えばポリフェニレンエーテルとの相
溶性に優れた熱可塑性エラストマーとしてポリスチレン
ーポリブタジエンブロック共重合体(SBS)、ポリス
チレンー水素添加ポリブタジエンブロック共重合体(S
EBS)、ポリスチレンーポリ(エチレンープロピレ
ン)ブロック共重合体(SEP)等のスチレン系熱可塑
性エラストマーが配合できる。これらは2種以上組み合
わせて使用することもできる。ポリフェニレンエーテル
と熱可塑性エラストマーとの熱可塑性樹脂組成物におけ
る熱可塑性エラストマーの割合は通常60重量%〜0重
量%、好ましくは40重量%〜0重量%である。
【0009】本発明における層間化合物は、陽イオン交
換能を有する層状珪酸塩をホストとし、炭素数12以上
のアルキル基を有する4級アンモニウムイオン及び/又
は4級ホスホニウムイオンとから選ばれる有機オニウム
イオンをゲストとするものである。ここで層間化合物と
は、有機オニウムイオンと負の層格子および交換可能な
カチオンを含有する層状珪酸塩とのイオン交換反応によ
り製造される化合物であって、層間に該オニウムイオン
が挿入(インターカレーション)された化合物を意味す
る。イオン交換反応は、例えば特公昭61−5492号
公報、特開昭60−42451号公報等に記載された公
知の方法に準じて行うことができ、その好ましい反応条
件等は例えば特願平5−245199号公報、特願平5
−245200号公報に記載された4級アンモニウムイ
オンの挿入の場合の反応及び精製方法が適用できる。
【0010】陽イオン交換能を有する層状珪酸塩として
は、Al、Mg、Li等を含む八面体シート構造を2枚
のSiO4 四面体シート構造がはさんだ形の2:1型が
好適でありその単位構造である1層の厚みは通常9.5
オングストローム程度である。具体的には、モンモリロ
ナイト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、サポナイ
ト、バイデライト、スチブンサイト等のスメクタイト系
粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テ
ニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フ
ッ素雲母等の膨潤性合成雲母、バーミキュライト、フッ
素バーミキュライト、ハロイサイト等が挙げられ、天然
のものでも合成されたものでも良い。これらの層状珪酸
塩の陽イオン交換容量(CEC)は通常30ミリ当量/
100g以上であるが、好ましくは50ミリ当量/10
0g以上、より好ましくは70ミリ当量/100g以上
である。陽イオン交換容量は、メチレンブルーの吸着量
測定により求めることで測定される。陽イオン交換容量
が30ミリ当量/100g未満では層間への有機オニウ
ムイオンのインターカレーション量が不十分となり熱可
塑性樹脂への分散性が悪くなるため、熱可塑性樹脂組成
物の強度や剛性の上昇が十分でなく成形表面外観も悪く
なる。陽イオン交換容量や入手容易性からこれらの層状
珪酸塩の中でも、モンモリロナイト、ヘクトライト等の
スメクタイト系粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、
Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母等
の膨潤性合成雲母が好適に用いられ、特に入手容易性か
らはベントナイトを精製して得られるモンモリロナイト
が、純度の点ではLi型フッ素テニオライト(下記式
a)、Na型フッ素テニオライト(下記式b)、Na型
四珪素フッ素雲母(下記式c)等の膨潤性フッ素雲母が
本第一発明には最適である。なお、式a,b,はc理想
的な組成を示したものであり、厳密に一致している必要
はない。
【0011】
【化1】 LiMg2 Li(Si4 10)F2 (a) NaMg2 Li(Si4 10)F2 (b) NaMg2.5 (Si4 10)F2 (c)
【0012】有機オニウムイオンとしては、炭素数12
以上のアルキル基を有する4級アンモニウムイオン及び
又は4級ホスホニウムイオンが挙げられる。これらオニ
ウムイオンは、負に帯電した珪酸塩層の層間に有機化合
物を導入するものであり
【0013】
【0014】
【0015】珪酸塩層間の疎水化に寄与する炭化水素構
造の有効性の点から、例えば、トリメチルドデシルアン
モニウム、トリメチルテトラデシルアンモニウム、トリ
メチルヘキサデシルアンモニウム、トリメチルオクタデ
シルアンモニウム、トリエチルドデシルアンモニウム、
トリエチルテトラデシルアンモニウム、トリエチルヘキ
サデシルアンモニウム、トリエチルオクタデシルアンモ
ニウム等の炭素数12以上のアルキル基を1分子中に1
つ有する4級アンモニウム、ジメチルジドデシルアンモ
ニウム、ジメチルジテトラデシルアンモニウム、ジメチ
ルジヘキサデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシ
ルアンモニウム、ジエチルジドデシルアンモニウム、ジ
エチルジテトラデシルアンモニウム、
【0016】ジエチルジヘキサデシルアンモニウム、ジ
エチルジオクタデシルアンモニウム等の炭素数12以上
のアルキル基を1分子中に2つ有する4級アンモニウ
ム、トリメチルドデシルホスホニウム、トリメチルヘキ
サデシルホスホニウム、トリメチルオクタデシルホスホ
ニウム、トリブチルドデシルホスホニウム、トリブチル
ヘキサデシルホスホニウム、トリブチルオクタデシルホ
スホニウム等の炭素数12以上のアルキル基を有する4
級ホスホニウム等のイオンが挙げられる。中でも、トリ
メチルヘキサデシルアンモニウム、トリメチルオクタデ
シルアンモニウム等の炭素数16以上のアルキル基を1
分子中に1つ有する4級アンモニウム、ジメチルジテト
ラデシルアンモニウム、ジメチルジヘキサデシルアンモ
ニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム等の炭素
数14以上のアルキル基を1分子中に2つ有する4級ア
ンモニウム、トリメチルヘキサデシルホスホニウム、ト
リメチルオクタデシルホスホニウム、トリブチルヘキサ
デシルホスホニウム、トリブチルオクタデシルホスホニ
ウム等の炭素数14以上のアルキル基を有する4級ホス
ホニウム等のイオンが本発明の樹脂組成物の靱性保持と
入手容易性の点から好ましく、最も好ましくはトリメチ
ルオクタデシルアンモニウムイオン、
【0017】ジメチルジヘキサデシルアンモニウムイオ
ン、ジメチルジオクタデシルアンモニウムイオン、トリ
ブチルヘキサデシルホスホニウムイオン、トリブチルオ
クタデシルホスホニウムイオンである。これらの有機オ
ニウムイオンは、単独でも複数種類の混合物としても使
用できる。
【0018】層間化合物中の有機オニウムイオンの量
は、原料の層状珪酸塩の陽イオン交換容量に対し0.8
〜2.0当量の範囲であれば特に制限はないが、通常の
反応条件では1.0〜1.3当量程度となる。この量が
0.8当量よりも少ないと、マトリックス樹脂への分散
性が低下し、2.0当量より多いと該オニウムイオン由
来の遊離化合物が顕著となり、成形時の熱安定性低下、
発煙、金型汚染、臭気等の原因となる場合がある。
【0019】本発明におけるポリフェニレンエーテル系
樹脂組成物においては、層間化合物を無機灰分量として
0.1〜10重量%、靱性保持と補強効果発現の点から
好ましくは0.3〜8重量%、さらに好ましくは0.3
〜5重量%、最も好ましくは0.3〜4重量%である。
また、該組成物をいわゆるマスターバッチとして配合し
て所定の無機灰分量に希釈混合することも可能であり、
この場合の該組成物の好適な無機灰分量は6〜10重量
%、マスターバッチ使用の経済性の点から更に好ましく
は8〜10重量%である。ここで無機灰分量とは、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂組成物の有機成分を650℃
の電気炉内で完全に焼失せしめた残渣の重量分率のこと
である。該無機灰分量が0.1重量%未満の場合は機械
的強度や弾性率の向上が顕著でなく、一方20重量%を
超えると靱性低下や溶融ストランドの安定性の低下が顕
著となり、いずれの場合も好ましくない。またマスター
バッチとしての使用においても、該無機灰分量が20重
量%を超えると希釈混合時の層間化合物の分散性が悪く
なる場合があり好ましくない。なお、層間化合物を添加
する場合は各々単独で用いてもよく併用してもよい。
【0020】本発明における陽イオン交換能を有する層
状珪酸塩に有機オニウムイオンをインターカレーション
した層間化合物は、ポリフェニレンエーテル並びにポリ
フェニレンエーテルと熱可塑性エラストマーとの熱可塑
性樹脂組成物に対し極めて優れた劈開分散性を有するた
めポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の成形表面の平
滑性に優れ、極めて効率的に強度や剛性を向上させ、さ
らに適切な配合量を選択することにより靱性を高めるこ
とができる。
【0021】本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組
成物においては、含有される層間化合物がポリフェニレ
ンエーテル系樹脂組成物のマトリックス中に均一に分散
していることが好ましく、ここで均一な分散とは、分散
粒子の平均粒径が通常5000オングストローム以下、
好ましくは3000オングストローム以下、最も好まし
くは1500オングストローム以下である分散状態を意
味する。該平均粒径は、例えばポリフェニレンエーテル
系樹脂組成物の良溶媒溶液(例えばクロロホルム等)の
光散乱測定、あるいは透過型電子顕微鏡観察による画像
により求められる量である。該平均粒径が5000オン
グストロームを超えると、成形品の表面平滑性が損なわ
れたり強度や剛性の向上効果が小さくなる場合があり好
ましくない。
【0022】層間化合物の分散方法には特に制限はない
が、通常ポリフェニレンエーテル樹脂又はこれを含む熱
可塑性樹脂との溶融混合により行われ、強い剪断力を伴
うことが好ましい。例えば、押出機等の混練機の使用が
生産性、簡便性、汎用性から好ましく、中でも剪断効率
の高い二軸押出機の使用が好ましく、揮発成分を効率的
に除去できるベント付き二軸押出機の使用が最適であ
る。
【0023】このような剪断力による分散を促進するた
めには、層状珪酸塩を単独で用いるよりは、層状珪酸塩
をホストとし有機オニウムイオンをゲストとする層間化
合物を用いるのが極めて有効であると言える。 即ち、
陽イオン交換能を持つ層状珪酸塩の層間の陽イオンと有
機オニウムイオンとの交換(有機オニウムイオンのイン
ターカレーション)という現象において、有機オニウム
イオンの構造制御により層間の疎水性を変化させ、構造
が制御された有機オニウムイオンのインターカレーショ
ンによる層間引力の低減と層間距離の増大との相乗効果
により、溶融したポリフェニレンエーテルを含有する熱
可塑性樹脂中で機械的剪断力のような簡便な手段でも相
間化合物の劈開分散が達成されるものと考えられる。
【0024】また、本発明におけるポリフェニレンエー
テル系樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない限り
において必要に応じ常用の各種添加成分、例えばガラス
繊維、炭素繊維等の無機繊維、ガラスフレーク、ガラス
ビーズ、雲母等の無機粉体、各種可塑剤、安定剤、着色
剤、難燃剤等を添加できる。本発明のポリフェニレンエ
ーテルーポリアミド系樹脂組成物は前記ポリフェニレン
エーテル系樹脂組成物とポリアミド樹脂とを含有してな
る。ポリフェニレンエーテル系組成物とポリアミド樹脂
からなるポリフェニレンエーテルーポリアミド系樹脂組
成物はポリフェニレンエーテル系樹脂組成物にポリマー
アロイの成分として、ポリアミド樹脂を配合することに
より得られる、その相構造には特に制限はないが、成形
性と靱性の点からは層間化合物を実質的に含まないポリ
アミド樹脂相が連続相としてマトリックスを形成し、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂組成物相が分散相を形成す
るのが望ましい。この場合、分散相となるポリフェニレ
ンエーテル系樹脂組成物は、耐衝撃性等、ポリフェニレ
ンエーテルーポリアミド系樹脂組成物の性質改良の目的
で、エラストマー成分等の第三成分を含んでいてもよ
く、このようなエラストマー成分としては、ポリフェニ
レンエーテル樹脂との相溶性に優れたエラストマー、例
えばポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体
(SBS)、ポリスチレン−水素添加ポリブタジエンブ
ロック共重合体(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エ
チレン−プロピレン)ブロック共重合体(SEP)等の
スチレン系熱可塑性エラストマーが好適なものとして挙
げられる。更に、連続相となる相間化合物を実質的に含
まないポリアミド樹脂相は、耐衝撃性等、ポリフェニレ
ンエーテルーポリアミド系樹脂組成物の性質の改良の目
的で、エラストマー成分等の成分を含んでいてもよく、
こうしたエラストマー成分としては、ポリアミド樹脂と
の相溶性に優れたものが好ましく、例えば、酸無水物
基、カルボキシル基、エポキシ基のいずれかを有する化
合物で変性されたエチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−ブテン共重合体等の変性エチレン−αオレフィン
共重合体、同様に変性されたポリスチレン−ポリブタジ
エンブロック共重合体(SBS)、ポリスチレン−水素
添加ポリブタジエンブロック共重合体(SEBS)、ポ
リスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)ブロック共
重合体(SEP)等の変性スチレン系熱可塑性エラスト
マー、同様に変性されたアクリルゴム、コア−シェル型
アクリルゴム等の変性アクリルゴム、MBSゴム、ポリ
アミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等が挙
げられる。
【0025】ポリアミド樹脂としては、主鎖中にアミド
結合(−NHCO−)を含み加熱溶融できる重合体であ
る。好適なポリアミド樹脂として、ポリテトラメチレン
アジパミド(ナイロン46)、ポリカプロラクタム(ナ
イロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン
66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン61
0)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン61
2)、ポリウンデカノラクタム(ナイロン11)、ポリ
ドデカノラクタム(ナイロン12)、テレフタル酸及び
/又はイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとから得
られるポリアミド、アジピン酸とメタキシリレンジアミ
ンとから得られるポリアミド、テレフタル酸とアジピン
酸とヘキサメチレンジアミンとから得られるポリアミ
ド、共重合成分として二量体化脂肪酸を含む共重合ポリ
アミド、及びこれらのうち少なくとも2種の異なったポ
リアミド形成成分を含むポリアミド共重合体並びにこれ
らの混合物などが挙げられる。この中でナイロン6、ナ
イロン66はそれ自身が靱性と剛性のバランスに優れて
いるため特に好適である。かかるポリアミドの原料は、
ジアミンとジカルボン酸、ラクタム類、又は重合可能な
ω−アミノ酸類、ジアミンとジカルボン酸からなる塩、
及びこれら原料のオリゴマーである。こうしたポリアミ
ド原料の具体例は、特願平5−245199号公報等に
詳述されているとおりであるが、ジアミンとしてはテト
ラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪
族ジアミン、キシリレンジアミン類等が、ジカルボン酸
としてはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン
酸、二量体化脂肪酸類等が、ラクタム類としてはカプロ
ラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカノラクタム等
が、重合可能なω−アミノ酸類としては6−アミノカプ
ロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデ
カン酸等が代表的なものとして挙げられる。これら各種
のポリアミド樹脂又はポリアミド原料は数種組み合わせ
て用いても良い。なお、これらのポリアミド樹脂の分子
量には特に制限はないが、通常1g/dl濃度の濃硫酸
溶液の25℃における相対粘度ηrel が0.9〜6.0
の範囲とし、靱性と成形性の点から好ましくは1.0〜
5.0の範囲である。
【0026】本発明のポリフェニレンエーテル−ポリア
ミド系樹脂組成物において、ポリアミド樹脂の含有量は
通常20〜90重量%とし、靱性の点から好ましくは3
5〜90重量%、剛性、強度、及び耐熱性の点から更に
好ましくは35〜75重量%、最も好ましくは40〜6
5重量%である。本発明のポリフェニレンエーテル−ポ
リアミド系樹脂組成物において相構造を安定化させる目
的で、いわゆる相溶化剤を用いることは好ましい。ここ
で相構造の安定化とは、溶融状態で滞留させても分散粒
径の粗大化が実質的に起こらないことを意味する。安定
化された分散相の平均粒径は、通常5μm以下、靱性の
点で好ましくは2μm以下、最も好ましくは1μm以下
程度である。平均粒径は、例えば、熱可塑性樹脂組成物
を液体窒素中で十分に冷却後脆性破壊した破断面をクロ
ロホルム等のポリフェニレンエーテルの良溶媒で抽出
し、金や白金等を蒸着して走査型電子顕微鏡観察をして
得られる画像より求められる。相溶化剤としては、ポリ
フェニレンエーテル樹脂とポリアミド樹脂との公知の相
溶化剤が適当であるが、中でも無水マレイン酸、マレイ
ン酸、フマル酸等の炭素−炭素不飽和結合を有するカル
ボン酸化合物またはその酸無水物、あるいはリンゴ酸、
クエン酸等が好ましく、これらは単独で用いても複数を
併用しても良い。使用される相溶化剤の量は特に制限さ
れるものではないが、ポリフェニレンエーテル又はポリ
フェニレンエーテルと熱可塑性エラストマーとの熱可塑
性樹脂組成物に対して通常0.01〜5重量%、好まし
くは0.1〜3重量%であり特に好ましくは0.5〜2
重量%である。
【0027】ポリフェニレンエーテルーポリアミド系樹
脂組成物においては、相間化合物を無機灰分量として
0.01〜8重量%、靱性保持と補強効果発現の点から
は0.1〜6重量%、好ましくは0.5〜5重量%、最
も好ましくは1〜4重量%である。ポリフェニレンエー
テルーポリアミド系樹脂組成物は、その配合成分を溶融
混合して製造されるが、その製造方法には特に制限はな
い。具体的には、二軸押出機、一軸押出機、ロール、バ
ンバリーミキサー、ブラベンダー等の溶融混練機が使用
できるが、混練効率の点で二軸押出機が最適である。
【0028】本発明のポリフェニレンエーテルーポリア
ミド系樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない限り
において必要に応じ常用の各種添加成分、例えばガラス
繊維、炭素繊維等の無機繊維、ガラスフレーク、ガラス
ビーズ、雲母等の無機粉体、各種可塑剤、安定剤、着色
剤、難燃剤等を添加しても良い。
【0029】
【実施例】次に、本発明を、実施例および比較例により
更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない
限り以下の実施例の記載に限定されるものではない。評
価項目と測定方法 ・引張試験:ASTM D−638によった。降伏強度
(YSと略記,単位kg/cm2)、弾性率(TMと略記,単
位kg/cm2)、破断伸び(UEと略記,単位%)を測定し
た。測定は絶乾状態で行った。 ・曲げ試験:ASTM D−790により曲げ弾性率
(FMと略記,単位kg/cm2)を測定した。測定は絶乾状
態で行った。 ・表面外観観察:目視評価により射出成形品の表面の平
滑性を比較した。 ・耐熱性:ASTM D−648により18.5kg/cm2
荷重での荷重たわみ温度(DTUL)を測定した。
【0030】〔使用した層状珪酸塩〕表2に使用した市
販の層状珪酸塩の名称、鉱物名、種類、メチレンブルー
吸着法により測定した陽イオン交換容量(CECと略
記)、メーカーを記載した。
【0031】
【表1】 表ー1 1)単位:ミリ当量/100g ──────────────────────────────────── 名称 鉱物名 種類 CEC1) メーカー ──────────────────────────────────── クニピアF モンモリロナイト 天然 120 クニミネ工業株 ME100 膨潤性フッ素雲母 合成 80 コープケミカル株 ────────────────────────────────────
【0032】〔層間化合物の調製〕層状珪酸塩又は官能
化試剤を反応させた層状珪酸塩約100gを精秤後室温
の水10リットルに撹拌分散して、均質な懸濁液を得
た。ここに層状珪酸塩のCECの1.2倍当量のオニウ
ムイオンの塩酸塩を添加して2時間撹拌した。精製した
沈降性の固体を濾別し、次いで25リットルの脱塩水中
で撹拌洗浄後再び濾別した。この洗浄と濾別の操作を少
なくとも3回行い、洗液の硝酸銀試験で塩化物イオンが
検出されなくなるのを確認した。得られた固体は3〜7
日の風乾後乳鉢で粉砕し、更に50℃の温風乾燥を3〜
10時間行い再度乳鉢で粉砕した。乾燥条件はゲストの
オニウムイオンの種類により変動するが、最大粒径が1
00μm程度となることと、窒素気流下120℃で1時
間保持した場合の熱重量減少で評価した残留水分量が2
〜3wt%となることを指標とした。オニウムイオンと
しては、ジメチルジオクタデシルアンモニウム(表中Me
2(C18)2N+ と略記)、トリブチルヘキサデシルホスホニ
ウムイオン(表中Bu3C16P+と略記)、12−アミノドデ
カン酸アンモニウム(表中12ADA+と略記)の2種を用い
た。
【0033】〔使用した熱可塑性樹脂〕 ポリフェニレンエーテル(PPEと略記)・・・・・G
EMポリマー(株)製PPE(0.6g/dl濃度のク
ロロホルム溶液の25℃での極限粘度[η]=0.47
(dl/g)、但しハギンズ定数は0.30とした。) ナイロン6・・・ノバミッド1020J(三菱化成
(株)製、1g/dl濃度の濃硫酸溶液の25℃での相
対粘度ηrel =3.5) ナイロン66・・ザイテルFE3421(デュポン
(株)製、1g/dl濃度の濃硫酸溶液の25℃での相
対粘度ηrel =3.0) 芳香族非晶ナイロン(APAと略記)・・・ノバミッド
X21(三菱化成(株)製、1g/dl濃度の濃硫酸溶
液の25℃での相対粘度ηrel =2.0なるイソフタル
酸、テレフタル酸、ヘキサメチレンジアミンからなるポ
リアミド樹脂)
【0034】〔実施例1〜4〕ジメチルジオクタデシル
アンモニウムイオンをインターカレーションした表ー2
に示す層間化合物を、東芝機械(株)製の二軸押出機T
EM35Bによりバレル温度設定320℃、スクリュ回
転数150rpmの条件でベントを使用しながらPPE
(粉体)と溶融混練しチップ化しポリフェニレンエーテ
ル系樹脂組成物を得た。得られたチップは120℃での
真空乾燥(一昼夜)後、日本製鋼所株製の射出成形機J
28SAにより、バレル温度310℃、金型表面実測温
度95℃、射出/冷却=15/15秒、射出速度最大の
条件で成形し引張試験片を得た。無機灰分量は、成形片
約1.5gを精秤し、650℃の電気炉内で完全に有機
物を焼失せしめた残渣の重量分率で求めた。灰分量を表
ー2に記した。
【0035】〔実施例5〕実施例2において相間化合物
として、トリブチルヘキサデシルホスホニウムイオンを
インターカレーションした表ー2に示す相間化合物を用
いる以外は、実施例2と全く同様に行った。
【0036】〔比較例1〕実施例1において、層間化合
物を加えないこと以外は実施例1と全く同様に行った。 〔比較例2〕実施例2において、層間化合物の代わりに
クニピアFを用いる以外は実施例2と全く同様に行っ
た。
【0037】〔比較例3〕実施例2において、層間化合
物の代わりにジメチルジオクタデシルアンモニウムクロ
リドを0.5重量%加える以外は実施例2と全く同様に
行った。 〔比較例4〕実施例1において、層間化合物量を減らす
以外は実施例1と全く同様に行った。 〔比較例5〕実施例4において、層間化合物量を増やす
以外は実施例4と全く同様に行った。
【0038】〔実施例6〕東芝機械(株)製の二軸押出
機TEM35Bを使用し、バレル温度320℃、スクリ
ュ回転数150rpmの条件に設定し、乳鉢で粉砕した
無水マレイン酸を1.6重量%混合したPPE(粉体)
を第一フィード口より、ジメチルジオクタデシルアンモ
ニウムイオンをインターカレーションしたクニピアFを
理論無機灰分量が12重量%となるよう混合したPPE
(粉体)を第二フィード口よりそれぞれ投入して溶融混
練しチップ化した(以下、ここで得られたものを実施例
6のPPE系樹脂組成物と称する)。各フィード口から
の原料供給速度比は、第一/第二=62.5/37.5
(重量%)とした。このチップの無機灰分量は4.55
重量%であったので、ナイロン6チップと同重量ずつ混
合し、上記TEM35B二軸押出機を使用してバレル温
度290℃、スクリュ回転数200rpmの条件に設定
し第一フィードより一括投入して溶融混練しチップ化し
た。こうして得られたPPE系樹脂組成物とナイロン6
とを含むポリフェニレンエーテルーポリアミド系樹脂組
成物のチップを、120℃で真空乾燥(一昼夜)し、日
本製鋼所株製の射出成形機J28SAにより、バレル温
度280℃、金型表面実測温度93℃、射出/冷却=1
5/15秒、射出速度最大の条件で成形し、引張試験
片、曲げ試験片をそれぞれ得た。無機灰分量は、成形片
約1.5gを精秤し、650℃の電気炉内で完全に有機
物を焼失せしめた残渣の重量分率で求めた。灰分量を表
ー3に記した。また、該ポリフェニレンエーテル−ポリ
アミド系樹脂組成物のチップを液体窒素温度で粉砕し、
クロロホルムによるソックスレー抽出によりPPE相の
みを抽出しこれを濃縮して得た残渣について、上記の電
気炉法による灰分量の定量を行い、この結果も表−3に
記した。但し、純粋なPPEも該電気炉法で炭状の残渣
を与えるので、単位重量のPPEの与える炭状残渣量を
予め求め、これによる補正を加えて算出した。
【0039】〔実施例7〕実施例6のPPE系樹脂組成
物チップとナイロン66チップとを同重量混合し、実施
例6におけるのと同じ条件で溶融混練しチップ化しポリ
フェニレンエーテルーポリアミド系樹脂組成物を得た。
成形は、実施例6において射出成形機のバレル温度を2
90℃とした他は実施例6と同様に行った。 〔実施例8〕実施例7においてナイロン66の代わりに
APAを用いる以外は実施例7と同様の実験を行った。
但し、溶融混練と射出成形のバレル温度設定は280℃
とした。
【0040】〔比較例6〕実施例6のPPE系樹脂組成
物を作成した条件で、第二フィードを使わずに第一フィ
ードより粉砕した無水マレイン酸を1重量%混合したP
PE(粉体)を投入、溶融混練しチップ化した(以下、
ここで得られたものを比較例6のPPE樹脂組成物と称
する)。このチップとナイロン6チップの同重量混合物
に、実施例6で使用した相間化合物を理論無機灰分量が
2.3重量%となるよう混合し、実施例6におけるPP
Eとナイロン6とを含む樹脂組成物の作成条件にて同様
に溶融混練した。成形条件は実施例6におけるのと同様
に行った。
【0041】〔比較例7〕比較例6においてナイロン6
のかわりにナイロン66を使用する以外は比較例6と同
様に行った。成形条件は実施例7と同様に行った。 〔比較例8〕比較例7においてナイロン66の代わりに
APAを使用する以外は比較例7と用いて同様に行っ
た。但し、溶融混練と射出成形のバレル温度設定は28
0℃とした。
【0042】〔比較例9〕12ADA+ をインターカレ
ーションしたクニピアFを、ε−カプロラクタム/6−
アミノカプロン酸=9/1(重量比)の混合物に対し混
合した。次いで、反応器に仕込み窒素置換後100℃に
昇温融解し撹拌を30分行い層間化合物を分散させた。
その後250℃に昇温し大気圧で2時間反応後、50T
orrまで減圧して重合を完了した。減圧時間は延べ2
時間であった。生成した組成物は剪断速度の低い状態で
は非常に溶融粘度が高く、反応器からの通常の抜き出し
作業が困難であった。こうして得た組成物の粉砕物を熱
水抽出し水溶性成分を除去後、真空乾燥(120℃、1
6時間)した。このものの無機灰分量は4.58重量%
であり、m−クレゾール/クロロホルム=3/7(重量
比)の混合溶媒を展開液とした40℃のゲルパーミエー
ションクロマトグラフィ(カラム:東ソー(株)製PL
−gel10μm MIXED)によれば、ナイロン6
成分の数平均重合度は180であり1g/dl濃度の濃
硫酸溶液の25℃での相対粘度ηrel =2.9に相当し
た。このナイロン6樹脂組成物と比較例6のPPE樹脂
組成物を同重量混合し、比較例6と同様に溶融混練と成
形を行った。
【0043】〔比較例10〕比較例6において、ジメチ
ルジオクタデシルアンモニウムイオンをインターカレー
ションしたクニピアFを加えない以外は比較例6と同様
に行った。実施例1〜4及び比較例1〜5の評価結果は
表ー2に、実施例6〜8及び比較例6〜10の評価結果
は表−3に示した。また、実施例6、比較例6及び比較
例10については、18.5kg/cm2荷重のDTUL
(℃)を測定し表−4に示した。
【0044】
【表2】 表ー2 層間化合物 層状 オニウム 灰分量 TM YS UE 表面 珪酸塩 イオン (wt%) (kg/cm2)(kg/cm2) (%) 外観 ────────────────────────────────── 実施例1 クニヒ゜アF Me2(C18)2 N+ 0.45 24500 748 69 光沢アリ 実施例2 クニヒ゜アF Me2(C18)2 N+ 1.25 25800 751 72 光沢アリ 実施例3 ME100 Me2(C18)2 N+ 1.31 26100 763 80 光沢アリ 実施例4 ME100 Me2(C18)2 N+ 4.02 30300 761 8 光沢アリ 実施例5 クニヒ゜アF Bu3C16P+ 1.22 25800 750 68 光沢アリ 比較例1 ---- ----- 0.00 23400 744 46 光沢アリ 比較例2 クニヒ゜アF ----- 1.20 23600 744 37 粒子アリ 比較例3 ----a) Me2(C18)2NCl 0.00 23400 744 50 光沢アリ 比較例4 クニヒ゜アF Me2(C18)2 N+ 0.08 23400 744 47 光沢アリ 比較例5 ME100 Me2(C18)2 N+ 10.2 39200 b)--- 1 光沢アリ ────────────────────────────────── a)層間化合物のかわりにオニウムイオン原料の塩を添
加。b)降伏せず。
【0045】
【表3】 表−3 ──────────────────────────────────── 層間化合物 ホ゜リアミト゛ 層状 オニウム 灰分量 UE FM 表面 PPE相中の 種類 珪酸塩 イオン (wt%) (%) (kg/cm2) 外観 灰分量(wt%) ──────────────────────────────────── 実施例6 PA6 クニヒ゜アF Me2(C18)2N+ 2.34 93 33100 光沢アリ 4.64 実施例7 PA66 クニヒ゜アF Me2(C18)2N+ 2.01 29 32400 光沢アリ 4.61 実施例8 APA クニヒ゜アF Me2(C18)2N+ 2.31 76 31100 光沢アリ 4.62 比較例6 PA6 クニヒ゜アF Me2(C18)2N+ 2.43 4 34700 光沢アリ 0.00 比較例7 PA66 クニヒ゜アF Me2(C18)2N+ 2.11 7 33800 光沢アリ 0.00 比較例8 APA クニヒ゜アF Me2(C18)2N+ 2.34 9 33700 光沢アリ 0.00 比較例9 PA6 クニヒ゜アF 12ADA+ 2.31 2 34800 光沢アリ 0.00 比較例10 PA6 --- --- 0.00 121 28400 光沢アリ --- ────────────────────────────────────
【0046】
【表4】 表−4 ───────────────────────────── 18.5kg/cm2荷重 DTUL(℃) ───────────────────────────── 実施例 6 136 比較例 6 141 比較例10 63 ─────────────────────────────
【0047】表ー2の実施例1〜3、及び5と比較例1
との比較より、本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂
組成物は、PPE樹脂に比べ強度、剛性が向上するのみ
ならず靱性も向上することがわかる。また、表ー3及び
表−4より本発明のポリフェニレンエーテルーポリアミ
ド系樹脂組成物(実施例6〜8)は、層状珪酸塩がポリ
アミド樹脂よりなる連続相に分散する比較例6〜9に比
べ、剛性、靱性及び耐熱性のバランスに優れることがわ
かる。
【0048】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂
組成物は、強度、剛性、靱性、成形品の表面外観に優れ
る。また、本発明のポリフェニレンエーテルーポリアミ
ド系樹脂組成物は、高強度、高剛性、高靱性であり、し
かも表面外観に優れ、高耐熱性、低比重、優れた成形性
と耐溶剤性、低吸水性を示す。 本発明の樹脂組成物
は、溶融混練機のような汎用的な設備で容易に製造可能
であり、低比重、良好な表面外観、高強度、高剛性、高
靱性等の特徴を生かして、様々な機械部品、自動車部
品、電気電子部品、シート、フィルム、包材、ブレンド
用マスターバッチ等に応用されるものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/12 C08K 7/00 - 7/28 C08L 77/00 - 77/12 C08L 101/00 - 101/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンエーテル、又はポリフェ
    ニレンエーテルと熱可塑性エラストマーとの熱可塑性樹
    脂組成物に、陽イオン交換能を有する層状珪酸塩をホス
    トとし炭素数12以上のアルキル基を有する4級アンモ
    ニウムイオン及び/又は4級ホスホニウムイオンをゲス
    トとする層間化合物を、無機灰分量として0.1〜10
    重量%分散してなることを特徴とするポリフェニレンエ
    ーテル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリフェニレンエーテル
    系樹脂組成物とポリアミド樹脂とを含有してなり、且つ
    層間化合物がポリフェニレンエーテル系樹脂組成物相に
    分散されてなることを特徴とする請求項1記載のポリフ
    ェニレンエーテル−ポリアミド系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリフェニレンエーテル
    系樹脂組成物をポリアミド樹脂と溶融混練することを特
    徴とするポリフェニレンエーテル−ポリアミド系樹脂組
    成物の製造方法。
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